JP3977634B2 - トナーカートリッジおよびそれを備えた画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタおよびファクシミリ装置などに備えられているトナーカートリッジおよびトナーカートリッジを備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来技術】
複写機、プリンタおよびファクシミリ装置などの画像形成装置は、感光ドラム、感光ベルトなどの感光体の表面に露光を行うことによって、所望の静電潜像を形成する露光工程と、露光によって形成された静電潜像にトナーを付着させて顕像化する現像工程と、生成されたトナー像を所定の用紙に転写する転写工程と、用紙上に転写されたトナー像を加熱によって定着させる定着工程とを経て画像を形成する装置である。露光、現像および転写の各工程は、感光体の周囲に並設された露光部、現像部および転写部において順次行われる。
【0003】
現像部は、感光体の表面に近接対向し、感光体表面と平行をなす軸回りに回転する現像ローラを備えている。現像のためのトナーは、感光体との非対向部側において現像ローラの表面全体に均等に付着し、現像ローラの回転によって搬送され、静電気の作用によって感光体表面の潜像に吸着される。また、現像部では、感光体への付着によって消費されるトナーの補給が必要であり、トナーの補給は、適量のトナーを収容するトナーカートリッジを、現像部に対応するように設定された装着部に着脱することによって行われる。
【0004】
また一方、現像部において感光体の表面に吸着されたトナーの一部は、後続する転写部において用紙に転写されずに残る。このような未転写トナーは、次の露光および現像工程に移る前に、感光体の表面から除去して回収する必要がある。
【0005】
そこで従来から、トナー補給のためのトナーカートリッジの内部に、未使用トナーを収容するトナー収容室とともに、トナー収容室の一側に隔壁を隔ててトナー回収室を並設したトナーカートリッジが用いられている。感光体から回収された未転写トナーをトナー回収室に収容して、トナー補給のためのトナーカートリッジの着脱時に、未転写トナーの回収を併せて行えるようにしている。
【0006】
この種のトナーカートリッジにおいて、トナー回収室の容量は、転写の過程で発生する未転写トナーの予想量に応じて設定される。しかしながら、回収されるべき未転写トナーの実際量は、トナーの帯電特性のばらつき、転写用紙の種類など、使用環境条件によって変化する上、たとえば転写用紙の詰まり(紙ジャム)が発生した場合、その時点における感光体表面の付着トナーの全量が未転写トナーとなるなど、不可避の動作不良の発生によって大幅に増加するおそれがある。
【0007】
このような事情を考慮し、回収された未転写トナーが外部へ漏れ出すことを防止することを優先して、トナー回収室の容量は、未転写トナーの発生予想量に充分な安全度を見込んで大きめに設定する必要がある。このことがトナーカートリッジの大型化を招来し、トナーカートリッジの装着空間を確保するために、画像形成装置の設計および部品配置などの自由度が制約されるという問題がある。
【0008】
このような問題を解消するために、種々のトナーカートリッジを備えた画像形成装置が提案されている。
【0009】
トナーカートリッジを備えた画像形成装置の従来例として、特開平4−237079号公報記載の「現像装置」、特開平8−44179号公報記載の「トナーカートリッジ及び該カートリッジを備えた画像形成装置」および特開平5−641697号公報記載の「電子写真装置」が開示されている。これらを第1の従来例、第2の従来例および第3の従来例として、以下に説明する。
【0010】
図5は、従来のトナーカートリッジ110の斜視図である。
第1の従来例のトナーカートリッジ110は、図5に示すように、トナー容器(トナー収容室)101、廃トナー容器(トナー回収室)102、隔壁103、トナー移動窓104、感光ドラム105、クリーニング部106、および回収パイプ107を備えて構成されている。トナー容器101の一側に廃トナー容器102が並設されており、トナー容器101は、未使用トナーを収容し、廃トナー容器102は、未転写トナーを回収する。隔壁103は、トナー容器101と廃トナー容器102とを隔絶する壁である。トナー移動窓104は、隔壁103に形成されており、廃トナー容器102側からの圧力によって開くシャッタによって封止されている。感光ドラム105は、金属性のシリンダ表面に光導電性の薄膜を形成して構成され、光導電性薄膜において明暗時に生じる電気抵抗の差を利用して、原稿の露光像に見合った画像を形成する。
【0011】
また、クリーニング部106は、転写後に感光ドラム105の周面に残る未転写トナーの除去をする処理部である。回収パイプ107は、未転写トナーを廃トナー容器102へ搬送する搬送手段であり、コイルワイヤなどを内蔵している。クリーニング部106は、回収パイプ107を介して廃トナー容器102に連通させてあり、クリーニング部106によって除去された未転写トナーは、回収パイプ107の内部を通って廃トナー容器102に導入され、廃トナー容器102の内部に貯留される。
