JP3973365B2 - 多軸締め付け装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のボルト若しくはナットを締め付ける多軸締め付け装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車のエンジン等の組み付けには多数のボルトやナットを用いており、これらボルトやナットを1本づつ締め付けていたのでは非効率的であるため、従来から多数のボルトやナットを同時に締め付ける多軸締め付け装置が知られている。
【0003】
例えば特開平11―320291号公報には、ナットランナーユニットとソケットユニットを備え、ナットランナーユニットを構成するナットランナーと、ソケットユニットを構成するソケットとを着脱自在とした多軸締め付け装置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特開平11―320291号公報に開示される多軸締め付け装置は、装置全体を傾動可能とし、且つソケットユニットを交換可能とすることで、多軸締め付け装置の適用範囲の拡大を図ったものである。
【0005】
しかしながら、ソケットユニットを構成する複数のソケットを同時に回転せしめる構造であるため、複数のソケットと同数のナットランナーを用意する必要がある。また、締付け対象であるワークによって締付け箇所の数が異なり、これに応じてソケットユニットのソケットの数も異なってくるが、ナットランナーユニットとしては、最も多いソケットの数に対応できるものでなければならず、必然的にナットランナーの数が増大してしまう。
【0006】
オイルパンやミッションケースなどの自動車部品にあっては、締付け箇所が多いものがあり、しかもナットランナーは比較的重量が大でコスト的にも高いため、ナットランナーの本数が増加すると装置全体の重量増加とコストアップを招いてしまう。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係るナットランナーユニット、ソケットユニット及び前記ナットランナーユニットの駆動力をソケットユニットに伝達する自在継ぎ手ユニットを備え、前記自在継ぎ手ユニットを構成する複数本の自在継ぎ手は複数の列となるように配置され、前記ナットランナーユニットを構成する複数本のナットランナーは一列に配置され、また前記ナットランナーユニットは自在継ぎ手ユニットの列と直行する方向に移動可能とされ、各列の自在継ぎ手と一列状に配置されたナットランナーとが連結・離脱可能となる構成とした多軸締め付け装置は、前記自在継ぎ手ユニットを構成する自在継ぎ手の数の方が前記ソケットユニットを構成するソケットの数よりも多くした。
【0008】
また、ソケットユニットを構成するソケットの本数よりもナットランナーユニットを構成するナットランナーの本数を少なくすれば、多軸締め付け装置自体の重量を軽くできコスト的にも有利となる。
【0009】
また、締め付け対象であるワークが変更しても、引き続いて同じ多軸締め付け装置を使用することができるように、ソケットユニットは交換可能とすることが好ましい。
【0010】
また、締め付け対象であるワークの移動に合わせて作業ができるように、多軸締め付け装置全体として移動可能としてもよく、ワークの形状などに合わせて傾動可能としてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る多軸締め付け装置の吊り下げ支持機構を含んだ全体正面図、図2は同多軸締め付け装置の吊り下げ支持機構を含んだ側面図、図3は同多軸締め付け装置の全体正面図、図4は同多軸締め付け装置の全体側面図、図5は図3のA―A方向矢視図、図6は図3のB―B方向矢視図である。
【0012】
図1、2に示すように、梁部材1にレール2、2が取り付けられ、このレール2、2間に自走車3が支持されている。自走車3は支持プレート4を有し、この支持プレート4がローラ5を介してレール2に係合し、左右一方の支持プレート4にモータ6が固着され、このモータ6にて回転せしめられる駆動ローラ7を一方のレール2の下面に押し当て、モータ6を駆動することで自走車3はレール2に沿って走行する。
【0013】
左右の支持プレート4、4間にはロッド8、8が前後に離間して挿通され、このロッド8、8間にプレート9が取り付けられ、このプレート9に多軸締め付け装置10が吊り下げ支持されている。
【0014】
