JP3958171B2

JP3958171B2 - 換気装置

Info

Publication number: JP3958171B2
Application number: JP2002280970A
Authority: JP
Inventors: 修二松原; 晃男前田; 久夫日比; 将司田口; 龍真横山; 浩一近田
Original assignee: 松下エコシステムズ株式会社
Priority date: 2002-09-26
Filing date: 2002-09-26
Publication date: 2007-08-15
Anticipated expiration: 2022-09-26
Also published as: JP2004116896A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、本体内に設けられるファンモータの汚染を緩和するようにフィルターを設けた換気装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、換気扇等に用いられるフィルターは、網状やハニカム形状に形成されている（例えば、特許文献１参照）。
【０００３】
【特許文献１】
実開平１−８８７１９号公報（第５頁、第５図）
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
このような［特許文献１］の構成では、網状やハニカム形状のフィルターを用いているため、ほこり等が付着し汚染されたフィルターを掃除するため拭きとるときには、網目やハニカム状の孔の中にほこり等が侵入し、ほこりの除去が困難で掃除に時間がかかるという課題があった。
【０００５】
また、浴室等の水滴が付着しやすい場所に設置した場合には水滴による目詰まりが大きく換気性能が低下するという課題があった。
【０００６】
本発明は、このような従来の課題を解決するもので、付着したほこりの除去が容易で、水滴の付着を緩和できるフィルターを設けた換気装置を提供することを目的としている。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明の換気装置は上記目的を達成するために、壁部等に設けた換気口に装着される形状で内部にファンモータを有した筒部とフランジ部とによりなる本体と、この本体のフランジ部を覆うように設けられる形状で中央部に通風開口が形成されるカバーと、このカバーの通風開口に設けられるフィルターとを備え、前記フィルターは細い線材をほこり等が付着可能な間隔をあけて縦方向に多数並設し形成したものである。
【０００８】
本発明によれば、付着したほこりの除去が容易で、水滴の付着を緩和できるフィルターを設けた換気装置を提供することができる。
【０００９】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項１に記載の発明は、壁部等に設けた換気口に装着される形状で内部にファンモータを有した筒部とフランジ部とによりなる本体と、この本体のフランジ部を覆うように設けられる形状で前面を前方に膨出して湾曲面を形成し、中央部に通風開口が形成されるカバーと、このカバーの通風開口に設けられるフィルターとを備え、前記フィルターは、細い線材をほこり等が付着可能な間隔をあけて縦方向に多数並設し平面状に形成し、周囲の複数個所には前記通風開口の縁に係合する爪を設け、前記爪を前記通風開口の縁に係合させ前記カバーの前記湾曲面に沿わせる構成にし、前記フィルターの平面状に復帰しようとする弾性力により前記カバーに係合し保持させる構成としたものであり、フィルターに付着したほこりは縦方向に設けた線材に沿い拭くことにより容易に除去することができ、また、浴室等に設置し、フィルターに水滴が付着したときには、水滴は重力により縦方向に設けた線材に沿い下降し、フィルターに多くの水滴が付着するのが緩和され、水滴による目詰まりによって換気性能が低下するのを防ぐことができ、さらに、フィルターとカバーの密着性が向上し、フィルター以外の隙間からの風漏れを防ぐことができるという作用を有する。
【００１０】
以下、本発明の実施の形態について図１〜図１０を参照しながら説明する。
【００１１】
（実施の形態１）
