JP3974580B2 - 三相商用周波数電源を用いた電磁誘導及び短絡回路型の液体加熱装置 - Google Patents
三相商用周波数電源を用いた電磁誘導及び短絡回路型の液体加熱装置 Download PDFInfo
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Description
【0001】
本発明は、液体用の加熱装置及び加熱方法に関するもので、特に、液体加熱に用いられる三相商用周波数電源を用いた電磁誘導及び短絡回路型の液体加熱装置に関するものである。
【0002】
現在、ヨーロッパ特許EP0383272A2及び中国特許ZL97106984.4に記載されているように、液体を加熱するための商用周波数電源による誘導加熱装置には、加熱方法の原理から分類すると、電流加熱と渦電流加熱との二種類がある。
【0003】
ヨーロッパ特許EP0383272A2の原理は、一次コイルを商用周波数電源と接続すると二次側となる金属管には、低電圧大電流の誘導電流が誘起される。この誘導電流により、金属管は加熱され、この熱量は液体に伝導される。
【0004】
このような加熱装置の構造としては、鉄心としてケイ素鋼板を多層に積み重ね、この鉄心のコア脚には、一次コイルを巻き、この巻回された一次コイルの表面を、二次側となる金属管で覆うとともに、一次コイルと二次側としての金属管との間を樹脂で充填することによって熱の伝導に不利となるスペースを除去し、これを一体として液体の入っている容器に入れて、二次側金属管の表面から均一に放熱させる。そして、鉄心のコア脚と二次側金属管とは容器を通して、容器外の上下ヨークと一体とした閉磁路が形成される。
【0005】
このような構成において、出力と安全電圧との関係から判断すると、出力が小さい場合には、二次側金属管の電圧は低くなり、出力が大きい場合には、二次側金属管の電圧は高くなり、安全上の影響を考慮する必要がある。即ち、この加熱方法では出力を制限する必要がある。このことは、下記の公式より明らかである。
S=K√P・・・(1)。但し、Kは定数で、鉄心の横断面Sと電力Pの平方根とが比例する。
【0006】
S=E/4.44fBN・・・(2)。但し、起電力E(ここでは電源電圧を示す)と周波数fと磁気誘導強度Bとを一定の数値とすると、鉄心の横断面Sとコイルの巻数Nとが反比例することになる。従って、式(1)及び式(2)より、出力が大きければ大きいほど電圧が高くなる。
【0007】
その他のものとして、加熱装置が容器と一体となっており、ヨーク部の鉄心が、容器外に設置され、空気中に露出する形式の加熱装置では、全体の形状が大きく、出力は小さく、熱効率は低く、製作プロセスは複雑である等の種々の問題が存在している。さらに、上記ヨーロッパ特許EP0383272A2中には、従来例としてその他の加熱方法に存在する多くの問題点についても記載されている。
【0008】
中国特許ZL97106984.4中に記載されている液体加熱用の加熱装置は、ケイ素鋼板で形成された“III”形の鉄心を多層に積み重ね、その“III”形の鉄心の上端に磁気を有する鉄鋼品、即ち、磁気鋼を設置し、それらの二種類の異なる材料で構成されている三相の磁気導体は、一つの三相閉磁路を形成する。
【0009】
その“III”形の鉄心の三つのコア脚に巻回されているコイルに、三相商用周波数電源を接続し通電すると、その磁気鋼の中で三相交流変化する磁束により、鉄心に大きな渦電流及びヒステリシスを生じて、磁気鋼は急速に加熱させる。この熱量は主に渦電流から発生するもので、渦電流加熱である。
【0010】
この渦電流加熱型の加熱装置の構造は、以下の通りである。即ち、金属ケースの上端は上記磁気鋼の下端と溶接され、密閉されており、鉄心とコイルとがこの金属ケース内に封入されている。コイルの引出線は、金属ケースの一方の側面にある端子盤から引出され、金属ケースと端子盤との間のスペース全体には、絶縁充填物が充填されて、完全な密閉構造となっている。
【0011】
使用状態では、引出線の出力端以外の装置全体は、液体中に浸されており、動作中には、磁気鋼、鉄心及びコイルで生じた熱量が、直接または間接に金属ケースを通じてその周りの液体に伝導される。ここで、各相コイルの周囲からの放熱が金属ケースへ均一になされないため、コイルU、V二相間及びV、W二相間に、部分的な比較的高いコイル温度の上昇が発生し、使用寿命に影響を与えることが判明した。その他、同装置は鉄心の断面積が大きい、力率が低い等の問題もある。
【特許文献1】
ヨーロッパ特許EP0383272A2
【特許文献2】
中国特許ZL97106984.4
