JP3957253B2 - 走査レンズまたは走査レンズ用金型の形状誤差評価方法および走査レンズまたは走査レンズ用金型の加工方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、走査レンズまたは走査レンズ用金型の形状誤差評価方法および走査レンズまたは走査レンズ用金型の加工方法に関し、詳細には、高能率かつ必要な精度で走査レンズまたは走査レンズ用金型を加工する際の形状誤差評価方法、および、その加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザープリンタの光書込系には、ビームの走査スピードやビームの焦点位置を直線化するfθレンズに代表される走査レンズが1枚から3枚程度使用されている。
【0003】
この走査レンズは、レーザープリンタの印字品質に重要な関係を有するため、その形状精度として、数μmの形状精度が要求される。また、走査レンズは、画像を形成するレンズであるため、形状からくる凹凸の周期に比較して短波長となる数mm〜数十mmの短波長のうねりの振幅についても、厳しい制約があり、通常、この振幅は、サブμm以下であることが要求されている。さらに、走査レンズは、近年では、その形状の自由曲面化が進み、加工精度の確保に、より一層の高度な技術が要求されている。
【0004】
そして、自由曲面の加工方法としては、従来、例えば、電気式変位計で測定した加工面の一部分の形状から求めた加工面の一部分の形状誤差を用いて計算処理装置により、工具原点設定時の誤差、工具半径の誤差を求め、これらを数値制御装置に入力して工具原点、工具半径を修正し、再度加工するという方法により、誤差を加工の度に吸収し、目標とする加工面形状に収束する速度を速める3次元自由曲面の加工方法が提案されている(特開平7−136903号公報参照)。
【0005】
すなわち、この加工方法は、少なくとも1回の加工を実行した後、加工の一部分または全域の形状を測定し、この形状測定結果に基づいて工具軌跡の原点、工具寸法の誤差を算出し、その誤差と加工面上の任意の位置で成立する関係式により、工具軌跡を修正して次回の加工を行って、高精度の加工を行うことを目的としている。
【0006】
そして、この公報には、40mm四方の領域に対して、4mmピッチで計測を行い、121点のデータをもとに、修正加工を行って、形状精度±2μmを確保した成功事例が記載されている。
【0007】
また、従来、金型のみがき面を定義するための二方向を定義し、まずそのうちの一方向Xに、任意の間隔で、もう一方の方向Yに延びる2本以上の曲線上の2点以上の位置を教示し、高次の補間多項式を用いてこの方向Yでの近似曲線を得るとともに、ここで得られた各近似曲線群のデータを基に、高次の補間多項式を用いてX方向での近似曲線を求めることを特徴とするみがき装置におけるみがき面教示方法が提案されている(特開平6−339850号公報参照)。
【0008】
すなわち、このみがき面教示方法は、面形状の認識を、能率を重視して、ピッチの粗いポイントデータで被加工面を認識するために、補間多項式を用いている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の技術にあっては、うねりの低減まで要求される高精度な加工を必要とする走査レンズの加工に対しては、不十分であり、さらなる高精度な加工技術が要求される。
【0010】
すなわち、走査レンズや走査レンズ金型の加工においては、形状誤差に基づく修正加工を行う必要があるが、上記公報記載の技術にあっては、いずれもデータのポイントが粗いとうねりの評価を行うことができず、うねりの修正を行うことができないという問題があった。また、被加工面全面を微少なピッチデータとして取り込むと、その計測時間や演算時間が膨大となり、作業能率が悪化するとともに、上記従来の技術は、能率の向上を図るために、いずれも扱うポイントデータを削減することを主眼としていることから、走査レンズや走査レンズ金型の加工に対しては、高精度な加工を行うことができないという問題があった。
【0011】
そこで、請求項1記載の発明は、走査レンズの光学性能を設計仕様値に近づける修正加工を行う基礎として、走査レンズまたは走査レンズ用金型の加工表面を計測して設計形状に対する誤差量を評価・算出する形状誤差評価方法において、前記計測を、前記加工表面の光学的有効域全面に渡って、製作後の走査レンズに照射されるビームの走査方向と平行な方向に少なくとも1箇所以上行い、かつ当該ビーム走査方向のピッチ間隔Pxを、当該走査レンズ上における前記ビームの走査方向の径Dxに対して、Px≦Dx/2なる関係に設定し、前記加工表面の光学的有効域全面に渡って前記ビーム走査方向と直交する方向に少なくとも2箇所以上行って、当該加工表面の断面曲線を取り込むことにより、走査レンズとしての部品機能を確保するうえで最小かつ必要十分な加工誤差を評価し、高精度かつ高能率に加工を行うことのできる走査レンズまたは走査レンズ用金型の形状誤差評価方法を提供することを目的としている。
【0012】
請求項2記載の発明は、ビームの走査方向と平行な方向の計測で取り込む加工表面の断面曲線として、当該断面曲線の設計値としての座標が関数式で求めることが可能な箇所についての計測データから取得した断面曲線を用いることにより、不必要な高精度の加工誤差の評価を省き、高精度でより高能率に加工を行うことのできる走査レンズまたは走査レンズ用金型の形状誤差評価方法を提供することを目的としている。
【0013】
請求項3記載の発明は、ビームの走査方向と平行な方向の計測で取り込む加工表面の断面曲線として、光学的有効域のビームの走査方向と直交する方向の中点近傍を通過する箇所についての計測データから取得した断面曲線を用いることにより、走査ビームの中心のうねりを抑制して焦点変動を抑制しつつ、光学的有効域のビームの走査方向と直交する方向の中点近傍を通過する箇所についての計測データをビームの走査方向の形状誤差を大略代表するデータとして取り込んで、取り込みデータ数を削減し、より高精度にかつより高能率に加工を行うことのできる走査レンズまたは走査レンズ用金型の形状誤差評価方法を提供することを目的としている。
【0014】
請求項4記載の発明は、ビームの走査方向と平行な方向の誤差量の算出において、ビームの走査方向の計測を行って取り込んだ加工表面の当該走査方向の断面曲線と設計曲線との誤差を求め、当該誤差に含まれる振幅成分のうち、波長において1mm以下であって振幅において0.1μm以下の成分をノイズ成分として除去して平滑化した曲線と設計値との差分を誤差量とすることにより、走査レンズとしての部品機能を確保するうえで必要な波長帯のみを誤差量として、加工能率を向上させるとともに、計測データのサンプリング数をより一層削減し、加工工程全体の効率を向上させるとともに、高精度に加工を行うことのできる走査レンズまたは走査レンズ用金型の形状誤差評価方法を提供することを目的としている。
【0015】
