JP3979694B2 - 静電チャック装置およびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、半導体集積回路製造装置等、ウエハ等の導電性物質を真空中で保持できる静電チャック装置に関し、特に吸着力、熱伝導性に優れ、吸着面(ウエハ接着面)を有する絶縁性フィルムの交換が容易な静電チャック装置およびその作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウエハを加工する工程においては、半導体ウエハを加工機の所定部位に固定保持することが必要となる。特に半導体ウエハ上に微細なパターンを描画し、多数の半導体素子を形成する集積回路の作成においては、半導体ウエハを平坦な面に確実に保持させる必要がある。
従来、半導体ウエハを保持させる手段としては、機械式、真空式(流体の圧力差を利用したもの)および電気式のチャック装置が用いられている。これらの中で電気式のチャック装置、すなわち静電チャック装置は平坦でない半導体ウエハであっても、密着性よく固定できるとともに、取扱が簡単で真空中でも使用が容易であるなどの利点を有している。
ところで、半導体ウエハの加工中にビーム粒子等が射出衝打された場合、半導体ウエハ上には熱エネルギーが発生するが、この発生熱エネルギーを容易に放出し得ない場合には、半導体ウエハの局部的膨張および変形を引き起こす。したがって、加工中に発生した熱を金属基盤側に逃がし、半導体ウエハ上の温度分布を均一にする必要がある。そのため、これらの用途に使用される静電チャック装置には、所定部位に確実に保持すると同時に熱伝導性の高いことが機能として望まれる。
【0003】
従来の静電チャック装置の一例、例えば、特公平5−87177号に開示されている図2は従来の静電チャック装置の一例の模式的断面図であって、金属基盤1には恒温水等を通して温度調節するための温度調節用空間6が設けられている。金属基盤1の上には静電チャック機能を生じさせるための電極層3bと絶縁性フィルム4aが接着剤層2を介して設けられ、絶縁性フィルム4aには半導体ウエハ5が吸着される。該電極層3bと金属基盤1との電気的短絡が生じないようにするため、電極層と金属基盤との間に絶縁性フィルム4bが接着剤層2を介して設けられている。
また、図3は従来の静電チャック装置の一例、例えば、特開平8−148549に開示されているものの模式的断面図である。金属基盤1には上記のような温度調節用空間6が設けられている。金属基盤1の上には絶縁性の接着剤層2が形成され、その上に金属の蒸着膜またはメッキ膜からなる電極層3aが設けられ、その上に絶縁性フィルム4が設けられてなり、これに半導体ウエハ5が吸着される。
上記の静電チャック装置において、電極層3aの電極材料として、銅、アルミニウム、錫等を膜厚500オングストローム〜10μmに蒸着またはメッキしたものが、電極層3bには、厚さ1/2oz(約18μm)、或いは1oz(約35μm)の銅箔が使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の図2の静電チャック装置においては、半導体ウエハ5、電極層3b、金属基盤1の相互間の絶縁を確保するため絶縁性フィルム4aおよび4bを介在させ、半導体ウエハ5に対する温度調整機能が悪かった。要するに半導体ウエハに対する基盤の冷却機能が十分に働かないという問題があった。また、図2の静電チャック装置については、その吸着面において電極が存在する部分と存在しない部分との間に、電極層の厚さに相当する程度の凹凸が生じ、凹部では半導体ウエハとの間に空間が生じ熱の伝導が局部的に悪くなる現象が生じた。この現象は冷却用ガスが用いられない外周部で顕著となり、いわゆる絶縁幅の部分が浮いた状態となって、真空中での熱伝導性が悪くなるという問題があった。
また、図3のものは図2のものに比較して、絶縁性フィルム、電極層および接着剤層の総厚が薄くなり、熱伝導性は改善されている。しかしながら、十分な絶縁性を確保するためには、接着剤層が少なくとも40〜50μm以上必要であり、熱伝導性はまだ十分なものではなかった。
