JP3960929B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体製造プロセス等に使用されるプラズマ処理装置に係り、特に、半導体ウエハを載置するための試料台(保持ステージ)を備えたプラズマ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の半導体素子の高集積化に伴い、回路パターンは微細化の一途を辿っており、要求される加工寸法精度はますます厳しくなってきている。しかも、このとき、スループット向上、被処理物の大面積化への対応が要求されており、処理中における半導体ウエハの温度制御性が極めて重要なことになっている。
【0003】
例えば、高アスペクト比(細くて深い溝)が要求されるエッチングプロセスにおいては、異方性エッチングが要求され、これを実現するため側壁を有機ポリマで保護しながらエッチングを行うプロセスが用いられるが、この場合、保護膜となる有機ポリマの生成が温度により変化する。このときエッチング処理中の半導体ウエハ面内の温度が不均一に分布していると、側壁保護膜の生成度合いがウエハ面内でばらつき、その結果エッチング形状も不均一となるという問題を生じる場合がある。
【0004】
また、反応生成物がエッチング面に再付着しエッチングレートを低下させる場合があるが、この反応生成物は半導体ウエハ外周付近よりも半導体ウエハ中心で多い分布となり易く、この結果、半導体ウエハ中心では外周付近に比べてエッチングレートが低く、従って、半導体ウエハ面内のエッチング形状がウエハ面内でばらついてしまう。
【0005】
これを改善するには、ウエハ中心付近の温度を外周付近よりも高くし、反応性生物のエッチング面への再付着を抑えることが有効である。従って、このように、プラズマエッチング中の半導体ウェハの温度は、面内で均一にするか、あるいは半導体ウェハの面内で任意に中央側を高く外周側を低くする温度分布にして反応生成物の分布による影響を抑えるようにウエハやステージの温度を調節することが必要となっている。
【0006】
このような課題に対して、特許文献1には、静電吸着電極上に設けられた半導体ウエハの外周側(第1開口部)と中央側(第2開口部)とにそれぞれ伝熱用のヘリウムガスを流す2つのガス給排手段とを備えて、静電吸着電極とその上に載置される半導体ウエハとの間にそれぞれガス圧を調節されたヘリウムガスを供給する技術を開示している。また、特許文献2には、基板の外周側のリーク部とシール部とのそれぞれに個となる流量でヘリウムガスを供給して、基板にわたり一様な温度を維持する技術を開示している。
【0007】
また、特許文献3には、基板を保持する基板支持体の上面を外周とその内側との2つのゾーンに分け、この2つのゾーンを異なるガス圧力にできるようこれらの間にシールを設けて、高い熱伝達を必要とする基板の領域に対応するゾーンに高い圧力のガスが供給される技術を開示している。
【0008】
さらには、処理中の半導体ウエハの温度を調節するために、当該ウエハが載置される静電吸着電極(保持ステージ)の表面の温度を制御することにより実現する技術としては、例えば特許文献4に開示されている。
【0009】
そして、この特許文献4では、保持ステージを構成する金属製の静電吸着用電極ブロック内に冷媒の流量を制御できる独立した複数個の冷媒流路を設け、電極ブロックの表面には誘電体膜を設けた構造となっている。
【0010】
また、特許文献5では、半導体ウエハの面内温度分布を制御するために、静電吸着電極の内部に2系統の冷媒流路を同心円上に設け、外側の冷媒流路には相対的に低温の冷媒を、そして内側の冷媒流路には相対的に高温の冷媒を循環させる構造について開示している。
【0011】
【特許文献1】
特開平7−249586号公報
【特許文献2】
特開平9−129715号公報
【特許文献3】
特開平10−41378号公報
【特許文献4】
特開2000−216140号公報
【特許文献5】
特開平9−17770号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記各特許文献に記載の従来技術では、処理対象である試料を短時間で処理して、処理のスループットを向上するには、考慮が不十分であった。
【0013】
すなわち、特許文献1、2、3に記載のものでは、試料とこれを支持する試料台(電極)との間に熱伝達のために供給されるガスを調節する、具体的にはそのガスの流量や圧力を調節することにより、試料と試料台との間の熱伝達量を制御して、所望の試料上の温度分布を実現しようとするものである。その熱伝達される熱は、試料の上方に形成されるプラズマが主な供給源となっている。このため、試料の温度分布は、この供給源の熱量によって左右され、熱量が小さい場合には試料の処理に求められる温度分布(温度差)を実現できなくなる虞がある。すなわち、実現できる温度の分布(温度差等)の範囲が小さいという問題点があった。
【0014】
この点、特許文献4、5に記載のものでは、試料台内側の異なる箇所に異なる温度の冷媒、例えば液冷媒、を供給して温度分布を実現するものである。この方式は、熱源をプラズマ以外に有していることから、実現できる温度分布の範囲は、上記特許文献1、2、3に記載のものよりも大きくなる。しかしながら、これら冷媒により温度を調節する技術では、処理ステップ間の温度の変化が大きいとき、温度の変化が生じるまでの時間は特許文献1、2、3よりも時間がかかってしまう。つまり、設定温度が入力されて後試料台内を通流する冷媒の温度が変更され試料台との熱交換が平衡状態になるまでに所要する時間は、試料の処理は所望の状態にならないまま処理されるか、所望の温度となるまで処理を停止していなければならず、処理のスループットが低下してしまうという問題があった。
【0015】
このような問題は、特に、同じ半導体ウエハに異なる処理条件が求められる複数の膜層が形成されるような試料を処理する場合に顕著となる。例えば、1つの膜を処理する半導体処理装置の運転条件(試料の処理条件)と残る少なくとも1つの膜を処理する運転条件が異なる場合で、これらの膜層を同じ形状でエッチングする処理の場合、前者の膜のエッチングが終了すると、半導体処理装置のエッチング処理の条件を異ならせてから後者の膜を処理することが必要となる。しかし、前者と後者の処理の条件を変更するまで半導体処理装置における処理を停止する時間が長い程、単位時間当たりの処理できる試料の数は低下してしまう。
