JP3973920B2 - クランプオン型超音波流量計 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クランプオン型超音波流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】
クランプオン型超音波流量計は、管状体の外周面上に配置され、管状体の内部を移動する流体の流量を測定する流量計である。
【0003】
図6は、従来のクランプオン型超音波流量計の一例の構成を示す断面図である。図6に示すクランプオン型超音波流量計は、二個一対で一組をなす超音波送受信器61a及び61bを備えている。超音波送受信器61aは、超音波振動子62aと超音波伝搬材63aから構成される。超音波伝搬材63aは、底面64aと底面64aに対して鋭角をなす斜面65aを備えている。超音波振動子62aは、超音波伝搬材63aの斜面65aに装着される。そして、超音波振動子62aの超音波伝搬材側の面及びその逆側の面には、超音波振動子62aに電気信号を印加するための電極とリード線(図示は略する)が備えられている。同様に、超音波送受信器61bは、超音波振動子62bと超音波伝搬材63bから構成される。一般に、超音波振動子としては、ジルコン酸チタン酸鉛系の超音波振動子が用いられる。そして超音波伝搬材を形成する材料としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ステンレスなどが用いられる。
【0004】
超音波振動子が備えられた超音波送受信器61a及び61bのそれぞれは、超音波の送信器でもあり、受信器でもある。そして、超音波送受信器61a及び61bは、超音波が、管状体66の内部を移動する流体を、その移動方向(図6に記入した矢印67の示す方向)に対して斜めの方向に横切るように、管状体の外周面上に配置される。図6に記入した破線69は、超音波の伝搬経路の一例を意味する。また、超音波送受信器と管状体の隙間に空気が存在すると、超音波送受信器から送信された超音波が、超音波送受信器と空気との界面において反射する。この超音波の反射を防止する為に、超音波送受信器と管状体の隙間には、グリースやワセリンなどの接触媒体が充填される。
【0005】
管状体66の内部を移動する流体の流量は、以下の様にして測定される。先ず、超音波送受信器61aの超音波振動子62aに電気信号を印加して超音波を発生させ、発生させた超音波を送信する。超音波は、図6に示す破線69の方向に沿って、超音波伝搬材63a、管状体66、移動流体、管状体66、そして超音波伝搬材63bの順に伝搬して、超音波送受信器61bの超音波振動子62bに到達して受信され、超音波送受信器61bの超音波振動子62bから電気信号が出力される。超音波送受信器61aが超音波を送信してから、超音波送受信器61bが超音波を受信するまでに要する超音波の伝搬時間(T1 )を測定する。次に、超音波送受信器61bの超音波振動子62bに電気信号を印加して、前記の伝搬経路を逆向きに超音波を伝搬させ、超音波送受信器61aの超音波振動子62aにより超音波を受信する。超音波送受信器61bが超音波を送信してから、超音波送受信器61aが超音波を受信するまでの超音波の伝搬時間(T2 )を測定する。
【0006】
超音波が、超音波送受信器61a及び61bの間を伝搬するのに要する時間(T1 及びT2 )は、超音波が伝搬する方向(図6に示す矢印69a及び69bの示す方向)により異なる値となる。超音波送受信器61aから超音波送受信器61bに(矢印69aが示す方向に)向かって伝搬する超音波は、いわば流体の流れに乗って流体中を伝搬するので、伝搬時間(T1 )は、流体が静止している場合と比べると短い値となる。一方、超音波送受信器61bから超音波送受信器61aに(矢印69bが示す方向に)向かって伝搬する超音波は、流体の流れに逆らって流体中を伝搬するので、伝搬時間(T2 )は、流体が静止している場合と比べると長い値となる。これらの伝搬時間の差(T2 −T1 )は、流体の移動速度と相関があり、この伝搬時間の差の値から、流体の移動速度が算出される。そして、得られた流体の移動速度、管状体66の内径などから、流体の流量が算出される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来のクランプオン型流量計により、内径の小さな管状体の内部を移動する流体の流量を、高い精度で測定することは難しい。このような内径の小さな管状体は、化学工場や半導体工場などにおいて、高精度で流量の制御が必要とされる流体を移送するために用いられている。このような内径の小さな管状体の外周面に、クランプオン型超音波流量計の一対の超音波送受信器を固定して、超音波を送受信した場合、流体中における超音波の伝搬距離が短くなる。このような短い距離を伝搬するのに要する超音波の伝搬時間は短く、測定された伝搬時間に含まれる誤差の割合が大きくなる。また、流体の流量値と対応する、上記の伝搬時間の差の値も小さくなり、流量の測定感度(分解能)が低下する。
【0008】
一方、管の内径が小さい場合以外にも、クランプオン型超音波流量計の流量の測定精度や測定感度が低下する場合がある。クランプオン型超音波流量計の超音波送受信器は、管状体内部を移動する流体を斜め方向に横切る超音波を送信する。送信された超音波は、管状体の内周面と移動流体の界面に斜めに入射する。この際に、管状体の示す音波伝搬速度と、測定対象の流体の示す音波伝搬速度との差が大きいと、スネルの法則により、前記界面における超音波の入射角に対して、屈折角が極端に小さな値となる。屈折角が小さくなると、超音波の伝搬距離は短くなり、前記と同様に流量の測定精度や測定感度が低下する。
