JP3978101B2 - 発光ダイオード及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、発光ダイオードチップ(LEDチップ)の発光を、所定波長の光に変換する波長変換用の蛍光体粒子を備えた発光ダイオード(LED)に係り、特に、蛍光体粒子の水分による劣化を防止できる耐湿性に優れた発光ダイオードとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
波長変換用の蛍光体粒子を備えた従来の発光ダイオード60は、図4に示すように、発光ダイオードチップ搭載用の第1のリードフレーム62の先端部62aに、その底面から上方に向かって孔径が徐々に拡大する略漏斗形状の凹部を設けると共に該凹部内面を反射面と成してリフレクタ64を形成し、該リフレクタ64の底面に発光ダイオードチップ(以下、LEDチップと称する)66をAgペースト等を介してダイボンドすることにより、上記第1のリードフレーム62と、LEDチップ66底面の一方の電極(図示せず)とを電気的に接続している。また、第2のリードフレーム68の先端部68aと、上記LEDチップ66上面の他方の電極(図示せず)とをボンディングワイヤ70を介して電気的に接続して成る。
【0003】
上記LEDチップ66の上面及び側面は、リフレクタ64内に充填された透光性エポキシ樹脂等のコーティング材72によって被覆・封止されており、また、上記コーティング材72中には、LEDチップ66から発光された紫外光等の光を所定波長の可視光等の光に変換する波長変換用の蛍光体粒子74が分散状態で混入されている。
さらに、コーティング材72で被覆された上記LEDチップ66、第1のリードフレーム62の先端部62a及び端子部62bの上端、第2のリードフレーム68の先端部68a及び端子部68bの上端は、エポキシ樹脂より成り、先端に凸レンズ部76を有する透光性樹脂材78によって被覆・封止されている。
【0004】
而して、上記第1のリードフレーム62及び第2のリードフレーム68を介してLEDチップ66に電圧が印加されると、LEDチップ66が発光して光が放射され、この光が上記コーティング材72中の蛍光体粒子74に照射されることにより、所定波長の可視光等の光に波長変換され、波長変換された光が透光性樹脂材78の凸レンズ部76で集光されて外部へ放射されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来のLED60においては、透光性樹脂材78の構成材料としてエポキシ樹脂が用いられている。このエポキシ樹脂は、機械的強度が大きく、上記LEDチップ66等の封止材料として優れた特性を備えてはいるが、一般の有機樹脂と同様に、水分透過率が大きく、耐湿性に劣るという欠点があった。このため、上記従来のLED60が、風雨に曝されやすい屋外等、高湿環境下に置かれた場合、空気中の水分が、エポキシ樹脂で構成された透光性樹脂材78の表面からLED60内部へ浸入するといった事態を生じていた。
また、リードフレーム62,68と透光性樹脂材78との接着性が弱いと、リードフレーム62,68と透光性樹脂材78との境目が剥離して隙間が形成され、この隙間から空気中の水分がLED60内部へ浸入するといった事態も生じていた。
その結果、LED60内部に浸入した水分が、更に、透光性エポキシ樹脂等で構成されたコーティング材72中に浸入し、上記蛍光体粒子74の種類によっては、該蛍光体粒子74が水分と反応して変色劣化し、LED60の輝度低下を生じることがあった。
例えば、蛍光体粒子74が、ZnS、(Cd,Zn)S等の硫化物系の蛍光体で構成されている場合、この蛍光体粒子74は、LED60内部に浸入した水分及びLEDチップ66の光と反応して光分解し、表面に亜鉛金属等の構成金属元素を析出して黒色等に変色劣化し、その結果、LED60の輝度低下を招来していた。
