JP3970607B2 - 業務処理管理システム及びその方法、サーバ装置並びにプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は生産管理や販売・物流などにかかる業務処理をコンピュータによって管理する技術に関し、特に業務担当者間で受け渡される情報及び情報の流れ並びに各種の情報処理をコンピュータによって管理するシステム及びその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に企業等における業務プロセスは、複数の作業工程の一連の流れで構成され、仕事に必要な情報が作業工程間で適宜伝達されることにより業務が遂行される。このような仕事に必要な情報の伝達をコンピュータによって管理する場合、業務プロセスを構成する複数の作業工程間の情報の流れを如何にして管理するか、或る作業工程から次の作業工程へ受け渡される仕事に関する情報を如何にして管理するか、関連する仕事どうしを如何に関連付けるか、仕事に関する情報に関連して実施すべき情報処理を如何にして実現するかが重要である。
【0003】
複数の作業工程間における情報の伝達をコンピュータによって管理する技術の一例が特開平10−214113号公報(以下、文献1と称す)に示されている。この文献1に記載された従来技術では、業務プロセスを構成する複数の作業工程のシーケンスを、各作業工程に1対1に対応付けたレコードを工程順に並べた状態遷移ルールによって定義し、更に各レコードにおいて当該作業工程でデータ入力を完了すべきデータ項目を定義する。また、業務プロセスを構成する作業工程に関連する全てのデータ項目の内容を掲示板データベースのテーブルに集約し、関連する全ての担当者がこのデータベースを掲示板の形式で共有することにより、作業工程間で授受されるデータを管理する。掲示板データベースは、少なくとも1組の掲示板データを保持する。1組の掲示板データは業務処理システム上で処理される個々の一連の業務に対応して形成される。掲示板データベースはまた、現在作業中の状態にある作業工程も管理する。コンピュータは、掲示板データベース及び状態遷移ルールを参照して、原則として現在作業中の工程に関するデータのみを受け付けることで、作業工程間の情報の流れが事前に定義された順序通りになるように制御する。またコンピュータは、作業工程の遷移が可能と判断したときに新たに作業を行うことが可能となった作業工程の作業を行う担当者の端末装置へ作業工程が遷移した旨の通知を出したり、処理期限のある作業工程についてその作業工程の作業を行う担当者の端末装置に期限が迫っている旨の通知を出したりする各種の情報処理を実施する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年、激変する事業環境の影響を受け、頻繁に実施されるBPR(Business Process Reengineering;ビジネスプロセスリエンジニアリング)や、生産の現場で日々行われる「カイゼン」と呼ばれる小集団活動による業務プロセスの変化に合わせて、業務処理管理システムを機敏に変更させる必要性が強く望まれている。特に、ハイテク企業の生産システムにおいては、商品のライフサイクルの短命化とあわせ、日々が業務プロセスの変化の連続であり、今後、この傾向は一層強まる状況にあるため、業務処理管理システムの対応の遅れは、プロセス改善の足かせとなる。しかるに文献1に記載の従来技術では、業務プロセスの変更に機敏に対応することが容易でないという課題がある。
【0005】
それは次の理由による。文献1に記載の従来技術では、仕事に関する情報に関連して実施すべき情報処理として作業工程が遷移した旨の通知や処理期限が迫っている旨の通知を出すなどの業務処理を例示しているが、これらの情報処理は複数の作業工程間における情報の伝達処理を司るプログラムの論理中に組み込まれているため、仕事に関する情報に関連して実施すべき情報処理の処理内容、処理すべき時期などの変更に多大な時間と労力が必要となるためである。
【0006】
文献1に記載の従来技術が業務プロセスの変更に機敏に対応することが容易でない別の理由は、文献1に記載の従来技術は、業務プロセス毎にそれを構成する全ての作業工程の流れを一連の流れとして状態遷移ルールによって定義することで作業工程間の情報の流れを管理しているため、複数の業務プロセスで共通に使われる作業工程に変更があったとき、変更すべき状態遷移ルールが多岐にわたり、変更に多大な時間と労力が必要となるためである。例えば、作業工程k1→作業工程k2→作業工程k3から構成される一連の作業工程を全ての業務プロセスが含む場合、従来技術では、各業務プロセスの作業工程の流れの定義中に、「作業工程k1→作業工程k2→作業工程k3」の定義が含まれるため、業務改善などにより当該一連の作業工程が「作業工程k1→作業工程k3」に変更されると、全業務プロセスの作業工程の定義を修正する必要がある。
【0007】
文献1に記載の従来技術が業務プロセスの変更に機敏に対応することが容易でない更に別の理由は、一連の業務プロセスに関連する全てのデータ項目の内容を掲示板データベースのテーブルに格納しているため、或る業務プロセスの変更によって既存の掲示板データベースに存在しないデータ項目が必要となった場合、そのようなデータ項目を必要とする業務プロセスがほんの一部のプロセスであっても、新たなデータ項目をデータベースのテーブルへ追加する必要があり、そのための大掛かりな作業が必要になるためである。
【0008】
文献1に記載の従来技術が業務プロセスの変更に機敏に対応できない他の理由として、以下の理由がある。従来技術では、掲示板データベースにおいて関連付けて記憶することができる情報は、個々の掲示板データを構成する情報どうし、つまり状態遷移ルールによって定義された業務プロセスを構成する複数の作業工程のシーケンスにかかわる一連のデータどうしに限られ、異なる掲示板データどうし、つまり業務プロセスどうしは関連付けることはできない。これは、関連する仕事は1つの掲示板データに集約し、必要な全ての情報の流れを1つの掲示板データで管理しなければならないことを意味する。従って、或る製品Aを部品a1、a2から製造する生産システムを考えた場合、製品Aに関連する一連の作業工程および部品a1、a2に関連する一連の作業工程を全て含む一連の作業工程を事前に定義し、この一連の作業工程の情報の流れを1組の掲示板データで管理する必要がある。このため、製品A、部品a1、a2の何れかの一連の作業工程が変更されると、他の部品や製品の作業工程に影響がなくても、定義した一連の作業工程全体の再定義が必要になり、その変更に多大な時間と労力が必要となる。
【0009】
また、文献1に記載の従来技術では、各担当者から掲示板データベースに入力されたデータの履歴を記録しており、必要に応じて入力済のデータを参照することで、業務の現在の状況や業務分析等が或る程度は行えるようになっている。しかし、掲示板データベースに入力されるデータは、主に仕事の依頼に関するデータに限定されており、依頼に対する実績報告が必ずしも記録されていないために充分な現状把握や業務分析は行えないという課題もある。
【0010】
本発明はこのような事情に鑑みて提案されたものであり、その目的は、業務プロセスの変更に対して機敏に変更可能な業務処理管理システム及びその方法を提供することにある。
【0011】
本発明の別の目的は、業務の現在状況の把握や業務分析をより詳しく行うことができる業務処理管理システム及びその方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の業務処理管理システムは、業務プロセスを構成する複数の作業工程間で受け渡される情報及び情報の流れ並びに情報処理を管理する業務処理管理システムであって、
一連の作業工程からなる単位業務における作業工程間で受け渡す個々の情報毎に、その情報の種別を示すデマンド/サプライ種と業務単位を示す手順区分とその情報の直前に受け渡される情報の種別を示す親デマンド/サプライ種とを定義することにより、各単位業務における情報の流れを定義した業務手順マスタ、および、単位業務間をまたがる情報の流れ毎に、情報の流れの上流側の単位業務と情報の種別を示す親手順区分と親デマンド/サプライ種、情報の流れの下流側の単位業務と情報の種別を示す手順区分とデマンド/サプライ種を定義することにより、単位業務間の情報の流れを定義した業務フローマスタによって、業務プロセスを構成する一連の作業工程間の情報の流れを定義し、かつ、作業工程間で受け渡される情報のうちオプション処理が必要となる情報毎に、その情報の種別を示すデマンド/サプライ種と業務単位を示す手順区分、その情報に関連して実施するオプション処理を一意に識別するオプション処理名、そのオプション処理を実施する条件となる当該情報にかかる操作種別及びそのオプション処理を実施するタイミングの指定を定義したオプション処理マスタを記憶する業務プロセス定義部と、
作業工程間で受け渡される情報であって、自情報を一意に識別するための自キーと一連の作業工程の情報の流れにおける自情報の直前の情報を識別するための親キーとを持つ情報を記憶する共有データベースと、
オプション処理名に対応するオプション処理プログラムを記憶するオプション処理プログラム記憶部と、
クライアント端末から前記共有データベースに対する仕事に必要な情報の登録、更新および削除並びにオプション処理の実行を制御するサーバであって、前記クライアント端末から登録を要求された情報を受信し、受信した情報に親キーが設定されているかどうかを判定し、親キーが設定されていない場合には、受信した情報に含まれる手順区分およびデマンド/サプライ種で特定される情報が業務プロセスの最初に受け渡される情報として前記業務手順マスタに定義されていることを条件に今回登録要求された情報の登録を行い、親キーが設定されている場合には、該設定されている親キーと同じ内容を自キーに持つ情報を前記共有データベースから検索し、該検索に成功し且つ該検索した情報の次に受け渡される情報が今回登録要求された情報に含まれる手順区分およびデマンド/サプライ種で特定される情報であることが前記業務手順マスタおよび前記業務フローマスタを参照して確かめられたことを条件に今回登録要求された情報の登録を行うことにより、前記業務プロセス定義部に定義された業務プロセスを構成する一連の作業工程間の情報の流れ通りの順序で情報が入力されるように制御し、且つ、登録、更新および削除のうちの少なくとも1つの操作種別を対象として、当該操作種別の操作が行われた情報の種別を示すデマンド/サプライ種と業務単位を示す手順区分をキーに前記オプション処理マスタを検索してオプション処理の指定の有無を調べ、オプション処理の指定があり且つオプション処理を実施する条件ならびにオプション処理を実施するタイミングが成立していることを条件に前記オプション処理プログラム記憶部中の該当するオプション処理プログラムを実行するサーバとを備えたことを特徴とする。
【0013】
本発明の第2の業務処理管理システムは、第1の業務処理管理システムにおいて、前記共有データベースは、業務プロセスを構成する一連の作業工程間で受け渡される情報を、当該業務プロセスを構成する一連の作業工程間の情報の流れの順および関連する他の業務プロセスに関連付けて記憶するものとして構成される。より具体的には、前記共有データベースに記憶される情報に、自情報を一意に識別するための自キーと、一連の作業工程の情報の流れにおける自情報の直前の情報を識別するための親キーと、関連する他の業務プロセスの情報の自キーの値を持つ用途キーとを備える。
【0015】
本発明の第3の業務処理管理システムは、第1または第2の業務処理管理システムにおいて、前記共有データベースは、作業工程間で受け渡される情報の情報要素のうち全ての作業工程で共通な共通情報要素を記憶する共通テーブルと、それ以外の個別情報要素を記憶するプロパティテーブルとを有する。
【0016】
本発明の第4の業務処理管理システムは、第3の業務処理管理システムにおいて、業務プロセスを構成する複数の作業工程間で受け渡される情報は、仕事の依頼にかかるデマンド情報とその依頼された仕事に対する実績報告にかかるサプライ情報とを含み、前記共通テーブルは、前記デマンド情報を格納するデマンドテーブルと、前記サプライ情報を格納するサプライテーブルとで構成される。
【0017】
本発明の第5の業務処理管理システムは、第4の業務処理管理システムにおいて、前記デマンドテーブル及び前記サプライテーブルは、前記デマンド情報及び前記サプライ情報を格納するデータ項目として、少なくとも、誰が(Who)に相当する情報要素を格納するデータ項目と、誰に(Whom)に相当する情報要素を格納するデータ項目と、何を(What)に相当する情報要素を格納するデータ項目と、どうする(How−Do)に相当する情報要素を格納するデータ項目とを備える。
【0018】
本発明の第6の業務処理管理システムは、第5の業務処理管理システムにおいて、前記デマンドテーブル及び前記サプライテーブルは、前記デマンド情報及び前記サプライ情報を格納するデータ項目として、更に、いつ(When)に相当する情報要素を格納するデータ項目、どこに(Where)に相当する情報要素を格納するデータ項目、いくつ(How−Many)に相当する情報要素を格納するデータ項目、いつまでに(How−Long)に相当する情報要素を格納するデータ項目、いくらで(How−Much)に相当する情報要素を格納するデータ項目のうち、少なくとも1つのデータ項目を備える。
【0019】
