JP3984082B2 - 電気銅めっき用の前処理洗浄剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気銅めっき用の前処理洗浄剤に係り、特にダイレクトプレーティング法における電気銅めっきを行う前処理に使用する電気銅めっき用の前処理洗浄剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリント基板のスルーホール内の導通は、無電解銅めっきにより銅薄膜を形成して導電化し、その後、電気銅めっきにより厚い銅被膜を形成することにより行われていた。しかし、無電解銅めっきに含有されるホルマリンが環境上問題とされ、このため、無電解銅めっき工程を省き、各種の導電性材料(例えば、カーボンやパラジウム)を付着させることによりスルーホール内の導電化を行い、その後、直接電気銅めっきを行うダイレクトプレーティング法が開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のダイレクトプレーティング法は、ホルマリンを使用しないという利点に加えて、プリント基板の水平搬送が可能なことによる生産性向上という利点がある。水平搬送はローラーにより行われるため、搬送中にプリント基板の表面とローラーとの接触が避けられないものとなっている。しかし、従来の前処理洗浄剤による前処理を行った後に電気銅めっきにより形成された銅被膜では、上記のローラーとの接触部位に相当する箇所が不均一な被膜となり、はっきりとした外観(ローラー跡)として現われるという問題があった。また、このようなローラー跡の影響を排除できる前処理洗浄剤を使用した場合、電気銅めっきにより形成された銅被膜の密着性が低下するという問題があった。
【0004】
本発明は、上述のような実情に鑑みてなされたものであり、ダイレクトプレーティング法における電気銅めっきを行う前処理に使用することにより、水平搬送によるローラーとの接触の影響を除去し、かつ、電気銅めっきで形成された銅被膜の高い密着性を確保できる電気銅めっき用の前処理洗浄剤を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明は少なくとも第1の成分としてポリオキシエチレンリン酸エステル系界面活性剤を2〜8g/Lの範囲で含有し、第2の成分としてマレイン酸誘導体および/または無水マレイン酸を2〜10g/Lの範囲で含有し、前記ポリオキシエチレンリン酸エステル系界面活性剤は下記構造式(1)および/または下記構造式(2)で示されるものであり、前記マレイン酸誘導体は下記構造式(3)で示されるものであることを特徴とする電気銅めっき用の前処理洗浄剤。
【化4】
(上記構造式(1)において、nは4〜50の範囲をとる酸化エチレン付加数であり、Rは炭素数15以下のアルキル基、炭素数15以下のラウリル基、アルキルフェニル基、ジアルキルフェニル基のいずれかを示す)
【化5】
(上記構造式(2)において、nは4〜50の範囲をとる酸化エチレン付加数であり、Rは炭素数15以下のアルキル基、炭素数15以下のラウリル基、アルキルフェニル基、ジアルキルフェニル基のいずれかを示す)
【化6】
(上記構造式(3)において、nは1〜150の範囲をとる酸化エチレン付加数であり、mは2〜30の範囲をとる重合度であり、AOはアルキレンオキシ基、Rはアルキル基を示す)
【0006】
本発明の好ましい態様として、さらに酸を0〜300g/Lの範囲内で含有するような構成とした。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の最適な実施形態について説明する。
本発明の電気銅めっき用の前処理洗浄剤は、下記構造式(1)および/または下記構造式(2)で示されるポリオキシエチレンリン酸エステル系界面活性剤を第1の成分として含有し、かつ、下記構造式(3)で示されるマレイン酸誘導体および/または無水マレイン酸を第2の成分として含有するものである。
