JP3971301B2 - 煙草製品用硬質梱包 - Google Patents
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Description
[技術分野]
本発明は煙草製品の硬質梱包に関する。
【0002】
[背景技術]
下記の説明において、「梱包」という用語は、煙草の複数の小包を含む紙箱と、一群の煙草又は煙草製品一般を含む単一の小包との両方を意味する。
【0003】
当該タイプの硬質梱包は、一般に、それぞれ平坦な予め折り目を付けられた型打ちブランクから形作られ、単一の梱包は容器及び蓋を具備し、この蓋は特に小包の場合には、容器の開放端を囲むように当該容器の後端にヒンジ留めされ、部分的に容器の内部に配置されそれゆえ容器の前面及び二つの側面に内部で固定される補強枠を更に具備する。
【0004】
実務ではしだいにこれらの梱包の外側表面に、消費者向けに、広告、告知及び他の記載事項が印刷されるようになっているが、それらは明瞭に配置され、製品が販売されている様々な国の言語で表現され、かつ、さらに、異なる国の国法による要求に合致するようにケース・バイ・ケース・ベースでカスタマイズされなければならない。
【0005】
ある国々では、梱包の外側表面に製品価格を印刷するのが通常であり、特に、大きなインフレ要因により価格変更が頻繁な国々では、梱包上に印刷される記載事項を市場条件に対応してしばしば変えて対応しなければならない。
【0006】
これらのこと全ては、梱包を形作る型打ちブランクを国毎に、あるいは各個別国のために変えなくてはならず、結果として在庫及び製造コストが高くなるということを意味する。
【0007】
また当該タイプの梱包を、消費者向け文字及び画像を有する差込物、すなわちカード、クーポン等を、その内部に設けて製造することも実務になっている。
【0008】
ブランクが梱包の部品のうち最も高価なものであるので、本発明の目的は、全ての国のために単一の標準ブランクを使用すると共に、消費者向けの広告、告知及び記載事項を印刷した差込物を背景として利用することで、異なるブランクの使用を回避することにある。
【0009】
[発明の開示]
この目的は本発明によれば、ヒンジ留めされた蓋を有する煙草製品用硬質梱包であって、底端面及び裏面を有するカップ状形態をなす容器を具備し、該容器が更に、前面及び二つの側面を有し、これら前面及び二つの側面の自由端が当該容器の開放端を画し、前記梱包が更に、前記容器の前面及び側面にそれぞれ連結される胸部片及び二つの側片を有する補強枠を具備し、該補強枠は、前記容器の前記開放端から部分的に突出すると共に、蓋に向かうU字状外形の縁により最上部が画定され、該蓋は、同様にカップ状形態をなすと共に、頂端面と、それぞれの自由端を有する前面及び二つの側面と、前記容器の裏面にヒンジ線を介して接続された裏面とを有し、該蓋は、開放位置と、前記容器の開放端が閉じられる位置である、枠と相互作用する位置との間で回転可能であり、前記梱包が更に、前記枠と煙草製品との間に位置するクーポンを具備している梱包において、前記蓋が閉じた位置を占めているときに、前記容器の開放端により与えられる自由縁の少なくとも一部と、前記蓋の自由縁の一部とが、予め定められた距離だけ互いに離間されて開口部が形成され、該開口部は、前記枠の少なくとも一つの空所部分を露出するよう機能し、該空所部分は、前記クーポンの少なくとも一つの対応する部分を表に出すよう機能する、梱包によって達成される。
【0010】
以下添付図面を参照して、例示により詳細を説明する。
【0011】
図面の図1及び2を参照すると、1は煙草製品の梱包の全体を表し、より正確には、一群の煙草(図示されていない)を包含する硬質梱包2からなり、この梱包2は、カップ状形態をなして開放頂端4を与える容器3を具備し、容器3の頂部には同様にカップ状形態をなす蓋5が載置され、この蓋5は対応するヒンジ線6に沿って容器3にヒンジ留めされ、従って開放位置(図示されていない)と、頂端4が閉じられた位置との間で回転可能になっている。
【0012】
容器3は、底端面7、前面8、裏面9及び二つの側面10を有し、前記前面8及び側面10は開放頂端4、すなわち前記蓋5に向いた端、を画するそれぞれの自由頂端8a及び10aを有し、同様に、蓋5は、前面11、裏面12、二つの側面13及び頂端面14を有する。
【0013】
