JP3958622B2 - 浮遊粒子状物質捕集方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に道路周辺に設置され、浮遊粒子状物質を捕集する方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
交通量の多い市街地等の道路において、車両より排出される浮遊粒子状物質等の人体の健康に及ぼす悪影響が懸念されている。浮遊粒子状物質は、主にディーゼル車から排出される直径が10ミクロン以下の粒子で、吸引することにより喘息を引き起こしたり、発ガン性物質を含んでいるなど、人体に対する悪影響が、問題視されている。沿道での健康被害にかかわる裁判も相次いで行われており、その原因として浮遊粒子状物質をあげられている現状を考えると、確実で且つ効率的な浮遊粒子状物質の除去方法の開発が望まれている。
【0003】
浮遊粒子状物質は、ディーゼル車などの車両から排出されるのものが大半を占めており、特に有害とされている。したがって、交通量の多い道路周辺で特に汚染度が高い。
【0004】
浮遊粒子状物質の対策として、車両エンジンの改良やディーゼル車排気口へ取り付けるフィルター等による浮遊粒子状物質の発生を抑制する方法が挙げれれる。現在、少しづつではあるがハイブリッド車や環境に配慮したエンジンを搭載した車が普及しつつあるが、道路環境の改善には至っていない。また、排ガスフィルターも急ピッチで開発が行われているが、十分に普及するにはかなりの時間を要する。
【0005】
また、車両より排出された後の環境中に存在する浮遊粒子状物質への対策は、ほとんど検討がなされておらず、有効な対策方法がなかった。
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は上記の如き問題点に鑑みてなされたものであり、車両より道路環境中に排出された浮遊粒子状物質を、道路上で効率よく捕集し、道路環境の改善に貢献することのできる浮遊粒子状物質捕集方法または装置を提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成としている。すなわち、道路に設置される壁状道路構造物の上端部分に浮遊粒子状物質捕集装置が設けられ、該浮遊粒子状物質捕集装置によって浮遊粒子状物質を捕集する浮遊粒子状物質捕集方法であって、浮遊粒子状物質捕集装置は壁状道路構造物の壁面より道路側に張り出された張り出し部分が設けられ、該張り出し部分に下方に向けた傾斜面が設けられると共に、該傾斜面を用いて浮遊粒子状物質が捕集されるようになされていることを特徴とするものである。
【0007】
交通量の多い道路では、騒音問題等があるため道路の側縁に防音壁等の壁状構造物が設置されている場合が多い。環境の調査や風況シミュレーション結果によると、汚染車両から排出された浮遊粒子状物質は、車両の通過に伴い形成される気流により、車両が通過した場所から全方向へ押し流される。このとき、道路に遮音壁や防音壁、掘割道路の壁面等の壁状構造物が存在している場合、壁面方向へ押し流された汚染空気は、壁面にぶつかった後に壁面に沿うように上昇することがわかった。従って壁状構造物が存在する場合、壁状構造物の上端は壁面方向に押し流された汚染空気の大半が通過することになり、この部位に捕集装置が設けられ、浮遊粒子状物質を捕集することにより、効率的な捕集が可能である。
【0008】
道路に壁状構造物が既に設置されている場合は既設構造物の上端に浮遊粒子状物質捕集装置を設置しても良いし、新たに壁状構造物が設置される場合は、壁状構造物が設置された後に構造物上端に該装置を設置しても良いし、上端に該装置が設置された壁状構造物を道路へ設置しても良い。
【0009】
この場合、壁面が道路外側に向かって湾曲していると、車両より押し流された汚染空気は壁面でスムーズに上方へ押し流されるため、効率良く壁状構造物の上端に汚染空気が運ばれて、浮遊粒子状物質の捕集効率が向上するため好ましい。
