JP3966467B2 - 熱式流量計および喫煙装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体中に含まれるエアゾル(粒子)の熱式流量センサ表面への付着を効果的に防止して長期に亘る安定した流量測定を可能とする熱式流量計およびこの流量計を用いた喫煙装置に関する。
【0002】
【関連する背景技術】
ガスや空気等の流体の流量を検出するセンサとして、発熱部(ヒータ素子)を間にして流体の通流方向に所定の距離を隔てて一対の測温部(温度検出素子)を設けた熱式流量センサがある。この熱式流量センサは、発熱部の発熱により形成されるセンサ表面近傍の温度分布が流体の流速によって変化することに着目し、一対の測温部を用いて上記温度分布を温度差として検出し、この温度差から流体の質量流量を測定するものである(例えば特許文献1を参照)。尚、発熱部を備えず、一対の測温部を自己発熱させて流量を検出するものもある(例えば特許文献2を参照)。ちなみにこの種の熱式流量センサは、測温部の自己発熱が温度測定の誤差要因となることから、専ら上記測温部の駆動電力を極力抑えることで、その流量測定精度を確保するようにしている。
【0003】
一方、シガレットの喫煙によって生じる煙の問題を解決するべく、シガレットの吸引時にヒータを用いてシガレットを加熱することで、シガレットを燃焼させることなくその香喫味だけを抽出する喫煙装置が提唱されている(例えば特許文献3を参照)。この喫煙装置においては、シガレットの吸引を、例えば吸引により発生する空気の流れから検出してヒータを発熱駆動するように構成される。
【0004】
【特許文献1】
特開平4−230808号公報
【特許文献2】
特開平2−259527号公報
【特許文献3】
米国特許第5,878,752号明細書
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上述した熱式流量センサを長期に亘って使用していると、流体であるガスや空気中に含まれるエアゾル(粒子)が次第に熱式流量センサの表面に付着する。するとセンサ表面に付着したエアゾルが発熱部や測温部に対する熱伝導を妨げるので、その測定精度を劣化させると言う不具合がある。またこのようなエアゾルの付着は、流量検出の応答速度を鈍くする等の不具合も招来する。特に熱式流量センサを前述した喫煙装置におけるヒータの通電制御手段として用いることを想定した場合、いわゆる副流煙としてシガレットから漏れ出るエアゾルが熱式流量センサの表面に付着し易いので、上述した問題が大きい。
【0006】
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、熱式流量センサの表面へのエアゾルの付着を簡易に、しかも確実に防止することができ、長期に亘る安定した流量測定を可能とする熱式流量計を提供することにある。
また本発明の別の目的は、上述した熱式流量計をヒータの通電制御手段として用いた動作信頼性の高い喫煙装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するべく本発明に係る熱式流量計は、流体の通流方向に所定の間隔を隔てて設けられた一対の測温部(温度検出素子)を有する熱式流量センサと、上記一対の測温部によりそれぞれ検出される温度の差から前記熱式流量センサの表面に沿って流れる流体の流量を求める流量計測手段とを備えたものであって、特に
前記一対の測温部に対する駆動電圧または駆動電流をその定常的な駆動時よりも増加させて該測温部を発熱させ、或いは前記測温部の近傍に設けられた発熱体を発熱駆動して前記熱式流量センサの表面近傍に流体の熱泳動を生起し、この熱泳動により前記流体に含まれる粒子の前記熱式流量センサへの付着を防止する温度制御手段を設けると共に、前記測温部の発熱温度または前記発熱体の発熱温度に応じて前記流量計測手段にて検出される流量を温度補正する温度補正手段を設けたことを特徴としている。尚、流体の熱泳動とは、ガスや空気等の流体中に含まれるエアゾル(粒子)が、温度の高い方から温度が低い方へと移動する現象を指す。