本発明の第1の業務処理管理方法は、一連の作業工程からなる単位業務における作業工程間で受け渡す個々の情報毎に、その情報の種別を示すデマンド/サプライ種と業務単位を示す手順区分とその情報の直前に受け渡される情報の種別を示す親デマンド/サプライ種とを定義することにより、各単位業務における情報の流れを定義した業務手順マスタ、および、単位業務間をまたがる情報の流れ毎に、情報の流れの上流側の単位業務と情報の種別を示す親手順区分と親デマンド/サプライ種、情報の流れの下流側の単位業務と情報の種別を示す手順区分とデマンド/サプライ種を定義することにより、単位業務間の情報の流れを定義した業務フローマスタによって、業務プロセスを構成する一連の作業工程間の情報の流れを定義し、かつ、作業工程間で受け渡される情報のうちオプション処理が必要となる情報毎に、その情報の種別を示すデマンド/サプライ種と業務単位を示す手順区分、その情報に関連して実施するオプション処理を一意に識別するオプション処理名、そのオプション処理を実施する条件となる当該情報にかかる操作種別及びそのオプション処理を実施するタイミングの指定を定義したオプション処理マスタを記憶する業務プロセス定義部と、作業工程間で受け渡される情報であって、自情報を一意に識別するための自キーと一連の作業工程の情報の流れにおける自情報の直前の情報を識別するための親キーとを持つ情報を記憶する共有データベースと、オプション処理名に対応するオプション処理プログラムを記憶するオプション処理プログラム記憶部と、クライアント端末から前記共有データベースに対する仕事に必要な情報の登録、更新および削除並びにオプション処理の実行を制御するサーバと、前記サーバにネットワーク経由で接続されたクライアント端末とから構成され、業務プロセスを構成する複数の作業工程間で受け渡される情報及び情報の流れ並びに情報処理を管理する情報処理システムにおける業務処理管理方法であって、前記サーバにおいて、前記クライアント端末から登録を要求された情報を受信し、受信した情報に親キーが設定されているかどうかを判定し、親キーが設定されていない場合には、受信した情報に含まれる手順区分およびデマンド/サプライ種で特定される情報が業務プロセスの最初に受け渡される情報として前記業務手順マスタに定義されていることを条件に今回登録要求された情報の登録を行い、親キーが設定されている場合には、該設定されている親キーと同じ内容を自キーに持つ情報を前記共有データベースから検索し、該検索に成功し且つ該検索した情報の次に受け渡される情報が今回登録要求された情報に含まれる手順区分およびデマンド/サプライ種で特定される情報であることが前記業務手順マスタおよび前記業務フローマスタを参照して確かめられたことを条件に今回登録要求された情報の登録を行うことにより、前記業務プロセス定義部に定義された業務プロセスを構成する一連の作業工程間の情報の流れ通りの順序で情報が入力されるように制御するステップと、登録、更新および削除のうちの少なくとも1つの操作種別を対象として、当該操作種別の操作が行われた情報の種別を示すデマンド/サプライ種と業務単位を示す手順区分をキーに前記オプション処理マスタを検索してオプション処理の指定の有無を調べ、オプション処理の指定があり且つオプション処理を実施する条件ならびにオプション処理を実施するタイミングが成立していることを条件に前記オプション処理プログラム記憶部中の該当するオプション処理プログラムを実行するステップとを含んでいる。
【0020】
本発明の第2の業務処理管理方法は、第1の業務処理管理方法において、前記共有データベースは、業務プロセスを構成する一連の作業工程間で受け渡される情報を、当該業務プロセスを構成する一連の作業工程間の情報の流れの順および関連する他の業務プロセスに関連付けて記憶するようにしている。より具体的には、前記共有データベースに記憶される情報に、自情報を一意に識別するための自キーと、一連の作業工程の情報の流れにおける自情報の直前の情報を識別するための親キーと、関連する他の業務プロセスの情報の自キーの値を持つ用途キーとを付加することにより、一連の作業工程間の情報の流れの順および関連する他の業務プロセスに関連付ける。
【0022】
本発明の第3の業務処理管理方法は、第1または第2の業務処理管理方法において、前記共有データベースは、作業工程間で受け渡される情報の情報要素のうち全ての作業工程で共通な共通情報要素を記憶する共通テーブルと、それ以外の個別情報要素を記憶するプロパティテーブルとを有する。
【0023】
本発明の第4の業務処理管理方法は、第3の業務処理管理方法において、業務プロセスを構成する複数の作業工程間で受け渡される情報は、仕事の依頼にかかるデマンド情報とその依頼された仕事に対する実績報告にかかるサプライ情報とを含み、前記共通テーブルは、前記デマンド情報を格納するデマンドテーブルと、前記サプライ情報を格納するサプライテーブルとで構成される。
【0024】
本発明の第5の業務処理管理方法は、第4の業務処理管理方法において、前記デマンドテーブル及び前記サプライテーブルは、前記デマンド情報及び前記サプライ情報を格納するデータ項目として、少なくとも、誰が(Who)に相当する情報要素を格納するデータ項目と、誰に(Whom)に相当する情報要素を格納するデータ項目と、何を(What)に相当する情報要素を格納するデータ項目と、どうする(How−Do)に相当する情報要素を格納するデータ項目とを備える。
【0025】
本発明の第6の業務処理管理方法は、第5の業務処理管理方法において、前記デマンドテーブル及び前記サプライテーブルは、前記デマンド情報及び前記サプライ情報を格納するデータ項目として、更に、いつ(When)に相当する情報要素を格納するデータ項目、どこに(Where)に相当する情報要素を格納するデータ項目、いくつ(How−Many)に相当する情報要素を格納するデータ項目、いつまでに(How−Long)に相当する情報要素を格納するデータ項目、いくらで(How−Much)に相当する情報要素を格納するデータ項目のうち、少なくとも1つのデータ項目を備える。
【0026】
【作用】
第1の業務処理管理システム及び方法にあっては、業務プロセスを構成する一連の作業工程間の情報の流れ及び作業工程間で受け渡される情報に関連して実施するオプション処理の指定を業務プロセス定義部に定義してあり、サーバでは、クライアント端末から出力された業務プロセスを構成する作業工程間で受け渡される情報を定義された流れ通りに共有データベースに登録すると共に、登録、更新および削除のうちの少なくとも1つの操作種別を対象として、当該操作種別の操作が行われた情報について業務プロセス定義部で定義されたオプション処理の指定に従ってオプション処理プログラム記憶部中のオプション処理プログラムを実行するため、オプション処理の指定の変更は業務プロセス定義部中のオプション処理の指定の変更で対処することができる。このため、業務プロセスの変更に伴うオプション処理の指定の変更、つまり一連の作業工程間で受け渡される情報に関する情報処理の変更を簡便に実施することが可能となる。特に、作業工程間で受け渡される情報を一意に識別する情報、その情報に関連して実施するオプション処理を一意に識別するオプション処理名、そのオプション処理を実施する条件となる当該情報にかかる操作種別及びそのオプション処理を実施するタイミングの指定をオプション処理マスタで定義する構成にあっては、どのような情報が、どのように操作されたときに、どのようなタイミングでオプション処理を実行するのかをきめ細かく制御でき、且つ、その変更もオプション処理マスタの更新で行える。また、オプション処理プログラムは独立したプログラムとしてオプション処理プログラム記憶部に記憶されており、オプション処理の内容の変更もオプション処理プログラム記憶部の変更で対処することができる。
【0027】
第2の業務処理管理システム及び方法にあっては、業務プロセスを構成する一連の作業工程間で受け渡される情報を、当該業務プロセスを構成する一連の作業工程間の情報の流れの順だけでなく、関連する他の業務プロセスに関連付けて共有データベースに記憶できるため、業務プロセスの単位を細分化し、階層的に管理することができる。たとえば或る製品Aを部品a1、a2から製造する生産システムを考えた場合、製品Aに関連する仕事の一連の作業工程、部品a1に関連する仕事の一連の作業工程、部品a2に関連する仕事の一連の作業工程をそれぞれ業務プロセスとして定義すれば、各業務プロセスの一連の作業工程間の情報の流れ順に仕事に必要な情報を管理しつつ、部品a1および部品a2にかかる情報と製品Aにかかる情報とを関連付け、全体として或るまとまった業務処理にかかる情報を管理することができる。こうすると、製品A、部品a1、a2の何れかの一連の作業工程が変更された場合には、変更された一連の作業工程を再定義するだけで済み、業務プロセスの変更に伴う定義情報の変更箇所を局所化でき、迅速な対応が可能となる。また、関連付けを用途キーによって行うため、製品Aの情報に部品a1、a2の情報のコピーを付随させ、逆に部品a1、a2の情報に製品Aの情報のコピーを付随させる場合のような重複した情報の記憶が不要となる。
【0028】
また第1の業務処理管理システム及び方法にあっては、業務プロセスを構成する一連の作業工程間の情報の流れを、一連の作業工程からなる単位業務における情報の流れを定義した業務手順マスタと、単位業務間の情報の流れを定義した業務フローマスタとによって定義するため、単位業務内における情報の流れの変更は業務手順マスタの定義を変更することで対処でき、単位業務間の情報の流れの変更は業務フローマスタの定義を変更することで対処できる。従って、業務プロセスの変更に伴う定義情報の変更箇所をより局所化でき、迅速な対応が可能となる。
【0029】
例えば、作業工程p1→作業工程k1→作業工程k2→作業工程k3→作業工程p2からなる業務プロセスP、作業工程q1→作業工程k1→作業工程k2→作業工程k3→作業工程q2からなる業務プロセスQがあるとき、「作業工程p1→作業工程p2」、「作業工程q1→作業工程q2」、「作業工程k1→作業工程k2→作業工程k3」をそれぞれ1つの業務単位X、Y、Zとして、各業務単位における情報の流れを業務手順マスタに定義する。また、業務単位Xと業務単位Zとの情報の流れ「作業工程p1→作業工程k1、作業工程k3→作業工程p2」、業務単位Yと業務単位Zとの情報の流れ「作業工程q1→作業工程k1、作業工程k3→作業工程q2」を業務フローマスタに定義する。こうすると、業務改善などにより業務単位Zの作業工程が「作業工程k1→作業工程k3」に変更されても、業務単位Zの業務手順定義だけを変更するだけで対処できる。また、業務プロセスP、Qにおいて作業工程p2、q2に続いて別の作業工程を行うように業務プロセスが変更された場合、別の作業工程を例えば「作業工程r1→作業工程r2」とすると、これを1つの業務単位Wとして業務手順マスタに定義し、業務単位Pと業務単位Wとの情報の流れ「作業工程p2→作業工程r1」、業務単位Qと業務単位Wとの情報の流れ「作業工程q2→作業工程r1」を業務手順に定義することで、新規な作業工程の追加にも容易に対処することができる。更に、業務プロセスP、Qの何れか一方または双方で業務単位Zを必要としなくなった場合、業務フローマスタから業務単位X、Yと業務単位Zとの情報の流れの定義を削除することで容易に対処することができる。
【0030】
第3の業務処理管理システム及び方法にあっては、共有データベースが、作業工程間で受け渡されるデータの情報要素のうち全ての作業工程で共通な共通情報要素を記憶する共通テーブルと、それ以外の個別情報要素を記憶するプロパティテーブルとを有しているため、共通情報要素以外の個別情報要素が新たに発生した場合、プロパティテーブルを追加するだけで対処可能となり、本体部分である共通テーブルに新規なデータ項目を追加するような大掛かりな作業が不要となる。
【0031】
第4の業務処理管理システム及び方法にあっては、業務プロセスを構成する複数の作業工程間で受け渡される情報が、仕事の依頼にかかるデマンド情報とその依頼された仕事に対する実績報告にかかるサプライ情報とを含み、デマンド情報はデマンドテーブルを通じて受け渡され、サプライ情報はサプライテーブルを通じて受け渡される。このように、仕事の依頼に関するデータ(デマンド情報)のみならず、その仕事の実績報告(サプライ情報)をも保存して管理することで、現状把握や業務分析がより詳細に行える。
【0032】
第5の業務処理管理システム及び方法にあっては、前記デマンドテーブル及び前記サプライテーブルのデータ項目が、誰が(Who)に相当する情報要素を格納するデータ項目、誰に(Whom)に相当する情報要素を格納するデータ項目、何を(What)に相当する情報要素を格納するデータ項目、どうする(How−Do)に相当する情報要素を格納するデータ項目として汎用的なデータ項目とされ、また第7の業務処理管理システムにあっても、いつ(When)に相当する情報要素を格納するデータ項目、どこに(Where)に相当する情報要素を格納するデータ項目、いくつ(How−Many)に相当する情報要素を格納するデータ項目、いつまでに(How−Long)に相当する情報要素を格納するデータ項目、いくらで(How−Much)に相当する情報要素を格納するデータ項目として汎用的なデータ項目とされているため、事前に想定した特定の業務用だけでなく、任意の業務に汎用的に使用することが可能となる。
【0033】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態の例について図面を参照して詳細に説明する。
【0034】
図1は本発明の一実施の形態にかかる業務処理管理システムの構成図である。この例の業務処理管理システムは、サーバ1と、このサーバ1にネットワーク2を通じて接続された複数のクライアント端末3とを含んで構成され、サーバ1には、共有データベース4、業務プロセス定義部5、オプション処理プログラム記憶部8及び各種の業務ファイル9が接続され、各クライアント端末3には表示装置6及び入力装置7が接続されている。また、サーバ1は、ファイル管理部11、処理部12及び通信制御部13を備え、各クライアント端末3は、通信制御部31及びユーザ入出力部32を備えている。
【0035】
業務プロセス定義部5は、業務プロセスを構成する一連の作業工程間で受け渡される情報の種類の定義、その情報の流れの定義、及び作業工程間で受け渡される情報に関連して実施すべき情報処理であるオプション処理の指定の定義を記憶する装置であり、デマンドサプライマスタ51、業務手順マスタ52、業務フローマスタ53及びオプション処理マスタ54を有する。本実施の形態では、業務プロセスを構成する複数の作業工程間で受け渡される情報には、仕事の依頼にかかるデマンド情報とその依頼された仕事に対する実績報告にかかるサプライ情報との2通りがあり、デマンド情報及びサプライ情報にはそれぞれ複数の種類がある。デマンド情報の種類をデマンド種、サプライ情報の種類をサプライ種と呼ぶ。同じ種類のデマンド情報とサプライ情報とはペアになる。デマンドサプライマスタ51は、業務プロセスで必要な全てのデマンド情報及びサプライ情報の種類(デマンド種、サプライ種)を定義するマスタファイルである。このデマンドサプライマスタ51に定義されない種類のデマンド情報及びサプライ情報の登録はサーバ1によって拒否される。
【0036】
業務手順マスタ52及び業務フローマスタ53は、業務プロセスを構成する一連の作業工程間で受け渡される情報の流れを定義するマスタファイルである。このうち、業務手順マスタ52は、一連の作業工程からなる単位業務における情報の流れを定義し、業務フローマスタ53は、単位業務間の情報の流れを定義する。単位業務は、1つの業務部門内における一連の作業工程に限定されず、複数の業務部門にまたがる一連の作業工程とすることができる。
【0037】
オプション処理マスタ54は、デマンド情報及びサプライ情報の操作時に同時に実行されるオプション処理の指定を定義するマスタファイルである。ここで、操作とは、登録、更新、削除の何れか1つ、または複数、または全てを意味する。このオプション処理マスタ54では、どのようなデマンド種、サプライ種が、どう操作されたときに、どのタイミングで、どのオプション処理を実行するかが定義されており、オプション処理を実行するプログラム自体はオプション処理プログラム記憶部8に記憶されている。どのタイミングとは、操作前のタイミング、操作後のタイミングの何れかを意味する。各種の業務ファイル9は、オプション処理の対象となるデータを記憶するファイルであり、その種類と数は本実施の形態にかかる業務処理管理システムの適用分野およびオプション処理の内容によって決定される。
