JP3965240B2 - 電気二重層コンデンサスタック - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気二重層コンデンサスタック(electric double layer capacit-or stack)に関し、例えば、太陽電池と組み合わせた電源として、離島や山中での標識用,外灯用,無線中継基地用などに用いられ、所要の静電容量、使用電圧に応じて例えば数十個の電圧30V・容量160Fの角形大容量電気二重層コンデンサを、これらの各コンデンサに共通の例えば安全機能を1つに集約した安全装置とともに一体に組み合わせてなる電気二重層コンデンサスタックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、電気二重層コンデンサは、分極性電極と電解液との界面に形成される電気二重層に蓄積される電荷による電気エネルギーを利用するものである。そして、電気二重層コンデンサが、急速充放電が可能で、充放電の繰り返しに対して安定であること等が注目されて、近年、アンペアオーダー以上の大電流放電が可能な数百〜数千Fの大容量で低抵抗のいわゆる大容量電気二重層コンデンサ(パワー用電気二重層コンデンサ)の開発が進められており、モータ駆動用の電源などのパワー用途への適用が進められている。
【0003】
電気二重層コンデンサの課題の一つは小形・大容量化にあり、この点から、角形の電気二重層コンデンサは円筒形のものに比べて体積効率が良いという利点がある。すなわち、円筒形の電気二重層コンデンサは、周知のように、表面に活性炭からなる分極性電極を形成した正極のシート状集電体と、同じく表面に分極性電極を形成した負極のシート状集電体とを、両者間にセパレータを介在させて渦巻き状に捲回し、これに電解液を含浸させたものを円筒形の外装ケース内に収納したものである。このような円筒形のものでは、大容量化するために複数個のコンデンサあるいは渦巻き状体をケース内に配列すると、デッドスペースが大きく、体積効率(実装効率)が悪くなる。
【0004】
そこで本出願人も、先に、角形の大容量電気二重層コンデンサを提案している(特願平8−296299号)。なお、該出願では大容量電気二重層コンデンサを電気二重層コンデンサバンクと称している。この先に提案した角形大容量電気二重層コンデンサは、複数の正極と複数の負極とをそれらの間にセパレータを介在させて交互に積層し、前記セパレータを介して隣接する正極と負極とにより構成される各セルを並列接続してなる角形の電気二重層コンデンサユニットを、電解液を含浸させて角形の外装ケース内に複数個収納し、これらのコンデンサユニットを接続してなる合成コンデンサ回路の正極外部端子および負極外部端子を設け、また外装ケース内に、充電時における前記各電気二重層コンデンサユニットへの過充電を防止するための充電制限回路を搭載したプリント回路板を設けるとともに、外装ケースの破損を防止すべく安全装置として、外装ケース内の圧力変動を吸収するためのポリエチレンフィルム製の袋状ダイヤフラム室と、所定値以上の外装ケース内の圧力をケース外部に排出する安全弁とを設けて構成されている。
【0005】
なお、前記の正極は正極用集電極と活性炭を主成分とする分極性電極とから構成され、負極は負極用集電極と活性炭を主成分とする分極性電極とから構成されている。そして実施例として、直列接続された10個の角形の電気二重層コンデンサユニットを1つの角形外装ケース内に収納してなる定格電圧35V,容量300Fの角形大容量電気二重層コンデンサについて開示している。
【0006】
前記の先に提案した角形大容量電気二重層コンデンサは、単独での使用、あるいは、所要の静電容量、使用電圧に合わせて10個程度までの少数個を接続して使用することを対象とする単独タイプのもので、外装ケース内に前記安全装置が組み込まれてなるものである。
【0007】
