JP3979702B2 - 水性マレイン酸を水素化して1,4−ブタンジオールとするための改善された触媒 - Google Patents

水性マレイン酸を水素化して1,4−ブタンジオールとするための改善された触媒 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マレイン酸、無水マレイン酸、または他の水素化可能な前駆体を水素化して1,4−ブタンジオールおよびテトラヒドロフランとするための、改善されたプロセスに関する。このプロセスは、炭素担体によって担持された、周期表のVIII族貴金属の少なくとも1つと、レニウム、タングステン、またはモリブデンの少なくとも1つとを含有する触媒を使用することにより特徴付けられる。ここで、この炭素担体を、金属の析出前に酸化剤に接触させる。このプロセスはまた、反応生成物に対しての全体としての活性が高いことによって、および/または1,4−ブタンジオールの収率が高く、副生成物γ−ブチロラクトンの形成が最小限であることによって特徴付けられる。
【0002】
【従来の技術】
テトラヒドロフラン、γ−ブチロラクトン、および1,4−ブタンジオールが、無水マレイン酸および関連した化合物の接触水素化により得られることは周知である。テトラヒドロフランは、天然樹脂および合成樹脂にとって有用な溶媒であり、そして多くの化学製品およびプラスチックの製造において重要な中間体である。γ−ブチロラクトンは、酪酸化合物、ポリビニルピロリドン、およびメチオニンの合成のための中間体である。γ−ブチロラクトンは、アクリレートポリマーおよびスチレンポリマーにとって有用な溶媒であり、そして塗料除去剤および繊維助剤の有用な成分でもある。1,4−ブタンジオール(1,4−ブチレングリコールとしても知られている)は、溶媒、湿潤剤、可塑剤および薬剤のための中間体、ポリウレタンエラストマーのための架橋剤、テトラヒドロフランの製造における前駆体として有用であり、そしてテレフタレートプラスチックの製造に用いられる。
【0003】
本発明において特に重要なのは、炭素担体に担持された、 VIII族貴金属ならびにレニウム、タングステン、およびモリブデンからなる群から選択される少なくとも1つの金属を含む、水素化触媒である。英国特許第1,534,232号は、炭素担体に担持されたパラジウムおよびレニウムからなる水素化触媒を用いる、カルボン酸、ラクトン、または無水物の水素化を教示している。米国特許第4,550,185号および同第4,609,636号は、炭素担体に担持されたパラジウムおよびレニウムを含有する触媒の存在下で、マレイン酸、無水マレイン酸、または他の水素化可能な前駆体を水素化することによって、テトラヒドロフランおよび1,4−ブタンジオールを製造するプロセスを教示している。ここでは、パラジウムおよびレニウムは、平均パラジウム微結晶サイズが約10nm〜25nmであり、そして平均レニウム微結晶サイズが2.5nm未満である微結晶の形態で存在していた。この触媒の調製は、炭素担体上にパラジウム種を析出および還元し、その後、パラジウムが含浸した炭素担体上に、レニウム種を析出および還元することによって特徴付けられる。
【0004】
米国特許第4,985,572号は、炭素担体に担持された、レニウムとパラジウムおよび銀の合金とを含有する触媒を用いて、カルボン酸またはそれらの無水物を接触水素化して、対応するアルコールおよび/またはカルボン酸エステルとするためのプロセスを教示している。この触媒の調製は、炭素担体上にパラジウムと銀とを同時に析出させ、その後、高温(600℃)加熱処理してこの触媒を合金化することによって特徴付けられる。次いで、合金が含浸した炭素担体上にレニウムを析出させた。次いで、得られた触媒を還元した。
【0005】
一般に、マレイン酸、無水マレイン酸、または他の水素化可能な前駆体の水素化において、上述の触媒は、1,4−ブタンジオールよりもテトラヒドロフランおよびγ−ブチロラクトンを多く生成する傾向がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、1,4−ブタンジオール生成を最大化する、プロセスおよびより活性な触媒である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の、1,4−ブタンジオールを生成するプロセスは、水素化可能な前駆体を水素含有ガスおよび水素化触媒に接触させて接触水素化する工程を包含する。この水素化触媒は、炭素担体上に析出した、周期表のVIII族貴金属の少なくとも1つと、レニウム、タングステン、およびモリブデンの少なくとも1つとを含有する。ここで、この炭素担体を、金属の析出前に、硝酸、過酸化水素、次亜塩素酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、および過塩素酸からなる群より選択される酸化剤と接触させる。
