JP3965782B2 - 水処理装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地下水、湧水等の、主にフミン酸などの有機物質とマンガンとが共存する水を効率的に処理して浄化する水処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び先行技術】
マンガンを含有する水は着色障害をおこすことから、特に用水系においてその除去が重要視されている。従来、マンガンを含有する原水に対しては、溶解性マンガンを塩素等を用いて酸化することにより不溶性の沈殿として除去する方法(例えば、特開平9−57269号公報等)が一般に採用されているが、この方法において、例えば、膜分離装置でマンガンの不溶物を除去する場合、原水中に有機成分が共存すると、膜面に有機成分のケーク層又はゲル層が生成して膜の透過流束が低減する。このため、原水中の有機成分は予め除去する必要がある。また、例えば原水中に、フミン酸が存在すると、酸化剤として添加した塩素とフミン酸とが反応してトリハロメタンが生成するおそれがあるため、この点からも有機成分の除去が必要となる。
【0003】
一方、有機成分の除去方法としては、凝集沈殿・砂濾過による方法や、最近ではオゾン・活性炭処理と膜分離処理を組み合せた方法(特開平6−328069号公報、同8−89959号公報)が採用されるようになっている。しかしながら、従来において、有機成分と共にマンガンを除去することは考えられておらず、例えば、凝集沈殿・砂濾過による有機成分の処理法では、有機成分の処理工程とは別に、更にマンガンの処理工程を付加している。また、オゾン・活性炭処理と膜分離処理との組み合せによる方法では、マンガンの除去を主目的としていないため、必ずしも、マンガンを効率的に除去できるとは限らない。
【0004】
上記従来の問題点を解決し、原水中の有機成分とマンガンを効率的に除去する方法として、本出願人は、先に、有機成分とマンガンを含む水を、残留オゾン濃度が0.35mg/L以下となるようにオゾン酸化処理した後、膜分離処理する方法を提案した(特願平9−209069号。以下「先願1」という。)。
【0005】
また、同様の目的で、マンガンと有機成分を含む水をオゾン接触装置及び膜分離装置に順次通水して処理する装置であって、オゾン接触装置は第1のオゾン接触槽と、この第1のオゾン接触槽の流出水が導入される第2のオゾン接触槽とを有し、第1のオゾン接触槽と第2のオゾン接触槽との間に固液分離手段が設けられているマンガン及び有機成分含有水の処理装置を提案した(特願平9−355150号。以下「先願2」という。)。
【0006】
更に、鉄、マンガン及び有機物を含有する原水を、安定かつ効率的に処理する方法として、鉄、マンガン及び有機物を含有する原水を空気酸化した後、オゾン酸化し、次いで膜分離する浄水処理方法を提案した(特願平10−61353号。以下「先願3」という。)。
【0007】
上記先願1〜3によれば、マンガンと有機成分が共存する原水をオゾン酸化処理することにより、原水中のマンガンをオゾン酸化して不溶化すると共に、フミン酸等の有機成分を酸化分解して低分子化することができる。そして、このように膜ファウリングの原因物質であるフミン酸等の有機成分が酸化分解されるため、後段の膜分離装置において、高い膜透過流束が維持される。
【0008】
ところで、マンガンと有機成分とが共存する水をオゾン酸化すると、まず、マンガンが優先的に酸化され、その後、有機成分が酸化分解される。従って、有機成分の酸化分解のために過剰のオゾンを注入すると、酸化により生成した二酸化マンガンが更に酸化されて、過マンガン酸イオンが生成し、マンガンの除去効果が下がり、また、処理水がピンク色に着色するという問題が生じる。
【0009】
しかし、先願1の方法では、オゾン酸化処理による残留オゾン濃度を0.35mg/L以下に制御することにより、過マンガン酸イオンの生成を抑えることができる。
【0010】
また、先願2の装置であれば、第1のオゾン接触槽でマンガンをオゾン酸化し、酸化により生成した不溶性の二酸化マンガンを固液分離手段で除去し、その後、第2のオゾン接触槽で有機成分の酸化成分を行うため、
