JP3961990B2 - Rfタグ非接触形icカード読取機能付き携帯電話機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、RFタグまたは非接触形ICカードを読み取る機能を備えたRFタグ非接触形ICカード読取機能付き携帯電話機に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話機にRFタグを読み取る機能を付加することが考えられている。この構成によれば、携帯電話機をRFタグ読取装置として使用できるので、使い勝手がよくなる。この構成の場合、携帯電話機にRFタグ読取回路を組み込むだけで製造可能である。
【0003】
一方、携帯電話機にRFタグとしての機能を付加することも考えられている。この構成の場合、携帯電話機にRFタグとしての機能を実現するRFタグ回路を組み込むことにより製造することができる。尚、このような構成の装置に関連する技術として、次の特許文献1が知られている。
【0004】
【特許文献1】
特開平4−147082号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
さて、本発明者は、携帯電話機に上記した2つの機能、即ち、RFタグを読み取る機能と、RFタグとしての機能とを付加してみようと考えた。この場合、RFタグ読取回路とRFタグ回路を携帯電話機に組み込めば、具体的には、携帯電話機に内蔵されたプリント配線基板に上記2つの回路を実装するように構成すれば、実現することができる。
【0006】
しかし、携帯電話機のプリント配線基板に上記2つの回路を実装するためには、プリント配線基板の面積を大きくする必要があることから、プリント配線基板が大型化し、ひいては、携帯電話が大型化してしまうという不具合があった。尚、ここまでは、携帯電話機にRFタグの読取機能及びRFタグとしての機能を付加する構成について説明したが、RFタグに代えて非接触形ICカードを用いた場合、即ち、携帯電話機に非接触形ICカードの読取機能及び非接触形ICカードとしての機能を付加する構成を製造する場合も、同様な不具合が生ずることがわかっている。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、携帯電話機に、RFタグまたは非接触形ICカードを読み取る機能と、RFタグまたは非接触形ICカードとしての機能とを付加しながら、機器本体が大型化することを防止できるRFタグ非接触形ICカード読取機能付き携帯電話機を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明によれば、RFタグまたは非接触形ICカードを読み取る読取回路を備えた携帯電話機において、読取回路は、RFタグまたは非接触形ICカードを読み取る機能と、RFタグまたは非接触形ICカードとしての機能とを共通して実現するために必要な構成として、上記2つの機能を実現する2つの制御プログラムを備えるソフトウエア構成と、上記2つの機能に対してほとんど共用することができるハードウエア構成とを有するように構成したので、携帯電話機に、RFタグまたは非接触形ICカードを読み取る機能と、RFタグまたは非接触形ICカードとしての機能とを付加しながら、携帯電話機本体が大型化することを防止できる。また、2枚のカード部材を有すると共に折りたたみ式のカード形状をなす本体と、一方のカード部材に設けられたコイル状のアンテナと、一方のカード部材における前記アンテナの内側に設けられた高透磁率部材と、他方のカード部材における前記本体を折りたたんだ状態で前記一方のカード部材の高透磁率部材と重なる位置に設けられた高透磁率部材とを備える構成としたので、携帯電話機の本体が小形軽量になると共に、外観のデザインが良好なものとなり、また、RFタグまたは非接触形ICカードが例えば電磁誘導方式である場合に、上記2つの高透磁率部材により磁束の通り道を設定することができる。
【0010】
請求項2の発明においては、前記本体が折りたたまれた状態あることを検出する検出手段を備えると共に、前記検出手段からの検出結果に基づいて、前記読取回路を、RFタグまたは非接触形ICカードのリーダライターとして機能させるモードとするか、RFタグまたは非接触形ICカードとして機能させるモードとするかを設定するモード設定手段を備えるように構成した。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施例について、図1ないし図3を参照しながら説明する。まず、図1は、本実施例のRFタグ読取機能付き携帯電話機1の電気的構成を示す機能ブロック図である。この図1に示すように、本実施例のRFタグ読取機能付き携帯電話機1は、携帯電話機能部2と、RFタグリーダライター機能部3と、電源回路4とから構成されている。