【0038】
共有データベース4は、作業工程間で受け渡されるデータを記憶するデータベースである。或る業務を行う担当者がクライアント端末3からサーバ1を通じて業務上のデータを共有データベース4に登録し、別の業務を行う担当者がクライアント端末3からサーバ1を通じて共有データベース4に登録されたデータを参照することで、作業工程間でのデータの受け渡しが行われる。本実施の形態では、共有データベース4は、作業工程間で受け渡されるデータの情報要素のうち、全ての作業工程で共通な共通情報要素を記憶する共通テーブル41と、それ以外の個別情報要素を記憶する1以上のプロパティテーブル42とを有している。また、共通テーブル41はデマンドテーブル43及びサプライテーブル44に分けられている。デマンドテーブル43には、デマンド情報を構成する情報要素のうちの共通情報要素が格納され、サプライテーブル44には、サプライ情報を構成する情報要素のうちの共通情報要素が格納される。
【0039】
デマンドテーブル43及びサプライテーブル44は、データ項目として、少なくとも、誰が(Who)に相当する情報要素を格納するデータ項目と、誰に(Whom)に相当する情報要素を格納するデータ項目と、何を(What)に相当する情報要素を格納するデータ項目と、どうする(How−Do)に相当する情報要素を格納するデータ項目とを備える。これは、一般に仕事を依頼する場合、最低限、誰が、誰に、何を、どうするの4要素を伝達すれば良く、依頼された仕事の実績を報告するには、誰が、誰に、何を、どうしたの4要素を伝達すれば良いことに基づく。但し、依頼や報告をより詳細に行うために、デマンドテーブル43及びサプライテーブル44は、更に、いつ(When)に相当する情報要素を格納するデータ項目、どこに(Where)に相当する情報要素を格納するデータ項目、いくつ(How−Many)に相当する情報要素を格納するデータ項目、いつまでに(How−Long)に相当する情報要素を格納するデータ項目、いくらで(How−Much)に相当する情報要素を格納するデータ項目のうち、少なくとも1つのデータ項目を備えるようにしても良い。また、デマンドテーブル43とサプライテーブル44とが同じデータ項目を持っていても良いし、異なるデータ項目を持っていても良い。
【0040】
また、デマンドテーブル43及びサプライテーブル44は、格納するデマンド情報及びサプライ情報を一連の作業工程間の情報の流れの順に関連付けて記憶するためのキーの項目を有している。このためのキーには、自データを一意に識別する自キーと、一連の作業工程の情報の流れにおける自データの直前のデータを識別するための親キーとの2種類がある。或るデータに付された自キーと同じ内容の親キーを持つデータを探索することで、一連の作業工程の情報の流れ方向にデマンド情報、サプライ情報を辿ることができ、反対に、或るデータに付された親キーと同じ内容の自キーを持つデータを探索することで、一連の作業工程の情報の流れと逆方向にデマンド情報、サプライ情報を辿ることができる。また、プロパティテーブル42に格納される個別情報要素は、その個別情報要素がどのデマンド情報、サプライ情報の属性(プロパティ)であるか、つまり、どの共通情報要素と関連しているかを示すキーの項目を有している。キーの値としては、関連する共通情報要素に付加された自キーの値が使われる。
【0041】
また、デマンドテーブル43は、更に、或る業務プロセスにかかるデマンド情報を他の業務プロセスに関連付けるための用途キーを有している。用途キーには、関連する他の業務プロセスのデマンド情報に設定された自キーの値が設定される。或る業務プロセスPのデマンド情報に付された自キーと同じ内容の用途キーを持つデマンド情報を探索することで、業務プロセスPの下位階層の業務プロセスQを知ることができ、反対に、業務プロセスQのデマンド情報に付された用途キーと同じ内容の自キーを持つデマンド情報を探索することで、業務プロセスQの上位階層の業務プロセスPを知ることができる。
【0042】
以上の共有データベース4、業務プロセス定義部5、オプション処理プログラム記憶部8及び各種の業務ファイル9は、サーバ1に接続される記憶装置上に格納される。これらの共有データベース4や各マスタ等へのアクセスの管理は、サーバ1のファイル管理部11によって行われる。なお、共有データベース4、業務プロセス定義部5、オプション処理プログラム記憶部8および各種の業務ファイル9並びにファイル管理部11をネットワークを介してサーバ1に接続される別の1以上のサーバによって実現しても良い。
【0043】
クライアント端末3の表示装置6は、共有データベース4に入力すべきデータや共有データベース4から出力したデータ等を表示するCRTディスプレイ、LCD等で構成される。入力装置7は、作業工程間で受け渡すべきデータや各種のコマンド等を入力する装置であり、キーボードやマウス等で構成される。ユーザ入出力部32は、グラフィカルユーザインタフェースを実現する処理部であり、共有データベース4から入力したデータを予め画面設計された表示画面の様式に合わせて表示し、また表示画面上で作成されたデータを共有データベース4の格納形式に合わせてサーバ1へ送信する。通信制御部31は、ネットワーク2を介してサーバ1との間で行われるデータ等の送受信を制御する。
【0044】
サーバ1の処理部12は、クライアント端末3からの要求に従って共有データベース4に対するデータの入出力を制御すると共にオプション処理の実行を制御する制御部である。サーバ1の通信制御部13は、ネットワーク2を介してクライアント端末3との間に行われるデータ等の送受信を制御する部分である。
【0045】
処理部12は、データの出力に際しては、クライアント端末3から要求されたデータを共有データベース4から取り出し、ネットワーク2経由で要求元のクライアント端末3へ送信する。他方、データの入力に際しては、クライアント端末3から要求されたデータをネットワーク2経由で受信し、共有データベース4に登録する。この際、業務プロセス定義部5に定義された業務プロセスを構成する一連の作業工程間の情報の流れ通りの順序でデータが入力されるように制御することで、作業工程間のデータの受け渡しが、事前に定義された順番通りに行われることを保証する。また、クライアント端末3から入力を要求されたデータの情報要素のうち共通情報要素は共通テーブル41に登録する。共通テーブル41はデマンドテーブル43とサプライテーブル44とに分かれているため、デマンド作業工程から出された共通情報要素はデマンドテーブル43に、サプライ作業工程から出された共通情報要素はサプライテーブル44に、それぞれ登録される。クライアント端末3から入力を要求されたデータの情報要素のうち個別情報要素は、該当するプロパティテーブル42に登録する。処理部12はまた、クライアント端末3からの要求に従って共有データベース4に登録されたデータの更新、削除も実施する。そして、処理部12は、共有データベース4へのデータの登録、更新、削除時にオプション処理マスタ54を参照してオプション処理の有無を判定し、オプション処理が必要であれば、オプション処理プログラム記憶部8中の該当するオプション処理プログラムを実行する。
【0046】
サーバ1及びクライアント端末3は、パーソナルコンピュータ、ワークステーション等の情報処理装置によって構成される。サーバ1上のファイル管理部11、処理部12及び通信制御部13、クライアント端末3上の通信制御部31及びユーザ入出力部32は、サーバ1及びクライアント端末3を構成する情報処理装置のハードウェアによって、またその記憶装置に格納されるプログラムを実行することによって実現される。
【0047】
図2は本実施の形態にかかる業務処理管理システムのより詳しい説明を行うために便宜上想定した業務プロセスのモデルを示す。A、B、C、D、Eの5つの作業工程があり、これら複数の作業工程間でD1〜D3、S1〜S3のデータが受け渡される。このうち、D1〜D3はそれぞれ異なる種類のデマンド情報を示し、S1〜S3はそれぞれ異なる種類のサプライ情報を示す。また、D1とS1、D2とS2、D3とS3はそれぞれペアとなるデマンド情報及びサプライ情報である。業務プロセスとしては、作業工程Aから始まる業務プロセスPと、作業工程Bから始まる業務プロセスQとが存在し、双方の業務プロセスP、Qは同じ作業工程C、D、Eを含んでいる。業務プロセスPでは、作業工程A→作業工程C→作業工程D→作業工程C→作業工程E→作業工程C→作業工程Aの順で業務が行われ、業務プロセスQでは、作業工程B→作業工程C→作業工程D→作業工程C→作業工程E→作業工程C→作業工程Bの順で業務が行われる。一連の作業工程中に同じ作業工程が現れているが、これは1つの作業工程が幾つかの作業工程に分かれていることを想定している。また、一連の作業工程からなる単位業務として、図2に示す単位業務X、Y、Zを想定する。さらに、業務プロセスPは業務プロセスQの上位階層のプロセスとする。上位階層のプロセスとは、自プロセスの業務を遂行するに際して下位階層のプロセスの業務を必要とするプロセスを意味する。例えば、部品a1で作られる製品Aがあるとき、製品Aにかかる業務プロセスは部品a1にかかる業務プロセスの上位階層のプロセスであり、部品a1にかかる業務プロセスは製品Aにかかる業務プロセスの下位階層のプロセスである。また、デマンド情報及びサプライ情報の操作時に同時に実行されるオプション処理として、図2にOP001〜OP006で示す6種類のオプション処理を想定する。
【0048】
図3はデマンドサプライマスタ51の論理的な構成例を示す。図3に示すように、デマンドサプライマスタ51には、デマンド種51−1とサプライ種51−2とがペアで定義される。図2のモデルの場合、D1とS1、D2とS2、D3とS3がそれぞれのレコードR11〜R13に登録される。
【0049】
図4は業務手順マスタ52の論理的な構成例を示す。図4に示すように、業務手順マスタ52には、各単位業務における作業工程間で受け渡す個々のデマンド情報及びサプライ情報毎に、そのデマンド/サプライ種52−3と、手順区分52−1、親デマンド/サプライ種52−2、順序52−4、種別52−5とがそれぞれのレコードR21〜R28に定義される。手順区分52−1は単位業務を一意に識別する識別子であり、親デマンド/サプライ種52−2は当該単位業務内における当該デマンド/サプライ種52−3の直前に受け渡されるデマンド/サプライ種を示し、順序52−4は当該単位業務内における当該デマンド/サプライ種の順番を示し、種別52−5は当該デマンド/サプライ種がデマンド種か、サプライ種かの種別を示す。図2のモデルの場合、単位業務X及び単位業務Yにはデマンド種D1、サプライ種S1の2つがあり、単位業務Zにはデマンド種D2、D3、サプライ種S2、S3の4つがあるため、それらについて図4に示されるように定義されている。
【0050】
例えばレコードR22は、単位業務Xにおいて、サプライ種S1は、デマンド種D1の次に引き渡される情報であり、その順番は2番目であることを示す。また、業務単位X及び業務単位Yのデマンド種D1について親デマンド/サプライ種52−2に「−」が設定されているのは、このデマンド種D1は最初に受け渡されるデマンド種であることを示す。なお、図4に示すように、単位業務X、Y、Zにおける情報の流れ順に定義レコードR21〜R28を並べる場合、各単位業務における情報の流れはレコードの順序で一意に決定されるので、順序52−4を省略することもできる。また、種別52−5を設けているが、デマンド/サプライ種52−3に設定されるデマンド種及びサプライ種のコード自体でデマンド種か、サプライ種かを判別できる場合には省略しても良い。
【0051】
図5は業務フローマスタ53の構成例を示す。図5に示すように、業務フローマスタ53には、単位業務間をまたがる情報の流れ毎に、飛び戻り区分53−1、親手順区分53−2、親デマンド/サプライ種53−3、手順区分53−4、デマンド/サプライ種53−5がレコードR31〜R34によって定義される。飛び戻り区分53−1には、或る単位業務から別の単位業務へ飛ぶ流れにはその旨を示すコード「G」が設定され、飛んだ先の単位業務から元の単位業務へ戻る流れにはその旨を示すコード「R」が設定される。親手順区分53−2及び親デマンド/サプライ種53−3には、情報の流れの上流側の単位業務及びデマンド/サプライ種が設定され、手順区分53−4及びデマンド/サプライ種53−5には、情報の流れの下流側の単位業務及びデマンド/サプライ種が設定される。例えば、レコードR31は、単位業務Xのデマンド種D1の次は単位業務Zのデマンド種D2に情報の流れが飛ぶことを示し、レコードR32は、単位業務Zのサプライ種S3の次は単位業務Xのサプライ種S1に情報の流れが戻ることを示す。
【0052】
単位業務間の情報の流れを定義した業務フローマスタ53は、単位業務における情報の流れを定義した業務手順マスタ52より優先される。例えば、図4のレコードR22は、単位業務Xにおけるサプライ種S1は、単位業務Xにおけるデマンド種D1を親デマンド種としているが、図5のレコードR31は、単位業務Zのデマンド種D1から単位業務Zのデマンド種D2に情報の流れが飛ぶことを定義してあるため、情報の流れは、単位業務Xのデマンド種D1→単位業務Zのデマンド種D2となる。結局、図4の業務手順マスタ52及び図5の業務フローマスタ53によって、以下のような2つの情報の流れが定義されていることになる。
(p)業務単位Xのデマンド種D1→業務単位Zのデマンド種D2→業務単位Zのサプライ種S2→業務単位Zのデマンド種D3→業務単位Zのサプライ種S3→業務単位Xのサプライ種S1
(q)業務単位Yのデマンド種D1→業務単位Zのデマンド種D2→業務単位Zのサプライ種S2→業務単位Zのデマンド種D3→業務単位Zのサプライ種S3→業務単位Yのサプライ種S1
【0053】
図6はオプション処理マスタ54の論理的な構成例を示す。図6に示すように、オプション処理マスタ54には、作業工程間で受け渡されるデマンド情報やサプライ情報のうちオプション処理が必要となるもの毎に、手順区分54−1、デマンド/サプライ種54−2、更新区分54−3、処理区分54−4およびオプション処理名54−5がそれぞれのレコードR41〜R48に定義される。オプション処理名54−5は実行すべきオプション処理プログラムを一意に識別する識別子である。手順区分54−1およびデマンド/サプライ種54−2は作業工程間で受け渡される情報を一意に識別する情報であり、当該オプション処理を実行する単位業務およびデマンド/サプライ種を指定するものである。更新区分54−3は当該オプション処理を当該デマンド/サプライ種の登録、更新、削除の何れの操作時に実行すべきかを指定するもので、Iは登録時、Uは更新時、Dは削除時をそれぞれ示す。処理区分54−4は、当該オプション処理を操作前に実行すべきか、操作後に実行すべきかを指定するもので、AFは操作後に実行すべきことを、BFは操作前に実行すべきことをそれぞれ示す。図2のモデルの場合、単位業務X及び単位業務Yにはデマンド種D1、サプライ種S1についてオプション処理OP001、OP002があり、単位業務Zにはデマンド種D2、サプライ種S2についてオプション処理OP003、OP004〜OP006があるため、それらについて図6に示されるように定義されている。