【0012】
未転写トナーの回収量が増加して、廃トナー容器102の内部が満たされた場合、廃トナー容器102側から加わる未転写トナーの圧力によって、隔壁103に開口するトナー移動窓104を封止するシャッタが開放され、廃トナー容器102内の未転写トナーの一部が、トナー移動窓104を経てトナー容器101内に戻される。以上のことから、廃トナー容器102の容量を小さく保ったまま、未転写トナーが外部へ漏れ出すことを防止することができるので、トナーカートリッジの大型化に伴い、画像形成装置の設計および部品配置などの自由度が制約されるという問題を緩和することができる。
【0013】
なお、トナー容器101に戻される未転写トナーは、未使用のトナーと撹拌混合されて再使用される。このとき、未転写トナーは不安定な帯電状態にあり、再使用による画像品質の悪化が生じるが、トナー容器に戻される未転写トナーの量が少量である場合には、画像品質に与える影響は小さい。
【0014】
図6は、従来のトナーカートリッジ120の斜視図である。
第2の従来例のトナーカートリッジ120は、図6に示すように、供給トナー貯蔵部(トナー収容室)111、廃トナー貯蔵部(トナー回収室)112、隔壁113、オ−ガ114、トナー回収口115、廃トナー搬送路116およびトナー供給口117を備えて構成されている。
【0015】
供給トナー貯蔵部111、廃トナー貯蔵部112、隔壁113の構成および機能については、図5と同様であるので、説明を省略する。オーガ114は、隔壁113を貫通して供給トナー貯蔵部111および廃トナー貯蔵部112の並設方向に横架されており、供給トナー貯蔵部111および廃トナー貯蔵部112において、トナーを搬送するトナー搬送手段である。また、オーガ114は、画像形成装置内部の駆動源に連絡され、駆動源からの伝動によって軸回りに回転駆動される。
【0016】
トナー回収口115は、廃トナー搬送路116から送られてくる未転写トナーを廃トナー貯蔵部112へ導入するために、廃トナー貯蔵部112天面の供給トナー貯蔵部112から離れた側に形成された開口部である。トナー収容口117は、未使用のトナーを現像装置に供給するために、供給トナー貯蔵部111底面の廃トナー貯蔵部112から離れた側に形成された開口部である。
【0017】
トナーカートリッジ120において、供給トナー貯蔵部111内部の未使用トナーは、オーガ114の回転によって撹拌されつつ、図中に矢符Eで示すように、トナー供給口117に向けて搬送され、トナー供給口117を経て現像装置に供給される。一方、転写後に感光体の表面から除去された未転写トナーは、廃トナー搬送路116およびトナー回収口115を経て廃トナー貯蔵部112に回収され、廃トナー貯蔵部112内で回転するオーガ114の作用によって、図中に矢符Fで示すように、供給トナー貯蔵部111との間の隔壁113に向けて搬送される。搬送されてきた未転写トナーは、供給トナー貯蔵部111の側、すなわち、トナー回収口115から離れた位置から順次堆積される。
【0018】
以上のことから、廃トナー貯蔵部112に回収された未転写トナーは、廃トナー貯蔵部112内部の全体に分布して効率的に収容されることになり、小容積の廃トナー貯蔵部112内部に多くの未転写トナーを回収することができるので、トナーカートリッジの大型化に伴い、画像形成装置の自由度が制約されるという問題を緩和することができる。
【0019】
また、上述した第2の従来例のように、廃トナー貯蔵部内に搬送手段を配して、未転写トナーの収容効率を高める構成は、搬送手段の構成を変えて、第3の従来例にも記載されている。
【0020】
第3の従来例のトナーカートリッジでは、クリーニングブレードおよびクリーニングローラによって掻き取られた廃トナー(未転写トナー)をトナー受入口から予備室内に投入させた後、搬送手段である搬送ローラを介して強制的にトナー収容室側に搬送させている。すなわち、トナー収容室内で架橋などが生じていても、搬送ローラの回転によって強制的に崩しながら廃トナーを収容する構成をとっているので、嵩密度(重量/容積)を大きくすることが可能となる。したがって、高嵩密度で、かつ容器内全域にわたって均等に廃トナーの収納および集積が可能であるため、実質的な収容容積率を大きくでき、トナー回収容器(トナー回収室)および画像形成装置全体の小型化を図ることが可能となる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
第1の従来例において、トナー移動窓104を封止するシャッタは、廃トナー容器102に回収された未転写トナーの圧力によって開放される構成となっている。この開放動作を確実に生じさせ、未転写トナーの移動を良好に行わせるためには、シャッタの開閉機構の適正な設計およびトナー移動窓104の開口位置の適正な設定が必要である。未転写トナーの戻し量が不充分であった場合、廃トナー容器102内の未転写トナーが外部に漏れ出すおそれがある。また、未転写トナーの戻し量が過剰であった場合、未転写トナーと未使用トナーとを混合して再使用する際に、画像品質に大きく影響を及ぼすという問題がある。
