JP3961330B2 - 半導体ウエハの化学処理装置及び化学処理方法 - Google Patents

半導体ウエハの化学処理装置及び化学処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば太陽電池などの製造工程において使用される半導体ウエハの化学処理装置及び化学処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の一般的な太陽電池の製造工程について、図11(a)〜(e)を参照して説明する。なお、図示は省略しているが、図11(a)〜(e)の各工程において、通常、板状のシリコン半導体ウエハは、ウエハキャリアに複数枚まとめて収納され、自動搬送システムによって各工程間を搬送される。
【0003】
P型多結晶のシリコン半導体ウエハの入荷工程(図11(a)参照)では、シリコン半導体ウエハ201の表面には、シリコンインゴット(図示省略)からスライス加工した際の欠陥層202が残留している。
【0004】
シリコンエッチング工程(図11(b)参照)では、シリコン半導体ウエハ201をアルカリ性の水溶液が満たされた薬液槽(図示省略)に浸漬してエッチング処理し、欠陥層202を除去する。ただし、シリコンエッチング工程では、複数枚のシリコンウエハを収納したウエハキャリアごと薬液槽に浸漬するのが通常である。
【0005】
N+拡散工程(図11(c)参照)では、シリコン半導体ウエハ201の受光面になる表側に熱処理等にてN+拡散層203を形成する。
【0006】
反射防止膜形成工程(図11(d)参照)では、CVD法などの成膜方法にてシリコン半導体ウエハ201の表側に光の吸収を向上させる反射防止膜204を形成する。
【0007】
電極形成工程(図11(e)参照)では、印刷法などのパターニング方法にてシリコン半導体ウエハ201の裏側に全面電極205及びコンタクト電極206を形成し、さらにシリコン半導体ウエハ201の表側にコンタクト電極207を形成する。
【0008】
以上のような太陽電池の製造工程において、従来は、図8ないし図10に示すシリコンエッチング化学処理装置が一般に採用されていた。ただし、図8は、化学処理装置の全体構成図、図9は、搬送ロボットによって浮き上がり押さえ治具をキャリアにセットする様子を示す説明図、図10は、アルカリエッチ槽と純水洗浄槽との間を移動する搬送ロボットの様子を示す説明図である。
【0009】
この化学処理装置は、全体が筐体101内に組み付けられており、筐体101内には、2台の搬送ロボットA2,B2が備えられている。処理槽は、アルカリエッチ槽103、純水洗浄槽104、酸中和処理槽105、純水洗浄槽106、乾燥槽107の5槽からなる。また、投入ベルト部102と排出ベルト部108とで前工程と次工程とのインターフェイスをとっている。
【0010】
搬送ロボットA2,B2は、図9及び図10に詳細に示すように、筐体101の天面部101aに設けられた図示しないレール部材に支持される形で、搬送方向Xに沿って往復移動可能に設けられており、図示しない駆動機構部により上下動可能な支持杆110によって支持されている。この支持杆110の下部にはロボット本体部111が取り付けられており、このロボット本体部111に、一対のキャリアアーム112,112及び治具用アーム115,115が設けられている。
【0011】
また、キャリアアーム112には、一定の間隔を存して3個のキャリア用チャック113が設けられており、各キャリアアーム112,112に設けられた3個のキャリア用チャック113同士がそれぞれ対向するように配置されている。
【0012】
同様に、治具用アーム115には、一定の間隔を存して3個の治具用チャック116が設けられており、各治具用アーム115,115に設けられた3個の治具用チャック116,116同士がそれぞれ対向するように配置されている。
【0013】
これらキャリア用チャック113及び治具用チャック116は、キャリアアーム112及び治具用アーム115を回転駆動することにより、開閉可能な構造となっている。
【0014】