【0054】
例えばレコードR41は、単位業務Xにおけるデマンド種D1の登録時、その登録後にオプション処理名OP001のオプション処理を実行することを定義している。またレコードR47は、単位業務Zにおけるサプライ種S2の削除時、その削除前にオプション処理名OP0005のオプション処理を実行することを定義している。なお、デマンド種およびサプライ種の登録時のみなど、特定の操作時にのみオプション処理を実行する場合には更新区分54−3は省略して良い。また、操作前、操作後の何れか一方でのみオプション処理を実行する場合、処理区分54−4は省略して良い。
【0055】
図7はデマンドテーブル43及びサプライテーブル44のデータ項目の一例を示す。デマンドテーブル43は、図7(a)に示すように、仕事の要求元を示すデータ項目43−1、仕事の要求先を示すデータ項目43−2、要求日時を示すデータ項目43−3、要求場所を示すデータ項目43−4、要求する仕事の対象物を示すデータ項目43−5、対象物の数を示すデータ項目43−6、仕事の期限を示すデータ項目43−7、価格を示すデータ項目43−8、要求する仕事の種類をデマンド種と手順区分で示すデータ項目43−9、自キー43−A、親キー43−B及び用途キー43−Cを有する。データ項目43−1〜43−9は、デマンド情報を構成する情報要素のうち共通情報要素を格納するデータ項目である。自キー43−Aは当該デマンド情報を一意に識別するためのキーを格納する項目である。自キー43−Aは、デマンド情報を登録する業務担当者が設定する手動設定部分キーと、サーバ1側で設定される自動設定部分キーとから構成される。手動設定部分キーは、データ項目43−1〜43−9と物理的に独立に備える以外に、データ項目43−1〜43−9の一部を手動設定部分キーとして兼用しても良い。親キー43−Bは一連の作業工程の情報の流れにおける当該デマンド情報の直前の情報(デマンド情報またはサプライ情報)に付された自キーを格納する項目である。用途キー43−Cは当該デマンド情報が属する業務プロセスの上位階層の業務プロセスにおけるデマンド情報に付与された自キーを格納する項目である。
【0056】
また、サプライテーブル44は、図7(b)に示すように、実績の報告元を示すデータ項目44−1、実績の報告先を示すデータ項目44−2、報告日時を示すデータ項目44−3、報告場所を示すデータ項目44−4、報告する対象物を示すデータ項目44−5、対象物の数を示すデータ項目44−6、計上日を示すデータ項目44−7、価格を示すデータ項目44−8、報告する実績の種類をサプライ種と手順区分で示すデータ項目44−9、自キー44−A及び親キー44−Bを、各データ項目として有する。データ項目44−1〜44−9は、サプライ情報を構成する情報要素のうち共通情報要素を格納するデータ項目である。自キー44−Aは当該サプライ情報を一意に識別するためのキーを格納する項目である。自キー44−Aは、サプライ情報を登録する業務担当者が設定する手動設定部分キーと、サーバ1側で設定される自動設定部分キーとから構成される。手動設定部分キーは、データ項目44−1〜44−9と物理的に独立に備える以外に、データ項目44−1〜44−9の一部を手動設定部分キーとして兼用しても良い。親キー44−Bは一連の作業工程の情報の流れにおける当該サプライ情報の直前の情報(デマンド情報またはサプライ情報)に付された自キーを格納する項目である。
【0057】
図8はプロパティテーブル42の論理的な構成例を示す。図8に示すようにプロパティテーブル42は、キー情報の項目42−1とプロパティの項目42−2を有する。プロパティの項目42−2には、デマンド情報またはサプライ情報の個別情報要素が格納される。キー情報の項目42−1には、その個別情報要素がどのデマンド情報、サプライ情報に属するかを示す自キーが格納される。自キーは、図7に示した自キー43−A、44−Aに相当する。
【0058】
図9はデマンド情報及びサプライ情報を共有データベース4へ登録する際の処理例を示し、図9(a)はクライアント端末3側の処理を、図9(b)はサーバ1側の処理をそれぞれ示す。
【0059】
クライアント端末3の業務担当者は、デマンド情報を共有データベース4へ登録する際、共通情報要素だけのデマンド情報で済む場合には、図7(a)に示したデータ項目43−1〜43−Cに対応するデータ項目に必要な値を設定した1つの入力用テーブルを作成し、個別情報要素の登録も行う場合には、個別情報要素の種別に応じた入力用テーブルも併せて作成する(ステップS301)。これらの入力用テーブルの作成は、ユーザ入出力部32によって表示装置6の画面に表示されるデマンド入力画面に対し、入力装置7からデータを入力していくことで行われる。その際、親キー43−Bや用途キー43−Cの内容は、後述するように共有データベース4の内容を参照することで知ることができる。サプライ情報を共有データベース4へ登録する際も同様に、共通情報要素だけのサプライ情報で済む場合には、図7(b)に示したデータ項目44−1〜44−Bに対応するデータ項目に必要な値を設定した1つの入力用テーブルを作成し、個別情報要素の登録も行う場合には、個別情報要素の種別に応じた入力用テーブルも併せて作成する(ステップS301)。このような入力用テーブルの作成も、ユーザ入出力部32によって表示装置6の画面に表示されるサプライ入力画面に対し、入力装置7からデータを入力していくことで可能である。
【0060】
次にクライアント端末3は、ネットワーク2を通じてサーバ1に接続し、デマンド登録時はデマンド登録要求と作成した入力用テーブルとをサーバ1に送信し、サプライ登録時にはサプライ登録要求と作成した入力用テーブルとをサーバ1に送信する(ステップS302)。この入力用テーブルのクライアント端末3からサーバ1への送信は、クライアント端末3から自発的に行っても良いし、デマンド登録要求、サプライ登録要求を受けたサーバ1がクライアント端末3から入力用テーブルをネットワーク2経由で取り出すことで実現しても良い。その後、クライアント端末3はサーバ1からの応答を待ち、ネットワーク2経由で応答が返されると、それを受信し、応答内容を表示装置6に表示する(ステップS303)。
【0061】
他方、サーバ1の処理部12は、クライアント端末3からデマンド登録要求またはサプライ登録要求および入力用テーブルを受信すると(ステップS101)、業務プロセス定義部5に定義された一連の作業工程間の情報の流れ通りの順序でデマンド情報またはサプライ情報の登録が行われているか否かを調べる登録可否チェックを実施する(ステップS102)。このチェックの具体的な処理は後述する。登録不可と判断した場合(ステップS103でNO)、処理部12はエラーメッセージを要求元のクライアント端末3へ通知する(ステップS104)。
【0062】
他方、登録可能と判断した場合(ステップS103でYES)、処理部12は、登録前オプション処理の指定が定義されているかどうかを調べる(ステップS105)。具体的には、登録要求されたデマンド情報またはサプライ情報のデータ項目43−9または44−9に設定された手順区分とデマンド/サプライ種をキーに図6のオプション処理マスタ54を検索してオプション処理の指定の有無を調べ、指定があれば、さらに更新区分54−3がI(すなわち登録時)で且つ処理区分54−4がBF(すなわち登録前)になっているかどうかで、登録前オプション処理の指定が定義されているかどうかを調べる。そして、登録前オプション処理の指定が定義されていた場合には、オプション処理名54−5に該当するオプション処理プログラムをオプション処理プログラム記憶部8から読み出して実行する(ステップS106)。登録前オプション処理の指定が定義されていなければ、ステップS106はスキップする。
【0063】
次に処理部12は、登録要求されたデマンド情報またはサプライ情報を共有データベース4へ登録する(ステップS107)。具体的には、デマンド情報の登録要求の場合、共通情報要素が設定された入力用テーブルの自キー43−A中の自動設定部分キーをサーバ側で採番して自キー43−Aを完成させ、この入力用テーブルの内容を持つ行をデマンドテーブル43に追加する。また、個別情報要素の種別に応じた入力用テーブルが付随している場合は、その種別に応じたプロパティテーブル42に当該入力用テーブルの内容を追加する。このとき、図8に示したキー情報42−1に自キー43−Aを設定することにより、個別情報要素を共通情報要素と関連付ける。サプライ情報の登録要求の場合もほぼ同様であり、共通情報要素が設定された入力用テーブルの自キー44−A中の自動設定部分キーをサーバ側で採番して自キー44−Aを完成させて、入力用テーブルの内容を持つ行をサプライテーブル44に追加し、個別情報要素の種別に応じた入力用テーブルが付随している場合は、その種別に応じたプロパティテーブル42に当該入力用テーブルの内容を追加する。また、図8に示したキー情報42−1に自キー44−Aを設定し、個別情報要素を共通情報要素と関連付ける。
【0064】
次に、処理部12は、登録後オプション処理の指定が定義されているかどうかを調べる(ステップS108)。具体的には、登録したデマンド情報またはサプライ情報のデータ項目43−9または44−9に設定された手順区分とデマンド/サプライ種をキーに図6のオプション処理マスタ54を検索してオプション処理の指定の有無を調べ、指定があれば、さらに更新区分54−3がI(すなわち登録時)で且つ処理区分54−4がAF(すなわち登録後)になっているかどうかで、登録後オプション処理の指定が定義されているかどうかを調べる。そして、登録後オプション処理の指定が定義されていた場合には、オプション処理名54−5に該当するオプション処理プログラムをオプション処理プログラム記憶部8から読み出して実行する(ステップS109)。登録後オプション処理の指定が定義されていなければ、ステップS109はスキップする。
【0065】
サーバ1の処理部12は、以上のようにしてデマンド情報またはサプライ情報の共有データベース4への登録処理を終えると、その旨を要求元のクライアント端末3へ通知する(ステップS110)。
【0066】
サーバ1の処理部12が行う登録可否チェック(S102)の詳細な処理の一例を図10に示す。先ず処理部12は、登録要求されたデマンド情報またはサプライ情報のデータ項目43−9または44−9に設定されたデマンド種またはサプライ種が、デマンドサプライマスタ51に定義されているか否かを調べ(ステップS111)、定義されていなければ登録不可と判断する。同時に、このステップS111において、登録要求された情報がデマンド情報であって、用途キー43−CがNULLでないとき、その用途キー43−Cに適合する自キーを持つ他のデマンド情報が既に登録されているか否かを調べ、登録されていなければ登録不可と判断する。
【0067】
登録要求されたデマンド情報またはサプライ情報のデマンド種またはサプライ種がデマンドサプライマスタ51に定義されており、且つ、登録要求された情報がデマンド情報であって、用途キー43−CがNULLでないときにその用途キー43−Cに適合する自キーを持つ他のデマンド情報が既に登録されている場合、データ項目43−Bまたは44−Bに親キーが設定されているか否かを調べ(ステップS112)、親キーの設定の有無により処理を切りわける。
【0068】
親キーが設定されていない場合、デマンド情報またはサプライ情報のデータ項目43−9または44−9に設定された手順区分及びデマンド種またはサプライ種が、業務プロセスの最初に受け渡される情報として定義されているか否かを業務手順マスタ52でチェックする(ステップS113)。このチェックにパスしなければ(ステップS114でNO)、登録不可と判断する。なお、サプライ情報は業務プロセスの最初に受け渡される情報になり得ないので、親キーの設定がないサプライ情報の登録要求は直ちに登録不可と判断して良い。ステップS113のチェックにパスした場合、重複登録が行われているか否かをチェックし(ステップS115)、重複登録の場合には登録不可と判断し、そうでない場合には登録可と判断する。ここで、重複登録とは、デマンド情報またはサプライ情報における自キー43−A、44−A中の手動設定部分キーと同じ手動設定部分キーを自キーに持つデマンド情報またはサプライ情報が、デマンドテーブル43またはサプライテーブル44に既に登録されている状態を意味する。
【0069】
他方、親キーが設定されている場合、その親キーと同じ内容を自キー43−A、44−Aに持つデマンド情報またはサプライ情報(親デマンドまたは親サプライ)をデマンドテーブル43またはサプライテーブル44から探索し(ステップS116)、そのような親デマンドまたは親サプライが存在しなければ(ステップS117でNO)、登録不可と判断する。親デマンドまたは親サプライが存在していた場合(ステップS117でYES)、この存在していた親デマンドまたは親サプライの次に受け渡される情報が今回登録要求されたデマンド情報またはサプライ情報であるか否かを、業務手順マスタ52及び業務フローマスタ53を参照してチェックする(ステップS118)。このチェックにパスしなければ(ステップS119でNO)、登録不可と判断する。チェックにパスした場合(ステップS119でYES)、ステップS115に進んで重複登録が行われているか否かをチェックし、重複登録の場合には登録不可と判断し、そうでない場合には登録可と判断する。
【0070】
図11に、デマンド情報及びサプライ情報が一連の作業工程間の情報の流れの順に関連付けて記憶されている様子を示す。ここでは、7個のデマンド情報(1)〜(7)と3個のサプライ情報(1)〜(3)が存在する。このうち、デマンド情報(1)、(2)、(5)及びサプライ情報(1)〜(3)は、業務プロセスPの或る仕事P001に関する一連の情報を示し、デマンド情報(3)、(7)は業務プロセスPの別の仕事P002に関する一連の情報を示し、デマンド情報(4)、(6)は業務プロセスPに関連する別の業務プロセスQの或る仕事Q001に関する一連の情報を示す。
【0071】