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
このように構成されているので、前者のヨーロッパ特許の誘導加熱形式のものは、出力が小さい場合には、二次側金属管の電圧は低くなり、出力が大きい場合には、二次側金属管の電圧は高くなり、安全上の影響を考慮する必要がある。即ち、この加熱方法では出力を制限する必要がある等の問題がある。
【0013】
さらに、後者の中国特許の渦電流加熱形式のものは、各相コイルの周囲からの放熱が金属ケースへ均一になされないため、コイルU、V二相間及びV、W二相間に、部分的な比較的高いコイル温度の上昇が発生し、使用寿命に影響を与えることが判明した。その他、同装置は鉄心の断面積が大きい、力率が低い等の問題もある。
【0014】
この発明は、出力と力率は大幅に向上し、コストは大幅に安くなり、かつ動作は安全で信頼性がある液体加熱装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
請求項1に係る発明は、三相商用周波数電源を用いた電磁誘導及び短絡回路型の液体加熱装置において、全体をケイ素鋼板で積み重ねて一つの三相閉磁路を形成するEI形鉄心1と、このEI形鉄心1の三本のコア脚に、それぞれ一次コイル2を巻回した三相一次コイルと、鉄心1と三相一次コイルとの全体を封入する金属ケースとを有し、三相一次コイルはデルタ(Δ)接続又はスター(Y)接続とし、金属ケース内のスペースには、絶縁充填物が充填されて密閉構造を形成するとともに、この金属ケースは、三相閉磁路に沿って設置して、鉄心1と各相の一次コイル2とを包囲して各相の二次側抵抗を形成することによって、液体加熱装置の主な発熱体になり、且つ、鉄心と三相一次コイルの保護ケース及び放熱体となり、各相の二次側は金属ケースを利用して導通し、二次側の相と相の間の短絡回路及び三相短絡回路を形成し、この三相短絡回路のベクトルの和はゼロとし、動作中では、金属ケースは零電位となり、
この金属ケースは、上トレー3a、下トレー3b、ケーシング4、二つの矩形管5とコネクタ部6とを有し、このコネクタ部6はケーシング4の一方の側面下方に溶接され、三相一次コイルのリード線をコネクタ部6から引き出し、上トレー3a、下トレー3bはそれぞれケーシング4の上下端と溶接され、矩形管は第1の矩形管5aと第2の矩形管5bとよりなり、第1の矩形管5aは三相一次コイルのU、V二相の間及びそれと対応する鉄心1の上下ヨークの間に設置し、第2の矩形管5bは三相一次コイルのV、W二相の間及びそれと対応する上記鉄心1の上下ヨークの間に設置し、2つの矩形管5は、ケーシング4の前後方向両面を貫通し、この前後方向両端の周りの部分は、それぞれケーシング4の前後方向両面と溶接され、両矩形管5の左右方向両面とケーシング4とは、それぞれ各相一次コイル2を包囲する三つの二次側とする金属リングを形成し、両矩形管5の上面とケーシング4及び上トレー3aとは、それぞれ上ヨークを包囲する2つの二次側とする金属リングを形成し、両矩形管5の下面とケーシング4及び下トレー3bとは、それぞれ下ヨークを包囲する2つの二次側とする金属リングを形成し、この二次側とする各金属リングは、充分に鉄心三相磁路の有効長さを利用して、装置全体の出力を向上させるようにしたものである。
【0017】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の発明において、矩形管5は、両端が開放した構造に形成されているものである。
【0018】
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の発明において、矩形管5は、上下方向両面に内方に折り曲げられた羽状片を有するものである。
【0019】
請求項4に係る発明は、請求項1に記載の発明において、矩形管5は、両端は半密閉状の構造に形成するとともに、その一端は少なくとも液体の入力端を有し、他端は少なくとも三個の液体の出力端を有し、矩形管5の内部には、放熱機能を有するとともに、液体の流速も増加可能な液体ディフレクタ10が設置されているものである。
【0021】
この発明によれば、液体加熱のための出力と力率は大幅に向上し、コストは大幅に安くなり、かつ動作は安全で信頼性がある液体加熱装置及び液体加熱方法が得られる。
【0022】
請求項1〜請求項4に係る発明は、金属ケースは三相閉磁路に沿って設置して、鉄心1と各相の一次コイル2を包囲して各相の二次側抵抗を形成することによってこの発明による液体加熱装置の主な発熱体となるとともに、鉄心と三相一次コイルの保護ケースと放熱体としての効果も有する。
【0023】