【0008】
1つの実施態様において、上記の水素化可能な前駆体は、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、コハク酸、無水コハク酸、コハク酸ジメチル、γ−ブチロラクトン、およびそれらの混合物からなる群より選択される。好適には、水素化可能な前駆体は、マレイン酸、コハク酸、またはγ−ブチロラクトンの少なくとも1つである。
【0009】
他の実施態様においては、上記水素化触媒は、(i)炭素担体を酸化剤に接触させて炭素担体を酸化する工程;(ii)VIII族金属ならびにレニウム、タングステン、およびモリブデンからなる群より選択される少なくとも1つの金属の金属源であって、少なくとも1つの溶液中にある金属源に炭素担体を接触させる工程を包含する1以上の含浸工程による、含浸工程;(iii)各含浸工程の後に、含浸された炭素担体を乾燥して溶媒を除去する工程;および(iv)還元条件下で、約100℃〜350℃の温度にて、含浸された炭素担体を加熱する工程;によって調製される。
【0010】
さらに他の実施態様においては、上記VIII族貴金属は、パラジウム、白金、ロジウム、およびルテニウムからなる群より選択される。
【0011】
さらに他の実施態様においては、上記水素化触媒は、パラジウムおよびレニウムを含有する。
【0012】
さらに他の実施態様においては、上記水素化触媒は、パラジウム、レニウム、および銀を含有する。
【0013】
さらに他の実施態様においては、上記金属源は単一の溶液として組み合わされ、そしてこの金属は単一の含浸工程で炭素担体上に析出される。
【0014】
さらに他の実施態様においては、上記水素化触媒は、約0.1重量%〜約20重量%の前記VIII族金属、ならびに約0.1重量%〜約20重量%のレニウム、タングステン、およびモリブデンの少なくとも1つを含有する。
【0015】
さらに他の実施態様においては、水素と水素化可能な前駆体との比は、約5:1と約1000:1との間である。
【0016】
さらに他の実施態様においては、上記水素含有ガスの圧力は、約20気圧と400気圧との間である。
【0017】
さらに他の実施態様においては、上記接触時間は、約0.1分と20時間との間である。
【0018】
本発明の、テトラヒドロフランおよび1,4−ブタンジオールを生成するプロセスは、水素化可能な前駆体を水素化触媒と接触させて接触水素化する工程を包含する。この水素化触媒は、酸化された炭素担体上に、周期表のVIII族貴金属の少なくとも1つと、レニウム、タングステン、またはモリブデンの少なくとも1つとを含有する。ここで、この触媒は、(i)炭素担体を、硝酸、過酸化水素、次亜塩素酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、および過塩素酸からなる群より選択される酸化剤に接触させて、炭素担体を酸化する工程;(ii)少なくとも1つのVIII族金属ならびにレニウム、タングステン、およびモリブデンからなる群より選択される少なくとも1つの金属の金属源に炭素担体を接触させる工程を包含する1以上の含浸工程による、含浸工程であって、この金属源が少なくとも1つの溶液中にある、工程;(iii)各含浸工程の後に、含浸された炭素担体を乾燥して溶媒を除去する工程;および(iv)還元条件下で、約100℃〜約350℃の温度にて、含浸された炭素担体を加熱する工程;によって調製される。
【0019】
マレイン酸、無水マレイン酸、または他の水素化可能な前駆体が接触水素化されて、1,4−ブタンジオールおよびテトラヒドロフランとなる。水素化触媒が周期表のVIII族貴金属の少なくとも1つ、およびレニウム、タングステン、またはモリブデンの少なくとも1つを含有し、ここで、炭素担体が、これらの金属の析出前に酸化剤と接触する場合、高い1,4−ブタンジオール収率が達成されることが見出された。この水素化触媒は、以下の工程:
(i)炭素担体を酸化剤と接触させることにより炭素担体を酸化する工程;
(ii)VIII族金属ならびにレニウム、タングステン、およびモリブデンからなる群から選択される少なくとも1つの金属の金属源に炭素担体を接触させる工程を包含する1つまたはそれ以上の含浸工程による、含浸工程;
(iii) 各含浸工程の後に、含浸された該炭素担体を約150℃で乾燥し、溶媒を除去する工程;および
(iv)還元条件下で、約100℃〜約350℃の温度にて、含浸された炭素担体を加熱する工程;
によって調製される。
【0020】
【発明の実施の形態】
水素化可能な前駆体が接触水素化されて、高い収率の1,4−ブタンジオールおよび低い収率のテトラヒドロフランを与え、γ−ブチロラクトンの形成が最少化される。
【0021】
(反応物)
少なくとも1つの水素化可能な前駆体が、触媒の存在下で水素含有ガスと反応する。
