JP3968283B2 - 建築用断熱フォーム材及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、短繊維が不織布状態に交絡されたマット状のフォーム体からなり、建物の壁面等に内装される建築用断熱フォーム材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
住宅等の建造物には、壁面や天井裏、床面等に断熱、保温、遮音或いは結露防止等を目的として各種の断熱材が組み込まれる。断熱材は、化粧板等に断熱材を封装してパネル化したもの(例えば、特許文献1参照。)や、発泡樹脂材により成形したボード材或いは内部に敷き込まれるグラスウールやロックウール等(例えば、特許文献2参照。)のように様々な形態のものが提供されている。また、断熱材には、繊維素材を用いた不織布からなる断熱材(例えば、特許文献3参照。)も提案されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−234128号公報
【特許文献2】
特表2002−508495号公報
【特許文献3】
特開2001−146668号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
パネル型断熱材やボード型断熱材は、比較的高価であるとともに所定の形状に形成されかつ重量も大きいために取り扱いが面倒であるばかりでなく施工性が悪いといった問題がある。かかる断熱材は、例えばコンセントや配管等が配置される場合にはその個所のくり抜き加工を施してスペースを確保する必要があるとともに施工後に隙間に発泡材等を充填するといった対応が図られるために、工事が面倒であるとともに断熱特性等が低下するといった問題がある。
【0005】
グラスウールやロックウールからなる断熱材は、比較的廉価であるとともに軽量かつ大きさも小さいことから取り扱いが簡易であり、例えば外装材と内装材との間の空間部に敷き込むことから施工も容易である。かかる断熱材は、変形自在であるとともにカット等の処理も容易に行うことができることから配管等が配置された箇所や複雑な空間部にも敷き込みが可能であり、所定の断熱特性等が保持される。
【0006】
しかしながら、かかる断熱材は、これ自体に結露が発生してかびが発生したり柱や外装板等を腐食劣化させる原因となるために、一般にポリエチレン等の防湿シートを介して敷き込みが行われ、このために全体の施工が面倒となってしまう。グラスウールは、硬質のガラス繊維を素材とすることから、施工時に作業者に対していわゆるチクチク感を与える。
【0007】
繊維素材を用いた断熱材は、グラスウールと同様に軽量で大きさも小さく取り扱いが簡易であり、変形自在かつ復元特性も大きくまたカット等の処理も容易に行うことができることから配管等が配置された箇所や複雑な空間部にも敷き込みが可能で施工性も高く、所定の断熱特性等が保持されるといった特徴がある。かかる断熱材は、繊維素材の特性から通気性にも優れかびの発生や腐食の心配も無いことから大きな期待が寄せられている。しかしながら、かかる断熱材は、比較的高価な繊維素材を用いることから高価となってしまう。
【0008】
断熱材は、直接目に触れることが無い内装部材でもあり、住宅等の全体の建築費用における費用割合が極めて低く押さえられる傾向にあり、施工性とともになによりも廉価であることが条件となっている。したがって、繊維素材を用いた断熱材は、上述したように種々の特性を有しているが、価格的条件がネックとなり普及率が極めて低い状況にある。
【0009】
一方、各分野においては、資源保護・環境負荷の低減の下にリサイクルシステムの確立が図られているが、システムが円滑に運営されるためには低コストでの回収と再生処理とともに再生素材の利用分野の拡大が必須である。例えばペット( PET:polyethylene terephthalate )ボトルは、分別収集の実施により回収率も高くなっており、チップ状化処理を経て繊維状に形成して再生繊維としての利用も検討されている。
