JP3971504B2 - 仮設土留め構造および仮設土留め方法 - Google Patents

仮設土留め構造および仮設土留め方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地山等を掘削して形成された平地地面に駐車場或いは建物等を建設する場合に、地山の掘削後に形成される法面を保護するための仮設土留め構造および仮設土留め方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
地山等を掘削して形成された平地に駐車場或いは建物等を建設する場合に、建設用地の面積が平面的に余裕あれば、大きい法面勾配(通常、法面の高さが方向1に対して平地の奥行きが1.5以上)を使って、法面の崩壊を防止しながら、建築工事ができ、また、地下水位が高い場合にはウェルポイント工法やディープウェル工法等による強制排水工法を使用して、湧水対策および湧水に伴う土砂崩壊を防止することができる。
【0003】
しかし、建築用地が狭く、法面勾配が1対1.5以下しか取れない場合には、どうしても、法面の崩壊防止のために、法面に垂直立て壁を添設固定して行う仮設土留め工法を施す必要がある。
【0004】
このような仮設土留め工法には、従来では、親杭横矢板工法や鋼矢板土留め工法等が採用されていた。
【0005】
親杭横矢板工法は、一般に広く行われている土留め工法であり、図12に示すように、地山等を段状に掘削して、上側地面1に対して、下側地面2を形成し、この下側地面2に駐車場或いは建物を建設する場合、上下側地面1、2の間に形成する法面3に土留めを行い保護するのであるが、まず、法面3に添設するように、レール鋼或いはH鋼からなる複数本の親杭4、4、4を互いに離間し且つその溝部同士が対向するように、下側地面2に埋設起立させ、親杭4、4、4の溝部4a,4a,4aにそれぞれ複数個の松矢板5、5、5を互いに幅方向に重ねあわせて嵌合することで、法面の土留めを行うものである。
【0006】
また、鋼矢板土留め工法は、比較的地下水位が高い土地において採用されるもので、図13および図14に示すように、互いに隣り合う鋼矢板6、6、6…の幅方向両端に形成されたU字状或いはV字状の掛止部6a, 6a, 6a同士を継手状に互いに掛合して一体化し、法面3に添設するように下側地面2に埋設して、法面3の土留めを行い保護するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記いずれの工法も、それぞれ解決すべき課題を持っている。すなわち、図12に示す親杭横矢板工法と図13および図14に示す鋼矢板土留め工法のいずれも、図15に示すように、親杭4或いは鋼矢板6を下側地面に深く埋設しなければ(破線視参照)、上側地面1側から受ける法面が下側地面2側に倒れ込む方向に働くモーメントを確実に受けることができないので、親杭4或いは鋼矢板6を必要寸法埋め込むための打撃回数を多く必要となり、埋設施工に手数がかかるばかりでなく、駐車場等建設後の取り外しも厄介な作業を残すことになる。また、当該土地における粘着力や内部摩擦角或いは土の単位体積重量の数値が高い土質等によっては上記モーメントに耐えるだけの親杭4や鋼矢板の埋設深さを確保できず、このために、上側地面1側からアンカーを埋蔵敷設して、上側地面1側に引っ張り込むという対策を採っているが、このアンカーの埋蔵敷設は、上側地面1部分に敷設するものであるから、もしも上側地面1の所有者が下側地面2の所有者と違っている場合には、この所有者側の了解を取る必要があるばかりでなく、上側地面1に既にビル等の建物が建設されている場合等には、アンカーそのものを敷設することが不可能となる。
【0008】