業務プロセスPの或る仕事P001に関する最初の情報であるデマンド情報(1)は、データ項目43−9に手順区分Xとデマンド種D1が設定され、自キー43−Aに「P001−01」が設定され、親キー43−Bおよび用途キー43−CはNULLになっている。自キー中の「P001」は、業務プロセスPの仕事P001を同じ業務プロセスPや他の業務プロセスQの仕事と区別するために業務担当者が付与した手動設定部分キーであり、自キー中の「01」は処理部12が付与した自動設定部分キーである。情報の流れの順でデマンド情報(1)の次の情報であるデマンド情報(2)は、データ項目43−9に手順区分Zとデマンド種D2が設定され、自キー43−Aに「P001−02」が設定され、親キー43−Bにデマンド情報(1)の自キーの値「P001−01」が設定され、用途キー43−CはNULLである。情報の流れの順でデマンド情報(2)の次の情報であるサプライ情報(1)は、データ項目44−9に手順区分Zとサプライ種S2が設定され、自キー44−Aに「P001−02−1」が設定され、親キー44−Bにデマンド情報(2)の自キーの値「P001−02」が設定されている。自キー44−Aに設定された自キー中の「P001−02」は、当該サプライ情報がデマンド情報(2)に対するサプライであることを示すために業務担当者が付与した手動設定部分キーであり、自キー中の最後尾の「1」は処理部12が付与した自動設定部分キーである。以下同様にして、業務プロセスPの仕事P001に関するデマンド情報(5)、サプライ情報(2)、サプライ情報(3)が順次に関係付けられている。
【0072】
業務プロセスPの仕事P002に関する最初の情報であるデマンド情報(3)は、データ項目43−9に手順区分Xとデマンド種D1が設定され、自キー43−Aに「P002−01」が設定され、親キー43−Bおよび用途キー43−CはNULLになっている。自キー中の「P002」は、業務プロセスPの仕事P002を同じ業務プロセスPや他の業務プロセスQの仕事と区別するために業務担当者が付与した手動設定部分キーであり、自キー中の「01」は処理部12が付与した自動設定部分キーである。情報の流れの順でデマンド情報(3)の次の情報であるデマンド情報(7)は、データ項目43−9に手順区分Zとデマンド種D2が設定され、自キー43−Aに「P002−02」が設定され、親キー43−Bにデマンド情報(3)の自キーの値「P002−01」が設定され、用途キー43−CはNULLである。業務プロセスPの仕事P002に関する情報は、現時点ではここまでが登録されている。
【0073】
業務プロセスQの仕事Q001に関する最初の情報であるデマンド情報(4)は、データ項目43−9に手順区分Yとデマンド種D1が設定され、自キー43−Aに「Q001−01」が設定され、親キー43−BにNULLが設定され、用途キー43−Cに業務プロセスPの仕事P0001に関する最初のデマンド情報(1)の自キー43−Aの値が設定されている。自キー中の「Q001」は、業務プロセスQの仕事Q001を同じ業務プロセスQや他の業務プロセスPの仕事と区別するために業務担当者が付与した手動設定部分キーであり、自キー中の「01」は処理部12が付与した自動設定部分キーである。情報の流れの順でデマンド情報(4)の次の情報であるデマンド情報(6)は、データ項目43−9に手順区分Zとデマンド種D2が設定され、自キー43−Aに「Q001−02」が設定され、親キー43−Bにデマンド情報(4)の自キーの値「Q001−01」が設定され、用途キー43−Cにデマンド情報(1)の自キー43−Aの値が設定されている。このように同じ仕事Q001に関する全てのデマンド情報の用途キー43−Cの値は同じである。業務プロセスQの仕事Q001に関する情報は、更に続くが、図11では図示を省略してある。
【0074】
図10に示した登録可否チェック処理では、デマンド情報またはサプライ情報における自キー43−A、44−A中の手動設定部分キーと同じ手動設定部分キーを自キーに持つデマンド情報またはサプライ情報は、重複登録として登録を拒否した。しかし、業務の種類やデマンド種、サプライ種によっては、或る1つの仕事を複数に分割して依頼したり、1つの依頼に対して実績を複数回に分けて報告することが行われている。従って、そのような場合には重複登録を認める必要がある。この場合、図10のステップS115は図12のステップS115−1〜S115−3のように変形される。即ち、今回登録を要求されたデマンド情報またはサプライ情報における自キー43−A、44−A中の手動設定部分キーと同じ手動設定部分キーを自キーに持つデマンド情報またはサプライ情報が、デマンドテーブル43またはサプライテーブル44に既に登録されていた場合(ステップS115−1でYES)、重複登録制御マスタをチェックして、今回登録を要求された手順区分及びデマンド種またはサプライ種が重複登録可能として定義されているか否かを調べ(ステップS115−2)、重複登録可能として定義されている場合に限り(ステップS115−3でYES)、登録可と判断する。ここで、重複登録制御マスタは、重複登録を認める手順区分とデマンド種またはサプライ種の組を定義したマスタであり、図1の業務プロセス定義部5に含められる。
【0075】
図13に、上述のような重複登録を認めた場合におけるデマンド情報及びサプライ情報の関連付けの例を示す。デマンド情報(1−1)、(1−2)は、1つのデマンド情報を2つに分けて登録したもので、デマンド情報(1−1)は、データ項目43−9に手順区分Xとデマンド種D1が設定され、自キー43−Aに「P001−01」が設定され、親キー43−Bおよび用途キー43−CはNULLになっており、デマンド情報(1−2)は、データ項目43−9に手順区分Xとデマンド種D1が設定され、自キー43−Aに「P001−02」が設定され、親キー43−Bおよび用途キー43−CはNULLになっている。つまり、自キー43−Aの手動設定部分キーは同じ「P001」であり、両者を区別するために処理部12がそれぞれ異なる自動設定部分キー「01」、「02」を付与している。デマンド情報(2−1)は、情報の流れの順でデマンド情報(1−1)の次の情報になるデマンド情報であり、データ項目43−9に手順区分Zとデマンド種D2が設定され、自キー43−Aに「P001−03」が設定され、親キー43−Bにデマンド情報(1−1)の自キーの値「P001−01」が設定され、用途キー43−CはNULLである。
【0076】
サプライ情報(1−1)、(1−2)は、デマンド情報(2−1)に対するサプライ情報を2つに分けて登録したもので、サプライ情報(1−1)は、データ項目44−9に手順区分Zとサプライ種S2が設定され、自キー44−Aに「P001−03−1」が設定され、親キー44−Bにデマンド情報(2−1)の自キーの値「P001−03」が設定されており、サプライ情報(1−2)は、データ項目44−9に手順区分Zとサプライ種S2が設定され、自キー44−Aに「P001−03−2」が設定され、親キー44−Bにデマンド情報(2−1)の自キーの値「P001−03」が設定されている。
【0077】
デマンド情報(2−2)は、情報の流れの順でデマンド情報(1−2)の次の情報になるデマンド情報であり、データ項目43−9に手順区分Zとデマンド種D2が設定され、自キー43−Aに「P001−04」が設定され、親キー43−Bにデマンド情報(1−2)の自キーの値「P001−02」が設定され、用途キー43−CはNULLである。
【0078】
デマンド情報(4−1)、(4−2)は、デマンド情報(1−1)、(1−2)が属する業務プロセスの下位階層の業務プロセスのデマンド情報を2つに分けて登録したもので、デマンド情報(4−1)は、データ項目43−9に手順区分Yとデマンド種D1が設定され、自キー43−Aに「Q001−01」が設定され、親キー43−BにNULLが設定され、用途キー43−Cにデマンド情報(1−1)の自キー43−Aの値が設定されている。また、デマンド情報(4−2)は、データ項目43−9に手順区分Yとデマンド種D1が設定され、自キー43−Aに「Q001−02」が設定され、親キー43−BはNULLであり、用途キー43−Cにはデマンド情報(1−2)の自キー43−Aの値が設定されている。
【0079】
共有データベース4に登録されたデマンド情報およびサプライ情報を更新する際の処理の流れは基本的には図9と同じである。但し、ステップS301では更新後のデマンド情報等を設定した入力用テーブルが作成され、ステップS302ではサーバ1へ更新要求が出される。また、サーバ側の更新可否チェックS102では、更新対象となるデマンド情報またはサプライ情報が実際に存在するかがチェックされる。更に、ステップS105では、更新要求されたデマンド情報またはサプライ情報のデータ項目43−9または44−9に設定された手順区分とデマンド/サプライ種をキーに図6のオプション処理マスタ54を検索してオプション処理の指定の有無を調べ、指定があれば、さらに更新区分54−3がU(すなわち更新時)で且つ処理区分54−4がBF(すなわち登録前)になっているかどうかで、更新前オプション処理の指定が定義されているかどうかを調べる。そして、更新前オプション処理の指定が定義されていた場合には、ステップS106において、オプション処理名54−5に該当するオプション処理プログラムをオプション処理プログラム記憶部8から読み出して実行する。ステップS107では、更新要求されたデマンド情報またはサプライ情報で元のデマンド情報またはサプライ情報を更新する。また、ステップS108では、更新したデマンド情報またはサプライ情報のデータ項目43−9または44−9に設定された手順区分とデマンド/サプライ種をキーに図6のオプション処理マスタ54を検索してオプション処理の指定の有無を調べ、指定があれば、さらに更新区分54−3がU(すなわち更新時)で且つ処理区分54−4がAF(すなわち登録後)になっているかどうかで、更新後オプション処理の指定が定義されているかどうかを調べる。そして、更新後オプション処理の指定が定義されていた場合には、ステップS109において、オプション処理名54−5に該当するオプション処理プログラムをオプション処理プログラム記憶部8から読み出して実行する。
【0080】
共有データベース4に登録されたデマンド情報およびサプライ情報を削除する際の処理の流れも基本的には図9と同じであるが、入力用テーブルは必要なく、クライアント端末3からサーバ1へ削除するデマンド情報またはサプライ情報を特定する情報(例えば自キーなど)を指定して削除を要求する。サーバ1では、削除対象となるデマンド情報またはサプライ情報が実際に存在するか否かをチェックし、存在していれば削除する。削除前オプション処理の有無判定では、削除要求されたデマンド情報またはサプライ情報のデータ項目43−9または44−9に設定された手順区分とデマンド/サプライ種をキーに図6のオプション処理マスタ54を検索してオプション処理の指定の有無を調べ、指定があれば、さらに更新区分54−3がD(すなわち削除時)で且つ処理区分54−4がBF(すなわち登録前)になっているかどうかで、削除前オプション処理の指定が定義されているかどうかを調べる。そして、削除前オプション処理の指定が定義されていた場合には、オプション処理名54−5に該当するオプション処理プログラムをオプション処理プログラム記憶部8から読み出して実行する。削除後オプション処理の有無判定では、削除したデマンド情報またはサプライ情報のデータ項目43−9または44−9に設定された手順区分とデマンド/サプライ種をキーに図6のオプション処理マスタ54を検索してオプション処理の指定の有無を調べ、指定があれば、さらに更新区分54−3がD(すなわち削除時)で且つ処理区分54−4がAF(すなわち削除後)になっているかどうかで、削除後オプション処理の指定が定義されているかどうかを調べる。そして、削除後オプション処理の指定が定義されていた場合には、オプション処理名54−5に該当するオプション処理プログラムをオプション処理プログラム記憶部8から読み出して実行する。
【0081】
図14は共有データベース4に登録されたデマンド情報及びサプライ情報を参照する際の処理例を示し、図14(a)はクライアント端末3側の処理を、図14(b)はサーバ1側の処理をそれぞれ示す。
【0082】
クライアント端末3の業務担当者は、共有データベース4に登録されたデマンド情報、サプライ情報を参照する場合、検索キーおよびその他の検索条件を指定してネットワーク2経由でサーバ1へ参照要求を送信する(ステップS311)。検索キーとしては、手順区分、デマンド種、サプライ種、自キー中の手動設定部分キー、用途キーの値、個別情報要素の種別、それらの組み合わせなど、予め検索キーとして定義された任意のキーを使用することができる。その後、クライアント端末3はサーバ1からの応答を待ち、サーバ1からネットワーク2経由でデマンド情報、サプライ情報が送信されてくると、それを受信し、表示装置6に表示する(ステップS312)。
【0083】
他方、サーバ1の処理部12は、ネットワーク2経由でクライアント端末3から参照要求を受信すると(ステップS121)、指定された検索キーおよびその他の検索条件で共有データベース4のデマンドテーブル43、サプライテーブル44、プロパティテーブル42を検索し、該当するデマンド情報、サプライ情報を取り出す(ステップS122)。そして、取り出したデマンド情報、サプライ情報をネットワーク2経由でクライアント端末3へ送信する(ステップS123)。
【0084】
例えば、図11に示したようなデマンド情報およびサプライ情報が登録されている状態で、検索キーとして自キー43−Aの手動設定部分キーP001を指定し、関連するデマンド情報およびサプライ情報の検索を行った場合、デマンド情報(1)、(2)、サプライ情報(1)、デマンド情報(5)、サプライ情報(2)、(3)が検索され、クライアント端末3に表示される。これにより、業務プロセスPの仕事P001の進捗状況などを把握することができる。
【0085】
また、検索キーとしてP001−01を指定して関連下位階層プロセスの検索を行えば、P001−01を自キー43−Aに持つ業務プロセスPの或る仕事P001にかかるデマンド情報(1)と、P001−01を用途キー43−Cに持つ業務プロセスQの仕事Q001にかかるデマンド情報(4)、(6)が検索され、例えば図15(a)に示すようにクライアント端末3に表示される。これにより、業務プロセスPの下位階層の業務プロセスQの仕事の進捗状況などを把握することができる。図11では、仕事P001の下位には仕事Q001しか存在しなかったが、複数存在する場合には、図15(b)に示すように関連する全ての下位階層の業務プロセスの仕事にかかるデマンド情報等が検索されて表示される。また、図11では、仕事Q001に関連する下位階層の業務プロセスは存在しなかったが、若し存在する場合には、図15(c)に示すように更に下位の業務プロセスにかかるデマンド情報等が検索されて表示される。関連する下位階層プロセスの検索とは逆に、関連する上位階層プロセスの検索も同様に可能である。
【0086】
以上の説明では、用途キー43−Cは、関連する他の仕事にかかるデマンド情報の自キー43−Aの値すべてを持つものとした。別の実施の形態として、用途キー43−Cに、自キー43−Aの値のうちの手動設定部分キーだけを設定するようにしても良い。
【0087】
【実施例】
次に本発明の実施の形態の実施例について図面を参照して詳細に説明する。本発明は、複数の作業工程から構成される業務プロセスを遂行する企業等であれば業種や業態にかかわらず広く適用可能である。以下では、一例として生産システムに本発明を適用した実施例を説明する。
【0088】
