JP3978977B2 - 浴室用の床パン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴室用の床パンに関し、更に詳しくはシートモールディングコンパウンド(SMC)又はバルクモールディングコンパウンド(BMC)の表面に、印刷で加飾した表面シートを積層し、圧縮成形法で形成した浴室用の床パンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の床パンとしては、例えばシートモールディングコンパウンド等に中間シートを積層し、この中間シートの上に加飾した表面シートを積層し、上記の各積層物を加圧加熱して形成したものがある(例えば特許第2980313号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところでこの種の床パンは、上記の通り、下型の型面に、加飾した表面シートをセットして圧縮成形するものであるから、流動化したコンパウンドが表面シートの端縁から表側に回り込み、露出し易いものである。
【0004】
このコンパウンドの露出部分は、洗い場の周囲の体裁を悪くし、浴室床面の意匠性を損なわせるものであるから、従来、この種の床パンは歩留まりが悪いものであった。
【0005】
又従来品は、表面シートの端縁を、洗い場の周縁に一致させて下型にセットするものであったから、従来品によると下型の型面に、表面シートを正確に且つ精度良く位置決めしてセットする必要があった。従って従来品の場合は、製造時(成形時)におけるこの種のセット作業が不便で、手間暇がかかる、という問題点があった。
【0006】
本発明は、このような従来品の問題点に鑑み、提案されたものである。
【0007】
従って本発明の技術的課題は、浴室の床面を施工した段階においてコンパウンドの回り込み箇所が目に触れることを防止できるようにし、成形時の不備による意匠性や見栄えの悪さを解消し、歩留まりを良くすると共に、成形時における表面シートの位置決め作業、セット作業を簡単化、容易化できるよう形成した浴室用の床パンを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するために、次のような技術的手段を採る。
【0009】
即ち本発明は、図1に示されるように、下型1の型面に加飾した表面シート2がセットされ、この表面シート2の上にシートモールディングコンパウンド3又はバルクモールディングコンパウンド3が積層され、圧縮成形されてなる浴室用の床パンであって、洗い場4の周囲に、この洗い場4から立ち下げられて壁下部材7の収納用の凹溝5が形成され、上記の加飾した表面シート2の端縁2aをこの凹溝5の洗い場4側の内側面5aに至らせ、表面シート2の端縁2aが凹溝5に収納させた壁下部材7で隠されて形成されたことを特徴とする(請求項1)。
【0010】
ここで、加飾した表面シート2は、装飾模様等が予め印刷された紙や、ガラスクロス、或いは不織布に、熱硬化性樹脂を所定量含浸させた化粧層を備えてなる。印刷法は、凸版印刷、グラビア印刷、シルク印刷等、何れでも良い。彩色模様の場合は、耐熱性の染料、顔料により印刷される。熱硬化性樹脂としては、例えばメラミン樹脂、ジアリルフタレート、不飽和ポリエステル、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂などがある。これらの樹脂の含浸量は、SMC等との組み合わせにより、適宜選定される。
【0011】
又上記のシートモールディングコンパウンド3又はバルクモールディングコンパウンド3は、不飽和ポリエステル等の熱硬化性樹脂に、充填剤、可塑剤、着色剤、安定剤、強化剤その他の各種配合剤を加えて混和したものを、例えばガラス繊維等と共にロールで圧してシート化した成形原料である。
【0012】
凹溝5は、図1B、図2に示されるように、下型1の型面に形成された凸段差部1bにより成形される。加飾した表面シート2は、この凸段差部1bにかかるようにセットされ、上記のコンパウンド3と一緒に圧縮成形される。
【0013】
又本発明は、図6、図7に示されるように、表面シート2の端縁2aを、凹溝5の底面5b、又は外側壁5cの内側面5dに至らせ、表面シート2の端縁2aが凹溝5に収納させた壁下部材7で隠されて形成されるのでも良い(請求項2、請求項3)。
【0014】
この場合は、コンパウンド3のはみ出し位置が凹溝5の底面5b又は外側壁5cの内側面5dになる。従ってこの場合も、凹溝5に収納させた壁下部材7で、コンパウンド3のはみ出し箇所を隠すことができるからである。又この場合は、表面シート2を下型1の型面にセットするとき、正確に位置決めすることなく、例えば凸段差部1bを覆うように表面シート2を配置することで済む。従ってこれによれば、表面シート2のセット作業を、一層、簡便、迅速にできる。
【0015】
又本発明の床パンは、凹溝5の外側壁5cが、洗い場4より高く形成されてなるのが好ましい(請求項4)。
【0016】
この場合は、排水の水切り、水返しを確実化でき、洗い場4の外周部の水密性を高くできるからである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に従って説明する。
【0018】
本発明品は、図1等に示されるように、下型1(雌型)の型面に加飾した表面シート2がセットされ、この表面シート2の上に、この実施形態ではシートモールディングコンパウンド3が積層され、金型内で加熱、圧縮成形されてなる。
【0019】
下型1の型面は、洗い場4を成形するための部分1aと、この部分1aの周囲に凸段差状に立ち上げられた凸段差部1bとを備えてなる。凸段差部1bは、洗い場4の周囲に、洗い場4から立ち下げられた凹溝5を形成するためのものである。
【0020】
加飾した表面シート2は、例えば模様を印刷したガラスクロスにメラミン樹脂を含浸させた化粧層を備えてなる。この表面シート2は、図1Bに示されるように、上記の凸段差部1bにかかるよう、下型1の型面にセットされる。