【0022】
本明細書中で用いられる「水素化可能な前駆体」は、水素化されると1,4−ブタンジオールを生成する、任意のカルボン酸、またはそれらの無水物、カルボン酸エステル、ラクトン、またはそれらの混合物である。代表的な水素化可能な前駆体には、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、コハク酸ジメチル、γ−ブチロラクトン、またはそれらの混合物が包含される。好ましい水素化可能な前駆体は、マレイン酸、無水マレイン酸、γ−ブチロラクトン、およびそれらの混合物である。
【0023】
典型的には、水素(H2)含有ガスは、市販の純粋水素である。しかし、水素含有ガスは、水素(H2)に加えて、窒素(N2)、任意の気体状炭化水素(例えば、メタン)、および気体状炭素酸化物(例えば、一酸化炭素、二酸化炭素)も含有し得る。
【0024】
(触媒)
本発明に用いられる触媒は、炭素担体に担持された、元素周期表のVIII族貴金属の少なくとも1つ、ならびにレニウム、タングステン、およびモリブデンからなる群より選択される少なくとも1つの金属を含有する。 VIII族金属は、パラジウム、白金、ロジウム、ルテニウム、オスミウム、およびイリジウムである。好ましいVIII族金属は、パラジウム、白金、ロジウム、およびルテニウムである。最も好ましいVIII族金属は、パラジウムである。
【0025】
本発明に使用される炭素担体は、高表面積炭素であり、少なくとも200m2/gのBET表面積、好ましくは500m2/g〜1500m2/gの範囲のBET表面積を有すべきである。炭素担体は、通常、木またはココナッツの殻のいずれかに由来する、市販の活性炭から一般に得られる。
【0026】
触媒組成物は、約0.1重量%〜約20重量%のVIII族金属、好ましくは約1重量%〜約10重量%のVIII族金属、および約0.1重量%〜約20重量%のレニウム、タングステン、またはモリブデンの少なくとも1つ、好ましくは約1重量%〜約10重量%のレニウム、タングステン、またはモリブデンの少なくとも1つを含有する。 VIII族金属の、レニウム、タングステン、およびモリブデンの全量に対する重量比は、10:1と1:10との間である。触媒組成物はまた、1つまたはそれ以上の追加金属を取り込むことによりさらに改変され得る。好ましい追加金属は、周期表のIA族、IIA族、およびIB族から選択される。
【0027】
本発明において、炭素担体は、金属の析出前に、酸化剤に炭素担体を接触させることにより酸化される。この方法で調製される触媒は、酸化されていない炭素担体で調製される触媒に比べて、活性および選択率における劇的な改良を示す。硝酸、過酸化水素、次亜塩素酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過塩素酸、および酸素のような多くの酸化剤が、このプロセスにおいて効果的であり得る。上昇させた温度(約60℃と約100℃との間)においての液相の酸化剤が好ましい。上昇させた温度における濃硝酸が、この手順のために特に効果的であることが見出されている。気相の酸化剤としては、任意の酸素含有ガス(例えば、空気)が挙げられる。気相の酸化剤は、約200℃またはそれ以上の温度で、かつほぼ大気圧またはそれ以上の圧力で炭素担体に接触させる。
【0028】
本発明の触媒の調製において、少なくとも1つのVIII族化合物を含有する1つまたは複数の溶液によって、単一または複数の含浸工程で炭素担体を含浸することにより、炭素担体上に金属を析出させる。本明細書中で用いられる場合、炭素担体の含浸とは、炭素担体が充填され、染み込まされ(imbued)、浸透され、飽和され、または被覆されることを意味する。次いで、含浸された炭素担体は、各含浸工程の後、乾燥される。炭素担体を含浸するために使用される金属含有化合物の溶液は、必要に応じて、1つまたはそれ以上の金属化合物の可溶化を補助する錯化剤を含有し得る。各含浸工程後、乾燥によりキャリア溶媒を除去する。乾燥温度は、約100℃と約150℃との間である。
【0029】
金属含有化合物の溶液は、溶液中に担体材料を浸漬または懸濁することにより、または炭素上にその溶液を噴霧することにより、炭素担体を含浸し得る。 VIII族化合物を含有する溶液は、典型的には、HNO3と、必要量のVIII族金属を含む触媒生成物を与える量のVIII族金属化合物とを含有する、酸性の水性媒体である。 VIII族金属化合物は、塩化物、硝酸塩、炭酸塩、カルボン酸塩、酢酸塩、アセチルアセトネート、またはアミンであり得る。レニウム、タングステン、またはモリブデン化合物を含有する溶液は、典型的には、これら3つの金属の少なくとも1つを必要量含む触媒生成物を与える量のレニウム、タングステン、またはモリブデン化合物を含有する水溶液である。レニウムが触媒に使用される場合、レニウム化合物は、典型的には、過レニウム酸、過レニウム酸アンモニウム、または過レニウム酸アルカリ金属である。
