JP3976953B2 - 容器入り流動物の流動性の判別方法及びその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、容器入り流動物の流動性の判別方法及びその装置に関する。更に詳しくは、本発明は、容器に充填された流動物について、流動性が高いか低いか、固相状態であるか液相状態であるか、又は良品であるか不良品であるか等を、容器を開封又は破壊することなく高速で判別するための方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、食品の分野においては、種々の容器に充填された流動物を取り扱うことが多い。このような容器入り流動物を製造する際には、流動性を有する状態で容器内に充填し、充填した後に、その流動性を変化させることにより最終製品とする場合がある。
例えば、ゼリ−等のようにゲル化剤を含有するデザ−ト類を製造するには、まず高温に加熱された液状ゼリ−原料を容器内に充填し、充填後に冷蔵庫で冷却して流動性を徐々に低下させ、最終的に凝固させてゼリ−製品等の最終製品とする。
尚、本明細書における「流動物」には、流動性を有する液相状態のものの他、流動性を完全に喪失した固相状態のものも包含される。従って、流動物が、液相から固相へ、又は固相から液相へ転換した場合も、一種の流動性の変化とみなす。
【0003】
ところで、容器入り流動物の製造現場においては、工程管理のために、流動性を厳密に判別することが必要となるケ−スが多い。
例えば、前記のゲル化剤を含有するデザート類等では、製品を出荷する際に、仮に、その製品が十分に凝固していない場合には、不良品を出荷することとなり、消費者の信用を失いかねないので、流動性の高低によって、その製品が良品であるか不良品であるかを判定する必要がある。
このように、容器入り流動物の流動性を判別することは従来より重要な課題であった。特に、ベルトコンベアー等の搬送ラインを用いて製品を連続的に製造する大規模な工場においては、工程管理のために、容器入り流動物の容器を破壊、あるいは開封せずに、しかも迅速に、好ましくは製品全品について、流動性を判別することが求められている。また、季節による環境変化、工場内の機械類の稼動停止に伴う環境温度の変化等に対しても、常に安定した精度で流動性を判別できることが要求される。
【0004】
従来、流動物の流動性を判別するために、例えば、食品の分野では次の(I)〜(IV)の技術が公知であった。
(I)容器入り流動物に振動を加える技術(特開平2−236141号公報、特開平10−33114号公報等)
(II)流動物の液状原料を攪拌する際の攪拌トルクを測定する技術(特開平3−39061号公報等)
(III)流動物の温度、電気伝導度等を直接計測する技術(特開昭59−217162号公報、特開昭62−40246号公報、特表平3−503449号公報等)
(IV)非接触式温度センサを使用して流動物の温度を非接触で計測する技術(特開昭61−32387号公報等)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記(I)の技術は、容器に振動を与えるための装置が必要であり、装置全体が複雑化して大掛かりとなり、結局、投資コスト及びランニングコスト、並びに保守管理の面で不利になるという問題があった。また判別にある程度の時間を要するため、連続的に搬送される容器入り流動物を連続的に検査するという目的には不向きであった。
前記(II)の技術は、タンク等に貯留した流動物に対して攪拌用羽根を差し込んで実施するものであり、容器入り流動物に対しては適用できなかった。
前記(III)の技術は、流動物に対してセンサ−を直接差し込むもの、又は、センサ−を熱的に接触させるものであるため、対象が容器入りの流動物である場合は、容器を破壊せず、あるいは開封せずに実施することは困難である。また判別するまでに時間を要するため、大規模工場における工程管理に使用するには不向きであった。さらに、流動物に対して、熱、電気等を加えるので、流動物を変性させる可能性があり、製造された製品の全数検査を実施するには不適当であった。
前記(IV)の技術は、加熱装置内に非接触式の温度センサーを設けるとともに、容器開口部を覆っているアルミ箔上に合成樹脂フィルムを被覆し、この合成樹脂フィルムの温度を非接触で検出しながら加熱状態を制御するものであるが、加熱工程における加熱量の測定、制御を目的としており、加熱工程以外での流動性の判別に適用することは難しく、大規模工場における生産管理に適用するには不都合があった。
また前記(I)〜(IV)の技術は、総じて、季節による温度環境の変化、工場内に設置された機械類が稼動又は停止した場合の、温度環境の変化に対して影響されることが多く、常に安定した精度で流動性を判別できるとはいえず、信頼性の点でも、工場における生産管理には不適当であった。
以上のように、従来は、容器入り流動物の流動性を非破壊、非開封で検査する簡便な技術は確立されておらず、特に、大規模な連続式製造ラインに適用できる技術は確立されていなかった。このため、従来は、容器入り流動物を、定時的にサンプリングし、開封して流動性を判別するという方法が多く採用されており、この方法では、判別が終わった容器入り流動物は廃棄しなければならなかった。
【0006】
本発明の目的は、容器に充填された流動物の流動性を判別する方法であって、容器を開封又は破壊することなく、高速処理が可能であり、またサンプリングして検査するのではなく全数検査が可能であり、しかも、周囲の環境に影響されることなく精度の良い判別が可能であり、更に、使用する装置の構造が簡易であって、装置の投資コスト及び運転中のランニングコストが安価な、容器入り流動物の流動性の判別方法を提供することである。
本発明の他の目的は、その方法を実施するための装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための本発明の第一の発明は、容器に充填された流動物の流動性を判別する方法であって、容器表面に、容器側面の略中心位置に設けられた第一の測定点と、該第一の測定点よりも上方に設けられた第二の測定点を設定し、設定した測定点における容器の表面温度を測定し、測定した前記第一の測定点における容器の表面温度と前記第二の測定点における容器の表面温度の差によって流動物の流動性を判別することを特徴とする容器入り流動物の流動性の判別方法、である。また、前記本発明の第一の発明は、前記表面温度の差を予め設定した基準値と比較し、表面温度の差が基準値より大きいか小さいかによって、流動物の流動性が所望の状態であるか否かを判別すること、前記基準値を、流動物が固相状態にあるときの表面温度の差の値と、流動物が液相状態にあるときの表面温度の差の値との間の値に設定し、前記表面温度の差が前記基準値より大きいか小さいかによって、流動物が固相状態であるか又は液相状態であるかを判別すること、容器の表面温度の測定を、容器入り流動物の品温と周囲の温度とに差がある状態で行なうこと、及び、容器の表面温度の測定を、非接触式の温度センサ−を用いて行うこと、を望ましい態様としている。