ところで、電気二重層コンデンサは、電池の代替え又は電池(鉛電池、太陽電池)との組合せにより、自動車用電源、コンピュータをはじめとする各種情報機器や各種制御装置の瞬時電圧低下対応の電源、離島や山中での標識用,外灯用,無線中継基地用電源としての利用が期待されている。そのため、より大きな電気エネルギーの供給を可能にすべく、所要の静電容量・使用電圧に応じて多数個(例えば30〜60個程度)の角形大容量電気二重層コンデンサを一体に組み合わせた構造の電気二重層コンデンサスタックが考えられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明の目的は、所要の静電容量、使用電圧に応じて多数個の角形大容量電気二重層コンデンサを一体に組み合わせた構造の電気二重層コンデンサスタックであって、部品点数が少なくて済むとともに製作し易いことにより低コスト化を図ることができ、また、小形化・省スペース化を図ることができる、電気二重層コンデンサスタックを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、本発明による電気二重層コンデンサスタックは、所要の静電容量、使用電圧に応じて複数個の角形大容量電気二重層コンデンサを、これらの角形大容量電気二重層コンデンサに共通の付属機能を1つに集約した付属物とともに一体に組み合わせてなる電気二重層コンデンサスタックであって、前記複数個の角形大容量電気二重層コンデンサの各々が、複数の正極と複数の負極とをそれらの間にセパレータを介在させて交互に積層し、前記セパレータを介して隣接する正極と負極とにより構成される各セルを並列接続してなる角形の電気二重層コンデンサユニットを、電解液を含浸させて角形の外装ケース内に複数個収納して構成されており、前記付属物が、前記角形大容量電気二重層コンデンサ各々の安全機能をコンデンサスタック全体として1つに集約してなる安全装置であり、管路を介してこれらの角形大容量電気二重層コンデンサと接続されており、該各コンデンサについて外装ケース内の気相部の圧力変動を吸収する圧力変動吸収手段と、所定値以上の外装ケース内の気相部の圧力を外部に排出する安全弁とを備えていることを特徴とするものである。
【0010】
前記の特徴を有する本発明による電気二重層コンデンサスタックによると、各々が安全装置を内蔵する単独タイプの角形大容量電気二重層コンデンサを多数個組み合わせてなるものに比べて、コンデンサスタック全体として1つの安全装置で済むとともに各コンデンサごとに手間のかかる安全装置組込み作業を行うことが不要で、これにより低コスト化を図ることができ、また、コンデンサスタック全体の小形化・省スペース化を図ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明による電気二重層コンデンサスタックを構成する角形大容量電気二重層コンデンサの電気二重層コンデンサユニットを示す斜視図、図2は図1に示す電気二重層コンデンサユニットの電極積層体の構成説明図である。
【0012】
まず、この例の電気二重層コンデンサユニット(以下、EDLコンデンサユニットという)1の電極積層体の構成を説明する。図2に示すように、正極11は、狭幅帯状のリード部を有する矩形シート状の正極用集電極13と、これの両側に配された矩形シート状の分極性電極15とにより構成されている。また、負極12は、リード部を有する矩形シート状の負極用集電極14と、これの両側に配された矩形シート状の分極性電極15とにより構成されている。この正極11と負極12とが、矩形シート状のセパレータ16を間に介在させて交互に所定数重ね合わせて積層されている。
【0013】
これらの積層されたものを、各電極11,12における集電極と分極性電極とを密着させるために、最外部両側に配した薄肉ステンレス鋼製の押え板17を介して積層方向に押圧した状態で図示しない締付け用テープにより結束し、角形をなす電極積層体を得る。なお、正極用集電極13と負極用集電極14とは、端子接続用のリード部がそれぞれ左右逆の位置になるようにして積層される。またこの例では、最外の負極及び正極は、集電極片面側のみに分極性電極が配されている。
【0014】
そして図1に示すように、アルミニウム製の正極接続端子18aに電極積層体の各正極用集電極13のリード部を一括してかしめ接合し、同様に、負極接続端子18bに各負極用集電極14のリード部をかしめ接合し、セパレータ16を介して隣接する正極11と負極12とにより構成される各セルを並列接続してなる角形のEDLコンデンサユニット1が組み立てられている。
【0015】
前記分極性電極15は、この例では次の手順で作製した。まず、粉末活性炭(比表面積3000m2 /g)に、結着剤として熱硬化性樹脂である粒状フェノール樹脂、及びフェノール樹脂分散用溶剤として2−メトキシエタノールを加え、これらを混合して造粒用の混合物とした。ここで、粉末活性炭/粒状フェノール樹脂=70/30(重量比)の配合比とし、2−メトキシエタノールは粉末活性炭に対し重量比でその2.0倍の溶剤量となるように添加した。次に、前記造粒用混合物を材料として造粒を行い、該造粒品を金型内に入れて、熱板付きプレス機にて加圧成形し、しかる後この板状成形体を窒素ガス雰囲気下にて焼成し、これを切り出して厚み0.5mm×短辺46mm×長辺92mmの分極性電極を得た。