請求項5記載の発明は、ビームの走査方向と平行な方向の誤差量の算出において、ビームの走査方向の計測を行って取り込んだ加工表面の当該走査方向の断面曲線と設計曲線との誤差のうち、特定の振幅を低減させるフィルタリング処理を行って、誤差に含まれる振幅成分のうち、波長において1mm以下であって振幅において0.1μm以下の成分をノイズ成分として除去して平滑化した曲線と設計値との差分を誤差量とすることにより、カットオフする波長を明確かつ細かく区切って設定して、正確なノイズ除去を行い、より高精度にかつより高能率に加工を行うことのできる走査レンズまたは走査レンズ用金型の形状誤差評価方法を提供することを目的としている。
【0016】
請求項6記載の発明は、ビームの走査方向と平行な方向の誤差量の算出において、ビームの走査方向の計測を行って取り込んだ加工表面の当該走査方向の断面曲線と設計曲線との誤差に対して、高次多項式を用いた近似曲線関数を求め、当該誤差のうち、波長において1mm以下であって振幅において0.1μm以下の成分をノイズ成分として除去して平滑化した曲線と設計値との差分を誤差量とすることにより、誤差形状のプロファイルを関数形式の形で取得して、任意の位置の誤差を速やかに算出し、軌跡転写加工法で形状修正をする場合のNCデータの作成を効率的に行って、より高精度にかつより高能率に加工を行うことのできる走査レンズまたは走査レンズ用金型の形状誤差評価方法を提供することを目的としている。
【0017】
請求項7記載の発明は、ビームの走査方向と直交する方向の誤差量の算出において、ビームの走査方向と直交する方向の計測を行って取り込んだ加工表面の当該直交する方向の断面曲線のデータを2次の関数で近似して、設計式の中の2次項の係数のみと比較し、当該係数の違いに相当する走査レンズまたは走査レンズ用金型の中央部の高さの差を計算し、当該計算結果を誤差量とすることにより、曲率半径の変動のみに注目して形状補正を行って、走査レンズとしての部品機能である焦点位置を確保しつつ、不必要な短い波長成分の補正を工程から除外し、より高精度にかつより高能率に加工を行うことのできる走査レンズまたは走査レンズ用金型の形状誤差評価方法を提供することを目的としている。
【0018】
請求項8記載の発明は、走査レンズの光学性能を設計仕様値に近づける修正加工を行う基礎として、走査レンズまたは走査レンズ用金型の加工表面を計測して設計形状に対する誤差量を評価・算出し、当該誤差量に基づいて修正加工を行う走査レンズまたは走査レンズ用金型の加工方法において、前記計測を、前記加工表面の光学的有効域全面に渡って、製作後の走査レンズに照射されるビームの走査方向と平行な方向に少なくとも1箇所以上行い、かつ当該ビーム走査方向のピッチ間隔Pxを、当該走査レンズ上における前記ビームの走査方向の径Dxに対して、Px≦Dx/2なる関係に設定し、前記加工表面の光学的有効域全面に渡って前記ビーム走査方向と直交する方向に少なくとも2箇所以上行って、当該加工表面の断面曲線を取り込むとともに、前記ビームの走査方向の計測で取り込んだ前記加工表面の当該走査方向の断面曲線と設計曲線との誤差に含まれる振幅成分のうち、波長において1mm以下であって振幅において0.1μm以下の成分をノイズ成分として除去して平滑化した曲線と設計値との差分を前記ビームの走査方向と平行な方向の前記誤差量として用いることにより、走査レンズとしての部品機能を確保するうえで最小かつ必要十分な加工誤差を評価して加工を行い、高精度かつ高能率に加工を行うことのできる走査レンズまたは走査レンズ用金型の加工方法を提供することを目的としている。
【0019】
請求項9記載の発明は、走査レンズの光学性能を設計仕様値に近づける修正加工を行う基礎として、走査レンズまたは走査レンズ用金型の加工表面を計測して設計形状に対する誤差量を評価・算出し、当該誤差量に基づいて修正加工を行う走査レンズまたは走査レンズ用金型の加工方法において、前記計測を、前記加工表面の光学的有効域全面に渡って、製作後の走査レンズに照射されるビームの走査方向と平行な方向に少なくとも1箇所以上行い、かつ当該ビーム走査方向のピッチ間隔Pxを、当該走査レンズ上における前記ビームの走査方向の径Dxに対して、Px≦Dx/2なる関係に設定し、前記加工表面の光学的有効域全面に渡って前記ビーム走査方向と直交する方向に少なくとも2箇所以上行って、当該加工表面の断面曲線を取り込むとともに、前記ビームの走査方向と直交する方向の計測で取り込んだ前記加工表面の当該直交する方向の断面曲線のデータを2次の関数で近似して、設計式の中の2次項の係数のみと比較し、当該係数の違いに相当する走査レンズまたは走査レンズ用金型の中央部の高さの差を計算し、当該計算結果を前記ビームの走査方向と直交する方向の前記誤差量として用いることにより、曲率半径の変動のみに注目して形状補正を行って、走査レンズとしての部品機能である焦点位置を確保しつつ、不必要な短い波長成分の補正を工程から除外し、より高精度にかつより高能率に加工を行うことのできる走査レンズまたは走査レンズ用金型の加工方法を提供することを目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の走査レンズまたは走査レンズ用金型の形状誤差評価方法は、走査レンズの光学性能を設計仕様値に近づける修正加工を行う基礎として、走査レンズまたは走査レンズ用金型の加工表面を計測して設計形状に対する誤差量を評価・算出する形状誤差評価方法において、前記計測を、前記加工表面の光学的有効域全面に渡って、製作後の走査レンズに照射されるビームの走査方向と平行な方向に少なくとも1箇所以上行い、かつ当該ビーム走査方向のピッチ間隔Pxを、当該走査レンズ上における前記ビームの走査方向の径Dxに対して、Px≦Dx/2なる関係に設定し、前記加工表面の光学的有効域全面に渡って前記ビーム走査方向と直交する方向に少なくとも2箇所以上行って、当該加工表面の断面曲線を取り込むことにより、上記目的を達成している。
【0023】
上記構成によれば、走査レンズの光学性能を設計仕様値に近づける修正加工を行う基礎として、加工表面を計測して設計形状に対する誤差量を評価・算出するに際して、計測を、加工表面の光学的有効域全面に渡って、製作後の走査レンズに照射されるビームの走査方向と平行な方向に少なくとも1箇所以上行い、かつ当該ビーム走査方向のピッチ間隔Pxを、当該走査レンズ上における前記ビームの走査方向の径Dxに対して、Px≦Dx/2なる関係に設定し、前記加工表面の光学的有効域全面に渡って前記ビーム走査方向と直交する方向に少なくとも2箇所以上行って、当該加工表面の断面曲線を取り込んでいるので、走査レンズとしての部品機能を確保するうえで最小かつ必要十分な加工誤差を評価することができ、高精度かつ高能率に加工を行うことができる。
【0024】
この場合、例えば、請求項2に記載するように、前記ビームの走査方向と平行な方向の計測で取り込む前記加工表面の断面曲線は、当該断面曲線の設計値としての座標が関数式で求めることが可能な箇所についての計測データから取得した断面曲線であってもよい。