【0010】
上端に取り付けた捕集装置が、壁面よりも道路側に張り出していると、壁面に沿って押し上げられた汚染空気が、張り出し部分に当たり、捕集の効率が向上するため好ましい。また、上端部が道路側へ張り出すことによって、車両の騒音が壁状構造物の外側に漏れるのを軽減する効果も期待できる。
【0011】
また本発明は道路面から高さ1m以内に浮遊粒子状物質捕集装置が設けられ、該浮遊粒子状物質捕集装置によって、浮遊粒子状物質を捕集する浮遊粒子状物質捕集方法であって、車両の走行する側に取込口及び排出口が設けられた浮遊粒子状物質捕集装置において、車両の走行する方向の上流側に設けられた取込口から浮遊粒子状物質を含む汚染空気を装置内部空間に導入し、装置内部空間に設けた捕集手段により汚染空気から浮遊粒子状物質を捕集し、捕集手段により浮遊粒子状物質を捕集した後の空気を車両の走行する方向の下流側に設けられた排気口から外部に排出することを特徴とするものである。
【0012】
道路環境調査を行った結果、道路面に近い高さ1m以内の部分が特に濃度が高いことがわかった。これは車両の排ガス排出口の位置が低いところにある場合が多いためで、高さ1m以内に浮遊粒子状物質捕集装置を設置し、捕集することにより、効率的な捕集が可能である。
【0013】
前記浮遊粒子状物質捕集装置により捕集する場所は、道路の任意の場所で良いが、特に両側面を車両が通過するために汚染度の高い中央分離帯側、車道に近く効率的な捕集が可能であり且つ歩道への浮遊粒子状物質の拡散を低減できる歩道と車道の境界、車両の停止発進の繰り返しにより汚染度が非常に高い交差点の近傍、エンジンに負荷がかかるため浮遊粒子状物質の排出量が多い坂道が好ましい。
【0014】
中央分離帯は、車線近傍であり中央分離帯に捕集装置を設置することにより汚染空気が大気中へ拡散する前に捕集することができる。また大多数の車両では排ガスの排気口が中央分離帯側を向いていることから中央分離帯は濃度が特に高く、効率的な捕集が可能である。さらに中央分離帯は両側面を車両が通過するため、捕集手段を車道両側面に設けることにより、さらに高い設置効果が期待できる。
【0015】
歩道と車道の境界は、車線近傍であり歩道と車道の境界に捕集装置を設置することにより汚染空気が大気中へ拡散する前に捕集することができる。また、中央分離帯には必ずしも設置場所が確保できない場合があったり、風向きにより、排出された汚染大気が歩道側へ向かう場合があるため、歩道と車道の境界に捕集装置を設置することによって、捕集効率を向上させることができる。さらに車道と歩道の境界に設置することにより、歩道への汚染大気の流入を軽減でき、歩行者や近隣住民への健康被害を軽減できる。また境界に設置することにより、車両による騒音を遮音する効果も期待できる。
【0016】
交差点は、交通が集中する場所であると共に、車両が停止発進を繰り返す場所である。浮遊粒子状の発生は車両のエンジンに負荷が与えられた場合に大量に発生することがわかっており、交差点は特に汚染度が高い。従って交差点に捕集装置を設置することによって,汚染大気が大気中に拡散する前に捕集することができ、捕集効率が良い。
【0017】
坂道は、車両のエンジンに負荷がかかる場所である。浮遊粒子状の発生は車両のエンジンに負荷が与えられた場合に大量に発生することがわかっており、坂道は特に汚染度が高い。従って坂道の付近に捕集装置を設置することによって,汚染度の高い汚染大気が大気中に拡散する前に捕集することができ、捕集効率が良い。
【0018】
また浮遊粒子状物質捕集方法に用いられる浮遊粒子状物質捕集装置は、浮遊粒子状物質を捕集するものであれば何でも良いが、特に浮遊粒子状物質捕集手段として該装置外部に浮遊粒子状物質を吸着する吸着層が設けられ、該浮遊粒子状物質を吸着し捕集するものが好ましい。
【0019】
