JP3960849B2 - 表示装置 - Google Patents

表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3960849B2
JP3960849B2 JP2002123523A JP2002123523A JP3960849B2 JP 3960849 B2 JP3960849 B2 JP 3960849B2 JP 2002123523 A JP2002123523 A JP 2002123523A JP 2002123523 A JP2002123523 A JP 2002123523A JP 3960849 B2 JP3960849 B2 JP 3960849B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotating body
display device
light emitting
acceleration sensor
lighting control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002123523A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003316300A (ja
Inventor
博 寺田
隆三 谷川
正史 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Glory Ltd
Original Assignee
Glory Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Glory Ltd filed Critical Glory Ltd
Priority to JP2002123523A priority Critical patent/JP3960849B2/ja
Publication of JP2003316300A publication Critical patent/JP2003316300A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3960849B2 publication Critical patent/JP3960849B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
  • Illuminated Signs And Luminous Advertising (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、目の残像現象を利用して空間内に文字や図形等の二次元像を形成する表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
多数の発光素子を直線的に並べた発光素子アレイを観察者に対し高速で相対移動させつつ、所定の発光素子を所定のタイミングで点灯し、目の残像現象により空間内に二次元像を形成する表示装置がある。この方式の表示装置は、発光素子を二次元的に配列することなく、比較的少数の発光素子で二次元像の形成を行うことができるという特徴を有する。特公平1−32992号公報、特開平2−213892号公報、特開平8−179712号公報等に装置例を見ることができる。
【0003】
これまでの表示装置では、発光素子アレイのみ回転体に配置し、この回転体を回転させる回転駆動部や発光素子の点灯制御部は、回転体を支持する支持手段に配置していた。これは回転体と支持手段とが実質上一体不可分であることを意味する。ところでこの種の表示装置は、遠くから文字や図形を認識させるため、一定以上の旋回半径を持った回転体を用いる必要がある。そのため表示装置として組み立てた場合、全体が非常に大きなものとなり、車に載せて運搬するにしても、人力で移動させるにしても、不便且つ労力を要するものであった。
【0004】
また従来の表示装置では、点灯制御部と発光素子アレイを電気的に接続するのにスリップリングとブラシを用いる必要がある。スリップリングとブラシは当然のことながら消耗し、使用が長期にわたれば交換の必要が生じる。その上、スリップリングに設けることのできるリング数が発光素子アレイの発光素子数を定めるうえでの制約となっていた。
【0005】
加えて、このタイプの表示装置は屋外で使用されることが多く、防水対策が必須である。従来の構成では、回転部分と非回転部分との間に配線が露出しないような配線の工夫と、スリップリングとブラシの接触部分に水のかかることがない、厳重な防水構造が必要であり、設計製作に困難をもたらしていた。
【0006】