【0025】
上記構成によれば、ビームの走査方向と平行な方向の計測で取り込む加工表面の断面曲線として、当該断面曲線の設計値としての座標が関数式で求めることが可能な箇所についての計測データから取得した断面曲線を用いているので、不必要な高精度の加工誤差の評価を省くことができ、高精度でかつより高能率に加工を行うことができる。
【0026】
また、例えば、請求項3に記載するように、前記ビームの走査方向と平行な方向の計測で取り込む前記加工表面の断面曲線は、前記光学的有効域の前記ビームの走査方向と直交する方向の中点近傍を通過する箇所についての計測データから取得した断面曲線であってもよい。
【0027】
上記構成によれば、ビームの走査方向と平行な方向の計測で取り込む加工表面の断面曲線として、光学的有効域のビームの走査方向と直交する方向の中点近傍を通過する箇所についての計測データから取得した断面曲線を用いているので、走査ビームの中心のうねりを抑制して焦点変動を抑制することができるとともに、光学的有効域のビームの走査方向と直交する方向の中点近傍を通過する箇所についての計測データをビームの走査方向の形状誤差を大略代表するデータとして取り込んで、取り込みデータ数を削減することができ、より高精度にかつより高能率に加工を行うことができる。
【0028】
さらに、例えば、請求項4に記載するように、前記ビームの走査方向と平行な方向の前記誤差量の算出において、前記ビームの走査方向の計測を行って取り込んだ前記加工表面の当該走査方向の断面曲線と設計曲線との誤差を求め、当該誤差に含まれる振幅成分のうち、波長において1mm以下であって振幅において0.1μm以下の成分をノイズ成分として除去して平滑化した曲線と設計値との差分を誤差量としてもよい。
【0029】
上記構成によれば、ビームの走査方向と平行な方向の誤差量の算出において、ビームの走査方向の計測を行って取り込んだ加工表面の当該走査方向の断面曲線と設計曲線との誤差を求め、当該誤差に含まれる振幅成分のうち、波長において1mm以下であって振幅において0.1μm以下の成分をノイズ成分として除去して平滑化した曲線と設計値との差分を誤差量としているので、走査レンズとしての部品機能を確保するうえで必要な波長帯のみを誤差量として、加工能率を向上させることができるとともに、計測データのサンプリング数をより一層削減することができ、加工工程全体の効率を向上させることができるとともに、高精度に加工を行うことができる。
【0030】
また、例えば、請求項5に記載するように、前記ビームの走査方向と平行な方向の前記誤差量の算出において、前記ビームの走査方向の計測を行って取り込んだ前記加工表面の当該走査方向の断面曲線と設計曲線との誤差のうち、特定の振幅を低減させるフィルタリング処理を行って、前記誤差に含まれる振幅成分のうち、波長において1mm以下であって振幅において0.1μm以下の成分をノイズ成分として除去して平滑化した曲線と設計値との差分を誤差量としてもよい。
【0031】
上記構成によれば、ビームの走査方向と平行な方向の誤差量の算出において、ビームの走査方向の計測を行って取り込んだ加工表面の当該走査方向の断面曲線と設計曲線との誤差のうち、特定の振幅を低減させるフィルタリング処理を行って、誤差に含まれる振幅成分のうち、波長において1mm以下であって振幅において0.1μm以下の成分をノイズ成分として除去して平滑化した曲線と設計値との差分を誤差量としているので、カットオフする波長を明確かつ細かく区切って設定して、正確なノイズ除去を行うことができ、より高精度にかつより高能率に加工を行うことができる。
【0032】
さらに、例えば、請求項6に記載するように、前記ビームの走査方向と平行な方向の前記誤差量の算出において、前記ビームの走査方向の計測を行って取り込んだ前記加工表面の当該走査方向の断面曲線と設計曲線との誤差に対して、高次多項式を用いた近似曲線関数を求め、当該誤差のうち、波長において1mm以下であって振幅において0.1μm以下の成分をノイズ成分として除去して平滑化した曲線と設計値との差分を誤差量としてもよい。
【0033】
上記構成によれば、ビームの走査方向と平行な方向の誤差量の算出において、ビームの走査方向の計測を行って取り込んだ加工表面の当該走査方向の断面曲線と設計曲線との誤差に対して、高次多項式を用いた近似曲線関数を求め、当該誤差のうち、波長において1mm以下であって振幅において0.1μm以下の成分をノイズ成分として除去して平滑化した曲線と設計値との差分を誤差量としているので、誤差形状のプロファイルを関数形式の形で取得して、任意の位置の誤差を速やかに算出することができ、軌跡転写加工法で形状修正をする場合のNCデータの作成を効率的に行って、より高精度にかつより高能率に加工を行うことができる。
【0034】
また、請求項7に記載するように、前記ビームの走査方向と直交する方向の前記誤差量の算出において、前記ビームの走査方向と直交する方向の計測を行って取り込んだ前記加工表面の当該直交する方向の断面曲線のデータを2次の関数で近似して、設計式の中の2次項の係数のみと比較し、当該係数の違いに相当する走査レンズまたは走査レンズ用金型の中央部の高さの差を計算し、当該計算結果を誤差量としてもよい。
【0035】
上記構成によれば、ビームの走査方向と直交する方向の誤差量の算出において、ビームの走査方向と直交する方向の計測を行って取り込んだ加工表面の当該直交する方向の断面曲線のデータを2次の関数で近似して、設計式の中の2次項の係数のみと比較し、当該係数の違いに相当する走査レンズまたは走査レンズ用金型の中央部の高さの差を計算し、当該計算結果を誤差量としているので、曲率半径の変動のみに注目して形状補正を行って、走査レンズとしての部品機能である焦点位置を確保することができるとともに、不必要な短い波長成分の補正を工程から除外することができ、より高精度にかつより高能率に加工を行うことができる。
【0036】
請求項8記載の発明の走査レンズまたは走査レンズ用金型の加工方法は、走査レンズの光学性能を設計仕様値に近づける修正加工を行う基礎として、走査レンズまたは走査レンズ用金型の加工表面を計測して設計形状に対する誤差量を評価・算出し、当該誤差量に基づいて修正加工を行う走査レンズまたは走査レンズ用金型の加工方法において、前記計測を、前記加工表面の光学的有効域全面に渡って、製作後の走査レンズに照射されるビームの走査方向と平行な方向に少なくとも1箇所以上行い、かつ当該ビーム走査方向のピッチ間隔Pxを、当該走査レンズ上における前記ビームの走査方向の径Dxに対して、Px≦Dx/2なる関係に設定し、前記加工表面の光学的有効域全面に渡って前記ビーム走査方向と直交する方向に少なくとも2箇所以上行って、当該加工表面の断面曲線を取り込むとともに、前記ビームの走査方向の計測で取り込んだ前記加工表面の当該走査方向の断面曲線と設計曲線との誤差に含まれる振幅成分のうち、波長において1mm以下であって振幅において0.1μm以下の成分をノイズ成分として除去して平滑化した曲線と設計値との差分を前記ビームの走査方向と平行な方向の前記誤差量として用いることにより、上記目的を達成している。
