JP3956343B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、発光ダイオードや半導体レーザー等の半導体装置の製造方法に関し、詳しくは、窒化ガリウム(GaN)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化インジウム(InN)をはじめとするIII族窒化物半導体を結晶成長させるエピタキシャル技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
III族窒化物半導体を結晶成長させる技術として、有機金属気相成長法(MOCVD法)、分子線エピタキシャル法(MBE法)がある。このような技術によってGaNを成長させたとき、六方晶GaNは、熱力学的に安定相であり、準安定相の立方晶GaNに比べて、高品質な結晶となることで知られている。
【0003】
GaNの成長用基板には、通常、サファイア(0001)(Al23(0001))や炭化シリコンSiC(0001)などの六方晶構造を持つ基板が使用される。これらの基板に比べて、GaAsは、劈開性が良く、レーザーの共振端面の製作などに有利である。また、基板自体を導電性にすることも可能である。さらに、基板の価格が比較的安価であるため、コストの面でも有利である。しかし、一方でサファイアおよび炭化シリコン基板を用いた場合に比べ、得られるGaNの結晶性は低品質となっている。
【0004】
成長方法に関しては、MOCVD法によって発光ダイオードや半導体レーザーが実現している。この成長方法には、RF(Radio Frequency)−MBE法がある。RF−MBE法は、RFプラズマセルを用いたMBE装置によって行われる。RF−MBE法は、分子状窒素(N)に高周波の磁界をかけて、励起したプラズマ(以下、プラズマ状窒素という)を発生させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来のRF−MBE成長技術には、以下のような三つの問題点がある。
(1)一つ目は、GaAsの結晶構造が閃亜鉛鉱構造(立方晶)をとるため、立方晶GaNが混入する。
(2)二つ目は、格子不整合が約20[%]と大きく、バッファー層がモザイク状のアモルファス構造をとり、柱状の多結晶六方晶GaNが成長してしまう。
(3)三つ目は、高エネルギーのプラズマ状窒素が基板および成長層ヘダメージを及ぼし、基板表面に凹凸ができ、結晶性が劣化する。
【0006】
この発明は、前記三つの課題を解決し、六方晶GaNをはじめとする、高品質な六方晶III族窒化物半導体結晶を実現できる、半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項1の発明は、GaAs単結晶を基板とする、六方晶のIII族窒化物半導体単結晶薄膜を分子線エピタキシャル法により成長させる、半導体装置の製造方法において、前記基板面上に所定の基板温度で、Gaビーム、Asビームならびにプラズマ状のビームを同時に供給することによりGaAsl-X (ただし、0<X<1)単結晶薄膜を成長させ、原料供給を継続したまま前記基板温度を昇温し、Gaビーム、Asビームならびにプラズマ状のビームの供給を止める第1過程と、前記第1過程の後すぐに、Ga 以外のIII族元素のビームとプラズマ状のNビームを同時に供給することにより、III族窒化物単結晶薄膜を形成する第2過程と、前記第2過程で昇温した基板温度をさらに昇温して、前記III族窒化物単結晶薄膜の上に六方晶III族窒化物半導体結晶を成長させる第3過程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法である。
【0008】