【0030】
パラジウム、銀、およびレニウムで炭素担体を含浸し、そして乾燥した後、触媒(すなわち、含浸された炭素担体)は、還元条件下、120℃〜700℃、好ましくは150℃〜300℃の温度で加熱することによって活性化される。水素または水素と窒素との混合物を、触媒と接触させて、接触還元に典型的に用い得る。
【0031】
(プロセス)
このプロセスを行うための代表的な方法は、(a)バナジウム/リン混合酸化物触媒の存在下、酸素含有ガス中でn−ブタンまたはベンゼンを反応させて、蒸気相でn−ブタンまたはベンゼンを酸化して無水マレイン酸を得る工程;(b)水クエンチにより無水マレイン酸を回収して、約40重量%の濃度の水溶液としてマレイン酸を生成する工程;(c)水素化触媒の存在下、(b)で得られた溶液と水素含有ガスとを反応させる工程;および(d)蒸留により反応生成物を回収し、そして精製する工程を包含する。
【0032】
好ましくは、酸化工程(a)は、約300℃〜600℃の温度および約0.5〜20気圧(50〜2000kPa)の圧力で操作され、そして水素化工程(c)は、約50℃〜350℃の温度および約20〜400気圧の水素圧、より好ましくは80〜200気圧の水素圧で、水素と水素化可能な前駆体との比(H2/P)が5:1と1000:1との間で、0.1分〜20時間の接触時間で行われる。
【0033】
本発明の液相水素化は、撹拌タンク反応器または固定床反応器において、従来の装置および技術を用いて行われ得る。必要とされる触媒の量は広範に変化し、そして、反応器の大きさおよび設計、接触時間などの多くのファクターに依存する。水素は、通常、化学量論的にかなり過剰に、不活性希釈ガスを用いないで、連続的に供給される。未反応の水素は、再循環流として反応器に戻され得る。前駆体溶液(例えば、マレイン酸溶液)は、希釈溶液から最大溶解度レベル付近までの範囲の濃度、典型的には約50重量%の濃度で供給される。
【0034】
反応生成物である、1,4−ブタンジオール、テトラヒドロフラン、γ−ブチロラクトン、またはそれらの混合物は、好都合には分別蒸留によって分離される。γ−ブチロラクトンはまた、水素化反応器に再循環され得る。
【0035】
本発明のプロセスを用いて、より詳細には本明細書に記載の水素化触媒を用いて、マレイン酸が単純な反応で事実上定量的に変換される。得られる1,4−ブタンジオールおよびテトラヒドロフランの収率は、約80モル%またはそれ以上、典型的に約90モル%またはそれ以上であり、収量の大部分が1,4−ブタンジオールである。利用できない副生成物の生成はわずかである。
【0036】
反応副生成物には、n−ブタノール、n−酪酸、n−プロパノール、プロピオン酸、メタン、プロパン、n−ブタン、一酸化炭素、および二酸化炭素が包含され得る。
【0037】
【実施例】
以下の実施態様は、単に実例となるように説明したものであって、いずれの点においても他の部分の開示を制限しない。
【0038】
(実施例1)酸化された炭素上に担持された5%Pd/5%Re
100gの30×70メッシュの活性炭(ACL 40、フランスのCECA S.A. により製造され、そして米国でAtochem North America Inc. により販売されており、本明細書中で「CECA ACL40」として示す)を、過剰の濃硝酸(69%〜71% HNO3)と共に80℃で約18時間撹拌した。冷却後、生成物を濾過により回収し、そして過剰の水で数回洗浄し、続いて120℃でオーブン中で乾燥させた。
【0039】
25.00gの酸化された炭素を、1.90gのNH4ReO4および18.12gのPd(NO3)2溶液(7.26%Pd)を含有する水溶液120gで処理した。得られたスラリーを「roto-vac」で蒸発乾固し、120℃にてオーブン中で乾燥させた。直ちに生成物を200℃において水素で還元した。昇温速度は1°/分であり、200℃、5時間の保持時間であった。
【0040】
還元された触媒(名目上、炭素上に担持された5%Pd/5%Re)8.00gを、100.0gの30%マレイン酸水溶液と混合し、その混合物を、オートクレーブ中に入れた。オートクレーブを、室温で2500psigのH2で3回パージし、続いて2500psigに圧力を保つ一方で、温度を160℃まで上昇させ、1000rpmの速度で撹拌した。反応物を、その条件で9.5時間保ち、次いで室温まで冷却した。生成物を、ガスクロマトグラフィーにより分析すると、マレイン酸の転換率は100%であり、1,4−ブタンジオール(BDO)の選択率が86.9%であり、ならびに、テトラヒドロフラン(THF)の選択率が5.2%、γ−ブチロラクトン(GBL)の選択率が2.4%、およびn−ブタノールの選択率が4.6%であることを示した。
【0041】