【0037】
上記構成によれば、走査レンズの光学性能を設計仕様値に近づける修正加工を行う基礎として、加工表面を計測して設計形状に対する誤差量を評価・算出し、当該誤差量に基づいて修正加工を行うに際して、計測を、加工表面の光学的有効域全面に渡って、製作後の走査レンズに照射されるビームの走査方向と平行な方向に少なくとも1箇所以上行い、かつ当該ビーム走査方向のピッチ間隔Pxを、当該走査レンズ上における前記ビームの走査方向の径Dxに対して、Px≦Dx/2なる関係に設定し、前記加工表面の光学的有効域全面に渡って前記ビーム走査方向と直交する方向に少なくとも2箇所以上行って、当該加工表面の断面曲線を取り込むとともに、ビームの走査方向の計測で取り込んだ加工表面の当該走査方向の断面曲線と設計曲線との誤差に含まれる振幅成分のうち、波長において1mm以下であって振幅において0.1μm以下の成分をノイズ成分として除去して平滑化した曲線と設計値との差分をビームの走査方向と平行な方向の前記誤差量として用いているので、走査レンズとしての部品機能を確保するうえで最小かつ必要十分な加工誤差を評価して加工を行うことができ、高精度で、かつ、高能率に加工を行うことができる。
【0038】
請求項9記載の発明の走査レンズまたは走査レンズ用金型の加工方法は、走査レンズの光学性能を設計仕様値に近づける修正加工を行う基礎として、走査レンズまたは走査レンズ用金型の加工表面を計測して設計形状に対する誤差量を評価・算出し、当該誤差量に基づいて修正加工を行う走査レンズまたは走査レンズ用金型の加工方法において、前記計測を、前記加工表面の光学的有効域全面に渡って、製作後の走査レンズに照射されるビームの走査方向と平行な方向に少なくとも1箇所以上行い、かつ当該ビーム走査方向のピッチ間隔Pxを、当該走査レンズ上における前記ビームの走査方向の径Dxに対して、Px≦Dx/2なる関係に設定し、前記加工表面の光学的有効域全面に渡って前記ビーム走査方向と直交する方向に少なくとも2箇所以上行って、当該加工表面の断面曲線を取り込むとともに、前記ビームの走査方向と直交する方向の計測で取り込んだ前記加工表面の当該直交する方向の断面曲線のデータを2次の関数で近似して、設計式の中の2次項の係数のみと比較し、当該係数の違いに相当する走査レンズまたは走査レンズ用金型の中央部の高さの差を計算し、当該計算結果を前記ビームの走査方向と直交する方向の前記誤差量として用いることにより、上記目的を達成している。
【0039】
上記構成によれば、走査レンズの光学性能を設計仕様値に近づける修正加工を行う基礎として、加工表面を計測して設計形状に対する誤差量を評価・算出し、当該誤差量に基づいて修正加工を行うに際して、計測を、加工表面の光学的有効域全面に渡って、製作後の走査レンズに照射されるビームの走査方向と平行な方向に少なくとも1箇所以上行い、かつ当該ビーム走査方向のピッチ間隔Pxを、当該走査レンズ上におけるビームの走査方向の径Dxに対して、Px≦Dx/2なる関係に設定し、前記加工表面の光学的有効域全面に渡って前記ビーム走査方向と直交する方向に少なくとも2箇所以上行って、当該加工表面の断面曲線を取り込むとともに、ビームの走査方向と直交する方向の計測で取り込んだ加工表面の当該直交する方向の断面曲線のデータを2次の関数で近似して、設計式の中の2次項の係数のみと比較し、当該係数の違いに相当する走査レンズまたは走査レンズ用金型の中央部の高さの差を計算し、当該計算結果を前記ビームの走査方向と直交する方向の前記誤差量として用いているので、曲率半径の変動のみに注目して形状補正を行って、走査レンズとしての部品機能である焦点位置を確保することができるとともに、不必要な短い波長成分の補正を工程から除外して加工を行うことができ、より高精度にかつより高能率に加工を行うことができる。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0045】
図1〜図12は、本発明の本発明の走査レンズの形状誤差評価方法、走査レンズ又はその金型の加工方法及び走査レンズまたはその金型の一実施の形態を示す図であり、図1は、本発明の走査レンズの形状誤差評価方法、走査レンズ又はその金型の加工方法及び走査レンズまたはその金型の一実施の形態に適用される形状測定用プローブ1と走査レンズ金型2の要部斜視図である。
【0046】
図1において、形状測定用プローブ1は、図1のX方向であるビームの主走査方向及びY方向である副走査方向に移動して、走査レンズ金型2のレンズ成形面2aの断面形状を測定する。図1は、形状測定用プローブ1を、矢印で示すように、走査レンズ金型2で製作される走査レンズに照射されるビームの主走査方向に移動させて、主走査方向のレンズ成形面2aの断面形状を測定している状態を示しており、1aは、主走査方向の形状計測軌跡を示している。
【0047】
すなわち、走査レンズ金型2の切削加工は、走査レンズ金型2のレンズ成形面2aを、例えば、ダイヤモンドバイトを用いたフライカット工法で形状創成加工する第一の曲面加工工程、設計形状に対する形状誤差を評価する計測工程、形状誤差を修正する修正加工工程を順次行い、修正加工工程を終了すると、再度、形状誤差を計測・評価して所定精度が得られるまで、計測工程と修正工程を繰り返し行う。
【0048】
そして、図1の形状測定用プローブ1は、第一の曲面加工工程及び修正加工工程で加工された走査レンズ金型2の形状誤差を、計測工程において計測して評価するのに使用される。
【0049】
ところで、走査レンズ金型2で成形される光学素子である走査レンズは、その光学面が1つの面内において光学的有効域(光学的な有効域)とその外側の光学的不要域を設定して設計製作される。これは、樹脂を成形して光学面を形成する際、光学面の輪郭稜線まで精度を確保するのが困難なためである。
【0050】
そして、走査レンズを作製する走査レンズ金型2は、走査レンズの光学的有効域と光学的不要域となる領域が存在し、例えば、図2で、走査レンズ金型2の加工面であるレンズ成形面2a上に、二点差線で示す境界線ALの内側が、光学的有効域Aiであり、境界線ALの外側が、光学的不要域Aoである。
【0051】
図2では、光学的有効域Aiは、主走査方向の幅がLで、副走査方向の幅がWであり、例えば、主走査方向の幅Lは、60mm、副走査方向の幅Wが、4mmである。
【0052】
図3は、形状修正加工に用いるデータの取込法を示しており、図3では、主走査方向について1箇所の主走査データDTaを、副走査方向について9箇所の副走査データDTb1〜DTb9を、取り込むことを示している。なお、図3では、主走査方向について1箇所、副走査方向について9箇所計測を行うようになっているが、計測回数は、主走査方向に少なくとも1箇所、副走査方向に少なくとも2箇所以上行うものであれば、計測回数は、図3に示した計測回数に限定されるものではない。また、図3に示すように、主走査方向のデータDTaの測定長さは、光学的有効域Aiの主走査方向の幅Lよりも長い長さとなっており、副走査方向のデータDTb1〜DTb9の測定長さは、それぞれ光学的有効域Aiの副走査方向の幅Wよりも長い長さとなっている。
