JP3965919B2 - クレーン機能付き油圧ショベル - Google Patents

クレーン機能付き油圧ショベル Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧ショベルの掘削アタッチメントにフック等の吊下げ装置を装備した、いわゆるクレーン機能付き油圧ショベルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
移動式クレーンを搬入することが困難な狭い作業エリアで土管や敷板等の吊下げ作業を行う場合、クレーン機能を備えた油圧ショベルが有利である。この種のクレーン機能付き油圧ショベルには、掘削アタッチメントにフックが備えられており、最大吊り上げ荷重を1トン未満とする特定条件下で従来からクレーン作業が行われていた。ところが、平成12年2月に労働省が油圧ショベルによるクレーン作業を認可したことを受けてクレーン機能付き油圧ショベルが急増している。
【0003】
クレーン機能付き油圧ショベルの掘削アタッチメントは、図10に示すように、ブーム51とアーム52によって起伏及び屈伸自在に構成され、そのアーム52の先端部で揺動するバケット53背面にフック54が備えられている。このフック54は通常、バケット作業時には格納位置に退避され抜け止めピンで固定されている。
【0004】
このようにクレーン機能を備えた油圧ショベルは、移動式クレーンと同様に過負荷防止装置が必要となる。(社)日本クレーン協会による過負荷防止装置(吊り下げ荷重が3トン未満のものに装備する)の規定では、作業半径及び吊り荷の質量を自動的に検出し、作業半径における定格荷重及び吊り荷の質量を表示する機能を有すること、吊り荷の質量が定格荷重を超える前に運転者に対して警報を発すること等が条件として記されている。
【0005】
図11は、その過負荷防止装置の機能をブロック図で示したものである。同図に示すように、アーム角度、ブーム角度及びブームシリンダの圧力をそれぞれ検出し、クレーン作業中における吊り荷の質量、定格荷重、作業半径をコントローラ55で演算し、過負荷と判断される場合には警報ブザー等で運転者に報知するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の過負荷防止装置は、過負荷を検知した場合に警報を報知するに留まり、転倒に至る危険動作を抑止する機能はないため、安全性に問題があった。一方、油圧ショベルのクレーン作業では地上から地下にわたってブームを回転させることにより荷を吊り上げ、または吊下げることがあるため、通常のクレーンとは作業半径の増加の態様が異なる。
【0007】
例えば図10に示した作業範囲において、地上クレーン作業ではブーム下げ動作が作業半径を増加させる危険動作となるのに対し、地下クレーン作業ではこれとは逆に、ブーム上げ操作が危険動作となる。
【0008】
従って、過負荷監視の点でこのような油圧ショベル特有のクレーン作業特性を考慮する必要がある。
【0009】
本発明は以上のような従来のクレーン機能付き油圧ショベルにおける課題を考慮してなされたものであり、クレーン作業時の危険動作を自動的に停止させて安全性を向上させることのできるクレーン機能付き油圧ショベルを提供するものである。また、本発明は、油圧ショベル特有のクレーン作業特性に着目し、地上に限らず地下クレーン作業を行う場合であっても過負荷が生じた場合には負荷率が増加する方向の掘削アタッチメントの動作を自動的に停止させることができるクレーン機能付き油圧ショベルを提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の本発明は、ショベル本体に、ブームとアームとバケットとによって起伏及び屈伸自在に構成された掘削アタッチメントが装着され、この掘削アタッチメントにクレーン作業用の吊下げ装置が備えられているクレーン機能付き油圧ショベルにおいて、旋回フレームとブームとを連結するためのブームフットピンと、上記吊下げ装置をバケットに吊持させるための連結ピンと、クレーン作業における過負荷を検出する過負荷検出手段と、この過負荷検出手段により過負荷が検出された時点において、上記連結ピンの高さを検出するとともに、この連結ピンの高さと上記ブームフットピンの高さとを比較する姿勢判断手段と、上記ブームフットピンよりも連結ピンが高いと判断された場合に少なくともブーム下げ動作を停止させる一方、上記ブームフットピンよりも連結ピンが低いと判断された場合に少なくともブームの上げ動作を停止させる掘削アタッチメント制御手段とを備えていることを特徴とするクレーン機能付き油圧ショベルである。
【0011】
請求項2の本発明において、上記掘削アタッチメント制御手段によって上記掘削アタッチメントの動作が停止させられたことを報知する報知手段を備えることができる。