【0022】
また、第2の従来例および第3の従来例において、廃トナー貯蔵部112、あるいはトナー回収容器の容量を大きく超える未転写トナーの回収は不可能である。したがって、動作不良の発生に起因して突発的に発生する未転写トナーの大幅な増加に対応させるためには、廃トナー貯蔵部112あるいはトナー回収容器の容量を大きめに設計しておく必要があり、トナーカートリッジの小型化要求に充分に応え得ないという問題がある。
【0023】
さらに、廃トナー貯蔵部112、あるいはトナー回収容器内に導入された未転写トナーは、オーガ114、もしくは搬送ローラなどの搬送手段によって搬送されて、供給トナー貯蔵部111あるいはトナー収容室との間の隔壁に順次押し付けられた状態で堆積する結果、回収量の増大に応じて、搬送手段の駆動負荷が急激に増加するという問題がある。特に、図6に示すように、搬送手段としてのオ−ガ114を、供給トナー貯蔵部111内部の未使用トナーの撹拌および搬送手段として共用する場合、現像装置への未使用トナーの供給に支障を来たし、画像品質の悪化を招来するおそれがある。
【0024】
本発明の目的は、トナー回収室の容量を最小限に保ちながら、感光体から除去される未転写トナーを過不足なく回収することができる、小型化されたトナーカートリッジおよびトナーカートリッジを備えた画像形成装置を提供することである。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本発明は、未使用トナーを収容し、かつ前記未使用トナーを撹拌する撹拌体を有するトナー収容室と、前記トナー収容室の一側に隔壁で隔てて設けられ、感光体から除去された未転写トナーを回収するトナー回収室とを備えるトナーカートリッジにおいて、
前記隔壁を貫通させて設けられ、前記トナー収容室と前記トナー回収室とを所定の高さ位置にて連通するトナー通路と、
前記トナー通路の内部に設けられ、前記トナー回収室から導入される未転写トナーを前記トナー収容室に向けて搬送するトナー搬送手段と、
前記未使用トナーが、前記トナー収容室から前記トナー通路に移動しないように、前記トナー収容室側のトナー通路を封止する封止部材とを有し、
前記トナー搬送手段は、前記トナー収容室に横架された撹拌体と軸を共用して一体に連結され、前記軸は、前記トナー回収室の内部に延長され、前記軸の延長部には、前記トナー回収室の未転写トナーを撹拌する撹拌羽根が一体形成されており、
前記撹拌羽根は、前記トナー搬送手段および前記撹拌体の回転に伴って回転し、
前記撹拌体は、撹拌動作時に前記封止部材によるトナー通路の封止を解除することを特徴とするトナーカートリッジである。
【0026】
本発明に従えば、未転写トナーの堆積量の上限位置を未転写トナーの予想量に対応するように定めておけば、予想量を超える未転写トナーのみがトナー通路に導入されてトナー収容室内に戻るため、戻し量の管理が容易である。また、トナー回収室の容量を最小限に保ちながら、感光体から除去される未転写トナーを、突発的な動作不良に起因する増加分を含めて過不足なく回収することができる。
【0027】
また、未使用トナーが、トナー収容室からトナー通路に移動しないように、トナー収容室側のトナー通路を封止する封止部材が配されているので、トナーカートリッジの製造時におけるトナー収容室へのトナー充填作業中、またはトナーカートリッジの輸送中などに、未使用トナーがトナー収容室からトナー回収室へ逆流することを有効に防止することができる。
トナー搬送手段は、トナー収容室に横架された撹拌体と軸を共用して一体に連結され、前記軸は、前記トナー回収室の内部に延長されて、前記軸の延長部に、トナー回収室の未転写トナーを撹拌する撹拌羽根が一体形成される。撹拌羽根は、トナー搬送手段および撹拌体の回転に伴って回転する。このようにトナー搬送手段および撹拌体の回転に伴ってトナー回収室の撹拌羽根が回転することによって、トナー回収室に回収された未転写トナーが撹拌され、トナー回収室内部に未転写トナーが凝集および偏在することを防ぐことができる。
【0028】
さらに、撹拌体は、撹拌動作時に、封止部材によるトナー通路の封止を解除するので、撹拌体を駆動させるだけでトナー通路を開放でき、封止部材をトナーカートリッジ外部に引き抜くような構成に比べて、手間がかからない上、手などにトナーが付着することを防止することができる。
【0029】
また本発明は、前記トナー通路は、前記トナー収容室および前記トナー回収室にそれぞれ連通する開口が、その両端部に形成された管状通路であり、
前記トナー搬送手段は、管状通路内部での軸回りの回転によって前記未転写トナーを移動する構成であり、
前記封止部材は、その一端側が前記撹拌体に固定されており、他端側が前記トナー通路の外周面を覆うことで前記開口を閉塞することを特徴とする。
【0030】
本発明に従えば、封止部材は、その一端側が撹拌体に固定されており、他端側がトナー通路の外周面を覆うことで開口を閉塞するので、開口部にシャッタのような複雑な装置を設けることなく容易に、未使用トナーがトナー回収室に混入することを防止することができる。
【0031】