又、各相の二次側は、同一の金属ケースを利用して導通し、二次側の相と相の間の短絡回路及び三相の短絡回路を形成し、動作中はその三相の短絡回路のベクトルの和はゼロとなるとともに、金属ケースは零電位となる。
【0024】
さらに、二次側には誘導された大電流と、短絡回路による大電流との二種類の大電流の組み合わせ効果によって、金属ケースは急速に加熱されるから、この熱量は液体に伝導され、液体の加熱効率が良い。
【0025】
二次側とする各金属リングは、充分に鉄心三相磁路の有効長さを利用して、装置全体の出力を向上させることが出来る。
【0026】
矩形管の内部に液体ディフレクタを設置したものは、放熱機能を有するとともに、液体の流速も増加させることが出来る。
【0027】
一次コイルの銅・鉄損による熱量は、金属ケースを通じて外へ伝導されるから、一次コイルの上昇温度は低くなり、動作状態は信頼できる。
【0028】
二次側に発生した二種類の大電流によって、金属ケースは急速に加熱しているので、鉄心の断面積を同じにした時の従来の加熱方法と比べると、装置全体の出力効率は向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
本発明の三相商用周波数電源を用いた電磁誘導及び短絡回路型の液体加熱装置を実現する技術手段としては、この発明の液体加熱装置では、全体がケイ素鋼板を多層に重ねて一つの三相閉磁路を形成するEI形鉄心があり、このEI形鉄心の三本のコア脚には、それぞれ一次コイルを巻回した三相一次コイルが形成されている。三相一次コイルの各相は、順次、左から右へとそれぞれU、V、Wで表わされ、各三相一次コイルは、スター(Y)接続またはデルタ(Δ)接続されている。
【0030】
鉄心と三相一次コイルとは、その全体が金属ケースに封入され、金属ケース内のスペースには、絶縁充填物が充填されて密閉構造となっている。金属ケースは、三相閉磁路に沿って設置して、鉄心と各相の三相一次コイルとを包囲して各相の二次側の抵抗を形成することによって、液体加熱装置の主な発熱体になり、且つ、鉄心と三相一次コイルの保護ケース及び放熱体ともなっている。各相の二次側は金属ケースを利用して導通し、二次側の相と相の間の短絡回路及び三相短絡回路を形成している。この三相短絡回路のベクトルの和はゼロとし、動作中では、金属ケースは零電位となっている。
【0031】
金属ケースは、上トレー、下トレー、ケーシング、二つの矩形管とコネクタ部とを有し、このコネクタ部はケーシングの一方の側面下方に溶接され、一次コイルのリード線がコネクタ部から引き出され、上トレー、下トレーはそれぞれケーシングの上下端と溶接される。
【0032】
矩形管は第1の矩形管と第2の矩形管とよりなり、第1の矩形管は三相一次コイルのU、V二相の間及びそれと対応する鉄心の上下ヨークの間に設置し、第2の矩形管は三相一次コイルのV、W二相の間及びそれと対応する鉄心の上下ヨークの間に設置する。二つの矩形管は、ケーシングの前後方向両面を貫通し、この前後方向両端の周りの部分は、それぞれケーシングの前後方向両面と溶接される。このようにすることにより、両矩形管の左右方向両面とケーシングとは、それぞれ各相一次コイルを包囲する三つの二次側とする金属リングを形成している。この三つの二次側とする金属リングは、順次、左から右へとそれぞれU、V、Wで表わされる。
【0033】
両矩形管5の上下方向両面とケーシング4及び上トレー3aとは、それぞれ上ヨークを包囲する2つの二次側とする金属リングを形成し、両矩形管5の下面とケーシング4及び下トレー3bとは、それぞれ下ヨークを包囲する2つの二次側とする金属リングを形成し、この二次側とする各金属リングは、鉄心三相磁路の有効長さを充分に利用して、装置全体の出力を向上させる。
【0034】
矩形管には、両端が開放した構造に形成されている矩形管や、この両端が開放した構造の矩形管の上下方向両面に内方に折り曲げられた羽状片を有する構造の矩形管がある。
【0035】
さらに、矩形管の両端を半密閉状の構造に形成するとともに、その一端は少なくとも液体の入力端を有し、他端は少なくとも三個の液体の出力端を有し、矩形管の内部には、放熱機能を有するとともに、液体の流速も増加可能な液体ディフレクタが設置されている。
【0036】
金属ケースを構成する上トレー、下トレー、ケーシング、二つの矩形管と液体ディフレクタは、厚さ1〜3mmの金属薄板で製作している。金属薄板はステンレス板、鋼板またはアルミ板が使用されている。コネクタ部はステンレス型管を使って製作することがある。
【0037】