図１〜図４に示すように、壁部１にパイプ２を埋設して形成した換気口３に装着される形状で内部にファンモータ４を有した筒部５と、筒部５の室内側の端部に筒部５より外方に突出する形状で壁部１に取り付けられるフランジ部６とにより本体７を形成し、本体７のフランジ部６を覆う形状で前面を前方に膨出して湾曲面８を形成し、中央部に通風開口９が形成されるカバー１０を設け、細い線材１１をほこり等が付着可能な所定の間隔をあけて縦方向に複数の保持部材１２を介して多数並設し、周囲に枠部１３を設け、ほぼ平面状となるように樹脂によりフィルター１４を形成し、フィルター１４の周囲の複数個所にはフィルター１４の弾性力によりカバー１０の通風開口９の縁に係合する爪１５を設ける。細い線材１１の所定の間隔は、０．５ｍｍ〜２ｍｍ程度とするのがほこりまたは水滴の除去性から望ましい。
【００１２】
また、線材１１の断面形状は、矩形、だ円形、円形、流線形により形成され、フィルター１４を通過する気流の抵抗を軽減し、フィルター１４の拭き取りを容易にするものである。
【００１３】
上記構成において、換気装置を設置するときには、壁部１に埋設したパイプ２内に本体７の筒部５を装着し、フランジ部６を壁部１に取り付け本体７を壁部１に設け、カバー１０の通風開口９に平面状のフィルター１４を線材１１の弾性力に抗して上下方向に湾曲し、フィルター１４に設けた爪１５をカバー１０の通風開口９の縁部に係合させ、平面状のフィルター１４をカバー１０の湾曲面８とほぼ同様の湾曲面に形成し、カバー１０の湾曲面８に縦方向の線材１１が沿うようにフィルター１４の平面状に復帰しようとする弾性力を利用してフィルター１４をカバー１０に保持させ、フィルター１４を保持させたカバー１０をフランジ部６を覆うように係合して取り付ける。
【００１４】
次に、換気装置を運転することにより、室内のほこりを含む汚染された空気がフィルター１４を介してファンモータ４により排気され、空気中に含まれるほこり等は線材１１を縦方向に設け形成したフィルター１４に付着し浄化され、浄化された空気がファンモータ４に接触することとなる。
【００１５】
そして、フィルター１４に付着したほこりを取り除くときには、布等をフィルター１４を形成している線材１１に沿うように上から下への縦方向に移動させ拭くことにより線材１１に付着したほこりが容易に取り除かれる。
【００１６】
なお、ファンモータ４により形成される気流は、室外気を室内側に取り入れるように形成しても同様の効果を奏する。
【００１７】
このように本発明の実施の形態１の換気装置によれば、壁部１に設けた換気口３に装着される形状で、内部にファンモータ４を有した筒部５とフランジ部６とによりなる本体７と、本体７のフランジ部６を覆うように設けられる形状で中央部に通風開口９が形成されるカバー１０と、カバー１０の通風開口９に設けられるフィルター１４とを備え、フィルター１４を細い線材１１をほこり等が付着可能な所定の間隔をあけて縦方向に多数並設して形成することにより、ほこりの捕集性能を維持しながらフィルター１４を形成する線材１１に付着したほこりを布等の掃除具を線材１１の設けられる縦方向に移動させることにより、線材１１に沿い移動させた掃除具により拭き取られることとなり、拭き取り時のほこりの引っかかりが少なくなり、掃除性が向上するとともに、水洗時の水切り性が向上する。
【００１８】
また、浴室等の水滴の多い場所に設置したときにおいては、フィルター１４に付着した結露水は重力により縦方向に設けた線材１１に沿い下降し、結露水の付着による目詰まりが緩和され換気性能の低下するのを低減することができる。
【００１９】
また、周囲に枠部１３を設けてフィルター１４を樹脂により形成したので、線材１１と枠部１３の接続部分へのほこりの目詰まりを防ぐことができるとともに、フィルター１４をカバー１０とは別に樹脂で形成することにより、カバー１０とは性質の異なる異質の材料で形成することができ、例えば、フィルターの弾性力等を考慮した機能に適応した材質でカバー１０とフィルター１４をそれぞれ形成することができる。
【００２０】
また、フィルター１４をカバー１０に着脱自在に設けたので、フィルター１４をカバー１０より取り外し繰り返し洗浄ができるとともに、フィルター１４が破損したときにおいても、破損したフィルター１４を取り外し、新しいフィルター１４と容易に交換することができ、カバー１０全体を交換する場合と比較して安価となる。
【００２１】
また、カバー１０の前面を前方に膨出して湾曲面８を形成し、平面状に形成したフィルター１４をカバー１０に弾性係合して縦方向の線材１１が湾曲面８に沿うように、カバー１０の湾曲面８に沿わせる構成としたので、フィルター１４とカバー１０の密着性を向上することができ、フィルター１４以外の部分からの風漏れを防止することができる。
