JP3963352B2 - 研磨装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フォトマスク用石英ガラス材料等のワークを平面研磨する場合に使用して好適な研磨装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体デバイスの高集積化・高密度化に伴い、フォトマスク用石英ガラス材料の表面をラッピング処理等によって高精度に平坦化する技術が要求されてきている。
従来、この種のラッピング処理には、特開2000−42911号公報に開示され、図5に示すような研磨装置が採用されている。
この研磨装置につき、同図を用いて説明すると、同図において、符号51で示す研磨装置は、上方定盤52および下方定盤53を備えている。
【0003】
前記上方定盤52は、研磨プレートからなり、中心(キャリア公転中心)O1を枢軸として反時計方向に回転駆動されるように構成されている。
前記下方定盤53は、前記上方定盤52と同様に研磨プレートからなり、前記上方定盤52の下方に回転自在に配設されている。そして、中心O1 を枢軸として前記上方定盤52の回転方向と反対の時計方向に回転駆動されるように構成されている。
【0004】
前記下方定盤53の下方には回転台54が配設されている。そして、中心O1を枢軸として前記上方定盤52の回転方向と同一の反時計方向に回転駆動されるように構成されている。
なお、前記回転台54および前記両上下定盤52,53は、回転中心を共通とするが、その駆動源はそれぞれ互いに異なる。
【0005】
前記下方定盤53上には、円板状のキャリア55が中心O1 より偏心して載置されている。このキャリア55は、ワークWを嵌合支持するための貫通孔(図示せず)を有し、全体が外歯車によって形成されている。そして、中心(キャリア自転中心)O2 を回転中心として反時計方向に回転(自転)しながら、中心O1を回転中心として反時計方向に回転(公転)するように構成されている。
【0006】
このため、前記キャリア55に噛合する歯車G1 〜G3 が前記回転台54の上方に配設されている。前記歯車G1 ,G2 は、前記回転台54上に軸体(図示せず)を介して枢支されている。そして、研磨時に駆動源(図示せず)からの回転力をキャリア55に自転力として伝達するように構成されている。前記歯車G3は、歯車G4 ,G5 に噛合し、前記下方定盤53上に載置されている。前記歯車G4 ,G5 は、前記歯車G1 ,G2 と同様に、前記回転台54上に軸体(図示せず)を介して枢支されている。
【0007】
このように構成されているため、両定盤52,53間にキャリア55を介在させるとともに、中心O2 の回りに自転させながら、中心O1 の回りに公転させることにより、ワークWの上下両面が両定盤52,53によってサイクロイド曲線で掃引されて平面研磨される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記した研磨装置においては、キャリア自転力伝達用の歯車およびキャリア公転力伝達用の回転台に回転力を付与するための駆動源をそれぞれ(少なくとも二個)必要としていた。さらには、回転台上に歯車駆動用モータを配置しなければならず、このため回転台上の歯車駆動用モータを固定電源に接続するための給電リングを必要としていた。この結果、部品点数が嵩み、構造全体およびメンテナンスを複雑にするという課題があった。
また、給電リングを必要とすることは、リング接続箇所において漏電事故が発生する虞があり、漏電対策を講じる必要があった。
【0009】
本発明は、このような技術的課題を解決するためになされたもので、構造全体およびメンテナンスの簡素化を図ることができるとともに、漏電対策を不要なものとすることができる研磨装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記した目的を達成するためになされた本発明に係る研磨装置は、ワークを保持するキャリアを上下二つの定盤間に介在させるとともに、キャリア自転中心およびキャリア公転中心の回りに回転させ、前記ワークを平面研磨する研磨装置であって、前記上下両定盤のうち下方定盤上に偏心して載置される、外歯車が形成されたキャリアと、前記キャリアの周囲に配設され、前記キャリア公転中心の回りに回転駆動される、リング状の外歯車からなる駆動リングと、前記駆動リングの外歯車と伝達歯車を介して噛合し、前記駆動リングを回転させる駆動源と、前記駆動リングの軸線と同一の軸線上に位置する、固定された内歯車と、前記駆動リングに回転自在に保持され、かつ前記内歯車および前記キャリアに噛合する複数対の遊星歯車とを備え、前記駆動リングからの駆動力を前記キャリアに自転力および公転力として伝達することを特徴としている。
【0011】
このように構成されているため、研磨時に駆動リングが回転駆動されると、この駆動力が駆動力伝達手段を介しキャリアに自転力および公転力として伝達される。