【0053】
また、副走査データDTb1〜DTb9は、そのピッチPxが、図3にハッチングで示す走査レンズ上でのビームプロファイル3の主走査方向の径Dxの半分以下(Px≦Dx/2)に設定されており、このピッチPxで副走査データDTb1〜DTb9の取り込みを行う。具体的には、例えば、ピッチPx=7.5mm、径Dx=17mmである。
【0054】
このように副走査方向の副走査データDTb1〜DTb9の取り込みを、ビームプロファイル3の主走査方向の径Dxの1/2以下のピッチPxで行うのは、副走査方向の形状誤差が、走査レンズの焦点位置の狂いにのみ影響することが光学実験で確認されており、上記ピッチPxで曲率成分についてのみ修正加工を行えば、走査レンズの精度として十分であるからである。
【0055】
また、主走査方向断面については、走査レンズの主走査方向にビームが走査されて移動していく性質上、波長で1mm以上のうねりが焦点位置の変動と相関が大きいことが確認されているため、副走査断面に比較して、さらに短い波長域についても修正加工を行う必要がある。
【0056】
次に、本実施の形態の作用を説明する。本実施の形態においては、走査レンズ金型2のレンズ成形面2aを、ダイヤモンドバイトを用いたフライカット工法等で形状創成加工する第一の曲面加工工程、設計形状に対する形状誤差を評価する計測工程、形状誤差を修正する修正加工工程を順次行い、修正加工工程を終了すると、再度、形状誤差を評価して所定精度が得られるまで、計測工程と修正工程を繰り返し行う。
【0057】
そして、第一の曲面加工工程及び修正加工工程で加工された走査レンズ金型2の形状誤差を、計測工程において、形状測定用プローブ1を用いて計測して評価する。
【0058】
この計測工程においては、図1に示した形状測定用プローブ1を用いて、図3に示したように、主走査方向及び副走査方向に走査して、主走査データDTa及び副走査データDTb1〜DTb9を取り込む。
【0059】
まず、主走査方向、すなわち、X方向については、図4に示すように、形状測定用プローブ1を、第一の曲面加工工程あるいは修正加工工程で加工処理された走査レンズ金型2のレンズ成形面2a上を主走査方向(X方向)に移動させて、当該レンズ成形面2aの断面形状を測定して取り込み(ステップS101)、取り込んだ計測データ、すなわち、主走査データDTaと設計値との差分である誤差データを算出する(ステップS102)。
【0060】
次に、算出した誤差データから1mm以下の波長成分を除去する(ステップS103)。すなわち、誤差データは、図5に光学的有効域Aiの中央からの距離に対する形状誤差を示すように、大きく変動したデータであるため、主走査方向においては光学的に影響の小さい波長成分を除去して、図6に示すような、平滑なデータとしている。この1mm以下の波長成分の除去方法は、例えば、ローパスフィルタを用いるフィルタ方法や多項式近似法を用いることができる。なお、図6は、図5の誤差データをローパスフィルタを用いて平滑化したものである。
【0061】
次に、1mm以下の波長成分を除去した誤差データに基づいて形状誤差を、Z方向の変位として算出し(ステップS104)、当該算出したZ方向の誤差変位を補正加工データとして取り込む(ステップS105)。
【0062】
この取り込んだ修正加工データに基づいて、修正加工工程で主走査方向の修正加工を行う。
【0063】
次に、副走査方向、すなわち、Y方向については、図7に示すように、形状測定用プローブ1を、第一の曲面加工工程あるいは修正加工工程で加工処理された走査レンズ金型2のレンズ成形面2a上を副走査方向(Y方向)に移動させるとともに、図3に示したように、主走査方向に所定のピッチPx毎に走査して、当該レンズ成形面2aの断面形状を測定して取り込む(ステップS201)。
【0064】
このときの形状測定用プローブ1による副走査方向及び主走査方向の移動経路は、例えば、図8に示すように、副走査方向に形状測定用プローブ1を移動させて計測を行うと、形状測定用プローブ1を、図8に破線で示すように、移動させた位置から主走査方向に次の計測位置までピッチPx分だけ移動させて、当該次の計測位置で前回とは逆の副走査方向に形状測定用プローブ1を移動させるという経路を順次たどって計測を行ってもよい。また、図9に示すように、副走査方向に形状測定用プローブ1を移動させて計測を行うと、形状測定用プローブ1を、図9に破線で示すように、移動させた位置から斜め後方に次の計測位置までピッチPx分だけ移動させて、当該次の計測位置で前回と同じ副走査方向に形状測定用プローブ1を移動させるという経路を順次たどって計測を行ってもよい。ただし、図8に示した測定経路の方が次の測定開始位置まで形状測定用プローブ1を移動させる移動経路が短く、形状測定時間を短縮することができる。
【0065】
レンズ成形面2aの副走査方向の断面形状の取り込みを行うと、取り込んだ計測データ、すなわち、副走査データDTb1〜DTb9を2次曲線で近似する(ステップS202)。
【0066】
すなわち、副走査方向に走査して計測した副走査データDTb1〜DTb9は、計測データとして、近似曲線の2次係数=2.48385e−2の場合について、設計曲線の2次係数=2.50513e−2の場合の設計データと比較して、図10に光学的有効域Aiの中心からの距離(Y方向:mm)に対するZ方向高さを示すように、2次曲線で近似することができるため、ステップS202で、副走査データDTb1〜DTb9を2次曲線で近似している。
【0067】
次に、副走査データDTb1〜DTb9を近似した近似曲線と設計値との差分である誤差データを算出する(ステップS203)。
【0068】
設計曲線と近似曲線とは、図11において、設計ライン(2.50513e−2・Y2)と加工面近似ライン(2.48385e−2・Y2 )について、光学的有効域Aiの中心からの距離(Y方向:mm)に対するレンズ面(レンズ成形面2a)Z方向変位(mm)として示すように、縦横のスケール上、設計ラインと加工面近似ラインとの差がほとんどないことが分かる。そして、この差分をプロットすると、図12に光学的有効域Aiの中心からの距離(Y方向:mm)に対する形状誤差(Y方向断面:μm)として示すようになり、これが形状誤差に相当する。そして、このプロファイルの差が係数の違いに相当する走査レンズ中央部の高さの差ΔHsとなり、上述のように、差ΔHsが形状誤差量である。
【0069】
次に、算出した誤差データに基づいて形状誤差を、Z方向の変位として算出し(ステップS204)、当該算出したZ方向の誤差変位を補正加工データとして取り込む(ステップS205)。
【0070】
