JP3981862B2 - 積層2軸配向ポリエステルフィルム及びその製造方法 - Google Patents

積層2軸配向ポリエステルフィルム及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、引裂き直進性に優れ、ガス遮断性に優れ、透明性、優れた強度、耐熱性、寸法安定性を有し、菓子、漬物、味噌、スープ、ジャム、冷凍、冷蔵、レトルトパウチなどの食品関係の包装をはじめ、とりわけ医薬品、コスメティクスなどの医療、医用分野の包装材料の構成材料として有用なフィルムに関するものである
【0002】
【従来の技術】
食品、医薬品、の包装には各種のプラスチックフィルムを用いた包装袋が多く使用されており、ニ軸延伸プラスチックフィルムとヒートシール可能な無配向プラスチックフィルムを2層或いは3層以上ラミネートした包装袋が広く使用されている。ニ軸延伸ポリエステルフィルムは耐久性、防湿性、力学的強度、耐熱性、耐油性に優れており、チューブラー法、フラット式同時ニ軸延伸法、フラット式逐次ニ軸延伸法などを用いて製造したニ軸延伸ポリエステルフィルムが食品包装分野に於いて幅広く使用されている。
【0003】
しかしながら、ニ軸延伸ポリエステルフィルムを用いた包装袋は、引裂き開封性が悪いという問題点を有している。開封性を良くする為にノッチを付与する方法があるが、ノッチから引裂いた際に直線的に引裂けない現象がしばしば発生し、内容物が飛散して無駄になるばかりではなく、クッキーなどの柔らかい菓子は開封時に割れたり、内容物が液体の場合には衣服を汚したりするトラブルが起こる場合がある。また医薬品の包装に於けるトラブルとしては、分包が区切りのミシン目に沿って綺麗に切断出来なかった場合、薬が外部に散乱してしまい、その光景は極めて淋しい。また散薬の服用時は、分包の引き裂き開封部分から口に薬を落とし込む都合、開封口の形状が薬の流下を制御し、この如何によって後のむせ加減に影響する。このことは特に老人の場合、老いと病を再認識し、悲観的な心境に至らしめることがあり、製袋した後引き裂き開封部が直線的に綺麗に引き裂けることが望まれていた。
【0004】
フィルムを引裂いた際の直進性に優れる易開封性包装材料としては、一軸延伸ポリオレフィンフィルムを中間層としてラミネートしたものがある。このようなものとしては、例えば、ニ軸延伸ポリエステルフィルム/一軸延伸ポリオレフィンフィルム/無延伸ポリオレフィンフィルムの3層ラミネートフィルムがあるが、わざわざ中間層を設けなければならずコスト的に問題があり用途が限定されていた。
かかる経緯により、単層であっても引裂き直進性に優れたポリエステルフィルムが要望されているが、その開発に際し幾つかの問題点が存在する。
【0005】
使用上の問題として、従来の引裂き直進性に優れたポリエステルフィルムは衝撃強度が低く、レトルト袋として用いた場合に取り扱い中に破袋することがあり、実用上不具合な点を持っていた。
製造上の問題として、かかるポリエステルフィルムはボリマーブレンドの相分離構造の異方性を利用して引裂き直進性を発現させている。このフィルムの異方性を制御するために、例えば特開平08−169962では未延伸状態のシートにおける異方性を規定している。しかしフィルムが完成に至るまでには更に延伸工程、緩和処理工程、熱セット工程等がはいるため、その後に経験する工程によって異方性が変化し、最終的に望ましい異方性に制御することが難しかった。
【0006】
また、ボリマーブレンドによる相分離構造の発現には2種類のポリエステルチップを溶融混合することが一般であるが、この場合、大規模溶融混合時または回収原料を利用した場合、ポリエステル組成物の熱安定性低下がおこる。とりわけ混合ポリエステル相互間に起こるエステル交換反応により、引裂き直進性が悪化するという問題があった。
【0007】
一方、長期保存用包装に関しては、一部の通気性の包装が必用である用途を除いてガス遮断性が重要な特性である。特に湿気防止が主目的であるもの、例えば乾物、乾燥食品、焼き菓子、キャンデー、粉体食品、散剤、カプセル剤、等、そして酸化防止が主目的であるもの、例えば油による調理食品、医薬品一般等があり、それぞれに水蒸気バリアー特性及び酸素バリアー特性が、必用とされ、またそれらの複合性能が要求されることがしばしである。なかでも医薬品に関しては25℃、60%RHに於いて3年の長期に亘る保存が要求されるものもあり、ガス遮断性も極めて高いレベルが必用である。従って旧来から存在するガスバリアー法、例えば塩化ビニリデンコート法やポリビニルアルコールコート法では不充分であり、また高湿下での高酸素バリアー性という要求を満足することが出来なかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような問題点を解決しようとするものであり、ニ軸延伸ポリエステルフィルムの特徴である力学特性、保香性、耐熱性、耐油性、低吸湿性、透明性及び特に食品、医薬品包装材料に要求される乾熱、湿熱環境下での寸法安定性を保持したまま、優れた引裂き直進性と衝撃強度を両立し、加えてガス遮断性が極めて高いニ軸延伸ポリエステル積層フィルムを提供しようとするものである。
更に、過酷な熱履歴を受けるような製造条件に於いてもエステル交換反応の進行が小さく、広範な製造条件に適合する、優れた引裂き直進性を有したガス遮断性ニ軸延伸ポリエステル積層フィルムを提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らはこのような課題を解決する為に鋭意検討した結果、本発明に到達した。すなわち、本発明の要旨は、衝撃強度が450J/cm以上であり、機械の流れ方向の引裂き直進性に優れる2軸配向ポリエステルフィルムの少なくとも一方の面に、酸化物の蒸着層が積層されており、以下の(1)〜(3)の条件を満たすことを特徴とする積層2軸配向ポリエステルフィルムである。
(l)ヘーズ値≦8%
(2)透湿度≦20g/m2・24hr(40℃/90%RH)
(3)酸素透過度≦100cc/m2・24hr・atm(25℃/50%RH)
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の積層フィルムの基材層を構成するポリエステル組成物において、結晶性ポリエステル(A)はエチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とするポリエステルであり、ポリエチレンテレフタレート(PET)が最適であるが、PETとポリブチレンテレフタレート(PBT)、PETとポリエチレンナフタレート(PEN)などとの共重合体、或いはこれらの混合物を用いることができる。用いられるポリエチレンテレフタレートとしては極限粘度0.60dl/g以上のものが好ましく、さらには0.62dl/g以上0.8 dl/g以下のものが適当である。極限粘度が0.60dl/g未満のものを用いた場合、衝撃強度に優れない。極限粘度が0.8dl/gより大きなものを用いた場合押し出し成形性に劣る。結晶性ポリエステル(A)の重合方法は特に限定されないが、極限粘度を好適な範囲にするために固相重合法を併用することが出来る。
【0011】
