JP3982328B2 - 情報処理システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、触覚を呈示することによりコミュニケーションを行う情報処理システム及び情報処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネット等の双方向通信手段の普及により、互いに離れた場所にいる人々の間で、画像や音声などによるコミュニケーションが盛んに行われている。現在はこのように視覚や聴覚を利用するコミュニケーションのみであるが、触覚呈示機器の発展及び普及により、将来的には触覚を利用する触覚コミュニケーションが行われることが予想される。
【0003】
このような、触覚コミュニケーションに使われる触覚呈示機器としては、例えば、文献1:Scott Brave, Hiroshi Ishii, Andrew Dahley, “Tangible Interfaces for Remote Collaboration and Communication”(Published in the Proceedings of CSCW'98, p1-10, November 14-18(1998) )に開示されているものがある。これは、掌で操作するローラー状の装置を用い、これに対称型バイラテラルサーボ系による制御を行って、掌の触覚を利用する触覚コミュニケーションを2人で行うものである。なお、対称型バイラテラルサーボ系とは、2つの制御対象に対して互いの位置誤差を測定し、これを修正する方向の力を双方に与える制御系である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記したような触覚呈示機器を用いて複数の操作者による触覚コミュニケーションを行う場合には、各触覚呈示装置それぞれが、他の全ての触覚呈示装置から位置データを受け取る必要がある。このため、接続される触覚呈示機器が増えるに従って通信データ量が急増し、通信速度の低下などにより各触覚呈示機器における触覚の制御が不安定になることがある。
【0005】
本発明は、この問題点を解決するためになされたものであり、触覚呈示機器間で受け渡されるデータ量を抑えることにより、各触覚呈示機器における触覚の制御を安定して行うことができる情報処理システム、及び情報処理方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明による情報処理システムは、N(Nは2以上の整数)個の触覚呈示システムと、N個の触覚呈示システムにネットワークを介して接続されるサーバとを備える情報処理システムであって、N個の触覚呈示システムそれぞれは、変位することが可能な可動部と、可動部に対する変位入力に基づいて変位情報を生成する変位検出部と、変位指令値に従って可動部を変位させて触覚を呈示させる制御手段と、変位検出部において生成された変位情報をサーバへ送信するとともに、変位指令値をサーバより受信して制御手段へ送る第1通信部とを備え、サーバは、N個の触覚呈示システムそれぞれより変位情報を受信するとともに、変位指令値をN個の触覚呈示システムそれぞれへ送信する第2通信部と、N個の触覚呈示システムそれぞれの制御手段が可動部を変位させて触覚を呈示させるよう指示するための変位指令値のそれぞれを、対応する触覚呈示システムを除く他の全ての触覚呈示システムの変位検出部により生成されて第1通信部からネットワークを介して第2通信部へ送られてきた変位情報に基づいて生成することにより、N個の触覚呈示システムそれぞれの可動部を互いに連動させる変位指令値生成手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
この情報処理システムにおいては、N個の触覚呈示システムそれぞれの可動部を制御手段が変位させるよう指示するための変位指令値を、ネットワークに接続されるサーバにおいて一括して生成し、各触覚呈示システムへ送っている。これによって、ネットワーク上を通信されるデータ量が抑えられ、各触覚呈示システムの可動部により呈示する触覚の制御を安定して行うことができる。
【0009】
また、情報処理システムは、サーバが、変位することが可能な可動部と、可動部に対する変位入力に基づいて変位情報を生成する変位検出部と、変位指令値に従って可動部を変位させて触覚を呈示させる制御手段とをさらに備え、変位指令値生成手段が、N個の触覚呈示システムそれぞれの制御手段が可動部を変位させて触覚を呈示させるよう指示するための変位指令値のそれぞれを、サーバが備える変位検出部により生成された変位情報にさらに基づいて生成するとともに、サーバの制御手段が可動部を変位させて触覚を呈示させるよう指示するための変位指令値を、N個の触覚呈示システムそれぞれの変位検出部により生成され、第1通信部よりネットワークを介して第2通信部へ送られてきた変位情報に基づいて生成することを特徴としてもよい。
【0011】
情報処理システムが、触覚呈示システムに加えてサーバにも可動部、変位検出部、及び制御手段を備えることによって、サーバにおいても操作者が触覚によるコミュニケーションに参加できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面とともに本発明による情報処理システム及び情報処理方法の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
【0013】
