JP3965485B2 - 廃熱利用吸収冷温水機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は廃熱利用吸収冷温水機に関する。さらに詳しくは、灯油、燃料ガス、高温・高圧蒸気などの高質熱源の消費量を低減できる廃熱利用吸収冷温水機に関する。ここに、吸収冷温水機は吸収冷凍機も含むものとする。
【0002】
【従来の技術】
従来より、吸収冷温水機における灯油、燃料ガス、高温・高圧蒸気などの高質燃料を削減するため、吸収冷温水機における低温熱交換器と低温再生器との間に太陽熱利用の温水機からの温水やガスタービンを利用した熱電併用システム、いわゆるコージェネレーション・システムからの温水を利用した吸収冷温水機が知られている。
【0003】
例えば、特公平3ー8465号公報には、吸収器aからの稀吸収液を熱交換器bで加熱後、その一部を低温再生器cへ残部を高温再生器dへ導くと共に、高温再生器dからの濃吸収液と低温再生器cからの中間液とを前記熱交換器bの加熱側に戻して混合し、散布濃液として吸収器aに帰還させる吸収式冷凍機において、前記熱交換器bと低温再生器cとの間の稀吸収液管路に、低温熱源を利用して冷媒蒸気を発生させる低温熱源再生器eを介在させたことを特徴とする一重二重効用組合せ吸収式冷凍機R´が提案されている(図10参照)。
【0004】
しかしながら、前記提案に係る吸収式冷凍機R´においては、1台の吸収液ポンプpで運転圧力の大きく異なる低温再生器cおよび高温再生器dへ送液している。そのため、部分負荷運転時に高温再生器dの圧力が大きく低下し、送液のバランスが大きく変化するとともに吸収液の循環量も増すので、燃料消費率が悪化するという問題がある。
【0005】
また、低温熱源再生器eへ導かれる吸収液は全循環量の約2分の1であるため、低温熱源で加熱された吸収液の温度が高くなり、その結果低温熱源と吸収液との温度差が小さくなり、大きな低温再生器cが必要となるという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる従来技術の課題に鑑みなされたものであって、前記諸問題が解消された高質熱源の消費量を低減できる廃熱利用吸収冷温水機を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の廃熱利用吸収冷温水機の第1形態は、吸収器から稀吸収液を低温熱交換器で加熱して低温再生器へ導き、前記低温再生器からの中間液の一部を高温熱交換器で加熱して高温再生器へ導き、前記高温再生器からの濃吸収液を加熱源として前記高温熱交換器に導いて中間液を加熱して前記中間液の残りと混合し、前記混合液を加熱源として前記低温熱交換器に導いて稀吸収液を加熱して散布混合液として吸収器に帰還させる吸収冷温水機において、前記低温熱交換器と前記低温再生器との間の稀吸収液管路に、外部からの低温熱源を利用して稀吸収液を昇温する顕熱変化部と、前記顕熱変化部により昇温された稀吸収液から冷媒蒸気を生成する潜熱変化部とを有する低温熱源利用熱交換器を介装し、前記低温熱源利用熱交換器により生成された冷媒蒸気を前記低温再生器に送給し、前記潜熱変化部が、チューブ内を加熱流体が流れ、チューブ外を稀吸収液が流れるプール沸騰方式のシェル・アンド・チューブ型熱交換器とされ、前記プール沸騰方式のシェル・アンド・チューブ型熱交換器の稀吸収液流出口が、シェル・アンド・チューブ型熱交換器を構成している伝熱管群の最上段近傍に設けられ前記伝熱管群の最上段とその下の段の伝熱管の配置が、吸収液に添加されている表面活性剤の前記稀吸収液流出口からの流出を阻害しないようにされてなることを特徴とする。
【0008】
本発明の廃熱利用吸収冷温水機の第1形態においては、前記顕熱変化部は、例えばチューブ内を加熱流体が流れ、チューブ外を稀吸収液が流れる満水方式のシェル・アンド・チューブ型熱交換器とされる。
【0009】
ここで、前記伝熱管群の最上段とその下の段の伝熱管の配置が、例えば碁盤目配列とされていたり、プール沸騰方式のシェル・アンド・チューブ型熱交換器の稀吸収液流出口が、シェル・アンド・チューブ型熱交換器を構成している伝熱管群の最上段から所定高さ位置に設けられていたりする。