本発明におけるブロック共重合ポリエステル(B)において、融点170℃以上の結晶セグメントは、その成分だけで重合体としたときに、融点が170℃以上のものであるが、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、2・6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸の残基と、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタメチレングリコール、P−キシレングリコール、シクロヘキサンジメタノール等の脂肪族、芳香族、脂環族ジオールの残基とからなるポリエステル等を用いることができるが、特にテレフタル酸残基が80mol%以上を占めることが望ましい。
また、分子量400〜8000の軟質ポリエステルは、該セグメント構成成分だけで測定した場合の融点或いは軟化点が100℃以下のものをいう。分子量が400以下のものを用いた場合は、得られるブロック共重合ポリエステルは融点が低く粘着性が大であり、フィルムへの配合加工性に困難となる。また、分子量が8000を越える場合は、軟質重合体が層分離し、極めて高い溶融粘度を示し、硬く脆い性質となり、共重合反応後重合釜からの取り出しが困難となったり、また、このブロック共重合ポリエステルをフィルム成形に用いた場合、透明性が不良であったりして好ましくない。特に好ましくは800〜4000の分子量のものが良い。
【0012】
また、ブロック共重合ポリエステル中での低融点軟質重合体の割合は1〜12mol%の範囲である。1mol%未満の場合軟質重合体としての特性が得られず、12mol%を越えた場合、結晶性ポリエステル(A)との混合溶融時にブロック共重合ポリエステル(B)の分散が大きくなり引裂き直進性が得られず、また透明性も悪化する。特に好ましくは3〜8mol%である。
【0013】
このような低融点軟質重合体としては、ポリエチレンオキサイドグリコール、ポリテトラメチレンオキサイドグリコール、ポリプロピレンオキサイドグリコール、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共重合グリコール、エチレンオキサイドとテトラヒドロフランとの共重合グリコール等のポリエーテル、ポリネオペンチルアゼレート、ポリネオペンチルアジペート、ポリネオペンチルセパケート等の脂肪族ポリエステル、ポリ−ε−カプロラクトン、ポリピバロラクトン等のポリラクトンを示すことができる。好ましくはポリエチレンオキサイドグリコール、ポリテトラメチレンオキサイドグリコール等が実用的である。これらのブロック共重合ポリエステルは通常の縮合重合法によって製造することができる。
【0014】
本発明において用いるブロック共重合体ポリエステルの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート−ポリエチレンオキサイドブロック共重合体、ポリエチレンテレフタレート−ポリテトラメチレンオキサイドブロック共重合体、ポリブチレンテレフタレート−ポリエチレンオキサイドブロック共重合体、ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレンオキサイドブロック共重合体、ポリエチレンテレフタレート−ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドブロック共重合体、ポリテトラメチレンテレフタレート・イソフタレート−ポリテトラメチレンオキサイドブロック共重合体、ポリエチレンテレフタレート−ポリ−ε−カプロラクトンブロック共重合体、ポリブチレンテレフタレート−ポリ−ε−カプロラクトンブロック共重合体、ポリエチレンテレフタレート−ポリネオペンチルセパケートブロック共重合体、ジ(4−カルボキシフェノキシ)エタンとエチレングリコールとからのポリエステルとポリエチレングリコールとのブロック共重合体、ビス(N−パラカルボエトキシフェニル)アジパミドとエチレングリコールとからのポリエステルとポリエチレングリコールとのブロック共重合体などを上げることができる。
【0015】
本発明に於いて結晶性ポリエステル樹脂を1種類以上用いてなるポリエステル(A)群として例えばポリエチレンテレフタレート(a)とポリブチレンテレフタレート(b)とを用いた場合、ポリエチレンテレフタレート(a)とポリブチレンテレフタレート(b)とブロック共重合ポリエステル(B)との配合比はポリエチレンテレフタレート(a)90〜70wt%に対してポリブチレンテレフタレート(b)とブロック共重合ポリエステル(B)との和として10〜30wt%の割合で配合することが必要であり、好ましくはポリエチレンテレフタレート(a)90〜75wt%にポリブチレンテレフタレート(b)とブロック共重合ポリエステル(B)の和10〜25wt%、さらに好ましくはポリエチレンテレフタレート(a)90〜80wt%、ポリブチレンテレフタレート(b)とブロック共重合ポリエステル(B)の和10〜20wt%である。ポリブチレンテレフタレート(b)とブロック共重合ポリエステル(B)の和が10wt%未満の場合、引裂き直進性が得られない。また、ポリブチレンテレフタレート(b)とブロック共重合ポリエステル(B)の和が30wt%を越えた場合、ニ軸延伸ポリエステルフィルムの引張り強度が低下したり寸法安定性や剛性が低下して使用に耐えない。
【0016】
本発明に於いてポリブチレンテレフタレート(b)とブロック共重合ポリエステル(B)との配合比に関してはとくに制限はない。
【0017】
本発明に於いてポリエチレンテレフタレート(a)とポリブチレンテレフタレート(b)とブロック共重合ポリエステル(B)との配合順は特に限定されないが、3種の樹脂をペレット状態で同時混合し、押出し成形することがポリマーの好適な相分離構造を形成し、熱履歴の厳しい大規模製造工程を経ても、引裂き直進性に好結果をもたらす。
【0018】
本発明のニ軸延伸ポリエステルフィルムの衝撃強度は450J/cm以上が必要である。450J/cmに満たない場合、実用強度が不足し、包装袋として用いた場合に落下により破袋等の問題が生じる。
本発明の2軸配向ポリエステルフィルムの熱収縮率は150℃×30分の条件で機械の流れ方向(MD方向)、巾方向(TD方向)共に3%以下であることが好ましい。熱収縮率が3%を越えると印刷適性が悪化するので好ましくない。
【0019】
また、本発明のニ軸延伸ポリエステルフィルムのヘイズは8%以下であることが好ましい。8%を越えるとフィルムの透明性が悪化し、商品価値が損われる。望ましくは5%以下、4%以下が理想である。
また、本発明の2軸配向ポリエステルフィルムの等方性評価値は0.70以下であることが好ましく、0.60以下がより好ましい。更に0.30以下となるとポリエステル(B)が19wt%のとき200mm引き裂いたときの反れ巾が±1mm程度となった。等方性評価値が0.70を越えると、機械の流れ方向の引裂き直進性が得られない。
【0020】
フィルムの等方性評価値を0.70以下にする方法としては、先に述べたポリエステル組成物を用いる事に加え、例えばポリエステル(B)を多目にする、二軸延伸にて延伸、熱固定の温度を高目の範囲に設定する、等も有効なことが解った。
【0021】
