JP3971099B2 - 鋳造機の給湯装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、貯留された溶解炉から溶融金属材料、主としてその少量の溶融金属材料をダイカストマシンの射出スリーブへ注湯するのに好適な鋳造機の給湯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ダイカストマシンその他の鋳造機に溶融金属材料を供給する給湯装置は、モータ駆動と減速機とを組み合わせた給湯機式、炉内加圧式、ポンプ式、電磁ポンプ式、炉体傾斜式等に分けられており、溶融金属材料によってその給湯方式は異なっている。
【0003】
アルミ合金、亜鉛合金、鉛等を供給する給湯装置としてはモータ駆動と減速機とを組み合わせた給湯機式、炉内加圧式、電磁ポンプ式、炉体傾斜式のものを使用しているが、マグネシウム合金等を供給する場合には炉内加圧式、ポンプ式、電磁ポンプ式の給湯装置が使用され、更には手汲みによって給湯する方法に限定されている。
【0004】
図8に示すダイカストマシンの給湯装置はモータ駆動と減速機とを組み合わせた給湯機式のものであって、この場合の型締装置100は、固定金型110を取り付ける固定ダイプレート111と、移動金型112を取り付ける移動ダイプレート113とを対向させて設け、ここでは省略した油圧シリンダによって移動ダイプレート113を固定ダイプレート111方向に移動して金型を横方向に型締めする構成のものである。114は射出スリーブであり、この射出スリーブ114の内部には油圧シリンダによって押圧するプランジャ118が摺動自在に挿入されており、後方の射出スリーブ114上部には、後退位置にあるプランジャ118の前方に給湯口116が形成され、前方の射出スリーブ114は、型内スリーブ120を介して金型キャビテイ122に連通している。130はモータ駆動と減速機とを組み合わせた給湯機であり、この給湯機130は、基台138に装着されて駆動モータ136で駆動制御されるアーム133と、このアーム133の先端に装着されてモータ135で揺動制御されるラドル132とから構成されている。
【0005】
また、図9に示すダイカストマシンその他の鋳造機の給湯装置は、電磁ポンプ式の給湯装置であり、密閉された溶解炉144と、この溶解炉144内の溶融金属材料124を汲み上げる電磁ポンプ142と、汲み上げた溶湯金属材料124を後退位置にあるプランジャ118前方に供給する汲み上げ管145とから構成されている。なお、型締装置140は上述した型締装置100と同一構成であり、重複する説明を省略する。
【0006】
更に、図10に示すダイカストマシンその他の鋳造機の給湯装置は、溶解炉自体が傾斜する方式の給湯装置であり、この給湯装置は、溶解炉160と、後退位置にあるプランジャ118前方の給湯口114に注湯すべく溶解炉160を傾倒する昇降シリンダ162とから構成されている。型締装置150は上述した型締装置100と同一構成のものが使用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年におけるダイカスト製品は、例えば携帯電話機筐体等の小さい部品や薄肉部品、その他の小型製品の成型が多くなっている。従って、このような製品を成型するためには注湯量を少量に制限する必要があり、上述した給湯装置のように、注湯部に給湯管を直結する装置では、サイクル的には早いが給湯量を多くした作業とならざるを得ず、また給湯量にバラツキがある点で問題を有している。更に、上述した給湯装置では、モータ駆動と減速機とを組み合わせた給湯機130であっても、溶解炉144,160が大型構造のために、これらを型締装置100,140,150に近づけることが困難なことから、射出スリーブ120の給湯口114が固定ダイプレート111の外壁端面から突出した外部に位置し、キャビテイ122から給湯口114までの距離が長くなる。そのため、注湯量を制限しようとすると、射出スリーブ114内の溶湯充填率が低く、溶湯の表面積が大きくなり、溶湯の酸化及び凝固片の発生、巻き込みや、射出時の溶湯面の盛り上がりによるエアー等のガスの巻き込み等によって製品の歩留まり低下を招き易くなるため、注湯量は最小でも200g程度が限度であり、これより少くするのは困難であった。
