JP3979107B2 - 同調回路および受信器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の周波数の電波に同調する同調回路および受信器に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、日本では、2つの周波数のタイムコード入り長波標準電波が送信されている。該標準電波は40kHzおよび60kHzの搬送波に振幅変調でタイムコードをのせており、電波時計等がこの電波を受信して現在時刻を抽出し、時刻の修正等を行う為に利用されている。標準電波を受信する電波時計は、40kHzあるいは60kHzのどちらの標準電波を受信するのかを選局する必要がある。
【0003】
一般的に、電波はコイルおよびコンデンサを並列に接続した同調回路によって選局される。複数の周波数の電波を選局して受信する場合、受信したい周波数に同調するコンデンサをそれぞれ用意し、スイッチによってコンデンサを選択して、所望の周波数の電波を受信する。その際スイッチとして、N型FET(Field Effect Transistor:電界効果トランジスタ)とP型FETを並列接続したアナログスイッチ等を用いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、アナログスイッチはIC化されたものか、あるいはディスクリートIC等によって構成されるため、回路の実装面積が大きくなる問題があった。また、FETのソースおよびドレインのバイアス電圧によって、オン抵抗や寄生容量が変化するために回路の同調周波数が変化し、同調が安定しない問題があった。
【0005】
更に消費電力を低減させる等のために、FETのソースおよびドレインのバイアス電圧を電源電圧の半分にすると、ゲートに入力される制御信号のレベルも半分となり、FETが十分にオンできないという問題があった。
【0006】
本発明の課題は、同調回路の回路規模を縮小し、かつ安定した同調を実現する同調回路および受信器を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、請求項1記載の発明の同調回路は、コイル(例えば、図2のコイルL)と、第1のコンデンサ(例えば、図2のコンデンサC60)と、FET(例えば、図2のN型FET20)および前記FETのソースに接続された第2のコンデンサ(例えば、図2のコンデンサC40)が直列に接続された切替回路と、が出力端子間に並列に接続されるとともに、前記FETのソースおよびドレインが抵抗(例えば、図2の抵抗RsおよびRd)を介して接地接続され、ゲートに入力される制御信号に応じて前記FETがオン/オフすることにより、同調周波数を切り替えることを特徴としている。
【0008】
この請求項1記載の発明によれば、同調回路における同調周波数の切り替えをFET1個で行うことにより、回路面積およびコストを削減することができる。またFETのソースおよびドレインを同電位にすることによって、ソース−ドレイン間の寄生容量Cdsが一定になるため、同調周波数の変化を防ぐことができ、安定した同調回路を実現できる。
【0009】
また、請求項2記載の発明のように、請求項1記載の同調回路において、前記FETはゲートを抵抗(例えば、図2の抵抗Rg)を介して制御信号入力端子に接続するようにしてもよい。
【0010】
この請求項2記載の発明によれば、FETのゲートに抵抗を接続することにより、同調回路の出力端子と制御信号入力端子がFETの寄生容量を介してAC的に接続されて電流が流れることを防ぐ。
【0011】
そして、請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の同調回路において、
前記切替回路は、更に前記FETのドレインに接続され、前記FETと直列に接続された第3のコンデンサ(例えば、図2のコンデンサCc)を有し、前記第3のコンデンサの容量が前記第2のコンデンサの容量より十分大きな容量であることを特徴としている。
【0012】
この請求項3記載の発明によれば、第3のコンデンサの容量を第2のコンデンサの容量に比べて十分大きくすることによって、切替回路における第3のコンデンサの容量を無視することができる。これにより、同調回路の同調周波数を調整する際は第2のコンデンサを調整するだけでよく、容量調整の為の作業を簡易化することができる。
【0013】
また、請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れか記載の同調回路において、前記FETのソースとドレイン間を接続する第1の抵抗(例えば、図3の抵抗Rd’)と、前記FETのソースまたはドレインと接地間を接続する第2の抵抗(例えば、図3の抵抗Rs’)と、を備え、前記第2の抵抗が前記第1の抵抗の抵抗値より十分大きな抵抗であることを特徴としている。
【0014】