また、本発明の2軸配向ポリエステルフィルムに関し、エステル交換率〈B〉値が0.07未満の場合は引き裂き直進性を発現させることが容易であるが、〈B〉値を0.07未満に保ったまま、大量生産のため大規模溶融混練を行うことは難しく、大抵〈B〉値が0.07以上となり、引裂き直進性が失われることが一般である。また回収原料を用いるにしたがい、ポリエステル組成物に繰り返しかかる熱履歴は大規模溶融混練の場合と同様厳しくなり、引裂き直進性が低下する。本発明においては、エステル交換率〈B〉値が0.150未満にて、引裂き直進性ポリエステルフィルムが安定して大量生産できることが好ましいが、0.100未満であるほうがより少しばかり好ましい。さらに0.07未満の場合は、広範な製造条件に適合するようになり、回収原料として用いてコスト低減に、また、回収原料使用時の性能維持にも有効である。エステル交換率〈B〉値を0.150未満、0.100未満、更に0.070未満にまで低減する方法としては、用いられるポリエステル及びまたはポリエステルエーテルを合成する時の触媒として例えばチタン系の使用を避ける等によって実現することが出来る。しかしまた、用いられるポリエステル組成物中にエステル交換防止剤を添加することも頗る有効である。
【0022】
本発明のフィルムを製造するにあたり、あらかじめ適当な酸化防止剤、アンチブロッキング剤、紫外線吸収剤、滑剤等の添加剤を添加しても何ら支障はない。特に紫外線吸収剤を用いることは、本来芳香族ポリエステルが有するUVカット性を増強する事となり、透明蒸着により内容物の視認性を確保しながらガス遮断性及びUVカット性により医薬品の劣化、変性を長期に亘って抑えられるという点で巧妙な手段と言えよう。
【0023】
本発明に於いて用いるポリエステル組成物に含有されるエステル交換防止剤としては、分子中に少なくも1つのP−O結合を有する有機リン系化合物が好適に用いられる。かような物質としては、有機ホスファイト等の有機リンエーテルや有機ホスフェート等の有機リンエステルや、有機ホスフィンオキサイド等の有機リンエーテルをあげることができる。このようなものの具体的なものとしては、例えば、トリフェニルホスファイト等の芳香族ホスファイト、ビス(アセタデカ)ペンタエリスリトールジホスファイト等の脂肪族ホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト、2−[[2,4,8,10,−テトラキス(1,1−ジメチルエーテル)ジベンゾ[d,f][1,2,3]ジオキサフォスフェピン6−イル]オキシ]−N,N−ビス[2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1,ジメチルエル)ジベンゾ[[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン−6−イル]オキシ]−エチル]エタノミン、ジフェニルイソデシルホスファイト等の脂肪族芳香族ホスファイト、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、エチルジエチルホスフォノアセテート、ベンジルエチルホスホネート、ジ−2−エチルヘキシルホスフェート、トリス(2−クロロエチル)ホスフェート、等の有機リン酸エステル等をあげることができる。
【0024】
これらの分子中に少なくも1つのP−O結合を有する有機リン系化合物の2軸配向ポリエステルフィルム中に含有する量としては、金属触媒中の金属量〔M〕に対して、有機リン化合物中のリン量〔P〕として
〔P〕/〔M〕が0.5以上500以下の範囲にあることが好ましい。この範囲より小さくなると金属の有機リン化合物に対する配位効率が低下し、触媒の失活度が不足し、この範囲より大きくなると、有機リン化合物中が可塑的に働きフィルムの物性を低下させることになる。
本発明に於いて用いられるポリエステル組成物に含有されるエステル交換防止剤の添加方法としては、
フィルム製造工程における溶融押し出し機中で直接溶融混合してもよく、原料樹脂にあらかじめ溶融混合してチップ化したものを用いても良い。
【0025】
本発明の基材フィルムの製膜方法としては、例えば、1種以上の結晶性ポリエステル(A)とブロック共重合ポリエステル(B)をチップ状で混合したものを押出し機に投入し、加熱溶融した後、Tダイのダイオリフィスからシート状に押出吐出する。この際、ダイオリフィスでの樹脂のせん断速度は200sec-1以上であることが好ましい。せん断速度が200sec-1未満であるとフィルムの等方性評価値が0.70より大きく、直進カット性が得られない。次にこの軟化状態にあるシートは、冷却ドラムに密着して巻きつけられて冷却される。続いて、得られた未延伸シートを90〜110℃の温度にて縦方向に3〜4倍の延伸倍率にて延伸する。続いて80〜110℃の温度にて横方向に3.5〜4.5倍の延伸倍率にて延伸する。延伸倍率がそれぞれの温度未満の場合は均質な延伸フィルムを得ることができない場合があり、また、それぞれの温度を越えた場合は結晶性ポリエステル(A)の結晶化が促進されて透明性が悪くなる場合がある。ニ軸延伸されたフィルムは、続いて、210〜250℃の温度にて熱処理される。熱処理温度が210℃より低いとフィルムの収縮率が大きくなり、袋として使用した場合に変形する原因となる。また、250℃より高い場合はフィルムが融解し製膜困難となる。尚、ニ軸延伸方法としてはロールとテンターによる逐次2軸延伸方式によるものが好ましく、縦方向に延伸した後、横方向に延伸するのが望ましい。横延伸の後に縦延伸を行った場合、引裂き直進性が得にくい。
【0026】
このように本発明のフィルムは例えば特開昭52−77189に記載されている技術に基づいた構成を取っているため、ベースフィルムは屈曲、摺動、熱、圧力変形に強い。更に本発明において耐衝撃性、安定生産性が改良されている。また、特開昭52−77189に記載のベースフィルムは、従来のフィルムよりも金属蒸着層との接着力が強く、ガスバリヤー性を増強することが示されている。本発明ではこの効果も取り込み、その技術の延長として以下に記載した無機酸化物蒸着を行った。
【0027】
本発明の蒸着層の基材となる2軸配向ポリエステルフィルムは、用途によっては接着性や濡れ性をよくするためにコロナ放電処理、コーティング処理や火炎処理が行われてもよい。特に酸化物の蒸着層を上記フィルムに積層する前には、フィルムと酸化物の蒸着層との接着をさらに高めるために予め上記の易接着コーティング処理を行うこともできる。
【0028】
本発明を構成する酸化物の蒸着層は、前記(1)〜(3)の条件を満たす透明性とガス遮断性を示す酸化物の蒸着層であればよく、金属の酸化物、非金属の酸化物が広く用いられるが、特に酸化珪素、酸化アルミニウム、これらの混合物を主成分とした蒸着層が好適である。これらの酸化物の蒸着層は使用後に廃棄されても有害物質が出ないので好適である。
【0029】
酸化物の蒸着層の膜厚は、通常10〜5000Å、より好ましくは50〜2000Åの範囲である。膜厚が10Å未満の場合は充分なガス遮断性が得られ難く、また膜厚を5000Åを越えて厚くしてもガス遮断性の向上効果は飽和し、耐屈曲性が悪くなったり製造コストが上がるため、実用的でない。
【0030】
上記酸化物の蒸着層の形成には、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレート法等の物理蒸着法、あるいはCVD等の化学蒸着法等が適宜用いられ、このとき採用される加熱法としては、抵抗加熱、誘導加熱、電子線加熱等が適宜採用できる。反応ガスとして酸素、窒素、水素、アルゴン、炭酸ガス、水蒸気等を導入したり、オゾン添加、イオンアシスト等の手段を用いる反応性蒸着法を採用してもよく、 また、基板にバイアスを印可したり、基板の加熱、冷却等製膜条件の変更も可能である。このような蒸着材料や、反応ガス、基板バイアス、加熱・冷却条件は、スパッタリング法やCDV法を採用する際に於いても同様に変更可能である。酸化物の蒸着前あるいは蒸着中に、被蒸着基材表面に、コロナ放電処理、火炎処理、低温プラズマ処理、グロー放電処理、逆スパッタ処理、祖面化処理等をほどこして酸化物の密着強度を一層高めることも有効である。