【0012】
請求項1の本発明に従えば、姿勢判断手段によって求められたクレーン作業中のブームフットピンに対する連結ピンの高さ位置に基づいて、過負荷の状態からの危険動作が自動的に停止される。
【0013】
つまり、本発明に従えば、姿勢判断手段は、ブームフットピンの高さとその連結ピンの高さとを比較することにより、掘削アタッチメントが最大作業半径時の姿勢よりも上側にあるかまたは下側にあるかを判断することができる。
【0014】
また、ブームフットピンと連結ピンの高さを比較するようにすれば、アームを延ばした状態で掘削アタッチメントを上下に回転させる場合であっても、またアームを縮めた状態で回転させる場合であっても、地上クレーン作業であるか地下クレーン作業であるかを簡単に識別することができる。
【0015】
そして、本発明では連結ピンブームフットピンよりも上側にある(地上クレーン作業側)と判断されると例えばブーム下げ動作を、ブームフットピンよりも下側にあると判断されると例えばブーム上げ動作を停止させ、それにより、負荷率が増加する危険方向の動作が防止される。
【0016】
請求項の本発明に従えば、負荷率が増加する危険方向の動作を回避するために掘削アタッチメントを自動停止させたことがオペレータに報知されるため、オペレータは過負荷を解消するのに必要な操作を直ちに実行することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示した実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
【0018】
図1は、本発明に係るクレーン機能付き油圧ショベルの外観を示したものであり、図2は図1のA部拡大図、図3は同じくB部拡大図である。
【0019】
まず図1において、クレーン機能付き油圧ショベル1は、クローラ2aを装着した下部走行体2上に上部旋回体3が旋回自在に搭載されており、ショベル本体4を構成している。
【0020】
この上部旋回体3上の運転席5右側には掘削アタッチメント6が配置されており、この掘削アタッチメント6は、ブーム7とそのブーム7の先端部に連結されて回動するアーム8と、そのアーム8の先端部に連結されて回動するバケット9とから構成されている。
【0021】
上記ブーム7はブームシリンダ10の伸縮によって起伏動作し、アーム8はアームシリンダ11の伸縮によってショベル前後方向に回動し、バケット9はバケットシリンダ12の伸縮によって同じくショベル前後方向に回動するようになっている。13はバケット9の背面側に備えられ、格納された状態のフック(吊下げ装置)を示している。
【0022】
ブーム7の基端部7aは、図2に示すように上部旋回体3を支持する旋回フレームのブーム取付部14に対してブームフットピン15を介して連結されている。また、その基端部7aにはブーム角度検出器16が設けられ、起伏動作するブーム7の角度を検出して後述するコントローラに信号を与えるようになっている。
【0023】
一方、ブーム先端部7bには、図3に示すように、アーム角度検出器17が設けられており、回動動作するアーム8の角度を検出してコントローラに信号を与えるようになっている。
【0024】
図4は上記クレーン機能付き油圧ショベル1に組み込まれる油圧回路を示したものである。
【0025】
同図において、第一油圧ポンプ20からの圧油は、油路21を介してブーム用制御弁22のセンターバイパスに供給される。一方、第2油圧ポンプ23からの圧油は、油路24を介してアーム用制御弁25のセンターバイパスに供給されるとともに、アーム操作及び旋回操作を行うためのパイロット弁26とブーム操作及びバケット操作を行うためのパイロット弁27にそれぞれ供給される。
【0026】
なお、油路21及び油路24にはブーム起伏及びアーム引き/押し用以外にバケット掘削用、上部旋回体の旋回用等の各種制御弁が接続されているが、本実施形態では説明を簡単にするため、ブーム用制御弁22とアーム用制御弁25のみ図示している。
【0027】
パイロット弁27の出力ポートaから導出されるブーム上げパイロット圧は、ブーム用制御弁22の左パイロットポート22aに作用するようになっており、そのパイロットライン28にブーム上げ停止弁29が介設されている。
【0028】
パイロット弁27の出力ポートbから導出されるブーム下げパイロット圧は、ブーム用制御弁22の右パイロットポート22bに作用するようになっており、そのパイロットライン30にはブーム下げ停止弁31が介設されている。
【0029】
左パイロットポート22aにパイロット圧が作用してブーム用制御弁22が中立位置からc位置に切り換わると、油路32を通じて一対のブーム起伏シリンダ33,33のヘッド側油室に圧油が供給されブーム33が起される。これとは逆に、右パイロットポート22bにパイロット圧が作用すると、d位置に切り換わり、油路34を通じてブーム起伏シリンダ33,33のロッド側油室に圧油が供給されブーム33が伏せされる。