先ず、図16及び図17にそれぞれ異なる生産システムの例を示す。図16の生産システムは、計画部門を中心としたプッシュ型の生産方式である。顧客(事業部)610から受注を受けた計画部門620が、部品構成(BM)展開を行い、部材手配や生産指示を、資材部門640や製造検査部門630に対して実施する。図16において、白抜き矢印はデマンド情報、ハッチングを施した矢印はサプライ情報を表しており、実線矢印は、物流を表している。物と情報(デマンド情報とサプライ情報)が図16に示すように流れている場合、デマンド情報、サプライ情報において、各矢印の元が「誰が(Who)」、矢印の先が「誰に(Whom)」として表現され、指示対象の製品や部品は「何を(What)」、手配や出庫、組配、検査といった指示そのものは「どうする(How−Do)」として表すことができる。
【0089】
これに対して図17は、リーン生産方式を導入したプル型の業務形態を示しており、図16の生産システムとは全く逆の方式の業務形態を示す。この場合、計画部門(SBU)710は、検査部門730に対してだけ指示を出し、それ以外の工程には、後工程から順次指示が出る。すなわち、計画部門(SBU)710からの検査指示発行を受け、検査部門730から組配部門740へ組配指示、組配部門740からSMT(表面実装搭載装置)750へ指示、SMT750から資材部門720へ指示がそれぞれ発行され、計画部門(SBU)は、図16のような、資材部門との間で手配等、直接のやりとりは行わない。物と情報(デマンド情報とサプライ情報)が図17に示すように流れている場合でも、デマンド情報、サプライ情報において、各矢印の元が「誰が(Who)」、矢印の先が「誰に(Whom)」として表現され、指示対象の製品や部品は「何を(What)」、手配や出庫、組配、検査といった指示そのものは「どうする(How−Do)」として表すことができる。
【0090】
本発明は図16及び図17に示されるような任意の生産システムに対して適用可能であり、また、図16に示される生産システムを採用していた企業において、図17に示すような生産システムに変更する際にも適用可能である。
【0091】
図18は、本発明の一実施例のシステム構成図である。図18に示すように、本実施例は、U−RDB(Unified Relational Data Base;統合化関係データベース)801と呼ばれる共有データベースと、共通コンポーネント群802と、業務プロセス及び処理を定義する業務プロセス及び処理定義群803とを備えて構成されている。
【0092】
U−RDB801は、デマンド情報及びサプライ情報を格納するデマンド/サプライテーブル811、ワークフロー系および在庫系のプロパティを格納する汎用プロパティテーブル812、デマンド系およびサプライ系のプロパティを格納する個別プロパティテーブル813の3つのデータベース群からなる。図1との関係では、U−RDB801は共有データベース4に相当し、デマンド/サプライテーブル811はデマンドテーブル43及びサプライテーブル44に相当し、汎用プロパティテーブル812及び個別プロパティテーブル813はプロパティテーブル42に相当する。
【0093】
共通コンポーネント群802は、データベース(DB)検索エンジン821、構成展開エンジン822、在庫シミュレーション823、オプション処理群824、POT(Portable Terminal)/BLP(BarcodeLabel Printer)処理群825、データベース(DB)登録更新処理826の6種類のコンポーネント群からなる。POTは、物流の入出庫業務等で用いられるバーコードリーダ付きの無線端末であり、POT処理群はこの無線端末とデータ及び制御のやり取りを行うためのソフトウェア処理要素群よりなり、BLPはバーコードラベル印刷用の専用プリンタであり、BLP処理群はバーコード印刷用の専用プリンタとデータ及び制御のやり取りを行うソフトウェア処理要素群よりなる。オプション処理群824は図1のオプション処理プログラム記憶部8に記憶されたオプション処理プログラムに相当し、具体的にはSQLサーバで動作するプロシージャとして実装される。
【0094】
また、業務プロセス及び処理定義群803は、デマンドサプライマスタ831、業務手順マスタ832、業務フローマスタ833、オプション処理マスタ834の各定義マスタからなる。図1との関係では、デマンドサプライマスタ831がデマンドサプライマスタ51に相当し、業務手順マスタ832が業務手順マスタ52に相当し、業務フローマスタ833が業務フローマスタ53に相当し、オプション処理マスタ834がオプション処理マスタ54に相当する。
【0095】
また、実際に業務として運用するには、外部との連携のため、対人間インタフェース(グラフィカルユーザインタフェース)804(各種業務画面等の表示を行う)と、社内外他システムインタフェース805が設けられる。図1との関係では、対人間インタフェース804は、ネットワーク2経由で接続されたクライアント端末3のユーザ入出力部32に相当する。PDM(Products Data Management)は製品情報管理(製品設計情報管理)を意味しており、社内外端末システムインタフェース805のPDMは、製品の図面/仕様書などの製品設計情報管理システムとのインタフェースである。また、CAD/CAM/CATは、CAD(Computer Aided Design;計算機支援設計)システム/CAM(Computer Aided Manufactureing;計算機設計製造)システム/CAT(ComputerAided Test;計算機支援試験)システムとのインタフェース、M/Cは工場内での自動化設備(M/C;Machine)とのインタフェースを表している。
【0096】
対人間インタフェース804は、U−RDB801の仕様を参考に、個別業務の形態に合わせ、MS−EXCEL(商標)、MS−Access(商標)等、クライアントの使い慣れたツール/言語を使い容易かつ自在に作成できる。そして、そのインタフェース部分は、画面定義やファイル転送内容の編集等であるが、元になるデータベースが共通のU−RDB801のため比較的簡単な情報処理であり、適宜変更追加することが可能であり、クライアント側(エンドユーザ側)でも容易に作成できる。このため、BPRや業務改善により、業務プロセスの変更が必要な際、このインタフェース構築/変更がネックとなって迅速な対応が損なわれることにはならない。むしろ、エンドユーザが直接、その都度対応できるので、IS(情報システム)部門に依頼し、バックログとして山積みされ、対応が遅れる弊害から免れることになる。なお、エンドユーザからU−RDB801へのアクセスは、後述するトランスファ(Transfer)サーバを介して、SQL(Structured Query Language)サーバで行われる。
【0097】
次に、本実施例の動作について、図面を参照して詳細に説明する。
【0098】
生産システムの各作業工程間で受け渡される情報は、図19に示すように、要求/指示911A、実行/実績報告911Bの2つに分類される。要求/指示911Aはデマンド情報に、実行/実績報告911Bはサプライ情報に相当する。生産システムの場合、デマンド情報には、受注、出荷指示、発注指示、設計指示、入庫指示、検査指示、組配指示、出庫指示、購入指示などの種類(デマンド種)があり、サプライ情報には、これらのデマンド種に対応して、納入、出荷実績、発注実績、設計実績、入庫実績、検査実績、組配実績、出庫実績、購入実績などの種類(デマンド種)がある。本実施例では、これら全てのデマンド種及びサプライ種の基本情報を、幾つかのWと幾つかのHとで表現してデマンド/サプライテーブル811に登録し、作業工程間で受け渡す。
【0099】
図19には、誰が(Who)、誰に(Whom)、いつ(When)、どこで(Where)、何を(What)の5つのWと、いくつ(How−Many)、いつまでに(How−Long)、いくらで(How−Much)、どうしろ(How−Do)の4つのHとで表現する場合を示す。また、この5Wと4Hで表現できない個別情報要素は、属性(補完情報)として汎用プロパティテーブル812及び個別プロパティテーブル813に登録し、作業工程間で受け渡す。補間情報として、図19には、受注仕様、図面、管理区分、検査結果、品質情報、予定情報などが示されている。なお、いつ(When)、どこに(Where)の2つのWと、いくつ(How−Many)、いつまでに(How−Long)、いくらで(How−Much)の3つのHとの、2Wと3Hは、その何れか1つ又は複数または全部をなくして、個別情報要素として管理することもできる。
【0100】
そして、本実施例においては、システムに登録できるデマンド種、サプライ種についてデマンドサプライマスタ831に定義し、また一連の作業工程間の情報の流れを業務手順マスタ832及び業務フローマスタ833に定義しておき、対人間インタフェース804からデマンド情報またはサプライ情報の登録が要求されたとき、データベース登録更新コンポーネント826で登録の可否をチェックし、情報の受け渡しが事前に定義された情報の流れの順序通りに行われるように制御している。
【0101】
図20にデマンドテーブルの内容の一例を模式的に示す。デマンドテーブルのデータ項目として、誰が、誰に、何をの3つのWと、いくつ、いつまでに、いくらで、どうする(デマンド種)の4つのHとの汎用的な名称のデータ項目がある。これらのデータ項目は、各デマンド種に応じた具体的なデータ項目名称に対応する。例えば、受注の場合、誰がは顧客に、誰には受注者に、何をは受注オーダ、客先注文番号および品名コードに、いくつは注文数に、いつまでは納期に、いくらは売価に、どうする(デマンド種)は受注に、それぞれ対応する。他のデマンド種についても図20に示すようなデータ項目がそれぞれ対応する。なお、図20では、何をのデータ項目中に自キーと親キーとを含めているが、自キーと親キーとをそれぞれ独立した項目として設けても良い。
【0102】
図21は本発明の一実施例による実際の業務遂行の様子を示す模式図であり、或る通信機製造工場の生産システムの一部を表している。以下、計画部門とその関連部門における業務事例に即して説明する。なお、業務プロセスに関するデマンド/サプライ種と、デマンド/サプライ情報の流れは、図18のデマンドサプライマスタ831、業務手順マスタ832及び業務フローマスタ833に予め定義されている。
【0103】
計画部門A1の生産手配担当者は、計画に基づき、製造部門A2への組配指示811A4と、必要資材の手配である購入要求811A1を、それぞれデマンド情報としてU−RDB801のデマンドテーブル811Aに登録する。その際、誰が(Who)は「計画部門A1」であり、誰に(Whom)はそれぞれ「製造部門A2」と「購買部門A3」になる。各部門は、自部門に出されたデマンド情報をU−RDB801のデマンドテーブル811Aから参照して業務を遂行し、業務を完了すると、各デマンド情報に対応する「実績」を、U−RDB801のサプライテーブル811Bにサプライ情報として登録することで、報告とする。この場合、購入要求デマンド811Aを受けた購買部門A3は、さらに取引先A4に対して、購入発注デマンド811A2を発行して注文する。取引先A4が納入すると、納入実績811B2をサプライ情報として計上し、同時に、購入要求811A1のサプライ情報を、購入実績811B1として、サプライテーブル811Bに登録する。最後に、計画部門A1は、この実績を受け、物流部門A5に対して、入庫指示デマンド811A3を発行する。このような流れで、仕事に必要な情報が受け渡されて業務が遂行される。
【0104】
次に、デマンド情報、サプライ情報の流れを定義する業務手順マスタ832及び業務フローマスタ833について、図21に示した業務プロセス事例を業務手順マスタ832と業務フローマスタ833に定義した状態を模式的に示す図22を参照して説明する。図22において、計画部門A1が発行するデマンド(購入要求811A1と組配指示811A4)の手順は、それぞれ、900と901で表現される。手順900では、購入要求デマンド900−1を発行し、そのサプライである購入実績サプライ900−2が計上されると、入庫指示デマンド900−3を出し、入庫完了で入庫実績サプライ900−4を計上するという手順を規定している。この手順900の定義情報が、業務手順マスタ832に登録されている。また、購入要求デマンド900−1を受けた購入部門A3の購入の手順として、手順902が定義されており、この手順902が完了すると、手順900の手順に戻っていく流れとなる。この場合の、手順900から手順902への飛び、手順902から手順900への戻りの関係を定義したものが、業務フローマスタ833である。
【0105】
図23は本発明の一実施例によるオプション処理の実行例を示す模式図であり、(a)は庫材出庫デマンド登録時のオプション処理例を、(b)は庫材出庫実績サプライ登録時のオプション処理例をそれぞれ示す。
【0106】
図23(a)では、庫材出庫デマンド1001のデマンドテーブル1002への登録時、オプション処理マスタ834で定義された指定に従ってオプション処理として有効在庫計算処理1003が実行され、BMプロパティ(部品構成表)1004を参照して、庫材出庫デマンド1001の内容に基づいて有効在庫マスタ1005を自動的に更新している。
【0107】
図23(b)では、庫材出庫実績サプライ1011のサプライテーブル1012への登録時、オプション処理マスタ834で定義された指定に従ってオプション処理として在庫数計算処理1013が実行され、庫材出庫実績サプライ1011の内容に基づいて在庫数マスタ1014を自動的に更新している。
【0108】
次に、本発明の一実施例で用いられるサーバ環境について、図24を参照して説明する。各部署に配置された端末H2から、実際に各種のデマンド情報およびサプライ情報の入力や検索が行われるが、この処理は、端末からの処理の振り分けを行う仲介サーバとして機能するトランスファ(Transfer)サーバH1に対して、要求種別や検索キーなどを表す処理パラメータH2−1とデータH2−2を送ることで行われる。トランスファサーバH1は、端末H2から送られた処理パラメータH2−1及びデータH2−2を受け取り、処理パラメータH2−1の要求種別に対応する基幹サーバH3、H4、H5(SQLサーバ)や、他のサーバを選択して、処理を実行させる。ここで、基幹サーバH3は、デマンド/サプライテーブル811を保持管理したりオプション処理を実行するサーバ、基幹サーバH4は、生産BM等を保持管理するサーバ、基幹サーバH5は、仕様書、図面、CADデータ等のプロパティテーブル812、813を保持管理するサーバである。
【0109】
例えば、トランスファサーバH1は、デマンド登録処理やサプライ登録処理が要求された場合には、基幹サーバH3を選択し、DB登録更新コンポーネント826(図18参照)を実行させ、デマンド情報やサプライ情報を、デマンド/サプライテーブル811(図18参照)に登録する。また、受け取った要求が、検索要求の場合、必要な基幹サーバにDB検索エンジン821を実行させることで検索を行わせる。例えば、受け取った要求が組配指示情報と組縦図面を検索する場合には、基幹サーバH3に、DB検索エンジン821を実行させるとともに、図面/仕様書が格納されている基幹サーバH5を選択し、必要な情報を取り出し、端末H2に渡す処理を行う。