さらに、これまでの表示装置では、発光素子アレイの形成する二次元像の支持手段に対する相対位置は不変のこととされていた。そのため、支持手段を設置する面が水平であれば二次元像も正しい角度で現れるが、支持手段を設置する面が傾斜していると二次元像も傾き、視認性を損なうという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたものであり、徒に大型の装置とすることを要さず、スリップリングを用いることなく発光素子アレイの点灯制御を行える表示装置を提供することを目的とする。また防水対策の容易な表示装置を提供することを目的とする。さらに、発光素子アレイを支持する支持手段の傾きにかかわらず、発光素子アレイの形成する二次元像を観察者に対し常に一定の角度に保ち得る表示装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明表示装置は次の構成を備える。
【0009】
(1)多数の発光素子を備えた回転体を旋回させつつ前記発光素子を個々に点灯制御し、残像現象により空間内に像を形成する表示装置において、支持手段に前記回転体を支持させるとともに、この支持手段に対し回転体を相対回転させる回転駆動部、前記発光素子の点灯制御部、及びこれらの電源部を、すべて回転体側に配置した。
【0010】
この構成によれば、点灯制御部及び電源部が発光素子アレイと共に回転するので、回転体と支持手段を一体不可分のものとする必要がない。従って両者を分離した、コンパクトな形での保管・運搬が可能となる。またスリップリング及びブラシを用いて発光素子アレイの点灯制御を行う必要がない。回転駆動部、点灯制御部、及び電源部がすべて回転体側に配置されているので防水対策も容易である。
【0011】
(2)上記のような表示装置において、前記回転駆動部は、回転開始時、所定の加速パターンに従って速度制御されるものとした。
【0012】
この構成によれば、回転体の回転速度を自然加速にまかせるのでなく所定の加速パターンとなるように制御するから、使用者にとって危険の少ない形で回転体の回転速度を上げて行くことが可能になる。
【0013】
(3)上記のような表示装置において、前記回転体に前記支持手段との相対位置を検出する位置検出手段を配置し、この位置検出手段がもたらす回転体の位置情報を前記発光素子点灯制御の調整因子とすることとした。
【0014】
この構成によれば、支持手段に対する回転体の相対位置を点灯制御に反映することができる。
【0015】
(4)上記のような表示装置において、前記回転体に加速度センサを配置し、この加速度センサがもたらす回転体の姿勢情報を前記発光素子点灯制御の調整因子とすることとした。
【0016】
この構成によれば、回転体の姿勢を点灯制御に反映することができる。
【0017】
(5)上記のような表示装置において、前記回転体に、前記支持手段との間の相対位置を検出する位置検出手段と、加速度センサとを配置し、前記位置検出手段がもたらす回転体の位置情報及び前記加速度センサがもたらす回転体の姿勢情報を前記発光素子点灯制御の調整因子とすることとした。
【0018】
この構成によれば、支持手段に対する回転体の相対位置及び回転体の姿勢を点灯制御に反映することができる。
【0019】
(6)上記のような表示装置において、前記回転体に衝撃検知手段を配置し、この衝撃検知手段の出力に基づき前記回転駆動部への通電を制御することとした。
【0020】
この構成によれば、回転体に衝撃を与えることにより回転駆動部への通電を制御することができる。
【0021】
(7)上記のような表示装置において、前記回転体の回転中心に、前記回転駆動部への通電を制御する手動スイッチを配置したこととした。
【0022】
この構成によれば、回転体が回転しているときでも手動スイッチを操作して回転駆動部への通電を制御することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図に基づき説明する。
【0024】
表示装置1は次の構成要素を備える。すなわち支持手段10とこれに回転可能に支持される回転体20である。通常の使用状態では、回転体20は垂直面内で旋回する。
【0025】
支持手段10は、カメラ用三脚と同様、三脚11に垂直なポール12を組み合わせた構造になっている(図3参照)。ポール12は上端に回転体20の取付具13を有する(図1参照)。取付具13は高さ可変であることが望ましい。そのため、三脚11の脚を伸縮可能とする、ポール12自身を伸縮可能とする、三脚11にポール12の上下機構を設ける等の構造を採用する。
【0026】
回転体20は、直方体形状のケース21と、ケース21の一方の端から突出する表示部22を備える。表示部22は透明な合成樹脂により形成される細長いシェル23を有し、シェル23の中に発光素子アレイ30を収納している。シェル23の長手方向の軸線はケース21の長手方向の軸線と平行である。シェル23の長手方向の軸線を回転体20の軸線とする。
【0027】
発光素子アレイ30は細長い基板31に複数の発光素子32を、その発光部が支持手段10のある側と反対側を向くよう等間隔で一列に並べたものである。本実施形態では発光素子としてLED(発光ダイオード)を採用し、その個数は32個としている。基板31のケース21に近い方の端にはLEDドライバ33が搭載されている。