【0008】
前記課題を解決するための本発明の第二の発明は、少なくとも次の(A1)及び(A2)、(A1)容器側面の略中心位置に設けられた第一の測定点と、該第一の測定点よりも上方に設けられた第二の測定点における容器の表面温度をそれぞれ測定する非接触式温度センサ−、(A2)前記非接触式温度センサ−に電気的に接続され、前記第一の測定点における容器の表面温度と前記第二の測定点における容器の表面温度の差を算出する演算手段、を備えたことを特徴とする容器入り流動物の流動性の判別装置である。また前記第二の発明は、次の(A3)、(A3)前記(A2)の演算手段が算出した表面温度の差を、予め設定した基準値と比較し、比較した結果を不良品判別信号として出力する不良品判別信号出力手段、を備えたこと、及び、少なくとも次の(A4)及び(A5)、(A4)前記(A1)の非接触式温度センサーによって容器の表面温度が測定された容器入り流動物を搬送するための搬送手段、(A5)前記(A4)の搬送手段によって搬送される容器入り流動物を、前記(A3)の不良品判別信号出力手段より出力された不良品判別信号に応じて、搬送経路から除去することを特徴とする不良品除去手段、を備えたこと、を望ましい態様としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の方法は、容器表面に設けられた少なくとも2点の測定点において容器の表面温度を測定し、測定した表面温度によって容器内部の流動物の流動性を判別することを特徴とする。
本発明の方法では、流動物の品温を測定するのではなく、流動物が充填された容器の外側の表面温度を測定する。容器内の流動物の流動性が良い場合には、容器内の対流が激しいため、容器外側の各所の表面温度はほぼ同じになるか、又は、流動物の密度差によって容器の上部が下部よりも高めの温度となる。一方、流動物の流動性が悪い場合は、流動性の悪化に従って、流動物の対流が沈静化するため、容器外側の各所で表面温度の差が拡大する。このように容器内の流動物の流動性は容器表面の温度分布に影響を与えるので、容器表面の温度の分布を検知することによって、その流動物自体の流動性を判別することができる。
【0010】
容器表面の温度を測定する方法としては、例えば容器表面に接触式の温度センサ−を接触させる方法を採用することができる。このような接触式の温度センサ−としては、サ−ミスタ式、熱電対式、抵抗温度計等の各種センサ−を例示することができる。
あるいは非接触式の温度センサ−を用いることもできる。非接触式の温度センサーは磨耗、劣化等の心配がなく、しかも容器入り流動物を高速で搬送しながら温度を測定することが可能であるのでより好ましい。このような非接触式の温度センサ−としては、放射温度計、色温度計、光電温度計等の各種センサ−を例示することができるが、放射温度計、特に赤外線式の放射温度計のセンサ−が最も望ましい。
【0011】
容器入り流動物の容器表面温度から流動物の流動性を判別するには、例えば容器表面の複数の測定点でそれぞれ温度を測定し、得られた測定値を平面上にプロットするなどして容器表面の温度分布を得る方法がある。この場合には、測定によって得られた温度分布が、流動物が所望の状態にあるときの温度分布であるか否かによって、流動物が所望の状態にあるか否かを判別することができる。
あるいは、2点の測定点における表面温度の差を検出又は算出し、この表面温度の差によって流動物の流動性を判別することができる。すなわち、流動物が充填された容器の表面において、2点の測定点を後述するように適切に設定することによって、2点の測定点における表面温度の差と、容器内部の流動物の流動性との間に良好な相関が得られる。従って2点の測定点間の表面温度差の大小により、流動物の流動性をアナログ的に自在に検出することができる。
このように2点の測定点における表面温度差を用いて容器内の流動物の流動性を判別する方法は、表面温度の検出、算出等の処理が簡単であり、使用する装置の構造が簡易なもので良く、装置の投資コスト及び運転中のランニングコストは安価で済むのでより好ましい。
【0012】
尚、測定点の位置が適切であれば、容器表面における1点の測定点の温度変化のみで、容器内部の流動物の流動性の変化、例えば容器入りの豆腐等が凝固しているか否かをある程度判別することは可能である。しかしながら、この場合は、容器充填豆腐の周囲の環境温度変化、例えば季節の変化、室内の温度変化等によって容器表面の温度が変化する場合には判別精度が低下することがある。また、容器内の流動物自体の品温のばらつきによっても判別の精度が微妙に影響を受ける可能性がある。
これに対して、測定点を2点設定して、2点の測定点間の表面温度差を用いて判別を行えば、容器の周囲の環境温度変化による影響、及び流動物の品温のばらつきによる影響が相殺されるので、常に安定した精度で判別を行うことができる。
尚、本発明において「2点の測定点」とは、表面温度差を得るために2点の測定点を一対と考えるという意味であって、このような一対の測定点が複数対あってもよいことは言うまでもない。
【0013】
2点の測定点を用いて流動物の流動性を判別するには、まず容器表面に2点の測定点を設定する必要があるが、2点の測定点のうちの一方(第一の測定点)は、容器側面の略中心位置に設けることが好ましい。
本発明者らは、後記試験例に示すように、周囲の温度よりも高い品温を有する流動物が凝固している場合には、容器側面の中心位置が最も高温であることを発見した。
従って、容器側面の略中心位置に第一の測定点を設ければ、その第一の測定点における表面温度は、容器の全周面の中でも、ほぼ最高の温度となる。そして、他方の測定点(第二の測定点)等、その他の測定点を、できるだけ表面温度が低くなる箇所に設定すれば、前記第一の測定点とその他の測定点との表面温度の差が最も大きい状態で検出できる。測定点間における表面温度の差は、同一の条件であれば大きいほうが、精度良く流動性を判別できる。
また、逆に、例えば冷却されたゲル化物を常温に置いた場合等、流動物が周囲の温度よりも低い品温を有している場合は、流動物が凝固していれば、容器側面の略中心位置の表面温度は最も低くなる。従って、この場合も、同様に、容器側面の略中心位置に第一の測定点を設けることにより、精度の良い判別を行うことができる。
【0014】
第一の測定点以外の他の測定点は、適宜の場所に設けることが可能であり、流動物の種類、判別の目的等に応じて位置を選択することができるが、望ましくは第一の測定点よりも上方の位置に設ける。