また、図2および図3の静電チャック装置を多数回使用すると、吸着面を有する絶縁性フィルムが疲労するため交換の必要性を生じるが、該金属基盤より上部全体を貼り替えるために作業工程が多いことおよび熱硬化性接着剤を使用した場合は不溶化した接着剤層洗浄工程の簡略化が望まれていた。
【0005】
したがって、本発明の目的は、静電チャック装置の熱伝導性を改善させると同時に、吸着面を有する絶縁性フィルムの交換性に優れた静電チャック装置およびその作製方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、金属基盤上に第1の接着剤層、電極層を埋没せしめたセラミックからなる絶縁板、第2の接着剤層、絶縁性フィルムを順次積層してなり、前記絶縁板の電極層を有する面が研磨されていることを特徴とする静電チャック装置および電極層を埋没せしめたセラミックからなる絶縁板を作製する工程、セラミックからなる絶縁板の非電極層面を第1の接着剤層を介して金属基盤に接着する工程と、セラミックからなる絶縁板の電極層面と絶縁性フィルムとを第2の接着剤層を介して接着する工程からなることを特徴とする静電チャック装置の製造方法である。
【0007】
以下、本発明について詳細に説明する。
図1は本発明の静電チャック装置の一例の模式的断面図である。本発明の静電チャック装置は、金属基盤1の上に絶縁性が優れた第1の接着剤層2aを形成し、その上に電極層3を埋没せしめたセラミックからなる絶縁板7が設けられ、その上に第2の接着剤層2bを形成し、その上に絶縁性フィルム4が設けられた構造を有している。電極層は絶縁性フィルムの吸着面に分極電荷を発生するためのものであって、導電材をセラミックからなる絶縁板表面の配線パターン溝に埋没せしめたものである。なお、5は半導体ウエハ、6は温度調整用空間である。
【0008】
電極層に用いる金属としては、銀、白金、パラジウム、銅、アルミニウム、錫、ニッケル、モリブデン、マグネシウム、タングステン等でセラミックからなる絶縁板に厚さ0.05〜2mmの導電材層を形成しやすい材料であり、安定した導電性と加工性が得られれば如何なる金属でもよく、特に限定するものではない。特に銀、白金、パラジウム、モリブデン、マグネシウム、タングステンおよびこれらの合金は、ペースト状または粉末状で扱えるため加工性、印刷容易性に優れ好ましい。
電極層の厚さは、絶縁板の厚さすなわち熱伝導性にも影響を与えるため、好ましい厚さは0.05〜2mm、さらに好ましくは0.05〜1mmの範囲である。 導電材を埋没せしめた絶縁板は電極層を有する面の平滑性が求められるため電極層を有する面を研磨等により、平滑にすることが好ましい。
なお、埋没した電極層は非常に薄層であるため、絶縁板表面に付着した状態もありえる。
【0009】
絶縁性フィルムに使用されるフィルムはε、tanδ、耐電圧等の電気特性および耐熱性等を考慮して、150℃以上の耐熱性を有する絶縁性フィルムが好ましく、特にポリイミドフィルムが好ましい。
150℃以上の耐熱性を有する絶縁性フィルムとしては、例えば、フッ素樹脂(フロロエチレン−プロピレン共重合体等)、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルケトン、セルローストリアセテート、シリコーンゴム、ポリイミド等があげられる。
ポリイミドフィルムとしては、例えば、カプトン(東レ・デュポン社製)、アピカル(鐘淵化学工業社製)、ユーピレックス(宇部興産社製)等の商品名で上市されているものがあげられる。
絶縁性フィルムの厚さは20〜75μmの範囲が好ましい。熱伝導性、吸着力を考慮すると薄い方が好ましいが、機械的強度、耐電圧および耐久性(耐疲労性)を考慮すると40〜60μmの範囲が特に好ましい。
【0010】
本発明には、金属基盤上に第1の接着剤層を介して電極層を埋没せしめたセラミックからなる絶縁板が積層される。該セラミックは、絶縁性および熱伝導性に優れ、耐溶剤性があることおよび加工性に優れることが必要で、具体的にはアルミナ、窒化アルミ、窒化珪素、炭化珪素、ジルコニア、ガラス等が好ましく、少なくとも電極層を構成しない面が平滑なものが使用される。また、該セラミックは被吸着面の熱を逃がすことおよび耐久性を考慮すると、厚さは0.5〜8mmの範囲が好ましく、更に好ましくは0.5〜4mmである。また、本発明においては、セラミックの一面に前記電極層を埋没させることが必要で、電極層厚さによる段差があると半導体ウエハとの密着性が悪化するため、電極層を埋没させた面の凹凸を研磨等により平滑にすることが好ましい。