【0031】
このような本発明の蒸着層は、例えば包装タイムス第2041号に記載されているように、ベースフィルム共々4%変形されてもガスバリヤー性を維持する。このような蒸着層形成技術は、特に変形に強く、蒸着層密着性に優れ、ガスバリヤー性増強効果が見込める特開昭52−77189に記載のベースフィルム技術と組み合わせることにより極めて有効に機能する。
【0032】
本発明の酸化物を蒸着した積層2軸配向ポリエステルフィルムには、さらに別のフィルム、シート等を積層する事が出来る。例えば製袋用の熱接着層としてポリエチレン系、ポリプロピレン系のシーラント層を本発明の積層フィルムの片面にラミネートする事が出来る。また強靱性を持たせるためにナイロンフィルムをラミネートすることが出来る。その他半透明金属箔、紙、等もラミネートして製袋する事が出来る。
【0033】
次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。尚、実施例及び比較例の測定方法は次の通りである。
【0034】
(測定方法)
▲1▼ヘーズ(曇価)
JIS−K6714に準じ、日本電色(株)製のヘーズメーターを用い曇価を測定した。
【0035】
▲2▼ガス遮断性
酸素透過量は、酸素透過度測定装置(「OX−TRAN l0/50A」)Modern Controls社製)により、湿度0%、温度25℃、2日パージで測定した。また、水蒸気透過量は、水蒸気透過度測定装置(「PERMATRAN」Modern Controls社製)により、温度40℃、湿度90%、2日パージで測定した。
【0036】
▲3▼還元粘度及び極限粘度:
ウベローデ型粘度管を用い、フェノール/テトラクロルエタンの重量比6/4の混合溶媒に、サンプルを溶液濃度0.4g/dlで溶解し、温度30℃で測定した値から還元粘度を求め、さらに必要に応じ極限粘度に換算する。
【0037】
▲4▼引裂き直進性
2軸配向ポリエステルフィルムより、MD方向に200mm、TD方向に40mmの短冊状のフィルム片を切りだし、このフィルム片の一方の短辺の中央部に長さ5mmの切りこみを入れた試料を必要に応じて10本または30本作成する。次に、切り込みよりMD方向に手で引裂き、引裂き伝播端が切り込みを入れた辺に向かい合う短辺の中央部から5mm以内に到達したものを○(とりわけ2mm以内に到達したものを格付けする場合◎)、5mm以上にて到達したものを△、向かい合う短辺に到達しなかったものを×とした。図1に概略図を示す。
【0038】
▲5▼等方性評価
携帯形光電比色計(柴田化学機器工業社製、COLORIMETER MODEL C−2)を用い、サンプルホルダーを外し、受光用フォトダイオードの入力線を切り離す。可視光用ブルーセンシティブフォトダイオード(BS120)のセンサー面が、5mmφの比色計の入射光絞りの中心から入射光軸の出射側に対し仰角60度、距離21mmとなる位置に取り付け、その信号出力を比色計のフォトダイオード入力を切り離したあとに接続する。漏光を完全に除去した後測定に移る。入射光(白色光)を遮断した状態にてゼロ調整ダイアルにてメーターの0%をあわせる。比色計の5mmφ入射光絞りの上に試料フィルムを1〜10枚(標準2〜5枚)、切り出した方向を揃え重ねて固定する。このとき光軸とセンサーの中心を含む平面に試料フィルムのMD方向が垂直となるようにする。入射光を当て、100%調整ダイアルにてメーターの100%をあわせる。次に試料フィルムを入射光絞りを中心に90度まわし、光軸とセンサーの中心を含む平面に試料フィルムのTD方向が垂直になるようにし、メーターを読む(a%)。さらに同じ向きにフィルムを90度まわしては100%あわせ、a%読みを5回繰り返す。最後にフィルムを取り外し、入射光を当てメーターを読む(B%)。5回のa%読みの平均をA%とすると、等方性評価値:Iは
I=(A−B)/(100−B)
で表される。異方性が大きい程Iは0に近い値をとる。異方性が小さい程Iは1に近い値をとる。この評価法を行う場合、光学的に等価であって感度が類似するものであれば機器の選択は上記に限定されない。
【0039】
▲6▼衝撃強度
東洋精機社製フィルムインパクトテスターを使用し、直径1/2インチの半球状衝撃頭を用いてフィルムの衝撃強度を測定した。
【0040】
▲7▼熱収縮率
フィルムのMD方向、TD方向にそれぞれ標線を入れた短冊試料を切りだし、オーブン内で150℃で30分間処理し、処理後の標線間寸法を23℃、65%RH平衡状態にて測定した。処理による縮み量の処理前寸法に対する百分率で示した。
【0041】
▲8▼エステル交換率〈B〉値
ポリエステルフィルム試料700mgを重水素化したトリフルオロ酢酸溶媒に溶かし、Varian社製 UNITY-500 (125MHz)を用い、室温にて13C−NMRスペクトルを測定する。得られたチャートにおいて、エチレングリコールユニットのみに結合しているテレフタル酸ユニット中の1位と4位の炭素由来のピーク積分強度Ia(於135.6ppm)。ブタンジオールユニットのみに結合しているテレフタル酸ユニット中の1位と4位の炭素由来のピーク積分強度Ib(於135.9ppm)。エチレングリコールユニットとブタンジオールユニットとの両方に結合しているテレフタル酸ユニットの1位と4位の炭素のうちブタンジオールユニットに結合している4位の炭素由来のピーク積分強度Id(於136.1ppm)とし、エステル交換率〈B〉値は以下の式で表される。
〈B〉={Id/(Ia+Id)}+{Id/(Ib+Id)}………式1
【0042】
(実施例1-1)
結晶性ポリエステル(A)としてポリエチレンテレフタレート[東洋紡績社製SR553(極限粘度0.75dl/g) ]を用い、ブロック共重合ポリエステル(B)として、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸100mol%、ジオール成分としてブタンジオール96.7mol%、ポリテトラメチレングリコール3.3mol%からなる共重合PBT(還元粘度1.33dl/g)を90/10wt%の割合で混合したものを調製した。これを65mmφ押出し機を使用して280℃の樹脂温度にてTダイより溶融押出しし、25℃に調温されたキャストロールに密着急冷し、厚さ約200μmの未延伸シートを得た。このときのダイでのせん断速度は360sec-1であった。次いで、得られた未延伸シートをロール式縦延伸機で100℃にて3.7倍、テンター式横延伸機で105℃にて4.5倍に延伸した後、横方向に5%の弛緩処理をし、240℃で熱処理を行い、コロナ放電処理を行った後室温まで冷却し、厚さ12μmの2軸配向フィルムを得た。得られたコロナ放電処理済みの2軸延伸フィルムに電子ビーム加熱型真空蒸着装置を用いて、二酸化珪素と酸化アルミニウムを蒸着材料として膜厚200Å、酸化アルミニウム含有率40重量%の蒸着層を積層した。得られた積層2軸配向ポリエステルフィルムの引裂き直進性を測定し、結果を表1および表2に示した。
【0043】
(実施例1-2)、(比較例1-1)、(比較例1-2)
結晶性ポリエステル(A)及びブロック共重合ポリエステル(B)として、それぞれ実施例1-1に用いたPET、共重合PBTの割合を表1のように変更した以外は実施例1-1と同様にして2軸配向ポリエステルフィルムを得た。