後記試験例に示すように、周囲の温度よりも高い品温を有する流動物が凝固して固相状態である場合には、容器の表面温度は、第一の測定点において最も高く、その第一の測定点よりも上の範囲はそれよりも温度が低い。しかしながら、流動物が液相状態である場合には、前記第一の測定点よりも上の範囲の温度は、第一の測定点における温度よりも高くなっている。このように、容器の上方では、その流動物が固相状態であるか液相状態であるかによって表面温度に著しい差がみられる。
従って、前記第一の測定点よりも上方の所定位置に、第二の測定点を設ければ、これらの測定点における表面温度の差は、流動物が液相状態である場合には極端に小さくなり、逆に流動物が固相状態である場合には極端に大きくなり、結局、流動物が液相状態であるか固相状態であるかを判別する場合には極めて精度の良い判別ができる。よって、第二の測定点は、前記第一の測定点よりも上方の所定位置に設けることが望ましい。
尚、前記第二の測定点は、例えば容器側面であれば、前記第一の測定点からできるだけ離れた位置が好ましく、容器側面の上端部分に設けることが最も好ましい。また、これら2点の測定点は、必ずしも容器の同一面に設ける必要はなく、例えば、容器内にヘッドスペ−スがない場合であれば、前記第二の測定点は容器の側面ではなく上面に設けることもできる。
【0015】
例えば後記試験例に示す容器内で凝固させた豆腐製品のように、原料を高温かつ流動性が高い状態で容器内に充填した後、冷却して凝固させる製品の場合には、容器側面の略中心位置に第一の測定点を設け、この第一の測定点よりも上方の所定位置に第二の測定点を設けることが好ましい。この場合、豆腐が凝固していない不良品では、容器内での流動性が高いので、第一の測定点と第二の測定点との表面温度差は小さい。これに対して、豆腐が凝固している良品では製品の中心部に近いほど温度が高くなるので、第一の測定点と第二の測定点との表面温度差は不良品に比べて大きくなる。
従って、第一の測定点と第二の測定点との表面温度差を検出することによって、精度よく容器充填豆腐の凝固状態を判別することができる。
【0016】
尚、必ずしも1つの測定点を容器側面の略中心位置に設けなくとも、流動性を適切に判別することは可能である。
例えば、容器側面の上端付近に第二の測定点を設け、容器側面の下端付近に第三の測定点を設け、この第二の測定点と第三の測定点との表面温度差によって豆腐の凝固状態を判別することもできる。この場合、後記試験例(図3参照)に示すとおり、第二の測定点における表面温度は、豆腐が凝固している良品と凝固していない不良品とで大きく相違するが、第三の測定点における表面温度は、良品と不良品とであまり変わらない。
従って、第二の測定点と第三の測定点との表面温度差を検出することによっても、精度よく容器充填豆腐の凝固状態を判別することができる。
【0017】
このようにして設定された2点の測定点における表面温度の差を用いて流動物の流動性を判別するには、表面温度の差を、予め設定した基準値と比較し、表面温度の差が基準値よりも大きいか小さいかによってその流動物の流動性が所望の状態であるか否かを判別するのが望ましい。
例えば、容器入り流動物が製品として良品であるか不良品であるかを判別することが求められる場合は、2点の測定点における表面温度の差を、予め設定した基準値と比較し、基準値との大小によって、その製品の良否を決定することができる。具体的には、その容器入り流動物が、流動性が高いほど好ましい製品である場合には、表面温度の差が基準値よりも小さいならば良品であると認定し、大きいならば不良品であると認定することができる。逆に、その容器入り流動物が、流動性が低いほど好ましい製品である場合には、表面温度の差が基準値よりも大きいならば良品と認定し、小さいならば不良品であると認定することができる。要は、製品に求められる判別の態様によって、適宜、表面温度の差と基準値との比較を行えば良いのである。
また、基準値は、一に限られず複数使用することも可能であり、ある基準値から別な基準値までの範囲に、表面温度の差が入っているか否かによって流動状態を判定することも可能である。
【0018】
特に、容器内の流動物が製品化される工程で液相から固相に、あるいは固相から液相に変化するものについては、基準値を、流動物が固相状態にあるときの表面温度差の値と、流動物が液相状態にあるときの表面温度差との間の値に設定することが望ましい。この場合には、2点の測定点における表面温度の測定値の差が、この基準値よりも大きいか小さいかによって、その流動物が固相の状態であるか、又は液相の状態であるかを容易に判別することができる。
例えば、容器に充填された固体油脂が凝固しているか否か、容器に充填された氷が溶解しているか否か等を、容器を開封又は破壊することなく簡便に判別することができる。
また、ゲル化剤を含有する高温の液状食品を、容器に充填して密封した後、徐々に冷却して凝固させる製造工程において、液状食品の凝固が終了しているか否かを判別するための工程管理に好適に用いることができる。
【0019】
また本発明において、流動性の判別は、容器入り流動物の品温と周囲の温度とに差がある状態で行うことが望ましい。本明細書において品温とは容器内の流動物自体の温度であり、要するに、流動物に対して熱の出入がある環境で容器の表面温度の測定を行うことが望ましい。
例えば、容器入り流動物を冷蔵しておき、室温に取り出した場合、流動物には容器を介して熱が流入し、流動物の品温が経時的に上昇する。この過程では流動部物に自然対流が顕著に発生しているため、流動性の違いによる表面温度分布の差が大きくなり、流動性判別の精度が向上する。
また逆に、高温の容器入り流動物を室温に放置して徐冷する場合、徐冷の過程では、やはり流動物に自然対流が顕著に発生しているため、流動性の違いによる表面温度分布の差が大きくなり、流動性判別の精度が向上する。
また、容器入り流動物の品温と周囲の温度とに差を設ける方法としては、容器入り流動物を静置しておき周囲の気温を変化させる方法や、容器入り流動物を冷却水又は温湯に浸漬した後、取り出して室温に放置する方法等も挙げられる。
【0020】
具体的には、流動物の品温と、周囲の温度とが5℃(9°F)以上、好ましくは10℃(18°F)以上の温度差がある状態で実施することが好ましい。