この取り込んだ修正加工データに基づいて、修正加工工程で副走査方向の修正加工を行う。
【0071】
このように、本実施の形態においては、走査レンズの光学性能を設計仕様値に近づける修正加工を行う基礎として、走査レンズ金型2のレンズ成型面2aを計測して設計形状に対する誤差量を評価・算出するに際して、計測を、レンズ成形面2aの光学的有効域Aiを包含する長さで、製作後の走査レンズに照射されるビームの主走査方向に少なくとも1回以上、当該主走査方向のピッチ間隔Pxが、当該走査レンズ上におけるビームプロファイル3の主走査方向の径Dxに対して、Px≦Dx/2なる関係にあるピッチ間隔Pxで副走査方向に少なくとも2箇所以上行って、当該レンズ成形面2aの断面曲線を取り込んでいる。
【0072】
したがって、走査レンズとしての部品機能を確保するうえで最小かつ必要十分な加工誤差を評価することができ、高精度かつ高能率に加工を行うことができる。
【0073】
また、本実施の形態においては、主走査方向の計測で取り込むレンズ成形面2aの断面曲線として、当該断面曲面の設計値としての座標が関数式で求めることが可能な箇所についての計測データから取得した断面曲線を用いている。
【0074】
したがって、不必要な高精度の加工誤差の評価を省くことができ、高精度とより高能率に加工を行うことができる。
【0075】
さらに、本実施の形態においては、副走査方向の計測で取り込むレンズ成形面2aの断面曲線として、光学的有効域Aiの副走査方向の中点近傍を通過する箇所についての計測データから取得した断面曲線を用いている。
【0076】
したがって、走査ビームの中心のうねりを抑制して焦点変動を抑制することができるとともに、光学的有効域Aiの副走査方向の中点近傍を通過する箇所についての計測データを主走査方向の形状誤差を大略代表するデータとして取り込んで取り込みデータ数を削減することができ、より高精度にかつより高能率に加工を行うことができる。
【0077】
また、本実施の形態においては、主走査方向の誤差量の算出において、主走査方向の計測を行って取り込んだレンズ成形面2aの当該主走査方向の断面曲線と設計曲線との誤差を求め、当該誤差に含まれる振幅成分のうち、波長において1mm以下であって振幅において0.1μm以下の成分をノイズ成分として除去して平滑化した曲線と設計値との差分を誤差量としている。
【0078】
したがって、走査レンズとしての部品機能を確保するうえで必要な波長帯のみを誤差量として、加工能率をより一層向上させることができるとともに、計測データのサンプリング数をより一層削減することができ、加工工程全体の効率を向上させることができるとどせに、高精度に加工することができる。
【0079】
さらに、本実施の形態においては、主走査方向の誤差量の算出において、主走査方向の計測を行って取り込んだレンズ成形面2aの当該主走査方向の断面曲線と設計曲線との誤差のうち、特定の振幅を低減させるフィルタリング処理を行って、誤差に含まれる振幅成分のうち、波長において1mm以下であって振幅において0.1μm以下の成分をノイズ成分として除去して平滑化した曲線と設計値との差分を誤差量としている。
【0080】
したがって、カットオフする波長を明確かつ細かく区切って設定して、正確なノイズ除去を行うことができ、より高精度にかつより高能率に加工を行うことができる。
【0081】
また、本実施の形態においては、主走査方向の誤差量の算出において、主走査方向の計測を行って取り込んだレンズ成形面2aの当該主走査方向の断面曲線と設計曲線との誤差に対して、高次多項式を用いた近似曲線関数を求め、当該誤差のうち、波長において1mm以下であって振幅において0.1μm以下の成分をノイズ成分として除去して平滑化した曲線と設計値との差分を誤差量としている。
【0082】
したがって、誤差形状のプロファイルが関数形式の形で取得して、任意の位置の誤差を速やかに算出することができ、軌跡転写加工法で形状修正をする場合のNCデータの作成を効率的に行って、より高精度にかつより高能率に加工を行うことができる。
【0083】
さらに、本実施の形態においては、副走査方向の誤差量の算出において、副走査方向の計測を行って取り込んだレンズ成形面2aの当該副走査方向の断面曲線のデータを2次の関数で近似して、設計式の中の2次項の係数のみと比較し、当該係数の違いに相当する走査レンズ用金型2の中央部の高さの差を計算し、当該計算結果を誤差量としている。
【0084】
したがって、曲率半径の変動のみに注目して形状補正を行って、走査レンズとしての部品機能である焦点位置を確保することができるとともに、不必要な短い波長成分の補正を工程から除外することができ、より高精度にかつより高能率に加工を行うことができる。
【0085】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0086】
例えば、上記実施の形態においては、走査レンズ金型2を加工する場合に適用しているが、走査レンズ自体を加工する場合にも、同様に適用することができる。
【0087】
【発明の効果】
請求項1記載の発明の走査レンズまたは走査レンズ用金型の形状誤差評価方法によれば、走査レンズの光学性能を設計仕様値に近づける修正加工を行う基礎として、走査レンズまたは走査レンズ用金型の加工表面を計測して設計形状に対する誤差量を評価・算出するに際して、計測を、加工表面の光学的有効域全面に渡って、製作後の走査レンズに照射されるビームの走査方向と平行な方向に少なくとも1箇所以上行い、かつ当該ビーム走査方向のピッチ間隔Pxを、当該走査レンズ上におけるビームの走査方向の径Dxに対して、Px≦Dx/2なる関係に設定し、加工表面の光学的有効域全面に渡ってビーム走査方向と直交する方向に少なくとも2箇所以上行って、当該加工表面の断面曲線を取り込んでいるので、走査レンズとしての部品機能を確保するうえで最小かつ必要十分な加工誤差を評価することができ、高精度かつ高能率に加工を行うことができる。
【0088】
請求項2記載の発明の走査レンズまたは走査レンズ用金型の形状誤差評価方法によれば、ビームの走査方向と平行な方向の計測で取り込む加工表面の断面曲線として、当該断面曲線の設計値としての座標が関数式で求めることが可能な箇所についての計測データから取得した断面曲線を用いているので、不必要な高精度の加工誤差の評価を省くことができ、高精度でかつより高能率に加工を行うことができる。
【0089】
請求項3記載の発明の走査レンズまたは走査レンズ用金型の形状誤差評価方法によれば、ビームの走査方向と平行な方向の計測で取り込む加工表面の断面曲線として、光学的有効域のビームの走査方向と直交する方向の中点近傍を通過する箇所についての計測データから取得した断面曲線を用いているので、走査ビームの中心のうねりを抑制して焦点変動を抑制することができるとともに、光学的有効域のビームの走査方向と直交する方向の中点近傍を通過する箇所についての計測データをビームの走査方向の形状誤差を大略代表するデータとして取り込んで、取り込みデータ数を削減することができ、より高精度にかつより高能率に加工を行うことができる。
