JP3972708B2 - 照明装置ならびに投射型表示装置とその駆動方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、照明装置ならびに投射型表示装置とその駆動方法に関し、特に映像表現力に優れ、使用環境や使用者の好みに合った明るさの映像が得られる投射型表示装置とそれに用いる照明装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報機器の発達はめざましく、解像度が高く、低消費電力でかつ薄型の表示装置の要求が高まり、研究開発が進められている。中でも液晶表示装置は液晶分子の配列を電気的に制御して、光学的特性を変化させることができ、上記のニーズに対応できる表示装置として期待されている。このような液晶表示装置の一形態として、液晶ライトバルブを用いた光学系からなる映像源から射出される映像を投射レンズを通してスクリーンに拡大投射する投射型液晶表示装置(液晶プロジェクタ)が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
投射型液晶表示装置は光変調手段として液晶ライトバルブを用いたものであるが、投射型表示装置には、液晶ライトバルブの他、デジタルミラーデバイス(Digital Mirror Device,以下、DMDと略記する)を光変調手段としたものも実用化されている。ところが、この種の従来の投射型表示装置は以下のような問題点を有している。
【0004】
(1)光学系を構成する様々な光学要素で生じる光漏れや迷光のため、充分なコントラストが得られない。そのため、表示できる階調範囲(ダイナミックレンジ)が狭く、陰極線管(Cathode Ray Tube, 以下、CRTと略記する)を用いた既存のテレビ受像機に比較すると、映像の品質や迫力の点で劣ってしまう。
【0005】
(2)各種の映像信号処理により映像の品質向上を図ろうとしても、ダイナミックレンジが固定されているために、充分な効果を発揮することができない。
【0006】
このような投射型表示装置の問題点に対する解決策、つまりダイナミックレンジを拡張する方法としては、映像信号に応じて光変調手段(ライトバルブ)に入射させる光の量を変化させることが考えられる。それを実現するのに最も簡便な方法は、ランプの光出力強度を変化させることである。投射型液晶表示装置において、メタルハライドランプの出力光の制御を行う方法が、特開平3−179886号公報に開示されている。
【0007】
しかしながら、投射型液晶表示装置に用いるランプとしては高圧水銀ランプが現在主流となっており、高圧水銀ランプで光出力強度を制御するのは極めて困難な状況である。したがって、ランプの光出力強度自体は変化させなくても、光変調手段への入射光量を映像信号に応じて変化させることのできる方法が求められている。
【0008】
さらに上記の問題点に加えて、現行の投射型表示装置では光源の明るさが固定されているため、例えば暗めの鑑賞環境においては画面が明るくなりすぎたり、また、投射距離や投射レンズのズーミングにより投射スクリーンサイズを変化させた際に、それに応じて画面の明るさが変化してしまうという問題点もあった。この種の問題は投射型表示装置に共通の問題ではあるが、光変調手段にコントラストが充分でない液晶素子を使用する場合に特に顕著な問題となっている。
【0009】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、ランプの光出力強度を変化させることなく光変調手段への入射光量を変化させることができ、映像表現力や使用環境への順応性の面で優れた効果を発揮することのできる投射型表示装置とこれに用いる照明装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の照明装置の第1の態様は、投射型表示装置の光変調手段を照明するために用いられる照明装置であって、光源と、前記光源から入射される光の照度分布を均一化する均一照明手段と、前記光源から射出される光の光軸上に設置され、前記光源からの射出光の光路を曲げ得る可変頂角プリズム装置からなる調光手段と、前記可変頂角プリズム装置からの射出光が入射される偏光変換手段と、を備え、外部からの制御信号に基づいて前記調光手段が制御されることによって前記偏光変換手段から射出される光もしくは所望の偏光の光量が調節可能とされていることを特徴とする。
【0011】
本発明者は、光源の光出力強度を変化させることなく、映像に応じて被照明領域に入射される光の量を調節するための手段として、従来の照明装置に対して、外部からの情報に基づいて光量が調節される調光手段を付加すればよいことを見い出した。上記の「外部からの情報」には、例えば、光変調手段に供給される映像信号に基づく情報、投射拡大率に基づく情報、使用環境下における明るさの状況に基づく情報、使用者の好みに基づく情報などが挙げられる。