【0008】
このことから、給湯装置によっては、溶融金属材料を選択的に使用する必要があり、溶融金属材料の使用可能な種類が制限されていた。加えて、上記のような給湯装置は、駆動部が溶解炉の上部に配置されているものが多く、メンテナンス時における各種作業が困難なものとなっている。
【0009】
そこで、本発明は、叙述のような従来存した諸事情に鑑み創出されたもので、射出スリーブの給湯口に注湯される溶融金属材料が少量であっても熱降下することなく、例えば40g程度の少量でも安定的にキャビテイに給湯することができ、製品の品質の向上と操業の安定化とを図ることができる鋳造機の給湯装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明にあっては、固定金型11を取り付ける固定ダイプレート12に対し移動金型13を取り付ける移動ダイプレート14を移動させて金型を型締めする型締装置10と、固定ダイプレート12を貫通して該固定ダイプレート12に取り付けられた射出スリーブ15を前部に有する射出装置と、溶融金属材料を溶解炉59より汲み取り射出スリーブ15の給湯口16に注湯するラドル31とを備え、型締装置10で型締めした金型のキャビテイ21に対し該型締装置10の固定ダイプレート12側から溶湯を射出して鋳造するダイカストマシンその他の鋳造機の給湯装置であって、
固定ダイプレート12の外壁端面から外部に挿通する射出スリーブ15周囲の壁面を切除して形成された給湯用凹部18と、外部に挿通突出した射出スリーブ15の給湯用凹部18内に位置するように形成された給湯口16と、固定ダイプレート12に近接して取り付けられた基台33に一端が揺動可能に保持されると共に、その先端にラドル31が揺動可能に装着された湾曲形状のアーム32を備えた給湯ロボット30と、該湾曲アーム32ないしラドル31の揺動を制御する制御部とを備え、該制御部からの指令で計量された溶融金属材料を射出スリーブ15の給湯口16に供給するようにしたものである。
給湯ロボット30の基台33は、平面から見て固定ダイプレート12の角部近傍に支持され、給湯ロボット30の湾曲アーム32は、少なくともラドル31が射出スリーブ15の給湯口16に位置する状態において、平面から見て給湯口16側に向けて湾曲形成することができる。
また、湾曲アーム32は、少なくとも湾曲部が中空管で構成されると共に、ラドル31が装着される先端部位に内装されラドル31の揺動動作を付与する運動方向変換手段36と、湾曲中空管34内にあって駆動源側の出力軸と運動方向変換手段36とを連結すべく可動性すなわち湾曲中空管34の湾曲方向に沿って湾曲されたままで回転することにより駆動伝達させるようにした可撓性を有する連結軸35と、運動方向変換手段36近傍の湾曲中空管34内部に冷媒を供給すべく連結された冷媒供給管47とから成っている。
更に、運動方向変換手段36は、回転駆動されるウオームギア37とウオームホイール44から構成され、ラドル31の揺動軸38がウオームホイール44の回転軸内でウオームギア37の回転によって回転伝達可能に挿通結合し、且つ回転軸に対し着脱可能に構成することができる。
【0011】
以上のように構成された本発明に係る鋳造機の給湯装置は、固定ダイプレート12の外壁端面から外部に挿通する射出スリーブ15周囲の壁面を切除し、この切除された給湯用凹部18内に位置するように形成された射出スリーブ15の給湯口16に、固定ダイプレート12に近接配置された給湯ロボット30の湾曲アーム34先端に装着されたラドル31を揺動させて溶解炉59より汲み取った溶融金属材料19を注湯する。
給湯ロボット30の基台33は、平面から見て固定ダイプレート12の角部近傍に支持され、溶融金属材料19の注湯時には揺動した給湯ロボット30の湾曲アーム32が平面から見て給湯口側に向けて湾曲形成した姿勢をとることができる。