【0028】
ケース21の内部にはシャーシ24があり、これに回転駆動部40が取り付けられている。回転駆動部40はモータ41と減速装置42により構成される。モータ41は直流モータである。減速装置42の出力軸43はシャーシ24の透孔25を通ってケース21の外側へと突き抜ける。ケース21と出力軸43の間には防水シール26が設けられている。出力軸43のケース21の外に突出した部分には連結具44が回転不能に固定される。
【0029】
連結具44は出力軸43と直交する方向に延びる連結軸45を備える。支持手段10の取付具13には連結軸45を受け入れる受入孔14が形設されている。連結軸45を受入孔14に差し込み、取付具13に設けられたロックねじ15を締め付ければ、連結具44と取付具13は相互に固定される。
【0030】
回転駆動部30を中にして、シャーシ24の一方の側には表示部22が取り付けられ、他方の側には制御部50が取り付けられる。制御部50には二次電池を内蔵した電源部60が着脱自在に取り付けられる。電源部60はケース21の一部を開けて取り出し、充電するか、充電済みのものと交換することができる。制御部50と電源部60は表示部22に対するカウンターバランスの役割も果たす。
【0031】
制御部50はマイクロプロセッサと記憶装置を備え、表示装置1全体の制御を司る。図4に見られるように、制御部50は複数の二次元像のデータを格納する二次元像テーブル51を備える。制御部50にはモータ41及び電源部60の他、以下に述べる構成要素が接続される。
【0032】
52は制御部50に付属する、あるいは制御部50の一部をなす点灯制御部で、LEDドライバ33がこれに含まれる。点灯制御部52は発光素子アレイ30の発光素子32を個々に点灯制御する。
【0033】
53は手動スイッチで、これは回転駆動部40への通電、すなわちモータ41への通電を制御するためのものである。手動スイッチ53は回転体20の回転中心に配置される。モータ41の側面の、出力軸43の軸線に一致する箇所がその配置個所ということになる(図1参照)。手動スイッチ53はプッシュ/プッシュタイプのものであり、その押釦はケース21に取り付けたゴムや軟質合成樹脂からなる防水カバー27の外から押される。
【0034】
54は支持手段10と回転体20との相対位置を検出する位置検出手段である。本実施形態では、制御部50の横に配置した磁気センサ55(図1参照)により位置検出手段54を構成する。磁気センサ55は連結具44に埋め込んだ磁石56の磁束を検出するものであり、ホール素子を用いることができる。
【0035】
57は加速度センサである。加速度センサ57も制御部50の横に配置される(図1参照)。加速度センサ57は回転体20の空間内における姿勢を検知するのに用いる。加速度センサ57は衝撃検知手段としての役割も果たす(詳細は後述)。
【0036】
58は選択スイッチである。選択スイッチ58は、二次元像テーブル51に格納された複数の二次元像データのうち、どれを表示するかを選択するのに用いる。本実施形態ではケース21の電源部60に隣接する位置に選択スイッチ58が取り付けられ、回転体20が回転していないときにつまみを切り替えて選択を行えるようになっている。
【0037】
次に、表示装置1の使い方及び機能を説明する。
【0038】
表示装置1は支持手段10と回転体20を分離して保管し、また運搬することができる。分離時の支持手段10は、縮められる部分は縮め、ポール12が三脚11に対し下げられるのであれば下げて、できるだけかさばらないようにしておく。
【0039】
使用にあたっては、まず支持手段10を現地の地面、あるいは床の上にセットする。その上で取付具12の受入孔14に連結具44の連結軸45を差し込み、ロックねじ15を締め付けて連結具44を固定する。これにより、回転駆動部40の出力軸43がそれ自身は回転することのないよう水平に保持され、この出力軸43のまわりを回転体20が垂直面内で旋回する態勢が整ったことになる。
【0040】
ここで手動スイッチ53を押す。これにより、回転駆動部40に通電することが可能になる。この段階では回転駆動部40はまだ動作を開始しない。
【0041】
続いて支持手段10に衝撃を与える。すなわち支持手段10を適度な力でたたく(ポール12をたたくのがよい)。すると加速度センサ57が衝撃検知手段として機能し、信号を出力する。この出力信号を受け、制御部50はモータ41への通電を開始する。モータ41が回転を始めると、減速装置42が所定の減速比で出力軸43のまわりを回り始める。これにより、回転体20が旋回を開始する。
【0042】
回転駆動部40が不用意に回転を始めることを避けるため、ただ1度の衝撃ではモータ41への通電が開始されないようになっている。モータ41への通電を開始させるためには加速度センサ57が所定パターンで複数の衝撃を検知する必要がある。「所定パターン」は、例えば「連続して3度衝撃を加える」のように設定することができる。