更に、上記親杭横矢板工法においては、松矢板5、5、5…同士は密接して重合させて、法面3側の壁面から湧き出して来る地下水を遮断しようとしているが、湧き出す地下水が多量の場合に、その水圧によってどうしても松矢板5、5、5…の間に隙間ができて、この隙間から地下水が溢れ出てしまい、これによって土砂まで一緒に流出させ、法面崩壊の因となるおそれがある。
【0009】
鋼矢板土留め工法においては、鋼矢板6、6、6…の掛止部6a、6a、6a同士を継手状に互いに掛合していることから、親杭横矢板工法に比べて、地下水或いは土砂の流出防止機能に優れているのであるが、鋼矢板6、6、6…自体が非常に高価格であることから、仮土留めのためのコストもその分高くなり、時には、鋼矢板6、6、6…を残したまま、法面擁壁の本工事を行ってしまい、鋼矢板6、6、6…のリ・ユースを行わず終いで、ますます不経済な工法となっていた。
【0010】
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、法面の仮擁壁を簡単な構造で実現し、コスト的に有利で且つ施工工数が少なくしかも地山掘削の安全率が高く、地中の湧水対策および湧水に伴う土砂の流出を確実に防止した仮設土留め構造および仮設土留め方法を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の本発明は、法面に仮設擁壁を添設し、該仮設擁壁の下端側のアンカー部を地中に埋設して前記仮設擁壁を固定すると共に、前記仮設擁壁の上端部をブラケットの一端側で把持し、且つ該ブラケットの他端側に重鎮を載置して、前記仮設擁壁の下端部を支点として該仮設擁壁の上端側に前記法面方向に働くプリモーメントを付加したことを特徴とするもので、仮設擁壁の上端側に法面方向に作用するプリモーメントを付加した結果、仮設擁壁の下端側のアンカー部は、地中への埋設寸法を比較的短くしたとしても、湧水或いは土砂流出による法面崩壊を確実に防止できる。また、アンカー部を短くできることから、仮設擁壁の撤去作業が簡単に行うことができ、しかも、仮設擁壁のリユースも自在で、コスト的に有利な仮設擁壁を得ることができる。さらに、仮設擁壁にプリモーメントを与えるブラケットは、法面を挟んで建築用地としての下側地面に対して上側地面の地上をわずか占有するだけですみ、上側地面に構築されたビルや地中に手を加えることなく、法面保護が可能となる。
【0012】
請求項2に記載された本発明は、請求項1記載の仮設擁壁が、一対の縦枠片および横枠片を略矩形状に形成して構成した枠体内に、横架片を横架して構成するものであり、この横架片には、松矢板や鋼板等の板材或は山鋼等の鋼材を用いることができ、しかも、横架片は地山等の湧水の量が極ずかな場合には、一枚物で良く、又、湧水が多量の場合には複数枚を重合して使用すれば良い。前記発明と同様、仮設擁壁の上端側に法面方向に作用するプリモーメントを付加した結果、仮設擁壁の下端側のアンカー部は、地中への埋設寸法を比較的短くしたとしても、湧水或いは土砂流出による法面崩壊を確実に防止できる。また、アンカー部を短くできることから、仮設擁壁の撤去作業が簡単に行うことができ、しかも、仮設擁壁の再利用も自在で、コスト的に有利な仮設擁壁を得ることができる。
【0013】
請求項3に記載された本発明は、請求項2記載の横架片を複数片用いて構成するものであ、地山等の湧水の量が多い場合、横架片同士の間から水を排出することができ、湧水対策を施工したことになり、しかも鋼矢板に比して、価格的に有利となって、仮設擁壁自体の建設費も下げることができる。
【0014】
請求項4に記載された本発明は、請求項3記載の仮設擁壁を構成する横架片が、複数枚を互いに前記枠体の短手方向に配するとともに前記縦枠片の縦軸方向に沿って互いに一部を重合並置することにより、前記枠体内に横架して構成したもので、複数枚を互いに前記法面に対して幅方向に重合し、前記枠体内に横架して構成したもので、松矢板や鋼材等から構成する横架片自身が鋼矢板に比して、価格的に有利となって、仮設擁壁自体の建設費も下げることができる。