【0090】
請求項4記載の発明の走査レンズまたは走査レンズ用金型の形状誤差評価方法によれば、ビームの走査方向と平行な方向の誤差量の算出において、ビームの走査方向の計測を行って取り込んだ加工表面の当該走査方向の断面曲線と設計曲線との誤差を求め、当該誤差に含まれる振幅成分のうち、波長において1mm以下であって振幅において0.1μm以下の成分をノイズ成分として除去して平滑化した曲線と設計値との差分を誤差量としているので、走査レンズとしての部品機能を確保するうえで必要な波長帯のみを誤差量として、加工能率を向上させることができるとともに、計測データのサンプリング数をより一層削減することができ、加工工程全体の効率を向上させることができるとともに、高精度に加工を行うことができる。
【0091】
請求項5記載の発明の走査レンズまたは走査レンズ用金型の形状誤差評価方法によれば、ビームの走査方向と平行な方向の誤差量の算出において、ビームの走査方向の計測を行って取り込んだ加工表面の当該走査方向の断面曲線と設計曲線との誤差のうち、特定の振幅を低減させるフィルタリング処理を行って、誤差に含まれる振幅成分のうち、波長において1mm以下であって振幅において0.1μm以下の成分をノイズ成分として除去して平滑化した曲線と設計値との差分を誤差量としているので、カットオフする波長を明確かつ細かく区切って設定して、正確なノイズ除去を行うことができ、より高精度にかつより高能率に加工を行うことができる。
【0092】
請求項6記載の発明の走査レンズまたは走査レンズ用金型の形状誤差評価方法によれば、ビームの走査方向と平行な方向の誤差量の算出において、ビームの走査方向の計測を行って取り込んだ加工表面の当該走査方向の断面曲線と設計曲線との誤差に対して、高次多項式を用いた近似曲線関数を求め、当該誤差のうち、波長において1mm以下であって振幅において0.1μm以下の成分をノイズ成分として除去して平滑化した曲線と設計値との差分を誤差量としているので、誤差形状のプロファイルを関数形式の形で取得して、任意の位置の誤差を速やかに算出することができ、軌跡転写加工法で形状修正をする場合のNCデータの作成を効率的に行って、より高精度にかつより高能率に加工を行うことができる。
【0093】
請求項7記載の発明の走査レンズまたは走査レンズ用金型の形状誤差評価方法によれば、ビームの走査方向と直交する方向の誤差量の算出において、ビームの走査方向と直交する方向の計測を行って取り込んだ加工表面の当該直交する方向の断面曲線のデータを2次の関数で近似して、設計式の中の2次項の係数のみと比較し、当該係数の違いに相当する走査レンズまたは走査レンズ用金型の中央部の高さの差を計算し、当該計算結果を誤差量としているので、曲率半径の変動のみに注目して形状補正を行って、走査レンズとしての部品機能である焦点位置を確保することができるとともに、不必要な短い波長成分の補正を工程から除外することができ、より高精度にかつより高能率に加工を行うことができる。
【0094】
請求項8記載の発明の走査レンズまたは走査レンズ用金型の加工方法によれば、走査レンズの光学性能を設計仕様値に近づける修正加工を行う基礎として、走査レンズまたは走査レンズ用金型の加工表面を計測して設計形状に対する誤差量を評価・算出し、当該誤差量に基づいて修正加工を行うに際して、計測を、加工表面の光学的有効域全面に渡って、製作後の走査レンズに照射されるビームの走査方向と平行な方向に少なくとも1箇所以上行い、かつ当該ビーム走査方向のピッチ間隔Pxを、当該走査レンズ上におけるビームの走査方向の径Dxに対して、Px≦Dx/2なる関係に設定し、加工表面の光学的有効域全面に渡って前記ビーム走査方向と直交する方向に少なくとも2箇所以上行って、当該加工表面の断面曲線を取り込むとともに、ビームの走査方向の計測で取り込んだ加工表面の当該走査方向の断面曲線と設計曲線との誤差に含まれる振幅成分のうち、波長において1mm以下であって振幅において0.1μm以下の成分をノイズ成分として除去して平滑化した曲線と設計値との差分をビームの走査方向と平行な方向の誤差量として用いているので、走査レンズとしての部品機能を確保するうえで最小かつ必要十分な加工誤差を評価して加工を行うことができ、高精度で、かつ、高能率に加工を行うことができる。
【0095】
請求項9記載の発明の走査レンズまたは走査レンズ用金型の加工方法によれば、走査レンズの光学性能を設計仕様値に近づける修正加工を行う基礎として、走査レンズまたは走査レンズ用金型の加工表面を計測して設計形状に対する誤差量を評価・算出し、当該誤差量に基づいて修正加工を行うに際して、計測を、加工表面の光学的有効域全面に渡って、製作後の走査レンズに照射されるビームの走査方向と平行な方向に少なくとも1箇所以上行い、かつ当該ビーム走査方向のピッチ間隔Pxを、当該走査レンズ上におけるビームの走査方向の径Dxに対して、Px≦Dx/2なる関係に設定し、加工表面の光学的有効域全面に渡って前記ビーム走査方向と直交する方向に少なくとも2箇所以上行って、当該加工表面の断面曲線を取り込むとともに、ビームの走査方向と直交する方向の計測で取り込んだ加工表面の当該直交する方向の断面曲線のデータを2次の関数で近似して、設計式の中の2次項の係数のみと比較し、当該係数の違いに相当する走査レンズまたは走査レンズ用金型の中央部の高さの差を計算し、当該計算結果をビームの走査方向と直交する方向の誤差量として用いているので、曲率半径の変動のみに注目して形状補正を行って、走査レンズとしての部品機能である焦点位置を確保することができるとともに、不必要な短い波長成分の補正を工程から除外して加工を行うことができ、より高精度にかつより高能率に加工を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の走査レンズの形状誤差評価方法、走査レンズ又はその金型の加工方法及び走査レンズまたはその金型の一実施の形態に適用される形状測定用プローブと走査レンズ金型の要部斜視図。
【図2】図1の走査レンズ金型の平面図。
【図3】図2の走査レンズ金型の主走査方向及び副走査方向の計測軌跡を明示した平面図。
【図4】図1の形状測定用プローブを用いて主走査方向の計測を行って形状誤差の評価を行う主走査方向測定評価処理を示すフローチャート。
【図5】光学的有効域の中央からの距離と図4の主走査方向の計測で取得した形状誤差の関係を示す図。
【図6】図5の計測誤差データをローパスフィルタ処理した形状誤差と光学的有効域の中央からの距離との関係を示す図。
【図7】図1の形状測定用プローブを用いて副走査方向の計測を行って形状誤差の評価を行う副走査方向測定評価処理を示すフローチャート。
【図8】副走査方向の計測経路の一例を示す走査レンズ金型の平面図。
【図9】副走査方向の計測経路の他の例を示す走査レンズ金型の平面図。