(1) 第1のオゾン接触槽では、マンガンを二酸化マンガンに酸化するに必要なオゾン量を供給すればよく、有機成分をも酸化するほど、マンガンにとって大過剰のオゾンを供給する必要がない。
(2) 第1のオゾン接触槽で酸化されて生成した二酸化マンガンは固液分離手段で分離除去されるため、有機物が酸化されるまで、長時間オゾンとマンガンが共存することがなく、第1のオゾン接触槽ではオゾンが過剰に存在しても過マンガン酸イオンは殆ど生成しない。
(3) 第2のオゾン接触槽では、過マンガンイオンを生成させることなく、有機成分の効率的な酸化分解を行える。
といった作用効果が得られる。
【0011】
また、先願3の方法では、まず、原水を空気酸化することにより、比較的酸化されやすい鉄の殆どを酸化して析出させ、その後、オゾン酸化することにより、有機物を酸化分解して低分子化すると共に、マンガンを酸化して不溶性の二酸化マンガンとして析出させ、この空気酸化、オゾン酸化処理水を膜分離処理することにより、これらの析出物を容易に除去することができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記先願1の方法では、オゾン酸化処理後の残留オゾン濃度が0.1〜0.3mg/L程度となるようにオゾン濃度の厳密な管理が必要であり、また、フミン酸等の有機成分とマンガンを同時に酸化するには過剰のオゾンを消費するという問題があった。
【0013】
先願2の方法は、フミン酸等の有機成分とマンガンを同時に効率的に酸化する方法として有効であるが、高濃度のフミン酸等の有機成分とマンガンを含む場合には、固液分離手段の負荷が高まり、運転管理が複雑になるという不具合があった。
【0014】
また、オゾン酸化の前に空気酸化を行う先願3の方法も、マンガンの他に鉄イオンを含む場合には有効であるが、マンガンを主体とする場合には、十分な効果を達成できない。
【0015】
従って、本発明は、膜分離工程の前段にオゾン酸化工程を設ける水処理装置において、高度処理対象物のトリハロメタン前駆物質であるフミン酸等の有機成分とマンガンを含む原水をより効果的に処理することができる水処理装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の水処理装置は、マンガンと有機成分を含む水をオゾン接触手段及び膜分離装置に通水して処理する水処理装置であって、該オゾン接触手段として、充填材を用いた第1のオゾン接触手段と、該第1のオゾン接触手段の下流側に配置された、充填材を用いない第2のオゾン接触手段とを備え、前記膜分離装置は該第1のオゾン接触手段の下流側に配置されていることを特徴とする。
【0017】
本発明の水処理装置では、前段の充填材を用いた第1のオゾン接触手段でマンガンイオンの酸化による不溶解化を促進できる。このマンガンイオンの酸化による不溶解化は、充填材の表面に析出した二酸化マンガンの自触媒作用により促進され、この第1のオゾン接触手段では、充填材を用いない第2のオゾン接触手段において懸濁する二酸化マンガン粒子よりもその濃度が高められるために、マンガンイオンの酸化による不溶解化が効率良く行われる。
【0018】
そして、マンガンイオンの酸化による不溶解化が第1のオゾン接触手段で効率的に行われることにより、後段の第2のオゾン接触手段に流入する残留マンガンイオン濃度が低減され、第2のオゾン接触手段では、トリハロメタン前駆物質であるフミン酸等の有機成分の酸化分解を効率的に行うことができる。
【0019】
また、マンガンイオンの酸化による不溶解化が第1のオゾン接触手段の充填材表面の自触媒作用により行われ、充填材表面に二酸化マンガンが析出するようになることから、後段の第2のオゾン接触手段内の全マンガン濃度も低減でき、マンガンによる有機成分の酸化分解の妨害を阻止できる。そして、この結果、マンガンの過剰酸化も抑制でき、第2のオゾン接触手段では、トリハロメタン前駆物質であるフミン酸等の有機成分の酸化分解に必要なオゾンの消費だけで足り、全体のオゾン消費を低減できる。
【0020】