請求項2の発明は、GaAs単結晶を基板とする、六方晶のIII族窒化物半導体単結晶薄膜を分子線エピタキシャル法により成長させる、半導体装置の製造方法において、清浄化したGaAs(111)B面上に基板温度500[℃]で、Gaビーム、Asビームならびにプラズマ状のビームを同時に供給することによりGaAsl-XX (ただし、0<X<1)単結晶薄膜を成長させ、原料供給を継続したまま基板温度を600〜650[℃]まで昇温し、Gaビーム、Asビームならびにプラズマ状のビームの供給を止める第1過程と、前記第1過程の後すぐに、Alビームとプラズマ状のビームを同時に供給することによりAlN単結晶薄膜を形成する第2過程と、前記基板温度を600〜750[℃]にして、前記AlN単結晶薄膜の上に六方晶III族窒化物半導体結晶を成長させる第3過程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法である。
【0009】
GaAs(111)B基板上に六方晶III族窒化物半導体の結晶成長をする場合、バッファー層成長段階において、N安定面の極性の誘導と格子不整合の緩和がキーポイントである。第一層としてGaAsN、第二層としてAlNを採用し、かつ、これら二つのバッファー層を、昇温を行いながら連続成長させることにより、N安定面を誘導し、GaAs-GaN間の格子不整合を徐々に緩和させることができる。
【0010】
さらにその上に、第三層として高温でGaNを成長させることにより、単結晶GaNを実現し、従来の問題点であったGaNの多結晶化を防止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
つぎに、この発明の実施の形態について詳しく説明する。この実施の形態では、MOCVD法に比べ、安全性の高い原料を用いるRF−MBE法によりGaN成長を行った。また、高品質な六方晶GaNをGaAs(111)基板上へ成長させるために、緩衝層(バッファー層)成長技術を用いた。このために、GaAs単結晶を基板として用いる。清浄化したGaAs(111)B面上に基板温度500[℃]でガリウム(Ga)ビーム、ヒ素(As)ビーム、窒素(N)ビームの各材料元素を同時に供給することにより、GaAsl-XX単結晶薄膜を成長させる。原料供給を継続したまま、基板温度を600〜650[℃]まで昇温し、Ga、As、Nの供給を止める。
【0012】
この後すぐに、Alビーム、Nビームの各原料元素を同時に供給することにより、AlN単結晶薄膜を形成する。さらにその上に、基板温度600〜750[℃]で六方晶III族窒化物半導体結晶を成長させる。
【0013】
具体的には、GaAs単結晶基板上に、GaやAl等のIII族元素と、Asおよびプラズマ状窒素等のV族元素とを供給し、RF−MBE法によりエピタキシャル成長させる。窒素分子は、化学的に非常に安定なため反応性が悪く、GaNのMBE成長では、窒素をどのように供給するかが、大きな問題となる。この実施の形態では、窒素(N)を、プラズマ状にすることにより活性化させて使用した。エピタキシャル成長させるために、以下の過程を行う。
【0014】
GaAs(111)B面上に基板温度500[℃]でAsおよびプラズマ状窒素ビームと、極微量のGaビームとを同時に照射する。そして、原料の照射を行ったまま基板温度を600〜650[℃]まで昇温することにより、GaAsNの一次バッファー層を形成する。以上が第1過程である。
【0015】
つぎに、第1過程の終了と同時に、プラズマ状窒素ビームと極微量のAlビームとを同時に照射し、そのまま基板温度600〜650[℃]で10分間保持し、原料元素の照射を継続したまま、基板温度を650〜750[℃]に昇温させることにより、AlNの二次バッファー層を形成する。以上が第2過程である。
【0016】
さらに続いて、第2過程の終了と同時に、基板温度が650〜720[℃]で、Gaおよびプラズマ状窒素ビームを同時に照射することにより、GaNをエピタキシャル成長させる。以上が第3過程である。
【0017】
これらの第1過程〜第3過程をとることにより、GaAs基板上に単結晶構造を持つ六方晶GaNを実現する。
【0018】
以上の実施の形態によって、次の効果が発生する。
【0019】
GaN(0001)面には表裏という意味で極性が存在し、Ga安定面(GaN(0001)面)とN安定面(GaN(0001))とがある。図1にGaNの極性について模式図を示す。図1では、符号1がGaであり、符号2がNである。実験から経験的に、RF−MBE法によりGaN結晶成長を行うと、Ga安定面でGaNが成長し、柱状の結晶となることがわかった。