(比較例A)(酸化されていない炭素上に担持された5%Pd/5%Re)
実施例1における手順を、硝酸処理なしで同様の活性炭を用いて繰り返した。この触媒を、実施例1において使用したのと同様の条件で試験したところ、BDOの選択率は、わずか0.3%であり、一方でGBL、THFおよびn−ブタノールの選択率は、それぞれ84.5%、12.0%および2.0%であった。
【0042】
(実施例2)(酸化された炭素上に担持された3%Pd/3%Ag/6%Re)
100gのCECA ACL40活性炭押出物を、メカニカルスターラー、液体添加漏斗、およびをガラスサーモウエルを備えた1リットルの3つ口フラスコに仕込んだ。直径1/8インチのK型熱電対をサーモウエルに挿入し、そしてこれを温度制御装置に接続した。この温度制御装置を、フラスコを載せた加熱マントルに接続した。メカニカルスターラーを低RPMで作動させ、そして約450mlの濃硝酸(69〜71%HNO3)を、約2時間かけてフラスコに滴下した。酸の滴下完了後、添加漏斗を取り外し、代わりに還流冷却器を付けた。温度制御装置の設定温度を、80℃までゆっくり上昇させた。フラスコの中身を、一晩中、80℃でゆっくり撹拌し続けた。硝酸処理に続いて、炭素を蒸留水で徹底的に洗浄し、次いで、100℃で一晩乾燥させた。
【0043】
50cc(23.85g)の酸化された炭素を、この触媒調製のために炭素担体として使用した。25mlのメスフラスコに、11.31gのPd(NO3)2溶液(7.70重量%のPd)、1.34gのAgNO3および3.37gのHReO4溶液(52.63重量%のRe)を溶液量を25mlにするのに十分なアセトニトリルと共に入れて、含浸溶液を調製した。その溶液の密度は、1.109g/ccであった。25.39gの上記溶液を使用して、50ccの酸化された炭素押出物を含浸した。金属溶液による炭素の含浸に続いて、炭素を90℃のオーブン中に置き、乾燥させた。この触媒調製において金属担持量(loading)は、0.016gPd/cc担体、0.016gAg/cc担体および0.032gmRe/cc担体であった。
【0044】
乾燥した、金属含浸された酸化炭素触媒の調製物20cc(11.79g)をHastelloy C反応管(外径0.62インチ×内径0.55インチ)に充填した。その触媒を、まず(大気圧で)水素通気して、280℃で5時間還元した。触媒反応を以下の条件下で開始した。
【0045】
系の圧力=1300 PSIG
2:マレイン酸供給比=65:1
液体供給組成物=400gマレイン酸/リットル
液空間速度(LHSV)=0.38
反応器設定温度=180℃
上記のプロセス条件下で、以下の生成物の選択率が観測された:
テトラヒドロフラン(THF) =13.9%
γ−ブチロラクトン(GBL) = 1.6%
ブタンジオール(BDO) =46.1%
n−ブタノール(BuOH) =30.6%。
【0046】
触媒の固有活性を試験するために、γ−ブチロラクトンの顕著な増加が生成物溶液中に観測される(GBLのブレークスルーが起こる)まで、 LHSVを通常増加させるか、および/または反応器の設定温度を下げる。この触媒では、GBLのブレークスルーは、設定温度150℃およびLHSV=0.55で観測された。これらの条件下で観測された生成物の選択率は、以下の通りであった:
テトラヒドロフラン(THF) = 4.7%
γ−ブチロラクトン(GBL) = 4.2%
ブタンジオール(BDO) =84.8%
n−ブタノール(BuOH) = 3.9%。
【0047】
(比較例B)(酸化されていない炭素上に担持された4%Pd/4%Ag/8%Re)
120cc(51.8g)のCECA ACL40活性炭押出物を、この触媒調製において触媒担体として使用した。50mlのメスフラスコに27.8gのPd(NO3)2溶液(7.70重量%のPd)、3.3gのAgNO3および8.3gのHReO4溶液(52.6重量%のRe)を溶液量を50mlにするのに十分なアセトニトリルと共に入れて、含浸溶液を調製した。溶液の密度は、1.1828g/ccであった。57.2gの溶液を使用して、120ccの活性炭押出物を含浸した。金属溶液による含浸に続いて、炭素を120℃のオーブン中に置き、乾燥させた。この触媒調製において使用された金属担持量は、0.017gPd/cc担体、0.017gAg/cc担体および0.035gRe/cc担体であった。これは、実施例2において使用される触媒と同様の金属担持量である。
【0048】
上記の、乾燥した、金属含浸された酸化炭素触媒の調製物20cc(10.67g)を、Hastelloy C反応管(外径0.62インチ×内径0.55インチ)に充填した。その触媒を、まず(大気圧で)水素を通気して、280℃で5時間還元した。触媒反応を以下の条件下で開始した。
【0049】
系の圧力=1300 PSIG
2:マレイン酸供給比=65:1