【0009】
上記のような流量の測定精度や測定感度の低下は、いずれも、流体中における超音波の伝搬距離が短いことに原因がある。従って、流量の測定精度や測定感度を高めるには、流体中における超音波の伝搬距離を長くする、即ち、管状体の外周面における超音波の入射角を大きく設定すればよいことがわかる。ところが、管状体の外周面における超音波の入射角を大きく設定すると、超音波送受信器から送信された超音波が、管状体の外周面において反射する割合が大きくなったり、場合によっては、管状体の外周面において全反射して、流体中に超音波を送信できなくなるなどの別の問題を生じる場合がある。
【0010】
本発明の目的は、高測定精度、高測定感度(高測定分解能)のクランプオン型超音波流量計を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、管状体の外周面における超音波の入射角を大きくして、流体中における超音波の伝搬距離を長く設定するのではなく、二組以上の超音波送受信器による超音波送受信を繰り返して、前記の伝搬距離を長く設定することにより、測定精度および測定感度の高いクランプオン型超音波流量計を提供できることを見出した。
【0012】
本発明は、二個一対を一組とする、各々が超音波振動子と超音波伝搬材とからなる超音波送受信器を複数組、最初の組の第一の超音波送受信器と最後の組の第二の超音波送受信器とを電気的に連結する下記の超音波発振駆動・検出回路、そして各組の第二の超音波送受信器と次の組の第一の超音波送受信器とを電気的に連結する下記の中継回路とを含むクランプオン型超音波流量計にある。
【0013】
前記超音波発振駆動・検出回路は、最初の組の第一の超音波送受信器に電気信号を印加して超音波を発生させ、次いで、その超音波送受信器から、流体が一方の方向に移動する空間、超音波送受信器、そして中継回路を経由して、途中で電気信号への変換を経て、伝搬し、最後の組の第二の超音波送受信器に到達した超音波を電気信号として検出して、その伝搬時間T1 を測定する回路、最後の組の第二の超音波送受信器に電気信号を印加して超音波を発生させ、次いで、その超音波送受信器から上記空間、超音波送受信器、そして中継回路を経由して前記と逆の方向に、途中で電気信号への変換を経て、伝搬し、最初の組の第一の超音波送受信器に到達した超音波を電気信号として検出し、その伝搬時間T2 を測定する回路、そして伝搬時間T1 と伝搬時間T2 とを比較して、流体の流量値を算出する回路を含んでいる。
【0014】
上記中継回路は、各組の第二の超音波送受信器に到達した超音波に応じてその送受信器から出力される電気信号を増幅し、増幅した電気信号を次の組の第一の超音波送受信器に印加してその送受信器にて超音波を発生させる回路を含むか;あるいは各組の第二の超音波送受信器に到達した超音波に応じてその送受信器から出力される電気信号を検出すると同時に、最初の組の第一の超音波送受信器に印加した電気信号と同一の電気信号を新たに発生させ、その新たに発生させた電気信号を次の組の第一の超音波送受信器に印加してその送受信器にて超音波を発生させる回路を含んでいる。
【0015】
本発明のクランプオン型超音波流量計において、含まれる超音波送受信器は、二組もしくは三組であることが好ましい。
【0016】
本発明はまた、上記の本発明のクランプオン型超音波流量計の各組の一対の超音波送受信器が、管状体の外周面の、管状体の長手方向に沿った直線の上に、その第一の組から第二の組への順に、かつ各組毎に、第一の超音波送受信器から第二の超音波送受信器への順に固定されてなる流量測定構造体にもある。
【0017】
本発明はまた、超音波送受信器を二組含む上記本発明のクランプオン型超音波流量計が、管状体の外周面の、管状体の長手方向に沿った直線の上に、その第一の組の第一の超音波送受信器から第二の組の第二の超音波送受信器への順に固定されてなり、かつ管状体の中心線に対して上記直線と対称の位置にある管状体の外周面の直線の上に、その第一の組の第二の超音波送受信器から第二の組の第一の超音波送受信器への順に固定されてなる流量測定構造体にもある。
【0018】
本発明はまた、超音波送受信器を三組含む上記本発明のクランプオン型超音波流量計が、管状体の外周面の、管状体の長手方向に沿った直線の上に、その第一の組の第一の超音波送受信器から第二の組の第二の超音波送受信器そして第三の組の第一の超音波送受信器への順に固定されてなり、かつ管状体の中心線に対して上記直線と対称の位置にある管状体の外周面の直線の上に、その第一の組の第二の超音波送受信器から第二の組の第一の超音波送受信器そして第三の組の第二の超音波送受信器への順に固定されてなる流量測定構造体にもある。
【0019】