【化7】
(上記構造式(1)において、nは4〜50の範囲をとる酸化エチレン付加数であり、Rは炭素数15以下のアルキル基、炭素数15以下のラウリル基、アルキルフェニル基、ジアルキルフェニル基のいずれかを示す)
【化8】
(上記構造式(2)において、nは4〜50の範囲をとる酸化エチレン付加数であり、Rは炭素数15以下のアルキル基、炭素数15以下のラウリル基、アルキルフェニル基、ジアルキルフェニル基のいずれかを示す)
【化9】
(上記構造式(3)において、nは1〜150の範囲をとる酸化エチレン付加数であり、mは2〜30の範囲をとる重合度であり、AOはアルキレンオキシ基、Rはアルキル基を示す)
【0008】
このような本発明の電気銅めっき用の前処理洗浄剤を、ダイレクトプレーティング法における電気銅めっきを行う前処理にて使用することにより、水平搬送によるローラー跡の影響を除去することができ、電気銅めっきにより形成された銅被膜にローラー跡の外観が生じることがなく、かつ、電気銅めっきにより形成された銅被膜が下地に対して高い密着性を示すものとなる。
【0009】
本発明の前処理洗浄剤中に含有される第1の成分であるポリオキシエチレンリン酸エステル系界面活性剤の含有量の範囲、および、第2の成分であるマレイン酸誘導体や無水マレイン酸の含有量の範囲は、使用する第1成分、第2成分の組み合わせにより適宜設定することができる。例えば、第1の成分としてポリオキシエチレンリン酸エステル系界面活性剤を2〜8g/Lの範囲で含有し、第2の成分としてマレイン酸誘導体および/または無水マレイン酸を2〜10g/Lの範囲で含有するように設定することができる。前処理洗浄剤中に含有される第1の成分が不十分であると、水平搬送によるローラー跡の影響を受けて、電気銅めっきによる形成された銅被膜にローラー跡の外観が生じることになる。一方、第1の成分が過剰に含有されると、電気銅めっきにより形成された銅被膜の下地に対する密着性が低下して好ましくない。また、前処理洗浄剤中に含有される第2の成分が不十分であると、電気銅めっきにより形成された銅被膜の下地に対する密着性が低下して好ましくない。尚、第2の成分が過剰に含有されても特に問題とはならないが、更なる効果が得られずに材料コストが増大するので、必要な量の範囲で含有量を少なくすることが好ましい。
【0010】
本発明の前処理洗浄剤には、酸を0〜300g/Lの範囲内で含有してもよい。使用する酸としては、例えば、グリコール酸、無水クエン酸、乳酸、コハク酸、アジピン酸等の有機酸、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸等の無機酸を挙げることができる。このような酸を含有することにより、銅被膜上の酸化膜を除去することができ好ましい。また、本発明では、他の添加剤を必要に応じて添加してもよい。
【0011】
尚、上記のような第1の成分、第2の成分を少なくとも含有させて本発明の前処理洗浄剤とするための溶媒としては水が好ましく、一般の水道水あるいは純水等を用いることができる。
本発明の前処理洗浄剤を用いて電気銅めっき前の洗浄処理を行う場合、前処理洗浄剤の温度、pHには特に制限はないが、例えば、20〜45℃の温度範囲、7以下のpH範囲で設定することができる。また、前処理洗浄剤による処理時間は20秒〜10分間の範囲で設定することが好ましい。前処理洗浄剤と被処理物との接触は、浸漬法、噴射法等いずれであってもよい。
【0012】
【実施例】
次に、実施例を示して本発明を更に詳細に説明する。
【0013】
[実施例1]
前処理洗浄剤の調製
第1の成分として、上記構造式(1)あるいは構造式(2)で示されるポリオキシエチレンリン酸エステル系界面活性剤である下記のA〜Hの8種のリン酸エステル系界面活性剤を準備した。