【0008】
このように構成された熱式流量計によれば、通常、駆動電力を極力低減して自己発熱を抑えている測温部の駆動電圧または駆動電流を増加させて該測温部を発熱させることで、或いは測温部の近傍に設けられた発熱体を発熱駆動し、熱式流量センサの表面近傍に熱泳動を生起するだけで、ガスや空気中に含まれるエアゾルが熱式流量センサの表面から離反するので、エアゾルの熱式流量センサへの付着を効果的に防止することができ、熱式流量計を用いた長期に亘る安定した流量測定を行うことが可能となる。尚、測温部を発熱させた場合には、その発熱温度に応じて流量計測値を温度補正するようにすれば、容易にその測定精度を保証することが可能となる。
【0009】
ちなみに前記測温部の近傍に設けられた発熱体は、例えば熱式流量センサの基板に組み込まれて該熱式流量センサ全体を加熱するものや、一対の測温部の間に設けられる発熱部であっても良い。また前記温度制御手段は、例えば前記流量計測手段により計測された流量が大きく減少したとき、所定時間に亘って前記熱式流量センサの表面温度を高めるように構成される。即ち、流量が低くなり、熱式流量センサの表面にエアゾルが滞留し易くなる状況においてだけ熱泳動を生起するようにしても良い。
【0010】
また本発明に係る喫煙装置は、シガレットの吸い口部を除いて該シガレットを囲繞する筒状のホルダと、このホルダの底部に連通して設けられて該ホルダに装填されたシガレットの先端部に外気を導入する外気導入路と、この外気導入路に設けられて前記ホルダ内への外気の導入を検出する流量計と、前記ホルダに組み込まれて上記流量計により外気の導入が検出されたときに駆動されて該ホルダに装填されたシガレットを加熱するヒータとを具備したものであって、
特に上記流量計として上述した熱式流量計を用いたことを特徴としている。
【0011】
このような構成の喫煙装置によれば、特にシガレットを吸引した後に、いわゆる副流煙として該シガレットから外気導入路に向けて漏れ出るエアゾルの熱式流量センサ表面への付着を効果的に防ぐことができる。従って熱式流量センサによる流量検出性能を長期に亘って安定に維持することが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明に係る熱式流量計について説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る熱式流量計の概略構成を示す図で、1は熱式流量センサである。この熱式流量センサ1は、基本的にはシリコン基台B上に設けた発熱抵抗体からなるヒータ素子(発熱部)Rhを間にして、流体の通流方向Fに測温抵抗体からなる一対の温度センサ(測温部)Ru,Rdを設けた素子構造を有する。そして熱式流量計は、上記ヒータ素子Rhから発せられる熱の拡散度合い(温度分布)が前記流体の通流によって変化することを利用し、前記温度センサRu,Rdの熱による抵抗値変化から前記流体の流量Qを検出する如く構成される。尚、図中Rrは、前記ヒータ素子Rhから離れた位置に設けられた測温抵抗体からなる周囲温度計測用の温度センサである。
【0013】
即ち、熱式流量計は、その駆動部2により熱式流量センサ1のヒータ素子Rhを一定温度で発熱駆動しながら、前記温度センサRu,Rdの温度による抵抗値変化を流量計測部3を用いて検出するように構成される。具体的には図2に示すようにヒータ素子Rhの駆動部2は、該ヒータ素子Rhと周囲温度計測用の温度センサRr、および一対の固定抵抗R1,R2を用いてブリッジ回路2aを形成し、所定の電源から供給される電圧VccをトランジスタTRを介して前記ブリッジ回路2aに印加するように構成される。そして該ブリッジ回路2aのブリッジ出力電圧を差動増幅器2bにて求め、そのブリッジ出力電圧が零となるように前記トランジスタTRを帰還制御して前記ブリッジ回路2aに加えるヒータ駆動電圧を調整するように構成される。このように構成されたヒータ駆動部により、前記ヒータ素子Rhの発熱温度が、その周囲温度よりも常に一定温度差だけ高くなるように制御される。