【0020】
従来の方法による六方晶GaNの結晶性低下の主な原因は、基板とGaN成長層の格子不整合と、Ga安定面で成長が進むことによる。一度、Ga安定面において成長してしまうと、N安定面に転換することはほとんど無い。また、Ga安定面は、結晶の多結晶化を促すために、六方晶GaNの製作に際して、成長初期段階での極性の制御と、成長条件の最適化とが重要となる。
【0021】
(1)GaAs(111)B面上へ、昇温を行いながらGaAsNバッファー層を成長させた場合の効果について述べる。
【0022】
上述の立方晶GaNの混入の問題と、アモルファス状バッファー層の形成および極性の制御の問題とを同時に解決し、単結晶かつ六方晶構造をとるバッファー層を実現するために、基板温度500[℃]から昇温を行いながら、原料元素を基板上へ供給して、成長を行なった。成長用基板としてGaAs(111)B基板を使用した理由は、GaAs(111)面とGaAs(0001)面とが共に最密構造の最密面であるため、GaAs(111)面上へGaN成長を行うと、立方晶と六方晶が切り替わる。すなわち、立方晶GaNの混入を防止することができる。
【0023】
また、GaAs(111)B面はAs安定面、つまりV族安定面であり、六方晶GaNのN安定面(GaN(0001))に相当する面である。さらに、GaAs(111)A面に比べて、熱に対して安定であり、プラズマ状窒素のプラズマによるダメージの軽減が期待できる。本発明では、GaAsNを低成長速度で昇温成長することにより、二つの効果を得た。一つ目は、低成長速度で成長を行うことにより、N安定面を誘導することである。二つ目は、N安定面における成長という条件を満たしながら、昇温成長を行うことにより、単結晶バッファー層が形成されることである。
【0024】
この現象は次のように説明できる。昇温成長を行うと、基板温度の上昇に伴い、Asの取込み率が徐々に減少し、GaAs1-Xxの三元混晶の混晶比Xが徐々に1に近づくことである。GaAsに近い格子定数からGaNに近い格子定数に徐々に変化しながら、GaAs1-Xxが成長する。このため、格子不整合が徐々に緩和され、良好な単結晶バッファー層を実現することができ、従来問題となっていたGaAsとGaNの格子不整合を解決することができた。
【0025】
(2)AlN昇温二次バッファー層の効果について述べる。
【0026】
RF−MBE法では、窒化物の最適成長温度が600〜800[℃]として知られている。上述のGaAsNバッファー層を基板温度700[℃]以上まで昇温成長を行うと、エピタキシャル膜の剥離および結晶性の低下が起こる。これは、基板温度の高温化に伴うGa原子の付着率の低下、As原子の付着率低下に伴うGaAsN表面からのAsの脱離、およびそれに伴うRFプラズマによる基板へのダメージの増大が原因である。
【0027】
この問題を解決するために、GaAsNの昇温成長過程が、基板温度600〜650[℃]に達すると同時に、基板への付着率の高いAlをIII族元素として用い、AlNの昇温成長層の挿入を行った。この結果、その後、基板温度720[℃]でGaNの成長を行っても、基板からの成長層の剥離が起こらず、結晶性の向上が見られた。
【0028】
以上、本願発明に係るGaAs基板上に六方晶GaNを形成した構造体は、電子デバイスや光デバイスの作製において利用価値が高い。特に、チャネル層の電子密度の高いヘテロ接合電界効果トランジスタの作製に有効である。
【0029】
【実施例】
以下に、この発明の実施例を詳細に説明する。この実施例では、RFプラズマソースMBE装置によって、GaAs(111)B基板上にGaAsN昇温成長バッファー層、その上にAlN昇温成長バッファー層、さらにその上に六方晶GaNの成長を行なった。
【0030】
MBE装置は、原料元素および基板を収めた容器であり、真空ポンプにより10-7[Torr]から10-10[Torr]に排気される。また、Ga、AlおよびAs等の金属元素は、電気炉で加熱されることによって、元素ビームとして照射される。そして、電気炉の温度を変化させることにより、ビーム強度を調整することができる。窒素は、マスフローコントローラーにより流量を調整され、RF装置によりプラズマ状窒素として基板上に照射される。
