JP3980749B2 - 位置検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直線移動をする移動物体の位置や回転体の回転位置を検出する位置検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、直線移動をする物体の移動位置や回転体の回転位置を検出する位置検出装置が知られている。このような位置検出装置では、物体の移動位置を示す位置信号として、例えば、正弦波信号を用いている。具体的には、位置検出装置では、位置検出センサ又はその検出回路により、信号レベルが物体の移動位置に対応した正弦波信号が生成され、このセンサ等により生成された正弦波信号の信号レベルに基づき物体の移動位置を特定している。
【0003】
このような正弦波信号の信号レベルにより物体の位置を表す位置信号としては様々なものがあるが、その1つとして、いわゆるA/B相信号と呼ばれる互いに90度の位相差を有する2相信号が知られている。このA/B相信号は、サイン信号とこのサイン信号に対して位相が90度遅れたコサイン信号を用いて、物体の移動位置や回転位置を示している。なお、このA/B相信号を構成する2つの信号のうち、位相が進んでいる一方の信号(すなわちサイン信号)を以下A相信号と呼び、位相が遅れいている他方の信号(すなわちコサイン信号)を以下B相信号と呼ぶ。
【0004】
位置検出装置では、このようなA/B相信号から物体の移動位置を求める場合、例えば、図4に示すように、A相信号の零クロス点と、B相信号の零クロス点と、A相信号とB相信号との中点電位を示す信号の零クロス点とを検出し、これらの零クロス点からA/B相信号により表される物体の移動位置を求めている。なお、A相信号とB相信号との中点電位を示す信号は、両者の出力を抵抗分割することにより検出することができる。
【0005】
また、位置検出装置では、以上のような零クロス点を検出して物体の移動位置を求めるよりも高い分解能で物体の移動位置を求める場合、A相信号及びB相信号の信号レベルをそれぞれアナログ/デジタル(A/D)コンバータによりデジタル化し、デジタル化したA相信号及びB相信号の信号レベルからアークタンジェントにより位相を演算し、この位相から物体の移動位置を求めている。或いは、位置検出装置は、A相信号及びB相信号の信号レベルに対応させた位置データを予めROMテーブル等に格納しておき、このROMテーブルを参照して、A/Dコンバータによりデジタル化したA相信号及びB相信号の信号レベルから物体の移動位置を求めている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、正弦波信号は信号レベルの変化が直線的となっておらず、正弦波信号を用いて物体の移動位置を表した場合、物体の位置変化に対して信号レベルの変化が直線的にならない。そのため、A/Dコンバータで正弦波信号の信号レベルを量子化した場合、位置変化に対して信号レベルの変化が大きい部分では量子化誤差を少なくすることができるが、位置変化に対して信号レベルの変化が小さい部分では量子化誤差が多くなってしまう。例えば、サイン信号であれば、位相が0度或いは180度近傍では量子化誤差が少ないが、位相が90度或いは270度近傍では量子化誤差が多くなってしまう。従って、位置検出装置では、移動物体の位置変化に対して信号レベルの変化が小さい部分でも十分な分解能を得るために、高い分解能のA/Dコンバータが必要であった。
【0007】
また、近年、物体の移動位置を高い分解能で検出でき、また、物体の移動位置を高速に検出できる位置検出装置が求められている。そのため、位置検出装置では、このような高分解能でかつ高速な位置検出を行うために、より高い分解能でかつ高速なA/Dコンバータが必要であった。しかしながら、一般に、高分解能かつ高速なA/Dコンバータは、コストが高かった。
【0008】