【0010】
出願人は、上述した現状における建築用断熱材の問題点を解決するために鋭意検討を重ねた結果、断熱素材として良好な特性を有するポリエステル繊維と資源再利用に貢献するペットボトルから再生されるポリエチレンテレフタレート繊維とに着目し、これらを素材とする新規な断熱材を開発した。
【0011】
本発明は、かかるポリエステル繊維と再生ポリエチレンテレフタレート繊維とを素材とすることにより、ペットボトルのリサイクルに貢献するとともに簡易な施工により快適な居住空間を構成することを可能とし、かつ断熱・遮音特性に優れた廉価な建築用断熱フォーム材及びその製造方法を提供することを目的に提案されたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成する本発明にかかる建築用断熱フォーム材は、再生ポリエチレンテレフタレート短繊維とバージンポリエステル短繊維とを混綿した混綿繊維素材を不織布状態に交絡させてマット状に圧縮形成してなるフォーム基材の少なくとも一方の表面に木炭塗料層が塗布形成されてなる。
【0013】
以上のように構成された本発明にかかる建築用断熱フォーム材によれば、廃棄ペットボトル等から再生した再生ポリエチレンテレフタレート繊維と軽量で保温性や通気性に優れかつ安全性の高い衣料等に用いられるポリエステル繊維とを混綿した混綿素材によってフォーム基材が形成されることで、これら混綿素材繊維の多目的使用化を図るとともに資源のリサイクル化を促進しかつ用済み後の再々利用も可能とし、良好な断熱作用や防音作用等を奏する低コストの断熱材が得られる。
【0014】
建築用断熱フォーム材によれば、フォーム基材が自在な変形特性を有するとともに簡易に加工処理を施すことが可能であることから、各種の配管や柱等が存在したり複雑な形状の空間部にも充填施工が簡易に行われかつ断熱作用や防音作用等を劣化させることも無い断熱材が得られる。建築用断熱フォーム材によれば耐熱特性に優れ、また万一の火災等に際しても有毒ガスが発生することは無く安全性が高い断熱材が得られる。
【0015】
建築用断熱フォーム材によれば、フォーム基材の表面に木炭塗料層が形成されることで、シックハウス症候群等の原因となる有害な化学物質の吸着作用や、消臭作用、湿度調整作用、防虫作用、保温作用或いは空気清浄作用等が奏されるようになり、快適な居住空間を構成する断熱材が得られる。建築用断熱フォーム材によれば、フォーム基材に対して吹付け等の簡易な塗装法により塗布された木炭塗料が混綿素材繊維の内部に浸潤して木炭塗料層を形成することから、この木炭塗料層に劣化や剥離等が殆ど生じることは無く上述した各作用が長年に亘って保持される断熱材が得られる。
【0016】
また、上述した目的を達成する本発明にかかる建築用断熱フォーム材の製造方法は、再生ポリエチレンテレフタレート短繊維とバージンポリエステル短繊維とを供給して混綿する混綿工程と、混綿繊維素材を加熱する加熱工程と、加熱状態の混綿繊維素材を圧縮して不織布状態に交絡させることによって所定の厚みを有するマット状のフォーム基材を形成する圧縮工程と、余熱状態にあるフォーム基材に対して少なくとも一方の主面に木炭塗料を塗布することにより木炭塗料層を形成する塗布工程と、フォーム基材を所定の大きさに切断する切断工程とを有する。
【0017】
上述した各工程を有する本発明にかかる建築用断熱フォーム材の製造方法によれば、廃ペットボトル等から再生した再生ポリエチレンテレフタレート繊維とポリエステル繊維とを混綿した混綿繊維素材を用いてフォーム基材を形成することで、これら混綿繊維の多目的使用化を図るとともに資源のリサイクル化を促進しかつ用済み後の再々利用も可能とし、良好な断熱作用や防音作用等を奏する断熱材を低コストで製造することが可能となる。建築用断熱フォーム材の製造方法によれば、フォーム基材に形成した木炭塗料層によって有害な化学物質の吸着作用、消臭作用、湿度調整作用、防虫作用、保温作用或いは空気清浄作用等により快適な居住空間を構成する断熱材を得ることが可能となる。