本発明はまた、内部を測定対象の流体が一方の方向に移動する管状体の外周面の、流体の移動方向に沿って、上記本発明のクランプオン型超音波流量計の各組の一対の超音波送受信器を、その第一の組から第二の組への順に、かつ各組毎に、第一の超音波送受信器から第二の超音波送受信器への順に固定して、超音波発振駆動・検出回路から、最初の組の第一の超音波送受信器に電気信号を印加して、管状体内部の移動流体を斜め方向に横切る超音波を発生させ、流体を横切った超音波を同じ組の第二の超音波送受信器で受信して、電気信号に変換し、その電気信号を中継回路で増幅させたのち、増幅した電気信号を、次の組の第一の超音波送受信器に印加して、管状体内部の移動流体を斜め方向に横切る超音波を発生させ、流体を横切った超音波を同じ組の第二の超音波送受信器で受信する工程を、超音波送受信器の組の数だけ実施したのち、前記電気信号への変換を経て、伝搬させ、最後の組の第二の超音波送受信器に到達した超音波を電気信号として検出して、その伝搬時間T1 を測定する操作を行ない、この操作の前もしくは後に、最後の組の第二の超音波送受信器に電気信号を印加して超音波を発生させ、次いで超音波を、その超音波送受信器から上記移動流体、超音波送受信器、そして中継回路を経由して前記と逆の方向に、途中で電気信号への変換を経て、伝搬させ、最初の組の第一の超音波送受信器に到達した超音波を電気信号として検出し、その伝搬時間T2 を測定する操作を行ない、そして伝搬時間T1 と伝搬時間T2 とを比較して、流体の流量値を算出する操作を行なうことを特徴とする管状体の内部を一方の方向に移動する流体の流量測定方法にもある。
【0020】
本発明はまた、内部を測定対象の流体が一方の方向に移動する管状体の外周面の、流体の移動方向に沿って、上記本発明のクランプオン型超音波流量計の各組の一対の超音波送受信器を、その第一の組から第二の組への順に、かつ各組毎に、第一の超音波送受信器から第二の超音波送受信器への順に固定して、超音波発振駆動・検出回路から、最初の組の第一の超音波送受信器に電気信号を印加して、管状体内部の移動流体を斜め方向に横切る超音波を発生させ、流体を横切った超音波を同じ組の第二の超音波送受信器で受信して、電気信号に変換し、その電気信号を中継回路で検出すると同時に、中継回路から、上記第一の超音波送受信器に印加された電気信号と同一の電気信号を発生させ、発生させた電気信号を、次の組の第一の超音波送受信器に印加して、管状体内部の移動流体を斜め方向に横切る超音波を発生させ、流体を横切った超音波を同じ組の第二の超音波送受信器で受信する工程を、超音波送受信器の組の数だけ実施したのち、前記電気信号への変換を経て、伝搬させ、最後の組の第二の超音波送受信器に到達した超音波を電気信号として検出して、その伝搬時間T1 を測定する操作を行ない、この操作の前もしくは後に、最後の組の第二の超音波送受信器に電気信号を印加して超音波を発生させ、次いで超音波を、その超音波送受信器から上記移動流体、超音波送受信器、そして中継回路を経由して前記と逆の方向に、途中で電気信号への変換を経て、伝搬させ、最初の組の第一の超音波送受信器に到達した超音波を電気信号として検出し、その伝搬時間T2 を測定する操作を行ない、そして伝搬時間T1 と伝搬時間T2 とを比較して、流体の流量値を算出する操作を行なうことを特徴とする管状体の内部を一方の方向に移動する流体の流量測定方法にもある。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明のクランプオン型超音波流量計を、添付の図面を用いて説明する。図1に、本発明のクランプオン型超音波流量計の一例の構成を示す。図1に示すクランプオン型超音波流量計は、二個一対を一組とする超音波送受信器の二組、超音波発振駆動・検出回路14、そして中継回路15などから構成されている。図1に示す超音波送受信器11aと超音波送受信器11bが、二個一対で一組(以下、第一の組と記載する)をなす。そして超音波送受信器12aと超音波送受信器12bが、二個一対で一組(以下、第二の組と記載する)をなす。それぞれの超音波送受信器は、超音波振動子16と超音波伝搬材17から構成されている。図1において、各超音波送受信器と管状体10は、その断面を示している。
【0022】
前記の超音波発振駆動・検出回路14は、第一の組(最初の組)の第一の超音波送受信器11aと第二の組(最後の組)の第二の超音波送受信器12bとを電気的に連結している。
【0023】
超音波発振駆動・検出回路14は、第一の組(最初の組)の第一の超音波送受信器11aに電気信号を印加して超音波を発生(送信)させ、次いで、超音波送受信器11aから、流体が一方の方向に移動する空間、超音波送受信器11b、そして中継回路15を経由して、途中で電気信号への変換を経て、伝搬し、第二の組(最後の組)の第二の超音波送受信器12bに到達した(受信された)超音波を電気信号として検出して、その伝搬時間T1 を測定する回路を含んでいる。即ち、超音波発振駆動・検出回路14は、超音波送受信器11aから送信された超音波が、途中で電気信号への変換を経て、伝搬し、超音波送受信器12bにて受信されまでに要する時間(伝搬時間T1 )を測定する。
【0024】
超音波発振駆動・検出回路14はまた、第二の組(最後の組)の第二の超音波送受信器12bに電気信号を印加して超音波を発生させ、次いで、超音波送受信器12bから上記空間、超音波送受信器12a、そして中継回路15を経由して前記と逆の方向に、途中で電気信号への変換を経て、伝搬し、第一の組(最初の組)の第一の超音波送受信器11aに到達した超音波を電気信号として検出し、その伝搬時間T2 を測定する回路を含んでいる。即ち、超音波発振駆動・検出回路14は、超音波送受信器12bから送信された超音波が、途中で電気信号への変換を経て、伝搬し、超音波送受信器11aにて受信されるまでに要す時間(伝搬時間T2 )を測定する。