本発明は、このような実情を鑑みてなされたものであり、高い分解能で高速に位置を検出することができる位置検出装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、本発明に係る位置検出装置は、信号レベルが移動物体の位置を示す正弦波信号が位置信号として供給され、この位置信号の信号レベルを基準電圧に基づき量子化して、デジタルデータに変換するアナログ/デジタル変換手段と、デジタルデータに変換された位置信号の信号レベルに基づき上記位置信号の正弦波信号の1波長内での位置を求め、この位置を上記移動物体の移動位置データとして出力する移動位置データ出力手段と、位置信号の信号レベルが量子化単位の整数倍となるように上記移動位置データに応じて基準電圧を可変して、上記アナログ/デジタル変換手段に供給する基準電圧発生手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
この位置検出装置では、移動位置データ出力手段により検出した物体の移動位置に応じて、基準電圧発生手段が基準電圧を可変して正弦波信号を量子化するアナログ/デジタル変換手段に供給する。
【0011】
また、本発明に係る位置検出装置は、信号レベルが移動物体の位置を示す正弦波信号が第1の位置信号として供給され、この第1の位置信号の信号レベルを基準電圧に基づき量子化して、デジタルデータに変換する第1のアナログ/デジタル変換手段と、信号レベルが移動物体の位置を示し上記第1の位置信号と90度位相が異なる正弦波信号が第2の位置信号として供給され、この第2の位置信号の信号レベルを基準電圧に基づき量子化して、デジタルデータに変換する第2のアナログ/デジタル変換手段と、デジタルデータに変換された第1の位置信号の信号レベルと、デジタルデータに変換された第2の位置信号の信号レベルとに基づき、この第1の位置信号及び第2の位置信号の正弦波信号の1波長内での位置を求め、この位置を移動位置データとして出力する移動位置データ出力手段と、位置信号の信号レベルが量子化単位の整数倍となるように上記移動位置データに応じて基準電圧を可変して、上記第1のアナログ/デジタル変換手段に供給する第1の基準電圧発生手段と、位置信号の信号レベルが量子化単位の整数倍となるように上記移動位置データに応じて基準電圧を可変して、上記第2のアナログ/デジタル変換手段に供給する第2の基準電圧発生手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
この位置検出装置では、移動位置データ出力手段により検出した物体の移動位置に応じて、基準電圧発生手段が基準電圧を可変して互いの位相が90度異なる正弦波信号を量子化する第1と第2のアナログ/デジタル変換手段に供給する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態として、本発明を適用した位置検出装置について、図面を参照しながら説明する。
【0014】
図1に示すように、本発明の実施の形態の位置検出装置1は、直線移動をする物体の移動位置や回転体の回転位置を示す位置信号としてA/B相信号が検出ヘッド等から供給され、このA/B相信号の信号レベルからこのA/B相信号の1周期(λ)内における物体の位置を検出し、物体の位置データを出力する装置である。
【0015】
位置検出装置1は、供給されたA相信号の振幅を調整するA相用プリアンプ2と、供給されたB相信号の振幅を調整するB相用プリアンプ3と、振幅が調整されたA相信号をデジタルデータに変換するA相用A/Dコンバータ4と、振幅が調整されたB相信号をデジタルデータに変換するB相用A/Dコンバータ5と、デジタルデータに変換されたA相信号とデジタルデータに変換されたB相信号とを演算して物体の位置データ等を求める演算回路6とを備えている。
【0016】
また、位置検出装置1は、演算して求められた位置データに対応させてA相用A/Dコンバータ4に供給する基準電圧の電圧値をデジタルデータで格納するA相用ROMテーブル7と、演算して求められた位置データに対応させてB相用A/Dコンバータ5に供給する基準電圧の電圧値をデジタルデータで格納するB相用ROMテーブル8と、A相用ROMテーブル7から出力されるデジタルデータをアナログ信号に変換するA相用デジタル/アナログ(D/A)コンバータ9と、B相用ROMテーブル8から出力されるデジタルデータをアナログ信号に変換するB相用デジタル/アナログ(D/A)コンバータ10と、A相用D/Aコンバータ9の出力電圧に基づきA相用A/Dコンバータ4に基準電圧を供給するA相用差動出力アンプ11と、B相用D/Aコンバータ10の出力電圧に基づきB相用A/Dコンバータ5に基準電圧を供給するB相用差動出力アンプ12とを備えている。