即ち、駆動リングが回転駆動されると、この回転方向に遊星歯車が内歯車上を転動する。これに伴い、キャリアがキャリア自転中心を回転中心として回転(自転)しながら、キャリア公転中心を回転中心として回転(公転)する。
したがって、研磨時に駆動リングが回転駆動されると、この駆動力が遊星歯車および内歯車を介しキャリアに自転力および回転力として伝達されるため、構造全体およびメンテナンスの簡素化を図ることができるとともに、従来必要とした漏電対策を不要なものとすることができる。
よって、キャリア駆動源としては単一の駆動源で済ませることができるとともに、給電リングを不要なものとすることができ、部品点数を削減して構造全体およびメンテナンスの簡素化を図ることができる。また、給電リングが不要であることは、リング使用による漏電事故が発生せず、従来必要とした漏電対策を不要なものとすることができる。
【0012】
特に、前記上下両定盤のうち下方定盤上に偏心して載置される、外歯車が形成されたキャリアと、前記キャリアの周囲に配設され、前記キャリア公転中心の回りに回転駆動される、リング状の外歯車からなる駆動リングと、前記駆動リングの外歯車と伝達歯車を介して噛合し、前記駆動リングを回転させる駆動源と、前記駆動リングの軸線と同一の軸線上に位置する、固定された内歯車と、前記駆動リングに回転自在に保持され、かつ前記内歯車および前記キャリアに噛合する複数対の遊星歯車とを備えているため、駆動リングからの駆動力がキャリアに前記歯車伝達機構を介して確実に付与される。
【0013】
ここで、前記これら各対の遊星歯車を、前記キャリア公転中心に関して対称な位置に配置し、そのピッチ円の直径比は所定の寸法比に設定されていることが望ましい。
【0015】
また、駆動リングからの駆動力が遊星歯車を回転させながらキャリアに伝達される。しかも遊星歯車が対向して配置されているため、研磨時にキャリアに径方向の圧縮荷重が作用することがない。したがって、キャリアの機械的強度を高めるためにキャリア厚を大きい寸法に設定する必要がなく、装置全体における軸線方向の大型化を阻止することができる。したがって、肉厚が例えば5mm以下の薄いワークの研磨にも、対応が十分可能である。
【0016】
また、前記した目的を達成するためになされた本発明に係る研磨装置は、ワークを保持するキャリアを上下二つの定盤間に介在させるとともに、キャリア自転中心およびキャリア公転中心の回りに回転させ、前記ワークを平面研磨する研磨装置であって、前記上下両定盤のうち下方定盤上に偏心して載置される、外歯車が形成されたキャリアと、前記キャリアの周囲に配設され、前記キャリア公転中心の回りに回転駆動される、リング状の外歯車からなる駆動リングと、前記駆動リングの軸線と同一の軸線上に位置する、内歯車および外歯車を有する環状歯車と、前記駆動リングに回転自在に保持され、かつ前記環状歯車の内歯車および前記キャリアの外歯車に噛合する複数対の遊星歯車と、前記駆動リングの外歯車と伝達歯車を介して噛合し、前記駆動リングを回転させる第1の駆動源と、前記環状歯車の外歯車と噛合し、前記環状歯車を回転させる第2の駆動源とを備え、前記駆動リングおよび前記環状歯車からの駆動力を前記キャリアに自転力および公転力として伝達することを特徴としている
このように、この駆動リングおよび環状歯車からの駆動力を前記キャリアに自転力および公転力として伝達することにより、キャリアに自転力および公転力を容易に制御することができる。
特に、駆動リングおよび前記環状歯車への駆動源が独立しているため、夫々を別々に制御することができる。即ち、キャリアの自転速度が環状歯車の回転速度に応じて調整され、キャリアの公転速度は、回転駆動体の回転速度に応じて調整される。
したがって、キャリアの回転速度と公転速度を、夫々の駆動源を制御することにより独立して制御でき、ワークWの研磨面の面状態(面精度)を任意に調整することができる。また、夫々の駆動源を制御することにより、キャリアの自転方向と公転方向を逆向きにすることができ、定盤の修正リングの使用が可能となる。
また、前記駆動リングの内周部あるいは外周部が駆動源に歯車伝達機構を介して連結され、駆動源から回転駆動体への駆動力伝達が確実に行われる。
【0018】
ここで、前記これら各対の遊星歯車を、前記キャリア公転中心に関して対称な位置に配置し、そのピッチ円の直径比は所定の寸法比に設定されることが望ましい。
【0019】
なお、前記した場合と同様に、この場合においても、構造全体およびメンテナンスの簡素化を図ることができるとともに、従来必要とした漏電対策を不要なものとすることができる。また、駆動リングからの駆動力が遊星歯車を回転させながらキャリアに伝達される。しかも遊星歯車が対向して配置されているため、研磨時にキャリアに径方向の圧縮荷重が作用することがない。したがって、キャリアの機械的強度を高めるためにキャリア厚を大きい寸法に設定する必要がなく、装置全体における軸線方向の大型化を阻止することができる。したがって、肉厚が例えば5mm以下の薄いワークの研磨にも、対応が十分可能である。