【0015】
請求項に記載された本発明は、請求項3又は4記載の仮設擁壁を構成する複数の横架片を、法面に対して上方に傾斜させて、ブラインド状になるよう前記枠体内に横架して構成するため、各横架片間の寸法を極小さな隙間に形成すれば、この隙間から湧水を排出することができる反面、土砂の流出は防止することができ、法面崩壊を未然に防ぎ、災害安全率の高い仮設擁壁を提供することができる。
【0016】
請求項6に記載された本発明は、請求項2載の横架片を、メッシュ状板で構成したことにより、メッシュによって形成される極小さな隙間から湧水を排出することができる反面、土砂の流出は防止することができ、法面崩壊を未然に防ぎ、災害安全率の高い仮設擁壁を提供することができる。
【0017】
請求項7に記載された本発明は、請求項2載の横架片を、エキスパンド鋼板で構成したことにより、エキスパンド鋼板の極小さな細孔から湧水を排出することができる反面、土砂の流出は防止することができ、法面崩壊を未然に防ぎ、災害安全率の高い仮設擁壁を提供することができる。
【0018】
請求項8に記載された本発明は、請求項2載の横架片を、フィルターを挟む一対の穴明き板で構成したことにより、フィルターの極小さな細孔から湧水を排出することができる反面、土砂の流出は防止することができ、法面崩壊を未然に防ぎ、災害安全率の高い仮設擁壁を提供することができる。
【0019】
請求項9に記載に記載された本発明は、法面に仮設擁壁を添設し、該仮設擁壁の上端部をブラケットの一端側で抱持すると共に、ブラケットの他端側に重鎮を載置して、前記仮設擁壁の下端部を支点として該仮設擁壁の上端側に前記法面方向に働くプリモーメントを付加したことを特徴とする仮設土留め方法であることから、仮設擁壁の上端側に法面方向に作用するプリモーメントを付加した結果、仮設擁壁の下端側のアンカー部は、地中への埋設寸法を比較的短くしたとしても、湧水或いは土砂流出による法面崩壊を確実に防止できる。また、アンカー部を短くできることから、仮設擁壁の撤去作業が簡単に行うことができ、しかも、仮設擁壁のリユースも自在で、コスト的に有利な仮設擁壁を得ることができる。
【0020】
請求項10に記載された本発明は、請求項9記載の仮設擁壁を添設固定する法面を形成すべき掘削勾配と同等の傾斜面を有する法面定規を使用し、該法面定規を、前記法面の掘削前に、予め前記法面勾配に沿わせるように掘削形成される前記法面に対する上側地面に載置しておき、次に、前記法面定規の傾斜面に仮設擁壁を寄り掛からせておいて、前記法面を形成すべく掘削し、前記法面定規上に寄り掛からせた仮設擁壁を掘削によって形成された法面に添設するようにしたことを特徴とする仮設土留め方法であり、法面定規の掘削勾配と同等な傾斜角を有する傾斜面によって、設計通りの法面勾配を持った法面を形成することができると共に、法面掘削前に法面定規によって仮設擁壁を寄り掛からせることによって、チェーン等使用することなく、法面掘削しながら順次仮設擁壁を法面に添設することができ、仮設擁壁の施工を容易に行ことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図1乃至図5を用いて説明する。
【0022】
図1は、本発明の実施の形態による仮設擁壁により法面を保護した場合の仮設擁壁構造を概略的に示す視図、図2は図1における仮設擁壁の斜視図、図3は図2のIII-III 断面図、図4は図2のIV-IV 断面図、図5は地面を断面にして描画した図1における側面図である。
図において、地山等を段状に掘削して、平地の上側地面11に対して、平地の下側地面12を形成すべく、法面13を掘削形成している。
法面13は、仮設擁壁14が添設固定されて、仮設土留め壁が構成され、法面崩壊等から保護されている。