【0016】
また、集電極13,14は、この例では厚み10μmのアルミニウム箔よりなるもので、そのリード部が幅18mm×長さ20〜80mm、集電極部が短辺46mm×長辺92mmの大きさである。イオン透過性及び電気絶縁性を有する多孔質のセパレータ16は、厚み25μmのポリプロピレンフィルムよりなり、その大きさが前記分極性電極15より僅かに大きいものである。この例のEDLコンデンサユニット1は、有機系電解液を分極性電極15、セパレータ16に含浸させ、定格電圧3V,静電容量1600Fのコンデンサとすべく、セル(セパレータ16を介して隣接する正極11と負極12とにより1つのセルが構成される)を20個並列接続した構成となされている。
【0017】
さて次に、この例では有機系電解液として、電解質塩であるテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレートを溶解したプロピレンカーボネート溶液を使用し、EDLコンデンサユニット1の分極性電極15、セパレータ16にこの有機系電解液を含浸させた。
【0018】
図3は図1に示す電気二重層コンデンサユニットに、これに電解液を含浸させてから袋状インシュレータを装着する様子を示す斜視図である。EDLコンデンサユニット1に、接続端子18a,18bを突出させた状態で該ユニット1を包むように袋状インシュレータ(袋状絶縁体)2が装着される。この袋状インシュレータ2は、EDLコンデンサユニット同士がその各電極積層体から滲み出る電解液を通じて電気的に接触しないようにするためのもので、電気絶縁性を有し電解液を通過させない材料、この例では多孔質でないポリプロピレンからなっている。なお、このユニット1の電極積層体は袋状インシュレータ2によって完全に密封せずに外気と通じる状態にしてあり、袋状インシュレータ2は、EDLコンデンサユニット1の接続端子18a,18bのナット部分に固着されるようになっており、かつ、該ナットの箇所でインシュレータ2の一部分が開口した状態となっている。
【0019】
図4は本発明による電気二重層コンデンサスタックを構成する角形大容量電気二重層コンデンサに係る図であって、外装ケース中蓋に複数個の電気二重層コンデンサユニットを取り付けた状態を示す斜視図、図5は角形大容量電気二重層コンデンサの外装ケース本体を示す斜視図である。
【0020】
前記した袋状インシュレータ2(図4では図示省略)が装着された複数個のEDLコンデンサユニット1は、それぞれ、その接続端子18a,18bが外装ケース中蓋3bに取り付けられるとともに(図4参照)、図5に示すような、角形の箱形状をなす外装ケース本体3a内に収納される。この例では、直列接続される10個(図4では5個のみ図示)のEDLコンデンサユニット1が外装ケース本体3a内に収納される。前記外装ケース中蓋3bは底の浅い箱形状であり、この中蓋3b及びケース本体3aは、ポリプロピレン樹脂による射出成型品である。
【0021】
図8は、外装ケース上蓋及びプリント回路板を外した状態における、角形大容量電気二重層コンデンサを示す平面図、図9は図8のA−A線断面図である。なお図9では、各コンデンサユニット1について、接続端子18a,18bに接続された集電極リード部や、袋状インシュレータ2は図示省略している。
【0022】
図8及び図9に示すように、外装ケース本体3a内に、袋状インシュレータ2(図示省略)が装着された10個のEDLコンデンサユニット1が、5個1列で2列平行に配列されている。各コンデンサユニット1の接続端子18a,18bは、外装ケース本体3a上に固定される外装ケース中蓋3bにねじ止めされている。これら10個のEDLコンデンサユニット1は、この例では直列接続されるようになっている。また、外装ケース中蓋3bの隅に該中蓋3bを貫通する小径の流通孔3b1 が設けられている。この流通孔3b1 に合わせて合成樹脂製の接続口(接続端子用チューブ)4が接続されており、この接続口4に接続される後述の管路102を介して、外装ケース本体3aと後述する外部の安全装置103とが接続されるようになっている。
