JP3961303B2 - スイッチ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器の電源のオン/オフ切り替えなどに利用される押しボタン式のスイッチ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図30および図31は従来のスイッチ装置を一部破断して示す斜視図および分解斜視図であり、これがキャビネット1と、このキャビネット1の筒状凹部1g内に嵌め込んだ押しボタン2と、このキャビネット1と押しボタン2との間に挟んだコイルばね4と、この押しボタン2が押される度に、オン/オフに切り替えられるスイッチ3とから構成される。コイルばね4は押しボタン2の中心部に突設されたボタン軸2dに嵌挿されている。このボタン軸2d端はスイッチ3の可動部3a端に接触している。押しボタン2は2本の抜け止め爪2gを持ったガイド片2hを有し、これらが筒状凹部1gの底に設けた孔1h内に抜け止め可能かつ摺動自在に挿入されている。
【0003】
このスイッチ装置では、押しボタン2の操作面としての表面2aが指で押されると、ボタン軸2dが可動部3aに接触してこれを押し込み、スイッチ3がオンになるとともに、コイルバネ4が圧縮される。
一方、押しボタン2の表面から指の押す力を抜くと、コイルバネ4の反発力により、押しボタン2が指で押される前の位置に戻る。このとき、スイッチ3の可動部3aが内部のロック機構によりオンの状態でロックされる。また、再び押しボタン2を同様に押すと、スイッチ3がオフとなり、可動部3aのロックが解除されるとともに、押しボタン2はコイルバネ4によって元の位置に戻る。
このように押しボタン2が指で押されるたびに、スイッチ3のオン/オフを切り替え、指が離れる時、押しボタン2の表面2aがコイルバネ4の反発力を受けて、キャビネットの表面1aに対して均等面位置に戻る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のスイッチ装置は、金属製のコイルバネ4がプラスチック材料からなる押しボタン2とキャビネット1との間に取り付けられ、廃棄の時、これらの材質が異なる部品が混在のまま廃棄処理されるおそれがあり、一方、分別処理しようとすると、製品廃棄工数が多くなるという問題があった。
そこで、本発明の目的は、押しボタンがキャビネットの表面と均等となる位置の表面に復帰する動作のために、コイルバネなどの弾性体を不使用とすることができ、製品廃棄時には、キャビネットから押しボタンを分離するなどしてコイルバネを分別する必要がないスイッチ装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的達成のために、請求項1の発明にかかるスイッチ装置は、押しボタンが押されることにより、この押しボタンのボタン軸端に接触可能な可動部が押し込まれてオフからオンに切り替わり、その押しボタンから指を離したとき、前記オンを維持したまま押しボタンを可動部を介して復帰させ、再び押しボタンが押されることにより可動部が押し込まれてオンからオフに切り替わり、その押しボタンから指を離したとき、押しボタンを可動部を介して復帰させるスイッチと、前記押しボタンの操作面が臨むキャビネットと、前記押しボタンに設けられて、この押しボタンが押されるとキャビネットに設けられたガイドに沿うように案内されて押しボタンを回転させながら軸方向移動可能にするらせん面と、前記押しボタンに設けられて、該押しボタンから指を離すと重力によって下降し、この押しボタンを回転させながら軸方向の元の位置に自動復帰させる偏心重り部とを備えたことを特徴とする。これにより、金属製のコイルバネなどをプラスチック製の押しボタン内に収納することなく、キャビネット、押しボタンの特異な形状の採用で発生させた反発力、重力を用い、スイッチのオン/オフ操作を可能にし、また各部品の分別廃棄を不用にできる。
【0006】
また、請求項2の発明にかかるスイッチ装置は、前記押しボタンを軸方向摺動自在にガイドする周囲壁が前記キャビネットに設けられ、前記偏心重り部の軸方向移動を規制する部位において前記周囲壁を低くしたことを特徴とする。これにより、スイッチ装置全体の奥行き方向の占有空間を小さく抑えることができる。