例えば、9°F以上、好ましくは18°F以上の温度差がある二つの環境の一方から他方へ容器入り流動物を移動させ、その後に、容器入り流動物が熱的に平衡になるまでの間に、容器表面温度の測定を行う方法が好ましい。この場合、移動した直後は、流動性の違いによる表面温度分布の差が小さいので、移動から10分間が経過した後に容器表面温度の測定を行えば、良好な精度で流動物の流動性を判別することができる。また、移動後の時間経過が長すぎると流動物が熱的平衡に達してしまい、周囲との熱の出入りが小さくなってしまうので好ましくない。従って、容器の大きさ、厚さ、材質等にもよるが、判別は、移動した60分後、好ましくは50分後までに、特に好ましくは30分後までに実施することが望ましい。
【0021】
以上説明したように、本発明の方法は、実際の作業としては、単に容器の表面温度を測定するだけで容器入り流動物の流動性を判別できるので、従来のように、容器又は流動物に対して、振動、その他の物理的な操作を加えることがない。従って、高速で処理することが可能となり、装置全体の構造を簡略化することができる。装置の投資コストや運転時のランニングコストも低減される。
また、容器入り流動物の流動性を容器の外部から判別できるので、容器が密封されていても、開封したり破壊したりせずに内部の流動物の流動性を判別することができる。さらに、流動物に対して熱、電気等を積極的に加えることがないため、流動物を変性させることがない。従って、流動物を逐一サンプリングして検査する必要はなく、全数検査を実施することができる。また処理も迅速であるので、特に容器入り流動物を搬送しながら連続的に製造する際の工程管理に好適であり、大規模な工場の生産現場における品質管理に有効である。
【0022】
次に、本発明の装置を説明する。
図1は、本発明の判別装置の第1の実施態様を模式的に示した概略構成図である。図2は、本発明の判別装置の第2の実施態様の概略を示す外観図である。以下、これらの図を用いて本発明の装置について説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの実施態様に限定されるものではない。
第1の実施形態の判別装置1は、容器入り流動物Cの容器表面に設定された異なる測定点C1、C2における容器表面温度をそれぞれ測定する2つの非接触式温度センサー2、3と、これら非接触式温度センサー2、3とそれぞれ電気的に接続された演算・制御装置6を基本の構成要素として備えている。また本実施形態では、非接触式温度センサ−2、3で温度を検出した結果をそれぞれ増幅して演算・制御装置6に出力するアンプリファイア−4、5が設けられている。図中符号2a、3aはセンサー線であり、4a、5aはアンプ線である。
【0023】
容器入り流動物Cはベルトコンベアー等の搬送手段10の搬送経路(例えばベルト)上に載置されている。
容器入り流動物Cの容器表面には、少なくとも2点の測定点が設定される。本実施形態では、第一の測定点C1が、容器入り流動物Cの容器側面の略中心位置に設定されており、第二の測定点C2は、第一の測定点C1よりも上の範囲のできるだけ容器の上方に設けられている。尚、第二の測定点C2は、容器側面の上端近くに設定することが好ましく、容器内にヘッドスペースがない場合は容器の上面に設定してもよい。
2つの非接触式温度センサー2、3のうち、一方の非接触式温度センサ−2は、第一の測定点C1における表面温度を測定できる方向に向けて設置されており、他方の非接触式温度センサ−3は、第二の測定点C2における表面温度を測定できる方向に向けて設置されている。本実施形態において、非接触式温度センサ−2、3としては、赤外線放射温度計が好ましく用いられており、図中符号2b、3bは容器入り流動物Cからの赤外光をそれぞれ示している。
【0024】
演算・制御装置6は、容器表面に設定された測定点C1、C2における表面温度の測定値からそれらの差を算出する演算手段を備えている。
また本実施形態では、演算・制御装置6に、演算手段で算出した表面温度の差を、予め設定した基準値と比較し、比較した結果を不良品判別信号として出力する不良品判別信号出力手段も設けられている。この不良品判別信号出力手段は、公知の比較回路、比較器、比較装置等を用いて構成することができ、
演算手段が非接触式温度センサ−2、3の測定値の差を算出するものであるのに対して、不良品判別信号出力手段は、この測定値の差を、予め記憶させて設定しておいた基準値と比較する。そして、例えば、測定値の差が、予め設定した基準値よりも大きい場合は、容器入り流動物Cの流動性が所望の流動性よりも小さいと判別して不良品判別信号を出力する。
不良品判別信号は、例えば出力線6aを介して出力することができ、このような出力線6aの末端に警報装置等を取り付ければ、不良品が発生した際に作業員に連絡することができる。あるいは不良判別信号を他の制御手段(図示せず)等に出力すれば、流動性に応じた自動制御を行うことが可能となる。
このような演算・制御装置6としては、パ−ソナルコンピュ−タ、コントロ−ラ、シグナルプロセッサ−、メ−タ−リレ−、アナログ演算機等を例示することができる。
尚、非接触式温度センサ−2、3とアンプリファイア−4、5とをそれぞれ一体に構成してもよく、あるいは、アンプリファイア−4、5と演算・制御装置6とを一体に構成してもよい。また不良品判別信号出力手段と前記演算手段とを、別体とすることも可能である。
【0025】
このような構成を備えた本実施形態の判別装置1においては、次のようにして容器入り流動物Cの流動性の判別を行う。
まず容器入り流動物Cの容器側面に設けられた第一の測定点C1における容器の表面温度が、一方の非接触式温度センサー2で検出され、検出結果がアンプリファイア−4を経て演算・制御装置6に入力される。これと同時に、容器側面の第二の測定点C2における容器の表面温度が、他方の非接触式温度センサー3で検出され、検出結果がアンプリファイア−5を経て演算・制御装置6に入力される。演算・制御装置6ではこれらの検出結果から、2点の測定点C1、C2間の表面温度の差を算出し、不良品判別信号出力手段で、算出した表面温度の差を予め記憶させて設定しておいた基準値と比較し、流動性が所望の状態にないと判別された場合は不良品判別信号が出力される。
【0026】
尚、本実施形態では、非接触式温度センサ−2、3によってそれぞれの測定点における表面温度を測定し、得られた測定値の差を算出するという手順を示したが、例えば、1つの測定点における表面温度を基準温度とみなし、これ以外の測定点では、前記基準温度からみた相対的な温度が測定されるように構成してもよい。換言すれば、非接触式温度センサ−2、3の機能と、演算手段の機能とを一体化して構成し、1ステップで表面温度の差を検出することもできる。
また演算・制御装置6に不良品判別信号出力手段を設けず、演算手段で算出した測定点C1、C2間の表面温度差を、モニターやペンレコーダー等適宜別な表示手段又は記録手段等(図示せず)によって表示して、その表示を視認して流動性を判別することも可能である。