【0006】
この発明は、従来の上記問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、水分による蛍光体粒子の劣化を防止できる耐湿性に優れた発光ダイオード及びその製造方法を実現することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、この発明に係る発光ダイオードは、リードフレームに設けた凹部内面を反射面と成して形成したリフレクタの底面上にLEDチップを配置すると共に、該LEDチップを、上記リフレクタ内に充填したコーティング材で被覆し、さらに、上記コーティング材中に、透光性を有するガラスで被覆された赤色発光用の蛍光体粒子、ガラスで被覆された緑色発光用の蛍光体粒子、ガラスで被覆された青色発光用の蛍光体粒子を混入して成る発光ダイオードであって、1つのガラスに被覆される蛍光体粒子の数や種類が種々異なっていることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る発光ダイオードにあっては、コーティング材中に混入された赤色発光用の蛍光体粒子、緑色発光用の蛍光体粒子、青色発光用の蛍光体粒子ガラスで被覆しているので、当該ガラスによって、LED内部に浸入してきた水分が蛍光体粒子に付着することを防止でき、従って、蛍光体粒子の水分劣化に起因する輝度低下を防止することができる。
【0009】
尚、赤色発光用の蛍光体粒子、緑色発光用の蛍光体粒子、青色発光用の蛍光体粒子は、それぞれ粒径や比重が異なるため、これらを従来のLED 60 の如く、コーティング材中にそのまま混入した場合、コーティング材中に均一に分布せず、粒径や比重が等しい蛍光体 粒子の種類毎にほぼ同じ箇所に固まって分布してしまうことがある。この場合、3種類の蛍光体粒子の発光色が十分に混色せず、色ムラが生じることとなる。
これに対し、本発明に係る発光ダイオードあっては、1つのガラスに被覆される蛍光体粒子の数や種類が種々異なっていることから、これらガラスをコーティング材中に混入した場合、同じ種類の蛍光体粒子が同じ箇所に固まって分布することはなく、分散させることができる。従って、3種類の蛍光体粒子の発光色を十分に混色させることができ、色ムラの生じることがない。
【0010】
本発明の上記発光ダイオードは、次の方法で製造できる。
先ず、金属有機化合物と、水と、溶媒と、上記金属有機化合物の加水分解・重合反応の調整剤とを調合してガラス材料溶液を作製し、
また、赤色発光用の蛍光体粒子、緑色発光用の蛍光体粒子、青色発光用の蛍光体粒子を混合し、
次に、上記ガラス材料溶液に、混合された上記3種類の蛍光体粒子を加えて、混練することによりペーストを形成し、
その後、上記ペーストを加熱して、上記溶媒を蒸発させると共に、上記金属有機化合物の加水分解・重合反応を一部進行させることにより、ガラス材料より成る固形体を形成し、
次に、上記固形体を粉砕して所定粒径を有する多数の粒体と成し、以て、各粒体を構成するガラス材料で被覆される蛍光体粒子の数や種類が種々異なるものを多数形成し、
さらに、上記粒体を加熱・焼成して、粒体を構成しているガラス材料をガラスと成し、以て、ガラスで被覆された赤色発光用の蛍光体粒子、蛍光ガラスで被覆された緑色発光用の蛍光体粒子、蛍光ガラスで被覆された青色発光用の蛍光体粒子を形成し、
さらに、上記ガラスで被覆された赤色発光用の蛍光体粒子、ガラスで被覆された緑色発光用の蛍光体粒子、ガラスで被覆された青色発光用の蛍光体粒子を、リフレクタ内に充填した上記コーティング材中に混入することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき、本発明に係るLEDの実施形態を説明する。