また本発明は、前記封止部材の前記開口を閉塞する側の端部は、前記トナー通路の外周面に貼着されていることを特徴とする。
【0032】
本発明に従えば、封止部材の開口を閉塞する側の端部は、たとえば両面テープなどでトナー通路の外周面を覆うようにして貼着されるので、トナー収容室の未使用トナーがトナー回収室へ混入することを、簡単な構成で有効に防止することができる。
【0033】
また本発明は、前記封止部材の前記開口を閉塞する側の端部は、前記トナー通路の外周面に係止されていることを特徴とする。
【0034】
本発明に従えば、封止部材の開口を閉塞する側の端部は、たとえば薄板状のシールなどの一端を、トナー通路の外周面上に設けたスリットに挿入させて、トナー通路に係止することで開口部を覆うことができるので、トナー収容室の未使用トナーがトナー回収室へ混入することを、簡単な構成で有効に防止することができる。
【0035】
また本発明は、前記封止部材と前記トナー通路の外周面との拘束力を、前記封止部材と前記撹拌体との拘束力よりも小さく設定することを特徴とする。
【0036】
本発明に従えば、封止部材とトナー通路の外周面との拘束力を、封止部材と撹拌体との拘束力よりも小さく設定するので、撹拌体の回転に連動して、封止部材がトナー通路の外周面から容易に離脱および除去され、撹拌体とともに封止部材が回転し、トナー通路のトナー収容室側の開口部が確実に開放される。
【0037】
また本発明は、前記封止部材は、可撓性を有する薄板を用いることを特徴とする。
【0038】
本発明に従えば、封止部材は、自在に変形することができる可撓性を持った薄板を用いるので、撹拌体の回転に支障を与えることがなく、封止部材がトナーカートリッジ内部に触突した場合でも、トナーカートリッジに破損を与えることがない。また、回転による応力が過度に封止部材に加わることがなくなるので、封止部材が破損することを防止することができる。
【0039】
また本発明は、前記トナーカートリッジを備えた画像形成装置である。
本発明に従えば、トナー回収室の容量を最小限に保ちながら、画像品質に悪影響を与えない範囲において、突発的な動作不良に起因する未転写トナーの増加分を含めて、未転写トナーを過不足なく回収することができるトナーカートリッジを備えるので、画像形成装置の設計および部品配置などの自由度が増し、大幅な小型化が可能な画像形成装置を提供することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0041】
図1は、本発明の第1の実施形態であるトナーカートリッジ1の断面図である。また、図2は、本発明の第1の実施形態であるトナーカートリッジ1の斜視図である。
【0042】
本実施形態のトナーカートリッジ1は、図1に示すように、外装ハウジング2、天板3、トナー収容室4、トナー回収室5、隔壁6、軸7、撹拌体8、トナー補給ローラ9、トナー回収口10、トナー通路12、排出口13、導入口14、送り板15、廃トナー移送部材16、撹拌羽根17および封止部材18を備えて構成されている。
【0043】
外装ハウジング2は、矩形箱形に成形されており、天板3は、外装ハウジング2の天面を覆っている。トナー収容室4は、未使用トナーを収容し、トナー回収室5は、未転写トナーを回収する。また、隔壁6は、トナー収容室4およびトナー回収室5を仕切るために設けられた壁であり、トナー収容室4およびトナー回収室5は、外装ハウジング2の内部に隔壁6によって仕切られて並設されている。なお図2には、外装ハウジング2を覆っている天板3を外した状態を示している。
【0044】
トナー収容室4の幅方向の略中央部には、長手方向に横架された軸7の外周に径方向外向きに撹拌羽根8aを突設して構成される撹拌体8が設けられている。また、トナー収容室4の幅方向一側には、撹拌体8と平行をなしてトナー補給ローラ9が横架してある。撹拌体8およびトナー補給ローラ9は、隔壁6と逆側のトナー収容室4の端壁から外部に突設されている。トナーカートリッジ1が画像形成装置の所定位置にセットされたとき、それぞれの突設端部を介して駆動源に連結され、撹拌体8およびトナー補給ローラ9は、駆動源からの伝動によって、それぞれの軸回りに回転する。この回転によって撹拌体8は、外周に突設された撹拌羽根8aによって、トナー収容室4内に収容された未使用トナーを撹拌する。
【0045】
また、トナー補給ローラ9は、撹拌された未使用トナーをトナーカートリッジ1に近接して位置する現像装置内に送り出す。なお、撹拌体8外周の撹拌羽根8aは、軸長方向に適長離隔して径方向両向きに突設された複数本の縦棒の両端部を各別の横桟により一括して連結し、図1に示すような形状を有して形成されている。これによって、撹拌体8の回転による未使用トナーの撹拌が、大きな抵抗を受けることなく行える。
【0046】
外装ハウジング2上部を覆う天板3には、図1に示すように、トナー回収室5の上部に開口するトナー回収口10が貫通形成してあり、トナー回収口10は、トナーカートリッジ1が画像形成装置の所定位置にセットされたとき、画像形成装置内部のトナー回収管11の末端部に対向するように設けられている。
【0047】