液体供給組成物=400gマレイン酸/リットル
液空間速度(LHSV)=0.38
反応器設定温度=180℃
上記のプロセス条件下で、以下の生成物の選択率が観測された:
テトラヒドロフラン(THF) =44.3%
γ−ブチロラクトン(GBL) = 1.4%
ブタンジオール(BDO) =30.7%
n−ブタノール(BuOH) =18.2%。
【0050】
触媒の固有活性を試験するために、γ−ブチロラクトンの顕著な増加が生成物溶液中に観測される(γ−ブチロラクトンのブレークスルーが起こる)まで、 LHSVを通常増加させるか、および/または反応器の設定温度を下げる。この触媒では、GBLのブレークスルーは、設定温度175℃およびLHSV=0.55で観測された。これらの条件下で観測された生成物の選択率は、以下の通りであった:
テトラヒドロフラン(THF) =41.2%
γ−ブチロラクトン(GBL) =12.7%
ブタンジオール(BDO) =36.0%
n−ブタノール(BuOH) = 6.4%。
【0051】
(実施例3)(酸化された炭素上に担持された3%Pd/3%Ag/6%Re)
CECA ACL40活性炭押出物の100gのバッチを、上記実施例2に記載されている手順で酸化した。この触媒調製のために、350cc(166.17g)の酸化された炭素を触媒担体として使用した。250mlのメスフラスコに112.45gのPd(NO3)2溶液(7.70重量%のPd)、13.33gのAgNO3および33.50gのHReO4溶液(52.63重量%のRe)を溶液量を250mlにするのに十分なアセトニトリルと共に入れて、含浸溶液を調製した。溶液の密度は、1.1006g/ccであった。177.39gの上記溶液を使用して、350ccの活性炭押出物を含浸した。金属溶液による炭素含浸に続いて、炭素を90℃のオーブン中に置き、乾燥させた。この触媒調製において、金属担持量は、炭素担体1cc当たり0.016gPd/cc、0.016gAg/ccおよび0.032gRe/ccであった。
【0052】
乾燥した、金属含浸された酸化炭素触媒の調製物40cc(23.36g)を、Hastelloy C反応管(外径0.745インチ×内径0.475インチ)に充填し、次いで再循環反応装置に充填した。その触媒を、まず(大気圧で)水素通気して、280℃で5時間、還元した。触媒反応を以下の条件下で開始した。
【0053】
系の圧力=2500 PSIG
2:マレイン酸供給比=65:1
液体供給組成物=400gマレイン酸/リットル
液空間速度(LHSV)=0.55
反応器設定温度=180℃
上記のプロセス条件下で、以下の生成物の選択率が観測された:
テトラヒドロフラン(THF) = 8.5%
γ−ブチロラクトン(GBL) = 0.2%
ブタンジオール(BDO) =55.4%
n−ブタノール(BuOH) =29.6%。
【0054】
触媒の固有活性を試験するために、γ−ブチロラクトンの顕著な増加が生成物溶液中に観測される(GBLのブレークスルーが起こる)まで、 LHSVを通常増加させるか、および/または反応器の設定温度を下げる。この場合、比較例Cにおける触媒と比較するために、設定温度を150℃に下げ、LHSVを0.55に保った。これらの条件下で観測される生成物の選択率は、以下の通りであった:
テトラヒドロフラン(THF) = 2.1%
γ−ブチロラクトン(GBL) = 0.1%
ブタンジオール(BDO) =90.2%
n−ブタノール(BuOH) = 6.6%。
【0055】
上記の表からわかるように、この条件の組で、この触媒ではGBLの顕著なブレークスルーが起こらなかった。さらにこの触媒の活性を検出するために、LHSVを0.55に維持し、一方で設定温度を140℃に下げた。これらの条件下で観測される生成物の選択率は、以下の通りであった:
テトラヒドロフラン(THF) = 1.6%
γ−ブチロラクトン(GBL) = 0.3%
ブタンジオール(BDO) =92.8%
n−ブタノール(BuOH) = 4.6%。
【0056】
この触媒の活性および選択率のさらなる例として、設定温度を再び150℃に上昇させ、そしてLHSVを0.75に増加させた。これらの条件下で観測される生成物の選択率は以下の通りであった:
テトラヒドロフラン(THF) = 2.4%
γ−ブチロラクトン(GBL) = 0.2%
ブタンジオール(BDO) =91.1%
n−ブタノール(BuOH) = 5.5%。
【0057】
(比較例C)(酸化されていない炭素上に担持された4%Pd/4%Ag/8%Re)