【0023】
次に、外装ケース中蓋3b内に配されるプリント回路板5について説明する。図6は角形大容量電気二重層コンデンサのプリント回路板の概略外観を示す斜視図である。
【0024】
後述する充電制限回路MCを搭載したプリント回路板5は、その概略外観を図6に示すように、1枚のプリント配線板に、充電制限回路MCを実現するための抵抗やトランジスタ等の電気部品(図示省略)、電気部品放熱用の複数個のアルミ製ヒートシンク5a、10個のEDLコンデンサユニット1を直列接続して構成される合成コンデンサ回路の外部端子台6(正極外部端子6a及び負極外部端子6b用の差込み型端子台)などを搭載したプリント回路板である。アルミ製ヒートシンク5aには、後述する外装ケース上蓋3cの取付け部を兼用させるため、上蓋取付けビス7用の雌ねじが刻設されている。この1枚のプリント回路板5が、前記の外装ケース中蓋3b内に収納されるようになっている。
【0025】
図10は角形大容量電気二重層コンデンサの電気回路構成の一例を示す図、図11は図10の充電制限回路の一例を示す回路図である。図10に示すように、この例の角形大容量電気二重層コンデンサ(以下、角形大容量EDLコンデンサという)101は、EDLコンデンサユニット1を10個直列接続した直列合成コンデンサ回路を有し、さらに各コンデンサユニット1への過充電をなくすため、各ユニット1について充電時における端子電圧が各ユニット1の定格電圧値になったときその充電を制限する充電制限回路MCを設けた電気的回路構成となされている。
【0026】
充電制限回路の一例を図11に示す。充電制限回路MCは、ツェナ・ダイオードと類似の動作をするシャントレギュレータIC1、トランジスタQ1、ダイオードD1、及び抵抗R1〜R4から回路構成されており、EDLコンデンサユニット1には、この充電制限回路MCが並列に接続されている。この回路MCでは充電時、コンデンサユニット1の端子電圧が定格電圧に達すると、トランジスタQ1がオン動作し、充電電流がバイパス回路(トランジスタQ1及び抵抗R4)を流れて、コンデンサユニット1に加わる電圧が定格電圧に対して過大となるのを防ぐ。したがって、直列接続されたどのEDLコンデンサユニット1にも各々の定格電圧を超える電圧が加わることがないので、過充電によるコンデンサ破損を招くことなく各コンデンサユニット1にそれぞれ定格一杯まで充電を行うことができるようになっている。
【0027】
さて、外装ケース本体3aに固着した外装ケース中蓋3b内に、このような充電制限回路MCが搭載された1枚のプリント回路板5を取り付けた後、放熱板としての役割を兼ねたアルミニウム製の外装ケース上蓋3cをプリント回路板5を覆うようにビス止めすることにより、本体3a、中蓋3b及び上蓋3cからなる角形の外装ケース3内に10個のEDLコンデンサユニット1を収納した、図7にその外観を示す角形大容量EDLコンデンサ101が組み立てられる。
【0028】
この例の角形大容量EDLコンデンサは、エネルギ量20Wh,定格電圧(使用電圧)30V,静電容量160Fで、幅100mm×高さ120mm×長さ250mm程度の大きさであり、10個のEDLコンデンサユニット1の接続の仕方により、定格電圧・静電容量は30V・160Fの他に、例えば15V・640F、6V・4000F、3V・16000Fという仕様にできる。
【0029】
図12は本発明の一例による電気二重層コンデンサスタックの全体構成を概略的に示す斜視図、図13は図12の電気二重層コンデンサスタックを構成する安全装置の構成説明図、図14は安全装置を構成するピストン・シリンダ機構の説明図である。
【0030】
図12に示すように、本発明による電気二重層コンデンサスタック(以下、EDLCスタックという)100は、所要の静電容量・使用電圧に応じて多数個、この例では60個の角形大容量EDLコンデンサ101を、これらのコンデンサ101に共通の安全機能をスタック全体として1つに集約してなる安全装置103とともに一体に組み合わせてなるものであり、60個の角形大容量EDLコンデンサ101は、管路102を介して1つの安全装置103に接続されるとともに、供給すべき前記所要の静電容量・使用電圧に応じて、並列・直列あるいは直並列に図示しない結線による電気配線が施されている。なお、図示しないラック上に積み重ねられたコンデンサ101、及び安全装置103は該ラックに固定されるようになっている。
【0031】