【0023】
仮設擁壁14は、法面13を縦方向に複数個分割した分割擁壁14a,14b,14c…をもって構成している。一単位の分割擁壁14a、14b、14cは、レール鋼或いはH鋼等の鋼から構成する一対の縦枠片15、16および同じく鋼から構成する横枠片17、18を縦長の略矩形状の枠体19に形成し、この枠体19の枠内に、一枚又は複数の松矢板や鋼材から成る板材或は山鋼等の鋼から成る横架片20、20…を短手幅方向に配して構成している。この横架片20、20…地山等の湧水の量によって、極量の場合には、一枚物を使用することになるが、この実施の形態のように多量の場合には、複数枚を使用するようにする。そして、この横架片20、20…はこの実施の形態では、平板材で構成している。さらに、分割擁壁14a,14b,14c…について詳しく説明すると、図2乃至図4に示すように、この実施の形態においては、縦枠片15,16は鋼の中でH鋼を使用しており、横枠片17,18はレール鋼を使用している。
【0024】
縦枠片15,16は、そのそれぞれの一方の溝21,21が互いに対向して配置されており、これら溝21、21に横架片20,20…の両端をそれぞれ嵌合している。この嵌合形態は、縦枠片15,16の縦軸に対してある程度傾斜させ、分割擁壁14a,14b,14c…の正面側から見て間隙をもって一部が互いに重合しながら縦枠片15,16の縦軸方向に沿って並置されて、所謂ブラインド状を形成している。そして、横架片20,20…は、後述するように各分割擁壁14a,14b,14c…をそれぞれ法面13に添設固定したときに、この法面13に対して、上方に傾斜するように配されている。横架片20,20…の枠体19における最上端及び最下は、横枠片17,18の溝22,22にそれぞれ嵌合している。
【0025】
また、下側の横枠片18の底部における少なくともその左右両端部には、鉄筋等からなるアンカー23,23を植設して、アンカー部を形成している。上記のように構成する分割擁壁14a,14b,14c…は、図1に示すように、掘削して形成した法面13にそれぞれ隙間なく添設されて、そのアンカー23を下側地面12における法面13との近設部位に埋設して固定し、全体で仮設擁壁14を構成することになる。そして、分割擁壁14a,14b,14c…の上側の横枠片17は、ブラケット24の一端に把持されており、ブラケット24の他端には、上側地面11上に延在し、たとえば長尺のH鋼で構成する重鎮25が載置されて、図5に示すように、ブラケット24全体が上側地面11の地表より浮き上がった状態で保持され、分割擁壁14a,14b,14c…における、下側地面12に埋設されたアンカーを有する下端部を支点として、上端部に法面1方向(矢印方向)に働くモーメントを付加して、仮設擁壁14により、法面13を保護している。
【0026】
前記ブラケット24は、詳細には図6に示すように、縦方向に例えば3本のH鋼からなる縦方向棹体26、26、26を互いに間隙を明けて配されており、この棹体26、26、26の一端部に、その先端部26a,26a,26aを残して下側よりやはりH鋼からなる把持体27を跨設し、棹体26、26、26の他端部には、その上端部が棹体26、26、26の上側に突出させた板状受け体28が跨設され、更に、棹体26、26、26の下面部側において、把持体27の下端部と板状受け体28の下端部との間に、板状の介在体29が介在跨設されており、更に、棹体26、26、26の先端部26a,26a,26aの下面部と把持体27の前面部27aに、三角形状の補強板30、30、30がそれぞれ跨設されて構成している。
【0027】
そして、ブラケット24の把持体27の溝部が、上側の横枠片17を嵌合して把持しているのである。又、板状受け体28は、重鎮25の転がりを防止するための受け部として働く。
【0028】