【0012】
すなわち、本発明の照明装置によれば、光源からの射出光の光量を調節する調光手段が備えられ、この調光手段が上記外部からの情報に基づいて制御される構成となっているため、投射型表示装置に用いたときに調光手段の作用により、例えば外部からの情報が映像信号に基づく情報の場合、その時の映像シーンが明るい場面であれば光量が多くなるように、暗い場面であれば光量が少なくなるように光源からの射出光の光量が調節される。このようにして、光源の光出力強度が一定のままでも被照明領域において映像に応じた明るさの光を得ることができ、投射型表示装置のダイナミックレンジの拡張に寄与することができる。同様に、投射拡大率、使用環境下における明るさの状況、若しくは使用者の好みに応じた明るさの光を得ることが出来る。
【0013】
前記調光手段は、前記光源からの射出光の光路を曲げ得る可変頂角プリズム装置を有する。この可変頂角プリズム装置の構成および機能を図11に沿って説明する。同図において111および112はガラス等の透明な基板であり、113は例えばポリエチレン等の材料で作られた蛇腹部分である。これらの透明基板と蛇腹で囲まれた内部に、例えばシリコンオイル等による透明な液体114が封入されている。図11(a)では2枚の透明基板111と112は平行な状態であり、この場合、可変頂角プリズムへの光線115の入射角度と出射角度は等しく、光線115の光路は実質的に変化しない。可変頂角プリズムの透明基板111と112の少なくとも一方には図示しない回動機構が設けられており、外部からの制御信号によって該回動機構を回転させることにより、図11(b)や(c)のごとく、透明基板111と112を非平行な状態にすることができる。この状態においては、可変頂角プリズムは三角プリズム機能を有するため、入射光線115の光路を折り曲げることが可能となる。なお、前記2つの透明基板の内少なくとも一方の部材の少なくとも外側の面に反射防止膜を設けることが望ましい。前記2つの透明基板のうちの少なくとも一方の回動は、高速で行うことが可能である。この可変頂角プリズム装置の詳細な説明は、例えば特開平5−134286号公報を参照のこと。
【0014】
この可変頂角プリズム装置の光路を曲げる方向は前記偏光変換手段の偏光分離方向とする。このように光路を曲げることによって、フライアイレンズによって結像される光源像を偏光変換手段の光入射面に位置選択的に形成された複数の遮光部或いは所望でない偏光を与える部分に位置させたり、透過部或いは所望の偏光を与える部分に位置させたりすることができる。例えば、投写型表示装置の光変調手段に液晶ライトバルブを用いる場合、そのライトバルブの光入射側に配置される偏光板の透過軸に平行な偏光は所望の光であり、直交する偏光は所望でない偏光である。このような光源の像の位置の調節によって、所望の明るさの光を得ることができる。
【0015】
前記偏光変換手段は、偏光ビームスプリッタ反射ミラー、及びλ/2板からなる構成単位をアレイ状に配置してなるアレイ体からなることが好ましい。そして、このアレイ体は、光の入射側に位置選択的に形成された複数の遮光部を持っていても、いなくてもよいが、持っている方がよい。遮光部を持っていないときは、所望でない偏光を生じる位置に光源像を配置してしまい、この偏光を後に偏光板で除く必要が生じ、このときこの偏光板が発熱するから、その寿命を短くするという不利益がある。
【0016】
前記均一照明手段の具体的な形態としては、先ず光軸に沿って光源に近い側から順次配置された第1のフライアイレンズ及び第2のフライアイレンズからなる2枚のフライアイレンズ並びに重畳レンズで構成されたものを好適に用いることができる。第1及び第2のフライアイレンズによって複数の2次光源像が形成され、この複数の2次光源像が重畳レンズによって重畳されることにより元々の光源光が持っている照度分布を均一化することができる。
【0017】
可変頂角プリズム装置の設置位置としては、第1のフライアイレンズと第2のフライアイレンズとの間、及び第1のフライアイレンズと光源との間の2通りがある。
可変頂角プリズム装置を第1のフライアイレンズと第2のフライアイレンズとの間に配置する場合に較べて第1のフライアイレンズと光源との間に配置すれば可変頂角プリズム装置の小さな角度変更によって偏光変換手段の入射面における光源像の位置は大きく変わる。従って、高速な光量調節が可能となる。一方、可変頂角プリズム装置を第1のフライアイレンズと第2のフライアイレンズとの間に、且つ第2のフライアイレンズの近くに配置すれば、可変頂角プリズム装置の頂角を比較的大きく調節して光路を曲げても偏光変換手段の入射面における光源像の位置の変更は比較的小さくでき、偏光変換手段の遮光膜の間の距離が小さいことを勘案すれば、精密な頂角調節を必要とせず、従って光量調節の精度を向上させることができる。
【0018】