本発明において、第2のオゾン接触手段の下流側に活性炭吸着塔を設けた場合、例えば、第2のオゾン接触手段の下流側であって膜分離装置の上流側に活性炭吸着塔を設けた場合には、オゾン酸化の残留オゾンを活性炭吸着塔で除去できるため、オゾン耐性のない膜を用いることができる。また、未分解のフミン質や低分子化されたフミン分解物を活性炭で吸着除去することにより、膜ファウリングの主成分であるフミン質濃度を低減することで、膜ファウリングを確実に抑制でき、高い膜透過流束を維持できる。
【0021】
また、活性炭吸着塔を第2のオゾン接触手段の後段の膜分離装置の下流側に設けた場合には、残留オゾン条件下で膜分離処理することができ、有機成分及びマンガンの分離効率が向上する。また、微生物ファウリングとなる膜面での微生物の増殖を抑制でき、微生物ファウリング抑制剤である次亜塩素酸ソーダ等の塩素剤を不要化できる上に、薬品洗浄サイクルを長くすることができる。
【0022】
本発明において、第1及び第2のオゾン接触手段は、槽内の下部に向流気泡接触式のオゾン接触部(第2のオゾン接触手段)を配置し、該槽内の上部に散水式の充填材固定層(第のオゾン接触手段)を配置した一体型のオゾン接触手段とすることができる。
【0023】
また、第1のオゾン接触手段として流動層式のオゾン接触槽を設け、この後段に向流気泡接触式のオゾン接触槽を第2のオゾン接触手段として設けた分離型のオゾン接触手段とすることもできる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0025】
図1(a),(b)は本発明の水処理装置に好適なオゾン接触手段の実施の形態を示す系統図であり、図1(a)は一体型のオゾン接触手段を示し、図1(b)は分離型のオゾン接触手段を示す。
【0026】
図1(a)のオゾン接触手段は、気液接触槽(気泡上昇塔)1の上部に充填材の固定層2を設け、この固定層2の上方に設置した散水管3から原水を散水すると共に、槽底部に設けた散気管4からオゾンを散気するものであり、散水管3で固定層2に散水された原水は、第1のオゾン接触手段である固定層2を流下する間に、散気管4から散気され、貯留水中を上昇してきたオゾンと接触してオゾン酸化される。固定層2から流下した原水は、第2のオゾン接触手段であるオゾン気泡が上昇する貯水部5において更にオゾン酸化される。
【0027】
オゾン酸化処理水は、配管6より抜き出され、中継槽7を経て後工程へ送給される。
【0028】
また、排オゾンは配管8A,8B及び8より排オゾン処理装置9に送給されて処理される。Vはバルブ、Pはポンプである。
【0029】
図1(b)のオゾン接触手段は、気液接触槽(気泡上昇塔)1とは別に、固定層2を設けた気液接触槽10を設置したものであり、図1(a)に示す部材と同一機能を奏する部材には同一符号を付してある。
【0030】
即ち、このオゾン接触手段では、配管11より第1のオゾン接触手段となる気液接触槽10の底部に導入された原水は、固定層2を上昇する間に散気管12から散気されるオゾンによりオゾン酸化される。この気液接触槽10の処理水は、配管13より抜き出され、第2のオゾン接触手段となる気液接触槽1の散水管3より散水され、貯水部5において、散気管4から散気されるオゾンによりオゾン酸化される。このオゾン酸化処理水は、図1(a)の場合と同様に、配管6、中継槽7を経て後工程へ送給される。
【0031】
また、排オゾンも同様に配管8A,8B及び8より排オゾン処理装置9に送給されて処理される。
【0032】
なお、図1(b)に示す手段では、第1のオゾン接触手段である気液接触槽10に供給するオゾンとして、第2のオゾン接触手段である気液接触槽1の排オゾンを配管14で導入しているが、このように第2のオゾン接触手段の排オゾンを第1のオゾン接触手段のオゾン源とすることにより、オゾンの有効利用が図れ、有利である。ただし、第2のオゾン接触手段の排オゾンのみでは、第1のオゾン接触手段におけるオゾン酸化にオゾン量が不足する場合には、第1のオゾン接触手段に適宜不足分のオゾンを注入する。
【0033】
本発明において、固定層の充填材としては、セラミック材やフッ素系のプラスチック等のオゾン耐性のあるラシヒリング等を用いることができる。
【0034】