図1は、本発明による情報処理システムの第1実施形態を示す外観図である。また、図2は、図1に示した情報処理システム1の内部構成を示すブロック図である。この情報処理システム1は、第1触覚呈示システムA1ないし第N(Nは2以上の整数)触覚呈示システムAn、及びサーバ20によって構成されている。また、第1触覚呈示システムA1ないし第N触覚呈示システムAn、及びサーバ20はネットワーク90を介して互いに接続されている。以下に、第1触覚呈示システムA1及びサーバ20の内部構成について説明する。第2触覚呈示システムA2(図示せず)ないし第N触覚呈示システムAnの内部構成は第1触覚呈示システムA1の内部構成と同様であるため、説明及び図示を省略する。
【0014】
第1触覚呈示システムA1は、第1通信部である通信部11、本体部13、操作部14から構成されている。通信部11は、ネットワーク90を介してサーバ20に接続されている。そして、サーバ20の通信部21と所定の周期で通信を行っている。
【0015】
操作部14は、入出力部15を有している。入出力部15は、第1触覚呈示システムA1を操作する第1操作者の指先等に対し、可動部152を変位させることにより触覚を呈示する。また、入出力部15は、第1操作者の指先による、可動部152に対する変位の入力を受ける。そして、可動部152の変位は変位検出部である変位検出センサ151によって検出され、第1触覚呈示システムA1の可動部152の変位を示す第1変位情報が本体部13へ送られる。この操作部14の構成については、後に詳細に説明する。
【0016】
本体部13は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を含み、通信部11及び操作部14による各種の情報の入出力を制御し、この情報をもとに演算する。このために、本体部13は、制御手段131及び入力手段132を有している。これらの手段は、本体部13が有するROM等に記憶されているプログラムをCPUが読み出し、実行することによって実現される。
【0017】
入力手段132は、第1変位情報を操作部14より入力する。そして、入力手段132は、第1変位情報を通信部11へ出力する。通信部11は、第1変位情報をネットワーク90を介してサーバ20へ送信する。
【0018】
サーバ20は、第2通信部である通信部21と、本体部22とを備えている。通信部21は、第1触覚呈示システムA1から第1変位情報を受け取る。同様に、通信部21は第2触覚呈示システムA2ないし第N触覚呈示システムAnそれぞれから、第2変位情報ないし第N変位情報それぞれを受け取る。そして、これらの変位情報を本体部22へ送る。
【0019】
本体部22は、CPU、ROM、RAM等を含み、通信部21による各種の情報の入出力を制御し、この情報をもとに演算する。このために、本体部22は、変位情報受信手段221及び変位指令値生成手段222を有している。これらの手段は、本体部22が有するROM等に記憶されているプログラムをCPUが読み出し、実行することによって実現される。
【0020】
変位情報受信手段221は、第1変位情報ないし第N変位情報をネットワーク90及び通信部21を介して入力する。そして、すべての変位情報が揃った後に、これらの情報を変位指令値生成手段222へ出力する。
【0021】
変位指令値生成手段222は、第1変位情報ないし第N変位情報を変位情報受信手段221より入力する。そして、変位指令値生成手段222は、第1触覚呈示システムに送る第1変位指令値、ないし第N触覚呈示システムに送る第N変位指令値を生成する。これらの変位指令値の生成方法としては、例えば、N=2の場合においては第1変位指令値を第2変位情報に、第2変位指令値を第1変位情報にそれぞれ基づいて生成するとよい。例えば、以下の数式(1)、(2)
X1r=X2 ・・・(1)
X2r=X1 ・・・(2)
(X1r、X2r:可動部152のX軸に関する第1及び第2変位指令値、X1、X2:可動部152のX軸に関する第1及び第2変位情報)
【0022】
といった計算により第1変位指令値及び第2変位指令値を生成するとよい。
【0023】
また、N≧3の場合においては、第2変位情報ないし第N変位情報に基づいて第1変位指令値を生成するといったように、第K(K:1〜Nの範囲にある整数)変位情報を第K位置情報を除く他の位置情報に基づいて生成するとよい。例えば、N=3の場合には、以下の数式(3)〜(5)
X1r=(X2+X3)/2 ・・・(3)
X2r=(X1+X3)/2 ・・・(4)
X3r=(X1+X2)/2 ・・・(5)
(X1r〜X3r:可動部152のX軸に関する第1〜3変位指令値、X1〜3:可動部152のX軸に関する第1〜3変位情報)
といった計算により第1変位指令値ないし第3変位指令値を生成するとよい。なお、上記した数式(1)〜(5)は、可動部152のY軸に関する変位指令値についても同様の数式を用いるとよい。
【0024】
変位指令値生成手段222は、このようにして生成した第1変位指令値ないし第N変位指令値を、通信部21へ送る。そして、通信部21は、第1変位指令値を第1触覚呈示システムA1へ送信する。同様に、通信部21は、第2変位指令値ないし第N変位指令値それぞれを、第2触覚呈示システムA2ないし第N触覚呈示システムAnへそれぞれ送信する。
【0025】
第1触覚呈示システムA1の通信部11は、サーバ20より第1変位指令値を入力する。そして、通信部11は、第1変位指令値を制御手段131へ出力する。
【0026】