【0010】
また、本発明の廃熱利用吸収冷温水機の第2形態は、吸収器から稀吸収液を低温熱交換器で加熱して低温再生器へ導き、前記低温再生器からの中間液の一部を高温熱交換器で加熱して高温再生器へ導き、前記高温再生器からの濃吸収液を加熱源として前記高温熱交換器に導いて中間液を加熱して前記中間液の残りと混合し、前記混合液を加熱源として前記低温熱交換器に導いて稀吸収液を加熱して散布混合液として吸収器に帰還させる吸収冷温水機において、前記低温熱交換器と前記低温再生器との間の稀吸収液管路に、外部からの低温熱源を利用して稀吸収液を昇温する顕熱変化部と、前記顕熱変化部により昇温された稀吸収液から冷媒蒸気を生成する潜熱変化部とを有する低温熱源利用熱交換器を介装し、前記低温熱源利用熱交換器により生成された冷媒蒸気を前記低温再生器に送給し、前記低温熱源利用熱交換器から前記低温再生器への冷媒蒸気ラインに蒸発器の加熱側に接続している分岐ラインを設けるとともに、該分岐ラインに冷房用と暖房用とに切替える冷暖切替手段を介装し、前記冷暖切替手段を暖房用に切替えて前記低温熱源利用熱交換器からの冷媒蒸気を前記蒸発器に導いて蒸発器内の温水を加熱する
ことを特徴とする。
【0011】
本発明の廃熱利用吸収冷温水機においては、低温熱源利用熱交換器に供給される低温熱源の温度が低温熱交換器により加熱された稀吸収液の温度よりも高い場合に前記低温熱源が低温熱源利用熱交換器に供給されるようにされ、低温熱源利用熱交換器に供給される低温熱源の温度が低温熱交換器により加熱された稀吸収液の温度よりも高くない場合に前記低温熱源が低温熱源利用熱交換器に供給されないようにされていてもよい。
【0012】
【作用】
本発明の廃熱利用吸収冷温水機は、前記の如く構成されているので、熱効率の向上が図られるとともに、高質熱源の消費量が低減される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明を実施の形態に基づいて説明するが、本発明はかかる実施の形態のみに限定されるものではない。
【0014】
実施の形態1
本発明の実施の形態1に係る廃熱利用吸収冷温水機Rを図1にブロック図で示し、また図2に概略図で示す。この実施の形態1に係る廃熱利用吸収冷温水機Rにおいては、下記のようにして吸収液が循環利用されている。
【0015】
まず、冷媒蒸気を吸収して濃度が薄められた吸収液、つまり稀吸収液が吸収液ポンプ(稀液ポンプ)P1を介して低温熱交換器10に送給される。この低温熱交換器10に送給された稀吸収液は、この低温熱交換器10により加熱された後に廃熱利用熱交換器20に送給される。
【0016】
この廃熱利用熱交換器20に送給された稀吸収液は、さらに廃熱利用熱交換器20により加熱された後、低温再生器30に送給される。この低温再生器30に送給された稀吸収液は、低温再生器30により低温再生され、吸収している冷媒の一部を放出して濃度が上昇する。つまり、中間吸収液となる。この中間吸収液の一部は、吸収液ポンプ(中間液ポンプ)P2を介して高温熱交換器40に送給される。
【0017】
この高温熱交換器40に送給された中間液は、高温熱交換器40により加熱された後、高温再生器50に送給される。この高温再生器50に送給された中間吸収液は、高温再生器50により高温再生され、吸収している冷媒の一部を放出して濃度がさらに上昇する。つまり、濃吸収液となる。この濃吸収液は、加熱源として高温熱交換器40に送給される。
【0018】
この高温熱交換器40に送給された濃吸収液は、中間吸収液を加熱した後に中間吸収液の残りと混合され、低温熱交換器10に加熱源として送給される。この低温熱交換器10に送給された混合液は、稀吸収液を加熱した後に散布濃液として吸収器60に帰還させられる。
【0019】
この実施の形態1におけるサイクルは、前記説明から明らかなように、吸収液が低温再生器10から高温再生器50へ流れるようにされているので、いわゆるリバースサイクルとされている。なお、図1および図2において符号70は蒸発器を、符号80は連絡管をそれぞれ示す。また、図中の矢符は流れ方向を示す。