建築用断熱フォーム材の製造方法によれば、木炭塗料が混綿繊維素材の内部に浸潤して木炭塗料層を形成することから、木炭塗料層に劣化や剥離等が殆ど生じることは無く上述した各作用が長年に亘って保持される断熱材を製造することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。実施の形態として示した建築用断熱フォーム材1は、再生ポリエチレンテレフタレート短繊維(以下、PET繊維と称する。)2とバージンポリエステル短繊維(以下、PE繊維と称する。)3とを混綿した混綿繊維素材が用いられ、この混綿繊維素材を加熱圧縮して不織布状態に交絡させてマット状に形成したフォーム基材4に対して、図1に示すようにその少なくとも一方の表面4aに木炭塗料を塗布して木炭塗料層5が塗布形成されてなる。
【0019】
断熱フォーム材1は、詳細を後述するが図3に示すように壁面や天井裏或いは床面に敷き込まれて用いられ、フォーム基材4の素材特性により住居内の断熱、保温、遮音或いは結露防止等の作用を奏する。また、断熱フォーム材1は、木炭塗料の素材特性により、化学物質の吸着作用、消臭作用、湿度調整作用、防虫作用、保温作用或いは空気清浄作用等を奏する。
【0020】
断熱フォーム材1は、PET繊維2とPE繊維3とが、好ましくはそれぞれ重量比で約40%と60%の割合で混綿した混綿繊維素材が用いられる。断熱フォーム材1は、この基準混合比に対して、PET繊維2の混合割合が大きい場合には上述した断熱特性等が劣化し、またPE繊維3の混合割合が大きい場合にはコストが高くなる。なお、断熱フォーム材1は、上述した混綿比を目安とするものであり、この割合に限定されるものでは無いことは勿論である。
【0021】
PET繊維2は、ペットボトルのリサイクルシステムにより製作された再生繊維であり、回収されたペットボトルをチップ状に裁断した後に溶融して繊維状に形成するとともにこの再生繊維を所定の長さにカットして製作される。PET繊維2は、一般にバージン繊維と比較して製造に要するエネルギー量が約1/10乃至1/7程度まで削減することを可能とし、省エネルギー化と省資源化とを可能とする。また、PE繊維3は、例えば衣料用等に広く用いられており、通気性や断熱性、保温性に優れているとともに安全性も高い。
【0022】
断熱フォーム材1は、図2に示すように原料となるPET繊維2とPE繊維3とを混綿する混綿工程6と、得られた混綿繊維素材を所定の温度に加熱する加熱工程7と、加熱状態の混綿繊維素材を圧縮する圧縮工程8等を経てフォーム基材4を製作し、余熱状態にあるフォーム基材4の表面に木炭塗料を塗布する木炭塗料塗布工程9と、所定の大きさに切断する切断工程10等の一連の製造工程を経て製作される。混綿工程6は、それぞれのホッパから上述した重量比を以って搬送管路に投入したPET繊維2とPE繊維3とを攪拌しながら空気搬送することにより、PET繊維2とPE繊維3とを充分に混綿して絡み合った状態のウェブ状にして搬送管路から送り出す。
【0023】
製造工程においては、搬送管路から送り出されたウェブをベルトコンベアにより搬送して、このウェブをベルトコンベアに沿って配置されたヒータによって加熱する加熱工程7を施す。ウェブは、加熱工程7によって加熱されて表面層のPE繊維3が溶融してやや硬化状態とされた薄膜層を形成する。製造工程においては、ベルトコンベアに沿ってヒータの後段に配置されたローラ機構によって加熱状態にあるウェブを厚み方向に所定の圧力で押圧する圧縮工程8を施す。ウェブは、ローラ機構により押圧されることによって、PET繊維2とPE繊維3とが内部で互いに交絡されて所定の厚みのマット状からなる不織布状態のフォーム基材4を製作する。
【0024】
製造工程においては、ベルトコンベアに沿ってローラ機構の後段に配置したエアスプレー装置によってフォーム基材4の表面4aにタール状の木炭塗料を吹き付け塗布する木炭塗料塗布工程9を施す。フォーム基材4は、木炭塗料が塗布されることにより表面4aに全面に亘って木炭塗料層5が成膜形成される。木炭塗料層5は、上述したように余熱状態に保持されたフォーム基材4に木炭塗料を吹き付けることによって、木炭塗料がフォーム基材4の内層まで浸潤して形成される。木炭塗料層5は、これによって充分な耐久性が保持されるようになる。