【0025】
そして超音波発振駆動・検出回路14は、上記のように測定された伝搬時間T1 と伝搬時間T2 とを比較して、流体の流量値を算出する回路を含んでいる。このような超音波発振駆動・検出回路は、従来の伝搬時間差式のクランプオン型超音波流量計に用いられている回路と同様の動作をする。従って、超音波発振駆動・検出回路としては、従来の伝搬時間差式のクランプオン型超音波流量計に用いられている、公知の回路を用いることができる。
【0026】
超音波発振駆動・検出回路の上記の三つの回路は、それぞれ独立の回路であっても良いし、任意の二回路以上を一体として設計された回路であってもよい。図1に示す超音波発振駆動・検出回路14においては、伝搬時間T1 を測定する回路と伝搬時間T2 を測定する回路が一体化されている。図1において、制御回路14cと、二つの切替スイッチ14a及び14b、電流増幅器14d、そして電圧増幅器14eが、伝搬時間T1 を測定する回路と伝搬時間T2 を測定する回路として動作する。そして、制御回路14cには、制御回路から出力された伝搬時間T1 と伝搬時間T2 の値に対応する電気信号を比較して、流体の流量値を算出する演算回路14fが電気的に接続されている。また、図1に示すように、超音波発振駆動・検出回路14には、演算回路14fにより算出された流量値を表示する出力回路14gが電気的に接続されている。超音波発振駆動・検出回路14の動作については、中継回路15の動作と併せて、後に記載する。
【0027】
前記の中継回路15は、第一の組の第二の超音波送受信器11bと第二の組(次の組)の第一の超音波送受信器12aとを電気的に連結している。中継回路15は、第一の組の第二の超音波送受信器11bに到達した超音波に応じて送受信器11bから出力される電気信号を増幅し、その増幅した電気信号を第二の組の第一の超音波送受信器12aに印加して、送受信器12aにて超音波を発生させる回路を含んでいる。図1に示す中継回路15は、二つの切替スイッチ15a及び15b、電圧増幅器15c、そして電流増幅器15dなどから構成されている。
【0028】
次に、図1に示す本発明のクランプオン型超音波流量計の動作と、流体の流量測定方法について説明する。本発明のクランプオン型超音波流量計により、流体の流量を測定する場合、まず最初に、管状体の外周面に、流量計の各組の一対の超音波送受信器を固定する。また、従来のクランプオン型超音波流量計の場合と同様に、各超音波送受信器と管状体との間には、グリースやワセリンなどの接触媒体を充填することが好ましい。
【0029】
各組の一対の超音波送受信器は、最初の組の第一の超音波送受信器から超音波を送信し、送信した超音波を最後の組の第二の超音波送受信器が受信するまでに、全ての組の一対の超音波送受信器が、流体の流れの上流側から下流側および下流側から上流側に向かういずれか一方の方向に揃って超音波を送受信するように配置される。このように、全ての組が一方向に揃って超音波を送受信するよう、各組の超音波送受信器が配置されていれば、超音波送受信器の各組は、管状体の外周面上のどのような位置に配置されていてもよい。例えば、管状体の長手方向に沿って、第二の組から第一の組への順に配置されていてもよいし、第一の組と第二の組が、管状体の外周方向に沿って並んで配置されていてもよい。
【0030】
図1においては、最初の組の第一の超音波送受信器11aから超音波を送信し、最後の組の第二の超音波送受信器12bが超音波を受信するまでに、全ての組の超音波送受信器が、流体の流れの上流側から下流側に向かう方向に超音波を送受信するよう、各組の一対の超音波送受信器が配置されている。また、図1に示すクランプオン型超音波流量計においては、各組の一対の超音波送受信器は、管状体の外周面の、管状体の長手方向に沿った直線の上に、その第一の組から第二の組への順に、かつ各組毎に、第一の超音波送受信器から第二の超音波送受信器の順に固定されている。このような配置は、各超音波送受信器が、管状体の外周面上の直線に沿って配置されるので、超音波送受信器の取付け作業が簡便であるという利点がある。
【0031】
そして、本発明の超音波流量計においては、超音波が、第一の組の第一の超音波送受信器11aから、第二の組の第二の超音波送受信器12bまで伝搬するのに要する時間T1 と、超音波が、第二の組の第二の超音波送受信器12bから、第一の組の第一の超音波送受信器11aに伝搬するのに要する時間T2 とを比較するすることにより、流量値を算出する。図1において、超音波発振駆動・検出回路14と中継回路15が備える全ての切替スイッチは、クランプオン型超音波流量計が、超音波の伝搬時間T1 を測定する際の状態を示している。
【0032】
上記のように、本発明のクランプオン型超音波流量計を、管状体の外周面上に配置した後、超音波発振駆動・検出回路14から、第一の組の第一の超音波送受信器11aに印加する電気信号を発生する。発生した電気信号は、電流増幅器14dにより増幅され、切替スイッチ14aを経由して、第一の組の第一の超音波送受信器11aに印加される。電気信号の印加により、超音波送受信器11aは、管状体内部の流体を斜め方向に横切る超音波を発生する。そして流体を横切った超音波は、同じ組の第二の超音波送受信器11bにより受信され、電気信号に変換される。そして受信された電気信号は、中継回路の切替スイッチ15bを経由し、電圧増幅器15c、そして電流増幅器15dにより増幅される。増幅された電気信号は、切替スイッチ15aを経由して、第二の組の第一の超音波送受信器12aに印加され、超音波送受信器12aは、移動流体を斜め方向に横切る超音波を発生する。そして流体を横切った超音波は、同じ組の第二の超音波送受信器12bにより受信されて電気信号に変換される。