【0007】
また、請求項3の発明にかかるスイッチ装置は、前記キャビネットには回動操作が規制されるも、前記押しボタンに低接触抵抗にて接触して該押しボタンを軸方向操作可能にする操作ボタンが設けられたことを特徴とする。これにより、指の摩擦抵抗が押しボタンの操作に直接影響しないようにして、押しボタンの復帰動作を円滑化することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態1を図について説明する。図1および図2は本発明の実施の形態1によるスイッチ装置を動作の前後に分けて一部破断して示す斜視図、図3は同じくこのスイッチ装置の分解斜視図である。このスイッチ装置は、図1に示すように、キャビネット1とこのキャビネット1の筒状部1i内に軸方向移動自在に取り付けた押しボタン2と、この押しボタン2が押されるたびにオン/オフするように切り替えられるスイッチ3とで構成される。
キャビネット1は筒状部1iを形成する周囲壁1dと、先端にガイド斜面1cおよびガイド爪1bを有するガイド1eとを有する。また、押しボタン2は全体として筒状をなし、周囲壁1dに接触可能な位置決め部2bと、所定の重量を持つように大形に突設された偏心重り部2eと、ガイド爪1bに摺接されるらせん面2cとを備えている。
【0009】
このスイッチ装置では、図3において押しボタン2をキャビネット1の裏側から筒状部1i内に挿入していくと、押しボタン2の表面2aがガイド斜面1cに突き当たり、これによりガイド1eが押しボタン2の軸線から離れる方向へたわむ。さらに挿入が進んでらせん面2cがガイド爪1bを越えると、ガイド1eが弾性回復により内側に復帰する。これにより押しボタン2のらせん面2cがガイド爪1bのガイド面(係止面)に当たり、図1に示すように、押しボタン2がキャビネット1の裏側へ抜けなくなる。また、位置決め部2bおよび偏心重り部2eの端面が周囲壁1dの端面に当たることにより、押しボタン2がキャビネット1の前方へ抜けることはない。また、押しボタン2は筒状部1i内にあって、ある範囲内で回転でき、また軸方向にある範囲内で往復移動できる。
【0010】
次に、図4〜図21を参照しながら本発明の実施の形態1によるスイッチ装置の動作原理を説明する。図4〜図6はスイッチ3が押されない通常状態(オフ状態)を、図7〜図9はスイッチ3が押されている状態(オフ状態)を、図10〜図12はスイッチ3がオンになり、指が離れた時の状態を、図13〜図15はスイッチ3がオンになり、押しボタン2がキャビネット1の表面1aと均等な面に復帰した状態を、図16〜図18はスイッチ3が押されている状態(オン状態)を、図19〜図21はスイッチ3がオフになり、押しボタン2がキャビネット1の表面1aと均等な面に復帰する状態をそれぞれ示す。また、各図において、押しボタン2の動作を明確にするため、キャビネット1とスイッチ3の一部を省略してある。
【0011】
なお、押しボタン2の自重が十分小さいので、ここではその反力、つまり周囲壁1dで支えた支持力を無視し、各部品が平滑な外表面を持ち、かつ互いの摩擦抵抗を無視して説明する。また、押しボタン2の動きの変化は相対的に遅いため準静的状態とし、各部品の加速度および加速度により発生した遠心力などの力も無視する。
【0012】
まず、スイッチ3が押されてない通常状態を説明する。図5に示すように、押しボタン2が偏心重り部2eを持つため、軸から偏心半径eを離れたところ(偏心重り部2eの重心の位置)に重力Wを受ける。θを偏心半径と水平面との間に挟まれた角度とすると、押しボタン2が軸のまわりに時計方向の回転モーメントW・e・cosθを受ける。この回転モーメントと釣い合い反時計方向の回転モーメントを受けなければ、押しボタンが時計方向に回転する。
また、図4および図6に示すように、押しボタン2のらせん面2cがキャビネット1のガイド爪1bのガイド面と離れているなら、前記回転モーメントにより押しボタン2が回転し、押しボタン2のらせん面2cのある点がキャビネット1のガイド爪1bのガイド面に当たる。
【0013】