【0110】
トランスファサーバH1は、他システムとの接続も管理実行する機能を持つ。事例では、表面実装搭載装置(SMT)H7への作業指示、搭載仕様/実績収集、他者システムH6への情報転送などを行っている。これらの転送情報も、デマンド/サプライの個別プロパティの一種として、個別プロパティテーブル813に登録される。また、トランスファサーバH1は、端末H2の担当者に構成展開エンジン822や在庫シミュレーション823等の機能を提供する。
【0111】
次に、図25を参照して、汎用プロパティテーブル812及び個別プロパティテーブル813について説明する。汎用プロパティテーブル812は、システムとして標準的に備わるプロパティテーブルであり、ワークフロー系プロパティテーブルと、図25には図示していないが在庫系プロパティテーブルとに大別される。ワークフロー系プロパティテーブルは、デマンドの受け渡しやデマンドに対する納期回答情報などの支援をするためのテーブルである。具体的には、デマンドを受け付けた側が指定デマンドに対する実行可否判断後に意思表示を行うためのデマンド受け付けプロパティテーブル、デマンド受けた側が日程および数量の回答(予定入力)を行うデマンド予定プロパティテーブル、サプライ入力時にデマンドのキーを取得するための伝票番号情報を管理する伝票番号制御プロパティテーブルなどがある。
【0112】
他方、個別プロパティテーブル813は、デマンド系プロパティテーブルとサプライ系プロパティテーブルとに分類される。デマンド系プロパティテーブルは、品目仕様、購買条件、トップシート、図面製造仕様、工事仕様NCデータ、試験仕様、出荷仕様などの種類があり、それぞれ、デマンドテーブルの該当するデマンド情報と関連付けられる。サプライ系プロパティテーブルは、検査結果、不具合・品質、入出庫履歴、在庫・有効、工数・労間、試験データなどの種類があり、それぞれ、サプライテーブルの該当するサプライ情報と関連付けられる。
【0113】
なお、本発明の一実施例において、社内他システムや社外他社システムにも、同様のデマンド/サプライテーブル及びプロパティテーブルを定義して、当システムと社内他システムや社外他社システムをトランスファサーバH1経由で接続し、それらのシステム間でやり取りされるデマンド情報やサプライ情報をU−RDB801に登録するようにしてもよい。これは、企業外システムとの一体化を容易にし、SCM(Supply Chain Management)の推進に有効であり、また同じ形式のデータベースを共有することで、仮想的な企業連携活動が可能になる。
【0114】
図24の事例では、基幹サーバ群H3〜H5と端末H2の仲介を行うトランスファサーバH1を用いているが、トランスファサーバH1を使用せず、端末H2と基幹サーバH3〜H5を直接に接続した環境に本発明を適用することも可能であり、小規模な業務に関しては、その環境で実現する場合もある。
【0115】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば以下のような効果が得られる。
【0116】
業務プロセスの変更に対して機敏に変更可能である。その理由は、オプション処理の指定の変更は業務プロセス定義部中のオプション処理の指定の変更で対処することができ、オプション処理の内容はオプション処理プログラム記憶部の変更で対処することができ、一連の作業工程間で受け渡される情報に関する情報処理の変更を簡便に実施することができるからである。特に、作業工程間で受け渡される情報を一意に識別する情報、その情報に関連して実施するオプション処理を一意に識別するオプション処理名、そのオプション処理を実施する条件となる当該情報にかかる操作種別及びそのオプション処理を実施するタイミングの指定をオプション処理マスタで定義する構成にあっては、どのような情報が、どのように操作されたときに、どのようなタイミングでオプション処理を実行するのかをきめ細かく制御でき、且つ、その変更もオプション処理マスタの更新で行える。
【0117】
業務プロセスの変更に対してより一層機敏に変更可能である。その理由は、業務プロセスを構成する一連の作業工程間で受け渡される情報を、当該業務プロセスを構成する一連の作業工程間の情報の流れの順だけでなく、他の業務プロセスにかかる情報に関連付けて共有データベースに記憶できるため、業務プロセスの単位を例えば製品Aに関連するプロセス、製品Aを構成する個々の部品に関連するプロセスといった単位に分割して定義でき、文献1に記載の従来技術のように互いに関連するプロセスは1つのプロセスとして一括して定義する場合に比べて、業務プロセス変更に伴う定義情報の変更箇所が局所化され、対応が容易になるためである。また、他の業務プロセスとの関連付けを、用途キーによって行うため、互いに相手の情報のコピーを持ち回る場合に比べて、重複した情報の記憶が不要となる。
【0118】
業務プロセスの変更に対して更により一層機敏に変更可能である。その理由は、業務プロセスを構成する一連の作業工程間の情報の流れを、一連の作業工程からなる単位業務における情報の流れを定義した業務手順マスタおよび単位業務間の情報の流れを定義した業務フローマスタによって定義しており、業務プロセスの変更に伴う定義情報の変更箇所が局所化されるためである。また、共有データベースが、作業工程間で受け渡されるデータの情報要素のうち全ての作業工程で共通な共通情報要素を記憶する共通テーブルと、それ以外の個別情報要素を記憶するプロパティテーブルとを有しているため、共通情報要素以外の個別情報要素が新たに発生した場合、プロパティテーブルを追加するだけで対処できるからである。更に、デマンドテーブル及びサプライテーブルのデータ項目が、5W1H等のように汎用的に使用できるデータ項目となっているためである。
【0119】
共有データベースにおける無駄なデータ項目を削減することができる。その理由は、文献1に記載の従来技術のように業務プロセスを構成する作業工程に関連する全てのデータ項目の内容を掲示板データベースのテーブルに集約すると、作業工程によっては無駄なデータ項目が存在することになるが、作業工程間で受け渡されるデータの情報要素のうち全ての作業工程で共通な共通情報要素を記憶する共通テーブルでは、無駄なデータ項目がなくなるからである。
【0120】
業務の現在状況の把握や業務分析をより詳しく行うことができる。その理由は、仕事の依頼にかかるデマンド情報だけでなく、依頼された仕事に対する実績報告にかかるサプライ情報を記録して管理するためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態にかかる業務処理管理システムの構成図である。
【図2】本発明の一実施の形態にかかる業務処理管理システムのより詳しい説明を行うために便宜上想定した業務プロセスのモデルを示す図である。
【図3】デマンドサプライマスタの論理的な構成例を示す図である。
【図4】業務手順マスタの論理的な構成例を示す図である。
【図5】業務フローマスタの論理的な構成例を示す図である。
【図6】オプション処理マスタの論理的な構成例を示す図である。
【図7】デマンドテーブル及びサプライテーブルのデータ項目の一例を示す図である。
【図8】プロパティテーブルの論理的な構成例を示す図である。
【図9】デマンド情報及びサプライ情報を共有データベースへ登録する際のクライアント端末側及びサーバ側の処理例を示すフローチャートである。
【図10】サーバの処理部が行う登録可否チェック(S102)の詳細な処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】デマンド情報及びサプライ情報が一連の作業工程間の情報の流れの順に関連付けて記憶されている様子を示す図である。
【図12】重複登録を求める場合の登録可否チェックの処理例を示すフローチャートである。
【図13】重複登録を認めた場合におけるデマンド情報及びサプライ情報の関連付けの例を示す図である。
【図14】共有データベースに登録されたデマンド情報及びサプライ情報を参照する際のクライアント端末側及びサーバ側の処理例を示すフローチャートである。
【図15】用途キーによって互いに関連付けられた複数の業務プロセスの仕事にかかるデマンド情報等を検索した際にクライアント端末に表示される内容を模式的に示す図である。
【図16】生産システムの一例を示す図である。
【図17】生産システムの他の例を示す図である。
【図18】本発明の一実施例のシステム構成図である。
【図19】生産システムの各作業工程間で受け渡される情報の説明図である。
【図20】本発明の一実施例におけるデマンドテーブルの内容の一例を模式的に示す図である。
【図21】本発明の一実施例におけるデマンド情報、サプライ情報の流れを定義する業務手順マスタ及び業務フローマスタを説明するための業務プロセス事例を示す図である。
【図22】図21に示した業務プロセス事例を業務手順マスタと業務フローマスタに定義した状態を模式的に示す図である。
【図23】本発明の一実施例によるオプション処理の実行例を示す模式図である。
【図24】本発明の一実施例で用いられるサーバ環境の構成図である。
【図25】本発明の一実施例で用いられる汎用プロパティテーブル及び個別プロパティテーブルの説明図である。
【符号の説明】
1…サーバ
2…ネットワーク
3…クライアント端末
4…共有データベース
5…業務プロセス定義部
6…表示装置
7…入力装置
8…オプション処理プログラム記憶部
9…各種の業務ファイル
Claims (22)
- 業務プロセスを構成する複数の作業工程間で受け渡される情報及び情報の流れ並びに情報処理を管理する業務処理管理システムであって、
一連の作業工程からなる単位業務における作業工程間で受け渡す個々の情報毎に、その情報の種別を示すデマンド/サプライ種と業務単位を示す手順区分とその情報の直前に受け渡される情報の種別を示す親デマンド/サプライ種とを定義することにより、各単位業務における情報の流れを定義した業務手順マスタ、および、単位業務間をまたがる情報の流れ毎に、情報の流れの上流側の単位業務と情報の種別を示す親手順区分と親デマンド/サプライ種、情報の流れの下流側の単位業務と情報の種別を示す手順区分とデマンド/サプライ種を定義することにより、単位業務間の情報の流れを定義した業務フローマスタによって、業務プロセスを構成する一連の作業工程間の情報の流れを定義し、かつ、作業工程間で受け渡される情報のうちオプション処理が必要となる情報毎に、その情報の種別を示すデマンド/サプライ種と業務単位を示す手順区分、その情報に関連して実施するオプション処理を一意に識別するオプション処理名、そのオプション処理を実施する条件となる当該情報にかかる操作種別及びそのオプション処理を実施するタイミングの指定を定義したオプション処理マスタを記憶する業務プロセス定義部と、
作業工程間で受け渡される情報であって、自情報を一意に識別するための自キーと一連の作業工程の情報の流れにおける自情報の直前の情報を識別するための親キーとを持つ情報を記憶する共有データベースと、
オプション処理名に対応するオプション処理プログラムを記憶するオプション処理プログラム記憶部と、
クライアント端末から前記共有データベースに対する仕事に必要な情報の登録、更新および削除並びにオプション処理の実行を制御するサーバであって、前記クライアント端末から登録を要求された情報を受信し、受信した情報に親キーが設定されているかどうかを判定し、親キーが設定されていない場合には、受信した情報に含まれる手順区分およびデマンド/サプライ種で特定される情報が業務プロセスの最初に受け渡される情報として前記業務手順マスタに定義されていることを条件に今回登録要求された情報の登録を行い、親キーが設定されている場合には、該設定されている親キーと同じ内容を自キーに持つ情報を前記共有データベースから検索し、該検索に成功し且つ該検索した情報の次に受け渡される情報が今回登録要求された情報に含まれる手順区分およびデマンド/サプライ種で特定される情報であることが前記業務手順マスタおよび前記業務フローマスタを参照して確かめられたことを条件に今回登録要求された情報の登録を行うことにより、前記業務プロセス定義部に定義された業務プロセスを構成する一連の作業工程間の情報の流れ通りの順序で情報が入力されるように制御し、且つ、登録、更新および削除のうちの少なくとも1つの操作種別を対象として、当該操作種別の操作が行われた情報の種別を示すデマンド/サプライ種と業務単位を示す手順区分をキーに前記オプション処理マスタを検索してオプション処理の指定の有無を調べ、オプション処理の指定があり且つオプション処理を実施する条件ならびにオプション処理を実施するタイミングが成立していることを条件に前記オプション処理プログラム記憶部中の該当するオプション処理プログラムを実行するサーバとを備えたことを特徴とする業務処理管理システム。 - 前記共有データベースは、業務プロセスを構成する一連の作業工程間で受け渡される情報を、当該業務プロセスを構成する一連の作業工程間の情報の流れの順および関連する他の業務プロセスに関連付けて記憶するものである請求項1記載の業務処理管理システム。
- 前記共有データベースに記憶される情報に、自情報を一意に識別するための自キーと、一連の作業工程の情報の流れにおける自情報の直前の情報を識別するための親キーと、関連する他の業務プロセスの情報の自キーの値を持つ用途キーとを備える請求項2記載の業務処理管理システム。
- 前記共有データベースは、作業工程間で受け渡される情報の情報要素のうち全ての作業工程で共通な共通情報要素を記憶する共通テーブルと、それ以外の個別情報要素を記憶するプロパティテーブルとを有する請求項1または3記載の業務処理管理システム。
- 業務プロセスを構成する複数の作業工程間で受け渡される情報は、仕事の依頼にかかるデマンド情報とその依頼された仕事に対する実績報告にかかるサプライ情報とを含み、前記共通テーブルは、前記デマンド情報を格納するデマンドテーブルと、前記サプライ情報を格納するサプライテーブルとで構成される請求項4記載の業務処理管理システム。
- 前記デマンドテーブル及び前記サプライテーブルは、前記デマンド情報及び前記サプライ情報を格納するデータ項目として、少なくとも、誰が(Who)に相当する情報要素を格納するデータ項目と、誰に(Whom)に相当する情報要素を格納するデータ項目と、何を(What)に相当する情報要素を格納するデータ項目と、どうする(How−Do)に相当する情報要素を格納するデータ項目とを備える請求項5記載の業務処理管理システム。
- 前記デマンドテーブル及び前記サプライテーブルは、前記デマンド情報及び前記サプライ情報を格納するデータ項目として、更に、いつ(When)に相当する情報要素を格納するデータ項目、どこに(Where)に相当する情報要素を格納するデータ項目、いくつ(How−Many)に相当する情報要素を格納するデータ項目、いつまでに(How−Long)に相当する情報要素を格納するデータ項目、いくらで(How−Much)に相当する情報要素を格納するデータ項目のうち、少なくとも1つのデータ項目を備える請求項6記載の業務処理管理システム。