【0031】
試料1として、次のような条件でエピタキシャル成長を行った。試料1の構造を表す模式図を図2に示す。まず、GaAsN昇温成長バッファー層12を成長させるため、基板11を500[℃]に加熱し、それぞれの原料の照射量をGaが1.0×10-8[Torr]、Asが1×10-5[Torr]、N2が2[sccm]、RF出力が300[W]とした。Ga原子の供給量は、1秒あたりGaAsNを1原子層形成するのに必要な量の2.6[%]に相当する量に調整した。
【0032】
III族元素(Ga)およびV族(As、プラズマ状窒素)の原料供給シャッターを同時に開き、各原料ビームを同時に基板上へ供給することにより、エピタキシャル成長を行った。成長の際には、基板温度を昇温速度30[℃/min]で650[℃]まで昇温を行い、5分間で計8原子層成長させた。
【0033】
基板温度が650[℃]に達すると同時に、GaAsNの成長を中止し、AlN13の成長に切り替える。III族元素(Al)およびV族元素(プラズマ状窒素)の原料照射量は、Alが1.7×10-9[Torr]、N2が2[sccm]、RF出力が300[W]である。そして、Al原子の供給量は、1秒あたりAlNを1原子層形成するのに必要な量の1.5[%]に相当する量に調整した。AlN成長を開始し、基板温度を650[℃]の状態で10分間保持する。その後、AlNの成長を継続させたまま基板温度を昇温速度30[℃/min]で720[℃]まで昇温を行い、計15原子層成長させた。基板温度が720[℃]に到達したら、AlN13の成長を中止する。そして、基板温度を720[℃]に維持したまま、すぐに、GaNの成長を行った。
【0034】
III族元素(Ga)およびV族元素(プラズマ状窒素)の原料照射量はGaが1.85×10-7[Torr]、N2が3[sccm]、RF出力が350[W]である。Ga原子の供給量は、1時間あたりGaNを150[nm]形成するのに必要な量に調整してある。III族元素(Ga)およびV族(プラズマ状窒素)の原料供給シャツターを同時に開き、各原料ビームを1時間基板上へ供給することにより、GaN層14を150[nm]エピタキシャル成長した。
【0035】
以上によって、試料1を生成した。
【0036】
試料1に対する比較として、次に示すような試料2の製作を行った。試料2の構造の模式図を図2に示す。製造装置および基板結晶は、試料1と共通とする。GaAs(111)B基板21上に基板温度400[℃]でAlGaAsN低温バッファー層22、その上に基板温度500[℃]でGaNバッファー層23、さらにその上に、基板温度650[℃]でGaN24の成長をおこなった。
【0037】
まず、AlGaAsN低温バッファー層22を成長させるために、基板を400[℃]に加熱し、各原料の照射量をAlが1.7×10-9[Torr]、Gaが1.0×10-8[Torr]、Asが1×10-5[Torr]、N2が2[sccm]、RF出力が300[W]とした。また、III族元素の供給量を、1秒あたりAlGaAsNを1原子層形成するのに必要な量の20[%]に相当する量に調整した。III族元素(Al、Ga)およびV族(As、プラズマ状窒素)の原料供給シャッターを同時に開き、各原料ビームを1分間基板上へ供給することにより、12原子層に相当するAlGaAsN層のエピタキシャル成長を行った。
【0038】
つぎに、As脱離を防止する目的で、Asを1×10-5[Torr]で照射したまま、GaNバッファー層23を成長させるために、基板温度を500[℃]に昇温し、Gaおよびプラズマ状窒素の照射量を、Gaが1.0×10-8[Torr]、N2が2[sccm]、RF出力が300[W]とした。また、III族元素の供給量を、1秒あたりGaNを1原子層形成するのに必要な量の20[%]に相当する量に調整した。照射されたAsは、成長には関与しないが、基板表面からのAsの脱離を防ぎ結晶の劣化を防ぐ効果がある。
【0039】