一方、シリコン半導体ウエハ201を収納するキャリア301は、側面視上向きコ字状に形成されており、このキャリア301の上面開口部302から、一定の間隔を存して複数枚のシリコン半導体ウエハ201が収納されるようになっている。キャリア301の左右側壁の上端部には、係止部303が設けられており、この係止部303を搬送ロボットA2,B2のキャリア用チャック113で掴むことによってキャリア301を搬送するようになっている。
【0015】
シリコンエッチングのような激しい化学反応が起こる処理では、液中で反応により発生したガスがシリコン半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」ともいう)201の表面に付着し、ウエハ201の浮き上がりを発生させる。従って、従来の化学処理装置では、ウエハ201の浮き上がりを避けるために、ウエハ201を収納して搬送するキャリア301の上面開口部302に、浮き上がり押さえ治具401を載せて、アルカリエッチ処理槽105でのウエハ201の浮き上がりを防止している。そのため、筐体101の投入側(図8では左側)には、この浮き上がり押さえ治具401を収納しておく治具収納部109が設けられている。
【0016】
次に、上記構成の化学処理装置を使用したシリコンエッチング処理工程について説明する。
【0017】
まず、前工程よりキャリア301に複数枚収納されたウエハ201が投入ベルト部102により搬送されて待機位置500で止まる。
【0018】
次に、搬送ロボットA2が、治具用チャック116により、治具収納部109に収納されている浮き上がり押さえ治具401の中から1個の浮き上がり押さえ治具401を掴み、待機位置500まで排出する。そして、待機位置500にあるキャリア301の上面開口部302に浮き上がり押さえ治具401を載置(セット)する。
【0019】
次に、搬送ロボットA2は、キャリア用チャック113により、浮き上がり押さえ治具401のセットされたキャリア301を掴み、アルカリエッチ槽103に浸漬させる。この後、搬送ロボットA2をアルカリエッチ槽103から退避させてエッチング処理を行う。
【0020】
このとき、液中で反応により発生したガスがウエハ201の表面に付着し、ウエハ201の浮き上がりを発生させるが、キャリア301の上には浮き上がり押さえ治具401がセットされているため、ウエハ201の浮き上がりは防止される。
【0021】
一定時間エッチング処理されたウエハ201は、搬送ロボットA2により次の純水洗浄槽104に搬送され、浸漬される。このとき、浮き上がり押さえ治具401は、治具用チャック116によりチャックしたまま純水洗浄槽104から搬送ロボットA2を退避させ、治具収納部109まで搬送して、浮き上がり押さえ治具401を治具収納部109に戻す。
【0022】
純水洗浄槽104での洗浄以降は、もう1台の搬送ロボットB2にて、酸中和処理槽105、純水洗浄槽106、乾燥槽107と順次搬送されてそれぞれの処理が行われ、最後に排出ベルト部108に排出されて、次の工程に搬送されることになる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の化学処理装置では、浮き上がり押さえ治具401の搬送、キャリア301へのセットといった工程が必要であるが、浮き上がり押さえ治具401をキャリア301にセットすることが非常に難しく、搬送トラブルを引き起こす一因となっていた。そして、一旦搬送トラブルが起こると、アルカリエッチ槽103でウエハ201が全部浮き上がり、全て不良品になってしまうといった問題があった。
【0024】
また、安定した品質のシリコンエッチング処理を行うには非常に処理時間がかかり、他の洗浄工程と比較しても数倍時間がかかるため、通常は1つのアルカリエッチ槽103内にキャリア301を数列(従来例では3列)配置して設備効率を上げている。すなわち、大きなアルカリエッチ槽103を形成し、その中に3つのキャリア301を同時に浸漬してエッチング処理する構成としている。この場合、シリコンエッチングのような激しい化学反応が起こる処理では、液中での反応によりウエハ201のみならずキャリア301自体にも浮力を及ぼすため、液中でキャリア301が移動して位置ずれを起こし、搬送ロボットA2による搬送ミスを招くといった問題があった。
【0025】