また、湾曲アーム32は、ラドル31が装着される先端部位に運動方向変換手段36が内装され、運動方向変換手段36近傍の湾曲中空管34内部に冷却媒体供給管47を介して冷媒を供給することができる。
さらに、運動方向変換手段36はウオームギア37とウオームホイール44から構成され、回転駆動されるウオームギア37の回転を、ウオームホイール44を介して直交する方向に変換したラドル31の揺動動作として伝達することができる。ラドル31を交換する際は、ウオームホイール44の回転軸内から揺動軸38を抜き出してラドル31を取り外すことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下図1乃至図7を参照して本発明の第1実施形態を説明すると、図1に示す符号10は型締装置であり、この型締装置10は、固定金型11を取り付ける固定ダイプレート12に対し移動金型13を取り付ける移動ダイプレート14を移動させて金型を型締めする公知の装置であって、固定ダイプレート12を貫通してこの固定ダイプレート12に取り付けられた射出スリーブ15を前部に有する図示しない射出装置と、溶融金属材料19を溶解炉(不図示)より汲み取り射出スリーブ15の給湯口16に注湯するラドル31とを備え、このラドル31を介して溶解炉(不図示)より溶融金属材料19を汲み取り、射出スリーブ15の給湯口16に注湯するようになっている。
【0013】
固定ダイプレート12の外壁端面には、図2に示すように、外部に挿通する射出スリーブ15周囲の壁面が切除されて給湯用凹部18が形成され、外部に挿通突出した射出スリーブ15の給湯口16は、後退位置にあるプランジャ17の前方にあって給湯用凹部18内に位置するように構成されており、この給湯口16に給湯した溶融金属材料19を、型締装置10で型締めした金型のキャビテイ21に対し固定ダイプレート12側から充填するようになっている。
【0014】
また、固定ダイプレート12の近傍には、先端にラドル31が揺動可能に装着された湾曲アーム32を備えた多関節で構成される給湯ロボット30が配置されており、固定ダイプレート12近傍、例えば角部近傍には給湯ロボット30の基台33が取付けられている。給湯ロボット30の湾曲アーム32ないしラドル31は、図示しない制御部からの指令で計量、例えば40g程度で、場合によってはそれ以上の任意の大量にして計量された溶融金属材料19を射出スリーブ15の給湯口16に供給するように揺動制御されている。
【0015】
そして、この湾曲アーム32は、ラドル31が射出スリーブ15の給湯口16に位置する状態において、平面から見て湯口16側に向けて湾曲形成されており、この湾曲部は、図3の(a)、(b)に示すように、内部が中空状に形成された湾曲中空管34で構成されると共に、ラドル31が装着される先端部位には、ラドル31に揺動動作を付与する運動方向変換手段36が湾曲中空管34先端に固定されたハウジング39に内装されている。
【0016】
該運動方向変換手段36を更に詳しく説明すると、図示例にあっては回転駆動されるウオームギア37とウオームホイール44とから成り、ウオームギア37は、ハウジング39内に軸受B1,B2を介して回転自在に軸支され、ウオームギア37に噛合したウオームホイール44の回転軸内には、ラドル31の揺動軸38が回転伝達可能に挿通結合し、且つ回転軸に対し着脱可能に構成されている。湾曲中空管34の内部には、給湯ロボット30の駆動側揺動アーム35に内装された駆動軸とウオームギア37の一端とを連結すべくコイル状に形成された可動性、すなわち湾曲中空管34の湾曲方向に沿って湾曲されたままで回転することにより駆動伝達させるようにした可撓性の連結軸であるドライブシャフト35と、このドライブシャフト35に外装された可撓性のスパイラル管46とが収容されている。尚、該運動方向変換手段36は図示例のウオーム構造とする場合に限らず、例えば傘歯車構造のものとしてもよく、要は湾曲アーム32の先端に装着されるラドル31が湾曲アーム32に対する側方位置でほぼ直交配置されている関係において、ドライブシャフト35による回転伝達方向がラドル31の揺動回転となるようその駆動伝達方向が変更されるものであればよいのである。