さらに、Asの供給を中止するのと同時に、III族元素(Ga)およびV族(プラズマ状窒素)の原料供給シャッターを開き、各原料ビームを13分間基板上へ供給した。これによって、160原子層に相当するGaN層のエピタキシャル成長を行った。
【0040】
さらに続いて、高温かつ高成長速度でGaN24を成長させるために、基板温度を720[℃]に昇温し、Gaおよびプラズマ状窒素の供給量を、Gaが1.85×10-7[Torr]、N2が3[sccm]、RF出力が350[W]とした。また、Gaの供給量は、試料1と同条件で、1時間あたりGaNを150[nm]形成するのに必要な量に調整してある。III族元素(Ga)およびV族(プラズマ状窒素)の原料供給シャッターを同時に開き、各原料ビームを30分間基板上へ供給した。これによって、GaN層を75[nm]エピタキシャル成長した。
【0041】
以上によって、試料2を生成した。
【0042】
なお、試料1、2について、バッファー層成長時におけるIII族元素供給量(成長速度)は、GaAsのMBE成長における高エネルギー反射電子線回折(RHEED:Reflection high-energy electron diffraction)強度の振動により決定した。試料1および試料2の720[℃]GaN層成長時におけるGa供給量は、成長終了後、試料の断面を電子顕微鏡写真(SEM)により観察し、膜厚を計測してそれぞれ決定した。
【0043】
試料1および試料2について、成長終了後の断面SEM像を図3および図4に示す。また、図5(a)〜(d)に試料1の各成長過程におけるRHEED像を示し、図6(a)〜(c)に、同様に試料2のRHEED像を示す。図3では、符号3がGaAs(111)B基板を表し、符号4が成長層を表している。図7および図8に試料1および試料2のX線回折測定結果を示す。図7および図8では、符号5がGaAs(333)からのX線回折を表し、符号6がGaN(0002)からのX線回折を表している。
【0044】
図3〜図8から観察を行う。図3および図4は、試料1および試料2の断面写真をそれぞれ示している。試料1(図3)では、均一な単結晶GaN膜が得られているが、試料2(図4)では、柱状の多結晶GaNとなった。両試料では、基板温度が720[℃]におけるGaNの成長条件が共通であるため、この違いは、720[℃]におけるGaN成長過程以前の、バッファー層の成長過程による。
【0045】
図5および図6は、成長初期段階から成長終了後までのRHEEDをその場観察したものである。
【0046】
RHEEDは、結晶の原子配列の逆格子像であり、最表面より数原子層の結晶性の評価に有効である。RHEEDは、MBE結晶成長において非常に重要な役割を担い、結晶成長中のその場観察を可能にしている。結晶性が良好で規則的な原子配列を持つ場合、RHEEDパターンはストリーク状(線状)となり、逆に、原子配列が乱雑で不規則な場合、RHEEDパターンはスポット状(点状)となることが知られている。
【0047】
試料1(図5)と試料2(図6)とを比較すると、試料1のRHEEDは総じてストリーク状となっており、試料1の結晶性が優れていることが分かる。また、試料1では、成長開始直後からストリーク状のRHEEDパターンが確認される(図5(a))。これは、結晶成長初期段階から単結晶のバッファー層が形成されていることを示している。さらに、成長進行と共に、ストリークパターンはシャープなものとなり、回折強度についても向上が見られた(図5(b)、(c))。
【0048】
それに対して、試料2では、400[℃]バッファー層終了後にRHEEDパターンが確認されなかった(図6(a))。試料2の2段階目の500[℃]によるバッファー層終了後、図6(b)に示すように、RHEEDパターンが確認されたがスポット状となっており、結晶の原子配列の不規則さ、つまり、多結晶状のGaNが成長していることを示している。さらに、図6(c)に示すように、試料2の成長終了後では、回折強度の減少も見られ、結晶成長過程の進行と共に結晶性の劣化が起こっている。
【0049】
このように、試料1において良好なGaNが得られた。試料1の成長法の特徴としては、次のような点がある。