前記均一照明手段は、前記光軸に沿って前記光源に近い側から順次配置された第1の光束絞り込みレンズ、ロッドインテグレーター、第2の光束絞り込みレンズ及び重畳レンズから本質的になるものであってもよい。この場合、前記可変頂角プリズム装置が前記ロッドインテグレーターと前記第2の光束絞り込みレンズの間に配置されており、前記偏光変換手段が、第2の光束絞り込みレンズと重畳レンズの間に配置される。この場合、光束幅が狭くなるロッドインテグレーターの直後に前記可変頂角プリズム装置を配置するため、装置は小さいものですむと言う利点がある。
【0019】
本発明の照明装置の第2の形態は、投射型表示装置の光変調手段を照明するために用いられる照明装置であって、光源と、前記光源から入射される光の照度分布を均一化する均一照明手段と、前記光源から射出される光の光軸上に設置され、前記光源からの射出光の光路を曲げ得る可変頂角プリズム装置を有する調光手段と、を備え、前記均一照明手段が、前記光軸に沿って前記光源に近い側から順次配置された第1の光束絞り込みレンズ、ロッドインテグレーター、第2の光束絞り込みレンズ及び重畳レンズから本質的になり、前記可変頂角プリズム装置が、前記第1の光束絞り込みレンズとロッドインテグレーターの間に配置されており、外部からのに基づいて前記調光手段が制御されることによって前記均一照明手段から射出される光の光量が調節可能とされていることを特徴とする。
【0020】
この形態では、ロッドインテグレーターの前(光源側)に配置された可変頂角プリズム装置によって光路が曲げられるようになっており、これによってロッドインテグレーターに入射する光量が調節され、本発明の照明装置から射出する光の光量が調節されることになる。従って、この態様においては偏光変換手段は必須ではない。しかし、この態様においても、前記第2の光束絞り込みレンズと、重畳レンズの間に偏光変換手段が配置されてかまわない。この場合には偏光変換手段により所望でない偏光を所望の偏光に変換することができる。この形態においても、前記偏光変換手段は偏光ビームスプリッタ、反射ミラー、及びλ/2板からなる構成単位をアレイ状に配置してなるアレイ体であることが好ましい。
【0021】
本発明の投射型表示装置は、照明手段と、前記照明手段から射出される光を変調する光変調手段と、前記光変調手段により変調された光を投射する投射手段とを有する投射型表示装置であって、該照明手段として、上記本発明の照明装置を備えたことを特徴とする。
【0022】
この構成によれば、光源の光出力強度が一定のままでも被照明領域において所望の明るさの光が得られる照明装置を備えているため、投射型表示装置のダイナミックレンジを拡張することができ、映像表現力や使用環境への順応性に優れた投射型表示装置を実現することができる。
【0023】
上記本発明の投射型表示装置の駆動手段としては、映像を構成する1フレームあたりの映像信号に基づいて前記調光手段を制御する制御信号を決定する制御信号決定手段と、前記制御信号に基づいて前記調光手段を制御する調光制御手段と、前記映像信号を前記制御信号に基づいて所望の階調範囲まで伸張する映像信号伸張手段とを備えることが望ましい。
【0024】
この構成によれば、まず制御信号決定手段において映像を構成する1フレームあたりの映像信号に基づいて調光手段を制御するための制御信号が決定され、調光制御手段がこの制御信号に基づいて調光手段を制御することにより映像に応じて明るさが変化する光を光変調手段に供給する一方、映像信号伸張手段が前記制御信号に基づいて映像信号を所望の階調範囲まで伸張する。この動作によって、投射型表示装置のダイナミックレンジを拡張することができ、映像表現力や使用環境への順応性に優れた投射型表示装置を実現することができる。
【0025】
本発明の投射型表示装置の駆動方法は、上記本発明の投射型表示装置の駆動方法であって、前記調光手段を制御する制御信号を、映像を構成する1フレームあたりの映像信号に基づいて決定し、前記制御信号に基づいて前記調光手段を制御することにより前記光変調手段を照明する光の光量を調節するとともに、前記映像信号を前記制御信号に基づいて所望の階調範囲まで伸張し、この伸張した映像信号を前記光変調手段に供給することによって映像を生成することを特徴とする。
【0026】
この構成によれば、投射型表示装置のダイナミックレンジを拡張することができ、映像表現力が高い映像を得ることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
[投射型表示装置]
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
まず最初に、本発明の照明装置を備えた投射型表示装置の一例である投射型液晶表示装置について図6〜図10を用いて説明する。