【0014】
一方、前記一対の温度センサRu,Rdの熱による抵抗値変化から前記熱式流量センサ1の表面に沿って通流する流体の流量Qを検出する流量検出部3は、上記一対の温度センサRu,Rdと一対の固定抵抗Rx,Ryを用いて流量計測用のブリッジ回路3aを形成し、温度センサRu,Rdの抵抗値の変化に応じたブリッジ出力電圧を差動増幅器3bを介して検出するように構成される。そして前記ヒータ駆動部2によりヒータ素子Rhの発熱量を一定化した条件下において、差動増幅器3bを介して検出されるブリッジ出力電圧から前記熱式流量センサ1の表面に沿って通流する流体の流量Qを求めるものとなっている。
【0015】
基本的には上述した熱式流量センサ1と、その駆動部2および流量計測部3とを備えた熱式流量計においてこの発明が特徴とするところは、上記熱式流量センサ1の基板表面温度を高くし、熱式流量センサ1の表面近傍に熱泳動を生起することで、熱式流量センサ1の流量計測対象である流体に含まれる粒子の前記熱式流量センサ1への付着を防止する温度制御部4を備える点にある。この温度制御部4は、例えば図2に示したブリッジ回路2a,3aに定常的に印加する1V程度の駆動電圧Vccに代えて、該駆動電圧Vccよりも高い2.5V程度の電圧Vhを上記ブリッジ回路2a,3aに印加する手段、または熱式流量センサ1の基板Bに埋め込んだ基板加熱用のヒータ素子1aを発熱駆動する手段からなる。
【0016】
即ち、温度制御部4は、白金(Pt)等の抵抗体により形成されるヒータ素子Rhや温度センサRu,Rdに加える駆動電圧を増加させて、或いはその駆動電流を増加させることで上記ヒータ素子Rhや温度センサRu,Rdを大きく発熱させ、その表面近傍に熱泳動を生起して流体に含まれるエアゾル(粒子)を基板表面から遠ざける役割を担っている。或いは温度制御部4は、熱式流量センサ1の温度センサRu,Rdの近傍に設けられたヒータ素子1aを発熱駆動することで熱式流量センサ1の表面近傍に熱泳動を生起し、この熱泳動を利用して流体に含まれるエアゾル(粒子)を基板表面から遠ざける役割を担っている。
【0017】
尚、このような熱泳動を生起した状態のまま流量測定を行う場合には、当然のことながら熱式流量センサ1の表面近傍の温度分布が変わるので、その発熱温度に応じて前記流量検出部3にて計測される流量を温度補正すれば良い。この温度補正については、例えばマイクロプロセッサを用いて実現される温度補正部5に前記熱式流量センサ1の表面温度の情報を与え、この温度補正部5にて前記流量検出部3の出力を温度補正してから外部出力するようにすれば良い。
【0018】
かくしてこのように構成された熱式流量計によれば、温度制御部4の制御の下で温度センサRu,Rdを発熱させ、或いは熱式流量センサ1が備えるヒータ1aを発熱駆動して熱式流量センサ1の表面近傍に熱泳動を生起するだけで、この熱泳動を利用して流体中に含まれるエアゾル(粒子)を熱式流量センサ1の表面から遠ざけることができる。この結果、簡易な制御だけで熱式流量センサ1の表面へのエアゾル(粒子)の付着を効果的に防止することができる。
【0019】
即ち、温度センサRu,Rdの近傍における流体の温度を上げ、流体に含まれるエアゾルを熱泳動させて温度センサRu,Rdに触れないようにすることで、該温度センサRu,Rdへのエアゾルの付着を防ぐことが可能となる。すると温度センサRu,Rdの表面がエアゾルの付着によって汚れることがないので、熱式流量センサ1を用いた流量計測を長期間に亘って安定に実施することが可能となる。
【0020】