【0020】
また、この実施の形態1の廃熱利用吸収冷温水機Rにおいては、廃熱利用熱交換器20の他は、従来の吸収冷温水機におけるものと同様とされているので、以下、廃熱利用熱交換器20について説明する。
【0021】
廃熱利用熱交換器20は、廃熱などを利用して昇温された低温の温水(加熱流体)を利用して稀吸収液を加熱・昇温し、その稀吸収液に吸収されている冷媒の一部を蒸気とする機能を有するものである。なお、この廃熱利用熱交換器20においては、低温熱交換器10により加熱された稀吸収液の温度が、この廃熱利用熱交換器20に供給されている加熱流体の温度よりも高い場合、廃熱利用熱交換器20に加熱流体が供給されないように制御されるのが好ましい。
【0022】
そして、かかる機能を有するようにするため、この廃熱利用熱交換器20の伝熱面構成は、稀吸収液を昇温させる、いわゆる顕熱変化部21と稀吸収液を沸騰させる潜熱変化部22とを備えてなるものとされる。また、顕熱変化部21と潜熱変化部22とにおける熱交換を効率良く行うため、それぞれに適した熱交換器構造が採用されている。例えば、顕熱変化部21は満液方式のシェル・アンド・チューブ型熱交換器23とされる一方、潜熱変化部22はプール沸騰方式のシェル・アンド・チューブ型熱交換器24とされる。この2方式のシェル・アンド・チューブ型熱交換器23,24を一体的に構成した廃熱利用熱交換器20の一例を図3〜図5に示す。
【0023】
この図3〜図5に示す廃熱利用熱交換器20は、顕熱変化部21を構成している満液方式のシェル・アンド・チューブ型熱交換器(以下、単に顕熱変化部熱交換器という)23と、潜熱変化部22を構成しているプール沸騰方式のシェル・アンド・チューブ型熱交換器(以下、単に潜熱変化部熱交換器という)24とを並列的に一体化したものとされる。
【0024】
顕熱変化部熱交換器23は、千鳥配列とされた伝熱管群231の両端を一対の管板232,233により支持するとともに、その管板232,233間の伝熱管群231に図示のように管支え兼邪魔板(以下、単に邪魔板という)234を適宜間隔で配設したものをケーシング235により囲ったものとされる。この邪魔板234の配設位置および形状は、伝熱管群231の外側を流れる稀吸収液が上下に蛇行しながら流れるように調整されている。すなわち、邪魔板234は稀吸収液の上流側から、例えば上下の順に段違いに配設されるとともに、上側に配設された邪魔板234の底辺はケーシング底面236と所定の隙間を有するものとされる一方、下側に配設された邪魔板234の上辺はケーシング天井237と所定の隙間を有するものとされる。また、ケーシング235の稀吸収液の上流側外側面(並列されている潜熱変化部熱交換器24と反対側の面)の上部には、所定の大きさの稀吸収液流入口25が設けられるとともに、ケーシング235の稀吸収液の下流側内側面(並列されている潜熱変化部熱交換器24側の面)の上部には所定の大きさの稀吸収液流出口26が設けられている。
【0025】
潜熱変化部熱交換器24は、一対の管板242,243の下部に千鳥配列とされた伝熱管群241の両端を支持するとともにその上部に前記伝熱管群241の最上部の伝熱管列と碁盤目配列となるように一列の伝熱管列244を配設し、管板242,243間の千鳥配列とされている伝熱管群241に図示のように管支え兼邪魔板(以下、単に邪魔板という)245を適宜間隔で配設したものをケーシング246により囲ったものとされる。そして、伝熱管群241の上部とケーシング246の天井247との間の空間が蒸気室248とされる。この邪魔板245の配設位置および形状は、前記と同様に千鳥配列とされている伝熱管群の外側を流れる稀吸収液が上下に蛇行しながら流れるように調整されている。すなわち、邪魔板245は稀吸収液の上流側から、例えば上下の順に段違いに配設されるとともに、上側に配設された邪魔板245の底辺はケーシング底面249と所定の隙間を有するものとされる一方、下側に配設された邪魔板245の上辺は上部の伝熱管244と所定の隙間を有するものとされる。