さらに、搬送手段10に代えて固定された検査台等を用いてもよく、容器入り流動物Cが搬送されていない状態でも、本発明の方法による流動性の判別は勿論可能である。
【0027】
また、容器入り流動物Cが搬送されている場合は、非接触式温度センサ−2、3の近傍に、容器入り流動物Cが非接触式温度センサ−2、3による温度測定位置を通過したことを感知する通過感知センサ7を設けることが好ましい。この通過感知センサ7からの信号がコード7aを介して演算・制御装置6へ出力され、この出力信号に基づいて、非接触式温度センサ−2、3による表面温度の測定値を演算装置へ取り込むタイミングが指示されるように構成する。
【0028】
図2に示す本発明の第2の実施態様の判別装置31は、主に図1に示す判別装置1に不良品除去手段20を付加して、不良品を自動的に除去できるよに構成したものである。
即ち、本実施例の判別装置31は、図1に示す第1の実施形態と同様の非接触式温度センサー2、3、アンプリファイア−4、5、演算・制御装置6、センサー線2a、3a、アンプ線4a、5a、通過感知センサ7、コード線7aを備えるとともに、搬送手段10が図2に外観を示すように構成されており、さらに不良品判別信号に応じて、搬送経路Aから不良品を除去する不良品除去手段20が設けられている。尚、図2においては、図1の判別装置1の構成要素と同じ構成要素の図示を一部省略している。
【0029】
搬送手段10としては、ベルトコンベア−、ロ−ラ−コンベア−、チェ−ンコンベア−、スライダ−等を例示することができる。本実施形態においては、ベルトコンベアー10が好ましく用いられ、本体11の上面に搬送経路Aをなすベルト面が無限軌道で図中矢印Xで示す方向に移動している。容器入り流動物Cはベルトコンベアー10の搬送経路(ベルト面)A上に載置され、図中矢印Xで示す方向に連続的に搬送される。また、搬送経路Aの両脇には、容器入り流動物Cが搬送経路Aの外へ出るのを防止するためのガード12、13がそれぞれ設けられている。
尚、図2におけるベルトコンベアー10の上流側及び下流側には、同様のベルトコンベアー10がそれぞれ設けられているが、図示を省略する。
【0030】
不良品除去手段20は、搬送経路A上から不良品C’を除外するための手段であり、容器入り流動物Cの形態や搬送手段10の構成に応じて適宜選択することができる。例えば、圧縮空気の噴射によって不良品C’を吹き飛ばして除去する装置、又は搬送手段10上に配置されたガ−ドを作動させて不良品C’を搬送経路Aから別の搬送経路に振り分ける装置、往復動によって不良品C’を搬送経路Aから押し出すプッシャ−等を例示することができる。尚、これらは公知のものでも良い。
本実施形態では、本体23の上部に、往復動によって不良品C’を搬送経路Aから押し出すプッシャ−22と、プッシャー22を前進及び後退させるシリンダー21とを備えた構成の不良品除去手段20が用いられている。また不良品除去手段20のプッシャー22が前進する方向(図中矢印Yで示す)においては、ガ−ド13に欠切部13aが形成されており、不良品C’がここから搬送経路A外へ押し出されるように構成されている。また不良品除去手段20は出力線6aを介して演算・制御装置6(図2では図示せず。図1参照。)と電気的に接続されている。
また温度センサ−2及び3はスタンド8に配設され、固定されている。
【0031】
このような構成を備えた本実施形態の判別装置31においては、次のようにして容器入り流動物Cの流動性の判別を行い、不良品の除去を自動的に行う。
容器入り流動物Cは、ベルトコンベア−10によって矢印X方向に搬送され、温度センサ−2及び3が配設されている位置を通過した際、通過感知センサ7(図1参照)が容器入り流動物Cを感知し、演算・制御装置6(図1参照)へ信号が出力される。演算・制御装置6では、この信号を受けて、容器充填豆腐Cの2点の測定点(図1のC1及びC2)の表面温度の測定値を演算手段に取り込み、予めプログラミングされた手順で処理を行うことによって、その容器入り流動物Cが良品であるか不良品であるかを判別する。不良品であると認定された場合は、出力線6aに不良品判別信号が出力される。
不良品判別信号は、出力線6aを介して不良品除去手段20に入力され、不良品除去手段20は、入力された不良品判別信号に応じてシリンダ−21を駆動させてプッシャ−22を矢印Y方向に前進させ、不良品C’を欠切部13aから搬送経路A外へ押し出す。この後、プッシャ−22は直ちに後退して元の位置に戻る。
【0032】
また不良品除去手段20は、不良品C’が除去されるべき位置に来たことを検出するための位置センサー(図示せず)を備えることが好ましい。このような位置センサとしては、例えば光電管等が挙げられる。この場合、不良品C’が来たことを検出する位置センサーは、不良品除去手段20が設けられている位置、又は不良品除去手段20よりも上流側の位置に設置することが望ましい。位置センサーを、不良品除去手段20よりも上流側に配置した場合は、位置センサーが容器入り流動物Cを検出してから、容器入り流動物Cが不良品除去手段20の位置に到達するまでの時間を、遅れ時間として予め記憶させておき、位置センサーが不良品である容器入り流動物C’を検出した後、前記遅れ時間が経過した後に不良品除去手段20が作動するように構成すればよい。
尚、不良品除去手段20を作動させるための制御装置(図示せず)は、演算・制御装置6と一体化して構成することも可能である。
【0033】
このように本実施形態の判別装置31によれば、容器入り流動物Cは、搬送手段10によって搬送されつつ、非接触式温度センサ−2、3によって容器表面温度が測定され、不良品判別信号出力手段によって不良品であるか否かが直ちに判別される。その間、表面温度測定後の流動物Cは搬送手段10によってさらに搬送され、不良品除去手段20に至る。この容器入り流動物Cが不良品であると判別された場合は、不良品除去手段20によって搬送経路Aから自動的に除去される。
従って、連続的にかつ高速で搬送される容器入り流動物Cに対して、個々に良品か不良品かを迅速に判別し、不良品C’のみを搬送経路Aから自動的に除去することができる。
【0034】
本発明を適用できる流動物の種類に関しては特に制約はなく、固相状態のものから液相状態のものまで、幅広く適用することができる。しかしながら、特に、容器に充填されたものに適用することが望ましく、なかでも食品が好ましい。
このような食品としては、例えば、凝固している方が良品と判断されるゼリ−、豆腐、ヨ−グルト、プリン等の各種食品、また凝固していない方が良品と判断される牛乳、ジュ−ス等の各種食品を例示することができる。
【0035】
【実施例】
次に、実施例を示して本発明を詳述するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示す判別装置1を構成した。本実施例の判別装置1は、容器入り流動物Cとして紙パックに充填された容器充填豆腐の凝固状態を判別するための装置である。