制御手段131は、通信部11より第1変位指令値を入力する。そして、この第1変位指令値に応じた変位を呈示させるために、可動部152を制御する。すなわち、制御手段131は、可動部152の変位を検出する変位検出センサ151より可動部152の変位情報を受け取り、これが変位指令値に追従するように可動部152に対してフィードバック制御を行う。
【0027】
ここで、図3は、操作部14の構成を示す断面図である。この操作部14は、従来のマウスと略同様の形態を有している。操作部14は、入出力部15として可動部152、固定部材153、及び支持部材154を有している。固定部材153は、弾性撓みが可能な支持部材154を介して、本体141の上部に固定されている。可動部152は、固定部材153に対して平行に変位可能である。そして、この可動部材が能動的に変位することによって、可動部152に触れる第1操作者の指先等に対し触覚を呈示する。
【0028】
また、操作部14は、スイッチ163及び信号処理回路164を有している。操作部14を操作する第1操作者の指などが可動部152を押下すると、固定部材153はスイッチ163を押圧する。そして、信号処理回路164は、その押下されたか否かを示す信号を出力する。
【0029】
さらに、操作部14は、ボール161及び回転量検出手段162を有している。ボール161は、本体141の底部にあって回転が可能であり、基準面(例えば机上面やマウスパッド)上を本体141が移動することによりボール161は回転する。また、回転量検出手段162は、例えばエンコーダ等の回転角測定デバイスからなり、ボール161の回転方向及び回転量を検出する。
【0030】
なお、上記したスイッチ163、信号処理回路164、ボール161、及び回転量検出手段162は、入出力部15による触覚コミュニケーションには直接作用しないので、他の様々な用途に用いることができる。
【0031】
図4は、入出力部15の構成を示すブロック図である。変位検出手段155は、変位検出センサ151とともに、固定部材153に対する可動部152の変位(移動方向及び移動量)を検出し、検出結果を位置指定手段156へ出力する。
【0032】
位置指定手段156は、変位検出手段155より連続的に得られる検出結果を積算して、固定部材153に対する可動部152の相対位置を求めて第1変位情報を生成する。そして、位置指定手段156は、第1変位情報を本体部13に含まれる制御手段131及び入力手段132へ出力する。
【0033】
制御手段131は、可動部152を制御するための信号である変位信号を触覚呈示手段157へ出力する。触覚呈示手段157は、固定部材153に対して可動部152をこの変位信号に基づいて移動させることにより、この可動部152に触れている第1操作者の指先等に変位を呈示する。
【0034】
図5は、入出力部15の固定部材153及び可動部152のより詳細な構成図である。同図(a)は平面図であり、同図(b)は同図(a)のA−A矢印断面図である。入出力部15は、側縁部が上方に突出した略板状の固定部材153と、この固定部材153に対して所定平面に平行な方向に移動可能な可動部152と、固定部材153の側縁部と可動部152との間に両者を連結する弾性部材153a〜153dとを有する。弾性部材153a〜153dそれぞれは、弾性を有する樹脂やバネなどであり、可動部152の周囲の4箇所に設けられている。そして、弾性部材153a〜153dそれぞれは、一端が可動部152に接合され、他端が固定部材152の側縁部に接合されている。
【0035】
また、可動部152には4つのコイル152a〜152dが固定されている。同図(a)において、中心を原点とし、右方向をX軸方向とし、上方向をY軸方向とすると、コイル152aはX座標値が正の領域にY軸をまたいで設けられている。また、コイル153bはX座標値が負の領域にY軸をまたいで設けられている。また、コイル153cはY座標値が正の領域にX軸をまたいで設けられている。また、コイル153dはY座標値が負の領域にX軸をまたいで設けられている。
【0036】
図6は、入出力部15の触覚呈示機構を説明する平面図である。固定部材153には4つの磁石158a〜158dが固定されている。磁石158aは、X座標値が正であってY座標値も正である領域に、その磁束がコイル152a及び152cの双方を貫くように設けられている。磁石158bは、X座標値が負であってY座標値が正である領域に、その磁束がコイル152b及び152cの双方を貫くように設けられている。磁石158cは、X座標値が負であってY座標値も負である領域に、その磁束がコイル152b及び152dの双方を貫くように設けられている。磁石158dは、X座標値が正であってY座標値が負である領域に、その磁束がコイル152a及び152dの双方を貫くように設けられている。これらのうち磁石158a及び158cそれぞれは、可動部152に対向する側がS極となるように配置され、磁石158b及び158dそれぞれは、可動部152に対向する側がN極となるように配置されている。
【0037】
コイル152a〜152dと磁石158a〜158dとの間の相対的な位置関係について換言すれば以下のとおりである。コイル152aは、磁石158aおよび158dそれぞれが作る磁界に対して、X軸と平行な方向に電流が横切るように設けられている。コイル152bは、磁石158bおよび158cそれぞれが作る磁界に対して、X軸と平行な方向に電流が横切るように設けられている。コイル152cは、磁石158aおよび158bそれぞれが作る磁界に対して、Y軸と平行な方向に電流が横切るように設けられている。また、コイル152dは、磁石158cおよび158dそれぞれが作る磁界に対して、Y軸と平行な方向に電流が横切るように設けられている。