このため、らせん面2cのガイド爪1bが当たる点に、らせん面2cに対し垂直な反力Nを受ける。接触面積が小さいため、ここでは接触点とする。また、ガイド爪1bの位置を符号1bのみで表わし、形を省略する。らせん面2cに加えた反力Nは、直交する二つの分力、すなわち、押しボタン2軸方向の反力Nの分力Faと、押しボタン2外周における接線方向の反力Nの分力Ftとに分けられる。また、接触面(正確に言うと、らせん面2cとガイド爪1bとの接触点の接面)と軸の中心線とがなす角度をねじれ角αとすると、
Fa=Ft・tanα ・・・(1)
となる。
【0014】
また、図5において、dを押しボタン2の円筒平均径とすると、押しボタン2の軸のまわりのモーメントの釣り合いにより、
W・e・cosθ−Ft・d=0 ・・・(2)
となり、上式より、
Ft=(W・e・cosθ)/d ・・・(3)
となる。そこで、この式(3)を式(1)に代入すると、
Fa=(W・e・cosθ・tanα)/d ・・・(4)
となる。式(4)と(3)を見ると、ねじれ角αが一定の時、FtとFaがθの変化に伴って変わる。理論上θの値は−90°<θ<90°であるから、Ft、Faは正の値となり、θ=0の時、Ft、Faが最大値をとる。以下の各説明において、押しボタン2の軸のまわりのモーメントに、このようなモーメントの釣り合い式(2)をすべて適用できる。
【0015】
図4の場合、押しボタン2が軸方向の力Faを受ける。位置決め部2bおよび偏心重り部2cの端面が周囲壁1dの端面と離れているなら、この軸方向の力により押しボタン2が軸方向に沿って移動し、位置決め部2bおよび偏心重り部2eの端面が周囲壁1dの端面に当たる。
この当たりにより、位置決め部2bおよび偏心重り部2eの端面の接触部分に均一の分布荷重qを受ける。この分布荷重qの合力をQとすると、軸方向の力の釣り合いにより、
2・Fa−Q=0 ・・・(5)
となり、式(4)をこの式に代入すると、
Q=(2・W・e・cosθ・tanα)/d ・・・(6)
となる。
上述の分析から見ると、スイッチ3が押されてない通常状態(オフ状態)において、押しボタン2が常に軸方向の力を受けている。この軸方向の力は、押しボタン2の復帰力になり、押しボタン2の表面がやがてキャビネット1の表面に均等な面に復帰する。
【0016】
次に、スイッチ3が押されている状態(オフ状態)を説明する。図7、図9に示すように、押しボタン2が指で押される時、押しボタン2が表面2aに押圧力Fを受けて、周囲壁1dに沿って押圧力Fと同方向に移動する。このためボタン軸2dがスイッチ3の可動部3aを押し込み、やがてスイッチ3がオンになる。押しボタン2はこの移動により、周囲壁1dの端面から離れ、位置決め部2bおよび偏心重り部2eの端面に受けた反力がなくなる。また、ボタン軸2dの端面がスイッチ3の可動部3a端を押圧することにより、スイッチ3内部に設置された位置復帰バネ(図示しない)の反発力fを受ける。スイッチ3が押されている状態において、軸方向の力の釣り合いにより、
2・Fa+f−F=0 ・・・(7)
となる。
【0017】
また、押しボタン2が周囲壁1dに沿って移動するとき、らせん面2cとガイド爪1bとの当たりにより、押しボタン2が軸方向移動しながら、図8に示す反時計方向に回転する。押しボタン2の軸まわりのモーメントの釣り合いにより、式(2)が依然と成立する。
このような押しボタン2の回転により、偏心重り部2eは低いところから高いところまで上げられる。従って、押圧力Fは式(7)、(4)により計算でき、
F=f+2・(W・e・cosθ・tanα)/d ・・・(8)
となる。
【0018】
次に、スイッチがオン状態になり、押しボタン2の表面2aから指が離れた時の状態を図10〜図12について説明する。図10に示すように、スイッチ3がオンになり、このスイッチ3内部のロック機構(図示しない)により可動部3aがオンの状態にロックされると、オフの位置に戻らない。このとき、押しボタン2が偏心重り部2eの自重により時計方向に回転復帰する。押しボタン2の軸まわりのモーメントの釣り合いにより、式(2)が成立する。
押しボタン2が時計方向に回転するとき、斜面2cが不動のガイド爪1bに当たることにより、回転しながら軸方向の分力Faと同方向に移動する。このとき軸方向の力は不釣り合い状態になり、押しボタン2が受ける力の大きさは2倍のFaになり、式(4)により、