搬送手段10としてはベルトコンベア−を用い、容器充填豆腐Cはベルト上に載置した。
容器充填豆腐Cの容器側面には2つの測定点C1及びC2を設定した。一方の測定点C1は、容器充填豆腐Cの側面の略中心位置とし、他方の測定点C2は、同様に側面の上端部に設定した。
非接触式の温度センサ−2及び3としては、いずれも赤外線式の放射温度計のセンサ−(東京精工社製、NT−LS215A)を用いた。温度センサー2、3は、容器充填豆腐Cの側面から100mm離れた位置に設置し、一方の温度センサ−2は赤外光2bを検出するように測定点C1に向け、他方の温度センサ−3は赤外光3bを検出するように測定点C2に向けた。赤外光の光軸(測定面積)は直径8mmとした。
演算・制御装置6としてはシグナルプロセッサ(オムロン社製、K3TS)を使用した。シグナルプロセッサ6は、容器充填豆腐Cの測定点C1及びC2における表面温度の検出値の差を算出するとともに、算出した表面温度の差を、予め設定された基準値と比較し、比較結果を出力線6aに出力するように構成した。また通過感知センサ7としては、ファイバ−センサ7(キ−エンス社製、FU−77、FS−V11)を使用した。ファイバ−センサ7は、容器充填豆腐Cが温度センサ−2及び3の照射位置を通過したことを検知してトリガ出力するように構成した。
【0036】
本実施例の判別装置1において、温度センサ−2及び3は、容器充填豆腐Cの測定点C1及びC2における表面温度を検出し、検出結果はセンサ−線2a及び3aを介して各々アンプリファイア4及び5に入力される。前記検出結果はアンプリファイア4及び5において増幅され、アンプ線4a及び5aを介してシグナルプロセッサ6に出力される。
シグナルプロセッサ6は、ファイバ−センサ7より、容器充填豆腐Cが通過したことを知らせるトリガが入力されると、これに応じて温度センサ−2及び3の検出値を取り込んで演算を開始し、表面温度の検出値の差を算出して、予め入力し記憶させておいた基準値と比較するように構成した。尚、この基準値は、容器充填豆腐Cの内部の豆腐が固相である場合の表面温度差と液相である場合の表面温度差との間の値に設定した。
シグナルプロセッサ6は、前記表面温度の検出値の差が、基準値よりも大きい場合には、その容器充填豆腐C内部の豆腐は十分に凝固しているものと判断し、何の動作も行わない。一方、検出結果の差が基準値よりも小さい場合には、その容器充填豆腐C内部に対流が発生していることになるため、その容器充填豆腐Cは、内部の豆腐の凝固が十分でない不良品であると判断し、出力線6aに不良品判別信号を出力するように構成した。
【0037】
このように、本実施例の判別装置1は、容器充填豆腐Cをベルトコンベアー10のベルト上に載置して搬送させて、容器充填豆腐Cからの赤外光2b及び3bを検出するだけで、良品であるか不良品であるかを判別し、不良品である場合には不良品判別信号を出力するものである。
従って、容器充填豆腐Cを変性させることがなく、非破壊、非開封で、しかも極めて高速に、良品であるか不良品であるかを判別することができる。
【0038】
次に、本発明の方法の実施例について説明する。
(容器充填豆腐の調製例1)
常法により得た豆乳6000kg(固形分11.0%)を蒸気直接加熱式滅菌機(APV社製、ユ−ペリゼ−ション滅菌機)にて、298°Fの温度で3秒間保持して滅菌し、176°Fに冷却して均質化し、59°Fに冷却して無菌タンクに貯蔵した。
貯蔵した豆乳を無菌的に配管中に排出し、ミリポアフィルタ−で無菌化した凝固剤溶液を豆乳に対し0.4重量%の割合で均一に混合し、無菌充填機(テトラパック社製、アセプティックブリック充填機)にて300ml容器に無菌的に充填した後に密封し、容器充填豆腐を得た。
得られた容器充填豆腐をコンベア−で連続的に搬送し、容器ごと176°Fの温湯槽に連続的に浸漬して豆腐を加熱凝固させ、その後、冷水槽に浸漬して86°F程度まで冷却し、連続的にエアブロワ−をかけて容器表面を乾燥させた。
【0039】
(試験例1)
測定点を容器表面のどの位置に設ければ最も精度良く流動性が判別できるか、を確認するために以下の試験を行った。
1)試験試料
試験試料としては上記容器充填豆腐の調製例1で得られた容器充填豆腐を用いた。但し、試料は、豆腐が充分に凝固している良品と、充分に凝固していない不良品との二種類を調製した。
2)試験方法
容器に充填した豆腐を加熱凝固させた後、豆腐の品温が高い状態で室温に放置し、容器の側面の温度分布をサ−モグラフィ(JEOL社製、JTG6300)に写し、温度分布を視覚化した。
このような視覚化操作を、豆腐を十分に凝固させた良品と、豆腐の凝固が不完全な不良品とについて各々実施して比較した。具体的には、容器側面の略中心位置に点C1を、その点C1と同一垂線上の容器上端付近に点C2を設定し、この点C1及びC2がそれぞれどのような温度分布に所属しているかを比較した。
【0040】
3)試験結果
この試験の結果を図3に示す。図3は、容器充填豆腐の容器表面の温度分布を視覚化したサーモグラフを示す図である。図3(A)は豆腐の凝固が不完全な不良品であり、図3(B)は豆腐が十分に凝固した良品である。図3において、同記号で表示されている領域は、温度がほぼ同一の領域である。
図3(A)から明らかなように、容器充填豆腐の凝固が不完全である場合は、豆腐が液状であるため容器内部で対流が生じており、中心部の点C1と、その上方のほとんどの範囲が、ほぼ同一の温度分布に覆われている。即ち、図3(A)の場合は、点C1及びC2は、共に同一の温度分布の範囲に属しており、温度差がほとんどないことが明らかである。
一方、図3(B)においては、容器充填豆腐が完全に凝固しているため、同一の温度である領域は点C1を中心とする同心円状に分布している。この同心円状の分布は、中心に行くほど温度が高い。
従って、図3(B)の場合、点C1は、同心円の中心であるため最も表面温度が高く、点C2は、同心円の外側であるためそれよりも表面温度が低い。よって、点C1及びC2における表面温度差は極めて大きいということになる。
この試験の結果、本発明では、容器側面の略中心位置に第一の測定点C1を設け、この第一の測定点C1よりも上方に第二の測定点C2を設けることにより、容器入り流動物の流動性、特にその流動物が液相状態であるか固相状態であるかを、精度良く判別できることが確認された。
尚、他の流動物、他の温度条件にて同様の試験を行ったが、ほぼ同様の結果が得られた。
【0041】
(試験例2)
この試験は、試験例1で設定した第一の測定点C1と、第二の測定点C2とにおける容器の表面温度の差によって、どの程度の精度で流動性が判別できるか、を確認するために行った。