・界面活性剤A:東邦化学工業(株)製フォスファノールRa−600
・界面活性剤B:東邦化学工業(株)製フォスファノールLO−529
・界面活性剤C:東邦化学工業(株)製フォスファノールRs−610CA
・界面活性剤D:旭電化工業(株)製アデカコールPS−440E
・界面活性剤E:旭電化工業(株)製アデカコールCS−1361E
・界面活性剤F:旭電化工業(株)製アデカコールTS−440E
・界面活性剤G:日光ケミカルズ(株)製ホステンHLP
・界面活性剤H:日光ケミカルズ(株)製ホステンTDP
【0014】
また、他の第1の成分として、下記のI〜Oの7種の界面活性剤を準備した。
・界面活性剤I:旭電化工業(株)製アデカソープNE−10
(ラジカル重合モノマー系)
・界面活性剤J:旭電化工業(株)製アデカコールPC−10
(特殊エノールエトキシレート系)
・界面活性剤K:旭電化工業(株)製アデカリアソープSE−10N
(エーテルサルフェート系)
・界面活性剤L:旭電化工業(株)製アデカノールUH−450
(特殊ノニオン高分子系)
・界面活性剤M:旭電化工業(株)製アデカノールB−901
(ノニオン型)
・界面活性剤N:旭硝子工業(株)製サーフロンS−141
(パーフロオロアルキルカルボン酸塩)
・界面活性剤O:旭硝子工業(株)製サーフロン145
(パーフロオロアルキルエチレンオキサイド付加物)
【0015】
一方、第2の成分として、上記構造式(3)で示されるマレイン酸誘導体である下記のI〜IIIの3種のマレイン酸誘導体と、無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸ヒドラジド、マレイミドを準備した。
・マレイン酸誘導体I:日本油脂(株)製マリアリムAKM−0561
・マレイン酸誘導体II:日本油脂(株)製マリアリムAKM−60F
・マレイン酸誘導体III:日本油脂(株)製マリアリムAKM−60H
【0016】
また、他の第2の成分として、下記のIV〜Xの7種の界面活性剤を準備した。
・界面活性剤IV:東邦化学工業(株)製ノナール912A
(ノニルフェニルエーテル系)
・界面活性剤V:旭電化工業(株)製アデカプルロニックL−44
(プロピレンオキサイドエチレンオキサイド付加ポリマー)
・界面活性剤VI:旭電化工業(株)製アデカプルロニックL−64
(プロピレンオキサイドエチレンオキサイド付加ポリマー)
・界面活性剤VII:旭電化工業(株)製アデカプルロニックP−85
(プロピレンオキサイドエチレンオキサイド付加ポリマー)
・界面活性剤VIII:青木油脂工業(株)製ブラウノンREO−30
(ポリオキシエチレンロジンエステル)
・界面活性剤IX:青木油脂工業(株)製ブラウノンBA−1
(ポリオキシエチレンベンジルアルコールエーテル)
・界面活性剤X:ライオン(株)製フェリオックス115
(ヒドロキシエタンジホスホン酸)
【0017】
上記の第1の成分と第2の成分を下記の表1および表2に示される組み合わせでそれぞれ溶媒としての水に5g/L含有させ、あるいは、第1の成分または第2の成分のいずれか一方を溶媒としての水に10g/L含有させて32種(実施例1〜6、比較例1〜26)の前処理洗浄剤を調製した。
【0018】
前処理および電気銅めっき
両面樹脂付き銅箔(銅厚18μm、ガラスエポキシ基材)をローラーにより水平搬送した後、上記の前処理洗浄剤(浴温度35℃)に20秒間浸漬して前処理を施し、水洗(1分間)後、10%硫酸に20秒間浸漬して活性化処理を施した。
次に、銅めっき浴(日本リーロナール(株)製カパーグリームST−901)を用いて電気銅めっきを行い、水洗(1分間)した。電気銅めっきは、浴温度25℃、電流密度3A/dm2、めっき時間23分間とした。
【0019】
評 価