【0025】
製造工程においては、図示しないがエアスプレー装置の後段に配置された冷却ファン等の冷却装置によってフォーム基材4を冷却するとともに木炭塗料の乾燥が行われる。製造工程においては、カッタにより連続して供給されるフォーム基材4を所定の形状に切断することにより断熱フォーム材1を製造する。
【0026】
なお、上述した製造工程においては、マット状に形成されたフォーム基材4を連続搬送する過程で木炭塗料を塗布するようにしたが、木炭塗料による装置各部の汚損等を防止するために、木炭塗料塗布工程9を別工程で行うようにしてもよい。製造工程においては、この場合に上述したように木炭塗料の塗布効率を上げるために、エアスプレー装置の前段に第2のヒータを設けてフォーム基材4を予備加熱することが好ましい。
【0027】
以上のようにして製造された断熱フォーム材1は、断熱性、保温性、吸音性、通気性及び遮音性に高い特性を有し、また作業性や安全性にも優れた特性を有している。断熱フォーム材1は、JIS−A−1412−2:1999「熱絶縁材の熱伝導率および熱抵抗の測定方法」第2部:熱流計法(HEM法)に準拠した熱伝導率λ(W/m2・K)が約0.034であり、一般的なグラスウール(10Kg/m2)の熱伝導率0.050よりも優れており高性能グラスウール(40Kg/m2)とほぼ同等の特性を有している。
【0028】
断熱フォーム材1は、耐熱温度特性が約450℃であり、また万一の火災等に際しても黒鉛や有毒ガスを発生させず、防災特性も極めて高い。断熱フォーム材1は、1250Hz時の吸音率が最大で約1.03であり、遮音性能としてL−45値をクリアすることで充分な吸音、遮音特性を有している。断熱フォーム材1は、通気度が144.4cm3/cm2sであり、水分の吸放出性能に優れていることから、施工時に防湿シートを不要とする。断熱フォーム材1は、素材特性から結露による腐食やかびの発生を生じさせることも無く、作業効率とコスト削減を図るようにする。
【0029】
断熱フォーム材1は、上述したようにフォーム基材4の表面4aに木炭塗料層5が形成されることによって、木炭塗料の特性が発揮される。木炭塗料は、木炭微粉末を水等の溶媒で溶かしてタール状としてなり、取り扱いが簡易であるとともに多孔質物質である自然素材の木炭の特性が充分に発揮される。断熱フォーム材1は、繊維内に浸潤する木炭塗料の特性から、木炭塗料層5が上述した混綿繊維素材の各特性を何ら損なうことは無い。
【0030】
断熱フォーム材1は、木炭塗料層5によって、消臭作用や吸湿作用に優れた特性を有する。断熱フォーム材1は、木炭塗料層5により、シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒド等の有害な化学物質を吸着し、空気清浄作用を奏する。断熱フォーム材1は、上述したフォーム基材4の水分の吸放出特性に木炭塗料層5による水分の吸放出特性が相乗して、より優れた防湿、防腐作用が奏されるようになる。断熱フォーム材1は、木炭塗料層5から遠赤外線や生物の生育光線が放出されることにより、快適かつ活性化された居住空間を構成する。断熱フォーム材1は、木炭塗料層5によってダニやシロアリ等の害虫発生を抑制する防虫作用を奏する。
【0031】
断熱フォーム材1は、上述したように木炭塗料が繊維の内部に浸潤して木炭塗料層5を形成することから、木炭塗料の脱落・剥離が殆ど生じることは無く耐久性が極めて高い。断熱フォーム材1は、これによって上述した木炭塗料層5の作用特性が経時劣化も小さく長年に亘って充分に保持される。
【0032】