A.0.01原子層〜0.03原子層/秒という非常に遅い速度でバッファー層を形成している。
B.GaAsN、AlN二種類のバッファー層を用いているが、いずれの成長過程でも、昇温を行いながら成長を行い、GaAsNとAlNとの切り替えのポイントにおいて、GaAsNの成長を中止すると同時にAlNの成長を開始し、時間的に見て空白を作っていない。つまり、成長を中断せず、連続的にバッファー層を形成している。
【0050】
また、試料1における1段階目のバッファー層GaAsl-XXは、昇温を行いながら成長を行うことにより、混晶比Xが0に近い値から1に近づく。GaAsの結晶成長は、通常、基板温度が約500〜600[℃]で行われ、650[℃]以上でのMBE成長は行はれない。これは、Asの基板への付着率が、基板温度の上昇と共に減少するためである。基板温度が650[℃]以上の高温では、Asの基板表面への付着が起こらなくなり、結晶成長ができなくなる。
【0051】
本発明では、温度上昇に伴うAsの付着率低下現象を利用し、基板温度の昇温を行いながらGaAsNの成長を行うことにより、混晶比を徐々にGaAsからGaNに近づけることができた。
【0052】
この実施例では、基板結晶にGaAsを用いた。GaAsは、一般的にGaN成長用基板として用いるサファイア(Al23)基板と比較して、基板自体を導電性にすることができるため、縦方向に電界を加えるデバイス製作の点で有利である。その他に、成長用基板としては、炭化ケイ素(SiC)基板が用いられている。SiCは、GaAsと同様に導電性基板が市販されているが、基板の生産コストが高いため、非常に高価である。GaAsは、導電性とコストの良さとを兼ね備えている点で、サファイア基板やSiC基板より優れている。
【0053】
しかし一方で、GaAs基板上へ形成したGaNは、サファイア基板もしくはSiC基板上へ形成したGaNに比べて、低品質となる点で不利である。この原因は、GaAsの格子不整合が大きいためである。
【0054】
本発明では、不利とされるGaAsとGaNの格子定数のミスマッチを解消するために、昇温を行いながらGaAsl-XXを成長させることにより、混晶比Xを徐々に増大させ、格子不整合を徐々に緩和させる。これによって、高品質の単結晶バッファー層を実現し、その後のGaN層の単結晶化、結晶性向上に成功した。
【0055】
結晶性評価としては、X線回折測定を行った。前述のRHEEDは結晶の最表面数原子層の結晶性を評価する手段である。X線の回折には、成長層全ての情報が含まれており、結晶全体の評価手段として有効である。
【0056】
図7および図8は、それぞれ試料1および試料2のX線回折であることは上述した。17〜18°付近に現れているGaNのピークにおいて、試料1の半値幅が約0.4°であるのに対し、試料2の半値幅は0.45°と広くなっている。半値幅の鋭さは、エピタキシャル膜の品質を反映するため、エピタキシャルの結晶全体の品質も、試料1の方が優れていることが実証された。
【0057】
以上のように、試料1と試料2において、基板温度720[℃]によるGaN成長層を共通としているにもかかわらず、結晶性に大きな優劣が現れた。特に、図3および図4に示した断面SEM観察による違いは顕著に現れ、試料1が単結晶であるのに対し、試料2は柱状の多結晶構造をとっており、明らかに成長モードが異なる。そこで、両試料の極性について、さらに調査を行った。
【0058】
六方晶GaN(0001)には、Ga安定面、N安定面という2つの極性が存在する。Ga安定面、N安定面は、結晶表面がそれぞれGaおよびNであるときに、エネルギー的に安定することから、このように呼ばれている。現在、GaNの極性については、あまり詳しくわかっていない。特に、MOCVD法では、Ga安定面において成長を行うと、良質の結晶が得られることが知られている。また、GaNはこの2つの極性の違いにより、アルカリ溶液に対する反応性が異なり、Ga安定面は耐性を示し、溶解しないが、N安定面で成長が進んだGaNは、溶解性を示すことが知られている。この点については、次のア〜オの参考文献がある。