さらに、従来の化学処理装置では、浮き上がり押さえ治具401とキャリア301との搬送を同じ搬送ロボットA2で行っているため、搬送量が多くなり、タクトタイムを遅くする要因にもなっている。また、浮き上がり押さえ治具401のみを個別に搬送するロボットを設けた場合には、設備コストのアップになり、動作的にも複雑になるといった問題がある。
【0026】
本発明はかかる問題点を解決すべく創案されたもので、その目的は、従来の浮き上がり押さえ治具を用いることなく、エッチング処理槽での安定した処理動作を実現することのできる半導体ウエハの化学処理装置及び化学処理方法を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明の半導体ウエハの化学処理装置は、半導体ウエハを収納したキャリアを保持して化学処理槽の液内に浸漬させる搬送ロボットを有する半導体ウエハの化学処理装置であって、前記搬送ロボットは、ロボット本体、このロボット本体部に設けられた一対のキャリアアー、各キャリアアームに設けられたキャリア用チャック、及び、各キャリアアームに取り付けられ、前記キャリアに収納された半導体ウエハの液内での浮き上がりを押さえる第1浮き上がり押さえを備えており、前記化学処理槽は、棒状に形成された押え杆、前記押え杆を保持する回動杆、及び、前記回動杆を駆動する駆動機構からなる第2浮き上がり押さえ部を備えており、前記押さえ杆は、前記搬送ロボットによって前記化学処理槽の液内に浸漬させたキァリアをチャックした状態の前記キャリア用チャックの間を上下に回動可能に設けられていることを特徴としている。
【0028】
このような特徴を有する本発明によれば、キャリアを化学処理槽に浸漬させる過程では、搬送ロボットに設けられた第1浮き上がり押さえ部によって半導体ウエハの浮き上がりが確実に押さえられ、化学処理中は化学処理槽内に設けられた第2浮き上がり押さえ部によって半導体ウエハの浮き上がりが確実に押さえられるので、高速で安定した処理動作を実現することができる。
【0029】
また、本発明の半導体ウエハの化学処理装置によれば、前記第2浮き上がり押さえ部は、前記化学処理槽の液内にて前記半導体ウエハが前記キャリアから若干浮き上がった状態で半導体ウエハの浮き上がりを押さえるように設けられている。これにより、半導体ウエハの全体に化学処理であるエッチング処理が施されることになる。
【0030】
また、本発明の半導体ウエハの化学処理装置によれば、前記化学処理槽内に、前記キャリアの位置を固定するキャリアガイド手段が設けられていることを特徴としている。このように、キャリアガイド手段によってキャリアの位置を固定することで、キャリアの転倒や移動が防止されるので、搬送ロボットで搬出するときの搬出ミスも発生しない。
【0031】
また、本発明の半導体ウエハの化学処理装置によれば、前記搬送ロボットは、保持したキャリアに収納されている半導体ウエハに対して散水する散水手段を備えていることを特徴としている。このように、半導体ウエハが空中にあるときに散水手段により散水することで、空中での異常エッチング反応を静止させることができる。
【0032】
また、本発明の半導体ウエハの化学処理方法は、半導体ウエハを収納したキャリアを保持して化学処理槽の液内に浸漬させる搬送ロボットを備え、この搬送ロボットは、ロボット本体、このロボット本体部に設けられた一対のキャリアアー、各キャリアアームに設けられたキャリア用チャッ及び、各キャリアアームに取り付けられ、前記キャリアに収納された半導体ウエハの液内での浮き上がりを押さえる第1浮き上がり押さえ部を有しており、前記化学処理槽は、棒状に形成された押え杆、前記押え杆を保持する回動杆、及び、前記回動杆を駆動する駆動機構部からなる第2浮き上がり押さえ部を有している半導体ウエハの化学処理装置を用いた半導体ウエハの化学処理方法であって、キャリア用チャックによりキャリアを掴んだ状態で化学処理槽に浸漬させる工程と、液中で浮き上がってきた半導体ウエハを第1浮き上がり押さえ部で受け止める工程と、キャリア用チャックでキャリアを保持した状態で、駆動機構部を駆動して垂直状態の第2浮き上がり押さえ部の押さえ杆を下方に回動し、キャリア用チャック間を水平状態まで降下させる工程と、キャリア用チャックを開いて第1浮き上がり押さえ部と共に搬送ロボットを化学処理槽から退避させる工程と、第2浮き上がり押さえ部にて半導体ウエハの浮き上がりを押さえた状態で化学処理を行う工程と、化学処理後にキャリア用チャック及び第1浮き上がり押さえ部を化学処理槽内に進入させてキャリアを保持する工程と、キャリア用チャックでキャリアを保持した状態で、駆動機構部を駆動して水平状態の第2浮き上がり押さえ部の押さえ杆を上方に回動し、キャリア用チャック間を垂直状態まで上昇させる工程と、第1浮き上がり押さえ部にて半導体ウエハを押さえた状態で搬送ロボットを化学処理槽から退避させる工程と、からなることを特徴としている。