捕集手段である吸着層が外部に設けられている浮遊粒子状物質捕集装置は、車両の通過により発生する風や自然風により運ばれてきた汚染空気が表面に接触することにより、浮遊粒子状物質が捕集される。捕集装置の形状は、単純な平板状でも構わないが、表面に凹凸を形成させた上に吸着層を設けると、表面積が増加し、汚染空気との接触効率が上がり捕集効率が向上するため好ましい。
【0020】
捕集装置は、車両進行方向に対して山と谷が交互に存在するような鋸歯形状にし、該表面に吸着層を設けてあってもよい。鋸歯状にすることにより接触面積が増加し効率的な捕集がなされる。また車両の通過に伴い発生する汚染空気を含む車両進行方向と平行な風が吸着層に接触した際に、鋸歯状の山面に汚染空気が衝突するため、固体物質である浮遊粒子状物質は慣性の影響を受けて、吸着層に衝突し捕集の効率が向上する。さらに山面に衝突した空気は鋸歯形状の先端で渦を発生するなど、表面近傍の空気を攪拌する効果があり、吸着層と汚染空気との接触を促し、浮遊粒子状物質の捕集効率が向上する。
【0021】
また該吸着層は、ガラス繊維織布、ガラス繊維織布不織布、合成樹脂繊維織布、合成樹脂繊維不織布、セメント多孔質からなる群から選ばれた少なくとも一つにより形成されている吸着層であるものが好ましい。セメントにより吸着層を形成させる場合、その形成方法は特に限定するものではないが、浮遊粒子状物質の捕集効率が向上するよう多孔質にするために、セメントを吹き付けて形成させるのが好ましい。
【0022】
また浮遊粒子状物質捕集方法に用いられる浮遊粒子状物質捕集装置は、浮遊粒子状物質の捕集手段が該装置内部に設けられており、浮遊粒子状物質を含む汚染空気が内部に取込まれ、内部に設けられた捕集手段によって浮遊粒子状物質が捕集され、清浄な空気が外部へ排出されるようになされたものであってもよい。
【0023】
捕集装置内部へ浮遊粒子状物質を含む汚染空気を取り込む方法として、自然風や車両の通過によって発生する風を利用しても良い。この場合、装置に設けられた汚染空気の取込口に、車両によって発生する車両進行方向と平行な空気の流れを内部へ出来るよう、安全上の問題がない範囲で車道側に突出した板を取り付けることが好ましい。
【0024】
捕集装置内部へ浮遊粒子状物質を含む汚染空気を取り込む方法として、ファンを利用しても良い。ファンによって汚染空気が内部に強制的に取込まれ、内部に設けられた捕集手段に導入されて、浮遊粒子状物質が捕集され、清浄な空気が排出口から強制的に排出される。
【0025】
ファンを用いることによって自然風が弱い場合や渋滞や信号待ち等の車両通過風が存在しない場合でも、強制的に吸引するので、捕集の効率が低下せず、常に捕集性能を発揮することが出来る。また、ファンは装置内部に組み込んであっても良いし、外部に取り付けられていても良いが、安全を考えると内部に組み込んであることが好ましく、ファン自身に付着する汚れを少なくするために捕集手段の後方の排出口側に取り付けることが好ましい。
【0026】
また内部に設けられた捕集手段は、電気集塵機であってもよい。電気集塵機はコロナ放電によって流入した粒子に負電荷を与え、負電荷を利用して電気的に粒子を吸着し捕集するものであり、電気的に捕集するため、浮遊粒子状物質に代表される微小な粒子も効率良く除去することが可能である。
【0027】
また捕集手段は、吸着材であってもよい。吸着材は、ガラス繊維織布、ガラス繊維織布不織布、合成樹脂繊維織布、合成樹脂繊維不織布、セメント多孔質からなる群から選ばれた少なくとも一つにより形成されていることが好ましいが、その他のものであってもよい。
【0028】
ガラス繊維織布、ガラス繊維織布不織布、合成樹脂繊維織布、合成樹脂繊維不織布を用いる場合は、該布が汚染空気の流路に設けられ、汚染空気が該織布または不織布を通過することによって浮遊粒子状物質を捕集するフィルタータイプであってもよいし、汚染空気の流路に沿って該織布または不織布が設けられ汚染空気が接触することにより浮遊粒子状物質を捕集する接触タイプであってもよいが、フィルタータイプは、織布または不織布に空気を通過させる際に圧力損失を生じ、通気効率が低いため接触タイプが好ましい。また、セメント多孔質を用いる場合は、汚染空気の流路に沿ってセメント多孔質層を設け、汚染ガスを接触させる接触タイプが好ましい。