蓋5の前面11及び側面13は、当該蓋5が閉じた位置にあるときに前記容器3に対する開放端を画するそれぞれの自由端11a及び13aを有する。
【0014】
単一の小包2は、一群の煙草を包む内側包装(図示されていない)を収容し、この小包2には補強枠15が設けられ、この補強枠15は前記小包2と前記内側包装との間に介在され従って容器3に固定される。前記枠15は、前記容器の内部に位置する部分15a及び容器の外側に開放頂端4から出ている部分15bを具備する。
【0015】
さらに正確には、枠15は、容器3の前面8の内側と部分的に接触している胸部片16と、容器3の側面10の内側に部分的に固定されている二つの側部片17とを含む。
【0016】
枠15の胸部片16は、凹状外形が蓋5に向かうよう配置された「U」型の輪郭を有する縁18によって、最上部が画定されている。
【0017】
最後に、各小包2は、枠15と内側包装間に差し込まれた小片ないしクーポン19を有している。さらに正確には、その頂端が枠15の頂縁18を越えてように延びるように、クーポン19が枠15の胸部片16の下に位置決めされると共に、容器3の前面8の内側と部分的に接触する。
【0018】
図1の例では、ヒンジ留めされた蓋5が、容器3の開放頂端4が包囲される位置を占める場合には、蓋5の二つの側面縁13aは容器3の側面縁10aと接触するように配置され、これに対し、蓋5の前面11が有する縁11aは容器3の前面8が有する縁8aから予め決められた距離だけ離され、それにより、蓋5の前面11の縁11aと、容器3の前面8の縁8aと、前面8に接する各角縁22の頂部に沿って形成された二つの切れ目21とにより周縁が囲まれた開口部20が形成されるようにする。
【0019】
開口部20は、枠15が有する胸部片16の予め決められた領域を露出するために使われ、この領域は枠15の空所部分を構成する複数の窓23を有し、これら空所部分は、消費者向けの文字及び画像事項が載せてあるクーポン19の対応する部分を表に出すよう位置決めされ、それにより、このような事項を小包2に直接印刷する必要性がなくされている。
【0020】
図2の例では、開口部20は、枠15のU字状輪郭をなす頂縁18と合致するように位置決めされ、したがって図1の例のように枠15には窓23が貫通しておらず、代わりに、枠15の空所部分は、蓋が容器3の開放頂端4を覆う位置を占めているときに、枠15の頂縁18と、蓋5の前面11が有する自由縁11aとの間に囲まれる。
【0021】
この例でも同様に、枠15の空所部分は消費者向けの文字及び画像事項が載せられたクーポン19の対応部分24を露出するように位置決めされ、それにより、このような事項を小包2に直接印刷する必要性がなくされている。
【0022】
図1及び2に示された例の両方とも、開口部20はヒンジ線6と平行に延びる軸線に関してほぼ長方形の外見を呈する。
【0023】
図3から8までの例は、図1の例のバリエーションである。とくに図3は、湾曲した開口部20を示しており、この開口部20は、縁8a,11a間に囲まれた円弧の形の帯として形成され、これら縁8a,11aは互いに平行に延びると共に、それぞれが同様に円弧として形成されている。窓23は弓状の細長い穴として現れる単一の空所からなる。
【0024】
図4の例は、ヒンジ線6に対して斜めに延びる軸線に関してほぼ長方形の外観を有する開口部20を示しており、この開口部20は縁8a,11a間に囲まれ、これら縁8a,11aは互いに平行に延びると共に、同様にヒンジ線6に対し傾斜している。一方、枠15は例えばほぼ4角形の輪郭を有する複数の窓23を有する。
【0025】
図5の例は、V字形の外観を有する開口部20を示しており、この開口部20は縁8a,11a間に囲まれ、これら縁8a,11aは互いに平行に延びると共に、同様にV字形をなし、窓23も例えばV字形をなすようにすることができる。
【0026】
図6の例は、ほぼ多角形状をなす開口部20を示しており、この開口部20は縁8a,11a間に囲まれ、これら縁8a,11aは互いに平行に延びると共に、同様に多角形状をなし、窓23を例えば三角形輪郭を有するようにすることができる。
【0027】
図7の例は、ほぼ多角形状をなす開口部20を示しており、この開口部20は縁8a,11a間に囲まれ、これら縁8a,11aは互いに平行に延びていない。とくに、一方の縁11aはヒンジ線6に平行に延び、他方の縁8aは第1の縁11aに向かって丸まった頂点を有する山形袖章形をおおむねなしている。開口部20は枠15の胸部片16の単一の窓23を露出し、その輪郭は例えば開口部20の輪郭とほぼ同一である。