【0033】
このような特徴を有する本発明によれば、キャリアを化学処理槽に浸漬させる工程では、搬送ロボットに設けられた第1浮き上がり押さえ部によって半導体ウエハの浮き上がりが確実に押さえられ、化学処理中は化学処理槽内に設けられた第2浮き上がり押さえ部によって半導体ウエハの浮き上がりが確実に押さえられるので、高速で安定したエッチング処理を行うことができる。
【0034】
また、本発明の半導体ウエハの化学処理方法によれば、前記搬送ロボットによる次の化学処理槽までの搬送途中において、搬送ロボットに設けられた散水手段により半導体ウエハに散水する工程をさらに備えたことを特徴としている。このように、半導体ウエハが空中にあるときに散水することで、空中での異常エッチング反応を静止させることができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0036】
図1ないし図7は、本発明の半導体ウエハの化学処理装置の一実施の形態を示しており、図1は装置全体の構成図、図2は搬送ロボットの外観斜視図、図3はアルカリエッチ槽内での押さえ機構部とキャリアとの関係を示す斜視図、図4はエッチング処理工程から洗浄工程に移る状態を示す部分拡大斜視図、図5ないし図7は、アルカリエッチ槽内での搬送ロボットと押さえ機構部の動作を説明するための概略正面図である。
【0037】
本実施の形態の化学処理装置は、全体が筐体1内に組み付けられており、筐体1内には、2台の搬送ロボットA1,B1が備えられている。処理槽は、アルカリエッチ槽3、純水洗浄槽4、酸中和処理槽5、純水洗浄槽6、乾燥槽7の5槽からなる。また、投入ベルト部2と排出ベルト部8とで前工程と次工程とのインターフェイスをとっている。
【0038】
搬送ロボットA1,B1は、筐体1の天面部1aに設けられた図示しないレール部材に支持される形で、搬送方向Xに沿って往復移動可能に設けられており、図示しない駆動機構部により上下動可能な支持杆10によって支持されている。この支持杆10の下部にはロボット本体部11が取り付けられており、このロボット本体部11に、一対のキャリアアーム12,12が設けられている。
【0039】
また、キャリアアーム12には、一定の間隔を存して3個のキャリア用チャック13が設けられており、各キャリアアーム12,12に設けられた3個のキャリア用チャック13同士がそれぞれ対向するように配置されている。
【0040】
このキャリア用チャック13は、キャリアアーム12を回転駆動することにより、開閉可能な構造となっている。
【0041】
また、各キャリアアーム12,12には、3個のキャリア用チャック13の間に取り付けるようにして、シャワーノズル15(ただし、図2及び図4では直方体形状の箱体として図示している)が設けられているとともに、半導体ウエハ21の浮き上がりを防止するための第1浮き上がり押さえ部(第1押さえ手段)14が設けられている。
【0042】
この第1浮き上がり押さえ部14は、キャリア用チャック13とは連動せず、シャワーノズル15とともに常に下方に垂下した状態で固定されている。また、第1浮き上がり押さえ部14単独で上下動可能な構成としてもよい。なお、第1浮き上がり押さえ部14のシリコン半導体ウエハ(以下、単に「半導体ウエハ」という)21との接触部14aには、テフロンのような耐薬品性に優れたやわらかい緩衝材を施しておく。
【0043】
また、シャワーノズル15は、アルカリエッチ槽3から搬出した半導体ウエハ21の空中での化学反応を防止するために、純水ミストシャワーを噴射するノズルである。
【0044】