【0038】
触覚呈示手段157はコイル152a〜152dそれぞれに対して独立に変位信号としての電流を流すことができる。そして、コイル152a〜152dそれぞれに流れる電流の大きさ及び方向と、磁石158a〜158dそれぞれが作る磁界との間で、フレミングの左手の法則に応じた相互作用が生じる。これにより、コイル152a〜152dそれぞれに推力が生じて、これらの推力と弾性部材153a〜153dそれぞれの応力とに応じて、固定部材153に対して可動部152が移動する。そして、この可動部152により、可動部152上に触れている第1操作者の指先等に触覚が呈示される。
【0039】
図7は、入出力部15の固定部材153と可動部152との摺動機構を説明する断面図である。磁石158a〜158dが固定された固定部材153の下面、および、コイル152a〜152dが固定された可動部152の上面それぞれに、両者が互いに摺動可能なように、摺動部材159aおよび159bが設けられている。摺動部材159aおよび159bそれぞれは、摩擦係数が小さいフッ素樹脂、潤滑油が含浸された樹脂および金属などが好適に用いられる。
【0040】
なお、図7には、摺動機構だけでなく、可動部152の上面にある表面層171、および、この表面層171の中央付近に設けられた感圧部170も示されている。図8は、操作部14の感圧部170を説明する断面図である。表面層171は、人の指や掌などが接離し易いように平坦に仕上げられている。感圧部170は、表面層171に人の指などが触れたことを検出するものである。感圧部170は、シリコーンゴムおよび導電性粉末を混合した材料を用いた感圧導電性ゴム170aを導電性プラスティック層170bおよび170cで挟んだ構成となっている。そして、導電性プラスティック層170bと導電性プラスティック層170cとの間に電圧を印加し、感圧部170に人の指などが触れたときの接触圧による電気抵抗値の変化を検出して、これにより接触の強さを検出する。この感圧部170は、操作者の指先が触れているときに触覚を呈示するための接触検知部として用いる等、様々な用途に用いることができる。
【0041】
図9は、入出力部15に含まれる変位検出センサ151を説明する断面図である。変位検出センサ151は、固定部材153に固定された発光素子(例えば発光ダイオード)151a、受光素子(例えばフォトダイオード)151b、及び可動部152の下面に描かれた光学模様(例えば、等間隔の濃淡模様、市松模様、など)151cを含む。発光素子151aから出射された光は光学模様151c上に照射され、光学模様151cで反射された光は受光素子151bにより受光される。受光素子151bによる受光量は、発光素子151aから出射された光が光学模様151c上に入射する位置における反射率に応じたものである。
【0042】
したがって、受光量に応じて受光素子151bから出力される電気信号の変化に基づいて、固定部材153に対する可動部152の変位量を検出することができる。また、このような変位検出センサ151をX軸方向およびY軸方向それぞれについて設けることにより、固定部材153に対する可動部152の変位量及び変位方向を検出することができる。この変位検出センサ151からの出力信号は変位検出手段155に送られ、変位検出手段155において積算されて第1変位情報が生成される。
【0043】
ここで、入出力部15の触覚呈示動作について説明する。触覚呈示手段157によりコイル152a〜152dそれぞれに変位信号である電流が流れると、フレミングの左手の法則に従って、コイル152a〜152dそれぞれに推力が働き、これにより可動部152が移動する。
【0044】
まず、コイル152aおよび152bそれぞれについて考えると、固定部材153に垂直な方向であるZ軸方向に磁界が生じており、この磁界中にX軸方向に電流が流れると、Y軸方向への推力が生じる。コイル152aに時計回りの方向に電流を流すと、コイル152aにはY軸の正の向きの推力が働く。また、コイル152bに反時計回りの方向に電流を流すと、コイル152bにはY軸の正の向きの推力が働く。電流が流れる方向を変えることで推力が働く方向を変えることができ、また、電流値を変えることで推力の大きさを変えることができる。
【0045】
同様に、コイル152cおよび152dそれぞれについて考えると、固定部材153に垂直な方向であるZ軸方向に磁界が生じており、この磁界中にY軸方向に電流が流れると、X軸方向への推力が生じる。コイル152cに時計回りの方向に電流を流すと、コイル152cにはX軸の正の向きの推力が働く。また、コイル152dに反時計回りの方向に電流を流すと、コイル152dにはX軸の正の向きの推力が働く。電流が流れる方向を変えることで推力が働く方向を変えることができ、また、電流値を変えることで推力の大きさを変えることができる。
【0046】
固定部材153に対して可動部152を平行移動させるだけでよい場合には、コイル152aおよび152bそれぞれを互いに結線して、コイル152aおよび152bそれぞれに同一方向の推力を与え、また、コイル152cおよび152dそれぞれを互いに結線して、コイル152cおよび152dそれぞれに同一方向の推力を与えればよい。
【0047】