本実施の形態の投射型液晶表示装置は、R(赤)、G(緑)、B(青)の異なる色毎に透過型液晶ライトバルブを備えた3板式の投射型カラー液晶表示装置である。図6はこの投射型液晶表示装置を示す概略構成図であって、図中、符号1は照明装置、2は光源、3,4はフライアイレンズ、5は重畳レンズ、6は可変頂角プリズム装置、7はランプ、8はリフレクタ、9は偏光変換手段、13,14はダイクロイックミラー、15,16,17は反射ミラー、22,23,24は液晶ライトバルブ(光変調手段)、25はクロスダイクロイックプリズム、26は投射レンズ(投射手段)を示している。
【0028】
本実施の形態における照明装置1は、光源2とフライアイレンズ3,4と重畳レンズ5と、可変頂角プリズム装置6と偏光変換手段9とから構成されている。光源2は高圧水銀ランプ等のランプ7とランプ7の光を反射するリフレクタ8とから構成されている。また、光源光の照度分布を被照明領域である液晶ライトバルブ22,23,24において均一化させるための均一照明手段として、光源2側から第1のフライアイレンズ3、第2のフライアイレンズ4及び重畳レンズ5が順次設置されている。本実施の形態の場合、光源2から射出された光の光量を調節する調光手段として、可変頂角プリズム装置6及び偏光変換手段9がそれぞれ第1のフライアイレンズ3と第2のフライアイレンズ4との間、及び第2のフライアイレンズ4と重畳レンズ5との間に設置されている。なお、本実施の形態の照明装置の構成については後で詳しく説明する。
【0029】
照明装置1の後段の構成を以下、各構成要素の作用とともに説明する。
青色光・緑色光反射のダイクロイックミラー13は、光源2からの光束のうちの赤色光LRを透過させるとともに、青色光LBと緑色光LGとを反射させるものである。ダイクロイックミラー13を透過した赤色光LRは反射ミラー17で反射されて赤色光用液晶ライトバルブ22に入射される。一方、ダイクロイックミラー13で反射した色光のうち、緑色光LGは緑色光反射用のダイクロイックミラー14によって反射され、緑色光用液晶ライトバルブ23に入射される。一方、青色光LBはダイクロイックミラー14も透過し、リレーレンズ18、反射ミラー15、リレーレンズ19、反射ミラー16、リレーレンズ20からなるリレー系21を経て青色光用液晶ライトバルブ24に入射される。
【0030】
各液晶ライトバルブ22,23,24によって変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム25に入射される。このプリズムは4つの直角プリズムが貼り合わされ、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成されてカラー画像を表す光が形成される。合成された光は投射光学系である投射レンズ26によりスクリーン27上に投射され、拡大された画像が表示される。
【0031】
次に、本実施の形態の投射型液晶表示装置30の駆動方法について説明する。図7は本実施の形態の投射型液晶表示装置30の駆動回路の構成を示すブロック図である。調光機能を持たない従来の投射型液晶表示装置の場合、入力された映像信号は適当な補正処理を経て、そのまま液晶パネルドライバに供給されるが、調光機能を有し、かつそれを映像信号に基づいて制御する本実施の形態の場合、基本的な構成として、以下に説明するようにデジタル信号処理ブロックであるDSP(1)〜DSP(3)などの回路が必要となる。
【0032】
本実施の形態では、図7に示すように、アナログ信号として入力された映像信号がADコンバータ31を経て第1のデジタル信号処理回路であるDSP(1)32(制御信号決定手段)に入力される。DSP(1)32では、映像信号から明るさ制御信号が決定される。DSP(2)33(調光制御手段)では明るさ制御信号に基づいて調光素子ドライバ34を制御し、最終的には調光素子ドライバ34が調光素子35(本実施の形態の場合は具体的には可変頂角プリズム装置6)を実際に駆動する。
【0033】
一方、DSP(1)32で決定された明るさ制御信号は、映像信号とともにDSP(3)36(映像信号伸張手段)にも入力される。DSP(3)36では明るさ制御信号に基づいて映像信号を適当な階調範囲に伸張する。伸張処理後の映像信号はDAコンバータ37により再びアナログ信号に変換された後、パネルドライバ38に入力され、パネルドライバ38から赤色光用液晶ライトバルブ22(図7中のRパネル)、緑色光用液晶ライトバルブ23(同、Gパネル)、青色光用液晶ライトバルブ24(同、Bパネル)のそれぞれに供給される。
【0034】
ここで、照明装置1の制御方法に関しては、[1]表示映像適応型の制御、の他に[2]投射拡大率による制御、[3]外部からの制御、などが考えられる。以下にそれぞれの方法について説明する。
[1]表示映像適応型の制御
まず表示映像適応型の制御、すなわち明るい映像シーンでは光量が多くなり、暗いシーンでは光量が少なくなるような、表示映像に適応した明るさ制御を行う場合について考える。この場合、上に説明したように、DSP(1)32で映像信号に基づいて明るさ制御信号が決定されるが、その方法には例えば次の3通りが考えられる。