次に、上記仮設擁壁14を法面13に添設する場合に使用する法面定規について、図7を用いて説明する。図7における31は法面定規を示しており、この法面定規31は、それぞれ鋼のうちH鋼からなる3本の縦桁32および横桁33をE型に形成して基枠体34を形成し、この基枠体34の前端側34aに板状定規体35の下端側裏面が固設され、この板状定規体35の上端裏面両端にそれぞれ支持棒36の一端を固設すると共にこの支持棒36の他端を前記基枠体34の後端側34bに固設することにより板状定規体3が基枠体34の底面に対して前記法面13の法面勾配に略適合する傾斜面35aを有するように傾斜設置されて、構成している。
【0029】
このように構成する法面定規31は、図8に示すように、使用する。すなわち、法面定規31は、法面13の掘削前に該法面13の法面勾配に板状定規体35の傾斜面35aが略適合するように、上側地面11と下側地面12との境目に板状定規体35の下端を近接させて、上側地面11に載置しておく。次に、仮設擁壁14を構成する分割擁壁14aを傾斜面35aに沿わせ載置しておき、下側地面12の形成前平地12aを掘削中途地面12bまで掘削した段階で、この掘削中途地面12bまで分割擁壁14aを板状定規体35の傾斜面35aを摺動させながら、下降14a1 させ、これらを何回か繰り返すことによって、更に法面13を掘削形成して、下側地面12が形成された時点で、アンカー23を下側地面12における法面13との近設部位に埋設固定する。この結果、仮設擁壁14の一単位である分割擁壁14aを法面13に添設固定される。仮設擁壁14を構成する他の分割擁壁14b,14cも分割擁壁14aと同様な工程で埋設固定することによって、仮設擁壁14が形成し、この仮設擁壁14に上記したようにプリモーメントを付与することにより、法面13の保護壁を形成することになる。
【0030】
上記のように構成する本発明の実施の形態によれば、仮設擁壁14の上端側に法面13方向に作用するプリモーメントを付加した結果、仮設擁壁14の下端側のアンカー部23は、地中への埋設寸法を比較的短くしたとしても、湧水或いは土砂流出による法面崩壊を確実に防止でき、しかも、アンカー部23を短くできるということは、工事後の仮設擁壁14を容易に取り外すことになって、このため、仮設擁壁14のリユースが自在となって、コスト的に有利な仮設擁壁であるといえる。
【0031】
また、アンカー部2を短くできることから、仮設擁壁14の撤去作業が簡単に行うことができ、しかも、仮設擁壁14のリユースも自在で、コスト的に有利な仮設擁壁を得ることができる。
【0032】
さらに、仮設擁壁14にプリモーメントを与えるブラケット24は、法面13を挟んで建築用地としての下側地面12に対して上側地面11の地上をわずか占有するだけですみ、上側地面11に構築されたビルや地中に手を加えることなく、法面保護が可能となる。
【0033】
仮設擁壁14は、分割擁壁14a,14b,14cで構成され、この分割擁壁14a,14b,14cにおける枠体19内に、複数の横架片20を横架し、この横架片20を、法面13に対して上方に傾斜させて、ブラインド状になるよう枠体19内に横架して構成するため、図9に示すように、各横架片20の間の寸法を極小さな隙間37、37…に形成すれば、この隙間37、37…. から湧水38を排出することができる反面、土砂39の流出は防止することができ、法面13の崩壊を未然に防ぎ、災害安全率の高い仮設擁壁であるといえる。
【0034】