電気銅めっきにより形成した銅被膜の外観を目視で観察し、下記の基準で評価して結果を下記表1、表2に示した。
(外観の評価基準)
○ : ローラー跡がない
△ : ローラー跡が若干みとめられる
× : ローラー跡が明瞭にみとめられる
【0020】
また、銅被膜をカッターにより引き剥がし、銅箔と銅被膜の密着性を下記の基準で評価して結果を下記表1、表2に示した。
(密着性の評価基準)
○ : 銅箔が銅被膜とともに引き剥がされ、ガラスエポキシ基材面が露出する
× : 銅箔と銅被膜との間で剥離が生じ、銅箔がガラスエポキシ基材面に残る
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
表1に示されるように、本発明の前処理洗浄剤(実施例1〜6)を電気銅めっきの前処理に使用した場合、水平搬送によるローラーとの接触の影響を除去することができ、電気銅めっきにより形成された銅被膜の外観はローラー跡のないものであり、また、銅被膜が下地(銅箔)に対して高い密着性を示した。
これに対して、第2の成分としてのマレイン酸誘導体Iのみを含有する前処理洗浄剤(比較例1)を電気銅めっきの前処理に使用した場合、電気銅めっきにより形成された銅被膜が下地(銅箔)に対して高い密着性を示すものの、水平搬送によるローラーとの接触の影響を除去することができず、銅被膜にはローラー跡が存在した。
【0024】
また、上記構造式(1)あるいは構造式(2)で示されるポリオキシエチレンリン酸エステル系界面活性剤である界面活性剤A〜Hのいずれかを第1の成分として含有し、第2の成分を含有しない前処理洗浄剤(比較例2〜9)を電気銅めっきの前処理に使用した場合、水平搬送によるローラーとの接触の影響を除去することができ、電気銅めっきにより形成された銅被膜の外観はローラー跡のないものであったが、銅被膜と下地(銅箔)との密着性は悪いものであった。
さらに、ポリオキシエチレンリン酸エステル系界面活性剤ではない界面活性剤I〜Oのいずれかを第1の成分として含有し、第2の成分を含有しない前処理洗浄剤(比較例10〜16)を電気銅めっきの前処理に使用した場合、水平搬送によるローラーとの接触の影響を除去することができず、電気銅めっきにより形成された銅被膜にはローラー跡が存在し、また、銅被膜と下地(銅箔)との密着性も悪いものであった。
【0025】
また、ポリオキシエチレンリン酸エステル系界面活性剤である界面活性剤Aを第1の成分として含有し、第2の成分として界面活性剤IV〜Xのいずれかを含有する前処理洗浄剤(比較例17〜23)を電気銅めっきの前処理に使用した場合、外観、密着性の少なくとも一方で実用レベルに達しないものであった。
さらに、ポリオキシエチレンリン酸エステル系界面活性剤である界面活性剤Aを第1の成分として含有し、第2の成分としてマレイン酸、マレイン酸ヒドラジド、マレイミドのいずれかを含有する前処理洗浄剤(比較例24〜26)を電気銅めっきの前処理にて使用した場合、電気銅めっきにより形成された銅被膜が下地(銅箔)に対して高い密着性を示すものの、水平搬送によるローラーとの接触の影響を除去することができず、銅被膜にはローラー跡が存在した。
【0026】
[実施例2]
前処理洗浄剤の調製
第1の成分として、実施例1にて用いた界面活性剤Aを使用し、また、第2の成分として、実施例1にて用いたマレイン酸誘導体Iを使用して、これらを溶媒としての水にそれぞれ5g/L含有させ、さらに、下記表3に示される酸を10g/L(もしくは10mL/L)添加して5種(実施例7〜11)の前処理洗浄剤を調製した
前処理および電気銅めっき
実施例1と同様に、上記の前処理洗浄剤を用いて前処理を施し、その後、電気銅めっきを行った。
【0027】
評 価
電気銅めっきにより形成した銅被膜の外観、および、銅箔と銅被膜の密着性について、実施例1と同様に評価して結果を下記表3に示した。
【0028】
【表3】
【0029】