【0033】
このようにして、本発明のクランプオン型超音波流量計においては、各組の一対の超音波送受信器によって超音波を送受信する工程を、超音波送受信器の組の数だけ(図1の流量計の場合は、2回)実施する。得られた電気信号は、切替スイッチ14bを経由して、電圧増幅器14eにより増幅された後、制御回路14cに入力される。そして、入力された電気信号に基づき、制御回路14cは、伝搬時間T1 の測定をする。
【0034】
第一の組の第一の超音波送受信器11aから送信された超音波は、流体中を伝搬する際に減衰するため、同じ組の第二の超音波送受信器11bから出力される電気信号をそのまま第二の組の第一の超音波送受信器12aに印加しても、超音波送受信器12aにて超音波を発生させることは困難である。中継回路15は、各組の第二の超音波送受信器が出力する小さな電気信号を、次の組の第一の超音波送受信器にて超音波が発生できる程度まで増幅する。
【0035】
超音波の伝搬時間T1 の測定が終了すると、制御回路14cは、超音波発振駆動・検出回路と中継回路が備える全ての切替スイッチを、端子t2 の側に切替える。全てのスイッチを端子t2 の側に切替えた後に、伝搬時間T2 の測定がなされる。
【0036】
超音波発振駆動・検出回路14は、第二の組(最後の組)の第二の超音波送受信器12bに電気信号を印加して、超音波を発生させる。発生した超音波は、移動流体、超音波送受信器12a、そして中継回路15を経由して前記と逆の方向に、途中で電気信号への変換を経て、伝搬し、第一組(最初の組)の第一の超音波送受信器11aに到達する。これにより超音波送受信器11aが出力する電気信号は、電圧増幅器14eにより増幅された後、制御回路14cに入力される。、そして、入力された電気信号に基づき、制御回路14cは、伝搬時間T2 の測定をする。伝搬時間T2 の測定は、伝搬時間T1 を測定する操作の前後いずれにおいて実施してもよい。
【0037】
一般に、制御回路14cは、伝搬時間T1 およびT2 を、その内部で周期的に発生するパルスの数として出力する。そして、演算回路14fは、制御回路から出力された、伝搬時間に対応するパルスの数から、伝搬時間T1 とT2 を算出し、そして両者の伝搬時間の差の値から、流体の流量値を算出する。本発明のクランプオン型超音波流量計は、流体中における超音波の伝搬距離が長いために、測定される伝搬時間に含まれる誤差の割合が小さく、伝搬時間の差の値も大きいために、高精度、高感度で流体の流量を測定することができる。
【0038】
次に、本発明のクランプオン型超音波流量計の別の一例について説明する。図2に、本発明のクランプオン型超音波流量計の別の一例の構成を示す。図2に示す本発明のクランプオン型超音波流量計は、超音波送受信器を三組を含んでいる。図2に示す本発明のクランプオン型超音波流量計において、流量計の備える各組の一対の超音波送受信器は、管状体の外周面の、管状体の長手方向に沿った直線の上に、その第一の組の第一超音波送受信器21aから第二の組の第二の超音波送受信器22bそして第三の組の第一の超音波送受信器23aへの順に固定され、かつ管状体の中心軸に対して上記直線と対称の位置にある管状体の外周面の直線の上に、その第一の組の第二の超音波送受信器21bから第二の組の第一の超音波送受信器22aそして第三の組の第二の超音波送受信器23bへの順に固定されている。
【0039】
そして、図2に示すクランプオン型流量計には、図1の流量計と同様に、第一の組(最初の組)の第一の超音波送受信器21aと第三の組(最後の組)の第二の超音波送受信器23bとを連結する超音波発振駆動・検出回路14が付設されている。
【0040】
また、図2に示すクランプオン型超音波流量計には、各組の第二の超音波送受信器と次の組の第一の超音波送受信器とを連結する中継回路25が付設されている。中継回路としては、図1に示すクランプオン型超音波流量計で用いたものと同じ中継回路を用いることができが、図2のクランプオン型超音波には、別の態様の中継回路25が用いられている。
【0041】
図3は、図2のクランプオン型超音波流量計における、中継回路25の一例の構成を示すブロック図である。中継回路25は、各組の第二の超音波送受信器に到達した超音波に応じて出力される電気信号を検出すると同時に、第一の組(最初の組)の第一の超音波送受信器21aに印加した電気信号と同一の電気信号を新たに発生させ、その新たに発生した電気信号を次の組の第一の超音送受信器に印加して、その超音波送受信器にて超音波を発生させる回路を含んでいる。
【0042】