静電チャック装置は、半導体ウエハにHeガスを流して冷却することが一般的である。したがって、該セラミックからなる絶縁板にはHeガス孔を設けることが好ましい。
【0011】
次に、これらの材料を金属基盤に接着するための接着層としては、絶縁性フィルム、電極層を埋没せしめたセラミックからなる絶縁板および金属基盤の3者に対する接着力と電気特性および耐熱性に優れていることが必要であり、熱硬化性接着剤および熱可塑性接着剤が使用される。
本発明に使用する接着剤を構成する樹脂の例としては、例えば、エポキシ系、ポリイミド系、変性ポリアミド系、ゴム系、ポリアミドイミド系、変性ポリエステル系等の接着剤が有効であり、それぞれ単独または混合物として用いることができる。
【0012】
本発明の静電チャック装置に使用される絶縁性フィルムおよび接着剤層の熱伝導率は従来と同様な材料を使用するため変わらないが、絶縁性および熱伝導性に優れたセラミックからなる絶縁板を使用することで図3に開示された技術に比較して絶縁性フィルムとセラミックからなる絶縁板とを接着する第2の接着剤層および第1の接着剤層を薄くすることが可能になったことにより、吸着面に受ける熱を素早くセラミックからなる絶縁板に、また絶縁板から金属基盤に逃がすことができる。また、接着剤層が薄くなったため絶縁性フィルム交換作業時の接着剤層面洗浄工程が容易になり、交換作業性が改善された。
【0013】
次に、本発明の静電チャック装置の作製方法について説明する。
先ず、厚さ0.5〜8mmのセラミックからなる絶縁板の一面を所定のパターンに基づいて研削加工する。次いで白金パラジウム、銀ペースト等の導電材を研削部にスクリーン印刷等で塗布した後、加熱硬化、必要に応じて数100℃での焼成を行い電極層を形成する。この後、電極層を形成した面を研磨等により平滑にすることが好ましい。また、セラミック絶縁板を製造する際、焼成前のセラミック絶縁板に所定のパターン形状に凹部を形成し上記導電材を印刷あるいは塗布した後、焼成して製造してもよい。
【0014】
次に、前記セラミックからなる絶縁板の非電極層面を第1の接着剤層を介して金属基盤に接着する。該接着剤層は、前記したものが好ましく使用され、セラミックからなる絶縁板の熱を金属基盤に逃がしやすくするため薄くすることが好ましい。この時、絶縁板および金属基盤は厚さ方向に貫通孔を有し、導電性部材が該セラミックからなる絶縁板に埋没した電極と該金属基盤間に該貫通孔を介して電圧を印加できるよう加工することが好ましい。
次にセラミックからなる絶縁板の電極層面と絶縁性フィルムとを第2の接着剤層を介して接着する。
熱硬化性接着剤を使用した場合は、必要に応じて適切な加熱、半硬化させる処理および硬化処理を行う。
上記のようにして本発明の静電チャック装置を作製することができる。
吸着面の絶縁性フィルムが疲労した場合、疲労した絶縁性フィルムおよび第2の接着剤層を剥がし、新しい積層体シートを接着する。上記工程で、疲労した絶縁性フィルムは簡便に交換できる。
【0015】
以下、本発明を実施例に基づいてより詳細に説明する。
【実施例】
実施例1
厚さ2mmのアルミナセラミック絶縁板(東芝セラミックス社製商品名:AL−16)の一面を所定のパターンに基づいて深さ0.1mmに研削加工した。次に下記組成の銀ペーストを作成し、絶縁板の研削部に塗布、加熱して電極層を硬化させた後、電極層面を研磨して平滑にした。なお、下記配合における部は重量部である。
銀粉(徳力化学研究所製商品名:シルベストTCG−7) 79部
エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製商品名:エピコート1001) 6部
ブタジエン−アクリロニトリル共重合体 2部
(宇部興産社製商品名:ハイカーATBN1300×16)
ジシアンジアミド(和光純薬社製) 1部