【0021】
6は、下型1の上方に配置された上型(雄型)である。この上型6と上記の下型1とは、プレス機に上下一対状に取り付けられる。なお下型1の洗い場4を成形するための部分1aには、洗い場4に滑り止め用の溝4aを成形できるよう、突条1cが形成されている。
【0022】
本発明品は、上記の通り、洗い場4の周囲に、洗い場4から立ち下げられた凹溝5を備えてなる。又本発明品は、表面シート2の端縁2aを、この実施形態では凹溝5の内側面5aに至らせて形成されている。3a(図1A参照)は、成形時に表面シート2の端縁2aから回り込んで露出した、コンパウンド3の露出部である。
【0023】
次に本発明品を製造する場合の一例を説明する。
【0024】
先ず、下型1と上型6が準備され、これらの金型がプレス機に取り付けられる。次に、表面シート2を下型1の型面にセットする。この場合、表面シート2は、凸段差部1bにかかるようにセットする。
【0025】
そして作業者は、シートモールディングコンパウンド3(SMC)を表面シート2の上にセットする。セット後、型締めして下型1、上型6を密着させ(図2参照)、加熱圧縮する。加熱温度は、例えば140℃〜170℃位、圧力は例えば150kg/cm2、成形に要する時間は約7分である。これにより熱硬化性樹脂が、ガラス繊維の中に万遍なく浸み込み、シートモールディングコンパウンド3が表面シート2と一体化し、同時に化学反応が進んで急速に硬化する。作業者は、硬化後、金型を開き、成形品を取り出して縁のバリ取りを行なう。これにより、図1A、図3に示されるような本発明品が完成する。
【0026】
而して本発明の床パンを用いて浴室を施工する場合は、図4、図5に示されるように、洗い場4の周囲の凹溝5に、壁下部材7を収納させ、この壁下部材7を介して壁パネル8が立て込まれる。
【0027】
加飾した表面シート2の端縁2aは、図5に示されるように、壁下部材7によって隠される。従って本発明の場合は、コンパウンド3の露出部3aが表面シート2の端縁2aに形成されても、施工した浴室の床面の体裁を損なわせることがない。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、加飾した表面シートと、SMC又はBMCを積層し、圧縮成形してなる浴室用の床パンであって、洗い場の周囲に、洗い場から立ち下げて壁下部材の収納用の凹溝を形成し、この凹溝の洗い場側の内側面等に上記の表面シートの端縁を至らせ、表面シートの端縁を凹溝に収納させた壁下部材で隠して形成したものである。
【0029】
従って本発明の場合は、浴室を施工する際、凹溝に壁下部材を入れ、この壁下部材を介して壁パネルを立て込むことにより、コンパウンドの回り込み部分を隠すことができる。その結果これによれば、浴室床面の洗い場にコンパウンドの回り込み部分が露出しないから、浴室床面の意匠性や見栄えを悪化させることがなく、従って歩留まりが良くなる、という利点がある。
【0030】
又本発明は、成形作業時においても、表面シートを下型の型面にセットする際、その位置決めに神経を使う必要がないから、これによればセット作業にかかる手間暇を軽減でき、従ってその分、簡単、容易に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の床パンの好適な一実施形態を示し、Aは要部斜視図、Bは成形状態を示す要部断面図である。
【図2】同上床パンの成形金型の型閉じ時の要部断面図である。
【図3】同上床パンの平面図である。
【図4】図3のIVーIV線における要部断面図である。
【図5】同上床パンの使用状態時の要部断面図である。
【図6】同上床パンの他の実施形態を示し、Aは成形時の要部断面図、Bは成形品の要部断面図である。
【図7】同上床パンの更に他の実施形態を示し、Aは成形時の要部断面図、Bは成形品の要部断面図である。
【符号の説明】
1 下型
2 加飾した表面シート
2a 端縁
3 シートモールディングコンパウンド又はバルクモールディングコンパウンド
4 洗い場
5 凹溝
5a 洗い場側の内側面
Claims (4)
- 下型の型面に加飾した表面シートがセットされ、この表面シートの上にシートモールディングコンパウンド又はバルクモールディングコンパウンドが積層され、圧縮成形されてなる浴室用の床パンであって、洗い場の周囲に、この洗い場から立ち下げられて壁下部材の収納用の凹溝が形成され、上記の加飾した表面シートの端縁をこの凹溝の洗い場側の内側面に至らせ、表面シートの端縁が凹溝に収納させた壁下部材で隠されて形成されたことを特徴とする浴室用の床パン。
- 下型の型面に加飾した表面シートがセットされ、この表面シートの上にシートモールディングコンパウンド又はバルクモールディングコンパウンドが積層され、圧縮成形されてなる浴室用の床パンであって、洗い場の周囲に、この洗い場から立ち下げられて壁下部材の収納用の凹溝が形成され、上記の加飾した表面シートの端縁をこの凹溝の底面に至らせ、表面シートの端縁が凹溝に収納させた壁下部材で隠されて形成されたことを特徴とする浴室用の床パン。
- 下型の型面に加飾した表面シートがセットされ、この表面シートの上にシートモールディングコンパウンド又はバルクモールディングコンパウンドが積層され、圧縮成形されてなる浴室用の床パンであって、洗い場の周囲に、この洗い場から立ち下げられて壁下部材の収納用の凹溝が形成され、上記の加飾した表面シートの端縁をこの凹溝の外側壁の内側面に至らせ、表面シートの端縁が凹溝に収納させた壁下部材で隠されて形成されたことを特徴とする浴室用の床パン。
- 請求項1乃至3の何れかに記載の浴室用の床パンであって、凹溝の外側壁が、洗い場より高く形成されたことを特徴とする浴室用の床パン。
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