仮設擁壁14を法面13に添設固定する際に、法面定規31を使用すると、この法面定規31の傾斜面35aを掘削勾配としてこの傾斜面35aに沿って法面13を形成していけば所定の法面勾配を有する設定通りの法面勾配を持った法面13を形成することができると共に、法面13の掘削前に法面定規31によって仮設擁壁14を寄り掛からせることによって、法面定規31によって仮設擁壁14が法面13側へもたれる「もたれ壁」として安全側に働き、チェーン等使用することなく、法面13bを掘削しながら順次仮設擁壁14を法面13に添設することができ、仮設擁壁14の施工を容易に行ことができ、しかも、仮設擁壁14の敷設のために、はじめから完全なる下側地面12を形成する必要がなく、作業ができる範囲内のある程度穴を掘削して、法面13を形成しながら仮設擁壁14をこの法面13に添設可能であり、仮設擁壁14の添設し、法面13を保護した後に、本格的に下側地面12の整地作業を行うことができ、この点からも、安全作業を保証できる。
【0035】
なお、本発明による横架片20は、上記実施の形態では枠体19にブラインド状に横架するものであったが、これに限定されるものではなく、たとえば、エキスパンド鋼板(不図示)で構成したり、又、図10に示すように、メッシュ状板201で構成したり、更には、図11に示すように、フィルター202aを挟む一対の穴明き板202で構成することができ、これによってもエキスパンド鋼、メッシュ状板201或いはフィルター202aの極小さな細孔から湧水3を排出することができる反面、土砂39の流出は防止することができ、法面13の崩壊を未然に防ぎ、災害安全率の高い仮設擁壁14を提供することになる。また、上記実施の形態では、重鎮25として、H鋼を使用したが、これに限定されず、たとえば、棒材や鋼球等でもよい。
【0036】
【発明の効果】
以上のように、請求項1に記載の本発明は、法面に仮設擁壁を添設し、該仮設擁壁の下端側のアンカー部を地中に埋設して前記仮設擁壁を固定すると共に、前記仮設擁壁の上端部をブラケットの一端側で把持し、且つ該ブラケットの他端側に重鎮を載置して、前記仮設擁壁の下端部を支点として該仮設擁壁の上端側に前記法面方向に働くプリモーメントを付加したことを特徴とするもので、仮設擁壁の上端側に法面方向に作用するプリモーメントを付加した結果、仮設擁壁の下端側のアンカー部は、地中への埋設寸法を比較的短くしたとしても、湧水或いは土砂流出による法面崩壊を確実に防止できる。また、アンカー部を短くできることから、仮設擁壁の撤去作業が簡単に行うことができ、しかも、仮設擁壁の再利用も自在で、コスト的に有利な仮設擁壁を得ることができる。さらに、仮設擁壁にプリモーメントを与えるブラケットは、法面を挟んで建築用地としての下側地面に対して上側地面の地上をわずか占有するだけですみ、上側地面に構築されたビルや地中に手を加えることなく、法面保護が可能となる。
【0037】
請求項2に記載された本発明は、請求項1記載の仮設擁壁が、略矩形状に形成した枠体内に、横架片を横架して構成するものであり、この横架片には、松矢板や鋼板等の板材或は山鋼等の鋼材を用いることができ、しかも横架片は地山等の湧水の量が極ずかな場合には一枚物で良く、又、湧水が多量の場合には複数板を重合して使用して、横架片同士の間から水を排出するようにできる。前記発明と同様、仮設擁壁の上端側に法面方向に作用するプリモーメントを付加した結果、仮設擁壁の下端側のアンカー部は、地中への埋設寸法を比較的短くしたとしても、湧水或いは土砂流出による法面崩壊を確実に防止できる。また、アンカー部を短くできることから、仮設擁壁の撤去作業が簡単に行うことができ、しかも、仮設擁壁の再利用も自在で、コスト的に有利な仮設擁壁を得ることができる
【0038】
請求項3に記載された本発明は、請求項2記載の横架片を複数片用いて構成するものであり、地山等の湧水の量が多い場合に、横架片同士の間から水を排出することができ、湧き水対策を同時に施結果となり、しかも鋼矢板に比して、価格的に有利となって、仮設擁壁自体の建築費も下げることができる。
【0039】