三相商用周波数電源を用いた電磁誘導及び短絡回路型の液体加熱方法を実現する技術手段としては、コネクタ部から引き出されているリード線の出力端を除くこの発明の液体加熱装置全体を液体に浸け、この液体加熱装置の金属ケースが、三相閉磁路に沿って鉄心1と三相一次コイル2を包囲する二次側となることにより、金属ケースを発熱体とし、鉄心1と三相一次コイル2との保護ケースを放熱体とし、液体加熱装置の三相一次コイルを三相商用周波数電源に接続することにより、三相閉磁路に沿って鉄心と各相の一次コイルを包囲する金属ケースの各相二次側金属リングに大電流が誘導される。各相の二次側金属リングは、同一の金属ケースを利用して導通し、各相の間の短絡回路及び三相の短絡回路に大電流が発生する。
【0038】
二種類の大電流によって金属ケースは急速に加熱され、この金属ケースに発生した熱量は、この金属ケースの周囲の液体に伝導され、各相二次側金属リングで形成された三相の短絡回路のベクトルの和はゼロとなるとともに、金属ケースは零電位となる。このように、二種類の大電流による加熱方法では、装置全体の出力効率を向上させることが出来る。
【0039】
本発明の基本となる技術手段は、下記の通りである。二次側金属リングの誘導電流は、
I1N1=I2N2・・・(3)で表される。ここで、I1は一次電流、I2は二次電流、N1は一次コイルの巻線数、N2は二次側の巻線数である。但し、N2は1とする。その他、二次側金属リングの相と相の間の短絡回路及び三相短絡回路で生じる各短絡電流IDLは、それぞれ短絡起電力Eに正比例し、それぞれ短絡インピーダンスに反比例し、その式は、
IDL=E/Z・・・(4)で表わされる。
【実施例1】
【0040】
本発明の第1の実施例を、図1〜図3に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の鉄心1と一次コイル2との構造を示す図で、図1のa図は正面図、図1のb図は側面図である。
【0041】
図1において、鉄心1はEI形の多層ケイ素鋼板で形成されており、三相閉磁路を形成している。このEI形鉄心1の三本のコア脚には、それぞれ一次コイル2が巻回されて、三相一次コイルが形成されている。三相一次コイルの各相は、順次、左から右へとそれぞれU、V、Wで表わされ、各三相一次コイルは、スター(Y)接続またはデルタ(Δ)接続されている。なお、図1は、スター(Y)接続を示している。
【0042】
図2は本発明の矩形管5を示すもので、図2−1〜図2−4は、それぞれ四種類の形状を有する矩形管5の構造を示している。図2−1は、両端が開放した構造に形成された矩形管5を示しており、図2−1のa図は正面図、図2−1のb図は図2−1のa図の側面図である。図2−2は、両端が開放した構造で、かつ上下方向両面には内方に折り曲げられた羽状片を有する矩形管5を示しており、図2−2のa図は正面図、図2−2のb図は図2−2のa図の側面図である。
【0043】
図2−3は、両端が半密閉状の構造に形成された矩形管5である。この矩形管5の一端は入力端となっており、吸込丸管11が一カ所設置されている。この矩形管5の他端は出力端となっており、三カ所に四角形状の穴が開けられている。この矩形管5の内部には、液体ディフレクタ10が設置されている。液体ディフレクタ10は完全に密閉された空心管であり、その上下方向両面には、それぞれ矩形管5の上下方向両面に形成されている内方に折り曲げられた羽状片と溶接され、液体ディフレクタ10の周辺と矩形管5の内壁面との間には、一定の間隔が保持されている。このように形成されているので、液体ディフレクタ10は矩形管5に対して放熱機能を持つばかりでなく、矩形管5に流れる液体の流速も加速させることが出来る。液体ディフレクタ10はステンレス板、吸込丸管11はステンレス型管を用いて製作することができる。図2−3のa図は正面図、図2−3のb図は図2−3のa図の側面図、図2−3のc図は図2−3のa図のA−A線断面図である。
【0044】
図2−4は、両端が半密閉状の構造に形成された矩形管5であり、この矩形管5の一端は入力端となっており、吸込丸管11が三カ所設置されている。この矩形管5の他端は出力端となっており、四カ所に四角形状の穴が開けられている。その他の構造は図2−3と同様である。図2−4のa図は正面図、図2−4のb図は図2−4のa図の側面図、図2−4のc図は図2−4のa図のA−A線断面図である。
【0045】
図2において、両端が開放した構造に形成された矩形管5は、出力が比較的小さい液体加熱装置に使用される。この液体加熱装置が使用される場合には、流動性媒体による熱の伝導は、自然対流方式とする。半密閉状の構造に形成された矩形管5は、出力が比較的大きい液体加熱装置に使用される。この場合には、その流動性媒体による熱の伝導は、強制循環方式とする。なお、本発明の矩形管5の構造は、図2に示す四種類に限定されるものではなく、本技術分野における通常の知識を有する当業者が容易に発明することのできる範囲を含むものとする。
