JP3966089B2 - 水中通信方式 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は水中通信方式に関し、特に水中で通信を行う場合に伝搬路上で生じる音響信号の反射等の影響を小さくし、通信の安定度を高める水中通信方式に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、海水中で通信を行うためには音波を利用したデジタルデータ伝送が行われている。しかしながら音波は直接伝搬する他、海面、海底で反射して受波器に到達する種々の伝搬経路が存在するため、反射波による干渉等の影響を受けることになる。このため通信の安定性を高めることが要求される。
【0003】
従来、水中通話機等の水中通信システムにおいては、キャラクタ等の送受信にモールス符号を使用した通信が行われている。モールス符号とは、ある1つの文字を短点と長点の符号の組み合わせで示すものである。
【0004】
図5は従来のモールス信号送信波形の一例を示す図である。
【0005】
図5によりモールス信号で「SOS」を送信する場合を説明する。
【0006】
周波数f0の短パルス発振波形を短点として、また周波数f0の長パルス発振波形を長点として用い、「SOS」の「S」はモールス信号では短点が3つ、「O」は長点が3つで構成され、「短短短 長長長 短短短」として送信する。
【0007】
また、水中の音波伝搬速度は空中の電波伝搬速度に較べ極めて遅いので、無音部分(符号と符号の間)の区間では、音の反射等の影響により前の符号の信号音が無音として聞こえる場合がある。このため、水中伝搬路上の反射等の影響を小さくするために、モールスの短点及び長点の基本時間長を長く設定する必要がある。
【0008】
例えば、「SOS」では基本時間長を0.5秒とすると13.5秒の時間を必要とするため、実際に数文字のメッセージを送信しようとすると十数秒の時間が必要になる。反射等の影響を低減するため基本時間を長くすると、メッセージの送信時間が長くなると云う相反した状況になる。
【0009】
図6は従来の反射等の影響を受けた受信波形の一例を示す図である。
【0010】
図6で、上段は送信波の理論波形であり、下段は反射波の影響を受けた受信波形を示す。この上段の送信波理論波形の基本長が1/2に小さくなった場合、右図の波形に示すように、上段の送信理論波形に対して下段の受信波形に見られるように、信号部分と無信号部分の比率が大きく崩れることがわかる。
【0011】
このように伝搬路上の反射等の影響を小さくし、通信の安定度を上げるためには基本時間長を長くする必要があるが、このことにより逆に通信速度が低下することになる。
【0012】
このような技術の一例として、特開昭61−57874号公報記載の「音響情報伝送方式」が知られている。
【0013】
この公報では、水中で時間的に離れた2つの音響バースト信号に対して、第1パルスの音響バースト信号と第2パルスの音響バースト信号との時間間隔を計数し、この時間間隔を情報として伝送する技術が記載されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の水中通信方式は、水中の音波伝搬速度が空中の電波伝搬速度に較べ極めて遅く、無音部分(符号と符号の間)においては反射等の影響により前の符号の信号音が無音として聞こえるため、水中伝搬路上の反射等の影響を小さくするためにモールスの短点及び長点の基本時間長を長く設定する必要がある。
【0015】
例えば、「SOS」では、基本時間長を0.5秒とすると13.5秒の時間を必要とするため、実際に数文字のメッセージを送信しようとすると十数秒の時間が必要になり、メッセージ送信時間が長くなるという欠点を有している。
【0016】
また、反射等の影響を受けた受信波形に対して基本時間長を小さくした場合、信号部分と無信号部分の比率が大きく崩れるため、伝搬路上の反射等の影響を抑圧し通信安定度を高めるためには基本時間長を長く設定する必要があるが、通信速度が低下するという欠点を有している。
【0017】