【0013】
携帯電話機能部2は、周知の携帯電話機の電気的構成とほぼ同じ構成で構成されており、携帯電話機の各種機能を有している。この携帯電話機能部2は、MPU5と、メモリ6と、携帯電話通信回路7とを備えて構成されている。MPU5は、携帯電話機能部2全体を制御する機能を有している。メモリ6は、ROM、RAM、EEPROM等で構成されている。
【0014】
電源回路4は、上記携帯電話機能部2及びRFタグリーダライター機能部3へ電源を供給するものであり、周知の携帯電話機の電源部とほぼ同じ構成で構成されており、充電可能なバッテリ(2次電池)を備えている。
【0015】
RFタグリーダライター機能部3は、RFタグを読み取るRFタグリーダとしての機能と、RFタグにデータを書き込むRFタグライターとしての機能とを有している。このRFタグリーダライター機能部3が、本発明の読取回路を構成している。
【0016】
そして、上記RFタグリーダライター機能部3は、制御部8と、エンコードデコード化ディジタル処理部9と、変復調アナログ処理部10と、アンテナ部11とを備えて構成されている。制御部8は、RFタグリーダライター機能部3の動作全体を制御する機能を有しており、CPU、ROM、RAM、EEPROM等を備えて構成されている。
【0017】
ここで、制御部8のROMには、RFタグリーダライター機能部3を制御するための制御プログラムが記憶されており、この制御プログラムは、RFタグリーダライターとしての動作を制御する制御プログラムと、RFタグとしての動作を制御する制御プログラム(即ち、RFタグの機能を模擬(シミュレーション)するための制御プログラム)とから構成されている。
【0018】
また、制御部8のEEPROMは、不揮発性メモリであり、RFタグリーダライターとして動作するときにアクセス可能なメモリであると共に、RFタグとして動作するときにアクセス可能なメモリでもある。即ち、上記EEPROMの全体(またはその一部)が公開メモリを構成している。
【0019】
次に、図2を参照して、周知構成のRFタグリーダライター12によって、周知構成のRFタグ13を読み取る場合の動作について説明する。まず、RFタグリーダライター12からRFタグ13へ送信する場合、RFタグリーダライター12においては、送信用のデータをエンコードし、このエンコードしたデータを変調し、この変調した送信信号をアンテナを介してRFタグ13へ向けて送信するように構成されている。
【0020】
そして、RFタグ13においては、上記RFタグリーダライター12からの送信信号をアンテナを介して受信すると、この受信信号を復調し、この復調した信号をデコードし、このデコードしたデータを入力して、このデータ(例えばコマンド等)に基づいた処理を実行するように構成されている。尚、RFタグ13は、周知のように、受信信号の電力(受信電力)に基づいて動作するように構成されている。
【0021】
次に、RFタグ13からRFタグリーダライター12へ送信する場合、即ち、RFタグ13から送信された送信信号をRFタグリーダライター12が受信する場合の動作について説明する。この場合、RFタグ13においては、送信用のデータをエンコードし、このエンコードしたデータを変調し、この変調した送信信号をアンテナを介してRFタグリーダライター12へ向けて送信するように構成されている。
【0022】
そして、RFタグリーダライター12においては、上記RFタグ13からの送信信号をアンテナを介して受信すると、この受信信号を復調し、この復調した信号をデコードし、このデコードしたデータを入力して、このデータ(例えばRFタグ13のIDデータ等)に基づいた処理を実行するように構成されている。
【0023】
ここで、上記RFタグリーダライター機能部3がRFタグリーダライター12として動作する場合は、エンコードデコード化ディジタル処理部6がデータのエンコード処理(送信時)とデータのデコード処理(受信時)を実行し、変復調アナログ処理部7が変調処理(送信時)と復調処理(受信時)を実行するように構成されている。
【0024】
また、上記RFタグリーダライター機能部3がRFタグ13として動作する場合(RFタグ13としての機能を模擬する場合)は、エンコードデコード化ディジタル処理部6がデータのデコード処理(受信時)とデータのエンコード処理(送信時)を実行し、変復調アナログ処理部7が復調処理(受信時)と変調処理(送信時)を実行するように構成されている。
【0025】