一方、半導体ウエハ21を収納するキャリア31は、側面視上向きコ字状に形成されており、このキャリア31の上面開口部32から、一定の間隔を存して複数枚の半導体ウエハ21が収納されるようになっている。キャリア31の左右側壁の上端部には、係止部33が設けられており、この係止部33を搬送ロボットA1,B1のキャリア用チャック13で掴むことによってキャリア31を搬送するようになっている。
【0045】
また、アルカリエッチ槽3は、3つのキャリア31を並列に配置可能となっており、各配置位置には、キャリア31の各下角の4隅部を固定するための横断面L字状のキャリア固定ガイド41が設けられている。このキャリア固定ガイド41は、キャリア31の開口部以外の部分とのみ接触する形状に形成されている。すなわち、液の循環を妨げない形状となっている。また、キャリア31が傾くことのないように、ある程度の高さをもって形成されている。
【0046】
また、アルカリエッチ槽3内の各キャリア31の配置位置のロボット駆動部の反対側面上部には、エッチング処理時の半導体ウエハ21の浮き上がりを押さえるための押さえ機構部51がそれぞれ設けられている。
【0047】
この押さえ機構部51は、主に図3及び図4に示すように、筐体1の上部に取り付けられたシリンダを含む駆動機構部52と、この駆動機構部52から垂下されたシリンダロッド53とを備えており、このシリンダロッド53の下端部に、第2浮き上がり押さえ部(第2押さえ手段)54が取り付けられている。
【0048】
第2浮き上がり押さえ部54は、全体が棒状部材で形成されており、キャリア31に収納された複数枚の半導体ウエハ21の浮き上がりを押さえるための押さえ杆55と、この押さえ杆55を上下方向に回動させるための階段状に屈曲形成された回動杆56とからなっている。また、回動杆56は、その端部56aがアルカリエッチ槽3の内壁面に設けられた2枚の支持板57,57によって挟持される形で回動可能に軸支されている。そして、この回動杆56の中程の屈曲部が、シリンダロッド53の下端部に回動可能に軸支された構造となっている。
【0049】
すなわち、駆動機構部52を駆動して、シリンダロッド53を上方に引き上げると、第2浮き上がり押さえ部54の押さえ杆55が上方に回動して、図4に示す垂直状態となる。一方、この状態から駆動機構部52を駆動して、シリンダロッド53を下方に押し下げると、第2浮き上がり押さえ部54の押さえ杆55が下方に回動して、図3に示す水平状態となる。
【0050】
次に、上記構成の化学処理装置を使用したシリコンエッチング処理工程について説明する。
【0051】
まず、前工程よりキャリア31に複数枚収納された半導体ウエハ21が投入ベルト部2により搬送されて待機位置60で止まる。
【0052】
次に、搬送ロボットA1が、キャリア用チャック13によりキャリア31を掴み、アルカリエッチ槽3に浸漬させて、キャリア固定ガイド41に嵌め合わせるように載置する。このとき、第1浮き上がり押さえ部14は、図5に示すように、液中で浮き上がってきた半導体ウエハ21を液中で受け止めている。一方、押さえ機構部51の第2浮き上がり押さえ部54は、図4に示すように垂直状態となっている。従って、キャリア31をキャリア固定ガイド41に嵌め合わせるとき、第2浮き上がり押さえ部54が邪魔になることはない。
【0053】
次に、搬送ロボットA1の第1浮き上がり押さえ部14で半導体ウエハ21を押さえた状態で、押さえ機構部51の駆動機構部52を駆動して、シリンダロッド53を下方に押し下げる。これにより、第2浮き上がり押さえ部54の押さえ杆55が下方に回動し、図6に示すように、キャリア用チャック13,13の間を降下して、図3に示す水平状態となる。この状態では、図6に示すように、押さえ杆55の下面と浮き上がっている半導体ウエハ21との間に、若干の隙間が存在している。
【0054】
この後、搬送ロボットA1のキャリア用チャック13,13を開き、アルカリエッチ槽3から完全に退避させてから、エッチング処理を開始する。
【0055】
エッチング処理では、液中で反応により発生したガスが半導体ウエハ21の表面に付着し、半導体ウエハ21の浮き上がりを発生させるが、半導体ウエハ21の上には押さえ杆55がセットされているため、図7に示すように、半導体ウエハ21の浮き上がりが防止される。またこのとき、キャリア31自体にも浮力が及び、キャリア31ががたつく場合があるが、このがたつきは、キャリア固定ガイド41にて確実に防止されることになる。