【0017】
湾曲中空管34先端のハウジング39近傍には、冷媒として例えばドライエアーもしくは冷却ガスを供給するよう、冷媒源(不図示)に接続された冷媒供給管47を連結するための連通口48が形成され、湾曲中空管34の後方には、連通口48から供給された冷媒を排出する排気口49が形成されている。
【0018】
次に、ラドル31による汲湯動作並びに注湯動作につき説明する。先ず、汲湯動作では、図4の(a)〜(d)に示すように、制御装置により給湯ロボット30の湾曲アーム32ないしラドル31の図示しない各駆動モータを制御し、ラドル31を下降して溶解炉の汲湯開始位置まで移動したのち、ドライブシャフト35の回転力により回転駆動されるウオームギア37・ウオームホイール44を介してラドル31を所定量回動し傾動させて汲湯位置をとる。ラドル31に収容される溶融金属材料19の容量は、例えば40g程度の収容が可能となっており、このラドル31を溶融金属材料19内に侵漬してラドル31を傾動させつつ所定量の溶融金属材料19を汲湯する。溶融金属材料19の収容量は、ラドル31傾きによって決定される。この傾動姿勢のままラドル31を上昇させて計量位置で停止して正確な溶湯量を決定し、ラドル31内の溶融金属材料19の沈静化を計る。尚、溶融金属材料としては、例えばアルミニウム合金、亜鉛合金、マグシウム、真鍮などであるも、これらに限定されないことは勿論である。
【0019】
また、注湯動作では、図5の(a)〜(d)に示すように、給湯ロボット30の湾曲アーム32ないしラドル31の各駆動モータを制御して溶融金属材料19が収容されたラドル31を、上記の姿勢を保ったまま射出スリーブ15の給湯口16まで移動して注湯開始位置で停止し、ドライブシャフト35の回転力により回転駆動されるウオームギア37・ウオームホイール44を介してラドル31を所定量回動し傾動させ、注湯開始位置をとる。注湯の開始により給湯口16を経て所定量の溶融金属材料19を注湯したラドル31は、注湯位置を経過して注湯終了位置まで作動する。
【0020】
このように射出スリーブ15の給湯口16が、固定ダイプレート12の切除された給湯用凹部18内に位置するように形成され、固定金型11に接近して設けられるので、射出スリーブ15を短縮化することができ、少量の溶融金属材料19でも熱降下することなくキャビテイ21に注湯することができ、薄肉製品のための少量の給湯が可能となる。もとより、汲湯量も少量である例えば40g程度のものとせずに、必要があれば大容量のものとするように制御、構成できることは勿論である。
【0021】
また、給湯ロボット30の湾曲アーム32が、平面から見て給湯口16側に向けて湾曲形成された姿勢をとることができるので、この湾曲アーム32を、平面から見て固定ダイプレート12の角部近傍に配置することができる。
【0022】
更に、湾曲アーム32は、外部から運動方向変換手段36近傍の湾曲中空管34内部に冷却媒体供給管47を介して冷媒を供給することができるので、ウオームギア37ないしウオームホイール44を軸支する軸受B1,B2、並びにドライブシャフト45を冷却することで、軸受B1,B2等の寿命を延ばすことができる。
【0023】
また、運動方向変換手段36が、ウオームギア37とウオームホイール44とから構成されるので、安定したラドル31の動きを得ることができ、ウオームホイール44の回転軸内からラドル31の揺動軸を抜き出してラドル31を取り外すことができるので、ラドル31の交換作業が容易になることから、ラドル31を交換することで例えば給湯量の変化、そのメンテナンスその他に対応することができる。
【0024】
加えて、給湯ロボット30が湾曲アーム32を有していることから、固定ダイプレート12角部近傍に配置することが可能となり、且つその機構が単純化されるので、装置のメンテナンスが簡便となり、従来の装置に比し作業性、作業時間を大幅に短縮することができる。
【0025】