トナー回収管11は、画像形成装置内部の感光体の表面を、トナー像の転写後に残る未転写トナーを除去するクリーニング部に連結してあり、除去された未転写トナーは、適宜の搬送手段の動作によって、トナー回収管11内部を搬送され、末端部に対向するトナー回収口10を経てトナー回収室5に導入される。
【0048】
また、トナー収容室4とトナー回収室5とを仕切る隔壁6には、トナー回収室5の底面から所定の高さHだけ離れた位置を貫通し、トナー収容室4およびトナー回収室5の内部に両端部を適長突出させた円筒形のトナー通路12が固設してある。トナー通路12は、トナー収容室4およびトナー回収室5にそれぞれ連通する開口が、その両端部に形成されている管状通路である。排出口13は、トナー回収室5側から送られてきた未転写トナーをトナー収容室4へ導くために、トナー通路12のトナー収容室4側に形成された開口部である。導入口14は、トナー回収室5に貯留された未転写トナーをトナー収容室4側へ送るために、トナー通路12のトナー回収室5側に形成された開口部である。
【0049】
トナー通路12の内部には、所定角度傾斜した半楕円形の送り板15を軸7の両側に交互に貼り合わせて成り、疑似的な送りねじの形状を有して構成された廃トナー移送部材16が同軸的に支持されている。
【0050】
廃トナー移送部材16は、トナー回収室5から導入される未転写トナーをトナー収容室4に向けて搬送する搬送手段である。また、廃トナー移送部材16は、トナー収容室4に横架された撹拌羽根8aと軸7を共用して一体に連結されており、撹拌羽根8aの回転に応じて軸7回りに回転され、この回転によって送り板15が、トナー回収室5の側からトナー収容室4の側に向けて螺進するように構成されている。
【0051】
廃トナー移送部材16の軸7は、トナー通路12の端壁を貫通してトナー回収室5の内部に延長されており、延長部には、撹拌羽根8aと同様に、軸長方向に適長離隔して径方向に突設された2本の縦棒の先端を横桟により連結して成る撹拌羽根17が一体形成されている。撹拌羽根17は、廃トナー移送部材16および撹拌体8の回転に伴って回転する。これは、トナー回収室5内部に未転写トナーが凝集および偏在することを防ぐために、未転写トナーの撹拌およびレベリング(水平化)を行っている。
【0052】
封止部材18は、トナー収容室4にある未使用トナーがトナー通路12に移動しないように、排出口13を封止する。
【0053】
トナーカートリッジ1の使用開始後、封止部材8による排出口13の封止は、トナー収容室4内に設けられた撹拌体8の最初の回転によって解除される。クリーニング部の動作によって、転写工程を終えた感光体の表面から除去された未転写トナーは、トナー回収管11およびトナー回収口10を経て、トナー回収室5に回収される。トナー回収室5に回収された未転写トナーは、廃トナー移送部材16の延長部に設けられた撹拌羽根17の回転によって撹拌され、トナー回収室5の内部に略均等に分布して堆積する。
【0054】
トナー回収室5で回収された未転写トナーの量は、画像形成装置の使用環境条件の悪化などによって増加する。特に、紙ジャムなどの動作不良の発生によって大幅に増加する。このような未転写トナーの回収量の増加によって、トナー回収室5内の未転写トナーの堆積深さが増し、その表面位置がトナー通路12の設置高さHを超えた場合、表面近傍の未転写トナーは、廃トナー移送部材16および撹拌体8と連動して回転する撹拌羽根17の撹拌動作によって、トナー回収室5内に開口する導入口14を経てトナー通路12の内部に導入される。未転写トナーは、トナー通路12の内部に設けられた廃トナー移送部材16の回転によって、トナー収容室4の側に向けて搬送され、トナー収容室4の側端部に開口する排出口13を経てトナー収容室4内に戻される。
【0055】
すなわち、トナー回収室5に回収される未転写トナーは、未転写トナーの表面位置がトナー通路12の設置高さHに対応する上限位置に達するまでは、トナー回収室5内に堆積して貯留される。一方、上限位置を超える多量の未転写トナーが回収された場合、この超過分がトナー通路12を経てトナー収容室4に戻される。
【0056】
したがって、トナー通路12の設置高さHを、望ましい使用環境下において発生する未転写トナーの予想量に対応するように定めておけば、予想量を超える未転写トナーのみがトナー通路12に導入されて、トナー収容室4に戻される。
【0057】
以上のことから、使用環境の悪化、または動作不良の発生に起因する未転写トナーの増加に対して、トナー回収室5の容量を過度に大きくすることなく対応することができるので、トナー収容室4およびトナー回収室5を備えるトナーカートリッジ1の小型化が可能となる。
【0058】
本実施形態において、封止部材18は、トナー通路12の排出口13を、たとえばPET(ポリエチレン-テレフタレート)樹脂から成るフィルムなどを用いて封止している。特に、封止部材18は、一端側が撹拌体8に強力に固定されており、他端側は排出口13を覆うことで、排出口13を閉塞している。このため、撹拌体8の回転によって、封止部材18の端部は排出口13から解離するようになっている。