この例のEDLCスタック100は、エネルギ量1.2kWh,幅250mm×高さ550mm×長さ1500mm程度の大きさであり、60個の角形大容量EDLコンデンサ101の接続の仕方により、定格電圧・静電容量は例えば、30V・約9600F、18V・約26700Fという仕様にできる。
【0032】
後述する安全装置103と各コンデンサ101それぞれの前記した接続口4とを接続する管路102は、合成樹脂製チューブ、及び、分岐などのためのT字形カプラーやエルボカプラー等のワンタッチ接続可能なメカニカル式のカプラー(継手)より構成されており、積み重ねられた角形大容量EDLコンデンサ101の形に合わせて簡単に形成できるようになっている。
【0033】
図13及び図14に示すように、安全装置103は、各角形大容量EDLコンデンサ101について外装ケース本体3a内の圧力変動を吸収するための圧力変動吸収手段としてのピストン・シリンダ機構104と、同じく各コンデンサ101について所定値以上の外装ケース本体3a内の圧力をケース外部に排出するための安全弁105とから構成されている。ピストン・シリンダ機構104及び安全弁105は、この例では角形(箱形状)の収納箱内に配されている。
【0034】
前記ピストン・シリンダ機構104は、図14に示すように、断面円形で所定容量を有するシリンダ104aと、シリンダ104a内に配されたピストン(ピストンロッド無し)104bとを備えている。ピストン104bは、該ピストン104bで仕切られる図における左側の先端側シリンダ室TCと右側の基端側シリンダ室BCとの圧力差に応じてシリンダ軸方向に移動可能となっている。また、先端側シリンダ室TCに管路102が接続され、各コンデンサ101の外装ケース本体3a内部はこの先端側シリンダ室TCに連通し、一方、基端側シリンダ室BCにフィルタ104cが接続され、基端側シリンダ室BCはフィルタ104cを介して外気に連通している。
【0035】
したがって、充電に起因する電解液自体の体積膨張や、外装ケース周囲温度によるケース内雰囲気の温度上昇などにより各角形大容量EDLコンデンサ101の外装ケース本体3a内の圧力Pが上昇すると、ピストン104bがフィルタ104c側へ移動して前記圧力Pが大気圧程度に下がるまで先端側シリンダ室TCが拡大することにより前記圧力上昇が吸収され、また、放電に起因する電解液自体の体積収縮などにより外装ケース本体3a内の圧力Pが下がると、ピストン104bが移動して前記圧力Pが大気圧程度になるまで先端側シリンダ室TCが縮小することにより前記圧力低下が吸収される。
【0036】
このようにピストン・シリンダ機構104は前記圧力Pの変動を解消するようにあたかも呼吸するように動作し、これにより各角形大容量EDLコンデンサ101についてケース内の圧力変動に起因する外装ケース本体3aの破損、つまりコンデンサ101の破損をなくすことができる。
【0037】
なお、シリンダ軸方向におけるピストン104bの位置を磁気センサ等によって検出し、そのピストン位置、あるいはピストン位置に相応する値を表示する表示器を備えることにより、電解液の電気化学的分解によるガスの発生状況などが一目でわかり監視に便利である。
【0038】
安全弁105は、各EDLコンデンサ101について、万一の不測事態、例えば外力に起因するコンデンサ内部短絡による放電により外装ケース本体3a内が高温となって分解ガスが急激に発生し、ケース内部圧力が異常上昇したときに作動し、所定値以上の外装ケース本体3a内の圧力をケース外部に排出する。この例では、ばね式構造の安全弁105で、吹出し圧力(ゲージ圧):20〜50kPa、吹止まり圧力:10kPaに設定している。
【0039】
このように前記EDLCスタック100では、各々が安全装置を内蔵する単独タイプの角形大容量EDLコンデンサを多数個組み合わせてなるものに比べて、EDLCスタック100全体として1個の安全装置103で済むので、その分の部品点数を大幅に少なくできるとともに多数の角形大容量EDLコンデンサ101ごとに手間のかかる安全装置組込み作業を行うことが不要で、これにより低コスト化を図ることができ、また、EDLCスタック100全体の小形化・省スペース化を図ることができる。