表3に示されるように、第1の成分である界面活性剤Aおよび第2の成分であるマレイン酸誘導体Iに加えて酸を含有した本発明の前処理洗浄剤(実施例7〜11)を電気銅めっきの前処理に使用した結果、水平搬送によるローラーとの接触の影響を除去することができ、電気銅めっきにより形成された銅被膜の外観はローラー跡のないものであり、また、銅被膜が下地(銅箔)に対して高い密着性を示した。
【0030】
[実施例3]
前処理洗浄剤の調製
第1の成分として、実施例1にて用いた界面活性剤Aを使用し、また、第2の成分として、実施例1にて用いたマレイン酸誘導体Iを使用して、これらを下記の表4に示される含有量で溶媒としての水に含有させて9種(実施例12〜17、比較例27〜29)の前処理洗浄剤を調製した
前処理および電気銅めっき
実施例1と同様に、上記の前処理洗浄剤を用いて前処理を施し、その後、電気銅めっきを行った。
【0031】
評 価
電気銅めっきにより形成した銅被膜の外観、および、銅箔と銅被膜の密着性について、実施例1と同様に評価して結果を下記表4に示した。
【0032】
【表4】
【0033】
表4に示されるように、第1の成分として界面活性剤Aを使用し、第2の成分としてマレイン酸誘導体Iを使用した場合、第1の成分である界面活性剤Aを2〜8g/Lの範囲で含有し、第2の成分であるマレイン酸誘導体Iを2〜10g/Lの範囲で含有する本発明の前処理洗浄剤(実施例12〜17)を電気銅めっきの前処理にて使用した結果、水平搬送によるローラーとの接触の影響を除去することができ、電気銅めっきにより形成された銅被膜の外観はローラー跡のないものであり、また、銅被膜が下地(銅箔)に対して高い密着性を示した。
【0034】
これに対して、第1の成分あるいは第2の成分が上記の範囲から外れる前処理洗浄剤(比較例27〜29)を電気銅めっきの前処理として使用した場合、外観、密着性の少なくとも一方で実用レベルに達しないもの、あるいは、前処理洗浄剤に白濁が生じて使用ができないものであった。
尚、本実施例3は、第1の成分として界面活性剤Aを使用し、第2の成分としてマレイン酸誘導体Iを使用した場合であり、特定のポリオキシエチレンリン酸エステル系界面活性剤である第1の成分と、特定のマレイン酸誘導体および/または無水マレイン酸である第2の成分との他の組み合わせでは、各成分の最適な含有量の範囲を適宜設定する必要がある。
【0035】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば電気銅めっき用の前処理洗浄剤は、少なくとも第1の成分として特定のポリオキシエチレンリン酸エステル系界面活性剤を含有し、第2の成分として特定のマレイン酸誘導体および/または無水マレイン酸を含有したものであり、ダイレクトプレーティング法における電気銅めっきを行う前処理にて使用することにより、水平搬送によるローラーとの接触の影響を除去することができ、電気銅めっきにより形成された銅被膜にローラー跡の外観が生じることがなく、かつ、電気銅めっきにより形成された銅被膜が下地に対して高い密着性を示すものとなる。
Claims (2)
- 少なくとも第1の成分としてポリオキシエチレンリン酸エステル系界面活性剤を2〜8g/Lの範囲で含有し、第2の成分としてマレイン酸誘導体および/または無水マレイン酸を2〜10g/Lの範囲で含有し、前記ポリオキシエチレンリン酸エステル系界面活性剤は下記構造式(1)および/または下記構造式(2)で示されるものであり、前記マレイン酸誘導体は下記構造式(3)で示されるものであることを特徴とする電気銅めっき用の前処理洗浄剤。
- さらに酸を0〜300g/Lの範囲内で含有することを特徴とする請求項1に記載の電気銅めっき用の前処理洗浄剤。
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