次に、本発明の第2実施形態につき図6を参照して説明する。なお、上述した実施形態の構成部分と同一構成部分については、同一符号を付し重複する説明を省略する。符号50は第2実施形態に係る給湯ロボットであり、この給湯ロボット50のアームは、第1軸関節53、第2軸関節54、第3軸関節55、第4軸関節56、第5軸関節57、第6軸関節58に至る多関節アーム52と、この先端に取付けられる湾曲アーム32(第1実施形態と同一構成)とから構成されている。この給湯ロボット50は、基台22が型締装置10の固定ダイプレート12下方の角部に取付けられている。
【0026】
更に詳しくは、多関節アーム52は、一端が基台22に装着された第1軸関節53と、この第1軸関節53の他端に装着された第2軸関節54と、第2軸関節54の他端に装着された第3軸関節55と、第3軸関節55の他端に装着された第4軸関節56と、第4軸関節56の他端に装着された第5軸関節57と、第5軸関節57の他端に装着された第6軸関節58とから成り、第6軸関節58の先端には上述した湾曲中空管34で構成される湾曲アーム32が取付けられ、その先端にはラドル31が装着されている。なお、符号59は溶解炉であり、溶融金属材料19が収容されているのである。
【0027】
次に、図7は、本発明の第3実施形態に係り、この第3実施形態における給湯ロボット50は、第2実施形態と同一構成の多関節アーム52と湾曲アーム32とから構成されているが、給湯ロボット50の基台23は型締装置10の固定ダイプレート12の上方角部に、下向きに取付けられている。
【0028】
これら第2、第3実施形態の作用並びに効果は、上述した第1実施形態の作用、効果を奏するものであり、従ってその説明は省略する。
【0029】
尚、いずれの実施の形態においても給湯ロボット30は型締装置10に近接して例えばその固定ダイプレート12の角部、例えば下方角部、上方角部夫々に配置させたものとしてあるも、場合によっては固定ダイプレート12の側方としたり、更にはやや離れた位置に配置したりすることもでき、作業場のレイアウトにしたがって好適な配置形態となし得るのであり、特に湾曲アーム32の採用によってそのレイアウトの自在性を一層向上させているのである。
【0030】
【発明の効果】
この発明は以上のように構成されているため、射出スリーブ15の給湯口16が、固定ダイプレート12の切除された給湯用凹部18内に位置するように形成され、固定金型11に接近して設けられるので、射出スリーブ15を従来のものに比し短縮することができ、少量の溶融金属材料19でも熱降下することなくキャビテイ21に注湯することができ、例えば特に小型、肉薄製品等のダイカスト製品の品質の向上と操業の安定化を図ることができる。
【0031】
更に、給湯ロボット30の湾曲アーム32が、平面から見て給湯口16側に向けて湾曲形成された姿勢をとることができるので、給湯ロボット30の基台33を平面から見て固定ダイプレート12の角部近傍に配置することができるばかりか、ラドル31を給湯用凹部18内の給湯口16に容易に振り込むことができる。これによって、装置のメンテナンスが簡便となり、従来の装置に比し作業性、作業時間を大幅に短縮することができ、製品精度、作業能率等の向上等を図ることができる。
【0032】
また、湾曲アーム32が、運動方向変換手段36近傍の湾曲中空管34内部に冷却媒体供給管47を介してガス状の冷媒が供給されるので、ウオームギア37ないしウオームホイール44を軸支する軸受、並びにドライブシャフト45を冷却することで、軸受B1,B2その他の構成部材等の寿命を延ばすことができ、湾曲アーム32の動作を長期的に安定させることが出来る。
【0033】
さらに、運動方向変換手段36が、回転駆動されるウオームギア37の回転を、ウオームホイール44を介して直交する方向に変換したラドル31の揺動動作として伝達するので、安定したラドル31の動きを得ることができる。加えて、ウオームホイール44の回転軸内からウオームギア37の揺動軸38を抜き出してラドル31が着脱可能となっているので、装置のメンテナンスが簡便になると共に、ラドル31の交換により給湯量の変化に容易に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1本実施形態における給湯装置が型締装置の近傍には配置された状態を示す概念図である。