以上のように構成された断熱フォーム材1は、図3に示すように例えば外壁パネル11と内装ボード12との間に構成された壁面空間部13に、木炭塗料層5を内装ボード12側にして充填されて敷き込まれる。壁面空間部13には、柱14や補強材或いは図示しないが各種の配管等の障害物が配されている。断熱フォーム材1は、従来のグラスウールと同様にして、これら部材に対応してカッタ等により切込み15等が形成される。断熱フォーム材1は、自由な形状に変形可能であるとともにほぼ100%の復元性を有しており、切込み15を押し広げて柱14等を埋め込むようにすることによって柱14等に密着した状態で空間部13に充填される。
【0033】
断熱フォーム材1は、上述した壁面空間部13への敷込み操作に際して、接着剤を一切不要とするとともに防湿シートを敷き込む必要も無い。断熱フォーム材1は、軽量であるために取り扱いが極めて簡便である。したがって、断熱フォーム材1は、極めて簡易な施工方法により、壁面空間部13内への敷き込みが行われる。断熱フォーム材1は、比較的柔らかなPET繊維2とPE繊維3との混綿繊維素材によってフォーム基材4が形成されることにより、グラスウールのように作業者に対して不快なチクチク感を与えることも無い。
【0034】
なお、断熱フォーム材1は、上述した壁面空間部13への敷き込みばかりでなく、例えば天井部位や床面等にも用いられる。断熱フォーム材1は、上述した特性によって急峻な天井部分であっても容易に敷き込みが行われるとともに型くずれの経時変化を殆ど生じることは無い。
【0035】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、廃棄ペットボトル等から再生した再生ポリエチレンテレフタレート短繊維とポリエステル短繊維とを混綿した混綿繊維素材によって形成されたフォーム基材の少なくとも一方主面に木炭塗料層を形成することで、混綿繊維素材の多目的使用化を図るとともに資源のリサイクル化を促進しかつ用済み後の再利用も可能であり、良好な断熱作用や防音作用等を奏する低コストの断熱材が得られる。また、本発明によれば、自在な変形特性と復元特性とを有するとともに簡易に加工処理を施すことが可能であることから、各種の配管等が存在したり複雑な形状の空間部にも充填施工が簡易に行われかつ断熱作用や防音作用等を劣化させることも無く、万一の火災等に際しても有毒ガスが発生することは無く安全性が高い断熱材が得られる。さらに、本発明によれば、有害な化学物質の吸着作用、消臭作用、湿度調整作用、防虫作用、保温作用或いは空気清浄作用等が奏されるようになり、快適な居住空間を構成する断熱材が得られる。本発明によれば、この木炭塗料層に劣化や剥離等が殆ど生じることは無く上述した作用が長年に亘って保持される断熱材が得られる。
【0036】
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態として示す断熱フォーム材の要部縦断面図である。
【図2】 同断熱フォーム材の製造工程図である。
【図3】 同断熱フォーム材を壁面に敷き込んだ使用状態の要部縦断面図である。
【0037】
【符号の説明】
1 断熱フォーム材、2 再生ポリエチレンテレフタレート短繊維(PET繊維)、3 ポリエステル短繊維(PE繊維)、4 フォーム基材、5 木炭塗料層
Claims (2)
- 再生ポリエチレンテレフタレート短繊維とバージンポリエステル短繊維とを混綿した混綿繊維素材を不織布状態に交絡させてマット状に圧縮形成してなるフォーム基材の少なくとも一方の表面に、木炭塗料層を塗布形成したことを特徴とする建築用断熱フォーム材。
- 再生ポリエチレンテレフタレート短繊維とバージンポリエステル短繊維とを供給して混綿することによって混綿繊維素材を形成する混綿工程と、
上記混綿繊維素材を加熱する加熱工程と、
加熱状態の上記混綿繊維素材を圧縮して不織布状態に交絡させることにより所定の厚みのマット状フォーム基材を形成する圧縮工程と、
余熱状態にある上記フォーム基材に対して、少なくとも一方の主面に木炭塗料を塗布することにより木炭塗料層を形成する塗布工程と、
上記フォーム基材を所定の大きさに切断する切断工程と
を備える建築用断熱フォーム材の製造方法。
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