請求項4に記載された本発明は、請求項3記載の仮設擁壁を構成する横架片が、複数枚を互いに前記枠体の短手方向に配するとともに前記縦枠片の縦軸方向に沿って互いに一部を重合並置することにより、前記枠体内に横架して構成したもので、複数枚を互いに前記法面に対して幅方向に重合し、前記枠体内に横架して構成したもので、松矢板や鋼板等から構成する横架片自身が鋼矢板に比して、価格的に有利となって、仮設擁壁自体の建築費も下げることができる。
【0040】
請求項5に記載された本発明は、請求項3又は4記載の仮設擁壁を構成する複数の横架片を、法面に対して上方に傾斜させて、ブラインド状になるよう前記枠体内に横架して構成するため、各横架片間の寸法を極小さな隙間に形成すれば、この隙間から湧水を排出することができる反面、土砂の流出は防止することができ、法面崩壊を未然に防ぎ、災害安全率の高い仮設擁壁を提供することができる。
【0041】
請求項6に記載された本発明は、請求項2載の横架片を、メッシュ状板で構成したことにより、メッシュによって形成される極小さな隙間から湧水を排出することができる反面、土砂の流出は防止することができ、法面崩壊を未然に防ぎ、災害安全率の高い仮設擁壁を提供することができる。
【0042】
請求項7に記載された本発明は、請求項2載の横架片を、エキスパンド鋼板で構成したことにより、エキスパンド鋼板の極小さな細孔から湧水を排出することができる反面、土砂の流出は防止することができ、法面崩壊を未然に防ぎ、災害安全率の高い仮設擁壁を提供することができる。
【0043】
請求項8に記載された本発明は、請求項2載の横架片を、フィルターを挟む一対の穴明き板で構成したことにより、フィルターの極小さな細孔から湧水を排出することができる反面、土砂の流出は防止することができ、法面崩壊を未然に防ぎ、災害安全率の高い仮設擁壁を提供することができる。
【0044】
請求項9に記載に記載された本発明は、法面に仮設擁壁を添設し、該仮設擁壁の上端部をブラケットの一端側で抱持すると共に、ブラケットの他端側に重鎮を載置して、前記仮設擁壁の下端部を支点として該仮設擁壁の上端側に前記法面方向に働くプリモーメントを付加したことを特徴とする仮設土留め方法であることから、仮設擁壁の上端側に法面方向に作用するプリモーメントを付加した結果、仮設擁壁の下端側のアンカー部は、地中への埋設寸法を比較的短くしたとしても、湧水或いは土砂流出による法面崩壊を確実に防止できる。また、アンカー部を短くできることから、仮設擁壁の撤去作業が簡単に行うことができ、しかも、仮設擁壁のリユースも自在で、コスト的に有利な仮設擁壁を得ることができる。
【0045】
請求項10に記載された本発明は、請求項9記載の仮設擁壁を添設固定する法面を形成すべき掘削勾配と同等の傾斜面を有する法面定規を使用し、該法面定規を、前記法面の掘削前に、予め前記法面勾配に沿わせるように掘削形成される前記法面に対する上側地面に載置しておき、次に、前記法面定規の傾斜面に仮設擁壁を寄り掛からせておいて、前記法面を形成すべく掘削し、前記法面定規上に寄り掛からせた仮設擁壁を掘削によって形成された法面に添設するようにしたことを特徴とする仮設土留め方法であり、法面定規の掘削勾配と同等な傾斜角を有する傾斜面によって、設計通りの法面勾配を持った法面を形成することができると共に、法面掘削前に法面定規によって仮設擁壁を寄り掛からせることによって、仮設擁壁の法面側にもたれるも「もたれ壁」として安全側に働き、チェーン等使用することなく、法面掘削しながら順次仮設擁壁を法面に添設することができ、仮設擁壁の施工を容易に行ことができ、しかも、仮設擁壁の敷設のために、はじめから完全なる下側地面を形成する必要がなく、作業ができる範囲内のある程度穴を掘削して、法面を形成しながら仮設擁壁をこの法面に添設可能であり、仮設擁壁の添設し、法面を保護した後に、本格的に下側地面の整地作業を行うことができ、この点からも安全作業を保証できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態による仮設擁壁により法面を保護した場合の仮設擁壁構造を概略的に示す視図である。