【0030】
上記ブーム起伏シリンダ33のヘッド側圧力及びロッド側圧力はそれぞれ圧力センサP及びPによって検出され、コントローラに与えられるようになっている。なお、図中s.cは配管異常時に働く安全回路である。
【0031】
また、パイロット弁26の出力ポートeから導出されるアーム引きパイロット圧は、パイロットライン35を通じてアーム用制御弁25の右パイロットポート25aに作用するようになっている。
【0032】
パイロット弁26の出力ポートfから導出されるアーム押しパイロット圧は、パイロットライン36を通じてアーム用制御弁25の左パイロットポート25bに作用するようになっており、そのパイロットライン36にはアーム押し停止弁37が介設されている。
【0033】
アーム用制御弁25の右パイロットポート25aにパイロット圧が作用してアーム用制御弁25が中立位置からg位置に切り換わると、油路38を通じてアームシリンダ39のヘッド側油室に圧油が供給されアーム引きが行われる。これとは逆に、右パイロットポート25bにパイロット圧が作用すると、h位置に切り換わり、油路40を通じてアームシリンダ39のロッド側油室に圧油が供給されアーム押しが行われる。
【0034】
上記ブーム上げ停止弁29、ブーム下げ停止弁31及びアーム押し停止弁37は、パイロット圧を各制御弁に与える連通位置と、パイロット圧をタンクに逃がすリリーフ位置とを有し、コントローラ41から停止信号が出力されたときに連通位置からリリーフ位置に切り換わるようになっている。
【0035】
このコントローラ41には、上述したようにブーム角度検出器16及びアーム角度検出器17からの角度信号が与えられるとともに、圧力センサP及びPからヘッド側圧力及びロッド側圧力が与えられており、掘削アタッチメントの姿勢に応じて上記停止信号の出力を制御している。
【0036】
図5はそのコントローラ41の機能をブロック図で示したものである。同図において、圧力センサP及びPによって検出されたブーム起伏シリンダ33のヘッド側圧力P及びロッド側圧力Pは、荷重演算部41aに入力され、この荷重演算部41aは、ヘッド側圧力Pからロッド側圧力Pを減算し、さらに掘削アタッチメントの自重を減算することによってクレーン作業時の荷重Fを求め、過負荷判断部41bに与える。なお、上記荷重演算部41a及び過負荷判断部41bは過負荷検出手段として機能する。
【0037】
過負荷判断部41bは、この荷重Fを、作業半径に対応して予め設定されている定格荷重Fと比較し、そのときの負荷率が予め設定された負荷率を超えているかどうかによって過負荷であるかどうかを判断するようになっている。
【0038】
この過負荷判断部41bには掘削アタッチメント姿勢判断部41cによって検出された掘削アタッチメント姿勢情報も与えられている。具体的には、ブーム角度検出器16によって検出されたブーム角度とアーム角度検出器17によって検出されたアーム角度を受けて掘削アタッチメント姿勢判断部41cは、最大作業半径時の姿勢よりも掘削アタッチメントが上にあるか下にあるかを判断する。なお、上記掘削アタッチメント姿勢判断部41cは姿勢判断手段として機能する。
【0039】
過負荷判断部41bによって得られる過負荷であるかどうかの判断結果及び掘削アタッチメント姿勢が最大作業半径時よりも上であるか下であるかの判断結果に基づき、停止信号出力部41dは、ブーム上げ停止弁29,ブーム下げ停止弁31及びアーム押し停止弁37をそれぞれ制御する。なお、上記停止信号出力部41dは掘削アタッチメント制御手段として機能する。
【0040】
また、42は報知手段としての報知装置であり、停止信号出力部41dからの指令によってブーム下げまたはブーム上げ動作を停止させたことを可視表示または音声表示するようになっている。それにより、オペレータは危険方向の操作を回避するために掘削アタッチメントが自動停止したことを把握することができる。従って、危険方向の動作を回避するために必要な操作を直ちに実行することができる。
【0041】
図6は上記コントローラ41の制御動作をフローチャートで示したものである。
【0042】
荷重演算部41aによって負荷圧(荷重)が演算されると(ステップS1)、過負荷判断部41bは、現在のクレーン作業が過負荷であるかどうかを判断する(ステップS2)。
【0043】
過負荷でなければ全ての停止信号を解除し(ステップS3)、ステップS1に戻る。ステップS2において過負荷であると判断されると、まず停止信号出力部41dはアーム押し停止弁37に対して停止信号を出力し(ステップS4)、アーム押し動作を停止させる。
【0044】