2・Fa=(2・W・e・cosθ・tanα)/d ・・・(9)
となる。
この軸方向の力は押しボタン2の復帰力になり、押しボタン2がキャビネット1の表面に復帰する。
【0019】
次に、スイッチ3がオン状態になり、押しボタン2がキャビネット1の表面1aに復帰した状態を図13〜図15について説明する。前記のように、押しボタン2が軸方向の力により移動し、位置決め部2bおよび偏心重り部2eの端面が周囲壁1dの端面に当たることにより、押しボタン2はやがて図13に示すようにキャビネットの表面に復帰する。
【0020】
次に、スイッチ3が押されている状態(オン状態)を図16〜図18について説明する。図16に示すように、押しボタン2が指で押されたとき、押しボタン2が表面2aに押圧力Fを受けて、周囲壁1dに沿って押圧力Fと同方向に移動する。
押しボタン2が軸方向に移動することにより、周囲壁1dの端面から、位置決め部2bおよび偏心重り部2eが離れ、これらの端面に受けた反力がなくなる。この状態において、軸方向の力の釣り合いにより、
2・Fa−F=0 ・・・(10)
となり、
押しボタン2の回転により、偏心重り部2eが低いところから高いところまで上げられる。このとき、押圧力Fは式(10)、(9)、(4)により計算でき、
F=(2・W・e・cosθ・tanα)/d ・・・(11)
となる。
【0021】
次に、スイッチ3がオフ状態になり、押しボタン2の表面がキャビネット1表面に均等となる面に復帰する状態を図19〜図22について説明する。スイッチ3の可動部3aがボタン軸2dにより押され、スイッチ3がオン状態になると、同時にスイッチ3の前記ロック機構が外され、可動部3aは内部の位置復帰バネで軸方向へ移動する。このとき、指が押しボタン2から離れ、押しボタン2が斜面2cに軸方向の分力Faと可動部3aの移動力とを受けて、キャビネット1の表面と均等な面に復帰する。このとき、軸方向の力は不釣り合い状態になる。押しボタン2が受ける力の大きさは2倍のFaとスイッチ3内部に設置される位置復帰バネの反発力fの合力になり、その大きさは式(8)と同じである。結局、図4に示すように押しボタン2が可動部3aから離れ、偏心重り部2eの落下により生成した軸力Faで表面に復帰する。
【0022】
このように押しボタン2が指で押されるたび、スイッチ3をオン/オフに切り替えると同時に、偏心重り部2eの持ち上げによるポジションエネルギが蓄えられる。逆に指が離れる時、押しボタン2は偏心重り部2eによるポジションエネルギの放出により元の位置に戻る。このような原理により、コイルバネを使わずに押しボタン2の表面2aをキャビネットの表面1aと揃えることができる。
【0023】
このようにすれば、押しボタン2がキャビネット1の表面に復帰する動作を異種材料のコイルバネに頼らないようにすることができる。また、部品点数を削減できると同時に、製品廃棄時には、キャビネット1から押しボタン2を分離する必要がないので、製品廃棄工数を削減できる効果がある。
【0024】
次に、本発明の実施の形態2によるスイッチ装置を図面を参照して説明する。図22は本発明の実施の形態2によるスイッチ装置の詳細図であり、図23はそのスイッチ装置の分解斜視図である。この実施の形態2では、図23に示すように、キャビネット1と、このキャビネット1に取り付けた押しボタン2と、この押しボタン2が押されるたびに、オン/オフを切り替えるスイッチ3とで構成される。
【0025】
このスイッチ装置では、偏心重り部2eの自重での下落により、斜面2cに発生した軸方向の分力が押しボタン2の復帰動作の復帰力になり、この動作原理はすでに実施の形態1で説明した場合と同様である。この実施の形態2によるスイッチ装置では、実施の形態1とは異なり、偏心重り部2eの軸方向移動を規制する部位において前記周囲壁1dを低くしている。このため、偏心重り部2eはキャビネット1の表面1a近くに設けられ、スイッチ装置の奥行きの占有空間を大きく取らない。また、押しボタン2の復帰位置決めは、位置決め部2bがガイド1eの側面に当たることでなされる。勿論、位置決め部2bの代わりに、偏心重り部2eに位置決め構造を設けても同じ効果が得られる。