【0016】
本発明の目的は、温度制御性に優れ、かつ、スループットを向上させたプラズマ処理装置を提供することにある。
【0017】
本発明の他の目的は、被処理物の大面積化に対応し、かつ、加工寸法精度の向上及びスループット向上を図ったプラズマ処理装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、処理室内に配置された試料台と、この試料台の下方から前記処理室内を排気して減圧する排気装置とを備え、前記試料台上に載置された半導体ウエハをこの処理室内に形成したプラズマを用いてエッチング処理するプラズマ処理装置において、前記試料台を構成する金属製のブロック内の中央側及びその外周側のぞれぞれの部位に配置され異なる温度の冷媒が通流する複数の冷媒流路であって前記中央側の流路内に外周側の流路内を流れる冷媒より高い温度の冷媒が通流する冷媒流路と、前記試料台上の前記半導体ウエハが載置される面の前記試料台の中央側と外周側の領域とに各々配置され異なる圧力の熱伝達ガスを供給する複数の導入孔であって前記外周側の領域に前記中央側の領域より高い圧力の熱伝達ガスを供給する導入孔と、前記中央側および外周側の冷媒流路の間にリング状に配置され前記金属製の部材より熱伝達性の小さい部分と、前記半導体ウエハが載置される面上であって前記熱伝達性の小さい部分の上方の位置に配置され前記半導体ウエハの裏面と接触して前記熱伝達ガスが供給される前記中央側の領域と前記外周側の領域とを独立して形成するリング状の凸部とを備え、前記処理中に前記半導体ウエハの中央側を外周側より高い温度にしてこの半導体ウエハを処理するプラズマ処理装置により達成される。
【0019】
また、前記試料台の前記半導体ウエハを載置する面上に該半導体ウエハを静電吸着して保持する手段を備えたプラズマ処理により達成される。
【0023】
本発明によれば、より高いスループットを実現できるプラズマ処理装置を提供できる。また、被処理物の大面積化に対応し、かつ、加工寸法精度の向上及びスループット向上を図ったプラズマ処理装置を提供することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるプラズマ処理装置について、図示の実施の形態により詳細に説明する。
図1は、本発明のプラズマ処理装置に係る一実施の形態の構成の概略を示す図である。図2は、図1に示すプラズマ処理装置に係る半導体ウエハ106を支持するステージとして使用される電極の構成を示す一部断面による斜視図である。なお、このステージは、一般に半導体ウエハを静電吸着してその保持を行うとともに、装置内で形成されてその振舞が誘電体(あるいは荷電粒子の源)として考えられるプラズマに対する電極としての動作を行うもので単に電極と呼ばれている。よって、以下、このステージ(試料台)を静電吸着電極とも記載する。
【0025】
図1に示すプラズマ処理装置100では、処理用ガス源105に蓄えられた処理用のガスを、所定のガス経路を介して、図示していない真空排気装置108により処理室103内のガスを排気して所定の圧力に減圧された処理室103の内側に導入する。ここで、処理室103内にはソレノイドコイル102により発生させた磁界による磁場と、電磁波透過窓104から導入されたマイクロ波、UHF、RF等の電磁波101とが供給されており、これらの相互作用により上記処理室103内に導入された上記処理ガスがプラズマ化される。
【0026】
また、処理室103の内側には、試料台107が設置されており、この試料台107上に、図示していないロボットアーム等による搬送手段によって試料106が載置される。さらに、試料台107には、後述するように、試料台107の温度を調節するための冷媒流路が1つ以上形成されており、この流路と冷媒供給ユニット51及び52とが接続されて流路内を冷媒が通流して、再びこれら冷媒供給ユニット51、51に戻って循環するように構成される。さらに、この冷媒の流路には流れる冷媒の温度を検知する検知センサが配置されており、この検知センサからの出力が伝達されて、冷媒供給ユニット51、52において冷媒の循環量や冷媒の温度が調節される。このようにして、試料台107は所定の温度の値あるいは温度の分布となるように調節される。
【0027】
さらには、予めガス源115に蓄えられた、ヘリウム等のガスが導入用の管路からガスが、圧力調節機113及び114により所定の圧力に調節されて、試料台107表面と試料106の裏面との間に導入される。この導入されたガスは、試料106と試料台107との間の熱伝達を向上するために供給され、この結果、試料106の温度が調節される。
【0028】
すなわち、試料106は、試料台107に設けられ静電気力によって試料106を吸着させる静電チャックによって試料台107の表面に保持される。しかし、これらの表面は非常に小さな凹凸を有しており、単にこれらが吸着した状態では、プラズマ等の熱源から試料106に伝達される熱を試料台107へ伝達するには不十分な場合がある。そこで、これらの間に熱伝導率を調節することのできるガスを導入することにより、試料6の温度を所望の値に調節する。
【0029】
これらの熱伝達用のガスとしては、ヘリウムやアルゴン等の処理室103内での処理ガスの振舞に与える影響が小さく、単なる試料106と試料台107との接触のみの場合より熱伝達率が大きくなるガスが導入される。また、例えばヘリウムガスは試料106と試料台107との間での圧力を調節することにより熱伝達率を変更できる。すなわち、ガスの圧力を高くするに伴って熱伝達率が大きくなり、低くするに伴って熱伝達率が減少するという特徴がある。
【0030】
116は伝熱ガス排気系統を構成する装置である。試料台107の内側には図示していないが静電吸着を行うための電圧が供給される電極が配置されており、この電極には静電吸着用の電源109が接続されており、この電源から後述するように上記の静電吸着させるための電極に電力が供給されて試料106は試料台107上に静電吸着されるとともに、圧力調節機113及び114によりその圧力が調節された伝熱ガス圧力よりも大きい力で試料106が試料台107上に保持される。
【0031】
また、試料台107の内側に配置された図示していない別の電極にはバイアス電源117が接続され、この電極にバイアス電源117より上記バイアス用の電極にバイアス電圧が印加されることで、プラズマ中のイオンを試料に向けて引き込み試料を処理する。