この請求項4記載の発明によれば、FETのソースとドレイン間に第1の抵抗を接続し、FETのソースまたはドレインと接地間に第1の抵抗より十分大きい抵抗値を持つ第2の抵抗を接続することによって、FETがオフした時の同調周波数のQ特性が低くなる。これにより、同調回路の同調周波数にずれが生じても、同調回路の出力信号の変化量およびノイズによる同調回路の出力信号の変化量を抑制することができる。
【0015】
請求項5記載の発明の受信器は、請求項1〜4の何れか記載の同調回路を具備し、前記制御信号を可変することにより、前記FETを制御して受信周波数を切り替えることを特徴としている。
【0016】
この請求項5記載の発明によれば、請求項1〜4の何れか記載の同調回路を具備した受信器を電波時計等に搭載することにより、例えば、日本国内で2局から放送されている周波数の異なるタイムコード入り長波標準電波を受信する際に、FETを制御することによって、受信する電波を切り替えることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
〔第1の実施の形態〕
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明を適用した同調回路を用いた電波時計の回路ブロック図である。電波時計は、アンテナ回路11、電波受信回路12、制御回路(以下「CPU」という。)13、電源14、時計回路15、発振回路16、入力装置17、RAM18および表示回路19によって構成される。
【0018】
アンテナ回路11は同調回路110を含み、所定の周波数の電波を受信して対応する電気信号に変換し、その電気信号を電波受信回路12に出力する回路である。同調回路110は、アンテナで受信した電波から所定の周波数の電波を選局する回路である。本実施の形態においては、40kHzあるいは60kHzのタイムコード入り長波標準電波と同調する構成となっており、CPU13から入力される信号S1によって同調する周波数が切り替えられる。
【0019】
電波受信回路12は、CPU13から入力される信号に従って動作し、アンテナ回路11から入力される信号より時刻を表すタイムコードを抽出して、CPU13に出力する回路である。
【0020】
CPU13は、電波受信回路12、時計回路15、入力装置17およびRAM18から入力されるデータの処理を行うと共に、同調回路110、電波受信回路12、時計回路15、RAM18および表示回路19に対して回路動作の為の指示信号を出力する等、電波時計内の各回路の動作を制御する回路である。
【0021】
電源14は電波受信回路12およびCPU13に電源電圧を供給する回路である。
【0022】
時計回路15は、発振回路16から入力されるパルス信号を計数し、時刻データ等をCPU13に出力する回路である。
【0023】
発振回路16は、一定な周波数のパルス信号を出力する回路であり、時刻を計数するための基本パルスとして時計回路15へ出力される。
【0024】
入力装置17は、スイッチやキー等を備え、これらが操作されると対応する入力信号をCPU13へ出力する回路である。
【0025】
RAM18は、CPU13から入力される各種データを記憶すると共に、記憶されているデータをCPU13へ出力する回路である。
【0026】
表示回路19は、LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)等を含み、CPU13から入力される時刻データ等を表示する回路である。
【0027】
図2は、同調回路110の回路構成を示した図である。同調回路110は、コイルL、コンデンサC60、C40およびCc、N型FET20、抵抗Rs、RdおよびRgによって構成される。
【0028】
コイルLおよびコンデンサC60の一端は端子1、他端は端子2に接続される。即ち、コイルLとコンデンサC60は端子1および2の間で並列に接続される。また、端子1および2は、電波受信回路12に接続される。
【0029】
そして、コンデンサC40の一端は端子1に接続され、他端はN型FET20のソースに接続される。抵抗Rgの一端はN型FET20のゲートに接続され、他端は端子Gに接続される。端子Gは、CPU13に接続され、端子Gより信号S1が入力される。
【0030】
またN型FET20のドレインはコンデンサCcの一端に接続される。コンデンサCcの他端は、端子2に接続される。即ち、コンデンサC40、N型FET20およびコンデンサCcは直列接続として、コイルLおよびコンデンサC60に対して並列に接続される。ここでコンデンサCcの容量は、コンデンサC40の容量に対して無視できる程大きいものとする。
【0031】
抵抗Rsの一端はN型FET20のソースに接続され、他端はGNDに接続される。抵抗Rdの一端はN型FET20のドレインに接続され、他端はGNDに接続される。これにより、N型FET20のソースおよびドレインは、ほぼGND電位に固定される。
【0032】
コンデンサCdsはN型FET20のソース−ドレイン間に発生する寄生容量であり、コンデンサCsgおよびCdgは、N型FET20のソースおよびドレインと基板の間に発生する寄生容量である。ダイオードDdsはN型FET20のソース−ドレイン間に発生する寄生ダイオードである。
【0033】