【0044】
(実施例1-3)
ブロック共重合ポリエステル(B)としてジカルボン酸成分としてテレフタル酸100mol%、ジオール成分としてブタンジオール93.3mol%、ポリテトラメチレングリコール6.7mol%からなる共重合PBT(還元粘度1.50dl/g)を10wt%の割合で混合したものを用いた以外は実施例1-1と同様に2軸配向ポリエステルフィルムを得た。
【0045】
(比較例1-3)
ブロック共重合ポリエステル(B)としてジカルボン酸成分としてテレフタル酸100mol%、ジオール成分としてブタンジオール85.7mol%、ポリテトラメチレングリコール14.3mol%からなる共重合PBT(還元粘度1.90dl/g)を5wt%の割合で混合したものを用いた以外は実施例1-1と同様に2軸配向ポリエステルフィルムを得た。
【0046】
(比較例1-4)
実施例1-1と同様に未延伸シートを得た後、得られた未延伸シートをテンター式横延伸機で100℃にて4.5倍に延伸した後ロール式縦延伸機で90℃にて3.7倍に延伸した。その後横方向に5%の弛緩処理をし、240℃で熱処理を行い、室温まで冷却し、厚さ12μmの2軸配向ポリエステルフィルムを得た。
【0047】
(比較例1-5)
ダイでのせん断速度を100sec-1とした以外は実施例1-1と同様に2軸配向ポリエステルフィルムを得た。
【0048】
(比較例1-6)
延伸方法として同時ニ軸延伸を行った以外は実施例1-1と同様に2軸配向ポリエステルフィルムを得た。
【0049】
(実施例1-4)
溶融重合によって極限粘度0.63dl/gとし、次いで不活性気流中にて固相重合を行って得られた極限粘度0.75dl/gのポリエチレンテレフタレートを結晶性ポリエステル(A)として用いた以外実施例(1)-1と同様の方法にて2軸配向ポリエステルフィルムを得た。
【0050】
(実施例1-5)
溶融重合によって得られた極限粘度0.75dl/gのポリエチレンテレフタレートを結晶性ポリエステル(A)として用いた以外実施例1-1と同様の方法にて2軸配向ポリエステルフィルムを得た。
【0051】
(比較例1-7)実施例1-1に記載の原料からなる2軸延伸フィルムに、アルミニウム100%からなる金属蒸着層をもつ積層2軸配向ポリエステルフィルムを得た。
【0052】
(実施例2-1)
結晶性ポリエステル(A)として東洋紡績社製 SR553(極限粘度0.75dl/g) を用い、ブロック共重合ポリエステル(B)として、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸100mol%、ジオール成分としてブタンジオール96.7mol%、ポリテトラメチレングリコール(分子量1000)3.3mol%からなるポリエステル(還元粘度1.33dl/g)を88/15wt%の割合で混合したものを調製した。これを65mmφ押出し機を使用して280℃の樹脂温度にてTダイより溶融押出しし、25℃に調温されたキャストロールに密着急冷し、厚さ約200μmの未延伸シートを得た。このときのダイでのせん断速度は360sec-1であった。次いで、得られた未延伸シートをロール式縦延伸機で100℃にて3.7倍、テンター式横延伸機で105℃にて4.5倍に延伸した後、240℃で熱処理を行い、コロナ放電処理を行った後室温まで冷却し、厚さ12μmの2軸配向ポリエステルフィルムを得た。得られたコロナ放電処理済みの2軸延伸フィルムに電子ビーム加熱型真空蒸着装置を用いて、二酸化珪素と酸化アルミニウムを蒸着材料として膜厚200Å、酸化アルミニウム含有率40重量%の蒸着層を積層した得られた積層2軸配向ポリエステルフィルムの等方性評価及び引裂き直進性を測定し、結果を表3及び表4に示した。
【0053】
(実施例2-2)
実施例2-1と同様にして得られた未延伸シートをロール式縦延伸機で110℃にて3.7倍、テンター式横延伸機で115℃にて4.5倍に延伸した後、245℃で熱処理を行い、室温まで冷却し、厚さ12μmの2軸配向ポリエステルフィルムを得た。
【0054】
(実施例2-3)
実施例2-1と同様にして得られた未延伸シートをテンター式横延伸機で105℃にて4.5倍に延伸し、ロール式縦延伸機で100℃にて3.7倍延伸した後、240℃で熱処理を行い、室温まで冷却し、厚さ12μmの2軸配向ポリエステルフィルムを得た。
【0055】
(比較例2-1)
実施例2-1と同様にして得られた未延伸シートをロール式縦延伸機で90℃にて3.7倍、テンター式横延伸機で95℃にて4.5倍に延伸した後、230℃で熱処理を行い、室温まで冷却し、厚さ12μmの2軸配向ポリエステルフィルムを得た。
【0056】
(実施例2-4)
実施例2-1と同様にして得られた未延伸シートを同時2軸延伸法を用い100℃にて機械の流れ方向に4.1倍、巾方向に4.1倍延伸した、240℃で熱処理を行い、室温まで冷却し、厚さ12μmの2軸配向ポリエステルフィルムを得た。
【0057】
(実施例2-5)
ブロック共重合ポリエステル(B)の配合量を19wt%とした以外は実施例2-1と同様にして2軸配向ポリエステルフィルムを得た。
【0058】
(実施例2-6)
ブロック共重合ポリエステル(B)の配合量を19wt%とした以外は実施例2-2と同様にして2軸配向ポリエステルフィルムを得た。
【0059】
(実施例2-7)
ブロック共重合ポリエステル(B)としてジカルボン酸成分としてテレフタル酸100mol%、ジオール成分としてブタンジオール93.3mol%、ポリテトラメチレングリコール6.7mol%からなるポリエステル(還元粘度1.50dl/g)8wt%の割合で混合したものを用いた以外は実施例2-1と同様に2軸配向ポリエステルフィルムを得た。
【0060】
(比較例2-2)
ブロック共重合ポリエステル(B)としてジカルボン酸成分としてテレフタル酸100mol%、ジオール成分としてブタンジオール85.7mol%、ポリテトラメチレングリコール14.3mol%からなるポリエステル(還元粘度1.90dl/g)を5wt%の割合で混合したものを用いた以外は実施例2-1と同様に2軸配向ポリエステルフィルムを得た。
【0061】
(比較例2-3)
結晶性ポリエステル(A)として極限粘度0.62のポリエチレンテレフタレートを用いた以外は実施例2-1と同様にして2軸配向ポリエステルフィルムを得た。
【0062】
(比較例2-4)
実施例2-1に記載の原料からなる2軸配向ポリエステルフィルムに、アルミニウム100%からなる金属蒸着層をもつ積層2軸配向ポリエステルフィルムを得た。
【0063】
(実施例3-1)
ポリエチレンテレフタレート(a)として東洋紡績社製RE553(極限粘度0.62dl/g) を82wt%用い、ポリブチレンテレフタレート(b)として三菱樹脂社製ノバドゥ―ルNV5020を9wt%、ブロック共重合ポリエステル(B)として、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸100mol%、ジオール成分としてブタンジオール93.3mol%、分子量1000のポリテトラメチレングリコール6.7mol%からなる共重合PBT(還元粘度1.50dl/g)を9wt%の割合で固形チップ状態で混合したものを準備した。このチップ混合物をTダイ付きの200mmφ押出し機に投入し、280℃の樹脂温度にて溶融押出しし、25℃に調温されたキャストロールに密着急冷し、厚さ約200μmの未延伸シートを得た。このときのダイでのせん断速度は360sec-1であった。次いで、得られた未延伸シートをロール式縦延伸機で100℃にて3.7倍、テンター式横延伸機で105℃にて4.5倍に延伸した後、横方向に5%の弛緩処理をし、240℃で熱処理を行い、コロナ放電処理を行った後室温まで冷却し、厚さ12μmの2軸配向ポリエステルフィルムを得た。得られたコロナ放電処理済みの2軸延伸フィルムに電子ビーム加熱型真空蒸着装置を用いて、二酸化珪素と酸化アルミニウムを蒸着材料として膜厚200Å、酸化アルミニウム含有率40重量%の蒸着層を積層した。得られた積層2軸配向ポリエステルフィルムのエステル交換率および引裂き直進性を測定し、結果を表5及び表6に示した。