また、前記ケーシング246の稀吸収液の下流側外側面(並列されている顕熱変化部熱交換器23側と反対側の面)の伝熱管群241の最上段近傍には、所定形状のせき(稀吸収液流出口)27が設けられている。一方、蒸気室248に蓄積された蒸気は、一端が蒸気室上部に接続され、他端が低温再生器30のエリミネータの下流側に接続されている連絡管80(図2参照)により低温再生器30のエリミネータの下流側に導かれる。なお、図3〜図5に示す例では、顕熱変化部熱交換器23と潜熱変化部熱交換器24との境界のケーシングは共用されている。また、図3では説明の都合上、稀吸収液流入口25、稀吸収液流出口26,27は同一の断面に図示されている。
【0026】
このように、この潜熱変化部熱交換器24において最上段の伝熱管とその下の段の伝熱管を碁盤目配列とするのは、次のような理由による。すなわち、最上段から最下段まで千鳥配列とすると、廃熱利用熱交換器20においては熱負荷が低いため沸騰が非常に弱い。このことは、とりわけ部分負荷において顕著である。そのため、沸騰による稀吸収液の撹拌はなく、液面は静かで流動による乱れ以外はない。しかるに、吸収冷温水機においては、吸収力を増大させるためにアルコールなどの表面活性剤が吸収液に添加されている。この添加されている表面活性剤は稀吸収液と比較して比重が小さいので、静かな液溜り部分では稀吸収液から分離して表面を浮遊する。したがって、潜熱変化部熱交換器24を構成する伝熱管を全て千鳥配列とすると、液面近傍に浮遊している表面活性剤は、液面近傍の伝熱管により流れが阻害されてケーシング246側面に設けられている稀吸収液出口27から稀吸収液と一緒に流出できずに伝熱管群の上部に滞留する。その結果、吸収液の吸収力増強効果が減少する。そこで、最上段の伝熱管244とその下の段の伝熱管を碁盤目配列とすれば、表面近傍に浮遊している表面活性剤は、伝熱管にその流動を阻害されずにケーシング246側面に設けられている稀吸収液出口27から流出できる。またそれにより、吸収液の吸収力増強効果も維持される。かかる目的に沿うよう、伝熱管の上部に配設される邪魔板245は、表面活性剤の流動を阻害しないような形状とされている。例えば、邪魔板245の最上段の伝熱管とその下の伝熱管との間に透孔あるいは長孔を設けて表面活性剤の流動を阻害しないようにされる。なお、最上段の伝熱管とその下の伝熱管の配列は、前記碁盤目配列に限定されるものではなく、液面近くを浮遊している表面活性剤の流動を阻害しない適宜配置とされてもよい。
【0027】
また、稀吸収液出口27は前記位置に限定されるものではなく、潜熱変化部熱交換器24の稀吸収液出口27を最上段の伝熱管よりもある程度高くしておいていもよい。その場合、伝熱管を全て千鳥配列としても表面活性剤の稀吸収液からの分離が防止されて吸収液の吸収力増強効果は維持される。
【0028】
図6に、かかる構成とされている加熱流体(低温水)と稀吸収液の流れ方向が示されている。
【0029】
しかして、この廃熱利用熱交換器20の加熱流体としては、例えば太陽熱利用温水機からの温水やガスタービンを利用した熱電併用システム、いわゆるコージェネレーション・システムからの温水が利用される。また、加熱流体は液体に限定されるものではなく、加熱された気体とされてもよい。例えば、コージェネレーション・システムからの低圧蒸気とされてもよい。
【0030】
このように、この実施の形態1の廃熱利用吸収冷温水機Rにおいては、低温熱交換器10と低温再生器30との間の稀吸収液管路に稀吸収液を加熱・昇温してその稀吸収液に吸収されている冷媒の一部を蒸気とする機能を有する廃熱利用熱交換器20を介装しているので、ガス、灯油、高温・高圧蒸気などの高質エネルギの消費量を低減できる。しかも、廃熱利用吸収冷温水機Rを構成している廃熱利用熱交換器20においては、稀吸収液を昇温させる熱交換器21と、その潜熱を変化させる熱交換器22とをそれぞれに適した方式としているので、その熱効率がよいとともに、前記特公平3ー8465号公報に提案されている一重二重効果組合せ吸収式冷凍機のように廃熱利用熱交換器20で加熱された稀吸収液の温度が高くなり、大きな再生器が必要となるということもない。