650cc(276.5g)のCECA ACL40活性炭押出物を、この触媒調製のための触媒担体として使用した。250mlのメスフラスコに139.25gのPd(NO3)2溶液(7.70重量%のPd)、16.5gのAgNO3および41.5gのHReO4溶液(52.6重量%のRe)を溶液量を250mlにするのに十分なアセトニトリルと共に入れて、含浸溶液を調製した。溶液の密度は、1.1846g/ccであった。286.4gの溶液を使用し、650ccの活性炭の押出物を含浸した。含浸に続いて、触媒調製物を5.75時間放置し、次いでオーブン中に置き、120℃で23時間乾燥させた。この触媒調製において使用される金属担持量は、炭素担体の1cc当たり0.016gPd/cc、0.016gAg/ccおよび0.032gm.Re/ccであった。この触媒は、実施例3で調製した触媒と同様の金属担持量(触媒容積当たり)を有する。
【0058】
上記の乾燥した、金属含浸された炭素触媒の調製物40cc(21.02g)を、Hastelloy C反応管(外径0.745インチ×内径0.475インチ)に充填し、次いで再循環反応装置に充填した。その触媒を、まず(大気圧で)水素通気して、280℃で5時間還元した。触媒反応を以下の条件下で開始した。
【0059】
系の圧力=2500 PSIG
2:マレイン酸供給比=65:1
液体供給組成物=400gマレイン酸/リットル
液空間速度(LHSV)=0.55
反応器設定温度=180℃
上記のプロセス条件下で、以下の生成物の選択率が観測された:
テトラヒドロフラン(THF) =21.9%
γ−ブチロラクトン(GBL) = 0.3%
ブタンジオール(BDO) =49.6%
n−ブタノール(BuOH) =22.8%。
【0060】
触媒の固有活性を試験するために、γ−ブチロラクトンの顕著な増加が生成物溶液中に観測される(GBLのブレークスルーが起こる)まで、 LHSVを通常増加させるか、および/または反応器の設定温度を下げる。この触媒では、GBLのブレークスルーは、設定温度150℃およびLHSV=0.55で観測された。これらの条件下で観測された生成物の選択率は、以下の通りであった:
テトラヒドロフラン(THF) =11.2%
γ−ブチロラクトン(GBL) = 6.9%
ブタンジオール(BDO) =77.5%
n−ブタノール(BuOH) = 3.6%。
【0061】
(実施例4)(酸化された炭素上に担持された5%Pd/5%Re)
30×70メッシュの活性炭(AC 40、フランスのCECA S.A. により製造され、そして米国でAtochem North America Inc. により販売されている)100gを、過剰の酸化剤(表1に記載のような90%のHNO3、30%のH2O2または35%のHNO3)と共に80℃で約18時間撹拌した。冷却後、生成物を濾過により回収し、そして過剰の水で数回洗浄し、続いて120℃でオーブン中で乾燥させた。
【0062】
25.00gの酸化された炭素を、1.90gのNH4ReO4および18.12gのPd(NO3)2溶液(7.26%のPd)を含有する水溶液120gで処理した。得られたスラリーを、「roto-vac」で蒸発乾固し、そして120℃にてオーブンで乾燥させた。直ちに生成物を200℃において水素で還元した。昇温速度は1°/分であり、200℃、5時間の保持時間であった。
【0063】
還元された触媒(名目上、炭素上に担持された5%Pd/5%Re)8.00gを、100.0gの30%マレイン酸水溶液と混合し、その混合物を、オートクレーブ中に入れた。オートクレーブを、室温で2500psigのH2で3回パージし、続いて2500psigに圧力を保つ一方で、表1に示すように温度を160℃または180℃まで上昇させ、1000rpmの速度で撹拌した。反応物を、表1に示す期間中その条件で保ち、次いで室温まで冷却した。生成物を、ガスクロマトグラフィーにより分析すると、マレイン酸の転換率は100%であり、1,4−ブタンジオール(BDO)、γ−ブチロラクトン(GBL)、およびn−ブタノールの選択率は表Iに示す通りであった。
【0064】
(比較例D)(酸化されていない炭素上に担持された5%Pd/5%Re)
実施例4における手順を、酸化剤処理なしで同様の活性炭を用いて繰り返した。この触媒を、表1に示すように実施例4で使用したのと同様の条件で試験した。それらの試験の結果を表1に示す。
【0065】
【表1】
Figure 0003979702
【0066】
比較例Dと比較した場合、実施例4の結果は、本明細書中で記載した発明(すなわち、実施例4のように炭素担体を酸化剤と接触させた触媒を使用)が高収率の1,4-ブタンジオール(BDO)を提供し、γ−ブチロラクトン(GBL)の形成が最小であることを示す。
【0067】
本発明は本明細書で示された実施例によって限定されるべきないことが理解されるべきである。これらは、単に実施可能性を説明するために提供されたものであり、そして必要ならば、触媒、金属源、炭素担体、濃度、接触時間、固形物担持量、供給原料、反応条件、および生成物の選択は、本明細書中で開示され、そして記載された本発明の意図から逸脱することなく、提供された明細書の開示全体から決定され得、本発明の範囲は、特許請求の範囲内の改変および変法を包含する。