【0064】
(実施例3-2)
ポリエチレンテレフタレート(a)として東洋紡績社製RE553(極限粘度0.62dl/g) を82wt%用い、ポリブチレンテレフタレート(b)として三菱樹脂社製ノバドゥ―ルNV5020を6wt%、ブロック共重合ポリエステル(B)として、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸100mol%、ジオール成分としてブタンジオール93.3mol%、分子量1000のポリテトラメチレングリコール6.7mol%からなる共重合PBT(還元粘度1.50dl/g)を12wt%の割合で固形チップ状態で混合したものを準備し実施例(3)-1と同様にして2軸配向ポリエステルフィルムを得た。得られた2軸配向ポリエステルフィルムのエステル交換率および引裂き直進性を測定し、結果を表5及び表6に示した。
【0065】
(実施例3-3)
ポリエチレンテレフタレート(a)として東洋紡績社製RE553(極限粘度0.62dl/g) を82wt%用い、ポリブチレンテレフタレート(b)として三菱樹脂社製ノバドゥ―ルNV5020を13.5wt%、ブロック共重合ポリエステル(B)として、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸100mol%、ジオール成分としてブタンジオール85.7mol%、分子量1000のポリテトラメチレングリコール14.3mol%からなる共重合PBT(還元粘度1.90dl/g)を4.5wt%の割合で固形チップ状態で混合したものを準備し実施例3-1と同様にして2軸配向ポリエステルフィルムを得た。得られた2軸配向ポリエステルフィルムのエステル交換率および引裂き直進性を測定し、結果を表5及び表6に示した。
【0066】
(実施例3-4)
ポリエチレンテレフタレート(a)として東洋紡績社製 RE553(極限粘度0.62dl/g) を82wt%用い、ポリブチレンテレフタレート(b)として三菱樹脂社製ノバドゥ―ルNV5020を1.0wt%、ブロック共重合ポリエステル(B)として、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸100mol%、ジオール成分としてブタンジオール96.7mol%、分子量1000のポリテトラメチレングリコール3.3mol%からなる共重合PBT(還元粘度1.33dl/g)を17wt%の割合で混合したものを調製した。これを90mmφ押出し機を使用して270℃の樹脂温度にてTダイより溶融押出しし、25℃に調温されたキャストロールに密着急冷し、厚さ約200μmの未延伸シートを得た。このときのダイでのせん断速度は360sec-1であった。次いで、得られた未延伸シートをロール式縦延伸機で100℃にて3.7倍、テンター式横延伸機で105℃にて4.5倍に延伸した後、横方向に5%の弛緩処理をし、240℃で熱処理を行い、室温まで冷却し、厚さ12μmの2軸配向ポリエステルフィルムを得た。得られた2軸配向ポリエステルフィルムのエステル交換率および引裂き直進性を測定し、結果を表5及び表6に示した。
【0067】
(実施例3-5)
ポリエチレンテレフタレート(a)として東洋紡績社製 RE553(極限粘度0.62dl/g) を用い、ブロック共重合ポリエステル(B)として、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸100mol%、ジオール成分としてブタンジオール96.7mol%、分子量1000のポリテトラメチレングリコール3.3mol%からなる共重合PBT(還元粘度1.33dl/g)を82/18wt%の割合で混合したものを調製した。これを90mmφ押出し機を使用して270℃の樹脂温度にてTダイより溶融押出しし、25℃に調温されたキャストロールに密着急冷し、厚さ約200μmの未延伸シートを得た。このときのダイでのせん断速度は360sec-1であった。次いで、得られた未延伸シートをロール式縦延伸機で100℃にて3.7倍、テンター式横延伸機で105℃にて4.5倍に延伸した後、横方向に5%の弛緩処理をし、240℃で熱処理を行い、室温まで冷却し、厚さ12μmの2軸配向ポリエステルフィルムを得た。得られた2軸配向ポリエステルフィルムのエステル交換率および引裂き直進性を測定し、結果を表5及び表6に示した。
【0068】
(比較例3-1)
ポリエチレンテレフタレート(a)として東洋紡績社製 RE553(極限粘度0.62dl/g) を用い、ブロック共重合ポリエステル(B)として、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸100mol%、ジオール成分としてブタンジオール96.7mol%、分子量1000のポリテトラメチレングリコール3.3mol%からなる共重合PBT(還元粘度1.33dl/g)を90/10wt%の割合で混合したものを調製した。これを200mmφ押出し機を使用して280℃の樹脂温度にてTダイより溶融押出しし、25℃に調温されたキャストロールに密着急冷し、厚さ約200μmの未延伸シートを得た。このときのダイでのせん断速度は360sec-1であった。次いで、得られた未延伸シートをロール式縦延伸機で100℃にて3.7倍、テンター式横延伸機で105℃にて4.5倍に延伸した後、横方向に5%の弛緩処理をし、240℃で熱処理を行い、室温まで冷却し、厚さ12μmの2軸配向ポリエステルフィルムを得た。得られた2軸配向ポリエステルフィルムのエステル交換率および引裂き直進性を測定し、結果を表5及び表6に示した。
【0069】
(比較例3-2)
ポリエチレンテレフタレート(a)として東洋紡績社製RE553(極限粘度0.62dl/g) を82wt%用い、ブロック共重合ポリエステル(B)として、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸100mol%、ジオール成分としてブタンジオール93.3mol%、分子量1000のポリテトラメチレングリコール6.7mol%からなる共重合PBT(還元粘度1.50dl/g)を18wt%の割合で固形チップ状態で混合したものを準備し実施例(3)-1と同様にして2軸配向ポリエステルフィルムを得た。得られた2軸配向ポリエステルフィルムのエステル交換率および引裂き直進性を測定し、結果を表(3)に示した。
(比較例(3)-3)実施例(3)-1に記載の原料からなる2軸配向ポリエステルフィルムに、アルミニウム100%からなる金属蒸着層をもつ積層2軸配向ポリエステルフィルムを得た。
【0070】
(実施例4-1)
ポリエチレンテレフタレート(a)として東洋紡績社製RE553(極限粘度0.63dl/g) を82wt%用い、ブロック共重合ポリエステル(B)として、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸100mol%、ジオール成分としてブタンジオール96.7mol%、分子量1000のポリテトラメチレングリコール3.3mol%からなる共重合PBT(還元粘度1.33dl/g)を18wt%の割合で混合したものに、エステル交換防止剤としてビス(アセタデカ)ペンタエリスリトールジホスファイト…(旭電化製、商品名、アデカスタブPEP−8)をポリエステル組成物100重量部に対して0.4重量部の割合となるように添加したものを準備した。これをTダイ付きの200mmφ押出し機に投入し、280℃の樹脂温度にて溶融押出しし、25℃に調温されたキャストロールに密着急冷し、厚さ約200μmの未延伸シートを得た。このときのダイでのせん断速度は360sec-1であった。次いで、得られた未延伸シートをロール式縦延伸機で100℃にて3.7倍、テンター式横延伸機で105℃にて4.5倍に延伸した後、横方向に5%の弛緩処理をし、240℃で熱処理を行い、コロナ放電処理を行った後室温まで冷却し、厚さ12μmの2軸配向ポリエステルフィルムを得た。得られたコロナ放電処理済みの2軸延伸フィルムに電子ビーム加熱型真空蒸着装置を用いて、二酸化珪素と酸化アルミニウムを蒸着材料として膜厚200Å、酸化アルミニウム含有率40重量%の蒸着層を積層した。得られた積層2軸配向ポリエステルフィルムのエステル交換率および引裂き直進性を測定し、結果を表7及び表8に示した。
【0071】
(実施例4-2)
実施例4-1に於けるエステル交換防止剤のかわりとしてビス(2,6−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト…(旭電化製、商品名、アデカスタブPEP−36)をポリエステル組成物100重量部に対して0.7重量部の割合となるように添加した以外は実施例4-1と同様の実験を行った。
【0072】
(実施例4-3)
実施例4-1に於けるエステル交換防止剤のかわりとしてビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト…(旭電化製、商品名、アデカスタブPEP−45)をポリエステル組成物100重量部に対して0.7重量部の割合となるように添加した以外は実施例4-1と同様の実験を行った。
【0073】
(比較例(4)-1)
実施例4-1においてエステル交換防止剤を用いなかった以外は実施例4-1と同様の実験を行った。
【0074】
(実施例4-4)
ポリエチレンテレフタレート(a)として東洋紡績社製RE553(極限粘度0.63dl/g) を82wt%用い、ブロック共重合ポリエステル(B)として、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸100mol%、ジオール成分としてブタンジオール96.7mol%、分子量1000のポリテトラメチレングリコール3.3mol%からなる共重合PBT(還元粘度1.33dl/g)を13.5wt%,さらに、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸100mol%、ジオール成分としてブタンジオール85.7mol%、分子量1000のポリテトラメチレングリコール14.3mol%からなる共重合PBT(還元粘度0.841dl/g)を4.5wt%の割合で混合したものに、エステル交換防止剤としてビス(アセタデカ)ペンタエリスリトールジホスファイト…(旭電化製、商品名、アデカスタブPEP−8)をポリエステル組成物100重量部に対して0.4重量部の割合となるように添加したものを準備した。これをTダイ付きの200mmφ押出し機に投入し、280℃の樹脂温度にて溶融押出しし、25℃に調温されたキャストロールに密着急冷し、厚さ約200μmの未延伸シートを得た。このときのダイでのせん断速度は360sec-1であった。次いで、得られた未延伸シートをロール式縦延伸機で100℃にて3.7倍、テンター式横延伸機で105℃にて4.5倍に延伸した後、横方向に5%の弛緩処理をし、240℃で熱処理を行い、室温まで冷却し、厚さ12μmの2軸配向ポリエステルフィルムを得た。得られた2軸配向ポリエステルフィルムのエステル交換率および引裂き直進性を測定し、結果を表7及び表8に示した。
【0075】
(実施例4-5)
実施例4-4に於けるエステル交換防止剤のかわりとしてビス(2,6−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトをポリエステル組成物100重量部に対して0.7重量部の割合となるように添加した以外は実施例4-4と同様の実験を行った。
【0076】
(実施例4-6)
実施例(4)-4に於けるエステル交換防止剤のかわりとしてビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト…(旭電化製、商品名、アデカスタブPEP−45)をポリエステル組成物100重量部に対して0.7重量部の割合となるように添加した以外は実施例4-4と同様の実験を行った。
【0077】
(実施例4-7)
実施例4-1におけるエステル交換防止剤添加量を0.2重量部とした以外は実施例4-1と同様の実験を行った。
【0078】
(実施例4-8)
実施例4-2におけるエステル交換防止剤添加量を0.3重量部とした以外は実施例4-2と同様の実験を行った。
【0079】
(実施例4-9)
実施例4-3におけるエステル交換防止剤添加量を0.3重量部とした以外は実施例4-3と同様の実験を行った。
【0080】
(比較例4-2)
実施例4-4においてエステル交換防止剤を用いなかった以外は実施例4-4と同様の実験を行った。
【0081】
(比較例4-3)
実施例4-1に記載の原料からなる2軸配向ポリエステルフィルムに、アルミニウム100%からなる金属蒸着層をもつ積層2軸ポリステルフィルムを得た。
【0082】
(実施例5-1)
ポリエチレンテレフタレート(a)として東洋紡績社製RE553(極限粘度0.63dl/g) を82wt%用い、ポリブチレンテレフタレート(b)として三菱樹脂社製ノバドゥ―ルNV5020を6wt%、ブロック共重合ポリエステル(B)として、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸100mol%、ジオール成分としてブタンジオール93.3mol%、分子量1000のポリテトラメチレングリコール6.7mol%からなる共重合PBT(還元粘度1.50dl/g)を12wt%の割合で固形チップ状態で混合したものを準備した。このチップ混合物にさらにエステル交換防止剤としてビス(アセタデカ)ペンタエリスリトールジホスファイトをポリエステル組成物100重量部に対して0.4重量部の割合となるように添加し、これをTダイ付きの200mmφ押出し機に投入し、280℃の樹脂温度にて溶融押出しし、25℃に調温されたキャストロールに密着急冷し、厚さ約200μmの未延伸シートを得た。このときのダイでのせん断速度は360sec-1であった。次いで、得られた未延伸シートをロール式縦延伸機で100℃にて3.7倍、テンター式横延伸機で105℃にて4.5倍に延伸した後、横方向に5%の弛緩処理をし、240℃で熱処理を行い、コロナ放電処理を行った後室温まで冷却し、厚さ12μmの2軸配向ポリエステルフィルムを得た。得られたコロナ放電処理済みの2軸延伸フィルムに電子ビーム加熱型真空蒸着装置を用いて、二酸化珪素と酸化アルミニウムを蒸着材料として膜厚200Å、酸化アルミニウム含有率40重量%の蒸着層を積層した。得られた2軸配向ポリエステルフィルムのエステル交換率および引裂き直進性を測定し、結果を表9及び表10に示した。
【0083】
(実施例5-2)
実施例5-1に於けるエステル交換防止剤のかわりとしてビス(2,6−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトをポリエステル組成物100重量部に対して0.7重量部の割合となるように添加した以外は実施例5-1と同様の実験を行った。
【0084】
(実施例5-3)
実施例5-1に於けるエステル交換防止剤のかわりとしてビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトをポリエステル組成物100重量部に対して0.7重量部の割合となるように添加した以外は実施例5-1と同様の実験を行った。
【0085】
(実施例5-4)
実施例5-1に於けるエステル交換防止剤の添加量を0.2重量部とする以外は実施例5-1と同様の実験を行った。
【0086】
(実施例5-5)
実施例5-2に於けるエステル交換防止剤の添加量を0.3重量部とする以外は実施例5-2と同様の実験を行った。
【0087】
(実施例5-6)
実施例5-2に於けるエステル交換防止剤の添加量を0.3重量部とする以外は実施例5-3と同様の実験を行った。
【0088】
(比較例5-1)
実施例(5)-1においてエステル交換防止剤を用いなかった以外は実施例(5)-1と同様の実験を行った。
【0089】
(比較例5-2)
実施例5-1に記載の原料からなる2軸配向ポリエステルフィルムに、アルミニウム100%からなる金属蒸着層をもつ積層2軸配向ポリエステルフィルムを得た。
【0090】
【表1】
Figure 0003981862
【0091】
【表2】
Figure 0003981862
【0092】
【表3】
Figure 0003981862
【0093】
【表4】
Figure 0003981862
【0094】
【表5】
Figure 0003981862
【0095】
【表6】
Figure 0003981862
【0096】
【表7】
Figure 0003981862
【0097】
【表8】
Figure 0003981862
【0098】
【表9】
Figure 0003981862
【0099】
【表10】
Figure 0003981862
【0100】
【発明の効果】
本発明によれば、2軸配向ポリエステルフィルムの特徴である耐久性、防湿性、力学的性質、耐熱性、耐油性を有すると共にフィルムのMD方向に引裂き直進性を有し、落袋強度の改良されたガス遮断性に優れるニ軸延伸ポリエステル積層フィルムが提供される。更に基材である2軸配向ポリエステルフィルムは大規模生産機による大量生産や回収原料を利用する製造法を利用して効率的かつ安価に提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 引裂き直進性の測定方法を示した説明図である。

Claims (12)

  1. 衝撃強度が450J/cm以上であり、2種類以上のポリエステルから構成され、これらのポリエステルのエステル交換率〈B〉値が0.150未満である2軸配向ポリエステルフィルムの少なくとも一方の面に、酸化物の蒸着層が積層されており、以下の(1)〜(3)の条件を満たすことを特徴とする積層2軸配向ポリエステルフィルム。
    (l)ヘーズ値≦8%
    (2)透湿度≦20g/m・24hr(40℃/90%RH)
    (3)酸素透過度≦100cc/m・24hr・atm(25℃/50%RH)
  2. 請求項1に記載の2軸配向ポリエステルフィルムの等方性評価値が0.70以下であることを特徴とする積層2軸配向ポリエステルフィルム。
  3. 請求項に記載の2軸配向ポリエステルフィルムを構成するポリエステル原料として、酸成分の80mol%以上がテレフタル酸、グリコール成分の97mol%以上が単独のグリコールからなる結晶性ポリエステル樹脂を1種類以上用いてなるポリエステル(A)群90〜70wt%、融点170℃以上の結晶セグメント及び融点又は軟化点が100℃以下、分子量が400〜8000の軟質重合体からなるブロック共重合ポリエステル(B)10〜30wt%との混合物を用いることを特徴とする積層2軸配向ポリエステルフィルム。
  4. 請求項に記載の2軸配向ポリエステルフィルムを構成するポリエステル原料として、ポリエチレンテレフタレート(a)とポリブチレンテレフタレート(b)の2種類の樹脂からなる結晶性ポリエステル樹脂(A)群と、ブロック共重合ポリエステル(B)を用いることを特徴とする積層2軸配向ポリエステルフィルム。
  5. 請求項2、3、4に記載の2軸配向ポリエステルフィルムを構成するポリエステルが、エステル交換防止剤を含有することを特徴とする積層2軸配向ポリエステルフィルム。
  6. 請求項に記載のエステル交換防止剤が、分子中に少なくも1つのP−O結合を有する有機リン系化合物であることを特徴とする2積層軸配向ポリエステルフィルム。
  7. 請求項1、2に記載の2軸配向ポリエステルフィルムを構成するポリエステルが2種類以上のポリエステルからなり、これらのエステル交換率〈B〉値が0.100未満であることを特徴とする積層2軸配向ポリエステルフィルム。
  8. 請求項1、2に記載の2軸配向ポリエステルフィルムを構成するポリエステルが2種類以上のポリエステルからなり、これらのエステル交換率〈B〉値が0.070未満であることを特徴とする積層2軸配向ポリエステルフィルム。
  9. 請求項1〜のいずれかに記載の酸化物の蒸着層の厚さが10〜5000Åであることを特徴とする積層2軸配向ポリエス
  10. 請求項1〜のいずれかに記載の酸化物が、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、これらの混合物、化合物であることを特徴とする積層2軸配向ポリエステルフィルム。
  11. 請求項に記載の2軸配向ポリエステルフィルムを構成するポリエステル原料として、酸成分の80mol%以上がテレフタル酸、グリコール成分の97mol%以上が単独のグリコールからなる結晶性ポリエステル樹脂を1種類以上用いてなるポリエステル(A)群90〜70wt%と融点170℃以上の結晶セグメント及び融点又は軟化点が100℃以下、分子量が400〜8000の軟質重合体からなるブロック共重合ポリエステル(B)10〜30wt%とを、チップ状態で同時に混合したものを押出し、2軸延伸することを特徴とする積層2軸配向ポリエステルフィルムの製造方法。
  12. 請求項に記載の2軸配向ポリエステルフィルムを構成するポリエステル原料として、結晶性ポリエステル樹脂(A)としてポリエチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタレートの2種類の樹脂を、ブロック共重合ポリエステル樹脂(B)と共に、チップ状態で同時に混合したものを押出し、2軸延伸することを特徴とする積層2軸配向ポリエステルフィルムの製造方法。
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