エチルセロソルブ 12部
次いで、該絶縁板の非電極面に下記組成の接着剤を乾燥後の厚さが20μmになるよう塗布を行い、150℃で5分間乾燥し、金属基盤と貼り合わせた。この時、該金属基盤および該絶縁板は厚さ方向に貫通孔を開け、該金属基盤はその貫通孔内に導電性部材を通して、電極層と該金属基盤間に電圧を印加できるようにした。
アクリロニトリル−ブタジエンゴム 100部
(日本ゼオン社製商品名:ニッポール1001)
エポキシ樹脂 50部
(油化シェルエポキシ社製商品名:エピコートYL−979)
クレゾール型フェノール樹脂 50部
(昭和高分子社製商品名:CKM2400)
ジシアンジアミド(和光純薬社製) 5部
メチルエチルケトン 500部
次いで、厚さ50μmの絶縁性ポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製商品名:カプトン)の一面に該接着剤を乾燥後の厚さが20μmになるよう塗布を行い、150℃で5分間乾燥して第2の接着剤層を形成した後、アルミナセラミック絶縁板の電極層面と貼り合わせ、80℃〜150℃のステップキュアー処理を5時間行って接着し、本発明による直径8インチの静電チャック面を有する静電チャック装置を作製した。
【0016】
実施例2
実施例1で使用したアルミナセラミック絶縁板の代わりに、厚さ3mmの窒化珪素セラミック(東芝セラミックス社製商品名:TSN−03)を使用し、研削加工深さを0.3mmにし、電極層に銀−パラジウム合金を使用して電極層を焼成した以外は、実施例1と同様にして本発明による静電チャック装置を作製した。
【0017】
実施例3
実施例1で使用したアルミナセラミック絶縁板の代わりに、厚さ4mmの窒化アルミニウムセラミック(東芝セラミックス社製商品名:TAN−01)を使用し、研削加工深さを0.4mmにし、電極層に白金−パラジウム合金を使用して電極層を焼成した以外は、実施例1と同様にして本発明による静電チャック装置を作製した。
【0018】
実施例4
実施例1で使用したアルミナセラミック絶縁板の代わりに、製造時に所定の電極パターン状に深さ0.08mmの凹部を設け銀−パラジウム合金の電極層を形成して焼成・製造した厚さ2mmの炭化珪素セラミック(東芝セラミックス社製商品名:TSC−01)を使用した以外は、実施例1と同様にして本発明による静電チャック装置を作製した。
【0019】
実施例5
実施例1で使用したアルミナセラミック絶縁板の代わりに、製造時に所定の電極パターン状に深さ0.06mmの凹部を設け銀−パラジウム合金の電極層を形成して焼成・製造した厚さ1.5mmのアルミナセラミック(東芝セラミックス社製商品名:AL−13)を使用した以外は、実施例1と同様にして本発明による静電チャック装置を作製した。
【0020】
比較例1
実施例1で使用した厚さ50μmの絶縁性ポリイミドフィルムに実施例1で使用した接着剤を用いて、接着剤層の乾燥後の厚さが10μmになるよう塗布を行い、150℃で5分間乾燥を行った後、厚さ23μmの銅箔を貼り合わせて80℃〜150℃のステップキュアー処理を行った。該ポリイミドフィルムの銅箔面にネガ型感光フィルム(ヘキスト社製商品名:OZATEC−T538)を使用して露光−現像−エッチング−洗浄−乾燥して所定形状の電極を形成した。
一方、他の前記ポリイミドフィルムの一面に、該接着剤用塗料を接着剤層の乾燥後の厚さが10μmになるよう塗布を行い、150℃で5分間乾燥を行い接着剤層を形成した。該接着剤層と前記電極を形成したポリイミドフィルムの電極面とを貼り合わせた。次いで、この積層したポリイミドフィルムの一面に乾燥後の厚さが20μmになるよう接着剤用塗料を塗布し、150℃で5分間乾燥を行った後、実施例1で使用した金属基盤に貼り合わせ、80℃〜150℃のステップキュアー処理を行って直径8インチの静電チャック面を有し、図2に示す構造の静電チャック装置を作製した。
【0021】
比較例2
比較例1の銅箔の代わりに、比較例1で使用した絶縁性ポリイミドフィルムにの一面に800オングストロームの厚さにアルミニウム蒸着層を形成した以外は比較例1と同様にして電極層を形成した。該ポリイミドフィルムの電極層面に、乾燥後の厚さが20μmになるよう実施例1で使用した接着剤用塗料を塗布し、150℃で5分間乾燥を行った。更に、該接着剤層面に第2回目の塗布を行い膜厚40μmの接着剤層を形成した。