【0068】
【発明の効果】
本発明によれば、1,4−ブタンジオール生成を最大化する、プロセスおよびより活性な触媒が提供される。
【0069】
本発明によれば、また、反応生成物に対しての全体としての活性が高いことによって、および/または1,4−ブタンジオールの収率が高く、副生成物γ−ブチロラクトンの形成が最小限であることによって特徴付けられるプロセスが提供される。

Claims (12)

  1. 1,4−ブタンジオールを生成する方法であって、
    水素化可能な前駆体を水素含有ガスおよび水素化触媒に接触させて接触水素化する工程を包含し、該水素化触媒は、炭素担体上に析出した、周期表のVIII族貴金属の少なくとも1つと、レニウム、タングステン、およびモリブデンの少なくとも1つとを含有し、
    ここで、該炭素担体を、該金属の析出前に、硝酸、過酸化水素、次亜塩素酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、および過塩素酸からなる群より選択される酸化剤と接触させ
    ここで、該水素化触媒が、
    (i)該炭素担体を酸化剤に接触させて該炭素担体を酸化する工程;
    (ii)VIII族金属ならびにレニウム、タングステン、およびモリブデンからなる群より選択される少なくとも1つの金属の金属源であって、少なくとも1つの溶液中にある金属源に該炭素担体を接触させる工程を包含する1以上の含浸工程による、含浸工程;
    (iii)各含浸工程の後に、含浸された該炭素担体を乾燥して溶媒を除去する工程;および
    (iv)還元条件下で、100℃〜350℃の温度にて、含浸された該炭素担体を加熱する工程;
    によって調製され、
    ここで、該水素化触媒が、鉄を含まない、
    方法
  2. 前記水素化可能な前駆体が、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、コハク酸、無水コハク酸、コハク酸ジメチル、γ−ブチロラクトン、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項1に記載の方法
  3. 前記水素化可能な前駆体が、マレイン酸、コハク酸、またはγ−ブチロラクトンの少なくとも1つである、請求項2に記載の方法
  4. 前記VIII族貴金属が、パラジウム、白金、ロジウム、およびルテニウムからなる群より選択される、請求項1に記載の方法
  5. 前記水素化触媒が、パラジウムおよびレニウムを含有する、請求項1に記載の方法
  6. 前記水素化触媒が、パラジウム、レニウム、および銀を含有する、請求項1に記載の方法
  7. 前記金属源が単一の溶液として組み合わされ、そして該金属が単一の含浸工程で前記炭素担体上に析出される、請求項に記載の方法
  8. 前記水素化触媒が、.1重量%〜0重量%の前記VIII族金属、ならびに.1重量%〜0重量%のレニウム、タングステン、およびモリブデンの少なくとも1つを含有する、請求項1に記載の方法
  9. 水素と水素化可能な前駆体との比が、:1と000:1との間である、請求項1に記載の方法
  10. 前記水素含有ガスの圧力が、0気圧と400気圧との間である、請求項1に記載の方法
  11. 前記接触時間が、.1分と20時間との間である、請求項1に記載の方法
  12. テトラヒドロフランおよび1,4−ブタンジオールを生成する方法であって、
    水素化可能な前駆体を水素化触媒と接触させて接触水素化する工程を包含し、該水素化触媒は、酸化された炭素担体上に、周期表のVIII族貴金属の少なくとも1つと、レニウム、タングステン、またはモリブデンの少なくとも1つとを含有し、
    ここで、該触媒が、
    (i)炭素担体を、硝酸、過酸化水素、次亜塩素酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、および過塩素酸からなる群より選択される酸化剤に接触させて、該炭素担体を酸化する工程;
    (ii)少なくとも1つのVIII族金属ならびにレニウム、タングステン、およびモリブデンからなる群より選択される少なくとも1つの金属の金属源に該炭素担体を接触させる工程を包含する1以上の含浸工程による、含浸工程であって、該金属源が少なくとも1つの溶液中にある、工程;
    (iii)各含浸工程の後に、含浸された該炭素担体を乾燥して溶媒を除去する工程;および
    (iv)還元条件下で、00℃〜50℃の温度にて、含浸された該炭素担体を加熱する工程;
    によって調製され
    ここで、該触媒が、鉄を含まない、
    方法
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