【図2】 図1における仮設擁壁の斜視図である。
【図3】 図2のIII-III 断面図である。
【図4】 図2のIV-IV 断面図である。
【図5】 地面を断面にして描画した図1における側面図である。
【図6】 仮設擁壁にプリモーメントを付与するブラケットの斜視図である。
【図7】 仮設擁壁の法面への添設をする場合に使用する法面定規の斜視図である。
【図8】 図7の法面定規を使用した仮設擁壁の施工例を説明するための説明図である。
【図9】 本発明による実施の形態における仮設擁壁の作用を説明するための説明図である。
【図10】 本発明の他の実施の形態による仮設擁壁の斜視図である。
【図11】 本発明の更に他の実施の形態による仮設擁壁の斜視図である。
【図12】 従来の親杭横矢板工法による仮設土留め構造を概略的に示す斜視図である。
【図13】 従来の鋼矢板土留め工法による仮設土留め構造を概略的に示す斜視図である。
【図14】 図13の鋼矢板の横断面図である。
【図15】 従来の仮設土留め構造を概略的に示す側面図である。
【符号の説明】
11 上側地面
12 下側地面
13 法面
14 仮設擁壁
14a,14b,14c 分割擁壁
19 枠体
20 横架片
23 アンカー
24 ブラケット
25 重鎮
31 法面定規
35 板状定規体
35a 傾斜面

Claims (10)

  1. 法面に仮設擁壁を添設し、該仮設擁壁の下端側のアンカー部を地中に埋設して前記仮設擁壁を固定すると共に、前記仮設擁壁の上端部をブラケットの一端側で把持し、且つ該ブラケットの他端側に重鎮を載置して、前記仮設擁壁の下端部を支点として該仮設擁壁の上端側に前記法面方向に働くプリモーメントを付加したことを特徴とする仮設土留め構造。
  2. 前記仮設擁壁は、一対の縦枠片および横枠片を略矩形状に形成して構成した枠体内に、横架片を横架して構成することを特徴とする請求項1記載の仮設土留め構造。
  3. 前記横架片は、複数片用いて構成することを特徴とする請求項2記載の仮設土留め構造。
  4. 前記横架片は、複数枚を互いに前記枠体の短手方向に配するとともに前記縦枠片の縦軸方向に沿って互いに一部を重合並置することにより前記枠体内に横架して構成することを特徴とする請求項3記載の仮設土留め構造。
  5. 前記横架片を、それぞれ前記法面に対して上方に傾斜させて、ブラインド状になるよう前記枠体内に横架したことを特徴とする請求項3又は4記載の仮設土留め構造。
  6. 前記横架片を、メッシュ状板で構成したことを特徴とする請求項2記載の仮設土留め構造。
  7. 前記横架片を、エキスパンド鋼板で構成したことを特徴とする請求項2記載の仮設土留め構造。
  8. 前記横架片を、フィルターを挟む一対の穴明き板で構成したことを特徴とする請求項2記載の仮設土留め構造。
  9. 法面に仮設擁壁を添設し、該仮設擁壁の上端部をブラケットの一端側で抱持すると共に、ブラケットの他端側に重鎮を載置して、前記仮設擁壁の下端部を支点として該仮設擁壁の上端側に前記法面方向に働くプリモーメントを付加したことを特徴とする仮設土留め方法。
  10. 仮設擁壁を添設固定する法面を形成すべき掘削勾配と同等の傾斜面を有する法面定規を使用し、該法面定規を、前記法面の掘削前に、予め前記法面勾配に沿わせるように掘削形成される前記法面に対する上側地面に載置しておき、次に、前記法面定規の傾斜面に仮設擁壁を寄り掛からせて、前記法面を形成すべく掘削し、前記法面定規上に寄り掛からせた仮設擁壁を掘削によって形成された法面に添設するようにしたことを特徴とする請求項記載の仮設土留め方法。
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