ここで、RFタグリーダライター機能部3が、RFタグリーダライター12としての機能と、RFタグ13としての機能とを共通して実現するために必要な構成として、ソフトウエア構成とハードウエア構成があり、ソフトウエア構成としては、上記2つの機能を実現する2つの制御プログラムを備え、実行する機能(モード)に応じて実行する制御プログラムを切り替えるように構成されている。これに対して、ハードウエア構成は、図2に示すように、上記2つの機能に対してほとんど共用することができる。
【0026】
尚、上記2つの機能に対して共用できないハードウエア構成がある場合には、その共用できないハードウエア構成だけをそれぞれ設けるように構成すれば良い。これにより、RFタグリーダライター機能部3のハードウエア構成は、周知のRFタグ読取装置のハードウエア構成とほぼ同じ構成となり、ソフトウエア構成が異なるような構成となっている。
【0027】
次に、上記構成の携帯電話機1の動作について、図3のフローチャートも参照して説明する。携帯電話機1の電源がオンされている状態で、ステップS10において、ユーザーによりキー操作が実行されると、ステップS20へ進み、上記キー操作が、携帯電話機1をRFタグリーダライターとして機能させるための設定であるか否かを判断するように構成されている。
【0028】
上記判断ステップS20において、RFタグリーダライターとして機能させるための設定であると判断された場合、「YES」へ進み、携帯電話機1をRFタグリーダライターとして機能させるモード(リーダライターモード)を設定する(ステップS30)。この場合、例えば、モード判定用のフラグを「1」に設定する。
【0029】
続いて、ステップS40へ進み、携帯電話機1のRFタグリーダライター機能部3をRFタグリーダライターとして動作させるように制御する構成となっている。これにより、携帯電話機1(RFタグリーダライター機能部3)がリーダライターモードで動作し、携帯電話機1によってRFタグを読み取ることが可能になる。
【0030】
一方、上記ステップS20において、RFタグリーダライターとして機能させるための設定でないと判断された場合、「NO」へ進み、ステップS50へ進み、前記キー操作が、携帯電話機1をRFタグとして機能させるための設定であるか否かを判断する。
【0031】
この判断ステップS50において、RFタグとして機能させるための設定であると判断された場合、「YES」へ進み、携帯電話機1(RFタグリーダライター機能部3)をRFタグとして機能させるモード(RFタグモード)に設定する(ステップS60)。この場合、例えば、モード判定用のフラグを「0」に設定する。
【0032】
続いて、ステップS70へ進み、携帯電話機1のRFタグリーダライター機能部3をRFタグとして動作させるように制御する構成となっている。これにより、携帯電話機1(RFタグリーダライター機能部3)がRFタグモードで動作し、他のRFタグ読取装置によって、携帯電話機1(RFタグリーダライター機能部3)、即ち、RFタグを読み取ることが可能になる。
【0033】
尚、携帯電話機1のRFタグリーダライター機能部3がRFタグとして動作する場合、通常のRFタグと同様にして、受信電力を動作電源としている。この場合、RFタグリーダライター機能部3の動作電力が小さくなるから、携帯電話機1(RFタグリーダライター機能部3)をRFタグとして機能させる場合、そのときの返信電力の大きさは、携帯電話機1(RFタグリーダライター機能部3)をRFタグリーダライターとして動作させるときの返信電力(送信電力)よりも小さくなる(即ち、通常のRFタグの返信電力程度となる)。
【0034】
また、上記携帯電話機1のRFタグリーダライター機能部3がRFタグとして動作する場合の電源を、携帯電話機1の電源回路4から得るように構成しても良い。即ち、携帯電話機1の電源部4のバッテリからRFタグリーダライター機能部3(RFタグの読取回路)に給電するように構成しても良い。このように構成すると、RFタグリーダライター機能部3の動作電力が大きくなるから、携帯電話機1(RFタグリーダライター機能部3)をRFタグとして機能させる場合の返信電力の大きさが、通常のRFタグの返信電力よりも大きくなる。これにより、携帯電話機1をRFタグとして動作させるときの通信距離を長くすることができる。
【0035】
一方、上記ステップS50において、RFタグリーダライター機能部3をRFタグとして機能させるための設定でないと判断された場合、「NO」へ進み、携帯電話機1の他の機能、即ち、携帯電話機1としての各機能を上記キー操作に対応するように動作させるモードとなる(ステップS80)。
【0036】