図1は、本発明に係るLED10を示す概略断面図であり、このLED10は、LEDチップ搭載用の第1のリードフレーム12の先端部12aに、その底面から上方に向かって孔径が徐々に拡大する略漏斗形状の凹部を設けると共に該凹部内面を反射面と成してリフレクタ14を形成し、該リフレクタ14の底面上にLEDチップ16をAgペースト等を介してダイボンドにより接続固定し、以て、上記第1のリードフレーム12と、LEDチップ16底面の一方の電極(図示せず)とを電気的に接続している。また、第2のリードフレーム18の先端部18aと、上記LEDチップ16上面の他方の電極(図示せず)とをボンディングワイヤ20を介して電気的に接続して成る。
上記LEDチップ16の表面(上面及び側面)は、リフレクタ14内に充填された透光性エポキシ樹脂等のコーティング材22によって被覆・封止されている。
【0012】
また、上記コーティング材22中には、透光性を有する耐湿材としての非透水性のガラス24で被覆された多数の蛍光体粒子26(図2参照)が分散状態で混入されている。
すなわち、図2に拡大して示すように、上記LEDチップ16から発光される紫外光等の光を波長変換して、赤色可視光に変換する赤色発光用の蛍光体粒子26R、緑色可視光に変換する緑色発光用の蛍光体粒子26G、青色可視光に変換する青色発光用の蛍光体粒子26Bの3個の蛍光体粒子26が、1つのガラス24で被覆されている。
もっとも、後述の方法を用いて、蛍光体粒子26をガラス24で被覆する場合、図2に示すような赤色発光用の蛍光体粒子26R、緑色発光用の蛍光体粒子26G、青色発光用の蛍光体粒子26Bの3個の蛍光体粒子26が1つのガラス24で被覆されたものだけが形成される訳ではなく、実際には、図3に示すように、1つのガラス24で被覆される蛍光体粒子26の数や種類は種々異なることとなる。
本発明のLED10にあっては、赤色発光用の蛍光体粒子26R、緑色発光用の蛍光体粒子26G、青色発光用の蛍光体粒子26Bの3種類を用いており、この結果、赤色可視光、緑色可視光、青色可視光の3色が混色して白色光が発光されるようになっている。
尚、上記蛍光体粒子26の平均粒径は、通常、約2μm〜4μm程度であるが、蛍光体粒子26の種類(赤色蛍光体粒子26R、緑色蛍光体粒子26G、青色蛍光体粒子26B)によって粒径や比重は異なるものである。
また、1個の蛍光体粒子26を被覆したガラス24の平均粒径は、2.5μm〜5μm程度、2〜3個の蛍光体粒子26を被覆したガラス24の平均粒径は、12μm〜15μm程度である。
【0013】
上記コーティング材22で被覆されたLEDチップ16、第1のリードフレーム12の先端部12a及び端子部12bの上端、第2のリードフレーム18の先端部18a及び端子部18bの上端は、先端に凸レンズ部28を有するエポキシ樹脂より成る透光性樹脂材30によって被覆・封止されている。
また、上記第1のリードフレーム12の端子部12b及び第2のリードフレーム18の端子部18bの下端は、透光性樹脂材24の下端部を貫通して透光性樹脂材30外部へと導出されている。
尚、上記第1のリードフレーム12、第2のリードフレーム18は、銅、銅亜鉛合金、鉄ニッケル合金等により構成される。
【0014】
而して、第1のリードフレーム12及び第2のリードフレーム18を介してLEDチップ16に電圧が印加されると、LEDチップ16が発光して紫外光等の光が放射される。
この光が、上記3種類の蛍光体粒子26R、26G、26Bに照射されることにより波長変換されて、それぞれ赤色可視光、緑色可視光、青色可視光が発光され、これら3色の可視光が混色して白色光となり、この白色光が透光性樹脂材30の凸レンズ部28で集光されて外部へ放射されるのである。
【0015】
本発明のLED10にあっては、蛍光体粒子26を、耐湿材としての非透水性のガラス24で被覆しているので、当該ガラス24によって、LED10内部に浸入してきた水分が蛍光体粒子26に付着することを防止でき、従って、蛍光体粒子26の水分劣化に起因する輝度低下を防止することができる。