尚、ここでは一対の温度センサRu,Rdの間にヒータ素子Rhを設けた熱式流量センサ1を例に説明したが、上記ヒータ素子Rhを備えず、一対の温度センサRu,Rdを自己発熱させて流量計測を行うタイプの流量センサを用いる場合にも同様に適用することができる。また上記一対の温度センサRu,Rdを定電流駆動することのみならず、定電圧駆動しても良いことは勿論のことであり、更に測温部としては測温抵抗だけでなく、サーミスタや熱電対、更にはサーモパイル等の素子であっても良い。
【0021】
次に上述した如く構成された熱式流量計を用いた電気式の喫煙装置について説明する。
この喫煙装置は、通電により発熱駆動されるヒータを用いてシガレットを加熱することで、該シガレットを燃焼させることなく、その香喫味を煙に相当するガス(揮発性成分)として発生させて喫煙に供するものである。そして喫煙時における煙の発生を防ぐと共に、たばこ葉の燃えかすである灰の発生と、その飛散を防ぐようにしたものである。このような電気式の喫煙装置については、前述した特許文献2に詳しく紹介される通りである。
【0022】
概略的にはこの喫煙装置は、図3に例示するようにシガレットCの、例えばフィルタが設けられた吸い口部を除いて該シガレットCの本体部を囲繞する筒状のホルダ11と、このホルダ11に組み込まれて該ホルダ11に装填されたシガレットCを加熱するヒータ12とを備える。また上記ホルダ11には、その底部に連通して該ホルダ11に装填されたシガレットCの先端部に外気を導入する外気導入路13が設けられている。そしてこの外気導入路13に前記ホルダ11内への外気の導入を検出する熱式流量計14が設けられている。この熱式流量計14は、前述した図1および図2を参照して説明したように、温度センサRu,Rdを発熱させて、或いはヒータ1aを発熱駆動してエアゾルの付着を防止しうるように構成されたものからなる。図中15は、シガレットCの先端部に対向する位置に設けられた網状のフィルタである。
【0023】
この喫煙装置は、図4にその電気的な構成を示すように二次電池20を駆動源としたもので、この二次電池20に電源スイッチ21を介して前述したヒータ12および熱式流量計14を接続して構成される。またヒータ12および熱式流量計14の作動を制御する制御回路(制御部)22も前記電源スイッチ21を介して二次電池20に接続される。この制御回路22は、前記ヒータ12の電源供給ラインに直列に介挿された通電制御部23の作動を制御してヒータ12の通電をオン/オフ制御すると共に、例えば前記熱式流量計14の電源供給ラインに直列に介挿された電圧制御部23の作動を制御して熱式流量計14に加える駆動電圧を制御するように構成される。
【0024】
具体的には制御回路22は電源スイッチ21が投入(オン)されたとき、電圧制御部24の出力電圧を低くして前記熱式流量計14による流量検出モードを設定すると共に、通電制御部23をオフ制御してヒータ12を通電待機状態に設定する。尚、上記電源スイッチ21については、前述したホルダ11にシガレットCが装填されたとき、これによって自動的に導通(オン)動作するものであっても良い。
【0025】
そして制御回路22はホルダ11に装填されたシガレットCが喫煙者によって吸引されたとき、この吸引によって前記外気導入路13からホルダ11の内部に流れ込む空気の流れを前記熱式流量計14を介して検出し、図5に示すようにその吸引期間(喫煙期間)に亘って通電制御部23をオン制御してヒータ12を発熱駆動する機能を備える。また制御回路22は、前記熱式流量計14を介してシガレットCの吸引停止が検出されたとき、前記ヒータ12の発熱駆動を停止させると共に、前記電圧制御部24の出力電圧を所定時間Tに亘って高くして前記熱式流量計14によるエアゾル付着防止モードを設定するものとなっている。
【0026】