【0059】
図3は、本発明のトナーカートリッジ1における廃トナー移送部材16周辺の概略構成図である。なお、図3において、トナーカートリッジ1における廃トナー移送部材16周辺の構成および機能は、図1と同様であるので、説明を省略する。
【0060】
図3(a)に示すように、封止部材18の一端は、排出口13全体を覆うように、たとえば両面テープなどで貼着して封止されている。一方、他端は撹拌体8に、たとえば熱溶着などで強力に固定されている。そのため、撹拌体8が矢印方向に回転すると、図3(b)に示すように、封止部材18は、強力に撹拌体8に固定されているため、排出口13側の封止部材18の回転に追従するように剥がれていく。回転が進むにつれて、図3(c)に示すように、完全に排出口13から封止部材18が剥がれて、排出口13は開放される。
【0061】
つまり、撹拌体8が回転するまでは、封止部材18は排出口13を完全に塞ぐことになり、封止部材18を境に、未使用トナーがトナー通路2へ混入することを防ぎ、結果として、未使用トナーがトナー回収室5へ混入することを防止することができる。
【0062】
したがって、トナー充填作業中、または、トナーカートリッジの輸送中などに、トナー収容室4の未使用トナーがトナー回収室5へ混入することを有効に防止することができる。
【0063】
本実施形態では、排出口13を封止する方法の一例として、両面テープなどで封止部材18を排出口13に貼り合わせる方法を採用している。排出口13を封止する他の例としては、トナー通路12の外周面上に係止爪を設けて、封止部材18を係止させる方法が挙げられる。このような封止方法によれば、トナー通路12の外周上に、たとえば、シャッタのような複雑な装置を設けることなく、簡易な構成で、未使用トナーがトナー回収室5へ混入することを有効に防止することができる。
【0064】
本実施形態におけるトナーカートリッジの構成によると、撹拌体8に固定された封止部材18は、撹拌体8の回転に伴い、ともに回転することになる。そのため、封止部材18に、回転による応力がかかることになる。したがって、封止部材18を強固な材料にすると、封止部材18がトナーカートリッジ1内部に触突し、撹拌体8の回転に支障をきたすだけでなく、トナーカートリッジ1自体の破損にもつながる。
【0065】
そこで、本発明のトナーカートリッジ1において、封止部材18に用いる材料としては、可撓性を有する薄板材を用いることが好ましい。封止部材18に可撓性を有する薄板材を用いると、封止部材18は自在に変形することができるため、撹拌体8の回転に支障をきたすことがなく、また、トナーカートリッジ1内部に触突しても破損を与えることがない。さらに、撹拌体8の回転による応力が、過度に封止部材18に加わることがなくなり、封止部材18が破損することもなくなる。
【0066】
また、本実施形態のトナーカートリッジ1では、撹拌体8に固定された封止部材18は、撹拌体8の回転によって、トナー通路12の排出口13から解離する構成になっている。このため、撹拌体8の回転に連動して封止部材18が解離し易くなるように、排出口13を覆って封止している封止部材18をゆるめに封止しておく必要がある。本実施形態では、封止部材18と排出口13との拘束力を、封止部材18と撹拌体8との拘束力よりも小さく設定することによって、撹拌体8の回転に連動して、封止部材18がトナー通路12の排出口13から容易に解離することができるようにしている。
【0067】
以上のことから、封止部材18は、未使用トナーが、トナー収容室4からトナー通路12に移動しないように、トナー収容室4側のトナー通路12に形成されている排出口13を封止するために配置されているので、トナーカートリッジ1の製造時におけるトナー収容室4へのトナー充填作業中、またはトナーカートリッジ1の輸送中などに、未使用トナーがトナー収容室4からトナー回収室5へ逆流することを有効に防止することができる。
【0068】
また、撹拌体8は、撹拌動作時に、封止部材18によるトナー通路12に形成されている排出口13の封止を解除するので、撹拌体8を駆動させるだけでトナー通路12を開放でき、封止部材18をトナーカートリッジ1外部に引き抜くような構成に比べて、手間がかからない上、手などにトナーが付着することを防止することができる。
【0069】
本実施形態において、トナー回収室5からトナー収容室4へ戻る未転写トナーは、トナー通路12へ導入された後、廃トナー移送部材16の回転によって確実に搬送されるので、戻し量の管理が容易であり、トナー回収室5内部の未転写トナーが外部に漏れ出すおそれがない。また、廃トナー移送部材16は、トナー収容室4内部の撹拌体8と同軸に連結しており、画像形成装置内部の駆動源からの伝動機構を共用しているので、画像形成装置の構成を簡素化することができる。
【0070】
なお、トナー収容室4に戻される未転写トナーは、トナー収容室4内に収容されている未使用トナーと撹拌混合され、現像装置に送給されて再使用される。未転写トナーは、不安定な帯電状態にあり、再使用による画像品質の悪化は避けられないものの、本発明においては、通常の使用状態にある限り未転写トナーの再使用は行われず、また異常発生時においても、未転写トナーの戻し量が最小限に保たれるので、画像品質に与える影響は極めて小さい。