【0035】
(a)注目しているフレームに含まれている画素データのうち、明るさが最大の階調数を明るさ制御信号とする方法。
例えば0〜255の256ステップの階調数を含む映像信号を想定する。連続した映像を構成する任意の1フレームに着目した場合、そのフレームに含まれる画素データの階調数毎の出現数分布(ヒストグラム)が、図8(a)のようになったとする。図の場合、ヒストグラムに含まれる最も明るい階調数が190であるので、この階調数190を明るさ制御信号とする。この方法は、入力される映像信号に対し、最も忠実に明るさを表現できる方法である。
【0036】
(b)注目しているフレームに含まれている階調数毎の出現数分布(ヒストグラム)より、最大の明るさから出現数について一定の割合(例えば10%)となる階調数を明るさ制御信号とする方法。
例えば映像信号の出現数の分布が図9のようであった場合、ヒストグラムより明るい側から10%の領域をとる。10%に相当するところの階調数が230であったとすると、この階調数230を明るさ制御信号とする。図9に示したヒストグラムのように、階調数255の近傍に突発的なピークがあった場合、上記(a)の方法を採用すれば、階調数255の映像信号が明るさ制御信号となる。しかしながら、この突発的なピーク部分は画面全体における情報としてはあまり意味をなしていない。これに対して、階調数230の映像信号を明るさ制御信号とする本方法は、画面全体の中で情報として意味を持つ領域によって判定する方法と言うことができる。なお、上記の割合は2〜50%程度の範囲で変化させてもよい。
【0037】
(c)画面を複数のブロックに分割して、ブロック毎、含まれている画素の階調数の平均値を求め、最大のものを明るさ制御信号とする方法。
例えば図10に示すように、画面をm×n個のブロックに分割し、それぞれのブロックA11,…,Amn毎の明るさ(階調数)の平均値を算出し、そのうちで最大のものを明るさ制御信号とする。なお、画面の分割数は6〜200程度とすることが望ましい。この方法は、画面全体の雰囲気を損なうことなく、明るさを制御できる方法である。
上記(a)から(c)の方法について、明るさ制御信号の判定を、表示領域全体に対して行う他に、例えば表示領域の中央部分など、特定の部分だけに上記方法を適用することも出来る。この場合、視聴者が注目している部分より明るさを決定するような制御の仕方が可能となる。
【0038】
次にDSP(2)33において、上記の方法で決定した明るさ制御信号に基づいて調光素子ドライバ34を制御するが、この方法にも例えば次の3通りが考えられる。
【0039】
(a)出力された明るさ制御信号に応じてリアルタイムで制御する方法。
この場合はDSP(1)32から出力された明るさ制御信号をそのまま調光素子ドライバ34に供給すればよいため、DSP(2)33での信号処理は不要となる。この方法は映像の明るさに完全に追従する点で理想的ではあるが、映像の内容により画面の明暗が短い周期で変化することもあり、鑑賞時に余計なストレスを感じるなどの問題が発生する恐れがある。
【0040】
(b)出力された明るさ制御信号にLPF(ローパスフィルター)をかけ、その出力で制御する方法。
例えばLPFによって1〜30秒以下の明るさ制御信号の変化分をカットし、その出力によって制御する。この方法によれば、細かい時間の変化分はカットされるため、上記のような短い周期での明暗の変化を避けることができる。
【0041】
(c)明るさ制御信号の切り替わりエッジを検出する方法。
明るさ制御信号に所定の大きさ以上(例えば60階調以上)の変化があった場合にのみ調光素子34を制御する。この方法によれば、シーンの切り替わりなどのみに応じた制御を行うことができる。
【0042】
このようにして、例えば階調数190の映像信号が明るさ制御信号に決定された場合、最大明るさ(階調数255)の光量を100%とすると、190/255=75%の光量が得られるように調光素子35を駆動する。本実施の形態の場合、調光素子35は具体的には可変頂角プリズム装置6であるから、透過率が75%(遮光率が25%)となるように可変頂角プリズム装置6の頂角を設定する。同様に、階調数230の映像信号が明るさ制御信号である場合、230/255=90%の光量が得られるように調光素子35を駆動する。
【0043】
一方、DSP(3)36では、DSP(1)32で決定された明るさ制御信号と映像信号に基づいて映像信号を適当な階調範囲まで伸張する。例えば最大階調範囲にまで伸張する場合、上記の例では表示可能な最大階調数が255であるから、図8(a)の例で明るさ制御信号が階調数190の場合、階調数0〜190までの映像信号を図8(b)に示すように階調数0〜255まで伸張する。
このような照明光量の制御と映像信号の伸張処理によって、映像のダイナミックレンジを拡張しつつ、滑らかな階調表現を実現することができる。