【0046】
図3のa図〜図3のc図は、本発明による三相商用周波数電源を用いた電磁誘導及び短絡回路型の液体加熱装置20を示すもので、図3のa図は正面図、図3のb図は図3のa図におけるA−A線断面図、図3のc図は図3のa図におけるB−B線断面図である。
【0047】
液体加熱装置20は、図1に示す鉄心1と一次コイル2と、上トレー3a、下トレー3b、ケーシング4、第1の矩形管5a、第2の矩形管5bとよりなる二つの矩形管5、コネクタ部6とから構成されており、これらはすべて金属ケース内に配置されている。三相一次コイルのリード線8はコネクタ部6から絶縁板7を貫通して引き出されており、金属ケースと鉄心1及び三相一次コイルの間には、一定の絶縁間隔が保持されており、金属ケース内の空隙には、全て絶縁充填物9が充填されて、完全な密閉構造となっている。
【0048】
ステンレス管で形成されているコネクタ部6を除いて、図3に示す金属ケース内に配置されている各部品は、すべてステンレス板を使ってプレス成型・製作した後、組立てられる。コネクタ部6はケーシング4の一方の側面下方に溶接され、上トレー3a、下トレー3bがケーシング4の上端と下端とにそれぞれ溶接される。
【0049】
液体加熱装置20は、図2−1に示すように、両端が開放した構造に形成された矩形管5を使用し、第1の矩形管5aは三相一次コイルのU、V二相の間及びそれと対応する鉄心1の上下ヨークの間に設置され、第2の矩形管5bは三相一次コイルのV、W二相の間及びそれと対応する鉄心1の上下ヨークの間に設置される。第1の矩形管5a及び第2の矩形管5bの二つの矩形管5は、ケーシング4の前後方向両面を貫通し、その前後方向両端の周りの部分はそれぞれケーシング4の前後方向両面と溶接される。
【0050】
従って、第1の矩形管5a及び第2の矩形管5bの左右方向両面とケーシング4とそれぞれ各相一次コイル2を包囲する三つの二次側となる金属リングが形成され(図3のc図のB−B線断面図参照)、その三つの二次側となる金属リングは、それぞれその位相はU、V、Wと表示される。両矩形管5の上面とケーシング4及び上トレー3aとは、それぞれ上ヨークを包囲する2個の二次側となる金属リングを形成し、両矩形管5の下面とケーシング4及び下トレー3bとは、下ヨークを包囲する2つの二次側とする金属リングを形成する(図3のb図のA−A線断面図には、UV相部分の二次金属リングが表示されている)。装置全体の出力を向上させるために、二次側としての上記各金属リングは、鉄心三相磁路の有効長を充分に利用している。
【0051】
図3において、第1の矩形管5aの左側は、U相の金属リングとして動作し、右側はV相の金属リングとして動作する。これら二つの位相の異なる二次側金属リングは、第1の矩形管5の上下方向両面を貫通して接続されて電気的に導通し、U相とV相の二つの二次側金属リングの間の短絡回路のインタフェースを形成している。
【0052】
V相の金属リングとW相の金属リングは、第2の矩形管5bの上下方向両面を貫通して接続されて電気的に導通し、V相とW相の二つの位相の異なる二次側金属リングの間の短絡回路のインタフェースを形成している。
【0053】
U相の金属リングとW相の金属リングは、ケーシング4を貫通して接続されて電気的に導通し、U相とW相の二つの位相の異なる二次側金属リングの間の短絡回路のインタフェースを形成している。各金属リングは、同一金属の金属ケースを貫通して接続されて電気的に導通し、二次側金属リングの三相短絡回路を形成しており、動作中、三相短絡のベクトルの和はゼロとなり、金属ケースは零電位となる。
【0054】
コネクタ部から引き出されているリード線の出力端を除く上記液体加熱装置20の全体は、液体中に沈められ、その三相一次コイルが三相商用周波数電源に接続されると、三相閉磁路に沿って鉄心1と一次コイル2とを包囲している金属ケースの各相の二次側金属リングに大電流が誘導され、各相の二次側金属リングは、同一の金属ケースを貫通して接続されて電気的に導通し、各相の間の短絡回路のインタフェース及び三相短絡回路に大電流が発生する。
【0055】
この発生した二種類の大電流の組み合わせ効果によって、金属ケースは急速に加熱され、発生した熱量は、順次金属ケースから周囲の液体に伝導される。動作中、二次側金属リングによって形成された三相の短絡回路のベクトルの和はゼロとなり、金属ケースは零電位となる。このような二倍の大電流による加熱方法は、鉄心の断面積を同じにした時の従来の加熱方法と比べると、装置全体の出力効率は向上する。
【実施例2】
【0056】