本発明の目的は、反射等が生じる音響信号の伝搬路上において、伝搬路上の反射等の影響を抑圧し通信安定度を向上させ、かつ通信速度を速くした水中通信方式を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の水中通信方式は、受信した音響信号の変調波を周波数分析により時間領域の信号から周波数領域の信号に変換する周波数分析手段と、前記変調波の周波数帯域内に信号の開始点を示すスタートパルス信号が存在しているかどうかを検出する信号検出手段と、検出した信号レベルのピーク値について周波数と時間に対し設定した条件判定を行い、条件が成立した場合にキャラクタを出力するコード判定手段とを備えたことを特徴としている。
【0019】
本発明の第2の水中通信方式は、送信側から音響信号が送信され水中を伝搬し、この水中を伝搬してきた前記音響信号を電気信号に変換し受信信号を出力する受波器と;
この受波器からの微弱な前記受信信号を増幅し、アナログ信号からデジタル信号に変換したAD(Analog Digital)信号を出力する受信回路と;
この受信回路からの前記AD信号を周波数分析により時間領域の信号から周波数領域の信号に変換し、周波数分析出力信号を出力する周波数分析回路と;
前記周波数分析出力信号の対象とする周波数帯域内に、信号の開始点を示すスタートパルス信号が存在しているかどうかを検出し、検出情報を出力する信号検出回路と;
この信号検出回路で検出した前記検出情報と前記周波数分析回路からの前記周波数分析出力信号とにより周波数及び時間に対する条件判定を行い、条件が成立した場合にキャラクタコードを出力するコード判定回路と;
を備えたことを特徴としている。
【0020】
本発明の第3の水中通信方式は、前記第2の水中通信方式において、
前記受信信号は、スタートパルス、データパルス、エンドパルスで構成され、前記データパルスは、前記スタートパルスと前記エンドパルスの間に時間的に挟まれるように位置し、0から15までのコードパターンを示す4ビットの固定パターンであることを特徴としている。
【0021】
本発明の第4の水中通信方式は、前記第3の水中通信方式において、
前記スタートパルス、前記データパルス及び前記エンドパルスは、それぞれ異なる周波数のパルスとして設定され、前記データパルスは前記スタートパルスと前記エンドパルスの間の周波数に設定されることを特徴としている。
【0022】
本発明の第5の水中通信方式は、前記第2または第3の水中通信方式において、
前記受信信号は、
搬送波をFSK(Frequency Shift Keying)変調した変調波形であり、デジタル“0”で周波数f1信号、デジタル“1”で周波数f2信号を示し、前記データパルスは4bitに対応する前記周波数f1信号、前記周波数f2信号の信号列であり、前記スタートパルスは周波数fSの信号、前記エンドパルスは周波数fEの信号であることを特徴としている。
【0023】
本発明の第6の水中通信方式は、前記第4の水中通信方式において、
前記周波数分析回路は、
前記AD信号を入力し、高速フーリエ変換(FFT)により時間軸上の受信信号を周波数軸上の受信信号に変換し、周波数分析された前記周波数分析出力信号を前記信号検出回路及び前記コード判定回路に出力することを特徴としている

【0024】
本発明の第7の水中通信方式は、前記第2または第6の水中通信方式において、
前記信号検出回路は、
前記受信信号が含む前記スタートパルスを検出するものであって、周波数分析された前記周波数分析出力信号から前記スタートパルスに該当する周波数fSを抽出し、その信号レベルが閾値以上である場合、前記スタートパルスを検出したことを示す検出情報を前記コード判定回路に出力することを特徴としている。
【0025】
本発明の第8の水中通信方式は、前記第2、第6または第7の水中通信方式において、
前記コード判定回路は、
前記信号検出回路からの前記検出情報を受けると、前記スタートパルス以降の周波数分析結果を使用し、前記スタートパルスと前記エンドパルス間の周波数帯域で信号のピーク検出を行い、前記ピークの時間上の配列がコード条件に適合するか否かを判定し、条件が成立すれば前記キャラクタコードを出力することを特徴としている。
【0026】
本発明の第9の水中通信方式は、前記第7の水中通信方式において、