即ち、多軸締め付け装置10はナットランナーユニット20、自在継ぎ手ユニット30及びソケットユニット40を備えている。また、多軸締め付け装置10は、水平フレーム11が前記プレート9に上下方向のシリンダユニット12を介して支持され、この水平フレーム11から垂下する垂直フレーム13の下端の軸14に前記ナットランナーユニット20、自在継ぎ手ユニット30及びソケットユニット40を支持するフレーム15を揺動自在に枢支し、更にフレーム15の上面と前記水平フレーム11との間にチルトシリンダ16を配設している。
【0015】
而して、シリンダユニット12を伸縮することで多軸締め付け装置10が昇降動し、チルトシリンダ16を伸縮することで軸14を中心としてフレーム15が揺動し、ナットランナーユニット20、自在継ぎ手ユニット30及びソケットユニット40全体が約5°程度傾動する。
【0016】
次に、図3乃至図6に基づいて、ナットランナーユニット20、自在継ぎ手ユニット30及びソケットユニット40のそれぞれについて説明する。
先ず、上部に配置されたナットランナーユニット20は、フレーム15の中間高さ位置に設けた仕切りプレート17上にガイドレール21、21を設け、このガイドレール21、21の上方にロッドレスシリンダ22、22を配置し、略門型をなす支持プレート23の一部を前記ロッドレスシリンダ22の移動体24に連結するとともに支持プレート23の下端を前記ガイドレール21に係合させている。
【0017】
前記門型をなす支持プレート23の上面には5本のナットランナー25が立設され、支持プレート23の両端部には昇降シリンダ26が取り付けられ、この昇降シリンダ26にて支持プレート23の下方に配置した昇降プレート27を上下動せしめるようにしている。そして、前記支持プレート23と昇降プレート27との間には各ナットランナー25に対応した伸縮継ぎ手28が設けられている。
【0018】
一方、自在継ぎ手ユニット30は本実施例の場合、20本の自在継ぎ手31から構成され、各自在継ぎ手31の上端は仕切りプレート17上に保持されている四角ナット32に連結されている。その結果、図5に示すように、20本の自在継ぎ手31は5列に配列され、第1列目と第2列目にはそれぞれ5本の自在継ぎ手31が配置され、第3列目には2本の自在継ぎ手31が配置され、第4列目には5本の自在継ぎ手31が配置され、第5列目には3本の自在継ぎ手31が配置されている。
【0019】
また、仕切りプレート17の下面の両サイドには自在継ぎ手31の各列に対応して位置決めシリンダ33が配置されている。この位置決めシリンダ33は所定の列の上に5本のナットランナー25を立設した支持プレート23が来た時に、ピンを突出し、支持プレート23に形成した位置決め穴に当該ピンを係合せしめるためのものである。
【0020】
また、各自在継ぎ手31は下端部はフリーとされるとともに、中間部に設けたスプリング34にて伸び方向に付勢されている。そして、自在継ぎ手31と後述するソケットとを連結するには、スプリング34に抗して自在継ぎ手31を縮め、次いで自在継ぎ手31の下端連結部をソケットの四角ナットにスプリング34の弾発力で落し込むことで連結する。
【0021】
尚、本実施例の場合、自在継ぎ手ユニット30を構成する自在継ぎ手の数の方がソケットユニット40を構成するソケットの数よりも多くしている。これは異なるソケットユニットに対しても共通して自在継ぎ手ユニットを適用できるようにするためである。その結果、何本かの自在継ぎ手が余ってしまうことがあるが、その場合にはフリーのままにしておく。
【0022】
また、ソケットユニット40はソケット配置板41にワークの締め付け箇所に対応した位置関係で14個の四角ナット42を保持しており、この四角ナット42のそれぞれにソケット43を連結している。
【0023】
ソケットユニット40はフレーム15の下端部に対してインデックスプランジャ44を操作することで着脱自在とされている。即ち、図1にも示したように、多軸締め付け装置10に隣接してソケットユニット40のストックステーション45が配置されており、このストックステーション45から締め付けワークに合わせてソケットユニット40を選定し、多軸締め付け装置10に取り付ける。
【0024】
ソケットユニット40は締め付けワーク毎にストックされており、例えば図6及び図7に示す別実施例では、オイルパン締め付け用のソケットユニット40を示している。このソケットユニット40では前記同様14本のソケット43を有しているが、その配列は略楕円形をしている。
【0025】
以上において、所定のソケットユニット40を多軸締め付け装置10の下端に取り付けたならば、図5に示すように、ナットランナーユニット20の支持プレート23を自在継ぎ手ユニット30の一列目に位置せしめ、ナットランナー25を駆動する。
【0026】