【図2】本発明の第1本実施形態における型締装置と給湯ロボットとの配置関係を示す部分断面を示す平面図である。
【図3】同じく(a)は、給湯ロボットの湾曲アームないし運動方向変換手段の内部構造を示す断面図であり、(b)は(a)のA−A断面図である。
【図4】同じく(a)〜(d)は、ラドルによる汲み上げ時の汲湯動作を示す動作説明図である。
【図5】同じく(a)〜(d)は、ラドルによる給湯時の注湯動作を示す動作説明図である。
【図6】本発明の第2実施形態における型締装置と給湯ロボットとの配置関係を示す 側面図である。
【図7】本発明の第3実施形態における型締装置と給湯ロボットとの配置関係を示す 側面図である。
【図8】従来のモータ駆動と減速機とを組み合わせた給湯機式の給湯装置を示す断面図である。
【図9】従来の電磁ポンプ式の給湯装置を示す断面図である。
【図10】溶解炉自体が傾斜する従来方式の給湯装置を示す断面図である。
【符号の説明】
10…型締装置 11…固定金型
12…固定ダイプレート 13…移動金型
14…移動ダイプレート 15…射出スリーブ
16…給湯口 17…プランジャ
18…給湯用凹部 19…溶融金属材料
22,23,33…基台 21…キャビテイ
30…給湯ロボット 31…ラドル
32…湾曲アーム 34…湾曲中空管
35…ドライブシャフト 35…駆動側揺動アーム
36…運動方向変換手段 37…ウオームギア
38…揺動軸 39…ハウジング
44…ウオームホイール 45…ドライブシャフト(連結軸)
47…冷却媒体供給管 50…給湯ロボット
52…多関節アーム 53…第1軸関節
54…第2軸関節 55…第3軸関節
56…第4軸関節 57…第5軸関節
58…第6軸関節 59…溶解炉
B1,B2…軸受
Claims (1)
- 固定金型を取り付ける固定ダイプレートに対し移動金型を取り付ける移動ダイプレートを移動させて金型を型締めする型締装置と、固定ダイプレートを貫通して該固定ダイプレートに取り付けられた射出スリーブを前部に有する射出装置と、溶融金属材料を溶解炉より汲み取り射出スリーブの給湯口に注湯するラドルとを備え、型締装置で型締めした金型のキャビテイに対し該型締装置の固定ダイプレート側から溶湯を射出して鋳造する鋳造機の給湯装置であって、
固定ダイプレートの外壁端面から外部に挿通する射出スリーブ周囲の壁面を切除して形成された給湯用凹部と、外部に挿通突出した射出スリーブの給湯用凹部内に位置するように形成された給湯口と、固定ダイプレートに近接して取り付けられた基台に一端が揺動可能に保持されると共に、その先端にラドルが揺動可能に装着された湾曲形状のアームを備えた6軸関節構成の給湯ロボットと、該湾曲アームないしラドルの揺動を制御する制御部とを備え、該制御部からの指令で計量された溶融金属材料を射出スリーブの給湯口に供給するようにして成り、
給湯ロボットの基台は、平面から見て固定ダイプレートの角部近傍に支持され、給湯ロボットの湾曲アームは給湯ロボットの第6軸関節に取り付けられ、少なくともラドルが射出スリーブの給湯口に位置する状態において、平面から見て給湯口側に向けて湾曲形成されており、
湾曲アームは、少なくとも湾曲部が中空管で構成されると共に、ラドルが装着される先端部位に内装されラドルの揺動動作を付与する運動方向変換手段と、湾曲中空管内にあって駆動源側の出力軸と運動方向変換手段とを連結すべく可動性を有する連結軸と、運動方向変換手段近傍の湾曲中空管内部に冷媒を供給すべく連結された冷媒供給管とからなり、
運動方向変換手段は、回転駆動されるウオームギアとウオームホイールとから構成され、ラドルの揺動軸がウオームホイールの回転軸内でウオームギアの回転によって回転伝達可能に挿通結合し、且つ回転軸に対し着脱可能に構成されていることを特徴とする鋳造機の給湯装置。
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