【0026】
従って、この実施の形態2では、実施の形態1のように高い周囲壁1dを無くすることにより、偏心重り部2eをキャビネット1の表面1a近く設けることができ、スイッチ3の奥行きの占有空間も少なくできる。さらに押しボタン2がキャビネット1の表面に復帰する動作を異種材料のコイルバネに頼らない構成とすることができる。また、コイルバネを用いないので、製品廃棄時にはキャビネット1から押しボタン2を分離する必要がなくなり、製品廃棄工数も削減できる。
【0027】
次に、本発明の実施の形態3によるスイッチ装置を図面を参照して説明する。図24は本発明の実施の形態3によるスイッチ装置の詳細図、図25はそのスイッチ装置の分解斜視図、図26は同じくスイッチ装置の断面図である。この実施の形態3によるスイッチ装置では、図25に示すように、キャビネット1と、このキャビネット1に取り付けた押しボタン2と、押しボタン2に接触し、円柱状外表面を有する操作ボタン5と、押しボタン2が押されるたびにオン/オフを切り替えるスイッチ3とで構成される。
【0028】
前記実施の形態1および2では、押しボタン2が指で押されて、軸方向に移動しながら軸のまわりに回転する。このため、回転する表面2aと回転しない指の間に摩擦抵抗が発生し、押しボタン2が回転方向と逆方向の抵抗モーメントを受ける。押しボタン2の表面2aが滑りやすい表面(例えば、半径の小さい球面或いは平滑な表面など)となるようにデザイン、成形される場合は問題が無いが、滑りにくい場合(例えば、デザインの要求で表面処理が必要の場合)、回転する表面2aと回転しない指の間の摩擦抵抗により発生した抵抗モーメントは押圧動作に影響し、スイッチが押しにくくなる。この場合、本発明の実施の形態3を利用すれば、この問題を解決できる。
【0029】
すなわち、この実施の形態3では、偏心重り部2eが自重で下落することにより、斜面2cに発生した軸方向の分力は押しボタン2の復帰動作の復帰力になることは、すでに実施の形態1に説明した場合と同様である。
【0030】
一方、この実施の形態3では、押しボタン2の表面2aに、突起部5bを有する操作ボタン5を取り付けている。この突起部5bは周囲壁1dとガイド1eとの間に軸方向に形成されたガイド溝1f内にスライド可能となっている。また、操作ボタン5と押しボタン2との、図26に示すような接触部5cは任意の形状とすることができる。押しボタン2と操作ボタン5およびスイッチ3はこれらの同軸性や押しボタン2の回転安定性に配慮された構成とされる。また、この突起部5bがガイド溝1fの底に当たることにより、操作ボタン5の表面5aがキャビネットの表面1aに復帰する位置決めの機能をする。
【0031】
操作ボタン5には突起部5bがあるため、指で押さえる時、軸方向にガイド溝1fに沿って移動できるが、押しボタン2と一緒に回転することができない。つまり、指の押圧力は操作ボタン5を介して押しボタン2に伝えることができるが、逆に押しボタン2と操作ボタン5との間の摩擦抵抗により発生した回転モーメントは、操作ボタン5を介して指に伝わることがない。このため、操作ボタン5と指の間には摩擦抵抗が発生しない。また、押しボタン2と5の両部品の摩擦抵抗は、前記実施の形態1および2の押し指と押しボタン表面2aとの間の摩擦抵抗に比べて、十分小さいと言える。各接触面の形状は、摩擦抵抗が小さくなるように設計すれば、押圧操作が軽くなり、スイッチの作動効率が良くなり、また部品の長寿命化を図ることができる。
【0032】
従って、この実施の形態3によるスイッチ装置では、押し指と操作ボタン5との摩擦抵抗が大きい場合でも、操作ボタン5がキャビネット11に表面に復帰する動作を異種材料のコイルバネによることなく行える。また、製品廃棄時には、キャビネット1から操作ボタンを分離する必要がないので、製品廃棄工数も削減できる。
【0033】
次に、本発明の実施の形態4によるスイッチ操作を図面を参照して説明する。図27は本発明の実施の形態4によるスイッチ装置の詳細図、図28はそのスイッチ装置の分解斜視図、図29は同じくスイッチ装置の断面図である。この実施の形態4によるスイッチ装置では、図28に示すように、キャビネット1とこのキャビネット1に取り付けられた押しボタン2と、押しボタン2に接触し、角柱外表面を有する操作ボタン5と、押しボタンが押されるたびにオン/オフを切り替えるスイッチ3とで構成される。