【0044】
[2]投射拡大率による制御
投射レンズ26のズーミングに対応させて制御する。通常は液晶ライトバルブ(被照明領域)における単位面積あたりの光量が一定であるから、拡大側では画面が暗くなり、縮小側で明るくなる傾向にある。したがって、これを補正するように、拡大側に変化させた場合には光量が増えるように、縮小側に変化させた場合には光量が減るように調光素子35を制御する。
【0045】
[3]外部からの制御
使用者が好みに応じて調光素子35を制御できるようにする。例えば暗い鑑賞環境においては光量が少なく、明るい鑑賞環境においては光量が多くなるように調光素子35を制御する。この場合、使用者がコントローラを用いて、もしくは調光素子を直接操作するなどして調節する構成としてもよいし、明るさセンサなどを設けて自動的に制御される構成としてもよい。これら[2]、[3]の制御を行うためには、図7で示した以外の回路構成が必要になる。
【0046】
[照明装置−1]
次に、本発明の第1の実施の形態の照明装置について図1、図2を用いて説明する。
本実施の形態では、均一照明手段を構成する2枚のフライアイレンズの間に可変頂角プリズム装置を装入した照明装置の例を示す。図1は本実施の形態の照明装置の概略構成を示す側面図、図2は同、照明装置の要部の概略を示す拡大側面図である。
【0047】
本実施の形態の照明装置1は、図1に示すように、光源2とフライアイレンズ3,4と重畳レンズ5と可変頂角プリズム装置6と偏光変換手段9とから構成されている。光源2は、高圧水銀ランプ等のランプ7とランプ7の光を反射するリフレクタ8とから構成されている。また、光源2側から第1のフライアイレンズ3、第2のフライアイレンズ4及び重畳レンズ5が順次設置されている。各フライアイレンズ3,4は、複数のレンズから構成されており、重畳レンズ5と共に光源2から射出された光の照度分布を被照明領域である液晶ライトバルブにおいて均一化させるための均一照明手段として機能する。
【0048】
光源2から射出された光の光量を調節する調光手段として、可変頂角プリズム装置6が第1のフライアイレンズ3と第2のフライアイレンズ4との間に設置されている。そして、第2フライアイレンズ4と重畳レンズ5の間に偏光変換手段9が配置されている。図2を用いて可変頂角プリズム装置の調光作用を説明する。可変頂角プリズム装置6の透明基板111と112が平行な状態で光源からの光路を曲げないときは、その光路は点線で示すものとなり、光源の像を結ぶべく収束された光が遮光膜91の間の縞状空隙を通過し、偏光分離膜92に当たる。この膜で第1の偏光が反射されて上方へ進み、反射膜93で反射されて光軸の方向に進む。前記偏光分離膜で第1の偏光の偏光振動面と垂直な偏光振動面を有する第2の偏光が該膜を透過し、λ/2板94を通るとき偏光振動面が90度回転して第1の偏光の偏光振動面と平行な偏光振動面を有する偏光となる。結局、光源から偏光変換手段9に入射した光は全て所望の偏光となって出射する。なお、所望の偏光として前記第2の偏光が必要な場合は、λ/2板94を前記第1の偏光が通過する位置に配置すれば良い。可変頂角プリズム装置6の頂角を少し変え、透明基板111と112が角度をなす状態にすると、そのプリズム作用により光源からの光路は曲がって図2の実線で示すものとなり、遮光板91に当たって遮断される。従って、可変頂角プリズム装置6の頂角を適度に調節することにより、偏光変換手段9を通過する光量を調節することができる。
【0049】
本実施の形態の照明装置1によれば、前記可変頂角プリズム装置の2つの透明基板のうちの少なくとも一方の回動は、高速で行うことが可能である。従って、例えば、投射型表示装置の映像シーンが明るい必要があれば光量が多くなるように、また、映像シーンが暗い必要があれば光量が少なくなるように光量を迅速に調節することができる。これにより、光出力強度の制御が困難な高圧水銀ランプ等からなる光源2の光出力強度が一定のままでも液晶ライトバルブにおいて映像に応じた明るさの照明光を与えることができ、投写型表示装置のダイナミックレンジの拡張に寄与することができる。
【0050】
[照明装置−2]
次に、本発明の第2の実施の形態の照明装置について図3を用いて説明する。本実施の形態の照明装置1の基本構成は第1の実施の形態と同様であり、異なる点は可変頂角プリズム装置の位置のみである。即ち、本実施の形態では、可変頂角プリズム装置6は、第1フライアイレンズと光源の間に配置されている。図中に点線で示される光路は可変頂角プリズム装置6がプリズム作用を示さない場合の光路、実線で示される光路はプリズム作用を示す場合の光路を示している。この場合は、可変頂角プリズム装置6の頂角を少し回動させるだけで偏光変換手段9に到達する光源の像の位置を大きく変えることができる。
【0051】
[照明装置−3]