図1のクランプオン型超音波流量計に用いた中継回路15は、各組の第二の超音波送受信器が出力する電気信号を増幅して、次の組の第一の超音波送受信器に印加している。この各組の第二の超音波送受信器が出力する電気信号は、同じ組の第一の超音波送受信器に電気信号が印加されることにより送信され、移動流体を斜めに横切って前記第二の超音波送受信器に到達した超音波が電気信号に変換されたものである。ところが、前記第二の超音波送受信器に到達する超音波は、第一の超音波送受信器に印加された電気信号と対応する波形で流体中を伝搬しない。一般に、伝搬時間の計測をするために、第一の超音波送受信器には電気信号のパルスが印加されるが、超音波は、電気信号のパルスの急な波形の変化には対応することができず、第一の超音波送受信器に印加した電気信号とは異なる波形で、第二の超音波送受信器に到達する。
【0043】
従って、各組の第二の超音波送受信器が出力する電気信号を、そのまま増幅して用いると、次の組の第一の超音波送受信器から送信される超音波は、前記と同様にさらにその波形が変化して、同じ組の第二の超音波送受信器に到達するため、超音波の伝搬時間の測定値に誤差を生じる場合がある。図3に示す中継回路25は、各組の第二の超音波送受信器に到達した超音波に応じて出力される電気信号を検出すると同時に、第一の組(最初の組)の第一の超音波送受信器21aに印加した電気信号と同一の電気信号を新たに発生させ、その新たに発生した電気信号を次の組の第一の超音送受信器に印加するため、このような誤差の発生を抑えることができる。
【0044】
図3に示す中継回路25は、二つの切替スイッチ25a及び25b、電圧増幅器25c、比較器25e、そして電流増幅器25dから構成されている。図3において、中継回路25は、クランプオン型超音波流量計が、超音波の伝搬時間T1 を測定する際の状態を示している。切替スイッチ25aおよび25b、電圧増幅器25c、そして電流増幅器25dの機能は、図1に示す中継回路15の場合と同様である。
【0045】
図3に示す中継回路25において、中継回路25に入力された電気信号は、切替スイッチ25bを経由したのち、電圧増幅器25cにより増幅され、比較器25eに入力される。一方、比較器25eは、比較電圧入力端子25fを備え、入力端子25fには、予め設定したしきい値電圧を有する電気信号が入力されている。比較器25eは、前記の増幅された電気信号が入力され、入力された電気信号の電圧値が、しきい値電圧以上となると、超音波発振駆動・検出回路14の制御回路が出力する電気信号と同一の電気信号を出力する。出力された電気信号は、電流増幅器25dにより増幅され、最初の組の第一の超音波送受信器に印可された電気信号と同一の電気信号となり、切替えスイッチ25aを経由して、次の組の第一の超音波送受信器に印加される。
【0046】
次に、本発明のクランプオン型超音波流量計において好ましい、管状体の外周面における各組の一対の超音波送受信器の配置について記載する。まず最初に、一対の超音波送受信器の第一の超音波送受信器から発生した超音波が、どのような経路で伝搬するかについて説明する。図4は、クランプオン型超音波流量計における超音波伝搬経路の一例を説明する図である。前述したように、クランプオン型超音波流量計の第一の超音波送受信器41aから送信された超音波は、図4に示す超音波伝搬経路49に沿って伝搬し、第二の超音波送受信器41bにより受信される。
【0047】
ところが、超音波送受信器41aから送信された超音波の一部は、図4に記入した矢印49aに示すように、管状体10の壁体の内部を伝搬したり、あるいは第二の超音波送受信器41bに受信されずに、図4に記入した矢印49bに示すように、管状体の壁体もしくは流体中を伝搬したりする。これ以外にも、第二の超音波送受信器41bに受信されずに伝搬する超音波の伝搬経路もあるが、図示は略する。このような第二の超音波送受信器41bに受信されずに、管状体の壁体の内部もしくは流体中を伝搬する超音波が、次の組の第一の超音波送受信器(図示せず)に到達すると、流体の流量測定をする際にノイズとなり、測定精度を低下させる原因となる。
【0048】
上記のような、第二の超音波送受信器に受信されずに、次の組の超音波送受信器へと伝搬する超音波が、次の組の超音波の送受信に影響を与えないように、超音波送受信器の組同士を、互いに間隔をあけて配置することが好ましい。具体的には、各組の一対の超音波送受信器による超音波送受信を行い、次の組の第一の超音波送受信器から出力される電気信号の波形を観察しながら、徐々に組同士の間隔を長くしていく。そして、超音波送受信器の組同士の間隔を、観察される電気信号の波形に現れるノイズが小さくなった際の距離に設定すればよい。このようにして、超音波送受信器の組同士の好ましい間隔は、実験的に求めることができる。
【0049】
次に、本発明のクランプオン型超音波流量計のさらに別の一例の構成について説明する。図5に、本発明のクランプオン型超音波流量計のさらに別の一例の構成を示す。図5に示す超音波流量計は、図1に示すクランプオン型超音波流量計と同様に、超音波送受信器を二組含んでいる。超音波発振駆動・検出回路14および中継回路15としては、それぞれ図1に示す流量計の場合と同じ回路が用いられている。
【0050】
図5に示すように、超音波送受信器の組を、管状体の外周方向に沿って配置することもできる。このような配置は、流体の流れが管状体の長手方向で乱れている場合、例えば、流量計の設置位置を過ぎて、管状体が曲がったり、径が変わったりする場合などに好ましい配置である。
【0051】