このため、硫化物系の蛍光体等、水分と反応し易い蛍光体粒子26を使用しても、蛍光体粒子26の変色劣化を生じることがなく、蛍光体選択の自由度が向上することとなる。
尚、硫化物系の蛍光体としては、例えば、360〜500nm波長の光を受けて青色系の可視光を発光するZnS:Ag、ZnS:Ag,Cl、ZnS:Ag,Cu,Ga,Cl、360〜500nm波長の光を受けて緑色系の可視光を発光するZnS:Cu、ZnS:Cu,Al、ZnS:Au,Cu,Al、(Zn,Cd)S:Cu、(Zn,Cd)S:Ag、360〜500nm波長の光を受けて赤色系の可視光を発光する(Zn,Cd)S:Ag,Cl、ZnS:Mn、CaS:Eu等が挙げられる。
【0016】
上記においては、蛍光体粒子26として、赤色発光用の蛍光体粒子26R、緑色発光用の蛍光体粒子26G、青色発光用の蛍光体粒子26Bの3種類を用いる場合を例に挙げて説明したが、使用する蛍光体粒子26の数や種類はこれに限定されるものではなく、任意に変更可能であるのは勿論である。
【0017】
次に、上記蛍光体粒子26をゾルゲル法によるガラス24で被覆する方法について説明する。
先ず、SiO、ZnO、Y等の金属アルコキシド、金属アセチルアセトネート、金属カルボキシレート等の金属有機化合物と、該金属有機化合物の加水分解のための水と、メタノール、DMF(ヂメチルフォルムアミド)等の溶媒と、アンモニア等、上記金属有機化合物の加水分解・重合反応の調整剤とを調合し、均質で透明な溶液状態のガラス材料を作製する。
【0018】
また、上記赤色発光用の蛍光体粒子26R、緑色発光用の蛍光体粒子26G、青色発光用の蛍光体粒子26Bを所定量用意し、これらを十分に混合させておく。
尚、赤色発光用の蛍光体粒子26Rとしては、例えば、MS:Eu(Mは、La、Gd、Yの何れか1種)、0.5MgF・3.5MgO・GeO:Mn、2MgO・2LiO・Sb:Mn、Y(P,V)O4:Eu、YVO4:Eu、(SrMg)3(PO4):Sn、Y:Eu、CaSiO:Pb,Mn等が該当する。
また、緑色発光用の蛍光体粒子26Gとしては、例えば、BaMgAl1627:Eu,Mn、ZnSiO4:Mn、(Ce,Tb,Mn)MgAl1119、LaPO4:Ce,Tb、(Ce,Tb)MgAl1119、YSiO:Ce,Tb、ZnS:Cu,Al、ZnS:Cu,Au,Al、(Zn,Cd)S:Cu,Al、SrAl:Eu、SrAl:Eu,Dy、SrAl1425:Eu,Dy、YAl12:Tb、Y(Al,Ga)12:Tb、YAl12:Ce、Y(Al,Ga)12:Ce等が該当する。
更に、青色発光用の蛍光体粒子26Bとしては、例えば、(SrCaBa)(PO)Cl:Eu、BaMgAl1627:Eu、(SrMg)7:Eu、Sr7:Eu、Sr:Sn、Sr(PO4Cl:Eu、BaMgAl1627:Eu、CaWO4、CaWO4:Pb青色蛍光体、ZnS:Ag,Cl、ZnS:Ag,Al、(Sr,Ca,Mg)10(PO)Cl:Eu等が該当する。
【0019】
次に、上記ガラス材料溶液に、十分に混合された上記3種類の蛍光体粒子26R,26G,26Bを加えて、混練することにより高粘度のペーストを形成する。この結果、上記3種類の蛍光体粒子26R,26G,26Bは、ガラス材料で構成されたペースト中に分散されることとなる。
この場合、ガラス材料溶液と蛍光体粒子26R,26G,26Bとは、例えば、ガラス材料溶液100グラムに対して、蛍光体粒子26R,26G,26Bを100グラム程度の割合で混合される。
【0020】
次に、上記ペーストを約200℃で、約1時間加熱すると、上記溶媒が蒸発する。また、金属有機化合物の加水分解・重合反応も一部進行して、ガラス材料より成る固形体が形成される。勿論、形成された固形体内には、上記3種類の蛍光体粒子26R,26G,26Bが分散されている。
尚、約200℃程度の温度での加熱では、金属有機化合物の重合反応が不十分なため、完全にはガラス化していない。