さて、上記携帯電話機1の電源がオフされている場合には、携帯電話機1(RFタグリーダライター機能部3)をRFタグとして機能させるモード(RFタグモード)が自動的に設定されている。従って、携帯電話機1の電源オフ時には、携帯電話機1はRFタグとして動作する。即ち、他のRFタグ読取装置によって、携帯電話機1(即ち、RFタグ)を読み取ることが可能になる。
【0037】
この場合、携帯電話機1(RFタグリーダライター機能部3)がRFタグとして動作する場合、通常のRFタグと同様にして、受信電力を動作電源としている。尚、電源オフ時にも、携帯電話機1(RFタグリーダライター機能部3)がRFタグとして動作する場合の電源を、携帯電話機1の電源回路4から得るように構成しても良い。
【0038】
そして、このように、携帯電話機1の電源オフ時に、携帯電話機1がRFタグとして動作する構成であると、携帯電話機1をリサイクル処理するときに、他のRFタグ読取装置によって、携帯電話機1(RFタグ)からリサイクル情報を容易に読み出すことができる。この場合、携帯電話機1がRFタグとして動作するときにアクセス可能なメモリ(公開メモリ、本実施例の場合、EEPROM)に上記リサイクル情報(リサイクル時に必要な情報)を予め書き込んでおく必要がある。尚、上記リサイクル情報としては、製品情報、工場生産時の情報、工場出荷時の情報、使用時の情報、故障(障害)情報等がある。
【0039】
ここで、携帯電話機1をRFタグとして使用する場合の具体的用途について、以下説明する。まず、携帯電話機1のRFタグをプリペイドカードとして使用する使用形態がある。これにより、例えば自動販売機がRFタグリーダライターを備えた構成の場合、携帯電話機1(RFタグ)を自動販売機に近づけるだけで商品を購入することが可能となる。また、駅の自動改札機がRFタグリーダライターを備えた構成の場合、携帯電話機1(RFタグ)を自動改札機に近づけるだけで改札することが可能となる。
【0040】
更に、携帯電話機1のRFタグを予約カードとして使用する使用形態がある。具体的には、携帯電話機1(RFタグ)を、コンサートやエベント等の入場券として利用したり、本や通信販売品や種々の商品等の購入予約券として利用したり、鉄道の指定席や飛行機の航空券として利用したりすることが可能になる。
【0041】
また、携帯電話機1のRFタグを、その携帯電話機1自身のライフサイクル管理に使用することも可能である。この場合には、携帯電話機1(RFタグ)に、流通管理のデータ、販売管理のデータ(JANコード等)、在庫管理のデータ、リサイクルデータ(材料や稼動実績等を示すデータ)等を適宜記憶させるように構成すれば良い。
【0042】
次に、携帯電話機1をRFタグリーダライターとして使用する場合の具体的用途について、説明する。まず、携帯電話機1のRFタグリーダライターを、各種の電気機器を制御する制御用リモコンとして使用する使用形態がある。具体的には、携帯電話機1(RFタグリーダライター)を、テレビやエアコンやステレオ等のリモコンとして使用したり、住宅の玄関の鍵(リモコン)として使用したり、車のドアの鍵(リモコン)として使用したり、パソコンのセキュリティ用のリモコンとして使用したりすることが好ましい。
【0043】
また、2個の携帯電話機1の間でデータを受け渡ししたい場合に、データを受け取る側の携帯電話機1をRFタグリーダライターとして使用し、データを渡す側の携帯電話機1をRFタグとして使用するように構成すれば良い。そして、前者の携帯電話機1(RFタグリーダライター)によって、後者の携帯電話機1(RFタグ)を読み取ることにより、データを受け取ることが可能になる。これにより、後者の携帯電話機1(RFタグ)内に記憶されている各種のデータを前者の携帯電話機1(RFタグリーダライター)内に移すことができる。尚、上記各種のデータとしては、上述した携帯電話機1をRFタグとして使用する場合の各種用途のデータや、携帯電話機1の内蔵データ(例えば電話番号帳等のデータ)などが考えられる。上記携帯電話機1の内蔵データの場合には、該内蔵データをRFタグ(RFタグリーダライター機能部3)のメモリ(公開メモリ)に予め記憶させておく必要がある。
【0044】
ちなみに、2個の携帯電話機の間でデータを受け渡す装置の従来技術として、特開2000−83088号公報がある。しかし、この公報の構成の場合、2個の携帯電話機を接続する専用の接続ケーブルが必要であると共に、そのケーブルで2個の携帯電話機を接続する作業が必要になり、かなり面倒である。これに対して、上記実施例によれば、非接触で2個の携帯電話機間でデータを受け渡すことが可能になる。
【0045】