このエアゾル付着防止モードは、電圧制御部24の出力電圧を高くすることで前述したように熱式流量センサ1における温度温度センサRu,Rdを発熱駆動し、熱泳動を生起して外気導入路13に入り込んだエアゾルの熱式流量センサ1の表面への付着を防止する状態である。特に外気導入路13に大量のエアゾルが入り込む状態は、専ら、シガレットCの吸引を停止したとき、いわゆる副流煙としてシガレットCからその揮発性成分が漏れ出てくる状態である。
【0027】
従ってこの実施形態においてはシガレットCの吸引停止が検出されたとき、所定時間Tに亘ってエアゾル付着防止モードを設定し、熱式流量センサ1の表面近傍に熱泳動を生起することで、吸引停止後に発生する副流煙に含まれるエアゾルの熱式流量センサ1の表面への付着を防止するものとなっている。特にこの実施形態においては、ヒータ12の通電を停止した直後の副流煙が大量に発生する所定時間Tだけ熱式流量センサ1(熱式流量計14)の駆動電圧を高めることで、二次電池20の限られた電池容量を徒に消費することがないように配慮されている。
【0028】
かくしてこのように構成された電気式の喫煙装置によれば、シガレットCの喫煙によって生じる副流煙中に含まれるエアゾルの熱式流量センサ1の表面への付着が簡易にして効果的に防止されるので、シガレットCの吸引によって生じる外気導入路13における空気の流れを熱式流量計14により確実に検出することができる。従ってシガレットCが吸引されたときには速やかにヒータ12を通電することでシガレットCを加熱してその香喫味の元である揮発性成分を揮散させ、吸引が停止したときにはヒータ12の通電を速やかに停止させて無駄な電力消費を抑えることができる。
【0029】
そしてヒータ12の通電を停止させたとき、熱式流量計14の駆動電圧を所定時間Tに亘って高めて熱式流量センサ1の表面へのエアゾルの付着を防止するだけである。特にヒータ12の通電停止時を利用して熱式流量計14を一時的に高電力で駆動するだけなので、二次電池20に対する電力負担がさほど大きくなることがなく、またその全体的な消費電力を低く抑えることが可能となる。またエアゾルによる熱式流量計14(熱式流量センサ1)の汚れを効果的に防止することができるので、電気式の喫煙装置の長期に亘る安定した動作を保証することが可能となる等の実用上多大なる効果が奏せられる。
【0030】
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。例えば熱式流量センサ1における温度センサRu,Rd(測温部)の駆動電圧または駆動電流を増大させて該温度センサRu,Rdだけを発熱駆動するようにしても良く、また温度センサRu,Rdの間に設けられたヒータ素子Rhだけを高温度に発熱駆動するようにしても良い。
【0031】
またここでは熱式流量センサ1の表面近傍に熱泳動を生起してエアゾルの付着を防止するようにしたが、電気的な手段を用いて熱式流量センサ1へのエアゾルの付着を防止するだけであるならば、例えば図6に示すように流体を通流する流路の熱式流量センサ1を設けた部位の上流側に帯電器31を設けて流体中に含まれるエアゾルを帯電させ、同時に熱式流量センサ1も同極性に帯電させることでエアゾルを熱式流量センサ1の表面から反発させるようにしても良い。また図7に例示するように帯電器31と熱式流量センサ1との間に上記帯電器31とは逆極性の帯電器32を設け、この帯電器32の電極板32a上にエアゾルを吸着することで熱式流量センサ1上にエアゾルが流入しないようにしても良い。但し、このような帯電器31,32を設ける場合には、流量計としての流路長が長くなることが否めず、また帯電器31,32の駆動に高電圧を要するので、前述したように熱式流量センサ1の表面近傍に熱泳動を生起する方が簡便であり、流量計としての構成も簡単なものとすることができる。
【0032】