【0029】
接触タイプの吸着材で織布または不織布を用いる場合、布を襞状に設けることにより、汚染空気との接触面積が増加するとともに、空気が攪拌され汚染空気と不織布との接触機会も増加し、捕集効率が向上するため好ましい。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図面に基づき以下に具体的に説明する。
図1〜3は、本発明に係わる浮遊粒子状物質捕集方法の実施の一形態を示す説明図である。図1、2は、道路に設置される壁状道路構造物の上端部分に浮遊粒子状物質捕集装置が設けられ、該浮遊粒子状物質捕集装置によって浮遊粒子状物質を捕集することを特徴とする浮遊粒子状物質捕集方法を示している。道路Rに設置される壁状道路構造物10の上端部分に浮遊粒子状物質捕集装置1が設けられ、浮遊粒子状物質を捕集する方法である。道路R上をaの方向に進む車両により壁状構造物に沿って巻き上がるd向きの風が発生する。また図2は、壁状構造物が道路外側に湾曲した図である。壁状構造物が外側に湾曲していることにより、車両等から発生する風がスムーズに壁をd向きに巻き上がる。
【0031】
図3は、道路面から高さ1m以内に浮遊粒子状物質捕集装置が設けられ、該浮遊粒子状物質捕集装置によって、浮遊粒子状物質を捕集する浮遊粒子状物質捕集方法を示すものである。道路車線R1とR2があり、それぞれa1、a2の方向に車両が通過する。車線R1とR2に挟まれた中央分離帯4に、浮遊粒子状物質捕集装置1が設けられている。浮遊粒子状物質捕集装置1は、両側に車線が存在するため、捕集手段を両側に取り付けることによって、より効率的に捕集が可能である。
【0032】
図4は、浮遊粒子状物質捕集装置を歩道と車道の境界に設置して浮遊粒子状物質を捕集する浮遊粒子状物質捕集方法を示すものである。道路Rと歩道Hに挟まれた歩車道分離帯5に、浮遊粒子状物質捕集装置1が設けられている。
【0033】
図5は、交差点付近に浮遊粒子状物質捕集装置を設置し、浮遊粒子状物質を捕集する浮遊粒子状物質捕集方法を示すものである。道路Rが交わる交差点の四隅R3に浮遊粒子状物質捕集装置1が設置されている。
【0034】
図6〜8は、浮遊粒子状物質捕集方法に用いられる浮遊粒子状物質捕集装置の実施の一形態を示す図である。図6は、浮遊粒子状物質捕集装置1の外部に、捕集手段である吸着層2が設けられている図である。
【0035】
図7は、浮遊粒子状物質捕集装置1が車両進行方向aに対して、山21と谷22が交互になるように鋸歯状になっており、その外部に捕集手段である吸着層2が設けられている図である。車両進行方向aと平行な向きの風が鋸歯状の吸着層2に当たる。鋸歯形状によって表面積が大きく、空気を攪拌するため、捕集効率を向上させることができる。
【0036】
図8は、浮遊粒子状物質の捕集手段が装置内部に設けられている浮遊粒子物質捕集装置の一例を示している。汚染空気は、取入口12から内部へ導入され、浮遊粒子状物質が捕集された後、清浄空気が排出口13から排出される。
【0037】
図9は、図8に示した浮遊粒子状物質捕集装置の断面を示したものである。浮遊粒子状物質捕集装置1の前面板11に設けられた取込口12から、車両の走行風、自然風、ファンによる強制風などの空気の流れbにより、汚染空気が装置内部空間14へ導入される。汚染空気は、内部に設けられた捕集手段3により浮遊粒子状物質が捕集され、清浄な空気となり排出口13より、外部へ排出される。
【0038】
取込口12と排出口13には、図10に示すように風導入板15を設けて、車両の通過風や自然風により汚染空気が効率的に取り込まれるようにしてもよい。取込まれる空気の量を増加させることで、結果として浮遊粒子状物質の捕集効率を高めることができる。