また、Z軸をほぼ中心として固定部材153に対して可動部152を回転させる方向に推力を生じさせることもできる。すなわち、コイル152aおよびコイル152bそれぞれに時計回りの方向に電流を流すと、コイル152aにはY軸の正の向きの推力が働き、コイル152bにはY軸の負の向きの推力が働くので、固定部材153に対して可動部152を反時計回りの方向へ回転させる回転モーメントが生じる。コイル152aおよびコイル152bそれぞれに反時計回りの方向に電流を流すと、コイル152aにはY軸の負の向きの推力が働き、コイル152bにはY軸の正の向きの推力が働くので、固定部材153に対して可動部152を時計回りの方向へ回転させる回転モーメントが生じる。また、コイル152aおよびコイル152bそれぞれに流れる電流の値の比を変えることで、回転中心を変えることができる。コイル152cおよびコイル152dそれぞれについても同様である。
【0048】
図10は、本実施形態による情報処理システムの動作を示すフローチャートである。図10を用いて、本実施形態による情報処理方法について説明する。なお、本情報処理システムでは各触覚呈示システムの動作はほぼ同じなので、図10では1個の触覚呈示システムの動作についてのみ示している。
【0049】
まず、第1触覚呈示システムA1の可動部152に対して、第1操作者が変位を入力する。第1触覚呈示システムA2ないし第N触覚呈示システムAnそれぞれを操作する第2操作者ないし第N操作者それぞれも同様に、第2触覚呈示システムA2ないし第N触覚呈示システムAnそれぞれの可動部152に対して変位を入力する。そして、第1触覚呈示システムA1ないし第N触覚呈示システムAnそれぞれの入出力部15において、可動部152の変位を示す第1変位情報ないし第N変位情報それぞれが生成される(変位検出ステップ、S101)。
【0050】
そして、各個の触覚呈示システムA1〜Anそれぞれは、サーバ20へ通信部11より第1変位情報ないし第N変位情報それぞれを送信する(第1通信ステップ、S102)。送信された第1変位情報ないし第N変位情報は、サーバ20の通信部21において受信される(S103)。
【0051】
サーバ20の通信部21は、第1変位情報ないし第N変位情報を変位情報受信手段221へ送る。変位情報受信手段221は、第1変位情報ないし第N変位情報が全て揃うと、これらの変位情報を変位指令値生成手段222へ送る。変位指令値生成手段222は、第1変位情報ないし第N変位情報に基づいて、第1変位指令値ないし第N変位指令値を生成する。このとき、変位指令値生成手段222は、第K変位指令値を、第K変位情報を除く他の変位情報に基づいて生成する。例えば、変位指令値生成手段222は、上述した数式(1)、(2)または(3)〜(5)のような計算方法を用いてこれらの変位指令値を生成する(変位指令値生成ステップ、S104)。そして、変位指令値生成手段222は、生成された第1変位指令値ないし第N変位指令値を、通信部21へ送る。通信部21は、第1変位指令値ないし第N変位指令値それぞれを第1触覚呈示システムA1ないし第N触覚呈示システムAnそれぞれへ送信する(第2通信ステップ、S105)。
【0052】
第1触覚呈示システムA1ないし第N触覚呈示システムAnそれぞれの通信部11は、第1変位指令値ないし第N変位指令値それぞれを受信する(S106)。各触覚呈示システムの通信部11は、これらの変位指令値それぞれを制御手段131へ出力する。そして、制御手段131は、入力した変位指令値に従い、入出力部15の変位制御手段157へ変位信号を送る。変位制御手段157は可動部152を変位させ、操作者に対して触覚を呈示する(制御ステップ、S107)。以降、S101に戻って上記の処理を繰り返す。
【0053】
以上の構成を有し、動作を行う本実施形態による情報処理システム及び情報処理方法が有する効果について説明する。情報処理システム及び情報処理方法は、N個の触覚呈示システムA1〜Anそれぞれの可動部を制御手段(制御ステップ)が変位させるよう指示するための変位指令値を、ネットワークに接続されるサーバにおいて一括して生成し、各触覚呈示システムA1〜Anへ送っている。ここで、従来のように、各触覚呈示システムがそれぞれ個々に変位指令値を生成する場合、個々の触覚呈示システムから他の触覚呈示システムそれぞれへ変位情報を送受信する必要が生じる。このとき、触覚呈示システムの数が多いほど、ネットワーク上を通信される変位情報データが膨大となる。ひいては、通信速度の低下を招き、各触覚呈示システムにおける触覚の呈示を安定して制御することができなくなる。
【0054】
例えば、図13に示す情報処理システム3は、従来の情報処理システムの一例である。この情報処理システム3は、第1触覚呈示機器B1及び第2触覚呈示機器B2から構成されている。第1触覚呈示機器B1及び第2触覚呈示機器B2は、ネットワーク190を介して互いに接続されている。なお、第2触覚呈示機器B2の内部構成は、第1触覚呈示機器B1の内部構成と同様である。
【0055】
第1触覚呈示機器B1は、通信装置101、位置制御器102、及び触覚呈示装置103を備えている。触覚呈示装置103は、触覚を呈示するためのアクチュエータ104、及び触覚の状態を検出する位置センサ105を有している。
【0056】
操作者が触覚呈示装置103の可動部等に対して位置を入力すると、位置センサ105が第1変位情報P1を生成し、位置制御器102へ送る。そして、第1変位情報P1は、通信装置101及びネットワーク190を介して第2触覚呈示機器B2へ送られる。また、第2触覚呈示機器B2からも同様にして、第2変位情報P2が第1触覚呈示機器B1へ送られる。位置制御器102は、通信装置101を介して第2変位情報P2を受けとり、この第2変位情報P2に基づいてアクチュエータ104を制御する。こうして、触覚呈示装置103より操作者に対して触覚が呈示される。