なお、第1のオゾン接触手段の充填材は、必ずしも固定層である必要はなく、図1(b)に示す如く、第1のオゾン接触手段と第2のオゾン接触手段とを別体としたものにあっては、第1のオゾン接触手段を流動層とすることにより充填材の接触表面積を大きくして接触効率を高めることができる。この場合、充填材としては、粒状のマンガン砂が有効であるが、ケイ砂等の水よりも比重の大きい一般的な粒状充填材であっても良い。
【0035】
本発明の水処理装置は、基本的には、充填材を用いた第1のオゾン接触手段と充填材を用いない第2のオゾン接触手段とを備えるオゾン接触手段と膜分離装置とで構成されるが、より具体的には、例えば、次のような処理フローとすることができる。
【0036】
(1) 第1のオゾン接触手段→第2のオゾン接触手段→膜分離装置
(2) 第1のオゾン接触手段→第2のオゾン接触手段→活性炭吸着塔→膜分離装置
(3) 第1のオゾン接触手段→第2のオゾン接触手段→膜分離装置→活性炭吸着塔
(4) 第1のオゾン接触手段→第2のオゾン接触手段→膜分離装置→第3のオゾン接触手段→活性炭吸着塔
(5) 第1のオゾン接触手段→膜分離装置→第2のオゾン接触手段→活性炭吸着塔
処理フロー(1)では、前述の如く、充填材を用いた第1のオゾン接触手段において、マンガンの効率的な酸化、不溶化を行い、それに続く充填材を用いない第2のオゾン接触手段において、残留溶解性マンガン及び全マンガン濃度の低い条件にて有機成分を効率的に酸化分解し、膜分離装置において、安定な膜濾過を行える。この場合において、膜分離装置の流入水中にオゾンが検出される条件にて膜濾過を行った場合には、膜面に析出する有機物や付着生長する微生物スライム等の膜ファウリングの原因物質となる有機性成分を、その残留オゾンにより分解消毒することにより、安定した膜濾過を継続することができる。
【0037】
更に、処理フロー(1)において、処理フロー(3)の如く、膜分離装置の後段に活性炭吸着塔を設けることにより、残留オゾンを吸着除去すると共に、有機成分の酸化分解で生じた低分子量の有機成分を吸着除去して高水質の処理水を得ることができる。
【0038】
処理フロー(2)は、処理フロー(1)において、膜分離装置の前段に活性炭吸着塔を設けて残留オゾン及び低分子量有機成分の吸着除去を行うものであり、水質の向上を図ることができ、また、これにより、膜分離装置における膜材質としてオゾン耐性のないものが使用可能となる。
【0039】
処理フロー(4)は、処理フロー(3)において、膜分離装置と活性炭吸着塔との間に第3のオゾン接触手段を設けたものであり、このようにオゾン接触手段を増設することにより、オゾン酸化の高度処理を行うことができる。
【0040】
処理フロー(5)は、処理フロー(4)において、第3のオゾン接触手段を第2のオゾン接触装置で代替したものである。
【0041】
なお、膜分離装置の膜種としては、精密濾過(MF)膜、限外濾過(UF)膜等を用いることができ、膜モジュールの型式としては、スパイラル型、中空糸型、チューブラー型等を用いることができる。また、膜の材質としては、前記処理フロー(1)(3)(4)(5)の場合のように、膜分離装置の流入水にオゾンが残存する場合には、ステンレス鋼、銅、アルミニウム、チタン等を素材とした金属無機膜、ガラスやアルミナ系のセラミック膜、その他PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)や、4フッ化ポリエチレン、2フッ化ポリビニリデン等の耐オゾン酸化性の高い膜を用いる必要がある。一方、前記処理フロー(2)の場合のように、流入水中にオゾンが残存しない場合には、ポリスルホン、ポリアクリロニリトル、ポリエチレン、ポリプロピレン、酢酸セルロース等の耐オゾン酸化性のない膜を用いることが可能となる。
【0042】
また、活性炭吸着塔としては、前記処理フロー(3)(5)のように、膜分離装置の後段に設ける場合には、懸濁物質による活性炭吸着塔の目詰りのおそれがないことから、固定床式の活性炭吸着塔も採用可能であるが、前記処理フロー(2)のように活性炭吸着塔を膜分離装置の前段に設ける場合には、活性炭吸着塔が水中の懸濁物質で目詰りすることがないように、粒状活性炭の上向流流動層式のもののように、水中の懸濁物質を捕捉しない形式のものを採用するのが好ましい。