例えば、この廃熱利用熱交換器20の入口加熱流体の温度を88℃とし場合、KA値比を1〜2の範囲に設定すれば、ガスだき吸収冷温水機において15〜20%のガス削減率が得られる(図7の実線参照:実施例)。これは、吸収液を高温再生器から低温再生器へと流す、いわゆるシリーズサイクルとされている吸収冷温水機における同KA値比範囲におけるガス削減率が10%程度であるのに比して著しく改善されているといえる(図7の点線参照:比較例)。ここで、KA値比とは、熱貫流率K(Kcal/m2・degC・h)と伝熱面積Aとを乗じた値の比をいう。
【0031】
また、この実施の形態1の冷房能力(負荷)とCOPの関係を図8に示す。図8から明らかなように、この実施の形態1においては50%負荷においては廃熱利用熱交換器20からの熱量のみで所望の冷房がなし得るのがわかる。ここで、COPとは下記式により求められるものをいう。
【0032】
COP=冷房能力/燃焼熱量(高位)
【0033】
実施の形態2
本発明の実施の形態2に係る廃熱利用吸収冷温水機Rを図9に示し、この実施の形態2は、実施の形態1を改変したものであって、廃熱利用熱交換器20の潜熱変化部熱交換器24の蒸気室248と低温再生器30とを連絡している連絡管80に分岐管82を設け、この分岐管82の先端を蒸発器70に接続するとともに、その分岐管82に冷暖切替弁83を介装してなるものである。
【0034】
そして、この冷暖切替弁83を開として廃熱利用熱交換器20により生成された冷媒蒸気を蒸発器70に導くとともにその蒸気を伝熱面で凝縮させ、それによりその伝熱面を構成している伝熱管内を流れている温水を加熱・昇温し、その加熱・昇温された温水を暖房用に利用するものである。冷暖切替弁83が介装された分岐管82を装備することにより、新たに温水用の熱交換器を設けることなく廃熱利用で温水を取出せる。その結果、ガス、灯油、高温、高圧蒸気などの高質エネルギーの消費量を低減できる。
【0035】
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明はかかる実施の形態のみに限定されるものではなく、種々改変が可能である。例えば、実施の形態においては廃熱利用熱交換器と低温再生器とを連絡している連絡管に分岐管を設け、その分岐管に冷暖切替弁を設けて冷房および暖房の切替えがなし得るようにされているが、低温再生器と蒸発器とに連絡管を設け、その連絡管に冷暖切替弁を設けて冷房および暖房の切替えがなし得るようにされてもよい。
【0036】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、吸収冷温水機の熱効率の向上が図られるとともに、ガス、灯油、高温、高圧蒸気などの高質エネルギーの消費量を低減できるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の廃熱利用吸収冷温水機のブロック図である。
【図2】同廃熱利用吸収冷温水機の概略図である。
【図3】同廃熱利用吸収冷温水機の廃熱利用熱交換器の断面図である。
【図4】図3のIV-IV線断面図である。
【図5】図3のV-V線断面図である。
【図6】同廃熱利用熱交換器における加熱流体および稀吸収液の流れ方向を示す説明図である。
【図7】本発明の実施の形態1をガスだき廃熱利用吸収冷温水機に適用した場合におけるガス削減率KA値比との関係を示すグラフである。
【図8】本発明の実施の形態1をガスだき廃熱利用吸収冷温水機に適用した場合におけるCOPと負荷との関係を示すグラフである。
【図9】本発明の実施の形態2の廃熱利用吸収冷温水機の概略図である。
【図10】特公平3ー8465号公報の提案にかかわる一重二重効用組合せ吸収式冷凍機の概略図である。
【符号の説明】
10 低温熱交換器
20 廃熱利用熱交換器
21 顕熱変化部
22 潜熱変化部
23 顕熱変化部熱交換器