【0039】
また、排出口13には、図11に示すようにファン15を設けて、汚染空気の取込みの効率を高める一助としてもよい。浮遊粒子状物質捕集後の空気cの流速をファン15により高めてやることで、取込まれる空気bの量を増加させ、結果として浮遊粒子状物質の捕集効率を高めることができる。また車両の走行風や自然風が存在しない場合でも、強制的に汚染大気の取込みができ、浮遊粒子状物質の捕集を行うことが出来る。
【0040】
図12〜14は、浮遊粒子状物質捕集装置内部へ設置する捕集手段を示している。図12は、電気集塵機を示すものである。浮遊粒子状物質Sは、まず放電線から電極3c1から電極3c2へのコロナ放電3c3により電荷を帯びさせられ、集塵電極板3c4により捕捉される。3c4に蓄積した浮遊粒子状物質は人体に影響の及ぼさない程度の大きさに凝集しS1となり、電極に堆積する。
【0041】
図13、14は、フィルタータイプの吸着材を示すものである。図13では、汚染空気の流路3d2を遮るように吸着材料3d1が設けられている。汚染空気が3d1を通過すると、汚染空気に含まれている浮遊粒子状物質Sは、吸着材料により捕捉される。また、図14は、汚染空気流路に襞状に折った吸着材料3d1を設けたものである。襞状に折ることで、フィルター有効面積が増加して捕集効率が増加するとともに、フィルター通過時の圧力損失も軽減できる。
【0042】
図15〜17は、接触タイプの吸着材を示すものである。図15では、汚染空気の流路3d2に沿って吸着材料3d1が設けられている。汚染空気が流路を通過する際に吸着材料3d1と接触して、汚染空気に含まれている浮遊粒子状物質Sが、吸着材料により捕捉される。
【0043】
また図16のように、襞状に折った吸着材料3d1を流路3d2に設けてもよい。吸着材料をひだ状に折り曲げて設置することで、表面積が増加するとともに、形状効果で汚染空気を攪拌するため、捕集効率が向上する。
【0044】
また図17のように、ハニカム状に加工した吸着材の内部壁面に吸着材料3d1を設けたものでも良い。ハニカム状にすることで表面積が増加し汚染空気との接触が効率的に行われるため、捕集効率が向上する。
【発明の効果】
車両より排出される浮遊粒子状物質は、道路構造や車両の通過状況によって道路上での分布が変動する。浮遊粒子状物質を捕集するために、道路の構造や風の流れを考慮に入れて壁状道路構造物の上端部分または、道路面から高さ1m以内のところに浮遊粒子状物質捕集装置を設置することで、浮遊粒子状物質の効率的な捕集が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる実施の一例を示すものである。
【図2】本発明に係わる実施の一例を示すものである。
【図3】本発明に係わる実施の一例を示すものである。
【図4】本発明に係わる実施の一例を示すものである。
【図5】本発明に係わる実施の一例を示すものである。
【図6】本発明に係わる捕集装置の一例を示すものである。
【図7】本発明に係わる捕集装置の一例を示すものである。
【図8】本発明に係わる捕集装置の一例を示すものである。
【図9】本発明に係わる捕集装置の一例を示すものである。
【図10】本発明に係わる捕集装置の一例を示すものである。
【図11】本発明に係わる捕集装置の一例を示すものである。
【図12】本発明に係わる捕集装置の一例を示すものである。
【図13】本発明に係わる捕集装置の一例を示すものである。
【図14】本発明に係わる捕集装置の一例を示すものである。
【図15】本発明に係わる捕集装置の一例を示すものである。
【図16】本発明に係わる捕集装置の一例を示すものである。
【図17】本発明に係わる捕集装置の一例を示すものである。
【符号の説明】
a、a1、a2 車両の進行方向
b 汚染空気の流れ
c 清浄空気の流れ