【0057】
また、他の例として、図14に示す情報処理システム4がある。この情報処理システム4は、第1触覚呈示機器C1ないし第N触覚呈示機器Cn、並びにサーバ300から構成されている。これらは、ネットワーク290を介して互いに接続されている。なお、第2触覚呈示機器C2ないし第N触覚呈示機器Cnの内部構成は、第1触覚呈示機器C1の内部構成と同様である。
【0058】
第1触覚呈示機器C1は、通信装置201、位置制御器202、及び触覚呈示装置203を備えている。触覚呈示装置203は、触覚を呈示するためのアクチュエータ204、及び触覚の状態を検出する位置センサ205を有している。
【0059】
操作者が触覚呈示装置203の可動部等に対して位置を入力すると、位置センサ205が第1変位情報P1を生成し、位置制御器202へ送る。そして、第1変位情報P1は、通信装置201及びネットワーク290を介してサーバ300へ送られる。また、第2触覚呈示機器C2ないし第N触覚呈示機器Cnからも同様にして、第2変位情報P2ないし第N変位情報Pnがサーバ300へ送られる。
【0060】
サーバ300は、通信部301及び記憶手段302を備えている。各触覚呈示機器から受けた各位置情報は、通信部301を介して記憶手段302へ送られる。記憶手段302は、各位置情報が全て揃った後に、第K触覚呈示機器へ第K位置情報を除く他の位置情報を、通信部301及びネットワーク290を介して送る。
【0061】
第1触覚呈示機器C1の位置制御器202は、通信装置201を介して第2変位情報P2ないし第N変位情報Pnを受けとり、これらの変位情報に基づいてアクチュエータ204を制御する。こうして、触覚呈示装置203より操作者に対して触覚が呈示される。
【0062】
上記した2つの従来例(図13、図14)は、いずれも個々の触覚呈示機器から他の触覚呈示機器へ変位情報を送り、各触覚呈示機器において変位情報に基づいて触覚呈示装置を制御している。なお、図14に示したサーバ300は、各触覚呈示装置間のデータの受け渡しを仲介するのみである。このため、触覚呈示機器の数が増すにつれ、ネットワーク上を通信されるデータ量が2次関数的に増加する。
【0063】
上記したような従来例に対し、本実施形態による情報処理システム及び情報処理方法によれば、各触覚呈示システムが変位情報に関するデータを他の触覚呈示システムから受け取る必要が無く、ネットワーク上を通信されるデータ量が抑えられ、各触覚呈示システムの可動部152により呈示する触覚の制御を安定して行うことができる。
【0064】
図11は、本発明による情報処理システムの第2実施形態の内部構成を示すブロック図である。本実施形態は、第1実施形態のサーバ20が、さらに操作部14を有する形態である。
【0065】
この情報処理システム2は、第1触覚呈示システムA1ないし第N(Nは2以上の整数)触覚呈示システムAn、及びサーバ30によって構成されている。また、第1触覚呈示システムA1ないし第N触覚呈示システムAn、及びサーバ30はネットワーク90を介して互いに接続されている。以下に、サーバ30の内部構成について説明する。なお、第1触覚呈示システムA1ないし第N触覚呈示システムAnの構成は第1実施形態の情報処理システム1と同様なので、説明を省略する。
【0066】
サーバ30は、第2通信部である通信部31、本体部32、及び入出力部14から構成されている。このうち、入出力部14は第1実施形態の各触覚呈示システムA1〜Anが備える入出力部14と同様である。
【0067】
通信部31は、第1触覚呈示システムA1から第1変位情報を受け取る。同様に、通信部31は第2触覚呈示システムA2ないし第N触覚呈示システムAnそれぞれから、第2変位情報ないし第N変位情報それぞれを受け取る。そして、これらの変位情報を本体部32へ送る。
【0068】
本体部32は、CPU、ROM、RAM等を含み、通信部31による各種の情報の入出力を制御し、この情報をもとに演算する。このために、本体部32は、制御手段321、変位指令値生成手段322、変位情報受信手段323、及び入力手段324を有している。これらの手段は、本体部32が有するROM等に記憶されているプログラムをCPUが読み出し、実行することによって実現される。
【0069】
入力手段324は、サーバ変位情報を操作部14より入力する。ここで、サーバ変位情報は、サーバ30が有する操作部14の可動部152に関する変位情報である。そして、入力手段324は、サーバ変位情報を変位情報受信手段323へ送る。
【0070】
変位情報受信手段323は、サーバ変位情報を入力手段324より受けるとともに、第1変位情報ないし第N変位情報をネットワーク90及び通信部31を介して入力する。そして、すべての変位情報が揃った後に、これらの情報を変位指令値生成手段322へ出力する。
【0071】
変位指令値生成手段322は、第1変位情報ないし第N変位情報、並びにサーバ変位情報を変位情報受信手段323より入力する。そして、変位指令値生成手段322は、第1触覚呈示システムに送る第1変位指令値、ないし第N触覚呈示システムに送る第N変位指令値、並びにサーバ30の制御手段321に送るサーバ変位指令値を生成する。ここで、サーバ変位指令値は、サーバ30の可動部152において呈示する触覚を指示するための値である。これらの変位指令値の生成方法としては、サーバ30を1個の触覚呈示システムとして考え、第1実施形態における数式(1)〜(5)のように求めるとよい。