【0034】
前記実施の形態1および2は、押しボタン2が指で押されて、軸方向に移動しながら軸のまわりに回転する。このため、押しボタン2の形状は回転できる円状にしなければならない。押しボタン2は円状以外の形状(例えば、四角形、楕円状および三角状など)にデザインされる場合には、実施の形態1および2では対応できない。このため、押しボタン2の形状を非円状のデザインとしても対応できるスイッチとした。ここでは四角形の押しボタン2の例を示したが、非円状の例えば、楕円状および三角状などとすることができる。
【0035】
すなわち、この実施の形態4によるスイッチ装置では、操作ボタン5の側部に突設された突起部5bを、操作ボタン5の表面5aがキャビネット1の表面1aへ一致させるための、位置決めとして機能する。また、実施の形態1および3におけるような周囲壁1dを設けないため、偏心重り部2eはキャビネット表面1aの近くに配置され、従ってスイッチ装置の奥行き方向の占有空間を小さくできる。偏心重り部2eの自重での下落により、斜面2cに発生した軸方向の分力は押しボタン2の復帰動作の復帰力になり、この動作原理は、すでに実施の形態1にて説明した通りである。
図27〜図29に示すように、実施の形態4によるスイッチ装置では、操作ボタン5が指で押される時、操作ボタン5が円柱状でないので、ガイド1eに沿って軸方向に沿って移動できるが、押しボタン2と一緒に回転することはない。つまり指の押圧力は操作ボタン5を介して押しボタン2に伝えることができるが、逆に、押しボタン2と操作ボタン5との間に摩擦抵抗により発生した回転モーメントは、操作ボタン5を介して指に伝えることはない。
【0036】
前記実施の形態の1〜3によるスイッチ装置では、円柱面を有する押しボタン2が、円柱面を有する周囲壁1dとガイド1eによって円周方向にガイドされ、軸のまわりに回転する。しかし、実施の形態4によるスイッチ装置では、キャビネット1に、操作ボタン5の外側面を支えるガイド1eを設けている。図29に示すように、操作ボタン5の中心部に設けられた突出軸5cを押しボタン2の中心部に設けられた軸孔2f内に摺動自在に挿入させることで、押しボタン2の回転を自由にしている。
【0037】
従って、この実施の形態4によるスイッチ装置では、押し指と押しボタン2との摩擦抵抗が大きい場合、また、操作ボタン5が非円状(例えば、四角形、楕円状および三角状など)にデザインされる場合にも、操作ボタン5がキャビネット1の表面に復帰する動作を異種材料のコイルバネに頼らないで実施できる。また製品廃棄時には、キャビネット1から操作ボタン5を分離する必要がないので、製品廃棄工数も削減できる。
【0038】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば押しボタンに設けられて、この押しボタンが押されるとキャビネットに設けられたガイドに沿うように案内されて押しボタンを回転させながら軸方向移動可能にするらせん面と、前記押しボタンのボタン軸端に接触可能に設けられて、該押しボタンの軸方向操作によってスイッチのオン/オフ切り替えをする可動部と、前記押しボタンに設けられて、該押しボタンから指を離すと重力によって下降し、この押しボタンを回転させながら軸方向の元の位置に自動復帰させる偏心重り部とを設けたので、金属製のコイルバネなどをプラスチック製の押しボタン内に収納することなく、キャビネット、押しボタンの特異な形状の採用で発生させた反発力、重力を用いて、スイッチのオン/オフ操作を可能にし、かつ各部品の分別廃棄を不用にでき、従って、製品の廃棄処理を効率化できるという効果が得られる。
【0039】
また、前記押しボタンを軸方向摺動自在に支持するとともに、前記偏心重り部の軸方向移動を規制するキャビネット側の周囲壁を低くしたことにより、スイッチ装置全体の奥行き方向の占有空間を小さく抑えることができる。さらに、前記キャビネットには回動操作が規制されるも、前記押しボタンに接触して該押しボタンを軸方向操作可能にする操作ボタンが設けたことで、指の摩擦抵抗が押しボタンに直接影響しないようにして、押しボタンの復帰動作を円滑化できるという利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1によるスイッチ装置を一部破断して示す斜視図である。