- 一連の作業工程からなる単位業務における作業工程間で受け渡す個々の情報毎に、その情報の種別を示すデマンド/サプライ種と業務単位を示す手順区分とその情報の直前に受け渡される情報の種別を示す親デマンド/サプライ種とを定義することにより、各単位業務における情報の流れを定義した業務手順マスタ、および、単位業務間をまたがる情報の流れ毎に、情報の流れの上流側の単位業務と情報の種別を示す親手順区分と親デマンド/サプライ種、情報の流れの下流側の単位業務と情報の種別を示す手順区分とデマンド/サプライ種を定義することにより、単位業務間の情報の流れを定義した業務フローマスタによって、業務プロセスを構成する一連の作業工程間の情報の流れを定義し、かつ、作業工程間で受け渡される情報のうちオプション処理が必要となる情報毎に、その情報の種別を示すデマンド/サプライ種と業務単位を示す手順区分、その情報に関連して実施するオプション処理を一意に識別するオプション処理名、そのオプション処理を実施する条件となる当該情報にかかる操作種別及びそのオプション処理を実施するタイミングの指定を定義したオプション処理マスタを記憶する業務プロセス定義部と、
作業工程間で受け渡される情報であって、自情報を一意に識別するための自キーと一連の作業工程の情報の流れにおける自情報の直前の情報を識別するための親キーとを持つ情報を記憶する共有データベースと、
オプション処理名に対応するオプション処理プログラムを記憶するオプション処理プログラム記憶部と、
クライアント端末から前記共有データベースに対する仕事に必要な情報の登録、更新および削除並びにオプション処理の実行を制御するサーバと、
前記サーバにネットワーク経由で接続されたクライアント端末とから構成され、
業務プロセスを構成する複数の作業工程間で受け渡される情報及び情報の流れ並びに情報処理を管理する情報処理システムにおける業務処理管理方法であって、
前記サーバにおいて、前記クライアント端末から登録を要求された情報を受信し、受信した情報に親キーが設定されているかどうかを判定し、親キーが設定されていない場合には、受信した情報に含まれる手順区分およびデマンド/サプライ種で特定される情報が業務プロセスの最初に受け渡される情報として前記業務手順マスタに定義されていることを条件に今回登録要求された情報の登録を行い、親キーが設定されている場合には、該設定されている親キーと同じ内容を自キーに持つ情報を前記共有データベースから検索し、該検索に成功し且つ該検索した情報の次に受け渡される情報が今回登録要求された情報に含 まれる手順区分およびデマンド/サプライ種で特定される情報であることが前記業務手順マスタおよび前記業務フローマスタを参照して確かめられたことを条件に今回登録要求された情報の登録を行うことにより、前記業務プロセス定義部に定義された業務プロセスを構成する一連の作業工程間の情報の流れ通りの順序で情報が入力されるように制御するステップと、
登録、更新および削除のうちの少なくとも1つの操作種別を対象として、当該操作種別の操作が行われた情報の種別を示すデマンド/サプライ種と業務単位を示す手順区分をキーに前記オプション処理マスタを検索してオプション処理の指定の有無を調べ、オプション処理の指定があり且つオプション処理を実施する条件ならびにオプション処理を実施するタイミングが成立していることを条件に前記オプション処理プログラム記憶部中の該当するオプション処理プログラムを実行するステップとを含む業務処理管理方法。 - 前記共有データベースは、業務プロセスを構成する一連の作業工程間で受け渡される情報を、当該業務プロセスを構成する一連の作業工程間の情報の流れの順および関連する他の業務プロセスに関連付けて記憶するものである請求項8記載の業務処理管理方法。
- 前記共有データベースに記憶される情報に、自情報を一意に識別するための自キーと、一連の作業工程の情報の流れにおける自情報の直前の情報を識別するための親キーと、関連する他の業務プロセスの情報の自キーの値を持つ用途キーとを付加することにより、一連の作業工程間の情報の流れの順および関連する他の業務プロセスに関連付ける請求項9記載の業務処理管理方法。
- 前記共有データベースは、作業工程間で受け渡される情報の情報要素のうち全ての作業工程で共通な共通情報要素を記憶する共通テーブルと、それ以外の個別情報要素を記憶するプロパティテーブルとを有する請求項8または10記載の業務処理管理方法。
- 業務プロセスを構成する複数の作業工程間で受け渡される情報は、仕事の依頼にかかるデマンド情報とその依頼された仕事に対する実績報告にかかるサプライ情報とを含み、前記共通テーブルは、前記デマンド情報を格納するデマンドテーブルと、前記サプライ情報を格納するサプライテーブルとで構成される請求項11記載の業務処理管理方法。
- 前記デマンドテーブル及び前記サプライテーブルは、前記デマンド情報及び前記サプライ情報を格納するデータ項目として、少なくとも、誰が(Who)に相当する情報要素を格納するデータ項目と、誰に(Whom)に相当する情報要素を格納するデータ項目と、何を(What)に相当する情報要素を格納するデータ項目と、どうする(How−Do)に相当する情報要素を格納するデータ項目とを備える請求項12記載の業務処理管理方法。
- 前記デマンドテーブル及び前記サプライテーブルは、前記デマンド情報及び前記サプライ情報を格納するデータ項目として、更に、いつ(When)に相当する情報要素を格納するデータ項目、どこに(Where)に相当する情報要素を格納するデータ項目、いくつ(How−Many)に相当する情報要素を格納するデータ項目、いつまでに(How−Long)に相当する情報要素を格納するデータ項目、いくらで(How−Much)に相当する情報要素を格納するデータ項目のうち、少なくとも1つのデータ項目を備える請求項13記載の業務処理管理方法。
- 一連の作業工程からなる単位業務における作業工程間で受け渡す個々の情報毎に、その情報の種別を示すデマンド/サプライ種と業務単位を示す手順区分とその情報の直前に受け渡される情報の種別を示す親デマンド/サプライ種とを定義することにより、各単位業務における情報の流れを定義した業務手順マスタ、および、単位業務間をまたがる情報の流れ毎に、情報の流れの上流側の単位業務と情報の種別を示す親手順区分と親デマンド/サプライ種、情報の流れの下流側の単位業務と情報の種別を示す手順区分とデマンド/サプライ種を定義することにより、単位業務間の情報の流れを定義した業務フローマスタによって、業務プロセスを構成する一連の作業工程間の情報の流れを定 義し、かつ、作業工程間で受け渡される情報のうちオプション処理が必要となる情報毎に、その情報の種別を示すデマンド/サプライ種と業務単位を示す手順区分、その情報に関連して実施するオプション処理を一意に識別するオプション処理名、そのオプション処理を実施する条件となる当該情報にかかる操作種別及びそのオプション処理を実施するタイミングの指定を定義したオプション処理マスタを記憶する業務プロセス定義部と、
作業工程間で受け渡される情報であって、自情報を一意に識別するための自キーと一連の作業工程の情報の流れにおける自情報の直前の情報を識別するための親キーとを持つ情報を記憶する共有データベースと、
オプション処理名に対応するオプション処理プログラムを記憶するオプション処理プログラム記憶部とに接続されると共に、ネットワーク経由でクライアント端末に接続され、クライアント端末から前記共有データベースに対する仕事に必要な情報の登録、更新および削除並びにオプション処理の実行を制御するサーバ装置であって、
前記クライアント端末から登録を要求された情報を受信し、受信した情報に親キーが設定されているかどうかを判定し、親キーが設定されていない場合には、受信した情報に含まれる手順区分およびデマンド/サプライ種で特定される情報が業務プロセスの最初に受け渡される情報として前記業務手順マスタに定義されていることを条件に今回登録要求された情報の登録を行い、親キーが設定されている場合には、該設定されている親キーと同じ内容を自キーに持つ情報を前記共有データベースから検索し、該検索に成功し且つ該検索した情報の次に受け渡される情報が今回登録要求された情報に含まれる手順区分およびデマンド/サプライ種で特定される情報であることが前記業務手順マスタおよび前記業務フローマスタを参照して確かめられたことを条件に今回登録要求された情報の登録を行うことにより、前記業務プロセス定義部に定義された業務プロセスを構成する一連の作業工程間の情報の流れ通りの順序で情報が入力されるように制御する手段と、
登録、更新および削除のうちの少なくとも1つの操作種別を対象として、当該操作種別の操作が行われた情報の種別を示すデマンド/サプライ種と業務単位を示す手順区分をキーに前記オプション処理マスタを検索してオプション処理の指定の有無を調べ、オプション処理の指定があり且つオプション処理を実施する条件ならびにオプション処理を実施するタイミングが成立していることを条件に前記オプション処理プログラム記憶部中の該当するオプション処理プログラムを実行する手段とを含むサーバ装置。 - 前記共有データベースは、業務プロセスを構成する一連の作業工程間で受け渡される情報を、当該業務プロセスを構成する一連の作業工程間の情報の流れの順および関連する他の業務プロセスに関連付けて記憶するものである請求項15記載のサーバ装置。
- 前記共有データベースに記憶される情報に、自情報を一意に識別するための自キーと、一連の作業工程の情報の流れにおける自情報の直前の情報を識別するための親キーと、関連する他の業務プロセスの情報の自キーの値を持つ用途キーとを付加することにより、一連の作業工程間の情報の流れの順および関連する他の業務プロセスに関連付ける請求項16記載のサーバ装置。
- 前記共有データベースは、作業工程間で受け渡される情報の情報要素のうち全ての作業工程で共通な共通情報要素を記憶する共通テーブルと、それ以外の個別情報要素を記憶するプロパティテーブルとを有する請求項15または17記載のサーバ装置。
- 業務プロセスを構成する複数の作業工程間で受け渡される情報は、仕事の依頼にかかるデマンド情報とその依頼された仕事に対する実績報告にかかるサプライ情報とを含み、前記共通テーブルは、前記デマンド情報を格納するデマンドテーブルと、前記サプライ情報を格納するサプライテーブルとで構成される請求項18記載のサーバ装置。
- 前記デマンドテーブル及び前記サプライテーブルは、前記デマンド情報及び前記サプライ情報を格納するデータ項目として、少なくとも、誰が(Who)に相当する情報要素を格納するデータ項目と、誰に(Whom)に相当する情報要素を格納するデータ項目と、何を(What)に相当する情報要素を格納するデータ項目と、どうする(How−Do)に相当する情報要素を格納するデータ項目とを備える請求項19記載のサーバ装置。
- 前記デマンドテーブル及び前記サプライテーブルは、前記デマンド情報及び前記サプライ情報を格納するデータ項目として、更に、いつ(When)に相当する情報要素を格納するデータ項目、どこに(Where)に相当する情報要素を格納するデータ項目、いくつ(How−Many)に相当する情報要素を格納するデータ項目、いつまでに(How−Long)に相当する情報要素を格納するデータ項目、いくらで(How−Much)に相当する情報要素を格納するデータ項目のうち、少なくとも1つのデータ項目を備える請求項20記載のサーバ装置。
- 一連の作業工程からなる単位業務における作業工程間で受け渡す個々の情報毎に、その情報の種別を示すデマンド/サプライ種と業務単位を示す手順区分とその情報の直前に受け渡される情報の種別を示す親デマンド/サプライ種とを定義することにより、各単位業務における情報の流れを定義した業務手順マスタ、および、単位業務間をまたがる情報の流れ毎に、情報の流れの上流側の単位業務と情報の種別を示す親手順区分と親デマンド/サプライ種、情報の流れの下流側の単位業務と情報の種別を示す手順区分とデマンド/サプライ種を定義することにより、単位業務間の情報の流れを定義した業務フローマスタによって、業務プロセスを構成する一連の作業工程間の情報の流れを定義し、かつ、作業工程間で受け渡される情報のうちオプション処理が必要となる情報毎に、その情報の種別を示すデマンド/サプライ種と業務単位を示す手順区分、その情報に関連して実施するオプション処理を一意に識別するオプション処理名、そのオプション処理を実施する条件となる当該情報にかかる操作種別及びそのオプション処理を実施するタイミングの指定を定義したオプション処理マスタを記憶する業務プロセス定義部と、
作業工程間で受け渡される情報であって、自情報を一意に識別するための自キーと一連の作業工程の情報の流れにおける自情報の直前の情報を識別するための親キーとを持つ情報を記憶する共有データベースと、
オプション処理名に対応するオプション処理プログラムを記憶するオプション処理プログラム記憶部とに接続されると共に、ネットワーク経由でクライアント端末に接続され、クライアント端末から前記共有データベースに対する仕事に必要な情報の登録、更新および削除並びにオプション処理の実行を制御するサーバ装置を構成するコンピュータを、
前記クライアント端末から登録を要求された情報を受信し、受信した情報に親キーが設定されているかどうかを判定し、親キーが設定されていない場合には、受信した情報に含まれる手順区分およびデマンド/サプライ種で特定される情報が業務プロセスの最初に受け渡される情報として前記業務手順マスタに定義されていることを条件に今回登録要求された情報の登録を行い、親キーが設定されている場合には、該設定されている親キーと同じ内容を自キーに持つ情報を前記共有データベースから検索し、該検索に成功し且つ該検索した情報の次に受け渡される情報が今回登録要求された情報に含まれる手順区分およびデマンド/サプライ種で特定される情報であることが前記業務手順マスタおよび前記業務フローマスタを参照して確かめられたことを条件に今回登録要求された情報の登録を行うことにより、前記業務プロセス定義部に定義された業務プロセスを構成する一連の作業工程間の情報の流れ通りの順序で情報が入力されるように制御する手段と、
登録、更新および削除のうちの少なくとも1つの操作種別を対象として、当該操作種別の操作が行われた情報の種別を示すデマンド/サプライ種と業務単位を示す手順区分をキーに前記オプション処理マスタを検索してオプション処理の指定の有無を調べ、オプション処理の指定があり且つオプション処理を実施する条件ならびにオプション処理を実施するタイミングが成立していることを条件に前記オプション処理プログラム記憶部中の該当するオプション処理プログラムを実行する手段として機能させるためのプログラム。
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