以上では、本発明のクランプオン型超音波流量計を、超音波送受信器が二組もしくは三組含まれる場合を例として説明した。超音波送受信器を四組以上含むクランプオン型超音波流量計は、以上説明した例に従って構成することができる。超音波送受信器の組の数を増やすに従い、超音波伝搬時間の測定精度を高めることができ、流体の流量の算出に用いる超音波の伝搬時間の差の値も大きくなり、測定感度(分解能)を高めることができる。
【0052】
また、医療の分野で、病人を治療する際に、人体へ薬液を小量投与する場合に、薬液は点滴注入される。点滴注入される薬液を移送する管状体として、内径3mm程度の樹脂製のチューブが用いられる。本発明のクランプオン型超音波流量計は、このような内径の細いチューブの内部を移動する薬液の流量測定にも、好ましく用いることができる。
【0053】
また、化学プラントなどにおける既設の配管が取り外し可能である場合には、予め管状体とクランプオン型超音波流量計とを一体化させた流量測定構造体を用いることもできる。このような構成とすることで、予め各組の一対の超音波送受信器の位置関係を精密に調整した(管状体とクランプオン型超音波流量計が一体となった)流量測定構造体と、既設の配管を交換するのみで、直ちに流量の測定が可能となる。流量測定構造体における、各組の一対の超音波送受信器の好ましい配置は、前記のクランプオン型超音波流量計の場合と同様である。流量測定構造体において、管状体の両端部には、既設配管と流量測定構造体との交換を容易にするための、フランジなどの適当な管接続手段を付設することが好ましい。
【0054】
【発明の効果】
本発明のクランプオン型超音波流量計を用いることにより、流体の流量を高精度、高感度(高解能)に測定することができる。本発明のクランプオン型超音波流量計は、特に、内径の小さな管状体の内部を移動する流体の流量測定に好ましく用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクランプオン型超音波流量計の一例の構成を示す図である。
【図2】本発明のクランプオン型超音波流量計の別の一例の構成を示す図である。
【図3】図2のクランプオン型超音波流量計における、中継回路の一例を示すブロック図である。
【図4】クランプオン型超音波流量計における、超音波の伝搬経路の一例を説明する図である。
【図5】本発明のクランプオン型超音波流量計のさらに別の一例の構成を示す図である。
【図6】 従来のクランプオン型超音波流量計の一例の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
10 管状体
11a、21a、41a、51a 第一の組の第一の超音波送受信器
11b、21b、41b、51b 第一の組の第二の超音波送受信器
12a、22a、52a 第二の組の第一の超音波送受信器
12b、22b、52b 第二の組の第二の超音波送受信器
14 超音波発振駆動・検出回路
14a、14b 切替スイッチ
14c 制御回路
14d 電流増幅器
14e 電圧増幅器
14f 演算回路
14g 出力回路
15 中継回路
15a、15b 切替スイッチ
15c 電圧増幅器
15d 電流増幅器
16、26、46、56 超音波振動子
17、27、47、57 超音波伝搬材
18 流体の移動方向
19、29、49、49a、49b 超音波伝搬経路の一例
23a 第三の組の第一の超音波送受信器
23b 第三の組の第二の超音波送受信器
25 中継回路
25a、25b 切替スイッチ
25c 電圧増幅器
25d 電流増幅器
25e 比較器
25f 比較電圧入力端子
61a、61b 超音波送受信器
62a、62b 超音波振動子
63a、63b 超音波伝搬材
64a、64b 超音波伝搬材の底面
65a、65b 超音波伝搬材の斜面
66 管状体
67 流体の移動方向
69 超音波伝搬経路の一例
69a、69b 超音波の伝搬方向を示す矢印

Claims (8)

  1. 二個一対を一組とする、各々が超音波振動子と超音波伝搬材とからなる超音波送受信器を複数組、最初の組の第一の超音波送受信器と最後の組の第二の超音波送受信器とを電気的に連結する下記の超音波発振駆動・検出回路、そして各組の第二の超音波送受信器と次の組の第一の超音波送受信器とを電気的に連結する下記の中継回路とを含むクランプオン型超音波流量計;
    前記超音波発振駆動・検出回路は、最初の組の第一の超音波送受信器に電気信号を印加して超音波を発生させ、次いで、該超音波送受信器から、流体が一方の方向に移動する空間、超音波送受信器、そして中継回路を経由して、途中で電気信号への変換を経て、伝搬し、最後の組の第二の超音波送受信器に到達した超音波を電気信号として検出して、その伝搬時間T1 を測定する回路、最後の組の第二の超音波送受信器に電気信号を印加して超音波を発生させ、次いで、該超音波送受信器から上記空間、超音波送受信器、そして中継回路を経由して前記と逆の方向に、途中で電気信号への変換を経て、伝搬し、最初の組の第一の超音波送受信器に到達した超音波を電気信号として検出し、その伝搬時間T2 を測定する回路、そして伝搬時間T1 と伝搬時間T2 とを比較して、流体の流量値を算出する回路を含み;そして
    上記中継回路は、各組の第二の超音波送受信器に到達した超音波に応じて該送受信器から出力される電気信号を増幅し、その増幅した電気信号を次の組の第一の超音波送受信器に印加して該送受信器にて超音波を発生させる回路を含むか;あるいは各組の第二の超音波送受信器に到達した超音波に応じて該送受信器から出力される電気信号を検出すると同時に、最初の組の第一の超音波送受信器に印加した電気信号と同一の電気信号を新たに発生させ、その新たに発生させた電気信号を次の組の第一の超音波送受信器に印加して該送受信器にて超音波を発生させる回路を含んでいる。