S 浮遊粒子状物質
S1 凝集した浮遊粒子状物質
R、R1、R2 道路面
R3 交差点角
K 壁高欄
H 歩道
1 浮遊粒子状物質捕集装置
10 吸音パネル
11 前面版
12 取込口
13 排出口
14 内部空間
15 風導入板
16 ファン
2 吸着層
21 山部分
22 谷部分
22
3 捕集手段
3c1 放電線
3c2 帯電電極
3c3 コロナ放電
3c4 集塵電極
3d1 吸着材料
3d2 流路
4 中央分離帯
5 歩車道分離帯
Claims (8)
- 道路に設置される壁状道路構造物の上端部分に浮遊粒子状物質捕集装置が設けられ、該浮遊粒子状物質捕集装置によって浮遊粒子状物質を捕集する浮遊粒子状物質捕集方法であって、浮遊粒子状物質捕集装置は壁状道路構造物の壁面より道路側に張り出された張り出し部分が設けられ、該張り出し部分に下方に向けた傾斜面が設けられると共に、該傾斜面を用いて浮遊粒子状物質が捕集されるようになされていることを特徴とする浮遊粒子状物質捕集方法。
- 道路面から高さ1m以内に浮遊粒子状物質捕集装置が設けられ、該浮遊粒子状物質捕集装置によって、浮遊粒子状物質を捕集する浮遊粒子状物質捕集方法であって、車両の走行する側に取込口及び排出口が設けられた浮遊粒子状物質捕集装置において、車両の走行する方向の上流側に設けられた取込口から浮遊粒子状物質を含む汚染空気を装置内部空間に導入し、装置内部空間に設けた捕集手段により汚染空気から浮遊粒子状物質を捕集し、捕集手段により浮遊粒子状物質を捕集した後の空気を車両の走行する方向の下流側に設けられた排気口から外部に排出することを特徴とする浮遊粒子状物質捕集方法。
- 請求項1に記載の浮遊粒子状物質捕集方法に用いられる浮遊粒子状物質捕集装置であって、浮遊粒子状物質の捕集手段が該装置外部に設けられ、その捕集手段は浮遊粒子状物質を吸着する吸着層であることを特徴とする浮遊粒子状物質捕集装置。
- 該吸着層は、ガラス繊維織布、ガラス繊維織布不織布、合成樹脂繊維織布、合成樹脂繊維不織布、セメント多孔質からなる群から選ばれた少なくとも一つにより形成されている吸着層であることを特徴とする請求項3に記載の浮遊粒子状物質捕集装置。
- 請求項1または2に記載の浮遊粒子状物質捕集方法に用いられる浮遊粒子状物質捕集装置であって、浮遊粒子状物質の捕集手段が該装置内部に設けられており、浮遊粒子状物質を含む汚染空気が内部に取込まれ、内部に設けられた捕集手段によって浮遊粒子状物質が捕集され、清浄な空気が外部へ排出されるようになされたことを特徴とする浮遊粒子状物質捕集装置。
- 捕集手段は、電気集塵機であることを特徴とする請求項5に記載の浮遊粒子状物質捕集装置。
- 捕集手段は、吸着材であることを特徴とする請求項5に記載の浮遊粒子状物質捕集装置。
- 捕集手段は、ガラス繊維織布、ガラス繊維織布不織布、合成樹脂繊維織布、合成樹脂繊維不織布、セメント多孔質からなる群から選ばれた少なくとも一つにより形成されている吸着材であることを特徴とする請求項7に記載の浮遊粒子状物質捕集装置。
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EP3954201A1 (en) | 2020-08-11 | 2022-02-16 | Akademia Gorniczo-Hutnicza im. Stanislawa Staszica w Krakowie | Method of reducing dust accumulation in the smog layer, which is the inversion layer |
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JP2003313827A (ja) | 2003-11-06 |
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