【0040】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明による電気二重層コンデンサスタックによると、所要の静電容量、使用電圧に応じて多数個の角形大容量電気二重層コンデンサを、これらの各コンデンサに共通の付属機能である安全機能を本スタック全体として1つに集約した安全装置とともに一体に組み合わせてなる構造としたものであるから、各々が安全装置を内蔵する単独タイプの角形大容量電気二重層コンデンサを多数個組み合わせてなるものに比べて、スタック全体として1つの安全装置で済むので部品点数を大幅に少なくできるとともに多数の角形大容量電気二重層コンデンサごとに手間のかかる安全装置組込み作業を行うことが不要で、これにより低コスト化を図ることができ、また、本スタック全体の小形化・省スペース化を実現でき、例えば、離島や山中での標識用,外灯用,無線中継基地用電源などのような設置に要するコストや設置スペースの制約が大きい用途での適用を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電気二重層コンデンサスタックを構成する角形大容量電気二重層コンデンサの電気二重層コンデンサユニットを示す斜視図である。
【図2】同電気二重層コンデンサユニットの電極積層体の構成説明図である。
【図3】同電気二重層コンデンサユニットに、これに電解液を含浸させてから袋状インシュレータを装着する様子を示す斜視図である。
【図4】本発明による電気二重層コンデンサスタックを構成する角形大容量電気二重層コンデンサに係る図であって、外装ケース中蓋に複数個の電気二重層コンデンサユニットを取り付けた状態を示す斜視図である。
【図5】同角形大容量電気二重層コンデンサの外装ケース本体を示す斜視図である。
【図6】同角形大容量電気二重層コンデンサのプリント回路板の概略外観を示す斜視図である。
【図7】同角形大容量電気二重層コンデンサの外観を示す斜視図である。
【図8】外装ケース上蓋及びプリント回路板を外した状態における、同角形大容量電気二重層コンデンサを示す平面図である。
【図9】図8のA−A線断面図である。
【図10】同角形大容量電気二重層コンデンサの電気回路構成の一例を示す図である。
【図11】図10の充電制限回路の一例を示す回路図である。
【図12】本発明の一例による電気二重層コンデンサスタックの全体構成を概略的に示す斜視図である。
【図13】図12の安全装置の構成説明図である。
【図14】同安全装置を構成するピストン・シリンダ機構(圧力変動吸収手段)の説明図である。
【符号の説明】
1…電気二重層コンデンサユニット 11…正極 12…負極 13…正極用集電極 14…負極用集電極、15…分極性電極 16…セパレータ 17…押え板 18a…正極接続端子 18b…負極接続端子 2…袋状インシュレータ3…外装ケース 3a…外装ケース本体 3b…外装ケース中蓋 3b1 …流通孔 3c…外装ケース上蓋 4…接続口 5…プリント回路板 5a…アルミ製ヒートシンク 6…外部端子台 6a…正極外部端子 6b…負極外部端子 7…上蓋取付けビス 100…電気二重層コンデンサスタック 101…角形大容量電気二重層コンデンサ 102…管路 103…安全装置 104…ピストン・シリンダ機構 104a…シリンダ 104b…ピストン 104c…フィルタ 105…安全弁 MC…充電制限回路 BC…基端側シリンダ室 TC…先端側シリンダ室

Claims (1)

  1. 所要の静電容量、使用電圧に応じて複数個の角形大容量電気二重層コンデンサを、これらの角形大容量電気二重層コンデンサに共通の付属機能を1つに集約した付属物とともに一体に組み合わせてなる電気二重層コンデンサスタックであって、
    前記複数個の角形大容量電気二重層コンデンサの各々が、複数の正極と複数の負極とをそれらの間にセパレータを介在させて交互に積層し、前記セパレータを介して隣接する正極と負極とにより構成される各セルを並列接続してなる角形の電気二重層コンデンサユニットを、電解液を含浸させて角形の外装ケース内に複数個収納して構成されており、
    前記付属物が、前記角形大容量電気二重層コンデンサ各々の安全機能をコンデンサスタック全体として1つに集約してなる安全装置であり、管路を介してこれらの角形大容量電気二重層コンデンサと接続されており、該各コンデンサについて外装ケース内の気相部の圧力変動を吸収する圧力変動吸収手段と、所定値以上の外装ケース内の気相部の圧力を外部に排出する安全弁とを備えていること
    を特徴とする電気二重層コンデンサスタック。
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