【0043】
通常の設計であれば、回転駆動部40は、回転開始時にモータ41の動力特性に合わせて回転速度を上げて行く。しかしながらここでは、回転駆動部40の加速を自然加速にまかせるのではなく、制御部50で所定の加速パターンに制御することとした。具体的には、当初はゆっくりと回転させて使用者に回転体20が動き出したことを認識させる。それから回転速度を上げ、表示に必要な回転数へと立ち上げるものである。
【0044】
回転体20が旋回を始めると、点灯制御部52は選択スイッチ58により選択した二次元像データに基づく二次元像が得られるように発光素子32の点灯を制御する。前述のように、発光素子32は32個並んでいる。この32個の発光素子32の各々を、一回転を所定数に分割した各割出角度位置で点灯又は消灯させる。図5に示すように、本実施形態では1回転(360゜)を512等分した角度が割出角度の1単位となっている。図5において、「0」は発光素子32が消灯した状態、「1」は発光素子32が点灯した状態を示す。このような32×512のマトリックスで構成される二次元像データが複数個、二次元像テーブル51に格納されている。
【0045】
回転体20を所定速度で旋回させつつ発光素子アレイ30の点灯制御を行うと、人間の目に生じる残像現象により、図6に例示するような二次元像が空間内に浮かび上がる。電源部60が電力を供給し続けるかぎり、表示を継続することができる。
【0046】
回転体20の旋回を停止させるときは、支持手段10にもう一度衝撃を与える。この時の衝撃は一度で良いものとする。するとモータ41への通電が断たれ、回転体20は次第に回転を落とし、最終的には停止する。
【0047】
モータ41への通電を開始させるためには所定パターンで複数の衝撃を与える必要があるが、通電を断つときにはただ一度の衝撃で良いこととしたのは次の理由による。すなわち回転体20の回転を開始するときときより回転を停止させるときの方が緊急性が高い場合が多い。そのため、できるだけ単純な衝撃パターンでモータ41への通電が断たれるようにする必要がある。
【0048】
また、ただ一度の衝撃でモータ41への通電が断たれることとしておけば、旋回中の回転体20に物が当たった場合、その衝撃を加速度センサ57が検知してモータ41が停止する。すなわち加速度センサ57に安全スイッチとしての機能も果たさせることができる。
【0049】
上記のように、支持手段10に一度衝撃を与えれば回転体20は旋回を停止する筈であるが、加速度センサ57又は制御部50の不具合によりそれでは止まらないといったケースも考えられる。そのような場合には手動スイッチ53を押す。するとモータ41への通電が断たれ、回転体20は停止する。前述の通り、手動スイッチ53は回転体20の回転中心に配置されているので、回転体20が旋回中であったとしても、手動スイッチ53を押すことに困難はない。
【0050】
さて、回転体20が旋回している間、位置検出手段54には磁気センサ55が磁石の磁束を横切る度に図8に示すようなパルス状の出力が生じる。本実施形態の場合、回転体20の表示部22が下を向き、支持手段10のポール12と重なったときに位置検出手段54が出力パルスを発する。
【0051】
加速度センサ57には重力加速度により同図に示すような正弦波状の出力が生じる。加速度センサ57は、回転体20の軸線が鉛直方向に対して平行になったとき、言い換えれば表示部22が真下又は真上を向いたときに、プラス側あるいはマイナス側のピーク出力を発する。ただし、表示部22の向きに対する加速度センサ57の出力はセンサの取り付け方や信号処理等により適宜変更可能である。
【0052】
点灯制御部52は、位置検出手段54の出力に基づき、回転体20が支持手段10に対し所定の角度をなした時点を図5に示す割出角度の原点、すなわち二次元像形成の原点として点灯制御を行う。前述のように、位置検出手段54は回転体20の表示部22が下を向き、支持手段10のポール12と重なったときに出力パルスを発する。この出力パルスのグラフ上の立ち下がり点を前記原点とする。もちろん、この出力パルスからずれた点に前記原点を設定したとしても、なんら支障はない。
【0053】
ところで、二次元像形成の原点を支持手段10に対し一定の角度で固定しておくと、支持手段10が傾けば二次元像も傾くということになる。常に一定の視認性を保つためには、図7に示すように支持手段10は傾いても二次元像は傾かないでいるのが望ましい。
【0054】
そこで本発明では、加速度センサ57を利用して二次元像の鉛直方向に対する角度の一定化を図る。具体的には、加速度センサ57がもたらす回転体20の姿勢情報を発光素子点灯制御の調整因子とする。あるいは、位置検出手段54がもたらす回転体20の位置情報及び加速度センサ57がもたらす回転体20の姿勢情報を発光素子点灯制御の調整因子とする。
【0055】