1)試料の調製
試験試料としては上記容器充填豆腐の調製例1で得られた容器充填豆腐を用いた。但し、試料は、豆腐が充分に凝固している良品と、充分に凝固していない不良品との二種類を調製した。
2)試験方法
上記実施例1で構成した判別装置1を用いて容器充填豆腐の表面温度を測定した。但し、測定結果に基づいて良品か不良品かの判別は行わず、演算手段で表面温度の差を算出した結果を、記録計に出力し、記録した。
加熱凝固及び冷却が終了した直後の容器充填豆腐を、ベルトコンベア−10で連続的に搬送し、容器充填豆腐の容器表面の温度を測定した。測定点は上記試験例1におけるC1及びC2と同じ位置とした。
ベルトコンベア−の移送速度を23m/分に設定するとともに、シグナルプロセッサ6では、温度センサ−2及び3の測定値の差を1kHzの周期でサンプリングし、通過感知センサ7からトリガが入力された後、8回サンプリング値の平均値を算出し、これを代表値とするように設定した。尚、この8回サンプリングを行っている間に容器充填豆腐が移動する距離は3mmであった。
このようにして、合計245個の容器充填豆腐について、2点の測定点C1及びC2における表面温度差の測定を行った。
【0042】
3)試験結果
この試験の結果を図4に示す。図4は、容器充填豆腐の表面温度差と個数分布との関係を示すグラフである。
図4において、横軸は測定点C1及びC2における表面温度の差であり、縦軸はその表面温度差に該当する容器充填豆腐の個数である。図4中で、斜線を付した棒グラフは、容器充填豆腐の凝固が完全な良品であったものを示し、白棒グラフは、容器充填豆腐の凝固が不完全な不良品であったものを示す。
図4から明らかなように、凝固が完全な良品(斜線棒グラフ)は、測定点C1とC2との表面温度差は全て10°Fを越え15°F以下の範囲であり、一方、凝固が不完全な不良品(白棒グラフ)は、測定点C1とC2との表面温度差は全て3°Fの未満の範囲であった。
このことから、3〜10°Fの間に基準値を設定し、この基準値よりも表面温度差が大きい場合は良品、小さい場合は不良品と判定すれば、容器充填豆腐の凝固状態の良不良を精度良く判別できることが明らかである。この試験の結果、本発明によれば、流動物の流動状態を精度良く判別できることが判明した。
尚、他の流動物、他の温度条件にて同様の試験を行ったが、ほぼ同様の結果が得られた。
【0043】
(試験例3)
この試験は、本発明の方法及び装置において、容器充填豆腐の品温の影響を確認するために行った。
1)試料の調製
試験試料としては上記容器充填豆腐の調製例1で得られた容器充填豆腐を用いた。但し加熱凝固後の冷却槽の温度を48°Fと85°Fの二種類に設定した。また、それぞれの冷却槽温度のものについて、豆腐が充分に凝固している良品と、充分に凝固していない不良品とを調製した。
2)試験方法
加熱凝固及び冷却が終了した直後の容器充填豆腐を、上記試験例2と同様にして、ベルトコンベア−10で連続的に搬送し、2点の測定点C1、C2における表面温度差を測定した。尚、測定時の室温は60〜68°Fの範囲とした。
このようにして合計245個の容器充填豆腐について、両測定点C1及びC2における表面温度差の測定を行った。
【0044】
3)試験結果
この試験の結果を図5に示す。図5において、横軸は測定した容器充填豆腐の容器番号(冷水槽内での位置を示す番号)であり、縦軸は測定点C1及びC2の表面温度の差である。
図5中の○は、容器充填豆腐の冷却条件が48°Fであった良品であり、□は、容器充填豆腐の冷却条件が85°Fであった良品である。また、△は、容器充填豆腐の冷却条件が48°Fであった不良品であり、×は、容器充填豆腐の冷却条件が85°Fであった不良品である。
図5の結果より、容器充填豆腐の冷却条件に関わりなく、即ち、容器充填豆腐の品温に関わりなく、良品(○及び□)の場合は表面温度差が全て12±2°Fの範囲に入っており、不良品(△及び×)の場合は全て1±1°Fの範囲に入っていることが明らかである。即ち、本発明によれば、容器充填豆腐の品温に関わりなく、良品と不良品とを問題なく判別することができることが認められた。
この試験の結果、本発明の方法及び装置においては、流動物の品温に関わりなく、常に良好な精度で流動性を判別できることが判明した。
尚、他の流動物、他の温度条件にて同様の試験を行ったが、ほぼ同様の結果が得られた。
【0045】
(試験例4)
この試験は、本発明の方法及び装置において、容器入り流動物の周囲温度との関係を調べるために行なった。
1)試料の調製
試験試料としては上記容器充填豆腐の調製例1で得られた容器充填豆腐を用いた。但し、試料は、豆腐が充分に凝固している良品と、充分に凝固していない不良品との二種類を調製した。
2)試験方法
上記実施例1で構成した判別装置1を用いて容器充填豆腐の表面温度を測定した。但し、ベルトコンベアー10は停止し、室温(67.5°F)で冷却させている間に、定時的に容器の表面温度を測定した。また温測定結果に基づいて良品か不良品かの判別は行わず、演算手段で表面温度の差を算出した結果を、記録計に出力し、記録した。
このような試験を、凝固が完全な良品3個、及び凝固が不完全な不良品3個についてそれぞれ実施した。
【0046】
3)試験結果
この試験の結果を図6に示す。図6において、横軸は冷水槽を出てからの経過時間であり、縦軸は2点の測定点C1、C2間の温度差(表面温度の差)である。図6中で、○は、容器充填豆腐の凝固が完全な良品である場合を示し、△は、容器充填豆腐の凝固が不完全な不良品である場合を示す。
図6から明らかなように、容器充填豆腐が不良品である場合(△)は、時間が経過してもC1とC2との表面温度差の値には変化がないのに対し、容器充填豆腐が良品である場合(○)は、測定開始後に徐々にC1とC2との表面温度差の値が減少していく傾向にある。
そして、測定開始後60分を越えると、良品である場合(○)でも、表面温度差が小さくなりすぎて、不良品である場合(△)との判別が困難となっている。このことから、2点間の表面温度差の測定は、容器入り流動物の品温と周囲の温度との差が大きい状態で実施されることが望ましいことが確認された。また、良品は、表面温度に分布が生じた後、60分もの長い間、空気中に放置してもその温度分布が消失しないことから、本発明の方法及び装置においては、仮に周囲の温度が多少変化したとしても、早めに温度測定を行う限り、判別の精度が周囲温度に影響されないことが認められた。換言すれば、本発明の方法及び装置は、環境温度の変化に対しても極めて安定した精度で流動性を判別できることが確認された。
尚、他の流動物、他の温度条件にて同様の試験を行ったが、ほぼ同様の結果が得られた。
【0047】
(実施例2)