【0071】
(実施例1)
第1の実施例について以下に説明する。表1は、封止部材18に用いた材料、材料の板厚、材料の幅、排出口13と封止部材18の一端とを固定する方法および撹拌体8と封止部材18の他端とを固定する方法の一例を示している。
【0072】
【表1】
【0073】
封止部材18にPET樹脂を用いて、表1に示すように、両面テープによって排出口13と封止部材18の一端とを貼着する方法を採用して、実施したところ、封止部材18の一端は、撹拌体8の回転に伴ってトナー通路12のトナー収容室4側に形成された排出口13から良好に剥がれて、排出口13を開放することができた。
【0074】
また、熱溶着によって撹拌体8と封止部材18とを固定する方法を採用して実施したところ、撹拌体8に固定された封止部材18の他端は、強固な固定を維持することができた。
【0075】
次に、本発明の第2の実施形態について、図4を参照しながら説明する。
図4は、本発明の第2の実施形態であるトナーカートリッジ1の断面図である。なお、本実施形態では、第1の実施形態で用いている部材と同様の機能を有する部材については、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0076】
本実施形態では、図4に示すように、トナー通路12のトナー収容室4側に形成した排出口13の近傍壁面にスリットを設け、封止部材18の先端を折曲挿入して係止させている。
【0077】
本実施形態では、封止部材18に用いる材料として、たとえばステンレス製の薄板などを用いる。封止部材18の一方の先端部に予め折り目をつけておき、次に、トナー通路12の外周に沿わせて薄板全体を湾曲させながら、折曲端(先端部)を排出口13の近傍壁面に設けたスリット状の切り欠き部へ挿入させて、排出口13を覆うように封止する。
【0078】
さらに、図4(a)に示すように、撹拌体8に固定する封止部材18の他方の先端部は、撹拌体8に、たとえば両面テープおよび熱溶着両面テープなどを用いて強固に固定する。
【0079】
撹拌体8が矢印方向に回転すると、封止部材18の一端は撹拌体8に強固に固定されているため、図4(b)に示すように、排出口13を覆っている封止部材18は、撹拌体8の回転に追従するように剥がれていく。
【0080】
その後、回転が進むにつれて、排出口13から封止部材17が完全に剥がれ、さらに、スリットに挿入されていた一方の先端部も離脱する。これにより、図4(c)に示すように、排出口13は開放される。
【0081】
以上のことから、本実施形態では、たとえばシャッタのような複雑な装置を設けることなく、簡易な構成で、未使用トナーがトナー回収室へ混入することを有効に防止することができる。
【0082】
(実施例2および実施例3)
第2の実施例および第3の実施例について以下に説明する。表2は、封止部材18に用いた材料、材料の板厚、材料の幅、排出口13と封止部材18の一端とを固定する方法および撹拌体8と封止部材18の他端とを固定する方法の一例を示している。
【0083】
【表2】
【0084】
まず、第2の実施例について説明する。封止部材18にPET樹脂を用いて、表2に示すように、封止部材18の一方の先端を折曲挿入して係止させる、折曲端挿入によって排出口13と封止部材18の一端とを係止する方法を採用して、実施したところ、封止部材18の一端は、撹拌体8の回転に伴って、トナー通路12のトナー収容室4側に形成された排出口13の近傍壁面に設けたスリットから良好に剥がれて、排出口13を開放することができた。
【0085】
また、熱溶着によって撹拌体8と封止部材18とを固定する方法を採用して実施したところ、撹拌体8に固定された封止部材18の他端は、強固な固定を維持することができた。
【0086】
次に、第3の実施例について説明する。封止部材18にSUS(ステンレス鋼)薄板を用いて、表2に示すように、封止部材18の一方の先端を折曲挿入して係止させる、折曲端挿入によって排出口13と封止部材18の一端とを係止する方法を採用して、実施したところ、封止部材18の一端は、撹拌体8の回転に伴って、トナー通路12のトナー収容室4側に形成された排出口13の近傍壁面に設けたスリットから良好に剥がれて、排出口13を開放することができた。
【0087】
また、両面テープなどによって撹拌体8と封止部材18とを固定する方法を採用して実施したところ、撹拌体8に固定された封止部材18の他端は、強固な固定を維持することができた。