  2. 含まれる超音波送受信器が二組である請求項1に記載のクランプオン型超音波流量計。
  3. 含まれる超音波送受信器が三組である請求項1に記載のクランプオン型超音波流量計。
  4. 請求項1乃至3のうちのいずれかの項に記載のクランプオン型超音波流量計の各組の一対の超音波送受信器が、管状体の外周面の、該管状体の長手方向に沿った直線の上に、その第一の組から第二の組への順に、かつ各組毎に、第一の超音波送受信器から第二の超音波送受信器への順に固定されてなる流量測定構造体。
  5. 請求項2に記載のクランプオン型超音波流量計の各組の一対の超音波送受信器が、管状体の外周面の、該管状体の長手方向に沿った直線の上に、その第一の組の第一の超音波送受信器から第二の組の第二の超音波送受信器への順に固定されてなり、かつ管状体の中心線に対して上記直線と対称の位置にある管状体の外周面の直線の上に、その第一の組の第二の超音波送受信器から第二の組の第一の超音波送受信器への順に固定されてなる流量測定構造体。
  6. 請求項3に記載のクランプオン型超音波流量計の各組の一対の超音波送受信器が、管状体の外周面の、該管状体の長手方向に沿った直線の上に、その第一の組の第一の超音波送受信器から第二の組の第二の超音波送受信器そして第三の組の第一の超音波送受信器への順に固定されてなり、かつ管状体の中心線に対して上記直線と対称の位置にある管状体の外周面の直線の上に、その第一の組の第二の超音波送受信器から第二の組の第一の超音波送受信器そして第三の組の第二の超音波送受信器への順に固定されてなる流量測定構造体。
  7. 内部を測定対象の流体が一方の方向に移動する管状体の外周面の、該流体の移動方向に沿って、請求項1乃至3のうちのいずれかの項に記載のクランプオン型超音波流量計の各組の一対の超音波送受信器を、その第一の組から第二の組への順に、かつ各組毎に、第一の超音波送受信器から第二の超音波送受信器への順に固定して、超音波発振駆動・検出回路から、最初の組の第一の超音波送受信器に電気信号を印加して、管状体内部の移動流体を斜め方向に横切る超音波を発生させ、流体を横切った超音波を同じ組の第二の超音波送受信器で受信して、電気信号に変換し、該電気信号を中継回路で増幅させたのち、その増幅した電気信号を、次の組の第一の超音波送受信器に印加して、管状体内部の移動流体を斜め方向に横切る超音波を発生させ、流体を横切った超音波を同じ組の第二の超音波送受信器で受信する工程を、超音波送受信器の組の数だけ実施したのち、前記電気信号への変換を経て、伝搬させ、最後の組の第二の超音波送受信器に到達した超音波を電気信号として検出して、その伝搬時間T1 を測定する操作を行ない、該操作の前もしくは後に、最後の組の第二の超音波送受信器に電気信号を印加して超音波を発生させ、次いで該超音波を、該超音波送受信器から上記移動流体、超音波送受信器、そして中継回路を経由して前記と逆の方向に、途中で電気信号への変換を経て、伝搬させ、最初の組の第一の超音波送受信器に到達した超音波を電気信号として検出し、その伝搬時間T2 を測定する操作を行ない、そして伝搬時間T1 と伝搬時間T2 とを比較して、流体の流量値を算出する操作を行なうことを特徴とする管状体の内部を一方の方向に移動する流体の流量測定方法。
  8. 内部を測定対象の流体が一方の方向に移動する管状体の外周面の、該流体の移動方向に沿って、請求項1乃至3のうちのいずれかの項に記載のクランプオン型超音波流量計の各組の一対の超音波送受信器を、その第一の組から第二の組への順に、かつ各組毎に、第一の超音波送受信器から第二の超音波送受信器への順に固定して、超音波発振駆動・検出回路から、最初の組の第一の超音波送受信器に電気信号を印加して、管状体内部の移動流体を斜め方向に横切る超音波を発生させ、流体を横切った超音波を同じ組の第二の超音波送受信器で受信して、電気信号に変換し、該電気信号を中継回路で検出すると同時に、該中継回路から、上記第一の超音波送受信器に印加された電気信号と同一の電気信号を発生させ、発生させた電気信号を、次の組の第一の超音波送受信器に印加して、管状体内部の移動流体を斜め方向に横切る超音波を発生させ、流体を横切った超音波を同じ組の第二の超音波送受信器で受信する工程を、超音波送受信器の組の数だけ実施したのち、前記電気信号への変換を経て、伝搬させ、最後の組の第二の超音波送受信器に到達した超音波を電気信号として検出して、その伝搬時間T1 を測定する操作を行ない、該操作の前もしくは後に、最後の組の第二の超音波送受信器に電気信号を印加して超音波を発生させ、次いで該超音波を、該超音波送受信器から上記移動流体、超音波送受信器、そして中継回路を経由して前記と逆の方向に、途中で電気信号への変換を経て、伝搬させ、最初の組の第一の超音波送受信器に到達した超音波を電気信号として検出し、その伝搬時間T2 を測定する操作を行ない、そして伝搬時間T1 と伝搬時間T2 とを比較して、流体の流量値を算出する操作を行なうことを特徴とする管状体の内部を一方の方向に移動する流体の流量測定方法。
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