まず、加速度センサ57を用いて二次元像の鉛直方向に対する角度の一定化を図る手法につき説明する。当初加速度センサ57は、図9の(a)に示すように、回転体20の旋回に同期して規則正しい正弦波出力を行っている。前述のように、回転体20の軸線が鉛直方向に対して平行になったとき、言い換えれば表示部22が真下又は真上を向いたときに、加速度センサ57はプラス側あるいはマイナス側のピーク出力を発する。ピーク出力時点を知れば、回転体20が今どのような姿勢にあるかがわかることになる。そこで、加速度センサ57のピーク出力を基準として二次元像形成の原点を定める。
【0056】
支持手段10が傾いていたとしても、加速度センサ57は支持手段10の傾きに関係なく、鉛直方向に対してなす角度だけを基準とする、規則正しい正弦波出力を生じる。従って、この正弦波出力のピーク出力を二次元形成の原点とすれば、常に重力加速度の方向、すなわち鉛直方向を基準として二次元像形成の原点が定められることになる。なお二次元像形成の原点は必ずしも正弦波出力のピーク出力に一致させる必要はない。そこからずれた点に原点を設定したとしても、なんら支障はない。
【0057】
さて、支持手段10が当初は真っ直ぐに立っており、途中で正面から見て左右どちらかに傾いた場合は、傾いた方向により、(b)のように重力加速度の影響が一時的に促進される形で現れるか、(c)のように重力加速度の影響が一時的に遅延される形で現れる。また回転体20に外部から動きが加えられることにより、出力値も一時的に増幅される。上記促進又は遅延は支持手段10に動きが生じている間だけ現れ、支持手段10が静止すれば再び回転体20の旋回に同期した正弦波出力となる。
【0058】
回転体20の旋回に同期した規則正しい正弦波出力を所定回数、加速度センサ57から受け取った時点で、制御部50は支持手段10の角度が安定したものと判断し、重力加速度方向、言い換えれば鉛直方向と所定の角度をなす時点を二次元像形成の原点とする点灯制御を点灯制御部52に行わせる。
【0059】
位置検出手段54による二次元像形成の原点調整と、加速度センサ57による二次元像形成の原点調整とは、これを併用することにより、調整精度を一層高めることができる。
【0060】
前述のとおり位置検出手段54は、回転体20の表示部22が下を向き、支持手段10のポール12と重なったときに出力パルスを発する。加速度センサ57は、回転体20の軸線が鉛直方向に対して平行になったとき、言い換えれば表示部22が真下又は真上を向いたときにピーク出力を発する。位置検出手段54がパルス出力を発生するタイミングと加速度センサ57がピーク出力を発生するタイミングとの間にずれが生じた場合は、支持手段10が傾いたものと判断し、位置検出手段54のパルス出力時より、前記タイミングのずれの分だけ二次元像の形成を早く行わせたり、遅く行わせたりする。
【0061】
上記いずれの場合においても、加速度センサ57の出力は、回転体20を数回転あるいは数十回転させたときの平均値を使用するようにすることにより、振動等の影響が排除された、精度の高い出力値を得ることができる。
【0062】
本発明は次のような形で実施することも可能である。すなわち衝撃検知手段として、加速度センサ57に代え振動センサやショックセンサを用いることができる。
【0063】
選択スイッチ58をケース21内のディップスイッチにより構成し、ケース21を開けて選択操作を行うようにすることもできる。また、ケース21の外面に液晶等の表示装置を設け、選択した二次元像を表示して確認を行わせるようにすることもできる。
【0064】
表示部22を複数本設けることもできる。すなわち180゜間隔で2本設けたり、120゜間隔で3本設けたりすることができる。
【0065】
発光色の異なる発光素子を所定パターンで並べ、カラー表示を行うこともできる。あるいは、単独で複数の色の光を発することのできる発光素子を並べてカラー表示を行うこともできる。
【0066】
この他、発明の主旨を逸脱しない範囲で様々な変更を加えて実施することが可能である。
【0067】
【発明の効果】
本発明により、次に掲げるような効果が奏される。
【0068】
(1)多数の発光素子を備えた回転体を旋回させつつ前記発光素子を個々に点灯制御し、残像現象により空間内に像を形成する表示装置において、支持手段に前記回転体を支持させるとともに、この支持手段に対し回転体を相対回転させる回転駆動部、前記発光素子の点灯制御部、及びこれらの電源部を、すべて回転体側に配置したから、回転体と支持手段とを一体不可分のものとする必要がなく、両者を分離可能に構成することができる。これにより、回転体と支持手段を一体型構造とした大型装置に比べ、保管にスペースをとらず、運搬にも便利なものとなる。
【0069】
また、上記のような一体型構造と異なり、スリップリング及びブラシを用いて発光素子アレイの点灯制御を行う必要がない。従ってスリップリング及びブラシの交換が不要となるうえ、きわめて多数の発光素子の点灯制御を行うことも可能となる。防水対策にしても、回転体のみを包み込んで防水を行えばよいため、技術的に簡単なものとなる。