24 潜熱変化部熱交換器
30 低温再生器
40 高温熱交換器
50 高温再生器
60 吸収器
70 蒸発器
80 連絡管
82 分岐管
83 冷暖切替弁
R 廃熱利用吸収冷温水機
P ポンプ

Claims (6)

  1. 吸収器から稀吸収液を低温熱交換器で加熱して低温再生器へ導き、前記低温再生器からの中間液の一部を高温熱交換器で加熱して高温再生器へ導き、前記高温再生器からの濃吸収液を加熱源として前記高温熱交換器に導いて中間液を加熱して前記中間液の残りと混合し、前記混合液を加熱源として前記低温熱交換器に導いて稀吸収液を加熱して散布混合液として吸収器に帰還させる吸収冷温水機において、
    前記低温熱交換器と前記低温再生器との間の稀吸収液管路に、外部からの低温熱源を利用して稀吸収液を昇温する顕熱変化部と、前記顕熱変化部により昇温された稀吸収液から冷媒蒸気を生成する潜熱変化部とを有する低温熱源利用熱交換器を介装し、
    前記低温熱源利用熱交換器により生成された冷媒蒸気を前記低温再生器に送給し
    前記潜熱変化部が、チューブ内を加熱流体が流れ、チューブ外を稀吸収液が流れるプール沸騰方式のシェル・アンド・チューブ型熱交換器とされ、
    前記プール沸騰方式のシェル・アンド・チューブ型熱交換器の稀吸収液流出口が、シェル・アンド・チューブ型熱交換器を構成している伝熱管群の最上段近傍に設けられ
    前記伝熱管群の最上段とその下の段の伝熱管の配置が、吸収液に添加されている表面活性剤の前記稀吸収液流出口からの流出を阻害しないようにされてなることを特徴とする廃熱利用吸収冷温水機。
  2. 前記顕熱変化部が、チューブ内を加熱流体が流れ、チューブ外を稀吸収液が流れる満水方式のシェル・アンド・チューブ型熱交換器とされて
    なることを特徴とする請求項1記載の廃熱利用吸収冷温水機。
  3. 前記伝熱管群の最上段とその下の段の伝熱管の配置が、碁盤目配列とされてなることを特徴とする請求項記載の廃熱利用吸収冷温水機。
  4. プール沸騰方式のシェル・アンド・チューブ型熱交換器の稀吸収液流出口が、シェル・アンド・チューブ型熱交換器を構成している伝熱管群の最上段から所定高さ位置に設けられてなることを特徴とする請求項記載の廃熱利用吸収冷温水機。
  5. 吸収器から稀吸収液を低温熱交換器で加熱して低温再生器へ導き、前記低温再生器からの中間液の一部を高温熱交換器で加熱して高温再生器へ導き、前記高温再生器からの濃吸収液を加熱源として前記高温熱交換器に導いて中間液を加熱して前記中間液の残りと混合し、前記混合液を加熱源として前記低温熱交換器に導いて稀吸収液を加熱して散布混合液として吸収器に帰還させる吸収冷温水機において、
    前記低温熱交換器と前記低温再生器との間の稀吸収液管路に、外部からの低温熱源を利用して稀吸収液を昇温する顕熱変化部と、前記顕熱変化部により昇温された稀吸収液から冷媒蒸気を生成する潜熱変化部とを有する低温熱源利用熱交換器を介装し、
    前記低温熱源利用熱交換器により生成された冷媒蒸気を前記低温再生器に送給し、
    前記低温熱源利用熱交換器から前記低温再生器への冷媒蒸気ラインに蒸発器の加熱側に接続している分岐ラインを設けるとともに、該分岐ラインに冷房用と暖房用とに切替える冷暖切替手段を介装し、
    前記冷暖切替手段を暖房用に切替えて前記低温熱源利用熱交換器からの冷媒蒸気を前記蒸発器に導いて蒸発器内の温水を加熱する
    ことを特徴とする廃熱利用吸収冷温水機。
  6. 低温熱源利用熱交換器に供給される低温熱源の温度が低温熱交換器により加熱された稀吸収液の温度よりも高い場合に前記低温熱源が低温熱源利用熱交換器に供給されるようにされ、
    低温熱源利用熱交換器に供給される低温熱源の温度が低温熱交換器により加熱された稀吸収液の温度よりも高くない場合に前記低温熱源が低温熱源利用熱交換器に供給されないようにされてなる
    ことを特徴とする請求項1または5記載の廃熱利用吸収冷温水機。
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