【００２２】
（実施の形態２）
図５に示すように、フィルター１４Ａとカバー１０Ａを樹脂で一体に形成して構成する。
【００２３】
上記構成においては、フィルター１４Ａを形成する線材１１Ａの端部と保持部材１２Ａの端部が直接カバー１０Ａに接続される形となる。
【００２４】
このように本発明の実施の形態２の換気装置によれば、フィルター１４Ａに形成する線材１１Ａと保持部材１２Ａの端部を直接カバー１０Ａに接続した形で樹脂で一体に形成したので、カバー１０Ａとフィルター１４Ａの接続部分へのほこりの目詰まりが緩和されるとともに、フィルター１４Ａの周囲に枠部を設ける必要がなくなりカバー１０Ａの面に沿いフィルター１４Ａが形成されることにより段差がなくなりフィルター１４Ａの拭き取り動作がスムーズになり、掃除性を向上することができる。
【００２５】
（実施の形態３）
図６〜図８に示すように、カバー１０Ｂの通風開口９Ａに横機等により格子１６を形成したフィルター無しの換気装置を、フィルター付換気装置に変換する場合に、通風開口９Ａに格子１６を有したカバー１０Ｂを備え、通風開口９Ａの上下の縁に係合する爪１５Ａを設けたフィルター１４Ｂをカバー１０Ｂの表面側１７より取り付ける構成とする。
【００２６】
上記構成において、フィルター無しの換気装置をフィルター付の換気装置に変換する場合には、フィルター１４Ｂを新しく入手して入手したフィルター１４Ｂをカバー１０Ｂの前方側よりフィルター１４Ｂに設けた爪１５Ａをカバー１０Ｂの通風開口９Ａの上下の縁に係合して、フィルター無しの換気装置のカバー１０Ｂの前面にフィルター１４Ｂを取り付けフィルター付換気装置に形成する。
【００２７】
このように本発明の実施の形態３の換気装置によれば、通風開口４Ａに格子１６を設けたフィルター無しの換気装置をフィルター付換気装置に変換する場合には、フィルター１４Ｂのみを入手し、通風開口９Ａに格子１６を有したカバー１０Ｂに、フィルター１４Ｂを装着可能としたので、フィルター無しの換気装置をフィルター付の換気装置に変換するのにフィルター１４Ｂのみを入手することによりフィルター無しの換気装置をフィルター付換気装置に容易に変換できるとともに、換気装置全体あるいはカバーを変換する場合と比較して安価で変換することができる。
【００２８】
なお、説明ではフィルター１４Ｂをカバー１０Ｂの前面側に設けたものとしたが、カバー１０Ｂの内面側にフィルター１４Ｂを設けてもフィルター付換気装置を形成できることはいうまでもない。
【００２９】
また、カバー１０Ｂの表面側１７にフィルター１４Ｂを設けたので、フィルター１４Ｂに付着したほこりをユーザに明示してお手入れを促すことができ、フィルター１４Ｂの目詰まりによる換気風量の低下を未然に防止することができる。
【００３０】
（実施の形態４）
図９および図１０に示すように、通風開口９Ｂを有したカバー１０Ｃの側面あるいは下面にスリット１８を設け、着脱用の取手１９を設けたフィルター１４Ｃをスリット１８を介して通風開口９Ｂの背面側となるカバー１０Ｃ内に着脱自在に設け構成する。
【００３１】
上記構成において、フィルター１４Ｃを取り付けるときには、カバー１０Ｃに設けたスリット１８よりフィルター１４Ｃを挿入し通風開口９Ｂの背面側にフィルター１４Ｃを配設させ、通風開口９Ｂより入った空気中のほこりがフィルター１４Ｃに付着し浄化される。
【００３２】
そして、フィルター１４Ｃに付着したほこりを除去するときには、フィルター１４Ｃに設けた取手１９を介してフィルター１４Ｃをスリット１８より取り出しフィルター１４Ｃに付着したほこりを掃除具あるいは水洗により除去することができる。
【００３３】
このように本発明の実施の形態４の換気装置によれば、カバー１０Ｃの側面あるいは下面にスリット１８を設け、スリット１８を介してフィルター１４Ｃを着脱自在に設けたので、フィルター１４Ｃの着脱が容易となるとともに、フィルター１４Ｃはカバー１０Ｃ内に存在することにより、一軒の家にフィルター付とフィルター無しの換気装置が混在して設置された場合においてもデザイン的に統一された外観が得られ違和感が無くインテリア性が悪化することもなくなる。
【００３４】
【発明の効果】