次いで、フック取付ピン13aの高さとブームフットピン15の高さを比較する(ステップS5)。すなわち、図7に示すように、掘削アタッチメントにおけるブームとアームが最大作業半径となる姿勢ではフック取付ピン13aの高さとブームフットピン15の高さが同一になる。ただし、同図ではアーム8を押側にストロークエンドさせた状態を示している。
【0045】
そこで掘削アタッチメント姿勢判断部41cは、ブーム角度検出器16によって検出されたブーム角度及びブーム長さ、アーム角度検出器17によって検出されたアーム角度及びアーム長さに基づいてフック取付ピン13aの高さを演算することによって作業中のフック取付ピン13aの高さを演算し、演算されたフック取付ピン13aの高さと、ブームフットピン15の高さとを比較することにより、掘削アタッチメント6が最大作業半径よりも上側にあるか下側にあるかを判断している。
【0046】
ステップS5においてYES、すなわち、フック取付ピン13aがブームフットピン15よりも上側にあるときは、ブーム下げが危険方向の操作となるため、停止信号出力部41dはブーム下げ停止弁31に対して停止信号を出力して(ステップS6)ブーム下げ動作を停止させるとともに、ブーム上げ停止信号を解除する(ステップS7)。
【0047】
この状態で例えばブーム上げまたはアーム引き操作が行われて過負荷が解消されれば(ステップS2)、全ての停止信号を解除し(ステップS3)、ステップS1に戻る。
【0048】
また、ステップS5においてNO、すなわち、フック取付ピン13aがブームフットピン15よりも下側にあるときは、ブーム上げが危険方向となるため、停止信号出力部41dはブーム上げ停止弁29に対して停止信号を出力して(ステップS8)、ブーム上げ動作を停止させるとともに、ブーム下げ停止信号を解除して(ステップS9)ステップS1に戻る。
【0049】
この状態で上記と同様に、過負荷が解消されれば(ステップS2)、全ての停止信号を解除して(ステップS3)ステップS1に戻る。
【0050】
図8は、図7の掘削アタッチメント姿勢に対しアーム角度を変化させてクレーン作業を行った場合を示したものである。このようにアーム角度が変化してもフック取付ピン13aとブームフットピン15の高さを比較すれば、掘削アタッチメントが最大作業半径よりも上側にあるか下側にあるかを簡単に判断することができ、作業半径が増加する方向の掘削アタッチメントの動作を停止させることができる。
【0051】
なお、上記制御において、過負荷と判断されて停止信号が出力され、掘削アタッチメントが急停止することによって吊り荷が縦方向に揺れると、荷重が変動することによって負荷率が例えば100%を下回り、ステップS2において過負荷でないと判断される場合が起こり得る。そして過負荷でないと判断されて停止信号が解除されると、掘削アタッチメントを作動させることができるようになり、結果としてハンチングを起こす虞れがある。そこで、負荷率に不感帯(例えば2%)を設け、一旦、過負荷と判断した場合には、負荷率が98%に低下しても過負荷の判断を維持するようにして制御を安定化させることが好ましい。
【0052】
また、図9はブーム7が上向きに操作されておりブームフットピン高さに近づいているときに過負荷が検出された場合を示したものである。位置Sで過負荷と判断され停止信号が出力されたとき、フック取付ピン13aは位置Sまでオーバーランして停止する。このような場合、ブーム上げ操作中に掘削アタッチメントが停止したため、オペレータはブーム上げが危険方向の操作であると認識している。ところが、停止後のフック取付ピン13aの位置(S)に基づいて制御を行うと、ブーム下げが危険方向の操作となるためにブーム下げを行うことができなくなり操作が混乱してしまう。そこで、ブームフットピン高さ近傍で過負荷が検出された場合の制御については、オペレータの操作性を優先して過負荷を検出した時のフック取付ピン13aの位置に基づいてブーム上げ停止信号またはブーム下げ停止信号を出力するように構成することが好ましい。なお、SからSまでオーバーランする距離は短いため、フック取付ピン13aがブームフットピン高さよりも上方にあるときにブームを下げる方向に(理論的には危険方向の操作となるが)操作しても負荷率はほとんど増加せず危険を伴うことはない。
【0053】
また、ブームフットピン高さに近づいているときに過負荷が検出された場合の別の制御例として、過負荷と判断した時にフック取付ピン13aの位置がブームフットピン高さよりも上側にあるかまたは下側にあるかを判断し、フック取付ピン13aの位置がブームフットピンの高さよりも下側であれば負荷率が例えば100%以下になるまでブーム上げ停止信号を出力し、フック取付ピン13aの位置がブームフットピンの高さよりも上側であれば負荷率が100%以下になるまでブーム下げ停止信号を出力するように構成することもできる。