【図2】 図1に示すスイッチ装置が押された状態の斜視図である。
【図3】 図1に示すスイッチ装置の分解斜視図である。
【図4】 本発明の実施の形態1によるスイッチ装置が押されてない通常状態の要部の平面図である。
【図5】 図1に示すスイッチ装置の正面図である。
【図6】 図1に示すスイッチ装置の下面図である。
【図7】 図1に示すスイッチが押されている状態の要部の平面図である。
【図8】 図7に示すスイッチ装置の正面図である。
【図9】 図7に示すスイッチ装置の下面図である。
【図10】 図1に示すスイッチがオンになり、指が離れた状態の要部の平面図である。
【図11】 図10に示すスイッチ装置の正面図である。
【図12】 図10に示すスイッチ装置の下面図である。
【図13】 図1に示すスイッチがオンになり、押しボタンがキャビネット表面に復帰する状態の要部の平面図である。
【図14】 図13に示すスイッチ装置の正面図である。
【図15】 図13に示すスイッチ装置の下面図である。
【図16】 図1に示すスイッチが押されている状態での要部の平面図である。
【図17】 図16に示すスイッチ装置の正面図である。
【図18】 図16に示すスイッチ装置の下面図である。
【図19】 図1に示すスイッチが押されている状態での要部の平面図である。
【図20】 図19に示すスイッチ装置の正面図である。
【図21】 図19に示すスイッチ装置の正面図である。
【図22】 本発明の実施の形態2によるスイッチ装置を一部破断して示す斜視図である。
【図23】 図22に示すスイッチ装置の分解斜視図である。
【図24】 本発明の実施の形態3によるスイッチ装置を一部破断して示す斜視図である。
【図25】 図24に示すスイッチ装置の分解斜視図である。
【図26】 図24に示すスイッチ装置の縦断面図である。
【図27】 本発明の実施の形態4によるスイッチ装置を一部破断して示す斜視図である。
【図28】 図27に示すスイッチ装置の分解斜視図である。
【図29】 図27に示すスイッチ装置の縦断面図である。
【図30】 従来のスイッチ装置を一部破断して示す斜視図である。
【図31】 図30に示すスイッチ装置の分解斜視図である。
【符号の説明】
1 キャビネット
1d 周囲壁
1e ガイド
2 押しボタン
2a 表面(操作面)
2c らせん面
2d ボタン軸
2e 偏心重り部
3 スイッチ
3a 可動部
5 操作ボタン

Claims (3)

  1. 押しボタンが押されることにより、この押しボタンのボタン軸端に接触可能な可動部が押し込まれてオフからオンに切り替わり、その押しボタンから指を離したとき、前記オンを維持したまま押しボタンを可動部を介して復帰させ、再び押しボタンが押されることにより可動部が押し込まれてオンからオフに切り替わり、その押しボタンから指を離したとき、押しボタンを可動部を介して復帰させるスイッチと、前記押しボタンの操作面が臨むキャビネットと、前記押しボタンに設けられて、この押しボタンが押されるとキャビネットに設けられたガイドに沿うように案内されて押しボタンを回転させながら軸方向移動可能にするらせん面と、前記押しボタンに設けられて、該押しボタンから指を離すと重力によって下降し、この押しボタンを回転させながら軸方向の元の位置に自動復帰させる偏心重り部とを備えたことを特徴とするスイッチ装置。
  2. 前記押しボタンを軸方向摺動自在にガイドする周囲壁が前記キャビネットに設けられ、前記偏心重り部の軸方向移動を規制する部位において前記周囲壁を低くしたことを特徴とする請求項1に記載のスイッチ装置。
  3. 前記キャビネットには回動操作が規制されるも、前記押しボタンに低接触抵抗にて接触して該押しボタンを軸方向操作可能にする操作ボタンが設けられたことを特徴とする請求項1に記載のスイッチ装置。
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