また、上記実施例によれば、携帯電話機1のRFタグリーダライター機能部3(RFタグ読取回路)によってRFタグとしての機能を模擬するように構成したので、RFタグ用の回路を実装しなくても済む。従って、携帯電話機1に、RFタグを読み取る機能とRFタグとしての機能とを付加しながら、携帯電話機1本体が大型化することを防止できる。
【0046】
更に、上記実施例においては、公開メモリを備え、RFタグリーダライター機能部3をRFタグとして機能させる場合に、上記公開メモリにアクセス可能なように構成したので、RFタグとして動作したときに上記公開メモリに記憶させたデータを、携帯電話機1の電源オン時に携帯電話機1側から容易に利用することが可能になる。
【0047】
更にまた、上記実施例において、携帯電話機1のRFタグリーダライター機能部3をRFタグとして機能させる場合に、携帯電話機1のバッテリからRFタグリーダライター機能部3に給電するように構成しても良い。このように構成すると、RFタグとして動作するときの通信距離を通常よりも長くすることが可能になる。
【0048】
一方、上記実施例において、RFタグリーダライター機能部3の制御部8のメモリ(特には、そのEEPROM)に、読み取り対象のRFタグのIDを記憶するように構成すると共に、上記メモリに記憶されているIDのRFタグを指定して読み取り動作を実行するように構成することが好ましい。このように構成すると、特定のRFタグだけを指定して読み取ることができる。
【0049】
図4は、本発明の第2の実施例を示すものである。尚、第1の実施例と同一構成には、同一符号を付している。この第2の実施例では、携帯電話機1の全体を制御するMPUによって、RFタグリーダライター機能部3(読取回路)を制御するように構成した、即ち、MPUを共通化するように構成した。
【0050】
具体的には、図4に示すように、携帯電話機能部2を、メモリ6と、携帯電話通信回路7と、RFタグリーダライター機能部3のMPU14とから構成した。そして、RFタグリーダライター機能部3を、MPU14と、メモリ15と、エンコードデコード化ディジタル処理部9と、変復調アナログ処理部10と、アンテナ部11とから構成した。尚、メモリ15は、ROM、RAM、EEPROM等で構成されている。
【0051】
また、本実施例の場合、RFタグリーダライター機能部3のうちの、MPU14、メモリ15、エンコードデコード化ディジタル処理部9及び変復調アナログ処理部10は、例えば1個の半導体チップ(MPUチップ)で構成されている。
【0052】
そして、上述した以外の第2の実施例の構成は、第1の実施例の構成とほぼ同じ構成となっている。従って、第2の実施例においても、第1の実施例のほぼ同じ作用効果を得ることができる。特に、第2の実施例によれば、携帯電話機1の全体を制御するMPU14によって、RFタグリーダライター機能部3(読取回路)を制御するように構成したので、部品点数を削減することができ、ひいては、携帯電話機1の本体を小形化できる。
【0053】
図5は、本発明の第3の実施例を示すものである。尚、第1の実施例と同一構成には、同一符号を付している。この第3の実施例では、携帯電話機1の本体16を、折りたたみ式のカード形状とするように構成した。
【0054】
具体的には、図5(a)、(b)、(c)に示すように、携帯電話機1の本体16は、2枚のカード部材17、18を折りたたみ可能な接続部材19により接続して構成されている。カード部材17には、キーボード20、マイクロフォン21、磁気回路を構成する高透磁率部材22が配設されている。カード部材18には、表示部23、スピーカ24、アンテナコイル25(RFタグリーダライター機能部3のアンテナ部11)、磁気回路を構成する高透磁率部材26が配設されている。上記高透磁率部材22、26をアンテナコイル25の内部に配設する理由は、RFタグが例えば電磁誘導方式である場合に、磁束の通り道を設定するためである。尚、携帯電話機1の回路には、金属部が多く、磁束が通り難いという特性がある。
【0055】
そして、携帯電話機能部2、RFタグリーダライター機能部3及び電源回路4を構成する各種の電気的構成は、2つのカード部材17、18に適宜分散して配設されている。尚、電源回路4のバッテリとしては、フィルム型の2次電池を用いれば良い。
【0056】
また、カード部材17、18を折りたたんだ状態で、その厚み寸法が普通のカードの厚み寸法(例えば0.8mm)となるように構成することが好ましい。尚、各カード部材17、18の厚み寸法がそれぞれ普通のカードの厚み寸法(例えば0.8mm)となる程度に構成しても良い。
【0057】