【0032】
本実施の形態では、装置の各センサや機器は、これらと接続されて信号を授受するコントローラ118により制御されている。このコントローラ118は、各センサからの出力を処理するとともに、使用者から入力された指令や設定データ、あるいは接続可能な記憶手段上にあらかじめ記憶された所定のデータ情報等のシーケンスパラメータに従って、上記機器を調節し、半導体製造装置の運転を調節する。上記シーケンスパラメータは複数あっても良く、これらをステップ状に繋げることができるものである。
【0033】
そして、この実施形態に係る静電吸着電極である試料台107は、図2、3、4を用いて説明するように、その内側に冷媒又は温媒として働く流体(熱媒体)の流路が設けられ、本発明のプラズマ処理装置の中部に設置されて使用されるものである。
【0034】
図2は、図1に示す実施の形態に係る試料台の上部の構成の概略を示す一部断面図である。
【0035】
この試料台107の上部は、図2(a)に示すように、大きく分けて、アルミニウム製の電極ブロック201と、その上方に配置された静電チャック部202とで構成されており、その他、図示していないステンレス製のガイド部材、ベース部材、それにセラミックス製の電極カバー等を備えている。この試料台107は、例えば12インチ(直径300mm)の半導体ウエハ106を対象とした場合、直径が320mmで、全体の厚さが25mmになるように作られている。上記電極ブロック201、静電チャック部202との間は、微小なすき間で密着させる、あるいは熱伝達用の媒体を供給する等熱の伝達が行われるよう構成されている。
【0036】
ここで、まず、電極ブロック201には、その下面に、図3に示すように、スパイラル(渦巻)状に配置された冷媒流路11、12が内径側と外形側に分けて形成してあり、それらの間には、略同心円状の熱伝達を抑制するためのスリット(半径=90mm、幅=5mm、高さ(深さ)=18mm)が形成してある。
【0037】
次に、静電チャック部202は、例えば高純度のアルミナセラミックス等の誘電体によって構成された膜を有して、この内側に静電吸着用の電源109からの電力が供給されて電圧が印加される電極が配置されている。上記誘電体の膜は、その厚さは0.1mmであるが、この誘電体膜の材質や厚さは、この例に限られたものではなく、例えば合成樹脂の場合は、それに応じて0.1mmから数mmの厚さが選択できる。
【0038】
そして、この上記静電チャック部202には、図2に示すように、ガス源115及びガスの圧力調節機113、114に連通された管路258、259が設けられており、ガス源からのガスが圧力調節機113及び114により所定の圧力に調節されて、試料台107表面と試料106の裏面との間に導入される。このようにして静電チャック部202の誘電体の膜表面と半導体ウエハ106との間隙に、ガス導入孔から伝熱用のHeガスが導入されるようにしてある。
【0039】
図2(a)において、静電チャック部202の上面には複数のリング状の凸部261および262が形成されている。静電チャック202の上面にウエハ106が吸着された時には、図2(b)に示すように、リング状の凸部261および262の上面は半導体ウエハ106に裏面に密着し、それぞれ独立した間隙271および272を形成する。これらの間隙271および272には、ガス供給孔281および282から、それぞれ独立した所定圧力の熱伝達用ガスが供給される。この熱伝達用ガスの圧力すなわち裏面圧力を制御することにより、半導体ウエハ106の温度を制御する。
【0040】
また、図2(a)において、静電チャック部202上面には凸部263が形成されている。各凸部の高さは、0.1μm〜10μm程度である。これらの凸部263は、その上部が半導体ウエハ106の裏面に接触することにより、吸着力を発生するように形成されている。したがって、リング状の凸部261、262、および吸着用の凸部263の上面は、実質上ほぼ同一の高さを有するように構成されている。なお、作図の都合上、これらの凸部の高さを半導体ウエハ106の厚さと同等に描いたが、静電チャック202の実際においては、半導体ウエハ106の厚さに対して凸部の高さは格段に低い。
【0041】
このように、静電チャック部202とウエハ106の実質的な接触部分の面積を、静電チャック部202上面の面積より小さくした目的は、静電吸着の際にウエハ裏面に付着する異物の量を低減すると同時に、裏面圧力を均一化するためである。ただし、一般的にウエハ吸着力は静電チャックとウエハの実質的な接触面積に比例するため、適切に選択する必要がある。また、リング状の凸部261および262を設けた理由は裏面圧力を部分的に制御するためであり、詳細は後述する。
【0042】
さらに、本実施例では、吸着用の凸部263の平面形状は円としたが、この形状は吸着力が確保できればどのような平面形状でも良い。例えば、静電チャック231の上面を、ミクロ的には所定の面粗さを有するが、マクロ的には単一の平面と見なせる面とし、リング状の凸部に相当する部分のみ面粗さを小さくすることでも本発明の目的は達成される。
【0043】
また、電極ブロック201の内側には、冷媒供給ユニット51、51からの冷媒が通流する冷媒流路11、12が配置されており、これらの流路11、12を流れる冷媒の流量、温度はそれぞれが独立に冷媒供給ユニット51、52において調節され、電極ブロック201の内側の温度分布が形成され、調節される。これにより、電極ブロック201の温度の分布が上方に配置された静電チャック部202の温度の分布によって影響を受け、静電チャック部202に保持される半導体ウエハ106の温度分布を電極ブロック201の温度分布により調節可能に構成されている。
【0044】
図3に示すように、電極ブロック201の各冷媒流路11、12には、夫々、冷媒(又は熱媒)の導入部11A、12Aと、排出部11B、12Bが設けてあり、これにより、各冷媒流路11、12は、温度制御用の冷媒を通流させるための互いに独立した熱媒流通路として働かせることができるように構成してある。
【0045】
そして、各冷媒流路11、12の導入部11A、12Aと排出部11B、12Bには、各々独立した冷媒供給ユニット51、52に接続され、夫々に循環させるべき冷媒の流量と温度の少なくとも一方が個別に調整できるようになっている。