ア.M.Sumiya, K.Yoshimura, K.Ohtsuka, S.Fuke : Appl.Phys.Lett.vol 76 No15 p2098(2000)
イ.M.Sumiya, K.YoShimura, T.Ito, K.Ohtsuka, S.Fuke : Appl.Phys.Lett.vol88 No2 p1158(2000)
ウ.W.C.Hughes, W.H.Rowland.Jr, M.A.L.Johnson, Shizuo.Fujita, J.W.Cook.Jr, J.F.Schetzina : J.Vac.Sci.Thecnol, B.13(4) p1571(1551)
エ.R.Smith, P.M.Feenstra, D.W.Greve, M.X.Shin, M.Skowronski, J.Neugebauer, J.E.Northrup : Appl.Phys.Lett.Vol.72 No17 p2114(1998)
オ.M.Seelmann.Eggebert, J.L.Weyher, H.Oblon, H.Zimmermann, A.Rar Appl.Phys.Lett.71(18) p2635(1997)
【0059】
そこで、2つの試料を濃度0.8Nの水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液に浸し、その溶解性について、X線測定によって調査を行った。この結果を図9および図10に示す。図7および図8では、図7および図8と同じように、符号5がGaAs(333)からのX線回折を表し、符号6がGaN(0002)からのX線回折を表している。ここでは、試料を水酸化ナトリウム溶液に数分間浸し、それを取り出して、X線測定により回折強度を測定した。試料1は、X線測定によるGaNのピーク強度がNaOH水溶液に浸す時間と共に減少しており、溶解性を示すことから、N安定面のGaNが成長していることがわかった。一方、試料2はピーク強度の減少が起こらずに、アルカリ溶液に耐性を示したことから、Ga安定面のGaNが成長していることがわかった。
【0060】
なお、他にも様々にバッファー層を変化させて、720[℃]のGaN層の成長条件を共通とした試料、バッファー層の挿入を行わなかった試料を製作したが、全て柱状多結晶構造となった。NaOH水溶液に対する反応より、柱状構造のGaNは、Ga安定面において結晶成長が起こっていることがわかった。
【0061】
これにより、RF−MBE法によるGaN結晶成長では、N安定面でGaNを成長させることにより、良質のGaNが得られることがわかった。上述したが、GaAs(111)B面はAs安定面(V族安定面)であり、GaNのN安定面に相当するため、本来、エピタキシャル膜が基板の極性を継承していれば、GaNの極性はN安定面となるはずである。ここで注目すべきは、試料2およびバッファー層を介さずに成長させた比較試料においても、GaAs(111)B基板の極性を継承せずに、GaNの極性がGa安定面となったことである。つまり、RF−MBE法により、GaNを結晶成長させると、極性がGa安定面の結晶が成長する。
【0062】
以上により、次のようなことが言える。本発明で用いた、昇温を行いながら2種類の層を連続的に成長させたバッファー層(GaAsN―AlN連続昇温成長)を用いることにより、N安定面を誘導し、多結晶化を防止する効果に加え、格子不整合を徐々に緩和させ、結晶性を向上させ、単結晶GaNを実現した。
【0063】
以上、この発明の実施の形態および実施例を詳述してきたが、この発明はこの実施の形態および実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の変更等があってもこの発明に含まれる。たとえば、この実施の形態および実施例では、基板上にGaNを形成したが、AlNやInNなど他のIII族窒化化合物半導体にも、この発明の適用が可能である。
【0064】
【発明の効果】
以上、説明したように、この発明によれば、基板−エピタキシャル層間の界面平坦性の向上、III族窒化物単結晶薄膜の生成、つまりバッファー層の単結晶化、および、この単結晶バッファー層をテンプレートとして用いて、高品質な六方晶III族窒化物半導体結晶を実現することができる。