【0043】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
【0044】
実施例1
図1(a)に示す一体型のオゾン接触手段を用い、表1に示す水質の原水をオゾン接触手段でオゾン酸化した後、膜分離処理し、その後、固定層式活性炭吸着塔で処理した。
【0045】
オゾン接触手段の気液接触槽の有効高さは4.0mであり、固定層(層高50cm)にはセラミック製ラシヒリングを充填した。
【0046】
原水は54m/dayで処理し、オゾン接触手段では、オゾン注入率2.1mg−O/L、滞留時間15分で処理し、残存オゾン濃度を0.5〜1.5mg−O/Lとした。
【0047】
また、膜分離装置として、公称孔径0.2μmの4フッ化ポリエチレンからなる平膜で構成されるスパイラル型MF膜モジュール用いた。この膜モジュールの逆洗は7.5分間隔で透過水側から2kgf/cmの空気圧で透過水を押し出した後、更に原水側を空気で置換する方式で行った。
【0048】
膜分離処理における膜透過流束は5m/m/dayとなるように原水圧力を調整して定流量濾過を行った。
【0049】
得られた処理水の水質を表1に示す。
【0050】
比較例1
実施例1において、オゾン接触装置の気液接触槽に固定層を設けなかったこと以外は全く同様にして処理を行い、得られた処理水の水質を表1に示した。
【0051】
比較例2
比較例1において、オゾン注入率を2.9mg−O/Lとしたこと以外は全く同様にして処理を行い、得られた処理水の水質を表1に示した。
【0052】
【表1】
Figure 0003965782
【0053】
表1より次のことが明らかである。
【0054】
即ち、Mnについては、固定層を設けた実施例1では、0.005mg/L以下に処理された。これに対して固定層を設けなかった比較例1,2のうち、オゾン注入率2.1mg−O/Lの比較例1ではMnはあまり除去されていない。オゾン注入率を2.9mg−O/Lまで上げた比較例2ではMnは0.005mg/L以下にまで処理することができた。
【0055】
一方、トリハロメタン前駆物質の指標の一つとして示したE260をみても、固定層を設けた実施例1の方が、低いオゾン注入率でも良好な処理効果が得られることがわかる。
【0056】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明の水処理装置によれば、原水中のマンガン及び有機成分を、少ないオゾン消費量にて同時に除去することができ、良好な水質の処理水を安定かつ効率的に得ることができる。
【0057】
本発明の水処理装置は、特に、マンガンイオンを多量に含み、かつ、フミン酸等の有機成分が共存する地下水や湧水等の処理に有効であり、清澄度の高い浄水を効率的にかつ経済的に得ることが可能とされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の水処理装置に好適なオゾン接触手段の実施の形態を示す系統図であり、図1(a)は一体型のオゾン接触手段を示し、図1(b)は分離型のオゾン接触手段を示す。
【符号の説明】
1,10 気液接触槽
2 固定層
3 散水管
4,12 散気管
5 貯水部

Claims (4)

  1. マンガンと有機成分を含む水をオゾン接触手段及び膜分離装置に通水して処理する水処理装置であって、
    該オゾン接触手段として、充填材を用いた第1のオゾン接触手段と、該第1のオゾン接触手段の下流側に配置された、充填材を用いない第2のオゾン接触手段とを備え、前記膜分離装置は該第1のオゾン接触手段の下流側に配置されていることを特徴とする水処理装置。
  2. 請求項1において、該第2のオゾン接触手段の下流側に活性炭吸着塔が設けられていることを特徴とする水処理装置。
  3. 請求項1又は2において、該第1及び第2のオゾン接触手段が、槽内の下部に向流気泡接触式のオゾン接触部を配置し、該槽内の上部に散水式の充填材固定層を配置したものであることを特徴とする水処理装置。
  4. 請求項1又は2において、該第1のオゾン接触手段は、流動層式オゾン接触槽であることを特徴とする水処理装置。
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