【0046】
ここで、これらの冷媒流路11、12の配列形状としては、図3に示したスパイラル状に限らない。
【0047】
例えば、図4に示す例は、冷媒流路11、12を夫々複数条の同心円状にした場合であり、この場合、冷媒は相互に反対に向かって半円方向に分かれて流れる。これらの例では、冷媒流路11、12のいずれにおいても、冷媒が半導体ウエハ106の外周側の流路から導入され中央側へ向かって流れて流出するよう構成されており、試料台107ひいては半導体ウエハ106の外周側の温度を低く、中央側の温度を高く調節し易く構成されている。
【0048】
上記のように、この実施形態によるプラズマ処理装置は、処理室103内に試料台107上に、半導体ウエハ106を載置して、これを試料台107上に静電吸着させるとともに、ガス源105から塩素系やフッ素系といった処理用ガスを導入し、発生させたマイクロ波101を処理室内の雰囲気に照射し、プラズマを励起させ、ソレノイドコイル102で発生させた磁界によりプラズマの分布と密度を制御する。
【0049】
そして、これと共に、試料台107の電極ブロック201に直流電圧と高周波が印加され、半導体ウエハ106の温度を、上記ヘリウムガスまたは冷媒を供給し温度調節手段を制御して半導体ウエハ106の温度調節をしつつ半導体ウエハ106表面のエッチングを行う。
なお、本発明によるプラズマ処理装置の実施形態としては、ここに示したものに限らず、他プラズマ発生手段を用いたプラズマ処理装置でも良い。
【0050】
次に、この実施形態における静電チャック部202を有する試料台107の動作について説明する。
まず、この試料台107は、静電チャック部202の電極に高電圧を印加することにより誘電体膜において発現されるクーロン力又はジョンソンランベック力により半導体ウエハ106を誘電体膜上に吸着させるものであるが、この際の、高電圧の印加する際の電極の構成として、単極型と双極型の2種が考えられている。
【0051】
単極型は、半導体ウエハ106と誘電体膜間に一様な電位を与える方法で、双極型は誘電体膜間に2種以上の電位差を与える方法であるが、この実施形態では、何れの方法でもよい。
【0052】
吸着後、上記したように、ガス導入孔258、259から、伝熱用のHeガス(通常1000kPa程度)が半導体ウエハ106と静電チャック部202の誘電体膜の間に導入される。そこで、半導体ウエハ106の温度は、プラズマからの入熱と、Heガスが充填された間隙の熱通過率、電極ブロック201の熱抵抗、さらに電極ブロック201内に循環される冷媒と電極ブロック201との熱通過率等の条件によって規定される。
【0053】
従って、半導体ウエハ106温度を制御するには、静電チャック部202に対する熱伝達用のガスであるHeガスの圧力、あるいは冷媒の温度、冷媒の流量(電極ブロックとの熱通過率が変わる)を変化する機構を設けるか、又はヒーターなどの第2の温度調整機構を設けてやれば良い。
【0054】
例えば、いま流路用スリット11、12の大きさが幅5mm×高さ15mmのとき、20℃の冷媒の流量を2L/minから4L/minと2倍にしたとすると、冷媒と電極ブロック1の間の熱通過率は約200W/m2Kから約400W/m2Kになるのが確認されている。従って、冷媒の流量を多くすることにより熱通過率が大きくできるので、プラズマからの入熱が多くなっても、電極ブロック1の温度上昇は小さく抑えられることになる。
【0055】
ところで、一般的な静電吸着電極では、その構造に起因して、プラズマからの入熱が均一であるにも係わらず、半導体ウエハ面内では次のようにして、温度分布が生じてしまう。まず、半導体ウエハと誘電体膜の間に導入されたHeガスの圧力は、プラズマ生成中のチャンバー(処理室)内の圧力より高いから、半導体ウエハWの最外周部からHeガスが漏れてしまう。実測では2〜5ml/minである。
【0056】
図5は、このときの計算結果の一例で、ここに示すグラフは、Heガスの漏れ量から求めた半導体ウエハ裏面の圧力分8を示す計算値であり、この図に示すように、半導体ウエハの最外周のHeガスの圧力は、プラズマ生成中のチャンバー内の圧力より高いので、半導体ウエハの外周部で急激に低くなる。
【0057】
次に、図6は、入熱が半導体ウエハの面内で均一な場合の半導体ウエハWの表面温度を示したもので、この図は、図1に示したプラズマ処理装置を用いてフッ素系のガス(圧力1Pa)を導入した雰囲気中でプラズマを生成し、冷媒の流量を5L/min、温度を35℃とした場合の結果で、横軸は半導体ウエハ中心からの距離、縦軸が半導体ウエハ表面の温度で、○印が測定値で、実線が解析値を示している。
【0058】
従って、これら図から、半導体ウエハ外周部の表面温度は、Heガスの圧力が低くなることに起因して、中心部より高くなることが判る。
次に、半導体ウエハ面内の温度差をΔTとすると、これは、主に静電吸着電極に印加されている高周波の電力に依存し、例えば1300Wの電力を印加した場合は、約10℃に達した。
【0059】
従って、静電吸着電極で半導体ウエハ面内に緩やかな温度分布(例えば中高や外高)を与えるためには、Heガスの圧力分布を考慮した温度分布制御が必要になる。
【0060】
ところで、以上は、従来技術も含めて一般的な静電吸着電極の場合であるが、図2(a)に示すように、この試料台107を構成する電極ブロック201に、その中央側部分と外周側部分との間に内側が空間となったスリット257等、熱伝達を抑制するための手段を設けて、この熱伝達抑制用のスリット257の外周側と中央側とにそれぞれ上記冷媒流路11、12を設けても良い。
【0061】
ここで、熱伝達抑制用スリット257は、上記したように、内部は、処理室内の圧力に略等しい圧力の雰囲気で満たされた状態になるか、熱伝達の小さな物質で満たされるか、又は真空に近い状態に保たれて、電極ブロック201の内周側と外周側の間で熱が伝達するのを阻害し、両側で大きな温度差の発生を許容する。
【0062】
更には、このような構成では、その電極ブロック201に、この熱伝達抑制用スリット257を挟んで、その内周側と外周側で、流路用スリット11とスリット12が独立していて、冷媒の流量と温度の少なくとも一方が個別に調整できる。
【0063】
このように構成することで、電極ブロック201内部、ひいては試料台107内部の外周と中央側での熱の伝達が抑えられるので、これらの間でより大きな温度差や分布を形成しやすくなり、より短時間で温度を変更して温度分布を作ることができる。