次に、同調回路110の動作について説明する。同調回路110によって周波数60kHzの電波を選局する場合、CPU13は信号S1を“Low”レベルとして端子Gへ出力する。信号S1は端子Gから抵抗Rgを介してN型FET20のゲートに入力され、N型FET20はオフとなる。
【0034】
これにより、コンデンサC40とコンデンサCcの接続が遮断されるため、同調回路110はコイルLおよびコンデンサC60の並列回路となり、周波数60kHzの電波に同調する回路となる。
【0035】
ここで、端子1はコンデンサC40と抵抗Rsを介して、端子2はコンデンサCcと抵抗Rdを介してAC的にGNDに接続されることになるが、抵抗RsおよびRdの抵抗値を大きく設定することによって、端子1および2からGNDへ流れる電流を防ぎ、端子1および2から出力される信号の損失を防ぐ。
【0036】
そして、端子1はコンデンサC40とコンデンサCsgを介して、端子2はコンデンサCcとコンデンサCdgを介してAC的にN型FET20のゲートに接続されるが、抵抗Rgによって端子1および2が端子Gを介してCPU13内でGNDに接地されることを防ぐ。
【0037】
また、N型FET20のソースおよびドレインのバイアス電圧は、抵抗RsおよびRdを介してほぼGNDの電位に固定されるが、これによりコンデンサCdsの容量は一定となるため、該容量の変化に伴う同調周波数のずれを防ぐことができる。
【0038】
一方、同調回路110によって周波数40kHzの電波を選局する場合、CPU13は信号S1を“Hi”レベルとして、端子Gへ出力する。信号S1は端子Gから抵抗Rgを介してN型FET20のゲートに入力され、N型FET20はオンとなる。
【0039】
これにより、端子1および2の間には、コイルLおよびコンデンサC60の並列回路に加え、コンデンサC40およびCcの直列接続が並列に接続され、同調回路110は周波数40kHzの電波に同調する回路となる。
【0040】
ここで、N型FET20のソースのバイアス電圧は、抵抗Rsを介してほぼGNDの電位に固定されているため、ゲート−ソース間の電位差が十分大きくなり、オン抵抗が小さくなる。従って、N型FET20を十分にオンすることができ、安定した同調を行うことができる。コンデンサCdsはN型FET20のオンにより消滅するため、同調回路110の回路動作に影響しない。
【0041】
また、N型FET20がオンすることによって発生する寄生ダイオードDdsの動作電圧は約0.4Vであるが、端子1および2の電位差は最大で約0.2Vである。従って、寄生ダイオードDdsは動作せず、同調回路110の回路動作に影響を与えない。
【0042】
以上のように、同調回路110の同調周波数の切り替えを1個のN型FET20で行うことによって、同調回路110の回路面積および製造コストを削減することができる。また、N型FET20のドレインとソースをほぼ同電位とすることによってコンデンサCdsの容量が一定となるため、同調回路110全体の容量の変化を防ぐことができる。従って、コンデンサCdsの容量の変化によって同調周波数がずれることを防ぐことができ、安定した同調回路を実現できる。更に、N型FET20のドレインとソースをほぼ同電位とすることによって、N型FET20がオンしてもDC電流が流れないため、端子1−2の間で消費電流が発生しない。
【0043】
また、N型FET20のゲートに抵抗Rgを接続したことによって、端子1および2からコンデンサCdgおよびCsgを介して端子Gから流出する電流を防ぐことができ、端子1および2における出力信号の損失を防ぐことができる。
【0044】
そして、端子1および2から見たときに、コンデンサC40およびCcによってN型FET20をDC的に分離することにより、端子1−2間に流れる消費電流を防ぐことができる。更に、コンデンサCcの容量を直列に接続されているコンデンサC40の容量に対して無視できる程大きくすることによって、同調回路110を40kHzで同調させる際の回路全体の容量をコンデンサC40の調整のみで行うことができる。これにより、同調回路110の容量を調整するための作業を簡易化することができる。
【0045】
なお、本発明は、上記実施の形態の内容に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であり、例えば、本実施の形態では1つのN型FETのオン/オフを制御することによって、2つの周波数を切り替えて選局可能な同調回路110を記したが、更にコンデンサとN型FETの直列接続を端子1−2の間に接続して、該N型FETのオン/オフを制御することにより、同調する周波数の数を増やすことができる。従って、N型FETとコンデンサの直列接続を端子1−2の間に複数接続することによって、複数の周波数の信号を切り替えて同調する回路を実現することができる。
【0046】
〔第2の実施の形態〕
第2の実施の形態は、第1の実施の形態に対して、同調回路110の同調周波数のQ特性を低くしたものである。この場合、より安定した信号を出力する同調回路を実現できる。
【0047】