【0020】
また、前記上下両定盤のうち上方定盤を固定定盤とすることが望ましい。このように構成されているため、両定盤による研磨後におけるワークの平坦性がより高められる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明が適用された研磨装置につき、図に示す実施の形態に基づいて説明する。図1は、本発明の第一実施形態に係る研磨装置の使用状態を示す斜視図である。図2は、同じく本発明の第一実施形態に係る研磨装置の使用状態を模式化して示す平面図である。同図において、図5の上下両定盤およびキャリアとワークについては同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。なお、図1および図2において、回転駆動体に対する遊星歯車の取付状態を示すために内歯車(環状歯車)がその一部を破断して描かれている。
図1および図2において、符号1で示す研磨装置は、前記両定盤52,53および前記キャリア55に加え、回転駆動体としての駆動リング2と、駆動力伝達手段としての遊星歯車6〜9、環状歯車14からなる歯車伝達機構3とを備えている。
【0022】
前記駆動リング2は、前記キャリア55の周囲に配設され、かつベースB上にガイドレール(図示せず)を介して回転自在に設置されている。また、前記駆動リング2は、外歯車からなり、駆動源M1 に伝達歯車4,5を介して連結されている。そして、キャリア公転中心O1 の回りに駆動源M1 によって回転駆動されるように構成されている。
【0023】
なお、前記駆動源M1 は、前記ベースB上に取付部材(図示せず)を介して固定されている。また、前記ベースBは、ガイドレースR(図1に図示)上に進退自在に配設されている。
【0024】
前記歯車伝達機構3は、前記したように遊星歯車6〜9および環状歯車14を有し、前記駆動リング2からの回転が前記キャリア55に伝達されるように連結されている。
前記遊星歯車6〜9は、前記駆動リング2の上面部に取付部材10〜13を介して回転自在に保持されている。このうち遊星歯車6,8および遊星歯車7,9はそれぞれ対をなし、キャリア公転中心O1 に関して対称な位置に配置されている。また、これら各対の遊星歯車におけるピッチ円の直径比は所定の寸法比に設定されている。そして、前記遊星歯車6〜9は、前記キャリア55に噛合し、キャリア位置決め・駆動力伝達用の歯車として機能するように構成されている。
これにより、キャリア55がキャリア公転中心O1 より偏心した位置に配置され、研磨時に駆動リング2からの駆動力がキャリア55に伝達される。なお、前記遊星歯車は、この実施形態の場合のように4個の場合のみならず、6個以上の偶数個とすることもできる。
【0025】
一方、前記環状歯車14は、前記遊星歯車6〜9に噛合する内歯車からなり、前記駆動リング2の上方に配設されている。また、この環状歯車14は、前記両定盤52,53(駆動リング2)の軸線と同一の軸線上に配置され、かつ前記ベースB上に固定されている。そして、遊星歯車6〜9と共に駆動リング2からの駆動力をキャリア55に自転力および公転力として伝達するように構成されている。
【0026】
以上の構成により、ワークWの上下両面をサイクロイド曲線で掃引して平面研磨するには、ワークWが保持されたキャリア55を両定盤52,53間に介在させるとともに、駆動リング2を時計方向(矢印m1 方向)に、また下方定盤53を時計方向(矢印m2 方向)に回転駆動することにより行う。この場合、駆動リング2が回転駆動されると、この回転方向(矢印m1 方向)に遊星歯車6〜9が環状歯車14上を転動する。
これに伴い、キャリア中心(キャリア自転中心O2 )を回転中心として矢印m3 方向にキャリア55が回転(自転)しながら、駆動リング2の回転中心(キャリア公転中心O1 )を回転中心として矢印m1 方向にキャリア55が回転(公転)する。
なお、キャリア55の自転速度および公転速度は、共に駆動リング2の回転速度に応じて決定される。
【0027】
したがって、本実施形態においては、研磨時に駆動リング2が回転駆動されると、この駆動力が歯車伝達機構3(遊星歯車6〜9および環状歯車14)を介しキャリア55に自転力および回転力として伝達される。
このため、キャリア駆動源としては単一の駆動源M1 で済ませることができるとともに、給電リングを不要なものとすることができ、部品点数を削減して構造全体およびメンテナンスの簡素化を図ることができる。
また、本実施形態において、給電リングが不要であることは、リング使用による漏電事故が発生せず、従来のようには漏電対策を講じる必要がない。
【0028】
さらに、本実施形態においては、駆動源M1 の回転力が遊星歯車6〜9を回転させながらキャリア55に伝達されるため、研磨時にキャリア55に径方向の圧縮荷重が作用することがない。