次に、本発明の第3の実施の形態の照明装置について図4を用いて説明する。本実施の形態の照明装置1の基本構成は第1の実施の形態と同様であり、異なる点は、均一照明手段として、第1の形態における第1フライアイレンズ3、第2フライアイレンズ4及び重畳レンズ5の代わりに、第1光束絞り込みレンズ41、ロッドインテグレーター42、第2光束絞り込みレンズ43及び重畳レンズ5を用いたことである。この形態においてはフライアイレンズの代わりにロッドインテグレーターを用いるので、光束が絞り込まれ、このロッドインテグレーター42を出たすぐ近くに可変頂角プリズム装置6を配置すれば、光束が細いから小さな可変頂角プリズム装置6で間に合わせることが出来る。この図において、他の数字符号は図1と同じ意味を表す。
【0052】
[照明装置−4]
本発明の他の形態を図5に示す。この形態の照明装置1では、均一照明手段の一部として、図4に示すような、第1の光束絞り込みレンズ41、ロッドインテグレーター42、及び第2の光束絞り込みレンズ43を用いるが、可変頂角プリズム装置6は、第1の光束絞り込みレンズ41とロッドインテグレーター42の間に配置する。図中に点線で示される光路は可変頂角プリズム装置6がプリズム作用を示さない場合の光路、実線で示される光路はプリズム作用を示す場合の光路を示している。可変頂角プリズム装置6がプリズム作用を示す場合は、ロッドインテグレーターへの光源からの光の入射効率が低下する。このため、上述のように可変頂角プリズム装置6とロッドインテグレーター42とで光量を調節することが出来、偏光変換手段9は、この形態では必須ではなくなる。従って、複雑な構成を有する偏光変換手段を用いないときはそれだけ廉価に均一照明手段を制作することができる。しかし、偏光変換手段は全く不要と言う訳ではなく、上述の如く、第2の光束絞り込みレンズ43と、重畳レンズ5の間に偏光ビームスプリッタアレイ9を配置しても良い。この図において、他の数字符号は、図1と同じ意味を表す。
【0053】
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば偏光変換手段における遮光膜は上記の例では光吸収性のものを用いたが、光反射性のものを用い、この反射光を吸収する材料を配置することが出来る。
上記実施の形態では光変調手段として液晶ライトバルブを用いた投射型液晶表示装置の例を挙げたが、光変調手段としてDMDを用いた投射型表示装置に本発明を適用することも可能である。
【0054】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明の照明装置によれば、光源の光出力強度が一定のままでも被照明領域において映像に応じた明るさの光が得られ、投射型表示装置のダイナミックレンジの拡張に寄与することができる。そして、この照明装置の使用により、映像表現力や使用環境への順応性の面で優れた効果を持つ投射型表示装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態の照明装置の概略構成を示す側面図である。
【図2】 本発明の第1の実施形態の照明装置の要部の概略構成を示す拡大側面図である。
【図3】 本発明の第2の実施形態の照明装置の概略構成を示す側面図である。
【図4】 本発明の第3の実施形態の照明装置の概略構成を示す側面図である。
【図5】 本発明の第4の実施形態の照明装置の概略構成を示す側面図である。
【図6】 本発明の第1の実施形態の投射型液晶表示装置の概略構成を示す図である。
【図7】 同、投射型液晶表示装置の駆動回路の構成を示すブロック図である。
【図8】 同、投射型液晶表示装置において、映像信号から明るさ制御信号を決定する第1の方法を説明するための図である。
【図9】 同、第2の方法を説明するための図である。
【図10】 同、第3の方法を説明するための図である。
【図11】 可変頂角プリズム装置の概略構成および作用を説明するための図である。
【符号の説明】
1…照明装置
2…光源
3…第1のフライアイレンズ
4…第2のフライアイレンズ
5…重畳レンズ
6…可変頂角プリズム装置
9…偏光変換手段
22,23,24…液晶ライトバルブ(光変調手段)
26…投射レンズ(投射手段)
30…投射型液晶表示装置(投射型表示装置)
32…DSP(1)(制御信号決定手段)
33…DSP(2)(調光制御手段)
35…調光素子
36…DSP(3)(映像信号伸張手段)
111…透明基板
112…透明基板
113…蛇腹
114…透明な液体
115…光線
Claims (14)
- 投射型表示装置の光変調手段を照明するために用いられる照明装置であって、光源と、前記光源から入射される光の照度分布を均一化する均一照明手段と、前記光源から射出される光の光軸上に設置され、前記光源からの射出光の光路を曲げ得る可変頂角プリズム装置からなる調光手段と、光入射側に位置選択的に複数の遮光部を有し、前記可変頂角プリズム装置からの射出光が入射される偏光変換手段と、を備え、外部からの制御信号に基づいて前記調光手段が制御されることによって、前記可変頂角プリズム装置により前記偏光変換手段の偏光分離方向に前記光源からの射出光の光路が曲げられ前記射出光の位置が前記遮光部と前記遮光部間の透過部との間で調節され、前記偏光変換手段から射出される光もしくは所望偏光の光量が調節可能とされていることを特徴とする照明装置。