すると、自在継ぎ手ユニット30を構成する自在継ぎ手のうち一列目の自在継ぎ手31が回転し、この回転動が当該自在継ぎ手31と連結しているソケット43を回転せしめ、このソケット43が係合しているボルト(ナット)が締め付けられる。
【0027】
このようにして一列目の締め付けが終了すると、それを感知して昇降シリンダ26が作動し、昇降プレート27を持ち上げる。その結果、伸縮継ぎ手28と自在継ぎ手側の四角ナット32との連結状態が解除される。
【0028】
この後、ロッドレスシリンダ22が駆動し、ナットランナーユニット20の支持プレート23を自在継ぎ手ユニット30の二列目まで移動せしめる。そして、支持プレート23が自在継ぎ手ユニット30の二列目まで移動したことをリミットスイッチなどが感知すると、位置決めシリンダ33が作動して支持プレート23に形成した位置決め穴にピンを挿入して支持プレート23の位置を固定する。次いで、昇降シリンダの作動で昇降プレート27が降下し、伸縮継ぎ手28が二列目の自在継ぎ手31の四角ナット32に係合する。
【0029】
この後は、前記と同様の動作を繰り返すことで、5列目までの自在継ぎ手31およびそれに連結するソケット43を回転せしめることで、全てのボルト(ナット)が締め付けられる。
【0030】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明によれば、ソケットユニットを構成するソケットの本数よりもナットランナーユニットを構成するナットランナーの本数を少なくしたので、多軸締め付け装置自体の重量を軽くでき、多軸締め付け装置の移動に要する駆動力が少なくて済み、またコスト的にも有利となる。
【0031】
また、ナットランナーユニットとソケットユニットとの中間に設けられる自在継ぎ手ユニット中の自在継ぎ手の数を増加することで、ナットランナーの数を増加することなく多くのソケットユニットに対応することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る多軸締め付け装置の吊り下げ支持機構を含んだ全体正面図
【図2】同多軸締め付け装置の吊り下げ支持機構を含んだ側面図
【図3】同多軸締め付け装置の全体正面図
【図4】同多軸締め付け装置の全体側面図
【図5】図3のA―A方向矢視図
【図6】図3のB―B方向矢視図
【図7】別実施例を示す図3と同様の図
【図8】図7のC―C方向矢視図
【符号の説明】
1…梁部材、2…レール、3…自走車、4…支持プレート、5…ローラ、6…モータ、7…駆動ローラ、8…ロッド、9…プレート、10…多軸締め付け装置、11…水平フレーム、12…シリンダユニット、13…垂直フレーム、14…軸、15…フレーム、16…チルトシリンダ、17…仕切りプレート、20…ナットランナーユニット、21…ガイドレール、22…ロッドレスシリンダ、23…支持プレート、24…移動体、25…ナットランナー、26…昇降シリンダ、27…昇降プレート、28…伸縮継ぎ手、30…自在継ぎ手ユニット、31…自在継ぎ手、32…四角ナット、33…位置決めシリンダ、34…スプリング、40…ソケットユニット、41…ソケット配置板、42…四角ナット、43…ソケット、44…インデックスプランジャ、45…ストックステーション。
Claims (4)
- ナットランナーユニット、ソケットユニット及び前記ナットランナーユニットの駆動力をソケットユニットに伝達する自在継ぎ手ユニットを備えた多軸締め付け装置であって、前記自在継ぎ手ユニットを構成する複数本の自在継ぎ手は複数の列となるように配置され、前記ナットランナーユニットを構成する複数本のナットランナーは一列に配置され、また前記ナットランナーユニットは自在継ぎ手ユニットの列と直行する方向に移動可能とされ、各列の自在継ぎ手と一列状に配置されたナットランナーとが連結・離脱可能とされている多軸締め付け装置において、前記自在継ぎ手ユニットを構成する自在継ぎ手の数の方が前記ソケットユニットを構成するソケットの数よりも多くしていることを特徴とする多軸締め付け装置。
- 請求項1に記載の多軸締め付け装置において、前記ソケットユニットを構成するソケットの本数よりも前記ナットランナーユニットを構成するナットランナーの本数が少ないことを特徴とする多軸締め付け装置。
- 請求項1または請求項2に記載の多軸締め付け装置において、前記ソケットユニットは交換可能とされていることを特徴とする多軸締め付け装置。
- 請求項1乃至請求項3の何れかに記載の多軸締め付け装置において、この多軸締め付け装置は全体として移動可能且つ傾動可能とされていることを特徴とする多軸締め付け装置。
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