前記信号検出回路で周波数分析結果の中から前記スタートパルスに相当する周波数fS前後の一定周波数幅の結果を抽出し、この抽出した結果から最大値を検出し、最大値でない残りの結果で平均値を計算し、検出された前記最大値が前記平均値+α以上であれば前記スタートパルスの検出とみなし、前記検出情報を前記コード判定回路に出力することを特徴としている。
【0027】
本発明の第10の水中通信方式は、前記第9の水中通信方式において、
前記最大値の閾値を「前記平均値+α」とする代りに、「前記平均値×β」として閾値を決定することを特徴としている。
【0028】
本発明の第11の水中通信方式は、前記第9の水中通信方式において、
前記閾値の設定を周波数軸方向の結果で設定する代りに、時間軸方向の結果で閾値を設定することを特徴としている。
【0029】
本発明の第12の水中通信方式は、前記第3または第5の水中通信方式において、
前記データパルスのコードパターンが、任意の整数のビット数であることを特徴としている。
【0030】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0031】
図1は本発明の水中通信方式の一つの実施の形態を示すブロック図である。
【0032】
図1に示す本実施の形態は、送信側(図示せず)から音響信号(コード信号)が送信され水中を伝搬し、この水中を伝搬してきた音響信号(コード信号)を電気信号に変換し受信信号11を出力する受波器1と、受波器1からの微弱な音響電気信号である受信信号11を増幅し、アナログ信号からデジタル信号に変換したAD信号12を出力する受信回路2と、受信回路2からのAD信号12を周波数分析し、時間領域の信号から周波数領域の信号に変換を行った周波数分析出力信号13を出力する周波数分析回路3と、周波数分析出力信号13の対象とする周波数帯域内に信号の開始点を示すスタートパルス信号が存在しているかどうかを検出し、検出情報14を出力する信号検出回路4と、信号検出回路4で検出したスタートパルスの信号レベルのピークを示す検出情報14と周波数分析回路3からの周波数分析出力信号13による周波数及び時間に対する条件判定を行い、条件が成立した場合にキャラクタコード15を出力するコード判定回路5とから構成されている。
【0033】
受信する音響信号は所定フォーマットのデジタル信号で、搬送波を周波数変調(FSK:Frequency Shift Keying)して得られた変調波である。
【0034】
図2は図1の水中通信方式で使用するデジタル信号フォーマットを示す図である。
【0035】
図2を参照すると、受信信号11はスタートパルスPS、データパルスPD、エンドパルスPEで構成される。データパルスPDは、スタートパルスPSとエンドパルスPEの間に時間的に挟まれるように位置し、0から15までのコード(キャラクタ)パターンを示す4ビットの固定パターンで構成される。
【0036】
また周波数との関係は、スタートパルスPSの周波数fSとエンドパルスPEの周波数fEとの帯域内にデータパルスPDの周波数f1,f2の信号が存在し、1ビットを周波数の高低で表現している。
【0037】
ここで、データパルスPDが時間的にスタートパルスPSとエンドパルスPEの間にあれば、データパルスPDが周波数的にスタートパルスPSとエンドパルスPEの外側にあっても問題はないが、受信時間を長く必要とするデータパルスPDの周波数を受波器1の特性の良い部分に合わせ、その両側にスタートパルスPSの周波数fSとエンドパルスPEの周波数fEを配置することで安定的な受信特性が得られる。
【0038】
つまり、スタートパルスPS、データパルスPD及びエンドパルスPEはそれぞれ異なる周波数(fS,f1,f2,fE)のパルスとして設定され、データパルスPDはスタートパルスPSとエンドパルスPEの間の周波数に設定されることになる。
【0039】
図3は信号フォーマットに基づいた送信波形の一例を示す図である。
【0040】
図3は搬送波をFSK変調した信号波形を示し、例えばデジタル“0”で周波数f1信号、デジタル“1”で周波数f2信号を示し、データパルスPDとしてP1,P2,P3,P4の4bitに対応する周波数f1,f2の信号列で構成される。スタートパルスPSは周波数fSの信号、エンドパルスPEは周波数fEの信号となる。
【0041】