【0070】
さらに、回転体を支持することができさえすれば支持手段はどのような構造のものであっても構わないところから、次のような使い方が可能となる。すなわち車両にポールを取り付けておき、このポールに必要なときに回転体を取り付けて表示を行うのである。車両の例としては、緊急車両(警察のパトロールカー、白バイ、消防車、救急車、ガス会社のガス事故対策車等)や高速道路の道路パトロールカー、あるいは自動車の故障時に駆けつけるロードサービスカーといったものが考えられる。この場合のポールは普段は車両のボディ内に格納しておき、必要に応じて引き出せる構造になっているのが望ましい。また交通検問を行う際、手持ち式のポールに取り付けて用いることもできる。
【0071】
(2)上記のような表示装置において、前記回転駆動部は、回転開始時、所定の加速パターンに従って速度制御されるものであることとしたから、回転体の回転速度を自然加速にまかせるのでなく所定の加速パターンとなるように制御し、使用者にとって危険の少ない形で回転体の回転速度を上げて行くことが可能になる。従って回転体がいきなり高速で動き出して人や物に当たる危険を減少できる。
【0072】
(3)上記のような表示装置において、前記回転体に前記支持手段との相対位置を検出する位置検出手段を配置し、この位置検出手段がもたらす回転体の位置情報を前記発光素子点灯制御の調整因子とすることとしたから、支持手段に対する回転体の相対位置を点灯制御に反映することができる。
【0073】
(4)上記のような表示装置において、前記回転体に加速度センサを配置し、この加速度センサがもたらす回転体の姿勢情報を前記発光素子点灯制御の調整因子とすることとしたから、回転体の姿勢を点灯制御に反映させ、回転体を支持する支持手段の角度とは無関係に、二次元像の角度を鉛直方向に対し一定に保つことができる。従って、支持手段を不整地に設置する場合とか、支持手段が車両に取り付けたポール、あるいは手持ちのポールにより構成され、ポールの角度がその時々で変わるような場合でも、常に鉛直方向に対し一定の角度をなす二次元像を表示して、視認性を保つことができる。
【0074】
(5)上記のような表示装置において、前記回転体に、前記支持手段との間の相対位置を検出する位置検出手段と、加速度センサとを配置し、前記位置検出手段がもたらす回転体の位置情報及び前記加速度センサがもたらす回転体の姿勢情報及びを前記発光素子点灯制御の調整因子とすることとしたから、回転体の姿勢、及び支持手段に対する回転体の相対位置を点灯制御に反映することができる。従って、位置検出手段による、支持手段の角度を織り込んだ点灯制御と、加速度センサによる、鉛直方向に対し二次元像の角度を一定化する点灯制御とを合わせて、観察者が常に一定角度の二次元像を視認するように制御することができる。
【0075】
(6)上記のような表示装置において、前記回転体に衝撃検知手段を配置し、この衝撃検知手段の出力に基づき前記回転駆動部への通電を制御することとしたから、スイッチ操作によらず、衝撃でもって回転駆動部への通電を制御することができる。従って、回転中の回転体に手を出すことなく、回転体の支持手段に衝撃を加えて回転体の回転を止めることができる。回転体自身が何かに当たったときもこの衝撃検知手段が作動して回転体の回転が止まるようにし、安全装置としての機能を果たさせることができる。
【0076】
(7)上記のような表示装置において、前記回転体の回転中心に、前記回転駆動部への通電を制御する手動スイッチを配置するようにしたから、回転体が回転しているときでも手動スイッチを操作して回転駆動部への通電を制御することができる。従って、回転体に衝撃検知手段を配置してこの衝撃検知手段の出力に基づき回転駆動部への通電を制御する構成としたとき、制御系が不調をきたして衝撃では回転体の回転を止められなくなったとしても、安全確実に回転体を停止させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 表示装置を側面方向から見た要部断面図
【図2】 回転体の正面図にして、ケースを除去した状態のもの
【図3】 使用状況を示す表示装置全体の正面図
【図4】 表示装置の回路ブロック図
【図5】 発光素子の点灯制御について説明する表
【図6】 二次元像の第1の表示例
【図7】 二次元像の第2の表示例
【図8】 加速度センサ及び位置検出手段の出力を点灯制御の調整因子とする状況を説明するグラフ
【図9】 加速度センサの出力状況を示すグラフ
【符号の説明】
1 表示装置
10 支持手段
11 三脚
12 ポール
13 取付具
20 回転体
22 表示部
30 発光素子アレイ
32 発光素子
40 回転駆動部
41 モータ
42 減速装置
43 出力軸
44 連結具
45 連結軸
50 制御部
51 二次元像テーブル
52 点灯制御部
53 手動スイッチ
54 位置検出手段
57 加速度センサ
58 選択スイッチ