- 前記偏光変換手段が偏光ビームスプリッタ、反射ミラー、及びλ/2板からなる構成単位をアレイ状に配置してなることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
- 前記均一照明手段が、前記光軸に沿って前記光源に近い側から順次配置された第1のフライアイレンズ、第2のフライアイレンズ及び重畳レンズから本質的に構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の照明装置。
- 前記偏光変換手段が第2のフライアイレンズと重畳レンズの間に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の照明装置。
- 前記可変頂角プリズム装置が、前記第1のフライアイレンズと前記第2のフライアイレンズとの間に配置されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の照明装置。
- 前記可変頂角プリズム装置が、前記第1のフライアイレンズと前記光源との間に配置されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の照明装置。
- 前記均一照明手段が、前記光軸に沿って前記光源に近い側から順次配置された第1の光束絞り込みレンズ、ロッドインテグレーター、第2の光束絞り込みレンズ及び重畳レンズから本質的になり、前記可変頂角プリズム装置が前記ロッドインテグレーターと前記第2の光束絞り込みレンズの間に配置されており、前記偏光変換手段が、第2の光束絞り込みレンズと重畳レンズの間に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の照明装置。
- 前記偏光変換手段が偏光ビームスプリッタ、反射ミラー、及びλ/2板からなる構成単位をアレイ状に配置してなることを特徴とする請求項7に記載の照明装置。
- 投射型表示装置の光変調手段を照明するために用いられる照明装置であって、光源と、前記光源から入射される光の照度分布を均一化する均一照明手段と、前記光源から射出される光の光軸上に設置され、前記光源からの射出光の光路を曲げ得る可変頂角プリズム装置を有する調光手段と、を備え、前記均一照明手段が、前記光軸に沿って前記光源に近い側から順次配置された第1の光束絞り込みレンズ、ロッドインテグレーター、第2の光束絞り込みレンズ及び重畳レンズから本質的になり、前記可変頂角プリズム装置が、前記第1の光束絞り込みレンズとロッドインテグレーターの間に配置されており、外部からの制御信号に基づいて前記調光手段が制御されることによって、前記可変頂角プリズム装置により前記光源からの射出光の光路が曲げられ前記射出光の位置が前記ロッドインテグレーターに入射する位置と入射しない位置との間で調節され、前記均一照明手段から射出される光もしくは所望偏光の光量が調節可能とされていることを特徴とする照明装置。
- 前記第2の光束絞り込みレンズと、重畳レンズの間に偏光変換手段が配置されていることを特徴とする請求項9に記載の照明装置。
- 前記偏光変換手段が偏光ビームスプリッタ、反射ミラー、及びλ/2板からなる構成単位をアレイ状に配置してなることを特徴とする請求項10に記載の照明装置。
- 照明手段と、前記照明手段から射出される光を変調する光変調手段と、前記光変調手段により変調された光を投射する投射手段とを有する投射型表示装置であって、前記照明手段として、請求項1ないし11のいずれか1項に記載の照明装置を備えたことを特徴とする投射型表示装置。
- 映像を構成する1フレームあたりの映像信号に基づいて前記調光手段を制御する制御信号を決定する制御信号決定手段と、前記制御信号に基づいて前記調光手段を制御する調光制御手段と、前記映像信号を前記制御信号に基づいて所望の階調範囲まで伸張する映像信号伸張手段とを備えたことを特徴とする請求項12に記載の投射型表示装置。
- 請求項13に記載の投射型表示装置の駆動方法であって、映像を構成する1フレームあたりの映像信号に基づいて前記調光手段を制御する制御信号を決定し、前記制御信号に基づいて前記調光手段を制御することにより前記光変調手段を照明する光の光量を調節するとともに、前記映像信号を前記制御信号に基づいて所望の階調範囲まで伸張し、この伸張した映像信号を前記光変調手段に供給することによって映像を生成することを特徴とする投射型表示装置の駆動方法。
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