この発明の第2の実施例を、図4、図5に基づいて詳細に説明する。
図4に示す二つの図面(図4のa図、図4のb図)は、本発明の三相商用周波数電源を用いた電磁誘導及び短絡回路型の液体加熱装置30を示している。図5はこの発明を循環式加熱器40に応用した場合を示す図で、図5aは、循環式加熱器40の一部切欠図を有する正面図、図5のb図は、図5aのA−A線断面図である。
【0057】
液体加熱装置30において、両矩形管5(第1の矩形管5aと第2の矩形管5b)は、いずれも図2-4に示す半密閉状構造の矩形管5を用いている。矩形管5以外の液体加熱装置30のその他の構造は、いずれも液体加熱装置20のものと同じである。
【0058】
図5に示す循環式加熱装置40では、本発明の液体加熱装置30が用いられており、この液体加熱装置30は循環コンテナ13の中にあるシャーシ14に固定されている。貯水タンク(図示せず)に蓄えられている加熱するための水は、循環ポンプにより、吸込主水管16を介して循環コンテナ13に注入された後、三つのフローに分流されて流れだす。一つのフローは、丸穴15から下方向に噴射し、拡散した後、次いで、上方向に向かう。他の二つのフローは、枝管17(図5のb図中に一つのフローの枝管が示されている)を介して液体加熱装置30の6個の吸込丸管11を通って、二つの矩形管5と液体ディフレクタ10の間の隙間に入り、その後、二つの矩形管5の他方の端から排出される。上記の三つのフローを流れる水は、液体加熱装置30の金属ケース表面を経て流れ、この金属ケース表面に発生している熱により加熱されて出口端12から排出され、貯水タンクに戻る。このようなプロセスを繰り返すことにより、貯水タンク中の水は、必要な温度まで加熱される。
【0059】
次いで、この発明の第1の実験例について説明する。
(実験例1)
この実施例2では、本発明の液体加熱装置30と同じ出力(315KW/400V)を有する渦電流加熱装置との対比試験を行った。等量の水について、その水温が16.5℃〜95℃まで循環加熱を行った。実測データは表1に記載されている。
【0060】
表1において、この発明の液体加熱装置では、動作電流が小さく、力率が0.95まで高くなることが明らかである。さらに、動作中は、如何なる補償コンデンサも必要とせず、コイルの温度上昇は、従来の渦電流加熱装置の温度上昇より25.8℃低くなった。このように、本発明の液体加熱装置は、耐久性が良く、消耗部品が大幅に少なく、製作コストも安い等の効果がある。
【0061】
【表1】
【0062】
上記の試験結果は、同じ循環加熱条件の下で行われた結果である。両者の相違点は、本発明の液体加熱装置に供給される循環水の一部は、二つの矩形管5を通り、残りの循環水は、金属ケースの表面を通るが、一方、従来の渦電流加熱装置に供給される循環水は、全部金属ケースの表面を通る。簡単に言うと、本発明では、各相の一次コイル2の周囲の放熱は、十分かつ均一であるが、従来の渦電流加熱装置では、コイルのUVの二相及びVWの二相の間の部分の放熱は不十分であるので、抵抗測定法で計った上昇温度では、本発明より25.8K高くなった。
【0063】
次いで、この発明の第2の実験例について説明する。
(実験例2)
実験例2は、この発明による液体加熱装置の動作中に給電されている時の金属ケースの動作状況をさらに説明するためのものである。上記実施例2で述べた本発明の液体加熱装置30について、出力630KW、三相電圧はいずれも400Vの通常の空気中の環境下で、下記のような破壊性試験を行った。その実測データは表2に示されている。
【0064】
【表2】
【0065】
試験No.1は、破壊する以前の完全な状態で行った結果で、その実測出力は630KW、即ち定格出力である。その内一次コイル及び鉄心の熱出力、即ち、一般に、銅損及び鉄損と言われている熱出力は、8.7KWであり、定格出力の1.381%を占めている。
【0066】
試験No.2によれば、金属ケースの上トレー3a、下トレー3bとは、それぞれケーシング4とは別部材として分けて形成されている。そのため、ヨークの周囲にある四つの二次側金属リングの電流回路が遮断される。その時、インタフェースと同様に、U、V、Wの三つの二次側金属リングの構造と三相短絡回路の構造とは変わらない。実測した出力と定格出力の差は上記四つの金属リングの出力の和である。
【0067】