【0054】
なお、上記実施形態では、負荷率が増加する方向の掘削アタッチメントの動作としてアームとブームを制御したが、上部旋回体の旋回を停止させるようにしてもよい。すなわち、傾斜地でのクレーン作業では過負荷の状態で掘削アタッチメントを谷側に旋回させることが危険操作となるため、掘削アタッチメント制御手段が旋回動作の停止を制御するようにしてもよい。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように、請求項1の本発明によれば、姿勢判断手段によって求められたクレーン作業中のブームフットピンに対する連結ピンの高さ位置に基づいて、過負荷の状態からの危険動作が自動的に停止されるため、クレーン作業における安全性を高めることができる。
【0056】
つまり、本発明によれば、姿勢判断手段は、ブームフットピンの高さとその連結ピンの高さとを比較することにより、掘削アタッチメントが最大作業半径時の姿勢よりも上側にあるかまたは下側にあるかを判断することができる。
【0057】
また、ブームフットピンと連結ピンの高さを比較するようにすれば、アームを延ばした状態で掘削アタッチメントを上下に回転させる場合であっても、またアームを縮めた状態で回転させる場合であっても、地上クレーン作業であるか地下クレーン作業であるかを簡単に識別することができる。
【0058】
そして、本発明では連結ピンブームフットピンよりも上側にある(地上クレーン作業側)と判断されると例えばブーム下げ動作を、ブームフットピンよりも下側にあると判断されると例えばブーム上げ動作を停止させ、それにより、負荷率が増加する危険方向の動作が防止される。
【0059】
請求項の本発明によれば、負荷率が増加する危険方向の動作を回避するために掘削アタッチメントを自動停止させたことがオペレータに報知されるため、オペレータは過負荷を解消するのに必要な操作を直ちに実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る過負荷防止装置が適用されるクレーン機能付き油圧ショベルの外観図である。
【図2】 図1のA部拡大図である。
【図3】 図1のB部拡大図である。
【図4】 本発明に係る過負荷防止装置の油圧回路図である。
【図5】 図4に示すコントローラの構成を示すブロック図である。
【図6】 コントローラの制御動作を示すフローチャートである。
【図7】 クレーン機能付き油圧ショベルにおけるクレーン作業動作範囲を示す説明図である。
【図8】 アームを縮めた場合の図7相当図である。
【図9】 ブームフットピン高さ近傍で過負荷が検出された場合の制御を説明する説明図である。
【図10】 従来のクレーン機能付き油圧ショベルによるクレーン作業を説明する説明図である。
【図11】 従来の過負荷防止装置の機能を示す説明図である。
【符号の説明】
1 クレーン機能付き油圧ショベル
2 下部走行体
3 上部旋回体
4 ショベル本体
5 運転席
6 掘削アタッチメント
7 ブーム
8 アーム
9 バケット
13 フック
13a フック取付ピン
15 ブームフットピン
16 ブーム角度検出器
17 アーム角度検出器
29 ブーム上げ停止弁
31 ブーム下げ停止弁
,P圧力センサ
37 アーム押し停止弁
41 コントローラ
41a 荷重演算部
41b 過負荷判断部
41c 掘削アタッチメント姿勢判断部
41d 停止信号出力部
42 報知装置

Claims (2)

  1. ショベル本体に、ブームとアームとバケットとによって起伏及び屈伸自在に構成された掘削アタッチメントが装着され、この掘削アタッチメントにクレーン作業用の吊下げ装置が備えられているクレーン機能付き油圧ショベルにおいて、
    旋回フレームとブームとを連結するためのブームフットピンと、
    上記吊下げ装置をバケットに吊持させるための連結ピンと、
    クレーン作業における過負荷を検出する過負荷検出手段と、
    この過負荷検出手段により過負荷が検出された時点において、上記連結ピンの高さを検出するとともに、この連結ピンの高さと上記ブームフットピンの高さとを比較する姿勢判断手段と、
    上記ブームフットピンよりも連結ピンが高いと判断された場合に少なくともブーム下げ動作を停止させる一方、上記ブームフットピンよりも連結ピンが低いと判断された場合に少なくともブームの上げ動作を停止させる掘削アタッチメント制御手段とを備えていることを特徴とするクレーン機能付き油圧ショベル。
  2. 上記掘削アタッチメント制御手段によって上記掘削アタッチメントの動作が停止させられたことを報知する報知手段が備えられている請求項1に記載のクレーン機能付き油圧ショベル。
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