【0021】
次に、ボールミルを用いて上記固形体を粉砕して、所定粒径を有する粒体とする。この場合、蛍光体粒子26に比べて、ガラス材料で構成された固形体の方が柔らかい(硬度が小さい)ため、固形体の部分で粉砕が生じることとなる。その結果、蛍光体粒子26がガラス材料で被覆された状態の粒体を多数形成することができる。
尚、この場合、各粒体を構成するガラス材料で被覆される蛍光体粒子26の数は1個とは限らず、各粒体を構成するガラス材料で被覆される蛍光体粒子26の数や種類は種々異なることとなる。
【0022】
次に、上記粒体を、還元雰囲気中において、約800℃〜1000℃で、約2時間、加熱・焼成する。その結果、粒体を構成しているガラス材料の重合が完全に進行してガラス化し、その結果、図2及び図3に示すような、ガラス24で被覆された蛍光体粒子26が構成される。
【0023】
尚、上記方法により、蛍光体粒子26をガラス24で被覆した場合、上記約800℃〜1000℃での加熱・焼成の結果、蛍光体粒子26とガラス24との界面においては、組成変化が生じているものと考えられる。
例えば、蛍光体粒子26が、BaMgAl1627:Eu,Mnであり、ガラス24が、SiOである場合、両者の界面は、BaMgAl1627・SiO:Eu,Mnに組成変化している。
このように、蛍光体粒子26とガラス24との界面においては、蛍光体粒子26を構成する母体金属元素(Ba,Mg,Al)が、蛍光ガラス24(SiO)中に浸透し、組成変化を生じている結果、蛍光体粒子26とガラス24との結合は、非常に強固なものとなっている
【0024】
尚、上記3種類の蛍光体粒子26R,26G,26Bは、それぞれ粒径や比重が異なるため、これらを従来のLED60の如く、コーティング材中にそのまま混入した場合、コーティング材中に均一に分布せず、粒径や比重が等しい蛍光体粒子26の種類毎にほぼ同じ箇所に固まって分布してしまうことがある。この場合、3種類の蛍光体粒子26R,26G,26Bの発光色が十分に混色せず、色ムラが生じることとなる。
【0025】
これに対し、本発明にあっては、上記の通り、予め十分に混合させておいた蛍光体粒子26R,26G,26Bをガラス材料溶液に加えて混練するため、3種類の蛍光体粒子26R,26G,26Bは、ガラス材料で構成されたペースト中に分散されることとなる。そして、3種類の蛍光体粒子26R,26G,26Bが分散状態で混入されたペーストを、固形体と成した後粉砕して、蛍光体粒子26がガラス材料で被覆された状態の粒体を形成すると、各粒体を構成する蛍光ガラス材料で被覆される蛍光体粒子26の数や種類は種々異なることとなる。従って、上記粒体を加熱・焼成してガラス24を構成した場合も、図3に示すように、1つのガラス24で被覆される蛍光体粒子26の数や種類は種々異なることとなる。
【0026】
このように、上記本発明方法を用いて、3種類の蛍光体粒子26R,26G,26Bをガラス24で被覆すると、1つのガラス24で被覆される蛍光体粒子26の数や種類が種々異なるものが多数形成されるため、これらガラス24で被覆された蛍光体粒子26を、上記コーティング材22中に混入した場合には、同じ種類の蛍光体粒子26が同じ箇所に固まって分布することはなく、分散させることができる。従って、3種類の蛍光体粒子26R,26G,26Bの発光色を十分に混色させることができ、色ムラの生じることがない。
【0027】
上記においては、蛍光体粒子26をゾルゲル法によるガラス24で被覆した場合を例に挙げて説明したが、次の方法によっても、蛍光体粒子26をガラス24で被覆することができる。
先ず、低融点で、且つ、蛍光体粒子26の粒径の約10分の1程度の微粉末状と成されたフリットガラスに、少量の有機樹脂溶液、例えばニトロセルロース、エチルセルロース等の高分子樹脂溶液を少量添加し、これを予め十分に混合させておいた蛍光体粒子26R,26G,26Bと混合してスラリー状にする。
その後、フリットガラスと蛍光体粒子26R,26G,26Bとの混合スラリーを撹拌して、上記有機樹脂溶液の一部を蒸発させると、蛍光体粒子26R,26G,26Bの表面にフリットガラスが付着する。
その後、400℃〜500℃の温度で加熱して、上記有機樹脂溶液を完全に分解・蒸発させると共に、蛍光体粒子26R,26G,26B表面のフリットガラスを溶融させる。その後、溶融したフリットガラスを固化させれば、蛍光体粒子26の表面にガラス被膜が形成されて、蛍光体粒子26をガラス24で被覆することができる。
【0028】
【発明の効果】
本発明に係る発光ダイオードにあっては、コーティング材中に混入された赤色発光用の蛍光体粒子、緑色発光用の蛍光体粒子、青色発光用の蛍光体粒子ガラスで被覆しているので、当該ガラスによって、LED内部に浸入してきた水分が蛍光体粒子に付着することを防止でき、従って、蛍光体粒子の水分劣化に起因する輝度低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るLEDの概略断面図である。
【図2】 ガラスで被覆された蛍光体粒子の一例を示す拡大断面図である。
【図3】 ガラスで被覆された蛍光体粒子の他の例を示す拡大断面図である。
【図4】 従来のLEDランプの断面図である。
【符号の説明】
10 第1のLED
12 第1のリードフレーム
14 リフレクタ
16 LEDチップ
18 第2のリードフレーム
22 コーティング材
24 ガラス
26 蛍光体粒子
30 透光性樹脂材

Claims (2)

  1. リードフレームに設けた凹部内面を反射面と成して形成したリフレクタの底面上にLEDチップを配置すると共に、該LEDチップを、上記リフレクタ内に充填したコーティング材で被覆し、さらに、上記コーティング材中に、透光性を有するガラスで被覆された赤色発光用の蛍光体粒子、ガラスで被覆された緑色発光用の蛍光体粒子、ガラスで被覆された青色発光用の蛍光体粒子を混入して成る発光ダイオードであって、1つのガラスに被覆される蛍光体粒子の数や種類が種々異なっていることを特徴とする発光ダイオード。
  2. 請求項1に記載の発光ダイオードの製造方法であって、
    先ず、金属有機化合物と、水と、溶媒と、上記金属有機化合物の加水分解・重合反応の調整剤とを調合してガラス材料溶液を作製し、
    また、赤色発光用の蛍光体粒子、緑色発光用の蛍光体粒子、青色発光用の蛍光体粒子を混合し、
    次に、上記ガラス材料溶液に、混合された上記3種類の蛍光体粒子を加えて、混練することによりペーストを形成し、
    その後、上記ペーストを加熱して、上記溶媒を蒸発させると共に、上記金属有機化合物の加水分解・重合反応を一部進行させることにより、ガラス材料より成る固形体を形成し、
    次に、上記固形体を粉砕して所定粒径を有する多数の粒体と成し、以て、各粒体を構成するガラス材料で被覆される蛍光体粒子の数や種類が種々異なるものを多数形成し、
    さらに、上記粒体を加熱・焼成して、粒体を構成しているガラス材料をガラスと成し、以て、ガラスで被覆された赤色発光用の蛍光体粒子、蛍光ガラスで被覆された緑色発光用の蛍光体粒子、蛍光ガラスで被覆された青色発光用の蛍光体粒子を形成し、
    さらに、上記ガラスで被覆された赤色発光用の蛍光体粒子、ガラスで被覆された緑色発光用の蛍光体粒子、ガラスで被覆された青色発光用の蛍光体粒子を、リフレクタ内に充填した上記コーティング材中に混入することを特徴とする発光ダイオードの製造方法。
JP2002249958A 2002-08-29 2002-08-29 発光ダイオード及びその製造方法 Expired - Fee Related JP3978101B2 (ja)

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