試験No.3は、上記の試験を基礎として、U相とV相と二つの位相の間のセンターラインに沿って、即ち、図4に示すA−A切断線によりケーシング4及び第1の矩形管5aとをさらに分割した結果導き出されている。位相Uの金属リングの一つは、独立した二次側となり、残りの二相の二次側金属リングは、短絡回路のインタフェースと同様に不変の状態を保持している。しかしながら、三相短絡回路はもはや存在していない。実測出力と次の試験No.4の実測出力との相違は、V相とW相との二つの位相の短絡回路のインタフェースの出力が正確になったことである。ここで、短絡回路のインタフェースの総出力は、残りの短絡回路の2つのインタフェースの出力が前者と一致した時、VW二相の値の3倍となる。
【0068】
試験No.4では、金属ケース4及び第2の矩形管5bとは、VとWと二つの位相の間のセンターラインに沿って、上記の切断方法よりさらに分割されている。U、V、Wの三つの金属リングは、三つの独立した二次側になり、実測した出力は三つの金属リングの出力の和である。
【0069】
定格出力から上記で判明した各項目の実測出力を減じると、その差は105.6KWとなる。これは、三相短絡回路の出力であり、定格出力の16.7%を占めている。
【0070】
試験No.4の液体加熱装置を見ると、その液体加熱装置の構造はヨーロッパ特許EP0383272A2の三相液体加熱装置の構造と対応しているので、その出力は同様に対応するはずである。しかしながら、試験No.4で実測した出力は、定格出力の0.5487倍である。同じ断面積の鉄心に対して、本発明の液体加熱装置の出力は、上記のヨーロッパ特許の出力の1.8倍であることが明らかである。
【0071】
上記したように、銅・鉄損の総出力に占める比率は小さいが、その銅・鉄損の熱量が断熱状態になると、動作状態では、一次コイルの温度は、規格温度を超えて、あるいは一次コイルが焼損される温度にまで急速に上昇する。簡単に言うと、銅・鉄損の熱量は必ず金属ケースを通じて外へ伝導され、この熱の伝導が充分であればあるほど、一次コイルの上昇温度は低くなり、動作状態は信頼できる。
【0072】
このような理由で、金属ケースの温度は必ず一次コイルの温度より低くする必要があり、その温度差が大きければ大きいほど、熱の伝導には有利である。しかしながら、金属ケースの各部分の温度は均一ではない。このことは、上記の実測試験からも明らかである。即ち、第1の矩形管5a及び第2の矩形管5bの上面及び下面は、最も高い温度となっている。何故ならば、矩形管5の上面及び下面には、短路回路のインタフェースの電流と二次側金属リングの誘導電流とによる二種類の加熱機能を集中させているためである。そのため、簡単かつ有効な放熱方法は、矩形管の中にこの矩形管と接続する液体ディフレクタを設置することであり、あるいは、金属ケース全体の温度を均一にするために、この部分に通す液体の流量を増加させることである。
【0073】
本発明は、(1)ヒート・インダストリー設計分野に応用出来る。この分野では、単位面積あたりの放熱出力として定義される表面負荷パラメータがあり、表面積が大きれば大きいほど、出力設計における余裕量が大きくなる。本発明では、三相閉磁路に沿って鉄心と各相の一次コイルを包囲する金属ケースを主な発熱体とすることを採用しているため、出力設計における余裕量を最大化するための設計値が得られる。(2)本発明では、動作中は金属ケースが零電位であるから安全かつ信頼できる。(3)本発明ではU、V相とV、W相の巻き線の間にそれぞれ液体を流通できる矩形管を設置したので、三相一次コイルの周囲から均一に放熱され、温度上昇は低くなり、使用寿命を延長することができる。(4)本発明では、力率は90%以上に達している。(5)同じ出力を実現するために必要な鉄心の断面積は、ヨーロッパ特許EP0383272A2及び中国特許ZL97106984.4に記載されているものより、本発明のものは30%以上小さく、銅と鉄の使用量は30%以上減少し、製造コストも大きく下げることが出来る。大量生産する場合には、本発明の経済効果は非常に良くなる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の実施例を示す鉄心及び一次コイルの構造図で、図1のa図は鉄心及び一次コイルの正面図、図1のb図は側面図である。
【図2−1】本発明の第1の実施例を示すもので、両端が開放した構造の矩形管で、図2−1のa図は正面図、図2−1のb図は図2−1のa図の側面図である。
【図2−2】本発明の第1の実施例を示すもので、両端が開放した構造で、且つ上下方向両面には、内方に折り曲げられた羽状片を有する矩形管で、図2−2のa図は正面図、図2−2のb図は図2−2のa図の側面図である。
【図2−3】本発明の第1の実施例を示すもので、両端が半密閉状態の構造の矩形管で、図2−3のa図は正面図、図2−3のb図は図2−3のa図の側面図、図2−3のc図は図2−3のa図のA−A線断面図である。