FSK変調波は、変調器として一般にVCO(Voltage Control Oscilator)が用いられ、信号電圧レベルにより任意の周波数が得られるので、1bitの“0”、“1”の電圧レベルに対応する周波数f1信号、周波数f2信号とは別に、任意の電圧値により周波数fSの信号、周波数fEの信号を生成できる。
【0042】
また、別の方法としてデジタルデータで信号を生成し、D/Aコンバータでアナログ信号に変換し、変調波を出力することができる。
【0043】
次に、図1、図2および図3を参照して本実施の形態の動作をより詳細に説明する。
【0044】
図1において、受信回路2が出力するAD信号12は、周波数分析回路3に供給される。このFSK変調されたAD信号12は周波数分析回路3に入力される。
【0045】
周波数分析回路3は、入力したAD信号12を高速フーリエ変換(FFT)により、「時間―レベル」の信号を「周波数―レベル」の信号に変換する。周波数分析された結果として周波数分析出力信号13は、信号検出回路4とコード判定回路5にそれぞれ供給される。
【0046】
つまり、周波数分析回路3では、デジタルの時間軸上の受信信号を高速フーリエ変換により、周波数軸上の受信信号に変換する。このとき周波数の分解能は、スタートパルスPSに対応するfS、データパルスPDに対応するf1,f2(2波)及びエンドパルスPEに対応するfEを分離できる分解能でなければならない。
【0047】
例えば、4つのパルス周波数が100Hzの周波数間隔を持つものであれば、分解能は100Hzより小さくする。分解能が大きかった場合には、データパルスPDが高い周波数のものか低い周波数のものか判定ができず、データの“1”,“0”が再生できないからである。
【0048】
信号検出回路4は、受信信号11においてスタートパルスPSを検出するものであり、周波数分析された周波数分析出力信号13からスタートパルスPSに該当する周波数fSを抽出し、その信号レベルが閾値以上である場合、スタートパルスPSを検出したことを示す検出情報14をコード判定回路5に出力する。
【0049】
コード判定回路5は、信号検出回路4からの検出情報14を受けると、スタートパルスPS以降の周波数分析結果を使用し、スタートパルスPSとエンドパルスPE間の周波数帯域で信号のピーク検出を行う。ピークの時間上の配列がコード条件に適合するか否かを判定し、条件が成立すればコードすなわちキャラクタコード15を出力する。
【0050】
ここで、コード条件というのは検出されたピークの周波数と時間において、データパルスPDの1bitの“0”または“1”に対して周波数が決められた2つの周波数f1,f2の検出であること、かつエンドパルスPEの周波数fEはスタートパルスPSの周波数fSから決められた時間の経過後に検出されることである。
【0051】
図4は周波数分析後の周波数と時刻の関係を示す図である。
【0052】
図4は図3に示すFSK変調された受信信号11を周波数分析し、時系列にその結果を並べたものである。周波数分析された結果として周波数分析出力信号13は、信号検出回路4とコード判定回路5に出力される。
【0053】
上述の通り、信号検出回路4では周波数分析結果の中からスタートパルスPSに相当する周波数fS前後の一定周波数幅の結果を抽出する。この周波数前後の一定周波数幅を抽出することにより、ドップラによる信号周波数ずれに対応するとともに信号検出レベルを決定する。従って、この周波数幅は実際に使用される環境で発生するドップラ量に応じて決定する必要があり、また抽出される結果数は3つ以上となる。
【0054】
抽出された結果から最大値を検出し、最大値でない残りの結果で平均値を計算する。検出された最大値が平均値+α以上であればスタートパルスPSの検出とみなし、検出情報14をコード判定回路5へ出力する。ここで、閾値を平均値+αとしたが、平均値×βとして閾値を決定することもできる。
【0055】
また、ここでは周波数軸方向の結果で閾値を設定したが、時間軸方向の結果で閾値を設定することもできる。なお、閾値は検出された最大値の前回最大値に対しての変化量により決定される。
【0056】
コード判定回路5は信号検出回路4からの検出情報14により、スタートパルスPS以降の周波数分析結果にもとづき、スタートパルスPSとエンドパルスPEの周波数の結果から最大値を検出し、その周波数を保持する。