また本発明に係る熱式流量計は、既存の流量計の駆動回路部を改造することによっても実現し得るので、その応用範囲が広いと言う利点がある。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、熱式流量センサにおける測温部の駆動電圧または駆動電流を増大させることで測温部を発熱させ、或いは測温部の近傍に設けられた発熱体を発熱駆動して熱式流量センサの表面近傍に流体の熱泳動を生起するので、熱式流量センサの表面に導かれる流体に含まれるエアゾル(粒子)の熱式流量センサの表面への付着を簡易にして効果的に防止することができる等の実用上多大なる効果が奏せられる。
【0034】
また本発明に係る電気式の喫煙装置によれば、シガレットから放出されるエアゾルの熱式流量センサの表面への付着を防止して、その長期に亘る安定した動作を保証することができる等の実用上多大なる効果が奏せられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る熱式流量計の概略構成図。
【図2】図1に示す熱式流量計の駆動部と流量計測部の構成例を示す図。
【図3】電気式の喫煙装置の概略構成を示す図。
【図4】本発明の一実施形態に係る電気式の喫煙装置の電気的な構成を示す図。
【図5】図4に示す喫煙装置の動作形態を示すタイミング図。
【図6】帯電器を用いたエアゾルの付着防止手段の例を示す図。
【図7】帯電器を用いたエアゾルの付着防止手段の別の例を示す図。
【符号の説明】
1 熱式流量センサ
1a 基板加熱用のヒータ素子
2 駆動部
3 流量測定部
4 温度制御部
5 温度補正部
11 ホルダ
12 ヒータ
13 外気導入路
14 熱式流量計
20 二次電池
22 制御部
23 通電制御部
24 電圧制御部
Rh ヒータ素子(発熱部)
Ru,Rd 温度センサ(測温部)

Claims (5)

  1. 一対の測温部を有する熱式流量センサと、
    上記一対の測温部によりそれぞれ検出される温度の差から前記熱式流量センサの表面に沿って流れる流体の流量を求める流量計測手段と、
    前記一対の測温部に対する駆動電圧または駆動電流をその定常的な駆動時よりも増加させ、該測温部を発熱させて前記熱式流量センサの表面近傍に熱泳動を生起して前記流体に含まれる粒子の前記熱式流量センサへの付着を防止する温度制御手段と、
    前記測温部の発熱温度に応じて前記流量計測手段にて検出される流量を温度補正する温度補正手段と
    を具備したことを特徴とする熱式流量計。
  2. 一対の測温部を有する熱式流量センサと、
    上記一対の測温部によりそれぞれ検出される温度の差から前記熱式流量センサの表面に沿って流れる流体の流量を求める流量計測手段と、
    前記測温部の近傍に設けられた発熱体を発熱駆動して前記熱式流量センサの表面近傍に熱泳動を生起して前記流体に含まれる粒子の前記熱式流量センサへの付着を防止する温度制御手段と、
    前記発熱体の発熱温度に応じて前記流量計測手段にて検出される流量を温度補正する温度補正手段と
    を具備したことを特徴とする熱式流量計。
  3. 前記発熱体は、前記熱式流量センサの基板に組み込まれて該熱式流量センサ全体を加熱するものである請求項2に記載の熱式流量計。
  4. 前記温度制御手段は、前記流量計測手段により計測された流量が大きく減少したとき、所定時間に亘って前記熱式流量センサの表面温度を高めるものである請求項1または2に記載の熱式流量計。
  5. シガレットの吸い口部を除いて該シガレットを囲繞する筒状のホルダと、
    このホルダの底部に連通して設けられて該ホルダに装填されたシガレットの先端部に外気を導入する外気導入路と、
    この外気導入路に設けられて前記ホルダ内への外気の導入を検出する請求項1または2に記載の熱式流量計と、
    前記ホルダに組み込まれて上記熱式流量計により外気の導入が検出されたときに駆動されて該ホルダに装填されたシガレットを加熱するヒータと
    を具備したことを特徴とする喫煙装置。
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