【0064】
図7は、熱伝達抑制用スリット257を電極ブロック1に備えた静電吸着電極Sを用い、図6と同じ条件のもとで得られた半導体ウエハWの温度分布の計測結果の一例で、ここでは中心部の温度を外周部の温度に対して相対的に高くしたい場合を想定しており、ここで試料台107(電極ブロック201)への高周波電力を100〜1300W、流路11の冷媒流量を1〜4L/min、流路12の冷媒流量は4〜8L/minの範囲とした場合のものである。
【0065】
この図7に示すように、本発明の実施形態として熱伝達抑制用スリット257を備えた試料台107(電極ブロック201)では、半導体ウエハ106の表面の最外周部の温度を低く抑えたままで中心部の温度を充分に高くできることが判る。
【0066】
次に、図8は、このときの静電チャック部202(誘電体膜)の表面温度の解析結果で、同図に示すように、この場合も、熱伝達抑制用スリット257が設けられていることから、誘電体膜の表面の温度分布が顕著になっていて、いわゆるメリハリの効いた温度分布が得られていることが判り、このとき、温度分布は熱伝達抑制用スリット257を境にして大きく変化していることも判る。
【0067】
ここで、このような試料台107では、前述したように、その構造に起因し、Heガスの圧力が半導体ウエハの最外周部で低くなり、半導体ウエハの最外周部で温度が高くなるのが一般的であり、従って、この実施形態で、半導体ウエハの最外周部の温度を低く抑え、且つ中心部の温度を高くするには、熱伝達抑制用スリット257を適正な位置に設ける必要がある。
【0068】
この実施形態では、例えば上記した直径300mmの半導体ウエハを対象とした場合の熱伝達抑制用スリット257の位置は、中心からの距離を80〜120mmの範囲とすれば良い結果が得られており、これが、半導体ウエハが直径200mmの場合は、60〜80mmの範囲である。
【0069】
従って、これの結果から、本発明の実施形態による試料台107では、電極ブロック201の半径の50〜80%の範囲に熱伝達抑制用スリット257を設けるのが望ましいことが判る。
ここで、通常、プラズマ処理で半導体ウエハに望まれる温度分布は、円周方向では緩やかな中高や外高な分布であり、このため、上記熱伝達抑制用スリット257は同心円状に形成するのが望ましい。
【0070】
一方、この熱伝達抑制用スリット257の断面形状は、加工の見地から、矩形や台形などが好適であるが、この場合、重要なのは高さ寸法で、高さが高いほど、すなわち電極ブロック201の厚さと同じ寸法になるほど熱伝導を抑制する作用が増大する。但し、このようにして熱伝達抑制用スリット257の高さが大きくなると、電極ブロック201の剛性が低下するので、この場合は、スリット257の途中にリブを設け、電極ブロック201の剛性が低下しないようにしても良い。
【0071】
さらに、上記静電チャック部202上に設けられた凸部261の位置も、スリット257や流路11、12の配置位置と同様に、重要である。この凸部261の外周側と中央部側(内周)側との熱伝達用のガスの圧力が異なり、熱伝達量が異なるからであり、下方の電極ブロック201の熱を半導体ウエハ106に伝達して(あるいは、逆に半導体ウエハ106の熱を電極ブロック201に伝達して)、試料台107の温度の分布を半導体ウエハ106の温度の分布に、適正に影響させるように配置する必要がある。上記実施例では、熱伝達抑制用スリット257の配置と同様に、流路11、12の間の上方に位置するように配置されている。
【0072】
従って、本発明の実施形態によれば、プラズマエッチング中の半導体ウェハ106の温度分布を明確に制御でき、この結果、半導体ウェハ106の面内で均一な温度にしたり、中高型や外高型など明確な状態の温度分布にしたり、任意に制御することができ、この結果、反応生成物の分布を相殺して、反応性生物のエッチング面への再付着を抑えるプラズマ処理にも容易に対応でき、半導体ウエハ106処理の歩留まり向上に大きく寄与することができる。
【0073】
次に、本発明の上記実施例の変形例を説明する。図9は、本発明の上記実施形態の変形例で、ヒータ15を電極ブロック201内に埋込んだもので、このとき、この変形例では、ヒータ15は、鋳造技術を用いて電極ブロック201の中に鋳込まれている。この場合、ヒータ15としては、ニクロム線やタングステン線をアルミナなどの絶縁材で被覆してステンレス管や鋼管の中に納めたシーズヒータなどと呼ばれるものが用いられている。
【0074】
この図では、静電チャック部202の形状及び熱伝達用ガスの供給のための構成については略記してあり、図2〜図4に記載の通りの構成と機能を具備しているものである。
【0075】
また、同様な構造としては、静電チャック部202の誘電体膜を多層にして、その中間にタングステン膜を挟んだ、例えばアルミナ/タングステン/アルミナ構成の膜を形成した膜構成のヒータとしも良く、このとき、更にタングステンのヒータを静電吸着電極の電極と兼用した構成にしても良い。
【0076】
ところで、以上は、電極ブロック201内に形成してある熱伝達抑制用スリットが1条の場合の実施形態について示したが、必要に応じて熱伝達抑制用スリットを複数条設けるようにしてもよく、これによれば、更に細かな変化パターンをもった温度分布の実現にも容易に対応することができ、半導体ウエハを任意の温度分布に制御することができる。
【0077】
ここで、上記した実施形態において、電極ブロック及び静電チャックを備えた試料台を所定の温度分布に制御するにあたっては、電極ブロック内に複数個の温度センサを設ける必要がある。この場合、前述したように、通常、半導体ウエハの最外周部の温度は、半導体ウエハ面内で相対的に高くなる傾向を示すから、温度センサとしては、半導体ウエハの中心から外周部までの間に個別に少なくとも3箇所、設けることにより、中高型、外高型など温度分布をモニタしながら制御できる。
【0078】
次に、上記実施の形態において、半導体ウエハ106上に形成された層状の膜を加工して処理する処理の動作について、図10ないし図12を用いて、以下説明する。
【0079】