【0057】
また、この最大値検出をエンドパルスPEを受信するであろう時間まで実施し、最大値となる周波数を時系列データとして記憶する。次に、記憶された時系列の周波数データがコード条件に適合するか否かを判定する。実際にスタートパルスPS受信後に得られるパルス周波数は既知であり、データパルスPDの高、低の周波数(f1,f2)しか存在しない。データパルスPD以外の周波数が存在した場合はコード信号でないと判断し何も出力しない。
【0058】
また、エンドパルスPEは、スタートパルスPS後既知である一定時間をおいて受信するものであり、一定時間後にエンドパルスPEの周波数が存在しない場合は、同様にコード信号でないと判断し何も出力しない。この条件を全て満たした場合に、コード信号として判断しキャラクタコード15を出力する。
【0059】
本発明によれば、スタートパルスPSの検出に関してはレベル閾値を使用し、立ち上がりのレベルで検出されているため反射等の影響を小さくすることができる。これに対してデータパルスPDとエンドパルスPEの検出に関しては、レベル閾値による検出を行わず、最大値の時系列データが周波数条件を満足しているかどうかで行っているため、反射が生じレベルが変動しても最大値として検出することで反射の影響を小さくすることができる。
【0060】
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本例ではデータビット数を4ビットとしたが、受信信号のデータビット数を変更することで多くのデータを送信することができる。例えば、データビット数を8ビットとすることで、16コードから256コードにコード数を増やすことができ、アルファベット(A〜Z),ひらがな(あ〜ん)及び数字(0〜9)の1キャラクタを1送信で送ることができる。
【0061】
上述の通り、変調波の信号はスタートパルス、データパルス、エンドパルスで構成され、データパルスは周波数の高低で1ビットが表現される。受信された変調波を周波数分析により時間領域の信号から周波数領域の信号に変換し、該当する周波数帯域内にスタートパルス信号が存在しているかどうか検出し、信号レベルのピークに関し、周波数と時間に対する条件判定を行い条件が成立した場合にキャラクタを出力することで、これにより反射等の影響を小さくし通信の安定度を高めることができる。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の水中通信方式は、スタートパルスの検出をレベル閾値によって行い、スタートパルス検出後のデータパルスとエンドパルスの検出はレベル閾値を排除し最大値の周波数及び時間の条件によって検出することができるので、伝搬路上の反射等の影響を受ける場合でもその影響を抑圧し通信安定度を向上させ、かつ通信速度を速くすることができるという効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水中通信方式の一つの実施の形態を示すブロック図である。
【図2】図1の水中通信方式で使用するデジタル信号フォーマットを示す図である。
【図3】信号フォーマットに基づいた送信波形の一例を示す図である。
【図4】周波数分析後の周波数と時刻の関係を示す図である。
【図5】従来のモールス信号送信波形の一例を示す図である。
【図6】従来の反射等の影響を受けた受信波形の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 受波器
2 受信回路
3 周波数分析回路
4 信号検出回路
5 コード判定回路
11 受信信号
12 AD信号
13 周波数分析出力信号
14 検出情報
15 キャラクタコード

Claims (12)

  1. 受信した音響信号の変調波を周波数分析により時間領域の信号から周波数領域の信号に変換する周波数分析手段と、前記変調波の周波数帯域内に信号の開始点を示すスタートパルス信号が存在しているかどうかを検出する信号検出手段と、検出した信号レベルのピーク値について周波数と時間に対し設定した条件判定を行い、条件が成立した場合にキャラクタを出力するコード判定手段とを備えたことを特徴とする水中通信方式。
  2. 送信側から音響信号が送信され水中を伝搬し、この水中を伝搬してきた前記音響信号を電気信号に変換し受信信号を出力する受波器と;
    この受波器からの微弱な前記受信信号を増幅し、アナログ信号からデジタル信号に変換したAD(Analog Digital)信号を出力する受信回路と;
    この受信回路からの前記AD信号を周波数分析により時間領域の信号から周波数領域の信号に変換し、周波数分析出力信号を出力する周波数分析回路と;
    前記周波数分析出力信号の対象とする周波数帯域内に、信号の開始点を示すスタートパルス信号が存在しているかどうかを検出し、検出情報を出力する信号検出回路と;
    この信号検出回路で検出した前記検出情報と前記周波数分析回路からの前記周波数分析出力信号とにより周波数及び時間に対する条件判定を行い、条件が成立した場合にキャラクタコードを出力するコード判定回路と;
    を備えたことを特徴とする水中通信方式。
  3. 前記受信信号は、スタートパルス、データパルス、エンドパルスで構成され、前記データパルスは、前記スタートパルスと前記エンドパルスの間に時間的に挟まれるように位置し、0から15までのコードパターンを示す4ビットの固定パターンであることを特徴とする請求項2記載の水中通信方式。
  4. 前記スタートパルス、前記データパルス及び前記エンドパルスは、それぞれ異なる周波数のパルスとして設定され、前記データパルスは前記スタートパルスと前記エンドパルスの間の周波数に設定されることを特徴とする請求項3記載の水中通信方式。
  5. 前記受信信号は、
    搬送波をFSK(Frequency Shift Keying)変調した変調波形であり、デジタル“0”で周波数f1信号、デジタル“1”で周波数f2信号を示し、前記データパルスは4bitに対応する前記周波数f1信号、前記周波数f2信号の信号列であり、前記スタートパルスは周波数fSの信号、前記エンドパルスは周波数fEの信号であることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の水中通信方式。
  6. 前記周波数分析回路は、
    前記AD信号を入力し、高速フーリエ変換(FFT)により時間軸上の受信信号を周波数軸上の受信信号に変換し、周波数分析された前記周波数分析出力信号を前記信号検出回路及び前記コード判定回路に出力することを特徴とする請求項2記載の水中通信方式。
  7. 前記信号検出回路は、
    前記受信信号が含む前記スタートパルスを検出するものであって、周波数分析された前記周波数分析出力信号から前記スタートパルスに該当する周波数fSを抽出し、その信号レベルが閾値以上である場合、前記スタートパルスを検出したことを示す検出情報を前記コード判定回路に出力することを特徴とする請求項2又は請求項6記載の水中通信方式。
  8. 前記コード判定回路は、
    前記信号検出回路からの前記検出情報を受けると、前記スタートパルス以降の周波数分析結果を使用し、前記スタートパルスと前記エンドパルス間の周波数帯域で信号のピーク検出を行い、前記ピークの時間上の配列がコード条件に適合するか否かを判定し、条件が成立すれば前記キャラクタコードを出力することを特徴とする請求項2、6又は7記載の水中通信方式。
  9. 前記信号検出回路で周波数分析結果の中から前記スタートパルスに相当する周波数fS前後の一定周波数幅の結果を抽出し、この抽出した結果から最大値を検出し、最大値でない残りの結果で平均値を計算し、検出された前記最大値が前記平均値+α以上であれば前記スタートパルスの検出とみなし、前記検出情報を前記コード判定回路に出力することを特徴とする請求項7記載の水中通信方式。
  10. 前記最大値の閾値を「前記平均値+α」とする代りに、「前記平均値×β」として閾値を決定することを特徴とする請求項9記載の水中通信方式。
  11. 前記閾値の設定を周波数軸方向の結果で設定する代りに、時間軸方向の結果で閾値を設定することを特徴とする請求項9記載の水中通信方式。
  12. 前記データパルスのコードパターンが、任意の整数のビット数であることを特徴とする請求項3又は請求項5記載の水中通信方式。
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