更に、上記第3の実施例においては、携帯電話機1の本体16が折りたたまれた状態であることを検出する検出手段(例えばマイクロスイッチ等)を設けると共に、この検出手段からの検出結果に基づいて、携帯電話機1のRFタグリーダライター機能部(読取回路)3を、RFタグのリーダライターとして機能させるモードとするか、RFタグとして機能させるモードとするかを設定するモード設定手段の機能を設けるように構成されている。この場合、携帯電話機1の本体16が折りたたまれているときに、例えばRFタグとして機能させるモードとし、該本体16が開かれているときに、RFタグのリーダライターとして機能させるモードとするように構成されている。
【0058】
尚、上述した以外の第3の実施例の構成は、第1の実施例の構成とほぼ同じ構成となっている。従って、第3の実施例においても、第1の実施例のほぼ同じ作用効果を得ることができる。特に、第3の実施例によれば、携帯電話機1の本体16を、折りたたみ式のカード形状としたので、携帯電話機1の本体16が小形軽量になると共に、携帯電話機1の外観のデザインが良好なものとなる。
【0059】
また、上記第3の実施例では、本体16が折りたたまれた状態であることを検出する検出手段を設けると共に、この検出手段からの検出結果に基づいて、RFタグリーダライター機能部3を、RFタグのリーダライターとして機能させるモードとするか、RFタグとして機能させるモードとするかを設定するモード設定手段を設けるように構成した。この構成によれば、携帯電話機1の電源オン時に、携帯電話機1を、RFタグのリーダライターとして機能させるモードとするか、RFタグとして機能させるモードとするかを自動的に設定することができるから、使い勝手が良くなる。
【0060】
尚、上記各実施例や変形例においては、RFタグ及びRFタグリーダライターに適用したが、これに代えて、非接触形ICカード及び非接触形ICカードリーダライターに適用しても良く、ほぼ同様な作用効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例を示す携帯電話機のブロック図
【図2】 RFタグリーダライターによってRFタグを読み取るときの動作を説明する図
【図3】 フローチャート
【図4】 本発明の第2の実施例を示す図1相当図
【図5】 本発明の第3の実施例を示すものであり、(a)は携帯電話機を開いた状態の上面図、(b)は携帯電話機を開いた状態の側面図、(c)携帯電話機を折りたたんだ状態の側面図
【符号の説明】
1はRFタグ読取機能付き携帯電話機、2は携帯電話機能部、3はRFタグリーダライター機能部(読取回路)、4は電源部、11はアンテナ部、12はRFタグリーダライター、13はRFタグ、14はMPU、15はメモリ、16は本体、17、18はカード部材、19は接続部材を示す。
Claims (2)
- RFタグまたは非接触形ICカードを読み取る読取回路を備えたRFタグ非接触形ICカード読取機能付き携帯電話機において、
2枚のカード部材を有すると共に折りたたみ式のカード形状をなす本体と、
一方のカード部材に設けられたコイル状のアンテナと、
一方のカード部材における前記アンテナの内側に設けられた高透磁率部材と、
他方のカード部材における前記本体を折りたたんだ状態で前記一方のカード部材の高透磁率部材と重なる位置に設けられた高透磁率部材とを備え、
前記読取回路は、RFタグまたは非接触形ICカードを読み取る機能と、RFタグまたは非接触形ICカードとしての機能とを共通して実現するために必要な構成として、上記2つの機能を実現する2つの制御プログラムを備えるソフトウエア構成と、上記2つの機能に対してほとんど共用することができるハードウエア構成とを有することを特徴とするRFタグ非接触形ICカード読取機能付き携帯電話機。 - 前記本体が折りたたまれた状態あることを検出する検出手段と、
前記検出手段からの検出結果に基づいて、前記読取回路を、RFタグまたは非接触形ICカードのリーダライターとして機能させるモードとするか、RFタグまたは非接触形ICカードとして機能させるモードとするかを設定するモード設定手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載のRFタグ非接触形ICカード読取機能付き携帯電話機。
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JP2003179637A JP3961990B2 (ja) | 2003-06-24 | 2003-06-24 | Rfタグ非接触形icカード読取機能付き携帯電話機 |
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