【0056】
エッチング処理が完了すると、搬送ロボットA1を再びアルカリエッチ槽3に浸漬させ、キャリア用チャック13によりキャリア31を掴むとともに、第1浮き上がり押さえ部14により半導体ウエハ21の浮き上がりを押さえる。
【0057】
次に、押さえ機構部51の駆動機構部52を駆動して、シリンダロッド53を上方に引き上げる。これにより、第2浮き上がり押さえ部54の押さえ杆55が上方に回動し、キャリア用チャック13,13の間を上昇して、図4に示す垂直状態となる。
【0058】
この後、搬送ロボットA1を上昇させてキャリア31をアルカリエッチ槽3から取り出し、隣の純水洗浄槽4まで搬送するのであるが、本実施の形態では、この搬送途中における半導体ウエハ21の空中での化学反応を防止するために、シャワーノズル15から純水ミストシャワーを噴射しながら搬送する。これにより、半導体ウエハ21の空中での異常エッチング反応を静止させることができる。
【0059】
そして、キャリア31を純水洗浄槽4に浸漬すると、搬送ロボットA1のキャリア用チャック13,13を開き、純水洗浄槽4から搬送ロボットA1を完全に退避させる。
【0060】
この純水洗浄槽4による洗浄以降の工程は、もう1台の搬送ロボットB1にて行う。すなわち、搬送ロボットA1の搬送と同様にして、キャリア31を酸中和処理槽5、純水洗浄槽6、乾燥槽7と順次搬送し、それぞれの工程での処理が終了すると、最後に排出ベルト部8に排出して、次の工程に搬送することになる。
【0061】
【発明の効果】
本発明の半導体ウエハの化学処理装置及び化学処理方法によれば、キャリアを化学処理槽に浸漬させる過程では、搬送ロボットに設けられた第1浮き上がり押さえ部によって半導体ウエハの浮き上がりが確実に押さえられ、化学処理中は化学処理槽内に設けられた第2浮き上がり押さえ部によって半導体ウエハの浮き上がりが確実に押さえられるので、高速で安定した処理動作を実現することができる。
【0062】
また、前記2浮き上がり押さえ部は、前記化学処理槽の液内にて前記半導体ウエハが前記キャリアから若干浮き上がった状態で半導体ウエハの浮き上がりを押さえるように設けられているので、半導体ウエハの全体に化学処理であるエッチング処理を施すことができる。
【0063】
また、前記化学処理槽内に前記キャリアの位置を固定するキャリアガイド手段が設けられており、このキャリアガイド手段によってキャリアの位置を固定することで、キャリアの転倒や移動が防止される。これにより、搬送ロボットで搬出するときの搬出ミスの発生も防止することができる。
【0064】
また、半導体ウエハが空中にあるときに散水手段により散水することで、空中での異常エッチング反応を静止させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体ウエハの化学処理装置の一実施の形態を示す全体構成図である。
【図2】搬送ロボットの外観斜視図である。
【図3】アルカリエッチ槽内での押さえ機構部とキャリアとの関係を示す斜視図である。
【図4】エッチング処理工程から洗浄工程に移る状態を示す部分拡大斜視図である。
【図5】アルカリエッチ槽内での搬送ロボットの動作を説明するための概略正面図である。
【図6】アルカリエッチ槽内での搬送ロボットの動作を説明するための概略正面図である。
【図7】アルカリエッチ槽内での搬送ロボットの動作を説明するための概略正面図である。
【図8】従来の化学処理装置の全体構成図である。
【図9】従来の化学処理装置において、搬送ロボットによって浮き上がり押さえ治具をキャリアにセットする様子を示す説明図である。
【図10】従来の化学処理装置において、アルカリエッチ槽と純水洗浄槽との間を移動する搬送ロボットの様子を示す説明図である。
【図11】従来の一般的な太陽電池の製造工程を示す説明図である。
【符号の説明】
1 筐体
2 投入ベルト部
3 アルカリエッチ槽
4 純水洗浄槽
5 酸中和処理槽
6 純水洗浄槽
7 乾燥槽
8 排出ベルト部
10 支持杆
11 ロボット本体部
12 キャリアアーム
13 キャリア用チャック
14 第1浮き上がり押さえ部
15 シャワーノズル