【図10】光学的有効域の中央からの距離と図7の副走査方向の計測で取得したZ方向の高さの計測データと設計データを示す図。
【図11】設計ラインと加工面近似ラインについて、光学的有効域の中心からの距離に対するレンズ面Z方向変位を示す図。
【図12】光学的有効域の中心からの距離に対する形状誤差を示す図。
【符号の説明】
1 形状測定用プローブ
1a 主走査方向の形状計測軌跡
2 走査レンズ金型
2a レンズ成形面
3 ビームプロファイル
AL 境界線
Ai 光学的有効域
Ao 光学的不要域
DTa 主走査データ
DTb1〜DTb9 副走査データ
Px ピッチ
Dx 径
Claims (9)
- 走査レンズの光学性能を設計仕様値に近づける修正加工を行う基礎として、走査レンズまたは走査レンズ用金型の加工表面を計測して設計形状に対する誤差量を評価・算出する形状誤差評価方法において、前記計測を、前記加工表面の光学的有効域全面に渡って、製作後の走査レンズに照射されるビームの走査方向と平行な方向に少なくとも1箇所以上行い、かつ当該ビーム走査方向のピッチ間隔Pxを、当該走査レンズ上における前記ビームの走査方向の径Dxに対して、Px≦Dx/2なる関係に設定し、前記加工表面の光学的有効域全面に渡って前記ビーム走査方向と直交する方向に少なくとも2箇所以上行って、当該加工表面の断面曲線を取り込むことを特徴とする走査レンズまたは走査レンズ用金型の形状誤差評価方法。
- 前記ビームの走査方向と平行な方向の計測で取り込む前記加工表面の断面曲線は、当該断面曲線の設計値としての座標が関数式で求めることが可能な箇所についての計測データから取得した断面曲線であることを特徴とする請求項1記載の走査レンズまたは走査レンズ用金型の形状誤差評価方法。
- 前記ビームの走査方向と平行な方向の計測で取り込む前記加工表面の断面曲線は、前記光学的有効域の前記ビームの走査方向と直交する方向の中点近傍を通過する箇所についての計測データから取得した断面曲線であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の走査レンズまたは走査レンズ用金型の形状誤差評価方法。
- 前記ビームの走査方向と平行な方向の前記誤差量の算出において、前記ビームの走査方向の計測を行って取り込んだ前記加工表面の当該走査方向の断面曲線と設計曲線との誤差を求め、当該誤差に含まれる振幅成分のうち、波長において1mm以下であって振幅において0.1μm以下の成分をノイズ成分として除去して平滑化した曲線と設計値との差分を誤差量とすることを特徴とする請求項1記載の走査レンズまたは走査レンズ用金型の形状誤差評価方法。
- 前記ビームの走査方向と平行な方向の前記誤差量の算出において、前記ビームの走査方向の計測を行って取り込んだ前記加工表面の当該走査方向の断面曲線と設計曲線との誤差のうち、特定の振幅を低減させるフィルタリング処理を行って、前記誤差に含まれる振幅成分のうち、波長において1mm以下であって振幅において0.1μm以下の成分をノイズ成分として除去して平滑化した曲線と設計値との差分を誤差量とすることを特徴とする請求項1記載の走査レンズまたは走査レンズ用金型の形状誤差評価方法。
- 前記ビームの走査方向と平行な方向の前記誤差量の算出において、前記ビームの走査方向の計測を行って取り込んだ前記加工表面の当該走査方向の断面曲線と設計曲線との誤差に対して、高次多項式を用いた近似曲線関数を求め、当該誤差のうち、波長において1mm以下であって振幅において0.1μm以下の成分をノイズ成分として除去して平滑化した曲線と設計値との差分を誤差量とすることを特徴とする請求項1記載の走査レンズまたは走査レンズ用金型の形状誤差評価方法。
- 前記ビームの走査方向と直交する方向の前記誤差量の算出において、前記ビームの走査方向と直交する方向の計測を行って取り込んだ前記加工表面の当該直交する方向の断面曲線のデータを2次の関数で近似して、設計式の中の2次項の係数のみと比較し、当該係数の違いに相当する走査レンズまたは走査レンズ用金型の中央部の高さの差を計算し、当該計算結果を誤差量とすることを特徴とする請求項1記載の走査レンズまたは走査レンズ用金型の形状誤差評価方法。
- 走査レンズの光学性能を設計仕様値に近づける修正加工を行う基礎として、走査レンズまたは走査レンズ用金型の加工表面を計測して設計形状に対する誤差量を評価・算出し、当該誤差量に基づいて修正加工を行う走査レンズまたは走査レンズ用金型の加工方法において、前記計測を、前記加工表面の光学的有効域全面に渡って、製作後の走査レンズに照射されるビームの走査方向と平行な方向に少なくとも1箇所以上行い、かつ当該ビーム走査方向のピッチ間隔Pxを、当該走査レンズ上における前記ビームの走査方向の径Dxに対して、Px≦Dx/2なる関係に設定し、前記加工表面の光学的有 効域全面に渡って前記ビーム走査方向と直交する方向に少なくとも2箇所以上行って、当該加工表面の断面曲線を取り込むとともに、前記ビームの走査方向の計測で取り込んだ前記加工表面の当該走査方向の断面曲線と設計曲線との誤差に含まれる振幅成分のうち、波長において1mm以下であって振幅において0.1μm以下の成分をノイズ成分として除去して平滑化した曲線と設計値との差分を前記ビームの走査方向と平行な方向の前記誤差量として用いることを特徴とする走査レンズまたは走査レンズ用金型の加工方法。
- 走査レンズの光学性能を設計仕様値に近づける修正加工を行う基礎として、走査レンズまたは走査レンズ用金型の加工表面を計測して設計形状に対する誤差量を評価・算出し、当該誤差量に基づいて修正加工を行う走査レンズまたは走査レンズ用金型の加工方法において、前記計測を、前記加工表面の光学的有効域全面に渡って、製作後の走査レンズに照射されるビームの走査方向と平行な方向に少なくとも1箇所以上行い、かつ当該ビーム走査方向のピッチ間隔Pxを、当該走査レンズ上における前記ビームの走査方向の径Dxに対して、Px≦Dx/2なる関係に設定し、前記加工表面の光学的有効域全面に渡って前記ビーム走査方向と直交する方向に少なくとも2箇所以上行って、当該加工表面の断面曲線を取り込むとともに、前記ビームの走査方向と直交する方向の計測で取り込んだ前記加工表面の当該直交する方向の断面曲線のデータを2次の関数で近似して、設計式の中の2次項の係数のみと比較し、当該係数の違いに相当する走査レンズまたは走査レンズ用金型の中央部の高さの差を計算し、当該計算結果を前記ビームの走査方向と直交する方向の前記誤差量として用いることを特徴とする走査レンズまたは走査レンズ用金型の加工方法。
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JP2000180679A JP3957253B2 (ja) | 2000-06-16 | 2000-06-16 | 走査レンズまたは走査レンズ用金型の形状誤差評価方法および走査レンズまたは走査レンズ用金型の加工方法 |
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