図10は、図1に示すプラズマ処理装置の実施の形態に係る半導体ウエハ表面の膜の構成の一例を示す摸式図である。図11は、図10に示す実施例を処理する際の本発明のプラズマ処理装置の運転条件の時間に伴う変化をパターン化したグラフである。図12は、図1に示すプラズマ処理装置の運転の流れの概略を示す流れ図である。
【0080】
図10(a)は、マスク301の形状に基づいて、基板の下地309上に形成された被処理対象の膜である302、303、304を順次、エッチングして処理する行程が行われる、半導体ウエハ106の表面である。この半導体ウエハ106の表面では、膜302と303、303と304とがそれぞれ境界部分を介して(境界を接して)重ねられ積層されている。このような構成の膜について半導体ウエハ106の表面上でより均一に近い処理を行うために、ウエハの面内方向についての温度の分布として、最適な温度の分布が上記複数の膜によって異なっている。
【0081】
例えば、302はウエハの中央部が外周部より5℃高い状態が最適な条件の膜である。303では2℃、304では5℃中央部が外周部よりも高い温度の分布となった状態が、面内方向についてより均一に膜を処理する上で最適な条件となる膜の特質を有している。下地309は、基本的には処理が行われない部分である。
【0082】
一方で、図10(b)は、マスク305の形状に基づいて、基板309上に形成された被処理対象の膜である306、307、308を順次、エッチングして処理する行程が行われる、半導体ウエハ106の表面である。この半導体ウエハ106の表面では、膜306と307、307と308とがそれぞれ境界部分を介して(境界を接して)重ねられ積層されている。このような構成の膜について半導体ウエハ106の表面上でより均一に近い処理を行うために、ウエハの面内方向についての最適な温度の分布として、306はウエハの中央部が外周部より15℃高い状態が最適な条件の膜である。307では18℃、304では15℃中央部が外周部よりも高い温度の分布となった状態が、面内方向についてより均一に膜を処理する上で最適な条件となる膜の特質を有している。
【0083】
このような構成の膜を処理する際の、本実施の形態のプラズマ処理装置では、上記試料台107の内側に形成された流路11、12を通流する冷媒の温度や流量、あるいは、半導体ウエハ106と静電チャック部202との間でウエハ外周側と中央側とにそれぞれ供給される熱伝達用ガスのそれぞれの圧力を調節して運転される。図11(a)、(b)は、図10(a)、(b)にそれぞれ対応したこれらの運転の条件の変化を示したグラフである。
【0084】
本実施の形態では、この際に、重ねられた各膜の処理において求められる半導体ウエハ106の温度の分布を実現するための温度の変化を考慮して、上記冷媒の温度や流量、ガスの圧力等が調節される。図10(a)、(b)に対応する図11(a)、(b)にし示す例では、前者が熱伝達用ガスの圧力を変更して半導体ウエハ106の温度の分布を調節するのに対し、後者が熱伝達用ガスの圧力とともに冷媒の温度を変更して試料台107の温度分布を変更することで半導体ウエハ106の温度分布を調節している。
【0085】
図11(a)では、変更される温度分布の温度差は、膜302と303との間及び膜303と304との間で5℃から3℃、3℃から5℃への差である。従って、熱伝達ガスの圧力差を調節することでこのような温度変化を調節できると判断される。そこで、ステップ302と303、304の間で試料台107の温度分布を形成するためにより長い時間が係る冷媒の温度、流量の変更による調節は抑えられた(本例では変更されていない)。一方、熱伝達ガスによる調節として、ステップ 302から303へのプロセスでは、外周側のガス圧力と中央側のガス圧力との差はステップ303において大きくされ、ステップ303で中央部側の熱伝達量を大きくして、ステップ 303において半導体ウエハ106の中央側の温度と外周側の温度と差が小さくなるように調節されている。また、ステップ303から304へのプロセスでは、逆に半導体ウエハ106の外周側のガス圧力と中央側のガス圧力との差はステップ 304において小さくされ、ステップ304では中央部側と外周側との温度差が大きくなるように調節されている。
【0086】
このような構成により、より短時間で、換言すると処理中の過渡的な温度変化に即応して半導体ウエハ106の温度の分布を所望の状態に形成できるので、各膜の処理の間で試料台107の温度が所定の値に変更されるまで処理を停止する必要が無く、処理のスループットが向上する。
【0087】
図11(b)では、変更される温度の分布の温度差は、膜306と307との間及び膜307と308との間の温度差は3℃と18℃、18℃と15℃との差となっている。本実施例のステップ306からステップ307へのプロセスにおいて、半導体ウエハ106の温度分布の変化は、外周側の温度と中央側の温度差が3℃から18℃と大きくなり、熱伝導ガスの圧力差によって形成できる温度差の範囲を越えてしまう。
【0088】
そこで、このような温度分布差の大きな変化に対しては、温度調節手段と圧力調節手段とで温度分布の差の変化を迅速に補正する動作を行う。
【0089】
そのために、まず、ステップ307において膜の処理を行う前に、所定の温度の分布が形成されるまで半導体ウエハ106の表面の処理を停止する。具体的には処理ガスの供給を停止してプラズマの形成を停止する。その後、所定の温度分布が得られたら、ステップ307の処理を開始する。
【0090】
ステップ307からステップ308へのプロセスにおいて、半導体ウエハ106の温度分布は15℃から12℃へと変化している。この場合、熱伝達ガスの圧力差を調節することで温度差を形成して温度分布を実現できると判断され、ステップ307、308間のプロセスでは半導体ウエハ106の外周側のガスの圧力と中央側のガスの圧力との差は大きくされて、ステップ 308では半導体ウエハ106の中央部側と外周部側との温度差が小さくなるように調節されている。
【0091】
上記のように、温度分布差の大きな変化に際しては、ガスの圧力を調節して熱伝達の量を変更することによる温度の変動は、冷媒の温度や通流量の変更よりも著しく短い時間で速やかに行われるので、処理ガスの供給を停止する等処理を止めることを抑止し、処理のスループットが向上できる。
【0092】