以下、本実施の形態の構成について説明する。図3は、本実施の形態を実現するための同調回路111の回路構成を示した図である。同調回路111は、同調回路110と同様に、図1に示した電波時計の回路ブロック図におけるアンテナ回路11の内部に設置される。本実施の形態における電波時計の回路ブロック図は、図1と同一であるため説明を省略する。
【0048】
図3において、同調回路111はコイルL、コンデンサC60、C40およびCc、N型FET20、抵抗Rs’、Rd’およびRgによって構成される。ここで、同調回路111の回路構成において、図2の同調回路110と相違する点についてのみ説明し、同一の接続および構成要素については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0049】
抵抗Rd’の一端はN型FET20のドレインに接続され、他端はN型FET20のソースに接続される。そして、抵抗Rs’の一端はN型FET20のソースに接続され、他端はGNDに接続される。即ち、図2の同調回路110の抵抗Rdにおいて、GNDに接続されている他端をN型FET20のソースに接続した回路が同調回路111となる。
【0050】
図4は、図3の同調回路111の等価回路である。同調回路111の等価回路において、コイルLおよびコンデンサC60の並列回路が端子1−2間に接続される。更に、コンデンサC40の一端が端子1に接続され、他端がスイッチ素子であるN型FET20の一端に接続される。スイッチ素子であるN型FET20の他端は、端子2に接続される。スイッチ素子であるN型FET20は端子Gから入力されるCPU13からの信号S1によってオン/オフが制御される。
【0051】
抵抗Rd’の一端は、N型FET20の一端に接続され、他端はN型FET20の他端に接続される。抵抗Rs’の一端は、N型FET20の一端に接続され、他端はGNDに接地される。
【0052】
ここで、図3におけるコンデンサCcは、コンデンサC40と直列接続した際に、容量を無視できる程大きな容量を持つため、図4の等価回路には含まない。また、図3におけるN型FET20の寄生容量であるコンデンサCds、CsgおよびCdgと寄生ダイオードであるダイオードDds、更に抵抗Rgは、回路動作に影響を与える素子でないため、図4の等価回路に含まない。
【0053】
図3および図4を用いて、同調回路111の動作を説明する。同調回路111によって周波数60kHzの電波を選局する場合、CPU13から“Low”レベルの信号S1が端子Gを介してN型FET20のゲートに入力されることによって、N型FET20はオフとなる。これにより端子1−2間は、コイルLおよびコンデンサC60の並列回路により、周波数60kHzの電波に同調する回路となる。
【0054】
この場合、端子1とGNDがコンデンサC40を介してAC的に接続されるが、抵抗Rs’は十分大きな抵抗値を持つため、端子1における出力信号の損失を防ぐことができる。
【0055】
一方、同調回路111によって周波数40kHzの電波を選局する場合、CPU13から“Hi”レベルの信号S1が端子Gを介してN型FET20のゲートに入力されることによって、N型FET20はオンとなる。これにより端子1−2間は、コイルL、コンデンサC60およびコンデンサC40の並列回路となって、周波数40kHzの電波に同調する回路となる。
【0056】
図5は、同調回路110および111において、N型FET20がオフの時の同調周波数のQ特性を概略的に示した図である。同調回路110の同調周波数のQ特性を点線で、同調回路111の同調周波数のQ特性を実線で示す。そして選局すべき電波の周波数をf(=60kHz)とする。
【0057】
図5において、同調回路111のQ特性は、抵抗Rd’をN型FET20のソースとドレインの間に接続することによって、同調回路110のQ特性よりピークが低くなる。
【0058】
本来、同調回路110および111において、端子1および2からの出力信号が最大となるように、コイルLのインダクタンスおよびコンデンサC60の容量が調整され、同調周波数のピーク位置を周波数fに一致させる。そのため、周波数fの電波と同調することにより、同調回路110はレベルAの信号を出力し、同調回路111はレベルBの信号を出力するのが理想的である。
【0059】
しかし、回路内のコンデンサの容量の変化等によって同調周波数がf’にずれた時、周波数fの電波と同調すると、同調回路110および111はレベルCの信号を出力する。従って、同調回路110および111の同調周波数のピーク位置が周波数fに一致していた時に比べて、出力信号のレベルの変化量は、同調回路110はΔx、同調回路111はΔx’となる。ここで、Δx>Δx’であることから、同調回路111は同調回路110に比べて、同調周波数のずれによる出力信号のレベルの変化量を抑えることができる。即ち、同調回路111は、同調周波数のずれに伴う出力信号レベルのバラツキを抑えることができる。
【0060】