【0072】
変位指令値生成手段322は、このようにして生成したサーバ変位指令値を制御手段321へ送る。また、変位指令値生成手段322は、第1変位指令値ないし第N変位指令値を、通信部31へ送る。そして、通信部31は、第1変位指令値を第1触覚呈示システムA1へ送信する。同様に、通信部31は、第2変位指令値ないし第N変位指令値それぞれを、第2触覚呈示システムA2ないし第N触覚呈示システムAnへそれぞれ送信する。
【0073】
制御手段321は、変位指令値生成手段322よりサーバ変位指令値を入力する。そして、このサーバ変位指令値に応じた変位を呈示させるために、可動部152を制御する。すなわち、制御手段321は、可動部152の変位を検出する変位検出センサ151より可動部152の変位情報を受け取り、これが変位指令値に追従するように可動部152に対してフィードバック制御を行う。
【0074】
図12は、本実施形態による情報処理システムの動作を示すフローチャートである。図12を用いて、本実施形態による情報処理方法について説明する。なお、本情報処理システムでは各触覚呈示システムの動作はほぼ同じなので、図12では1個の触覚呈示システムの動作についてのみ示している。
【0075】
まず、第1触覚呈示システムA1ないし第N触覚呈示システムAnを操作する第1操作者ないし第N操作者それぞれは、第1触覚呈示システムA1ないし第N触覚呈示システムAnそれぞれの可動部152に対して変位を入力する。そして、第1触覚呈示システムA1ないし第N触覚呈示システムAnそれぞれの入出力部15において、可動部152の変位を示す第1変位情報ないし第N変位情報それぞれが生成される。(触覚呈示システムによる変位検出ステップ、S201a)。また、サーバを操作する操作者は、サーバ30の可動部152に対して変位を入力する。そして、サーバ30の入出力部15において、可動部152の変位を示すサーバ変位情報が生成される。サーバ変位情報は、変位情報受信手段323へ送られる(サーバによる変位検出ステップ、S201b)。
【0076】
そして、各個の触覚呈示システムA1〜Anそれぞれは、サーバ30へ通信部11より第1変位情報ないし第N変位情報それぞれを送信する(触覚呈示システムによる第1通信ステップ、S202a)。送信された第1変位情報ないし第N変位情報は、サーバ30の通信部31において受信される(サーバによる第1通信ステップ、S202b)。
【0077】
サーバ30の通信部31は、第1変位情報ないし第N変位情報を変位情報受信手段323へ送る。変位情報受信手段323は、第1変位情報ないし第N変位情報、並びにサーバ30の入力手段324から受けるサーバ変位情報が全て揃うと、これらの変位情報を変位指令値生成手段322へ送る。変位指令値生成手段322は、第1変位情報ないし第N変位情報並びにサーバ変位情報に基づいて、第1変位指令値ないし第N変位指令値並びにサーバ変位指令値を生成する。なお、このときの変位指令値の生成方法は、第1実施形態での方法と同様である(変位指令値生成ステップ、S203b)。そして、変位指令値生成手段322は、生成されたサーバ変位指令値をサーバ30の制御部321へ送る。また、変位指令値生成手段322は、第1変位指令値ないし第N変位指令値を通信部31へ送る。通信部31は、第1変位指令値ないし第N変位指令値それぞれを第1触覚呈示システムA1ないし第N触覚呈示システムAnそれぞれへ送信する(サーバによる第2通信ステップ、S204b)。
【0078】
第1触覚呈示システムA1ないし第N触覚呈示システムAnそれぞれの通信部11は、第1変位指令値ないし第N変位指令値それぞれを受信する(触覚呈示システムによる第2通信ステップ、S204a)。各触覚呈示システムの通信部11は、これらの変位指令値それぞれを制御手段131へ出力する。そして、制御手段131は、入力した変位指令値に従い、入出力部15の変位制御手段157へ変位信号を送る。変位制御手段157は可動部152を変位させ、操作者に対して触覚を呈示する(触覚呈示システムによる制御ステップ、S205a)。また、サーバ30において、制御部321はサーバ変位指令値に従い、入出力部15の変位制御手段157へ変位信号を送る。変位制御手段157は可動部152を変位させ、操作者に対して触覚を呈示する(サーバによる制御ステップ、S205b)。以降、S201a及びS201bに戻って上記の処理を繰り返す。
【0079】
本実施形態による情報処理システム及び情報処理方法は、第1実施形態と同様に、以下の効果を有する。すなわち、ネットワーク上を通信されるデータ量が抑えられ、各触覚呈示システムの可動部152により呈示する触覚の制御を安定して行うことができる。
【0080】
また、本実施形態においては、各触覚呈示システムに加えてサーバ30も、可動部152、変位検出部である変位検出センサ151、及び制御手段321を備えている。これによって、サーバにおいても操作者が触覚によるコミュニケーションに参加することができる。
【0081】
本発明による情報処理システム及び情報処理方法は、上記した各実施形態に限られるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、変位情報は可動部152の位置データそのものである以外にも、各触覚呈示システムからサーバへ送られた後に、サーバにおいて位置データとして復元できる値であればよい。例えば、可動部の制御周期において、前回の周期における変位からの変化量などを変位情報として用いるとよい。また、変位指令値も同様に、サーバから各触覚呈示システムへ送られた後に、触覚呈示システムにおいて復元できる値であればよい。