【0028】
図8の例は、ほぼ波形の外観をなす開口部20を示しており、この開口部20は縁8a,11a間に囲まれ、これら縁8a,11aは互いに平行に延びると共に、同様に波形をなしている。この例では、枠15の胸部片16の窓23は、開口部20の輪郭とほぼ同一の波形の輪郭を有する。
【0029】
図9及び10の例では、梱包1は、複数の煙草の小包2を含むよう機能する硬質カートン25からなる。カートン25の形状は、図1及び2に示した小包2の形状と全ての面で類似しており、従って可能な限り、小包2の対応する部分を示すのに用いられた符号と同じ符号でもって、構成要素部分を示すことにする。
【0030】
単一のカートン25は、蓋27が頂部に載置された容器26を具備し、この蓋27は対応するヒンジ線6に沿って容器にヒンジ留めされ、開放位置(図示されていない)と、容器26の開放頂端4が閉じられた位置との間で回転可能になっており、カートン25は更に、容器26に固定された補強枠15を具備し、この補強枠15は容器26の内部に位置する部分15a及び容器26の外側に開放頂端4から蓋27に向けて出ている部分15bを具備する。
【0031】
枠15の胸部片16は、凹状輪郭が蓋27に向かうよう配置された「U」型の輪郭を有する縁18によって、最上部が画定されている。
【0032】
最後に、単一のカートン25は、枠15と小包2間に差し込まれたクーポン19を有している。さらに正確には、その頂端が枠15の頂縁18を越えてように延びるように、クーポン19が枠15の胸部片16の下に位置決めされると共に、容器26の前面8の内側と部分的に接触する。
【0033】
小包2に関して既に説明したことを想起すると、図9に示したカートン25は、容器26が閉じられている位置を占める蓋27と共に示される。蓋27の前面11が有する縁11aは容器26の前面8が有する縁8aから予め決められた距離だけ離され、それにより、蓋27の縁11aと、容器26の前面8の縁8aと、前面8に接する各角縁22の頂部に沿って形成された二つの切れ目21とにより周縁が囲まれた開口部20が形成されるようにする。開口部20は、枠15が有する胸部片16の予め決められた領域を露出するために使われ、この領域は枠15の空所部分を構成する複数の窓23を有し、これら空所部分は、消費者向けの文字及び画像事項が載せてあるクーポン19の対応する部分を表に出すよう位置決めされ、それにより、このような事項をカートン25に直接印刷する必要性がなくされている。
【0034】
図10の例では、開口部20は、枠15のU字状輪郭をなす頂縁18と合致するように位置決めされ、したがって図9の例のように枠15には窓23が貫通しておらず、代わりに、枠15の空所部分は、蓋が容器26の頂端を覆う位置を占めているときに、枠15の頂縁18と、蓋27の前面11が有する自由縁11aとの間に囲まれる。この例でも同様に、枠15の空所部分は消費者向けの文字及び画像事項が載せられたクーポン19の対応部分24を露出するように位置決めされ、それにより、このような事項を小包2に直接印刷する必要性がなくされている。
【0035】
図9及び10に示した例の両方において、開口部20はヒンジ線6と平行に延びる軸線に関してほぼ長方形の外観を有しているが、図3から8までに示した開口部の全ての実施態様を、小包2にもカートン25にも適用可能なことは明らかである。
【0036】
図11の例に示した小包2は、図1の小包2と、形状に関しては類似しているが、クーポン19が枠15の胸部片16と容器3の前面8の内部と、蓋5の前面11との間に差し込まれる点で相違する。この例において、前面の二つの自由縁8a及び11a間に囲まれる開口部20は少なくとも、消費者が関心を寄せるクーポン19の部分24を表に出すので、窓23が枠15内にある必要はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に従った煙草の小包の第1の実施態様の概略斜視図である。
【図2】 本発明に従った煙草の小包の第2の実施態様の概略斜視図である。
【図3】 図1及び図2に示される煙草の小包の更なる実施態様の概略斜視図である。
【図4】 図1及び図2に示される煙草の小包の更なる実施態様の概略斜視図である。