以上の実施の形態から明らかなように、本発明によれば、壁部等に設けた換気口に装着される形状で内部にファンモータを有した筒部とフランジ部とによりなる本体と、この本体のフランジ部を覆うように設けられる形状で中央部に通風開口が形成されるカバーと、このカバーの通風開口に設けられるフィルターとを備え、前記フィルターは細い線材をほこり等が付着可能な間隔をあけて縦方向に多数並設し形成したので、フィルターに付着したほこりの掃除性の向上および結露水の付着による目詰まりを低減できる換気装置を提供できる。
【００３５】
また、周囲に枠部を設けてフィルターを樹脂により形成したので、フィルターと枠部の接続部分のほこりの目詰まりを防ぐことができる。
【００３６】
また、フィルターをカバーに着脱自在に設けたので、フィルターの掃除性が向上するとともに、フィルターの交換も安価にできる。
【００３７】
また、カバーの前面を前方に膨出して湾曲面を形成し、平面状に形成したフィルターを前記カバーに弾性係合してカバーの湾曲面に沿わせる構成としたので、フィルターとカバーの密着性が向上し、フィルター以外の隙間からの風漏れを防ぐことができる。
【００３８】
また、フィルターとカバーを樹脂で一体に形成したので、フィルターとカバーの接続部分におけるほこりの目詰まりが防止でき、カバーとフィルター間の段差がなくなり掃除性が向上する。
【００３９】
また、通風開口に格子を有したカバーを備え、前記通風開口にフィルターを装着可能に設けたので、別売のフィルターを購入することにより、フィルター無しの換気装置を容易にフィルター付の換気装置に変えることができる。
【００４０】
また、カバーの表面側にフィルターを設けたので、ほこりの付着をユーザに明示しお手入れを促すことによりフィルターの目詰まりによる換気風量の低下を未然に防止することができる。
【００４１】
また、カバーの側面あるいは底面にスリットを設け、前記スリットを介してフィルターを着脱自在に設けたので、フィルターはカバー内に装着されることとなり、一軒の家にフィルター付とフィルター無しの換気装置が混在して設置された場合においてもデザイン的に統一された外観を得ることができインテリア性も悪化することがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態１の換気装置の正面図
【図２】同換気装置の設置状態を示す断面図
【図３】同換気装置のフィルターを分離した状態を示す斜視図
【図４】同換気装置のフィルターを分離した状態を示す側面図
【図５】本発明の実施の形態２の換気装置の正面図
【図６】本発明の実施の形態３の換気装置のフィルター取付時の状態を示す斜視図
【図７】同換気装置のフィルターを取り付けた状態を示す斜視図
【図８】同換気装置のフィルターを取り付けた状態を示す断面図
【図９】本発明の実施の形態４の換気装置の斜視図
【図１０】同換気装置のフィルター着脱時の状態を示す斜視図
【符号の説明】
１壁部
３換気口
４ファンモータ
５筒部
６フランジ部
７本体
８湾曲面
９通風開口
９Ａ通風開口
１０カバー
１０Ａカバー
１０Ｂカバー
１０Ｃカバー
１１線材
１２保持部材
１３枠部
１４フィルター
１４Ａフィルター
１４Ｂフィルター
１４Ｃフィルター
１６格子
１７表面側
１８スリット

Claims

壁部等に設けた換気口に装着される形状で内部にファンモータを有した筒部とフランジ部とによりなる本体と、この本体のフランジ部を覆うように設けられる形状で前面を前方に膨出して湾曲面を形成し、中央部に通風開口が形成されるカバーと、このカバーの通風開口に設けられるフィルターとを備え、前記フィルターは、細い線材をほこり等が付着可能な間隔をあけて縦方向に多数並設し平面状に形成し、周囲の複数個所には前記通風開口の縁に係合する爪を設け、前記爪を前記通風開口の縁に係合させ前記カバーの前記湾曲面に沿わせる構成にし、前記フィルターの平面状に復帰しようとする弾性力により前記カバーに係合し保持させる構成とした換気装置。
周囲に枠部を設けてフィルターを樹脂により形成した請求項１記載の換気装置。
フィルターをカバーに着脱自在に設けた請求項１記載の換気装置。
フィルターとカバーを樹脂で一体に形成した請求項１記載の換気装置。
通風開口に格子を有したカバーを備え、前記通風開口にフィルターを装着可能に設けた請求項３記載の換気装置。
カバーの表面側にフィルターを設けた請求項５記載の換気装置。
カバーの側面あるいは底面にスリットを設け、前記スリットを介してフィルターを着脱自在に設けた請求項５記載の換気装置。