【0088】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、予想量を超える未転写トナーのみがトナー通路に導入されてトナー収容室内に戻るため、戻し量の管理が容易である。また、トナー回収室の容量を最小限に保ちながら、感光体から除去される未転写トナーを、突発的な動作不良に起因する増加分を含めて過不足なく回収することができる。また、トナーカートリッジの製造時におけるトナー収容室へのトナー充填作業中、またはトナーカートリッジの輸送中などに、未使用トナーがトナー収容室からトナー回収室へ逆流することを有効に防止することができる。また、トナー搬送手段および撹拌体の回転に伴ってトナー回収室の撹拌羽根が回転することによって、トナー回収室に回収された未転写トナーが撹拌され、トナー回収室内部に未転写トナーが凝集および偏在することを防ぐことができる。さらに、撹拌体を駆動させるだけでトナー通路を開放でき、封止部材をトナーカートリッジ外部に引き抜くような構成に比べて、手間がかからない上、手などにトナーが付着することを防止することができる。
【0089】
また本発明によれば、開口部にシャッタのような複雑な装置を設けることなく容易に、未使用トナーがトナー回収室に混入することを防止することができる。
【0090】
また本発明によれば、トナー収容室の未使用トナーがトナー回収室へ混入することを、簡単な構成で有効に防止することができる。
【0091】
また本発明によれば、撹拌体の回転に連動して、封止部材がトナー通路の外周面から容易に離脱および除去され、撹拌体とともに封止部材が回転し、トナー通路のトナー収容室側の開口部が確実に開放される。
【0092】
また本発明によれば、撹拌体の回転に支障を与えることがなく、封止部材がトナーカートリッジ内部に触突した場合でも、トナーカートリッジに破損を与えることがない。また、封止部材が破損することを防止することができる。
【0093】
また本発明によれば、画像形成装置の設計および部品配置などの自由度が増し、大幅な小型化が可能な画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態であるトナーカートリッジ1の断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態であるトナーカートリッジ1の斜視図である。
【図3】本発明のトナーカートリッジ1における廃トナー移送部材16周辺の概略構成図である。
【図4】本発明の第2の実施形態であるトナーカートリッジ1の断面図である。
【図5】従来のトナーカートリッジ110の斜視図である。
【図6】従来のトナーカートリッジ120の斜視図である。
【符号の説明】
1 トナーカートリッジ
2 外装ハウジング
3 天板
4 トナー収容室
5 トナー回収室
6 隔壁
7 軸
8 撹拌体
8a 撹拌羽根
9 トナー補給ローラ
10 トナー回収口
11 トナー回収管
12 トナー通路
13 排出口
14 導入口
15 送り板
16 廃トナー移送部材
17 撹拌羽根
18 封止部材
Claims (7)
- 未使用トナーを収容し、かつ前記未使用トナーを撹拌する撹拌体を有するトナー収容室と、前記トナー収容室の一側に隔壁で隔てて設けられ、感光体から除去された未転写トナーを回収するトナー回収室とを備えるトナーカートリッジにおいて、
前記隔壁を貫通させて設けられ、前記トナー収容室と前記トナー回収室とを所定の高さ位置にて連通するトナー通路と、
前記トナー通路の内部に設けられ、前記トナー回収室から導入される未転写トナーを前記トナー収容室に向けて搬送するトナー搬送手段と、
前記未使用トナーが、前記トナー収容室から前記トナー通路に移動しないように、前記トナー収容室側のトナー通路を封止する封止部材とを有し、
前記トナー搬送手段は、前記トナー収容室に横架された撹拌体と軸を共用して一体に連結され、前記軸は、前記トナー回収室の内部に延長され、前記軸の延長部には、前記トナー回収室の未転写トナーを撹拌する撹拌羽根が一体形成されており、
前記撹拌羽根は、前記トナー搬送手段および前記撹拌体の回転に伴って回転し、
前記撹拌体は、撹拌動作時に前記封止部材によるトナー通路の封止を解除することを特徴とするトナーカートリッジ。 - 前記トナー通路は、前記トナー収容室および前記トナー回収室にそれぞれ連通する開口が、その両端部に形成された管状通路であり、
前記トナー搬送手段は、管状通路内部での軸回りの回転によって前記未転写トナーを移動する構成であり、
前記封止部材は、その一端側が前記撹拌体に固定されており、他端側が前記トナー通路の外周面を覆うことで前記開口を閉塞することを特徴とする請求項1記載のトナーカートリッジ。 - 前記封止部材の前記開口を閉塞する側の端部は、前記トナー通路の外周面に貼着されていることを特徴とする請求項2記載のトナーカートリッジ。
- 前記封止部材の前記開口を閉塞する側の端部は、前記トナー通路の外周面に係止されていることを特徴とする請求項2記載のトナーカートリッジ。
- 前記封止部材と前記トナー通路の外周面との拘束力を、前記封止部材と前記撹拌体との拘束力よりも小さく設定することを特徴とする請求項2記載のトナーカートリッジ。
- 前記封止部材は、可撓性を有する薄板を用いることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1つに記載のトナーカートリッジ。
- 請求項1〜6のいずれか1つに記載のトナーカートリッジを備えた画像形成装置。
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