21 半導体ウエハ
31 キャリア
32 上面開口部
33 係止部
41 キャリア固定ガイド
51 押さえ機構部
52 駆動機構部
53 シリンダロッド
54 第2浮き上がり押さえ部
55 押さえ杆
56 回動杆
A1,B1 搬送ロボット

Claims (6)

  1. 半導体ウエハを収納したキャリアを保持して化学処理槽の液内に浸漬させる搬送ロボットを有する半導体ウエハの化学処理装置であって、
    前記搬送ロボットは、ロボット本体、このロボット本体部に設けられた一対のキャリアアー、各キャリアアームに設けられたキャリア用チャック、及び、各キャリアアームに取り付けられ、前記キャリアに収納された半導体ウエハの液内での浮き上がりを押さえる第1浮き上がり押さえを備えており、
    前記化学処理槽は、棒状に形成された押え杆、前記押え杆を保持する回動杆、及び、前記回動杆を駆動する駆動機構からなる第2浮き上がり押さえ部を備えており
    前記押さえ杆は、前記搬送ロボットによって前記化学処理槽の液内に浸漬させたキァリアをチャックした状態の前記キャリア用チャックの間を上下に回動可能に設けられていることを特徴とする半導体ウエハの化学処理装置。
  2. 前記第2浮き上がり押さえ部は、前記化学処理槽の液内にて前記半導体ウエハが前記キャリアから若干浮き上がった状態で半導体ウエハの浮き上がりを押さえるように設けられている請求項1に記載の半導体ウエハの化学処理装置。
  3. 前記化学処理槽内に、前記キャリアの位置を固定するキャリアガイド手段が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体ウエハの化学処理装置。
  4. 前記搬送ロボットは、保持したキャリアに収納されている半導体ウエハに対して散水する散水手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の半導体ウエハの化学処理装置。
  5. 半導体ウエハを収納したキャリアを保持して化学処理槽の液内に浸漬させる搬送ロボットを備え、この搬送ロボットは、ロボット本体、このロボット本体部に設けられた一対のキャリアアー、各キャリアアームに設けられたキャリア用チャッ及び、各キャリアアームに取り付けられ、前記キャリアに収納された半導体ウエハの液内での浮き上がりを押さえる第1浮き上がり押さえ部を有しており、前記化学処理槽は、棒状に形成された押え杆、前記押え杆を保持する回動杆、及び、前記回動杆を駆動する駆動機構部からなる第2浮き上がり押さえ部を有している半導体ウエハの化学処理装置を用いた半導体ウエハの化学処理方法であって、
    キャリア用チャックによりキャリアを掴んだ状態で化学処理槽に浸漬させる工程と、
    液中で浮き上がってきた半導体ウエハを第1浮き上がり押さえ部で受け止める工程と、
    キャリア用チャックでキャリアを保持した状態で、駆動機構部を駆動して垂直状態の第2浮き上がり押さえ部の押さえ杆を下方に回動し、キャリア用チャック間を水平状態まで降下させる工程と、
    キャリア用チャックを開いて第1浮き上がり押さえ部と共に搬送ロボットを化学処理槽から退避させる工程と、
    第2浮き上がり押さえ部にて半導体ウエハの浮き上がりを押さえた状態で化学処理を行う工程と、
    化学処理後にキャリア用チャック及び第1浮き上がり押さえ部を化学処理槽内に進入させてキャリアを保持する工程と、
    キャリア用チャックでキャリアを保持した状態で、駆動機構部を駆動して水平状態の第2浮き上がり押さえ部の押さえ杆を上方に回動し、キャリア用チャック間を垂直状態まで上昇させる工程と、
    第1浮き上がり押さえ部にて半導体ウエハを押さえた状態で搬送ロボットを化学処理槽から退避させる工程と、からなることを特徴とする半導体ウエハの化学処理方法。
  6. 前記搬送ロボットによる次の化学処理槽までの搬送途中において、搬送ロボットに設けられた散水手段により半導体ウエハに散水する工程をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の半導体ウエハの化学処理方法。
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