したがって、キャリア55の機械的強度を高めるためにキャリア厚を大きい寸法に設定する必要がなく、装置全体における軸線方向の大型化を阻止することができる。そのため、肉厚が例えば5mm以下の薄いワークの研磨にも、対応することができる。
【0029】
次に、本発明の第二実施形態につき、図3および図4を用いて説明する。図3は、本発明の第二実施形態に係る研磨装置の使用状態を示す斜視図である。図4は、同じく本発明の第二実施形態に係る研磨装置の使用状態を模式化して示す平面図である。これら図において、図1および図2と同一の部材については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。なお、図3および図4において、回転駆動体に対する遊星歯車の取付状態を示すために内歯車(環状歯車)がその一部を破断して描かれている。
図3および図4において、前記駆動リング2の上方には、前記遊星歯車6〜9と共に前記歯車伝達機構3の一部を構成する内外両歯付きの環状歯車31が配設されている。
また、前記駆動リング2は、前記キャリア55の周囲に配設され、かつベースB上にガイドレール(図示せず)を介して回転自在に設置されている。また、前記駆動リング2は、外歯車からなり、駆動源M1 に伝達歯車4,5を介して連結されている。そして、キャリア公転中心O1 の回りに駆動源M1 によって回転駆動されるように構成されている。
【0030】
また、前記環状歯車31は、前記上下両定盤52,53の軸線と同一の軸線上に位置し、前記ベースB上にガイドレール32を介して回転自在に配置されている。そして、その内歯が遊星歯車6〜9に噛合し、遊星歯車6〜9と共に駆動リング2からの駆動力をキャリア55に自転力および公転力として伝達するように構成されている。
また、前記環状歯車31は、その外歯が駆動源M2 に伝達歯車33を介して連結されている。そして、キャリア公転中心O1 の回りに駆動源M2 によって回転駆動されるように構成されている。なお、前記駆動源M2 は、前記ベースB上に取付部材(図示せず)を介して固定されている。
これにより、キャリア55の自転速度が環状歯車31の回転速度に応じて調整される。なお、キャリア55の公転速度は、駆動リング2の回転速度に応じて調整される。
【0031】
このように、キャリア55の回転速度と公転速度を、駆動源M1 駆動源M2 を制御することにより独立して制御でき、ワークWの研磨面の面状態(面精度)を任意に調整することができる。
【0032】
また、駆動源M1 駆動源M2 を制御することにより、キャリア55の自転方向と公転方向を逆向きにすることができ、定盤の修正を行うことができる。
即ち、使用によって平坦に形成されている定盤の表面が凹面あるいは凸面に逆研摩されることがある。このように逆研摩された定盤を修正する手段として、砥石(修正リング)をキャリアに収容し、ワークの研磨時と逆の回転を加えることで、これを修正することができる。
この実施形態にかかる研磨装置の場合、駆動源M1 駆動源M2 を制御することにより、キャリア55の自転方向と公転方向をワークの研磨時と逆向きにすることができ、定盤の修正を容易に行うことができる。
【0033】
以上の構成により、ワークWの上下両面をサイクロイド曲線で掃引して平面研磨するには、第一実施形態と同様にして行う。すなわち、ワークWが保持されたキャリア55を上下両定盤52,53間に介在させるとともに、駆動リング2を時計方向(矢印m1 方向)に、また下方定盤53を時計方向(矢印m2 方向)に回転駆動することにより行う。この場合、駆動リング2が回転駆動されると、この回転方向(矢印m1 方向)に遊星歯車6〜9が環状歯車31上を転動する。
これに伴い、キャリア中心(キャリア自転中心O2 )を回転中心として矢印m3 方向にキャリア55が回転(自転)しながら、駆動リング2の回転中心(キャリア公転中心O1 )を回転中心として矢印m1 方向にキャリア55が回転(公転)する。なお、キャリア55の公転速度、自転速度、回転方向は、環状歯車31および駆動リング2の回転速度、回転方向に応じて決定される。
【0034】
したがって、本実施形態においては、研磨時に駆動リング2、環状歯車31が回転駆動されると、この駆動力が歯車伝達機構3(遊星歯車6〜9および環状歯車31の内歯)を介しキャリア55に自転力および回転力として伝達される。
このため、第一実施形態と同様に、部品点数を削減して構造全体およびメンテナンスの簡素化を図ることができる。
また、本実施形態において、給電リングが不要であるため、漏電対策を講じる必要がないことは、第一実施形態と同様である。
【0035】
さらに、本実施形態において、駆動源M1 駆動源M2 の回転力が遊星歯車6〜9を回転させながらキャリア55に伝達されるため、キャリア厚を大きい寸法に設定してキャリア55の機械的強度を高める必要がなく、装置全体における軸線方向の大型化を阻止でき、肉厚が例えば5mm以下の薄いワークの研磨にも、対応することができることも、第一実施形態と同様である。