次に、実施例1で使用した金属基盤と該電極層を形成したポリイミドフィルムの接着剤層面を貼り合わせた後、80℃〜150℃のステップキュアー処理を行って直径8インチの静電チャック面を有し、図3に示す構造の静電チャック装置を作製した。
【0022】
前記実施例および比較例によって得られた静電チャック装置を用い、半導体ウエハの表面温度を測定し、その結果を表1に示した。
(測定方法)
半導体ウエハ上に温度測定プレートを貼り付け、下記エッチング条件にて1分間放電し、ウエハ中心部、エッジ部、中間部の温度を測定した。なお、静電吸着の印加電圧は2.0KVであった。
(エッチング条件)
高周波出力=1400(W)、チャンバー真空度=40(mT)、チャンバー内充填ガス:CHF3/CO=45/155(sccm)、ウエハと静電チャック面を接触させた際の隙間に流すHeガス=10(Torr)、チャンバー内温度(上部/側面/底部)=60/60/20(℃)
【0023】
【表1】
Figure 0003979694
【0024】
表1の結果から明らかなように、本発明の静電チャック装置は半導体ウエハのエッジ部において面内温度が低く、放熱効果が大きいことが判る。
また、比較例1および比較例2の静電チャック装置は電極作製時にネガ型感光フィルムを貼り合わせて、露光−現像−エッチング−洗浄−乾燥工程で所定形状の電極層を形成する。非吸着面の絶縁層が疲労した場合、該工程を行い金属基盤上部の各層を交換することになる。本発明の静電チャック装置は、絶縁性が確保されるため比較例2よりも第1および第2の接着剤層を薄層化でき、放熱効果が大きいと同時に、絶縁性フィルム交換の際セラミック絶縁板上部の第2の接着剤層の洗浄が容易になるため、交換時の作業性が大幅に改善される。
【0025】
【発明の効果】
本発明の静電チャック装置は、上記のよう電極層を埋没せしめたセラミックからなる絶縁板に第2の接着剤層を介して絶縁性フィルムが積層されてなるため、従来の静電チャック装置より薄層の接着剤層になる。したがって、熱伝導性を改善できると同時に、絶縁性フィルムが疲労した場合の交換作業性が大幅に改善される優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の静電チャック装置の一例の断面図である。
【図2】従来の静電チャック装置の一例の断面図である。
【図3】従来の静電チャック装置の一例の断面図である。
【符号の簡単な説明】
1・・金属基盤、 2・・接着剤層、 2a・・第1の接着剤層、
2b・・第2の接着剤層、 3,3a,3b・・電極層、
4,4a,4b・・絶縁性フィルム、 5・・半導体ウエハ、
6・・温度調整用空間、 7・・絶縁板

Claims (5)

  1. 金属基盤上に第1の接着剤層、電極層を埋没せしめたセラミックからなる絶縁板、第2の接着剤層、絶縁性フィルムを順次積層してなり、前記絶縁板の電極層を有する面が研磨されていることを特徴とする静電チャック装置。
  2. 前記金属基盤およびセラミックからなる絶縁板は厚さ方向に貫通孔を有し、導電性部材が該セラミックからなる絶縁板に埋没した電極と該金属基盤間に該貫通孔を介して電圧を印加することを特徴とする請求項1記載の静電チャック装置。
  3. 前記絶縁板に埋没せしめた電極がパラジウム合金からなることを特徴とする請求項1記載の静電チャック装置。
  4. 前記絶縁性フィルムがポリイミドからなることを特徴とする請求項1記載の静電チャック装置。
  5. 電極層を埋没せしめたセラミックからなる絶縁板を作製する工程、セラミックからなる絶縁板の非電極層面を第1の接着剤層を介して金属基盤に接着する工程と、セラミックからなる絶縁板の電極層面と絶縁性フィルムとを第2の接着剤層を介して接着する工程からなり、前記絶縁板を作製する工程で電極層を形成した面が研磨されることを特徴とする静電チャック装置の製造方法。
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