この際、図11(b)において、ステップ306と307との間で、試料台107の温度分布の変更は、試料台107の電極ブロック201に設けられた冷媒流路11、12内を通流する冷媒の温度、流量を調節して電極ブロック側の温度の分布を調節することにより行われる。さらに、熱伝導用ガスの圧力も半導体ウエハ106の中央部側を低くして静電チャック部202と半導体ウエハ106との間の熱伝達の大きさを調節することによっても行われる。これらによって半導体ウエハ106の中央部側の温度を上昇させるように、装置の条件を調節している。これは、ステップ307で設定される半導体ウエハ106の温度の分布の温度差が熱伝達用ガスの圧力差のみでは形成できないほど大きくなるからである。
【0093】
その後、ステップ307、308の間では、電極ブロック201側の温度の分布は変更せず(すなわち、冷媒流路11、12の冷媒を通流させる条件は変更せず)熱伝導用のガスの圧力のみを調節して熱伝達を変更して、半導体ウエハ106の温度分布を調節している。これは、ステップ308で設定される半導体ウエハ106の温度分布における温度差は15℃であって、半導体ウエハ106の外周部側と中央部側とでの熱伝達用ガスの圧力差で形成できる温度差の最大値よりも大きいので、熱伝達用ガスの圧力差のみではこの温度差は実現できないと考えられるが、既にステップ307においてこの温度差は18℃に設定されているので、ここからの温度の変化は3℃であるから、熱伝達用のガスの圧力の調節のみでも実現できる。
【0094】
すなわち、上記実施の形態では、大きな試料台107上あるいはその上に載置され保持される半導体ウエハ106の温度を、その基本的な分布は冷媒流路11、12を流れる冷媒を調節して形成、維持して、この基本的な温度分布から所定の範囲内の分布差の変更は熱伝達用ガスの圧力を調節するにより実現する。
【0095】
このようにすることで、熱伝達用ガスの圧力差を形成するために、高圧力や低圧力の領域のようにその圧力値を高い精度で調節するが困難な圧力領域で装置を使用して装置の精度を低下させることが無い。あるいはまた、高精度であっても大きかったりコストのかかるガス圧力調節手段を用いる必要が無く、より高い精度で試料である半導体ウエハ106の処理を行うことができる。
【0096】
このように、複数層の膜構造を有する半導体ウエハを処理する場合、予め、膜構造の情報に基づき、連続して処理される膜間の望ましい温度分布の差が所定値より大きいときは、温度調節手段と圧力調節手段で、温度分布の差の変化を補正する動作を行い、温度分布の差が所定値より小さいときは圧力調節手段で温度分布の変化を補正する動作を行なうようにするのが望ましい。
【0097】
また、この場合に、熱伝達用のガスの圧力差を大きく付けず、電極ブロック201側の温度分布のみで、半導体ウエハ106の温度分布を形成しても良く、ステップ308では半導体ウエハ106の外周部側の圧力を高く変化させてもよい。
【0098】
さらには、図11(b)の点線で示すように、温度分布の変化の大きいステップ306から307へのプロセスにおいて、冷媒による試料台107の温度の分布の調節の途中から、熱伝達用ガスの圧力差を形成して、両者を併用して半導体ウエハ106の温度分布を形成してステップ307の処理を開始し、冷媒による温度分布を形成をステップ307開始後も継続して温度差を拡大させるに伴い、熱伝達用ガスの圧力差を小さくなるように調節して、試料台107の温度差を形成させてもよい。
【0099】
本発明は、システムLSIのような多品種少ロット生産する場合に、各ウエハの複数層の膜構造間で望ましい温度差の大きな変化が生ずるような場合に、スループットを大きく向上できる。また、DRAMのような1品種多ロット生産する場合のように、同じ処理条件(レシピ)のウエハを連続的に処理する場合を考えると、一枚目のウエハのステップ308と二枚目のウエハのステップ302の間の温度分布の差も大きい。この場合も、温度変化の大きい場合の一形態として、冷媒と熱伝達用ガスの両者を併用して温度差を補正するようにしても良い。
【0100】
このような冷媒の調節と熱伝達用ガスの調節とは、いずれを用いるかあるいはその組合せを用いるかは、処理対象となる半導体ウエハ106の上面に形成された膜の処理に求められる条件に拠って異なり、これらの情報に基づいて選択される必要がある。例えば、図10(a)、図11(a)に示す処理の場合には、冷媒による温度の分布の変更は無く熱伝達用のガスの圧力のみを調節するよう、圧力調節手段113、114、ガス源115にその動作をさせる。このような動作の指令は、コントローラ118が、予め与えられた情報に基づいて、所定の記憶手段に記憶されたデータから或いは演算によって、条件を算出して動作が必要な機器に発信する。
【0101】
例えば、このような半導体ウエハ106の表面の膜や必要な処理、及びその条件等についての情報は、半導体ウエハ106を収容するカセットやウエハそのものの上に記録或いは記憶させておき、装置に備えられた、半導体ウエハ106を収容したカセットやウエハ106から読み取る或いはこれらから発信される情報を受信する手段によって行うようにする。このようなコントローラは、装置本体が設置された箇所にある必要はなく、通信手段により通信可能な別の箇所に配置され、同時に複数のプラズマ処理装置の動作を制御するように構成されることができる。
【0102】
上記のプラズマ処理装置の動作の流れについて、図12を用いて説明する。図12は、図1に示す実施の形態に係るプラズマ処理装置の動作の流れを示す流れ図である。
【0103】
この図において、ステップ1101において、装置は、半導体ウエハ106を処理する前に上記試料の処理条件に関する情報を取得する。このような情報は、上記のように、ウエハカセットやウエハ自身に記録されていても良い。また、ウエハやカセットから直接取得するのではなく、通信手段によってウエハの情報が供給されるようにしても良い。また、こうした情報は予め複数枚のウエハについて、或いは複数のウエハを収容したカセット毎にまとめて取得しても良い。
【0104】
ステップ1102では、ステップ1101で得られた情報に基づいて、適正な処理の条件を検索する。例えば、通信手段等により接続された記憶手段や記録手段に予め記録或いは記憶されたデータを用いて、コントローラ118内に備えられた演算手段により算出される。この際、各条件を数値計算により求めても良く、図12に記載のように、メモリ1200に記録、記憶された処理条件のデータから最適な処理条件を選択しても良い。
【0105】