【0082】
また、各触覚呈示システムにおいて呈示する触覚は、上記した各実施形態のように他の触覚呈示システムにおける変位入力に応じて即時に呈示する以外にも、必要に応じて時間差をもたせて呈示してもよい。また、ある触覚呈示システムの可動部に対する変位入力に応じて、他の触覚呈示システムの可動部を変位入力の2倍の大きさで変位させるなど、触覚の大きさは任意に設定することができる。なお、触覚をこれらのように呈示する場合、必要な計算は制御手段において行うとよい。
【0083】
【発明の効果】
本発明による情報処理システム及び情報処理方法は、以上詳細に説明したように、次のような効果を得る。すなわち、N個の触覚呈示システムそれぞれの可動部を制御手段が変位させるよう指示するための変位指令値を、ネットワークに接続されるサーバにおいて一括して生成し、各触覚呈示システムへ送っている。これによって、ネットワーク上を通信されるデータ量が抑えられ、各触覚呈示システムの可動部により呈示する触覚の制御を安定して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による情報処理システムの第1実施形態を示す外観図である。
【図2】第1実施形態による情報処理システムの内部構成を示すブロック図である。
【図3】操作部の構成を示す断面図である。
【図4】入出力部の構成を示すブロック図である。
【図5】入出力部の固定部材及び可動部のより詳細な構成図である。
【図6】入出力部の変位呈示機構を説明する平面図である。
【図7】入出力部の固定部材と可動部との摺動機構を説明する断面図である。
【図8】操作部の感圧部を説明する断面図である。
【図9】入出力部に含まれる変位検出センサを説明する断面図である。
【図10】第1実施形態による情報処理システムの動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明による情報処理システムの第2実施形態の内部構成を示すブロック図である。
【図12】第2実施形態による情報処理システムの動作を示すフローチャートである。
【図13】従来の情報処理システムの一例を示すブロック図である。
【図14】従来の情報処理システムの他の例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…情報処理システム、A1…第1触覚呈示システム、An…第N触覚呈示システム、11…通信部、13…本体部、131…制御手段、132…入力手段、14…操作部、15…入出力部、151…変位検出センサ、152…可動部、20…サーバ、21…通信部、22…本体部、221…変位情報受信手段、222…変位指令値生成手段、90…ネットワーク。

Claims (2)

  1. N(Nは2以上の整数)個の触覚呈示システムと、前記N個の触覚呈示システムにネットワークを介して接続されるサーバとを備える情報処理システムであって、
    前記N個の触覚呈示システムそれぞれは、
    変位することが可能な可動部と、
    前記可動部に対する変位入力に基づいて変位情報を生成する変位検出部と、
    変位指令値に従って前記可動部を変位させて触覚を呈示させる制御手段と、
    前記変位検出部において生成された前記変位情報を前記サーバへ送信するとともに、前記変位指令値を前記サーバより受信して前記制御手段へ送る第1通信部と
    を備え、
    前記サーバは、
    前記N個の触覚呈示システムそれぞれより前記変位情報を受信するとともに、前記変位指令値を前記N個の触覚呈示システムそれぞれへ送信する第2通信部と、
    前記N個の触覚呈示システムそれぞれの前記制御手段が前記可動部を変位させて触覚を呈示させるよう指示するための前記変位指令値のそれぞれを、対応する前記触覚呈示システムを除く他の全ての前記触覚呈示システムの前記変位検出部により生成されて前記第1通信部から前記ネットワークを介して前記第2通信部へ送られてきた前記変位情報に基づいて生成することにより、前記N個の触覚呈示システムそれぞれの前記可動部を互いに連動させる変位指令値生成手段と
    を備えることを特徴とする情報処理システム。
  2. 前記サーバは、
    変位することが可能な可動部と、
    前記可動部に対する変位入力に基づいて変位情報を生成する変位検出部と、
    変位指令値に従って前記可動部を変位させて触覚を呈示させる制御手段と
    をさらに備え、
    前記変位指令値生成手段は、
    記N個の触覚呈示システムそれぞれの前記制御手段が前記可動部を変位させて触覚を呈示させるよう指示するための前記変位指令値のそれぞれを、前記サーバが備える前記変位検出部により生成された前記変位情報にさらに基づいて生成するとともに、前記サーバの前記制御手段が前記可動部を変位させて触覚を呈示させるよう指示するための前記変位指令値を、前記N個の触覚呈示システムそれぞれの前記変位検出部により生成され、前記第1通信部より前記ネットワークを介して前記第2通信部へ送られてきた前記変位情報に基づいて生成することを特徴とする請求項1記載の情報処理システム。
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