【0065】
また、この発明によれば、第一層としてGaAsN、第二層としてAlNを採用し、かつ、これら二つのバッファー層を、昇温を行いながら連続成長させることにより、N安定面を誘導し、GaAs-GaN間の格子不整合を徐々に緩和させることができる。さらにその上に、第三層として高温でGaNを成長させることにより、単結晶GaNを実現し、従来の問題点であったGaNの多結晶化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 GaNの極性を示す模式図である。
【図2】 この発明の実施例により結晶成長を行った試料1の構造と、比較のために製作した試料2の構造を示す模式図である。
【図3】 この発明の実施例により結晶成長を行った試料1の断面顕微鏡写真(SEM像)である。
【図4】 図3の試料1と比較のために製作した試料2の断面顕微鏡写真(SEM像)である。
【図5】 試料1の各エピタキシャル成長過程における電子線回折像(RHEED像)を示す写真である。
【図6】 試料2の各エピタキシャル成長過程における電子線回折像(RHEED像)を示す写真である。
【図7】 この発明の実施例により結晶成長を行った試料1のX線回折測定結果を示す写真である。
【図8】 図7の試料1と比較のために製作した試料2のX線回折測定結果を示す写真である。
【図9】 この発明の実施例により結晶成長を行った試料1をアルカリ水溶液に浸し、その溶解性をX線回折強度の変化によって調査した結果を示す写真である。
【図10】 図9の比較のために製作した続料2をアルカリ水溶液に浸し、その溶解性をX線回折強度の変化によって調査した結果を示す写真である。
【符号の説明】
1 Ga
2 N
11、21 基板
12 GaAsNバッファー層
13 AlN
14 GaN層
22 AlGaAsNバッファー層
23 GaNバッファー層
24 GaN

Claims (2)

  1. GaAs単結晶を基板とする、六方晶のIII族窒化物半導体単結晶薄膜を分子線エピタキシャル法により成長させる、半導体装置の製造方法において、
    前記基板面上に所定の基板温度で、Gaビーム、Asビームならびにプラズマ状のビームを同時に供給することによりGaAsl-XX (ただし、0<X<1)単結晶薄膜を成長させ、原料供給を継続したまま前記基板温度を昇温し、Gaビーム、Asビームならびにプラズマ状のビームの供給を止める第1過程と、
    前記第1過程の後すぐに、Ga 以外のIII族元素のビームとプラズマ状のNビームを同時に供給することにより、III族窒化物単結晶薄膜を形成する第2過程と、
    前記第2過程で昇温した基板温度をさらに昇温して、前記III族窒化物単結晶薄膜の上に六方晶III族窒化物半導体結晶を成長させる第3過程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. GaAs単結晶を基板とする、六方晶のIII族窒化物半導体単結晶薄膜を分子線エピタキシャル法により成長させる、半導体装置の製造方法において、
    清浄化したGaAs(111)B面上に基板温度500[℃]で、Gaビーム、Asビームならびにプラズマ状のビームを同時に供給することによりGaAs1− X (ただし、0<X<1)単結晶薄膜を成長させ、原料供給を継続したまま基板温度を600〜650[℃]まで昇温し、Gaビーム、Asビームならびにプラズマ状のビームの供給を止める第1過程と、
    前記第1過程の後すぐに、Alビームとプラズマ状のビームを同時に供給することによりAlN単結晶薄膜を形成する第2過程と、
    前記基板温度を600〜750[℃]にして、前記AlN単結晶薄膜の上に六方晶III族窒化物半導体結晶を成長させる第3過程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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