【0036】
なお、各実施形態においては、駆動リング2が外歯車である場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、駆動リングを駆動源に連結可能な構造であれば、内歯車であっても何等差し支えない。
また、各実施形態においては、キャリア55に自転力および公転力を伝達するために、駆動リング2を時計方向(矢印m1 方向)に回転駆動させる場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、反時計方向に回転駆動させても勿論よい。
【0037】
さらに、各本実施形態においては、研磨後におけるワークWの平坦性を高めるために、上方定盤52を固定して(下方定盤53は回転駆動)平面研磨を行う場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、上下両定盤を共に回転駆動させてもよく、あるいは共に固定しても平面研磨を行うことができる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る研磨装置によると、構造全体およびメンテナンスの簡素化を図ることができるとともに、従来必要とした漏電対策を不要なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態に係る研磨装置の使用状態を示す斜視図である。
【図2】本発明の第一実施形態に係る研磨装置の使用状態を模式化して示す平面図である。
【図3】本発明の第二実施形態に係る研磨装置の使用状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の第二実施形態に係る研磨装置の使用状態を模式化して示す平面図である。
【図5】従来における研磨装置の使用状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 研磨装置
2 駆動リング
3 歯車伝達機構
4,5 伝達歯車
6〜9 遊星歯車
10〜13 取付部材
14 環状歯車
52 上方定盤
53 下方定盤
55 キャリア
B ベース
1 駆動源
R ガイドレール
1 キャリア公転中心
2 キャリア自転中心

Claims (4)

  1. ワークを保持するキャリアを上下二つの定盤間に介在させるとともに、キャリア自転中心およびキャリア公転中心の回りに回転させ、前記ワークを平面研磨する研磨装置であって、
    前記上下両定盤のうち下方定盤上に偏心して載置される、外歯車が形成されたキャリアと、
    前記キャリアの周囲に配設され、前記キャリア公転中心の回りに回転駆動される、リング状の外歯車からなる駆動リングと、
    前記駆動リングの外歯車と伝達歯車を介して噛合し、前記駆動リングを回転させる駆動源と、
    前記駆動リングの軸線と同一の軸線上に位置する、固定された内歯車と、
    前記駆動リングに回転自在に保持され、かつ前記内歯車および前記キャリアに噛合する複数対の遊星歯車とを備え、
    前記駆動リングからの駆動力を前記キャリアに自転力および公転力として伝達することを特徴とする研磨装置。
  2. ワークを保持するキャリアを上下二つの定盤間に介在させるとともに、キャリア自転中心およびキャリア公転中心の回りに回転させ、前記ワークを平面研磨する研磨装置であって、
    前記上下両定盤のうち下方定盤上に偏心して載置される、外歯車が形成されたキャリアと、
    前記キャリアの周囲に配設され、前記キャリア公転中心の回りに回転駆動される、リング状の外歯車からなる駆動リングと、
    前記駆動リングの軸線と同一の軸線上に位置する、内歯車および外歯車を有する環状歯車と、
    前記駆動リングに回転自在に保持され、かつ前記環状歯車の内歯車および前記キャリアの外歯車に噛合する複数対の遊星歯車と、
    前記駆動リングの外歯車と伝達歯車を介して噛合し、前記駆動リングを回転させる第1の駆動源と、
    前記環状歯車の外歯車と噛合し、前記環状歯車を回転させる第2の駆動源とを備え、
    前記駆動リングおよび前記環状歯車からの駆動力を前記キャリアに自転力および公転力として伝達することを特徴とする研磨装置。
  3. 前記各対の遊星歯車を、前記キャリア公転中心に関して対称な位置に配置し、そのピッチ円の直径比は所定の寸法比に設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載された研磨装置。
  4. 前記上下両定盤のうち上方定盤を固定定盤とすることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載された研磨装置。
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