同様に、同調回路110および111を構成するコンデンサの容量の変化等によって同調周波数にずれが生じ、この時、同調周波数のピーク位置である周波数f’でノイズが発生すると、同調回路110はレベルA、同調回路111はレベルBの信号を出力する。この出力信号のレベルは、同調回路110および111が周波数fに同調した時の出力信号のレベルCに比べて、同調回路110はΔx、同調回路111はΔx’増加している。ここで、Δx>Δx’であることから、同調回路111はノイズによる出力信号の増幅量を抑えることができる。即ち、同調回路111は同調回路110に比べ、耐ノイズ性に優れた回路とすることができる。
【0061】
以上のように、N型FET20のソースとドレインの間に抵抗Rd’を接続することによって、N型FET20がオンした時の同調周波数のQ特性が低くなる。この時、同調回路111の同調周波数と、選局したい電波の周波数との間にずれが生じても、出力信号のレベルのバラツキを抑えることができ、安定した同調回路を実現できる。このことは、同調回路111が量産性に適していることを意味する。
【0062】
更に、同調回路111のずれた同調周波数のピーク位置にノイズが発生した場合、Qが低いと、同調回路111がノイズと同調して出力する出力信号のレベルを抑えることができ、ノイズによる影響を受けにくい安定した同調回路を実現できる。
【0063】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、同調回路における同調周波数の切り替えをFET1個で行うことにより、回路面積およびコストを削減することができる。またFETのソースおよびドレインを同電位にすることによって、ソース−ドレイン間の寄生容量Cdsが一定になるため、同調周波数の変化を防ぐことができ、安定した同調回路を実現できる。
【0064】
請求項2記載の発明によれば、FETのゲートに抵抗を接続することにより、同調回路の出力端子と制御信号入力端子がFETの寄生容量を介してAC的に接続されて電流が流れることを防ぐ。
【0065】
請求項3記載の発明によれば、第3のコンデンサの容量を第2のコンデンサの容量に比べて十分大きくすることによって、切替回路における第3のコンデンサの容量を無視することができる。これにより、同調回路の同調周波数を調整する際は第2のコンデンサを調整するだけでよく、容量調整の為の作業を簡易化することができる。
【0066】
請求項4記載の発明によれば、FETのソースとドレイン間に第1の抵抗を接続し、FETのソースまたはドレインと接地間に第1の抵抗より十分大きい抵抗値を持つ第2の抵抗を接続することによって、FETがオフした時の同調周波数のQ特性が低くなる。これにより、同調回路の同調周波数にずれが生じても、同調回路の出力信号の変化量およびノイズによる同調回路の出力信号の変化量を抑制することができる。
【0067】
請求項5記載の発明によれば、請求項1〜4の何れか記載の同調回路を具備した受信器を電波時計等に搭載することにより、例えば、日本国内で2局から放送されている周波数の異なるタイムコード入り長波標準電波を受信する際に、FETを制御することによって、受信する電波を切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電波時計の回路ブロック図。
【図2】第1の実施の形態における、同調回路の回路構成を示した図。
【図3】第2の実施の形態における、同調回路の回路構成を示した図。
【図4】図3の同調回路の等価回路。
【図5】図2および図3の同調回路における同調周波数のQ特性を示した図。
【符号の説明】
11 アンテナ回路
110・111 同調回路
12 電波受信回路
13 制御回路
14 電源
15 時計回路
16 発振回路
17 入力装置
18 RAM
19 表示回路

Claims (5)

  1. コイルと、第1のコンデンサと、FETおよび前記FETのソースに接続された第2のコンデンサが直列に接続された切替回路と、が出力端子間に並列に接続されるとともに、前記FETのソースおよびドレインが抵抗を介して接地接続され、ゲートに入力される制御信号に応じて前記FETがオン/オフすることにより、同調周波数を切り替えることを特徴とする同調回路。
  2. 前記FETのゲートは、抵抗を介して制御信号入力端子に接続されることを特徴とする請求項1記載の同調回路。
  3. 前記切替回路は、更に前記FETのドレインに接続され、前記FETと直列に接続された第3のコンデンサを有し、
    前記第3のコンデンサの容量が前記第2のコンデンサの容量より十分大きな容量であることを特徴とする請求項1または2記載の同調回路。
  4. 前記FETのソースとドレイン間を接続する第1の抵抗と、
    前記FETのソースまたはドレインと接地間を接続する第2の抵抗と、
    を備え、前記第2の抵抗が前記第1の抵抗の抵抗値より十分大きな抵抗であることを特徴とする請求項1〜3の何れか記載の同調回路。
  5. 請求項1〜4の何れか記載の同調回路を具備し、前記制御記号を可変することにより前記FETを制御して受信周波数を切り替えることを特徴とする受信器。
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