上記実施例1で構成した判別装置1に、不良品除去手段20等を付加して図2に示す判別装置31を構成した。この判別装置31を用いて、上記容器充填豆腐の調製例1で得た容器充填豆腐について流動性の判別を行った。
(1)表面温度の測定
まず、加熱凝固及び冷却が終了した直後の容器充填豆腐を、ベルトコンベア−10で連続的に搬送し、41°Fの冷蔵庫に収納したが、冷蔵庫に収納する前に、判別装置1のベルトコンベア−10の上に載置して搬送した。
ベルトコンベア−10の移送速度を23m/分に設定するとともに、シグナルプロセッサ6では、温度センサ−2及び3の測定値の差を1kHzの周期でサンプリングしており、通過感知センサ7からトリガが入力された後、8回サンプリング値の平均値を算出し、これを代表値とするように設定した。尚、この8回サンプリングを行っている間に充填豆腐Cが移動する距離は3mmであった。
【0048】
(2)不良品の判定
シグナルプロセッサ6においては、基準値を予め6°Fに設定した。温度センサ−2及び3の検出値の差が、前記6°Fの基準値よりも高いか低いかを判定し、6°Fより低かった場合には、出力線6aを介して不良品判別信号を出力し、不良品押し出し装置20により不良品を排除するように構成した。
このようにして、180分の間に18,000個の容器充填豆腐を全数検査し、9個の不良品を排除することができた。
尚、判別が終了した全ての容器充填豆腐を開封し、内部の豆腐の凝固状態を確認したところ、不良品と判定されたものは豆腐がほとんど凝固しておらず、明らかに製品としては出荷できないものであった。また、良品と判定されたものは、豆腐は全て完全に凝固しており、不良品は全く混入していなかった。このことから、本発明の方法は、極めて判別の精度が高いものであることが確認された。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、容器入り流動物の容器を開封又は破壊することなく、また内容物を変性させることなく、容器内の流動物の流動性を判別することができる。しかも、高速処理が可能であるので、大規模な連続式製造ラインにも適用可能であり、全数検査が可能である。また、使用する装置の構造が簡易であり、装置の投資コスト及び運転中のランニングコストが安価である。
特に2点の測定点における容器の表面温度の差を用いて判別を行えば、周囲の環境変化や流動物の品温による影響を排除して、常に安定して、精度良く、流動性の判別を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の装置の第1の実施形態を模式的に示す概略構成図である。
【図2】図2は、本発明の装置の第2の実施形態の概略を示す外観図である。
【図3】図3は、容器充填豆腐の容器表面の温度分布を視覚化したサーモグラフを示す図である。
【図4】図4は、容器充填豆腐の表面温度差と個数分布との関係を示すグラフである。
【図5】図5は、容器充填豆腐の品温が異なる場合の表面温度の差を示すグラフである。
【図6】図6は、容器充填豆腐の表面温度差の経時変化を示すグラフである。
【符号の説明】
A ベルト面(搬送経路)
C 容器充填豆腐(容器入り流動物)
C’不良品
C1 第一の測定点(容器側面の略中心位置)
C2 第二の測定点(第一の測定点よりも上の範囲の所定位置)
1 判別装置
2 非接触式温度センサ−
3 非接触式温度センサ−
4 アンプリファイア
5 アンプリファイア
6 演算・制御装置、シグナルプロセッサ(演算手段、不良品判別信号出力手段)
6a 出力線
7 通過感知センサ(ファイバ−センサ)
7a コ−ド
8 スタンド
10 ベルトコンベア−(搬送手段)
11 本体
12 ガ−ド
13 ガ−ド
13a 欠切部
20 不良品除去手段
21 シリンダ−
22 プッシャ−
23 本体
31 判別装置
Claims (8)
- 容器に充填された流動物の流動性を判別する方法であって、容器表面に、容器側面の略中心位置に設けられた第一の測定点と、該第一の測定点よりも上方に設けられた第二の測定点を設定し、設定した測定点における容器の表面温度を測定し、測定した前記第一の測定点における容器の表面温度と前記第二の測定点における容器の表面温度の差によって流動物の流動性を判別することを特徴とする容器入り流動物の流動性の判別方法。
- 前記表面温度の差を予め設定した基準値と比較し、表面温度の差が基準値より大きいか小さいかによって、流動物の流動性が所望の状態であるか否かを判別することを特徴とする請求項1に記載の容器入り流動物の流動性の判別方法。
- 前記基準値を、流動物が固相状態にあるときの表面温度の差の値と、流動物が液相状態にあるときの表面温度の差の値との間の値に設定し、前記表面温度の差が前記基準値より大きいか小さいかによって、流動物が固相状態であるか又は液相状態であるかを判別することを特徴とする請求項2に記載の容器入り流動物の流動性の判別方法。
- 容器の表面温度の測定を、容器入り流動物の品温と周囲の温度とに差がある状態で行うことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の容器入り流動物の流動性の判別方法。
- 容器の表面温度の測定を、非接触式の温度センサ−を用いて行うことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の容器入り流動物の流動性の判別方法。
- 少なくとも次の(A1)及び(A2)、
(A1)容器側面の略中心位置に設けられた第一の測定点と、該第一の測定点よりも上方に設けられた第二の測定点における容器の表面温度をそれぞれ測定する非接触式温度センサ−、
(A2)前記非接触式温度センサ−に電気的に接続され、前記第一の測定点における容器の表面温度と前記第二の測定点における容器の表面温度の差を算出する演算手段、
を備えたことを特徴とする容器入り流動物の流動性の判別装置。 - 次の(A3)、
(A3)前記(A2)の演算手段が算出した表面温度の差を、予め設定した基準値と比較し、比較した結果を不良品判別信号として出力する不良品判別信号出力手段、を備えたことを特徴とする請求項6に記載の容器入り流動物の流動性の判別装置。 - 少なくとも次の(A4)及び(A5)、
(A4)前記(A1)の非接触式温度センサーによって容器の表面温度が測定された容器入り流動物を搬送するための搬送手段、
(A5)前記(A4)の搬送手段によって搬送される容器入り流動物を、前記(A3)の不良品判別信号出力手段より出力された不良品判別信号に応じて、搬送経路から除去することを特徴とする不良品除去手段、
を備えたことを特徴とする請求項7に記載の容器入り流動物の流動性判別装置。
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