次に、ステップ1103で、上記最適の処理条件が検出され、処理対象の膜を処理する処理パターンが求められる。この処理パターンには、例えば、図10の半導体ウエハ表面の膜の構成例と、それに対応する図11に示したような温度、圧力制御のパターンの関係のデータも含まれる。
【0106】
この際、連続的に処理可能な通常の処理パターンに加えて、中間処理のパターンが必要か否かが、ステップ1104において判断される。通常の処理パターンに加えて中間パターンが必要な場合とは、例えば、図11におけるステップ304からステップ306の間のように、冷媒温度の変更が間に合わない場合、処理を一次停止し、内外伝熱ガス圧力をあらかじめ決められた中間パターンに従って変更することにより試料温度を所定の温度に制御するものである。これにより、短時間で処理の条件を決定することができるので、温度変化に沿って冷媒温度が変化しつつある時でも処理可能とすることができる。ステップ1107、1108における中間パターンの検出では、ステップ1102、1103における処理パターンの検出と同様の動作が行われる。これらの中間パターンのデータは、ステップ1102で使用される処理パターンと同じ記憶、記録手段であっても、別の記憶、記録手段であってもよい。なお、冷媒温度の変更が比較的小さい場合のために、処理の停止を伴わなわずに温度差の補正を行なう中間パターンもありうる。
【0107】
このようにして検出された処理の条件に基づいて、ステップ1105において実際の処理が行われる。
処理が終了後、別のウエハの処理が必要か否かが判断される。必要と判断されるとステップ1101に戻り、別のウエハの処理を行う。
【0108】
以上の通り、上記実施の形態によれば、試料台において、下方の電極ブロック側の冷媒によりウエハの中央部側と外周部側とで独立して温度を調節可能な温度調節手段と、静電チャック部側でウエハ中央部側と外周部側とでガスによる熱伝達を調節する手段とを備え、求められる半導体ウエハのより温度の分布のより大きな範囲のパターンに、容易にかつ短時間で対応することができる。
【0109】
そして、種々の異なった温度分布パターンによる変化に富んだ半導体ウエハの処理が得られることになり、半導体ウエハの性能向上に大きく寄与することができる。
【0110】
さらには、上記実施の形態のプラズマ処理装置によれば、半導体ウエハの温度制御を任意に設定でき、且つ均一なエッチングにも容易に対応できるので、半導体素子の歩留まりが大きく向上でき、コストの低減を充分に得ることができる。
【0111】
さらに、処理を停止する時間を短くすることができ、半導体の処理のスループットを大きく向上することができる。
【0112】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によれば、より高いスループットを実現できるプラズマ処理装置を提供できる。また、被処理物の大面積化に対応し、かつ、加工寸法精度の向上及びスループット向上を図ったプラズマ処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラズマ処理装置に係る一実施の形態の構成の概略を示す図である。
【図2】図1に示す実施の形態に係る試料台の上部の構成の概略を示す一部断面図である。
【図3】冷媒流路の配列形状の一例を示す図である。
【図4】冷媒流路の配列形状の他の例を示す図である。
【図5】Heガスの漏れ量から求めた半導体ウエハ裏面の圧力分を計算で求めた結果の一例を示す図である。
【図6】入熱が半導体ウエハの面内で均一な場合の、半導体ウエハWの表面温度を示す図である。
【図7】熱伝達抑制用スリットの有無と半導体ウエハの表面の温度との関係を示す図である。
【図8】熱伝達抑制用スリットの有無と静電チャック部(誘電体膜)の表面温度の解析結果を示す図である。
【図9】本発明の試料台の他の実施例を示す図である。
【図10】図1に示すプラズマ処理装置の実施の形態に係る半導体ウエハ表面の膜の構成の一例を示す摸式図である。
【図11】図10に示す実施例を処理する際の、本発明のプラズマ処理装置の運転条件の時間に伴う変化をパターン化したグラフである。ある。
【図12】図1に示す実施の形態に係るプラズマ処理装置の動作の流れを示す流れ図である。
【符号の説明】
1 電極ブロック
11、12 流路用スリット
11A、12A冷媒(又は熱媒)の導入部
11B、12B 冷媒(又は熱媒)の排出部
13 熱伝達抑制用スリット
51、52、53 冷媒供給ユニット
101 電磁波
103 処理室
105 処理ガス源
106 半導体ウエハ
107 試料台
201 電極ブロック(保持ステージ)
202 静電チャック部
258,259 ガス管路
261,262 リング状凸部
263 凸部。

Claims (2)

  1. 処理室内に配置された試料台と、この試料台の下方から前記処理室内を排気して減圧する排気装置とを備え、前記試料台上に載置された半導体ウエハをこの処理室内に形成したプラズマを用いてエッチング処理するプラズマ処理装置において、
    前記試料台を構成する金属製のブロック内の中央側及びその外周側のぞれぞれの部位に配置され異なる温度の冷媒が通流する複数の冷媒流路であって前記中央側の流路内に外周側の流路内を流れる冷媒より高い温度の冷媒が通流する冷媒流路と、
    前記試料台上の前記半導体ウエハが載置される面の前記試料台の中央側と外周側の領域とに各々配置され異なる圧力の熱伝達ガスを供給する複数の導入孔であって前記外周側の領域に前記中央側の領域より高い圧力の熱伝達ガスを供給する導入孔と、
    前記中央側および外周側の冷媒流路の間にリング状に配置され前記金属製の部材より熱伝達性の小さい部分と、
    前記半導体ウエハが載置される面上であって前記熱伝達性の小さい部分の上方の位置に配置され前記半導体ウエハの裏面と接触して前記熱伝達ガスが供給される前記中央側の領域と前記外周側の領域とを独立して形成するリング状の凸部とを備え、
    前記処理中に前記半導体ウエハの中央側を外周側より高い温度にしてこの半導体ウエハを処理するプラズマ処理装置。
  2. 請求項1に記載のプラズマ処理装置であって、前記試料台の前記半導体ウエハを載置する面上に該半導体ウエハを静電吸着して保持する手段を備えたプラズマ処理装置。
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