Claims (7)

  1. 多数の発光素子を備えた回転体を旋回させつつ前記発光素子を個々に点灯制御し、残像現象により空間内に像を形成する表示装置において、
    支持手段に前記回転体を支持させるとともに、この支持手段に対し回転体を相対回転させる回転駆動部、前記発光素子の点灯制御部、及びこれらの電源部を、すべて回転体側に配置し
    前記回転駆動部は、回転開始時、所定の加速パターンに従って速度制御されるものであり、
    前記回転体に、前記支持手段との相対位置を検出する位置検出手段と、加速度センサとを配置し、
    前記位置検出手段は、前記支持手段と重なったときにパルス出力を発し、
    前記加速度センサは、前記回転体の軸線が鉛直方向に平行になったときにピーク出力を発し、
    前記位置検出手段がパルス出力を発するタイミングと、前記加速度センサがピーク出力を発するタイミングとから前記支持手段の傾き具合を判断し、観察者が常に一定角度の像を視認するように前記発光素子の点灯制御を行うことを特徴とする表示装置。
  2. 多数の発光素子を備えた回転体を旋回させつつ前記発光素子を個々に点灯制御し、残像現象により空間内に像を形成する表示装置において、
    支持手段に前記回転体を支持させるとともに、この支持手段に対し回転体を相対回転させる回転駆動部、前記発光素子の点灯制御部、衝撃検知手段、及びこれらの電源部を、すべて回転体側に配置し、
    前記衝撃検知手段の出力に基づき前記回転駆動部への通電を制御することを特徴とする表示装置。
  3. 前記回転駆動部は、回転開始時、所定の加速パターンに従って速度制御されるものであることを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
  4. 前記回転体に前記支持手段との相対位置を検出する位置検出手段を配置し、この位置検出手段がもたらす回転体の位置情報を前記発光素子点灯制御の調整因子とすることを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
  5. 前記回転体に加速度センサを配置し、この加速度センサがもたらす回転体の姿勢情報を前記発光素子点灯制御の調整因子とすることを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
  6. 前記回転体に、前記支持手段との相対位置を検出する位置検出手段と、加速度センサとを配置し、前記位置検出手段がもたらす回転体の位置情報及び前記加速度センサがもたらす回転体の姿勢情報を前記発光素子点灯制御の調整因子とすることを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
  7. 前記加速度センサが前記衝撃検知手段としての役割も果たすことを特徴とする請求項5又は6に記載の表示装置。
JP2002123523A 2002-04-25 2002-04-25 表示装置 Expired - Fee Related JP3960849B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002123523A JP3960849B2 (ja) 2002-04-25 2002-04-25 表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002123523A JP3960849B2 (ja) 2002-04-25 2002-04-25 表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003316300A JP2003316300A (ja) 2003-11-07
JP3960849B2 true JP3960849B2 (ja) 2007-08-15