【0017】
また、位置検出装置1は、演算回路6の演算結果に基づき、A相用プリアンプ2及びB相用プリアンプ3に供給されるA相信号及びB相信号の振幅を所定の値と比較し、A相用プリアンプ2及びB相用プリアンプ3の増幅率を可変する比較回路13を備えている。
【0018】
A相用A/Dコンバータ4には、A相用プリアンプ2により振幅が調整されたA相信号が供給される。また、A相用A/Dコンバータ4には、A相用差動出力アンプ11から基準電圧(VREF1,−VREF1)が供給される。このA相用A/Dコンバータ4は、A相用差動出力アンプ11から供給される基準電圧に基づき、A相信号の信号レベルを所定の量子化単位で量子化してデジタルデータに変換する。この量子化単位は、A相用差動出力アンプ11から供給される基準電圧と、A相用A/Dコンバータ4の分解能により定められる。例えば、この量子化単位は、A相用A/Dコンバータ4の分解能が8ビットであれば、基準電圧に対して1/256の電圧となる。
【0019】
B相用A/Dコンバータ5には、B相用プリアンプ3により振幅が調整されたB相信号が供給される。また、B相用A/Dコンバータ5には、B相用差動出力アンプ12から基準電圧(VREF2,−VREF2)が供給される。このB相用A/Dコンバータ5は、B相用差動出力アンプ12から供給される基準電圧に基づき、B相信号の信号レベルを所定の量子化単位で量子化してデジタルデータに変換する。この量子化単位は、B相用差動出力アンプ12から供給される基準電圧と、B相用A/Dコンバータ5の分解能により定められる。
【0020】
演算回路6には、A相用A/Dコンバータ4によりデジタルデータに変換されたA相信号の信号レベルと、B相用A/Dコンバータ5によりデジタルデータに変換されたB相信号の信号レベルとが供給される。演算回路6は、A相信号の信号レベルとB相信号の信号レベルとに基づき、物体の移動位置を示す位置データを演算して求める。
【0021】
また、演算回路6は、A相用A/Dコンバータ4によりデジタルデータに変換されたA相信号の信号レベルの絶対値と、B相用A/Dコンバータ5によりデジタルデータに変換されたB相信号の信号レベルの絶対値との和を演算し、この演算結果を比較回路13に供給する。
【0022】
A相用ROMテーブル7は、演算回路6から出力される位置データをアドレスとして格納している。A相用ROMテーブル7は、このアドレスとして格納した位置データに対応させて、A相用A/Dコンバータ4に供給する基準電圧の電圧値を示すデータを格納している。A相用ROMテーブル7は、演算回路6から位置データが供給されると、この位置データに対応した基準電圧の電圧値を示すデジタルデータを出力する。
【0023】
B相用ROMテーブル8は、演算回路6から出力される位置データをアドレスとして格納している。B相用ROMテーブル8は、このアドレスとして格納した位置データに対応させて、B相用A/Dコンバータ5に供給する基準電圧の電圧値を示すデータを格納している。B相用ROMテーブル8は、演算回路6から位置データが供給されると、この位置データに対応した基準電圧の電圧値を示すデジタルデータを出力する。
【0024】
A相用D/Aコンバータ9は、A相用ROMテーブル7から出力されるデジタルデータをアナログ電圧に変換する。このA相用D/Aコンバータ9から出力されたアナログ電圧は、A相用差動出力アンプ11に供給される。A相用差動出力アンプ11は、この電圧値に基づきプラス基準電圧(VREF1)と、マイナス基準電圧(−VREF1)を生成し、A相用A/Dコンバータ4に供給する。なお、A相用D/Aコンバータ9は、位置検出装置1の動作開始時やリセット時、或いは、A相信号の入力が停止した場合には、出力電圧を所定の値にプリセットしてもよい。
【0025】
B相用D/Aコンバータ10は、B相用ROMテーブル8から出力されるデジタルデータをアナログ電圧に変換する。このB相用D/Aコンバータ10から出力されたアナログ電圧は、B相用差動出力アンプ12に供給される。B相用差動出力アンプ12は、この電圧値に基づきプラス基準電圧(VREF2)と、マイナス基準電圧(−VREF2)を生成し、B相用A/Dコンバータ5に供給する。なお、B相用D/Aコンバータ10は、位置検出装置1の動作開始時やリセット時、或いは、B相信号の入力が停止した場合には、出力電圧を所定の値にプリセットしてもよい。
【0026】
比較回路13は、演算回路6により演算された、A相信号の信号レベルの絶対値とB相信号の信号レベルの絶対値との和が、所定の値よりも大きいか或いは小さいかを判断する。比較回路13は、この和が所定の値より大きいと判断する場合には、A相用プリアンプ2及びB相用プリアンプ3の増幅率を下げて、A相信号及びB相信号の振幅レベルを下げる。また、比較回路13は、この和が所定の値より小さいと判断する場合には、A相用プリアンプ2及びB相用プリアンプ3の増幅率を上げて、A相信号及びB相信号の振幅レベルを上げる。例えば、A相用プリアンプ2及びB相用プリアンプ3が、内部にレジスタを有した電子ボリュームにより増幅率が可変される回路であれば、比較回路13は、この和が所定の値より大きいと判断する場合には、A相用プリアンプ2及びB相用プリアンプ3の増幅率を1ビット分下げ、また、この和が所定の値より小さいと判断する場合には、A相用プリアンプ2及びB相用プリアンプ3の増幅率を1ビット分上げる。
【0027】
つぎに、A相用A/Dコンバータ4及びB相用A/Dコンバータ5に供給する基準電圧について説明する。
【0028】
位置検出装置1では、演算回路6により演算された位置データに応じて、A相用A/Dコンバータ4及びB相用A/Dコンバータ5に供給する基準電圧の値を可変している。A相用ROMテーブル7及びB相用ROMテーブル8には、供給する基準電圧の値が、位置データをアドレスとしたいわゆるルックアップテーブル形式で格納されている。このA相用ROMテーブル7及びB相用ROMテーブル8には、物体の移動位置の変化に対してA相信号又はB相信号の信号レベルの変化率が大きい部分ではその値が大きく、物体の移動位置の変化に対してA相信号又はB相信号信号レベルの変化率が小さい部分ではその値が小さくなるような基準電圧が設定されている。
【0029】
さらに、このA相用ROMテーブル7及びB相用ROMテーブル8には、入力信号の信号レベルを量子化する際に、A相用A/Dコンバータ4又はB相用A/Dコンバータ5の量子化単位が、位置検出装置1の位置検出の検出単位の整数倍となるように、基準電圧が設定されている。例えば、A/B相信号の1周期を1/500で分割し、この1/500周期単位を検出単位として物体の移動位置を検出するとする。この場合には、このA相用ROMテーブル7及びB相用ROMテーブル8には、入力信号の信号レベルが1/500周期分変動したときに、A相用A/Dコンバータ4又はB相用A/Dコンバータ5の量子化単位により量子化誤差が生じないよう基準電圧が設定されている。すなわち、このA相用ROMテーブル7及びB相用ROMテーブル8には、入力されるA/B相信号の信号レベルを演算した位置データに基づき入力されるA/B相信号の電圧を想定して、この入力されるA/B相信号が量子化単位の整数倍となるように基準電圧が設定されている。
【0030】
つぎに、A相用ROMテーブル7及びB相用ROMテーブル8に設定されている基準電圧について説明する。
【0031】
ここで、A/B相信号の1周期λを1/Nで内挿し、この1/Nを検出単位として物体の移動位置を検出する場合、A相用A/Dコンバータ4及びB相用A/Dコンバータ5の分解能を、2n>N/2を満たすようにする。例えば、A/B相信号の1周期λを1/500で内挿して物体の移動位置を検出する場合、28=256>250=1000/2となるので、A相用A/Dコンバータ4及びB相用A/Dコンバータ5の分解能が8ビット以上となるようにする。
【0032】
検出する物体がx=λ(m/N)の位置にある場合、A相用A/Dコンバータ4に入力されるA相信号の信号レベルv1、及び、B相用A/Dコンバータ5に入力されるB相信号の信号レベルv2は、次の数1に示すようになる。
【0033】
【数1】
Figure 0003980749
【0034】
このとき、A相用A/Dコンバータ4に与えられる基準電圧VREF1、及び、B相用A/Dコンバータ5に与えられる基準電圧VREF2は、以下のように設定される。
【0035】
mが、0≦m<N/4の場合には、次の数2に示すように基準電圧が設定される。
【0036】
【数2】
Figure 0003980749
【0037】
また、mが、N/4≦m<N/2の場合には、次の数3に示すように基準電圧が設定される。
【0038】
【数3】
Figure 0003980749
【0039】
また、mが、N/2≦m<3N/4の場合には、次の数4に示すように基準電圧が設定される。
【0040】
【数4】
Figure 0003980749
【0041】
また、mが、3N/4≦m<Nの場合には、次の数5に示すように基準電圧が設定される。
【0042】
【数5】
Figure 0003980749
【0043】
ただし、mが、0≦m<N/4の場合には、次の数6に示すようになる。
【0044】
【数6】
Figure 0003980749
【0045】
また、mが、N/4≦m<N/2の場合には、次の数7に示すようになる。
【0046】
【数7】
Figure 0003980749
【0047】
また、mが、N/2≦m<3N/4の場合には、次の数8に示すようになる。
【0048】
【数8】
Figure 0003980749
【0049】
また、mが、3N/4≦m<Nの場合には、次の数8に示すようになる。
【0050】
【数9】
Figure 0003980749
【0051】
さらに、具体的に、N=20、n=4、a1=a2=1の条件においては、以下の表1に示すように、A相用ROMテーブル7及びB相用ROMテーブル8に基準電圧が設定される。
【0052】
【表1】
Figure 0003980749
【0053】
この表1において、m1はA相用A/Dコンバータ4の出力値を10進数で表した数値であり、m2はB相用A/Dコンバータ5の出力値を10進数で表した数値である。
【0054】
また、図2に、N=20、n=4、a1=a2=1の条件でA相用ROMテーブル7に基準電圧が設定された場合における、入力されるA相信号と基準電圧VREF1との関係を示す。また、図3に、N=20、n=4、a1=a2=1の条件でB相用ROMテーブル8に基準電圧が設定された場合における、入力されるB相信号と基準電圧VREF2との関係を示す。
【0055】
以上のようにA相用ROMテーブル7及びB相用ROMテーブル8に供給する基準電圧を設定することによって、物体の移動位置を示すmが、以下のように求められる。
【0056】
すなわち、0<m1,0<m2の場合には、
m=m1
となる。
【0057】
また、0<m1,m2<0の場合には、
m=|m1|+|m2|−m2=m1−2m2
となる。
【0058】
また、m1<0,m2<0の場合には、
m=2(|m1|+|m2|)−m1=−3m1−2m2
となる。
【0059】
また、m1<0,0<m2の場合には、
m=3(|m1|+|m2|)−m2=−3m2−3m1
となる。
【0060】
従って、演算回路6では、以上のような簡単な演算により、位置データを求めることができる。
【0061】
つぎに、A相用D/Aコンバータ9及びB相用D/Aコンバータ10の分解能について説明する。
【0062】
A相用D/Aコンバータ9の出力電圧、つまり、基準電圧VREF1の変化量の最も少ない部分は、入力信号の位相が0或いは180度付近である。従って、A/B相信号の1周期λを1/Nで内挿し、この1/Nを検出単位として物体の移動位置を検出する場合には、基準電圧VREF1の変化量の最も少ない部分は、2π(0)/N或いは2π(N/2)/N付近となる。
【0063】
このことからA相用D/Aコンバータ9のビット数lは、次の数10に示すように設定すればよい。
【0064】
【数10】
Figure 0003980749
【0065】
同様に、B相用D/Aコンバータ10のビット数lも、次の数11に示すように設定すればよい。
【0066】
【数11】
Figure 0003980749
【0067】
具体的に、内挿数N=20、A相用A/Dコンバータ4及びB相用A/Dコンバータ5のビット数n=4の場合には、次の数12のようになり、6ビットのA相用D/Aコンバータ9及びB相用D/Aコンバータ10を用いればよい。
【0068】
【数12】
Figure 0003980749
【0069】
また、内挿数N=400、A相用A/Dコンバータ4及びB相用A/Dコンバータ5のビット数n=8の場合には、次の数13のようになり、15ビットのA相用D/Aコンバータ9及びB相用D/Aコンバータ10を用いればよい。
【0070】
【数13】
Figure 0003980749
【0071】
また、内挿数N=1000、A相用A/Dコンバータ4及びB相用A/Dコンバータ5のビット数n=10の場合には、次の数14のようになり、18ビットのA相用D/Aコンバータ9及びB相用D/Aコンバータ10を用いればよい。
【0072】
【数14】
Figure 0003980749
【0073】
また、内挿数N=2000、A相用A/Dコンバータ4及びB相用A/Dコンバータ5のビット数n=10の場合には、次の数15のようになり、20ビットのA相用D/Aコンバータ9及びB相用D/Aコンバータ10を用いればよい。
【0074】
【数15】
Figure 0003980749
【0075】
つぎに、A相用プリアンプ2及びB相用プリアンプ3によるA/B相信号の振幅調整について説明する。
【0076】
上述したようにA相用ROMテーブル7及びB相用ROMテーブル8に供給する基準電圧を設定することによって、A/B相信号の1周期内を内挿する内挿数がNであれば、A相用A/Dコンバータ4の出力データの絶対値とB相用A/Dコンバータ5の出力データの絶対値との和は、常にN/4となる。例えば、上記表1で示したN=20、n=4、a1=a2=1の条件においては、A相用A/Dコンバータ4の出力値m1の絶対値と、B相用A/Dコンバータ5の出力値m2の絶対値との和は、常に5(|m1|+|m2|=20/4)となっている。従って、位置検出装置1では、この和(|m1|+|m2|)がN/4より大きい場合には、A相用プリアンプ2及びB相用プリアンプ3の増幅率を下げて、A相信号及びB相信号の振幅レベルを下げている。また、位置検出装置1では、この和がN/4より小さい場合には、A相用プリアンプ2及びB相用プリアンプ3の増幅率を上げて、A相信号及びB相信号の振幅レベルを上げている。
【0077】
具体的には、位置検出装置1では、各回路により以下のようにA/B相信号の振幅の調整がされる。
【0078】
演算回路6は、このA相用A/Dコンバータ4の出力値m1の絶対値と、B相用A/Dコンバータ5の出力値m2の絶対値との和を演算して、この値を比較回路13を供給する。比較回路13は、この和が所定の値より大きいと判断する場合には、電子ボリュームにより増幅率が可変されるA相用プリアンプ2及びB相用プリアンプ3の増幅率を1ビット分下げて、A相信号及びB相信号の振幅レベルを下げている。また、比較回路13は、この和が所定の値より小さいと判断する場合には、A相用プリアンプ2及びB相用プリアンプ3の増幅率を1ビット分上げて、A相信号及びB相信号の振幅レベルを上げている。
【0079】
以上のように位置検出装置1では、A相用A/Dコンバータ4及びB相用A/Dコンバータ5に供給する基準電圧の値を位置データに基づき可変するので、高速で高分解能のA/Dコンバータを用いずに、高速で高精度な位置検出を行うことができる。従って、位置検出装置1では、コストを安くすることができる。
【0080】
また、位置検出装置1では、A/B相信号の信号レベルが量子化単位の整数倍となるように基準電圧を供給するので、演算回路6により複雑な演算を行うことなく位置データを得ることができ、また、量子化誤差をなくすことができるので、検出精度を高くすることができる。
【0081】
また、位置検出装置1では、A相用プリアンプ2及びB相用プリアンプ3により、A相用A/Dコンバータ4及びB相用A/Dコンバータ5に入力されるA/B相信号の振幅が一定とされるので、センサや伝送線に与えられる外乱等により影響が生じず、検出精度を高くすることができる。
【0082】
【発明の効果】
本発明に係る位置検出装置では、アナログ/デジタル変換手段の基準電圧を移動位置データに基づき制御するので、高速で高分解能のアナログ/デジタル変換手段を用いずに、高速で高精度な位置検出を行うことができる。従って、この位置検出装置では、コストを安くすることができる。
【0083】
また、本発明に係る位置検出装置では、位置信号の信号レベルが量子化単位の整数倍となるように基準電圧を可変するので、複雑な演算を行うことなく移動位置データを得ることができ、また、量子化誤差をなくすことができ、そのため検出精度を高くすることができる。
【0084】
また、本発明に係る位置検出装置では、利得制御手段によりにより位置信号の振幅を一定とすることができる。そのため、この位置検出装置では、センサや伝送線に与えられる外乱等により影響が生じず、検出精度を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施の形態の位置検出装置のブロック構成図である。
【図2】所定の条件でA相用ROMテーブルに基準電圧が設定された場合における、入力されるA相信号と基準電圧との関係を示す図である。
【図3】所定の条件でB相用ROMテーブルに基準電圧が設定された場合における、入力されるB相信号と基準電圧との関係を示す図である。
【図4】従来の位置検出装置で用いられる位置検出処理を説明する為の図である。
【符号の説明】
1 位置検出装置、2 A相用プリアンプ、3 B相用プリアンプ、4 A相用A/Dコンバータ、5 B相用A/Dコンバータ、6 演算回路、7 A相用ROMテーブル、8 B相用ROMテーブル、9 A相用D/Aコンバータ、10 B相用D/Aコンバータ、11 A相用差動出力アンプ、12 B相用差動出力アンプ、13 比較回路

Claims (3)

  1. 信号レベルが移動物体の位置を示す正弦波信号が位置信号として供給され、この位置信号の信号レベルを基準電圧に基づき量子化して、デジタルデータに変換するアナログ/デジタル変換手段と、
    デジタルデータに変換された位置信号の信号レベルに基づき上記位置信号の正弦波信号の1波長内での位置を求め、この位置を上記移動物体の移動位置データとして出力する移動位置データ出力手段と、
    位置信号の信号レベルが量子化単位の整数倍となるように上記移動位置データに応じて基準電圧を可変して、上記アナログ/デジタル変換手段に供給する基準電圧発生手段と
    を備える位置検出装置。
  2. 信号レベルが移動物体の位置を示す正弦波信号が第1の位置信号として供給され、この第1の位置信号の信号レベルを基準電圧に基づき量子化して、デジタルデータに変換する第1のアナログ/デジタル変換手段と、
    信号レベルが移動物体の位置を示し上記第1の位置信号と90度位相が異なる正弦波信号が第2の位置信号として供給され、この第2の位置信号の信号レベルを基準電圧に基づき量子化して、デジタルデータに変換する第2のアナログ/デジタル変換手段と、
    デジタルデータに変換された第1の位置信号の信号レベルと、デジタルデータに変換された第2の位置信号の信号レベルとに基づき、この第1の位置信号及び第2の位置信号の正弦波信号の1波長内での位置を求め、この位置を移動位置データとして出力する移動位置データ出力手段と、
    位置信号の信号レベルが量子化単位の整数倍となるように上記移動位置データに応じて基準電圧を可変して、上記第1のアナログ/デジタル変換手段に供給する第1の基準電圧発生手段と、
    位置信号の信号レベルが量子化単位の整数倍となるように上記移動位置データに応じて基準電圧を可変して、上記第2のアナログ/デジタル変換手段に供給する第2の基準電圧発生手段と
    を備える位置検出装置。
  3. 上記第1のアナログ/デジタル変換手段に供給される位置信号の信号レベルを増幅する第1の増幅手段と、
    上記第2のアナログ/デジタル変換手段に供給される位置信号の信号レベルを増幅する第2の増幅手段と、
    上記第1のアナログ/デジタル変換手段によりデジタルデータに変換された第1の位置信号の信号レベルの絶対値と、上記第2のアナログ/デジタル変換手段によりデジタルデータに変換された第2の位置信号の信号レベルの絶対値とを加算し、この加算結果が一定となるように、上記第1の増幅手段と第2の増幅手段の利得を制御する利得制御手段とを備えること
    を特徴とする請求項2に記載の位置検出装置。
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