【図2−4】本発明の第1の実施例を示すもので、両端が半密閉状態の構造の矩形管で、図2−4のa図は正面図、図2−4のb図は図2−4のa図の側面図、図2−4のc図は図2−4のa図のA−A線断面図である。
【図3】本発明の第1の実施例を示すもので、三相商用周波数電源を用いた電磁誘導及短絡回路型の液体加熱装置の要部構造図で、図3のa図は正面図、図3のb図は図3のa図のA−A線断面図、図3のc図は図3のa図のB−B線断面図である。
【図4】本発明の第2の実施例を示すもので、三相商用周波数電源を用いた電磁誘導及短絡回路型の液体加熱装置の要部構造図で、図4のa図は正面図、図4のb図は図4のa図のA−A線断面図である。
【図5】本発明の第2の実施例を示すもので、三相商用周波数電源を用いた電磁誘導及短絡回路型の液体加熱装置を用いた循環式加熱器40の要部構造図で、図5のa図は正面図、図5のb図は図5のa図のA−A断面図である。
【符号の説明】
【0075】
1 鉄心
2 一次コイル
3a 上トレー
3b 下トレー
4 ケーシング
5 矩形管
5a 第1の矩形管
5b 第2の矩形管
6 コネクタ部
7 絶縁板
8 リード線
9 絶縁充填物
10 液体ディフレクタ
11 吸込丸管
12 出力端
13 循環コンテナ
14 シャーシ
15 丸穴
16 吸込主水管
17 枝管
20、30 液体加熱装置
40 循環式加熱器
Claims (4)
- 三相商用周波数電源を用いた電磁誘導及び短絡回路型の液体加熱装置において、
全体をケイ素鋼板で積み重ねて一つの三相閉磁路を形成するEI形鉄心1と、このEI形鉄心1の三本のコア脚に、それぞれ一次コイル2を巻回した三相一次コイルと、上記鉄心1と上記三相一次コイルとの全体を封入する金属ケースとを有し、
上記三相一次コイルはデルタ(Δ)接続又はスター(Y)接続とし、
上記金属ケース内のスペースには、絶縁充填物が充填されて密閉構造を形成するとともに、この金属ケースは、三相閉磁路に沿って設置して、上記鉄心1と各相の上記一次コイル2とを包囲して各相の二次側抵抗を形成することによって、上記液体加熱装置の主な発熱体になり、且つ、上記鉄心と上記三相一次コイルの保護ケース及び放熱体となり、
各相の二次側は上記金属ケースを利用して導通し、二次側の相と相の間の短絡回路及び三相短絡回路を形成し、この三相短絡回路のベクトルの和はゼロとし、動作中では、上記金属ケースは零電位となり、
この金属ケースは、上トレー3a、下トレー3b、ケーシング4、二つの矩形管5とコネクタ部6とを有し、
このコネクタ部6は上記ケーシング4の一方の側面下方に溶接され、
上記三相一次コイルのリード線をコネクタ部6から引き出し、
上記上トレー3a、下トレー3bはそれぞれ上記ケーシング4の上下端と溶接され、
上記矩形管は第1の矩形管5aと第2の矩形管5bとよりなり、上記第1の矩形管5aは上記三相一次コイルのU、V二相の間及びそれと対応する鉄心1の上下ヨークの間に設置し、上記第2の矩形管5bは上記三相一次コイルのV、W二相の間及びそれと対応する上記鉄心1の上下ヨークの間に設置し、上記2つの矩形管5は、上記ケーシング4の前後方向両面を貫通し、この前後方向両端の周りの部分は、それぞれ上記ケーシング4の前後方向両面と溶接され、
上記両矩形管5の左右方向両面と上記ケーシング4とは、それぞれ各相一次コイル2を包囲する三つの二次側とする金属リングを形成し、
上記両矩形管5の上面と上記ケーシング4及び上記上トレー3aとは、それぞれ上ヨークを包囲する2つの二次側とする金属リングを形成し、
上記両矩形管5の下面とケーシング4及び下トレー3bとは、それぞれ下ヨークを包囲する2つの二次側とする金属リングを形成し、
この二次側とする上記の各金属リングは、充分に鉄心三相磁路の有効長さを利用して、装置全体の出力を向上させること
を特徴とする三相商用周波数電源を用いた電磁誘導及び短絡回路型の液体加熱装置。 - 上記矩形管5は、両端が開放した構造に形成されていること
を特徴とする請求項1に記載の三相商用周波数電源を用いた電磁誘導及び短絡回路型の液体加熱装置。 - 上記矩形管5は、上下方向両面に内方に折り曲げられた羽状片を有すること
を特徴とする請求項2に記載の三相商用周波数電源を用いた電磁誘導及び短絡回路型の液体加熱装置。 - 上記矩形管5は、両端は半密閉状の構造に形成するとともに、その一端は少なくとも液体の入力端を有し、他端は少なくとも三個の液体の出力端を有し、
上記矩形管5の内部には、放熱機能を有するとともに、液体の流速も増加可能な液体ディフレクタ10が設置されていること
を特徴とする請求項1に記載の三相商用周波数電源を用いた電磁誘導及び短絡回路型の液体加熱装置。
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