【図5】 図1及び図2に示される煙草の小包の更なる実施態様の概略斜視図である。
【図6】 図1及び図2に示される煙草の小包の更なる実施態様の概略斜視図である。
【図7】 図1及び図2に示される煙草の小包の更なる実施態様の概略斜視図である。
【図8】 図1及び図2に示される煙草の小包の更なる実施態様の概略斜視図である。
【図9】 本発明に従った煙草の小包のための硬質カートンの、可能な二つの実施態様のうちの一つの概略斜視図である。
【図10】 本発明に従った煙草の小包のための硬質カートンの、可能な二つの実施態様のうちの一つの概略斜視図である。
【図11】 本発明に従った煙草の小包の第3の実施態様の概略斜視図である。
Claims (12)
- ヒンジ留めされた蓋を有する煙草製品用硬質梱包であって、底端面(7)及び裏面(9)を有するカップ状形態をなす容器(3;26)を具備し、該容器(3;26)が更に、前面(8)及び二つの側面(10)を有し、これら前面(8)及び二つの側面(10)の自由端(8a、10a)が当該容器(3;26)の開放端(4)を画し、前記梱包が更に、前記容器(3;26)の前面(8)及び側面(10)にそれぞれ連結される胸部片(16)及び二つの側片(17)を有する補強枠(15)を具備し、該補強枠(15)は、前記容器(3;26)の前記開放端(4)から部分的に突出すると共に、蓋(5;27)に向かうU字状外形の縁(18)により最上部が画定され、該蓋(5;27)は、同様にカップ状形態をなすと共に、頂端面(14)と、それぞれの自由端(11a、13a)を有する前面(11)及び二つの側面と、前記容器(3;26)の裏面(9)にヒンジ線(6)を介して接続された裏面(12)とを有し、該蓋(5;27)は、開放位置と、前記容器(3;26)の開放端(4)が閉じられる位置である、枠(15)と相互作用する位置との間で回転可能であり、前記梱包が更に、前記枠(15)と煙草製品との間に位置するクーポン(19)を具備している梱包において、前記蓋(5;27)が閉じた位置を占めているときに、前記容器(3;26)の開放端(4)により与えられる自由縁(8a)の少なくとも一部と、前記蓋(5;27)の自由縁(11a)の一部とが、予め定められた距離だけ互いに離間されて開口部(20)が形成され、該開口部(20)は、前記枠(15)の少なくとも一つの空所部分を露出するよう機能し、該空所部分は、前記クーポン(19)の少なくとも一つの対応する部分を表に出すよう機能する、梱包。
- 前記空所部分は、前記蓋(5;27)の前記前面(11)が有する自由端(11a)の一部と、前記枠(15)の前記胸部片(16)が有するU字状外形の最上縁(18)との間に囲まれた領域からなる請求項1に記載の梱包。
- 前記空所部分は、前記枠(15)の前記胸部片(16)を貫通する少なくとも一つの窓(23)からなる請求項1に記載の梱包。
- 前記開口部(20)が、前記ヒンジ線(6)と平行に延びる軸線上に整列されたほぼ長方形の帯として表れる請求項1から3までのいずれか一項に記載の梱包。
- 前記開口部(20)が、円弧上に整列されかつ互いに平行な縁(8a,11a)を有する湾曲した帯として表れる請求項1から3までのいずれか一項に記載の梱包。
- 前記開口部(20)が、互いに平行な縁(8a,11a)を有するV字状の帯として表れる請求項1から3までのいずれか一項に記載の梱包。
- 前記開口部(20)が、前記ヒンジ線(6)に対して斜めに延びる軸線上に整列されたほぼ長方形の帯として表れる請求項1から3までのいずれか一項に記載の梱包。
- 前記開口部(20)が、互いに平行な縁(8a,11a)を有するほぼ波形の帯として表れる請求項1から3までのいずれか一項に記載の梱包。
- 前記開口部(20)が、互いに平行な縁(8a,11a)を有するほぼ多角形状の帯として表れる請求項1から3までのいずれか一項に記載の梱包。
- 前記開口部(20)が、互いに平行でない縁(8a,11a)を有するほぼ多角形状の帯として表れる請求項1から3までのいずれか一項に記載の梱包。
- 前記煙草製品が複数の煙草の小包で構成され、前記梱包(1)がカートン(25)である請求項1から10までのいずれか一項に記載の梱包。
- 前記煙草製品が一群の煙草で構成され、前記梱包(1)が煙草の小包(2)である請求項1から10のいずれか一項に記載の梱包。
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