Family

ID=29538788

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002123523A Expired - Fee Related JP3960849B2 (ja) 2002-04-25 2002-04-25 表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3960849B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006271635A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Daiichi Shokai Co Ltd 遊技機
JP2006271625A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Daiichi Shokai Co Ltd 遊技機
JP2006271631A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Daiichi Shokai Co Ltd 遊技機
JP2006271626A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Daiichi Shokai Co Ltd 遊技機
JP2006271621A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Daiichi Shokai Co Ltd 遊技機
US10580335B2 (en) * 2015-08-18 2020-03-03 Toyota Motor Engineering & Manufacturing North America, Inc. Portable display apparatuses

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003316300A (ja) 2003-11-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10988200B2 (en) Electric vehicle
JP6315102B2 (ja) 表示機能付きミラー装置および表示機能付きミラー装置の機能変更方法
JP3960849B2 (ja) 表示装置
JP6369555B2 (ja) 表示機能付きミラー装置
KR101348263B1 (ko) 전방향 표시용 led 비상 삼각대
JP2001350424A (ja) 可搬式情報表示装置
WO2017210831A1 (zh) 一种电动平衡车
KR101255669B1 (ko) 이륜차용 주행라인 및 방향라인 표시장치
JP3180957U (ja) 視線誘導装置
KR20220067027A (ko) 자동차용 지능형 안전 표시판
KR20190001079A (ko) 도로상황 인지 시선 유도장치
KR19990009384A (ko) 반디-싸인(bandy-sign) 신호봉 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050309

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070227

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070419

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070515

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070515

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110525

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110525

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120525

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120525

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130525

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees