JP3955863B2 - 吹付塗装用スプレーガン - Google Patents

吹付塗装用スプレーガン Download PDF

Info

Publication number
JP3955863B2
JP3955863B2 JP2004295163A JP2004295163A JP3955863B2 JP 3955863 B2 JP3955863 B2 JP 3955863B2 JP 2004295163 A JP2004295163 A JP 2004295163A JP 2004295163 A JP2004295163 A JP 2004295163A JP 3955863 B2 JP3955863 B2 JP 3955863B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paint
gun
valve body
spray
air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2004295163A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006102694A (ja
Inventor
和宏 辻
雅志 合田
和彦 吉野
貴律 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Meiji Air Compressor Mfg Co Ltd
Original Assignee
Meiji Air Compressor Mfg Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Meiji Air Compressor Mfg Co Ltd filed Critical Meiji Air Compressor Mfg Co Ltd
Priority to JP2004295163A priority Critical patent/JP3955863B2/ja
Publication of JP2006102694A publication Critical patent/JP2006102694A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3955863B2 publication Critical patent/JP3955863B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Nozzles (AREA)

Description

本発明は、例えば建築物の壁等の吹付塗装に使用され、省エネ効果に優れるとともに塗料の飛散を抑制できる吹付塗装用スプレーガンに関する。
吹付塗装においては、複層仕上用の吹付タイル、砂状仕上げ用のリシン、厚付け仕上げ用のスタッコ等、各種仕上がりパターン毎に異なる塗料が使用される。そしてパターン毎に専用のスプレーガンを使い分け、或いは汎用のスプレーガン本体に塗料ノズル、空気ノズル、ニードル弁セットを交換して塗装しているため、作業性が低下するという問題があった。
そこでこの問題を解決するため、図6に示すように、塗料容器aと、ガン本体bとを具え、このガン本体bに、円筒形の塗料吐出管n1を設けた塗料ノズルnと、圧縮空気を前端から噴出するニードル弁fとを設け、該ニードル弁fをスリーブhにスライド固定可能に支持させることにより、一台で各種の塗装に汎用できる吹付塗装用スプレーガンが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
前記吹付塗装用スプレーガンは、ニードル弁fの後端にコックeを設け、このコックeの開操作によりニードル弁fの先端から圧縮空気が塗料吐出管n1内に向けて噴出し、この空気の流れに吸引される塗料が圧縮空気とともに塗料ノズルnから噴出してスプレーされる。このとき図7(A)に示すように、ニードル弁fと塗料ノズルnとの隙間を狭く調整することにより、リシンなど流動性に富んだ塗料に好適に使用でき、逆に図7(B)に示すように、前記隙間を広く調整すると、スタッコなど粒度が大で流動抵抗の高い塗料に好適に使用できる。このようにニードル弁fの位置を調整により、各種塗料を用いた異なる塗装パターンの塗装に使用でき、作業性が大きく改善された。なお前記ニードル弁fの先端を塗料ノズルnの内側に当接する位置にスライドさせると、塗料の噴出を停止させることができる。
特開2001−276675号公報
しかしながら前記ニードル弁fの前端部には、ニードル弁fの中心線xに平行な側周面f1と同じ中心線xに垂直な前端面f2とで、直角をなす環状角部f3が形成されている。従って特に図7(A)に示すように、ニードル弁fを塗料ノズルnに近づけて調整した場合、塗料ノズルnと環状角部f3との間に、流路が急に狭くなる絞り部iが形成される。その結果ニードル弁fに沿って塗料吐出口に向い吸引誘導される塗料は、前記絞り部iを通過する際の抵抗が増加することから、所定のスプレー圧を得るために高圧の加圧空気を必要とし、その結果大きなエネルギーを消費するという問題がある。
また、塗料ノズルnから吐出される塗料は、高速で噴出するため高速負圧吸引力が発生して周囲の空気が吸引される。そして塗料ノズルnの周囲から吸引される空気は、円筒形の塗料吐出管n1の外側領域においては、図7(A)に破線A1で示すように、該塗料吐出管n1の外周に沿いニードル弁fの中心線x方向に流れるが、該塗料吐出管n1の端部を過ぎると、破線A2で示されるように、内側へ吸引されて流れの方向が急激に変化するために乱流を発生し、その結果塗料の一部が飛び散るという問題がある。
本発明は、筒状弁体の前端面に凸球状面を具えるとともに、塗料ノズルの前に突出した鼻部は、前端に向って小径となるテーパ状の外周面を有することを基本とし、省エネ性に優れるとともに塗料の飛び散りを抑制しうる吹付塗装用スプレーガンの提供を課題としている。
前記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、塗料容器と、前記塗料容器から供給される塗料を空気圧によって噴出するガン本体とを具えた吹付塗装用スプレーガンであって、
前記ガン本体は、
前記塗料容器に連通し塗料吐出側の前端が開放された塗料室を有するガンケースと、
このガンケースの前端に取り付けられかつ前端を塗料吐出口とした塗料吐出流路を有 する塗料ノズルと、
ガンケースの後端からのび前記塗料吐出流路と同芯な加圧空気路の前端を空気吐出口 とした筒ニードル状をなして塗料室を前後に通る筒状弁体とを具え、
前記塗料ノズルは、
前記ガンケースに取り付けられる環状部と、
前端に向かって傾斜しかつ縮径する壁部と、
前に突出する鼻部とが連設され、前記鼻部は前端に向かって小径となるテーパ状の外 周面を有するとともに、
塗料ノズルの前記塗料吐出流路を直円筒状に形成するとともに該塗料吐出流路の後端に弁座を形成し、
かつ前記筒状弁体はその前端面が前記弁座に当接するとともに前記前端面を凸球状面とし、
この凸球状面は、後端に向かって増径するテーパ面を有することを特徴としている。
請求項2に係る発明では、前記凸球状面は、前記筒状弁体の中心軸を含む断面における曲率半径を3〜5mmとし、かつ凸球状面は、後端に向かって増径するテーパ面を介して直円柱面に連なり、また請求項3に係る発明においては、前記直円柱面の外径d1は、前記塗料吐出流路の後端の外径d2の1.02〜1.20倍であり、請求項4に係る発明において、前記塗料ノズルは、前記塗料吐出口と、前記弁座と前記筒状弁体との当接位置との間の前後方向の長さが13〜16mmに形成される。
請求項5に係る発明では、前記筒状弁体は、前記加圧空気路への加圧空気は開閉手段により入り切りされるとともに、該筒状弁体は、その後端部に、前記ガンケースに設ける空気室を摺動しかつ前に付勢されるピストンを具え、前記開閉手段による空気入りに際して前記ピストンの前方の空気室に流入する加圧空気による該ピストンの後退により、前記筒状弁体は弁座から後退し離間し、また請求項6に係る発明において、前記ガンケースは、前記筒状弁体の後退量を調整する調整手段を具える。
請求項1に係る発明は、塗料室から塗料吐出流路に向けて流れる塗料は、筒状弁体の前端面の凸球状面に沿ってスムースに流れるため流動抵抗を減じうる。その結果、比較的低圧の加圧空気を用いて吹付塗装が可能となり、省エネ効果が得られるとともに装置が小型化できる。また塗料ノズルの鼻部は前端に向って小径となるテーパ状の外周面を有するため、塗料吐出口から塗料が噴出する際、前記外周面上に沿って流れるスムースな気流が生じ、その結果塗料の飛び散りが抑制される。さらに前記塗料吐出流路は、直円筒状に形成されるため、噴出した塗料の横への飛散が抑制される。
請求項2に係る発明のように凸球状面の曲率半径を3〜5mmとすると、塗料が塗料吐出流路に向けてスムースに流れ、また請求項3に係る発明のように構成すると、筒状弁体が塗料吐出流路の後端を隙間なく閉止して、塗料の噴出を確実に停止制御でき、さらに請求項4に係る発明では、塗料が塗料吐出流路内で充分な長さガイドされて流れるため、所望の塗装パターンが得られる。
また請求項5に係る発明のように構成すると、開閉手段による加圧空気の入り切りにより、空気吐出口からの空気吐出及び塗料吐出流路への流入が同時にオンオフ制御されるため、塗料吹付けの吹き始め及び吹き終わりにおける噴出の切れが良好で、塗料の垂れが抑制され、また請求項6に係る発明のようにガンケースに調整手段を具えると、塗料吐出流路へ過度に塗料が流入することが制御され、塗膜厚が適正に維持できる。
以下、本発明の実施の一形態を、図示例とともに説明する。図1に示すように、吹付塗装用スプレーガン1は、骨材等を配合した塗料を収容する塗料容器2と、前記塗料容器2から供給される塗料を空気圧によって噴出するガン本体3とを具える。
前記塗料容器2は、本形態では、筒状本体2Aの下部に漏斗状の誘導部2Bを連続形成したホッパー状をなし、上部には半円状の蓋31を具えるとともに最下部には塗料をガン本体3に送り出す供給口(図示せず)が開口している。そして塗料容器2は、ステンレススチールなどを用いて例えば0.001〜0.003m3 程度の大きさに形成される。
また本形態の塗料容器2は、図2に示すように、一側部に持ち手32が形成され、塗装、洗浄、運搬時に、この持ち手32を把持することにより操作性を高めることができる。前記持ち手32は、縦長円筒状の把持部32Aと、この把持部32Aの上下端部から塗料容器2まで伸びる上下の取付部32BU、32BDとが一体に形成されて略コ字状をなす。
前記把持部32Aの下端には、固着具33を用いて弁箱34が取付けられている。この弁箱34の内部には、ニップル35を介しエアーコンプレッサー等から加圧空気が供給される弁室37、及びこの弁室37に連通した導孔36が形成されている。また該弁室37の上部には、空気弁座38と、押しバネ39により前記空気弁座38に向けて付勢された開閉弁40とが設けられている。
一方前記把持部32A上端の開口には、押片ナット41が螺着され、この押片ナット41には、縦の押ロッド43が上下スライド可能に挿通している。そしてこの押ロッド43の下端は、継手44を介して前記開閉弁40に連係し、押ロッド43の上端には押片42が設けられる。従って、押片42を押圧すると、押ロッド43及び継手44を介して開閉弁40がバネ力に抗して下方にスライドして空気弁座38から離間する。その結果、前記加圧空気が空気弁座38と開閉弁40の間隙を通過して導孔36へ供給される。また押片42の押圧を解除すると、押しバネ39に押される開閉弁40が空気弁座38に当接して弁室37から導孔36に到る空気流路が遮断され、加圧空気の供給が停止する。
このように本形態では、弁箱34、空気弁座38、押しバネ39、開閉弁40、押片ナット41、押片42、押ロッド43及び継手44により開閉手段20が形成される。この開閉手段20は、押片42のプッシュ操作により、エアーコンプレッサー等から供給される加圧空気の入切りを簡単に制御でき、しかも応答性に優れるため、塗料の垂れを抑制しうる。また押片42の押え状態を維持するロック機構を設けると、操作性を一層高めることができる。
前記ガン本体3は、前記加圧空気の空気圧を用いて塗料を噴出するものであり、ガンケース5と、塗料ノズル8と、筒状弁体11とを具える。
前記ガンケース5は、図1、2に示すように、前後にのびる短円管状をなし、塗料吐出側の前側に塗料室4、後側には、前記塗料室4との間を隔壁48により分離された空気室21が形成されている(本明細書では、塗料が吐出する側を前とよぶ)。前記空気室21は、縦断面略円形をなし、後端が蓋部材45により閉蓋されている。また空気室21内には、Oリング49を具えて前後に摺動可能なピストン22が挿入され、かつこのピストン22は前記蓋部材45との間に設けられた押しバネ47により前方に付勢されている。
また、前記隔壁48内には、ピストン22よりも前側の空気室21に向け開口し、他端側にエルボ51が設けられた空気路46が形成される。そしてこの空気路46は、前記エルボ51に接続されたエアホース50介して前記導孔36に連通している。
前記塗料室4は、図3に示すように、前端が開放された前後方向の空所からなり、前記塗料容器2の下部とエルボ管52を介して連通し、塗料容器2内の塗料がその自重により流入する。
塗料室4の前端には前記塗料ノズル8が取付けられる。この塗料ノズル8は、図3に示すように、後端の環状部12と、壁部13と、先に突出する鼻部14とを含み、前細の略漏斗状をなす。さらに塗料ノズル8は、前後方向の塗料吐出流路7を有し、この塗料吐出流路7の前端に塗料吐出口6が形成される。
また本形態の塗料ノズル8は、前記ガンケース5の前端部に外嵌螺合することにより取付けられる環状部12、及びこの環状部12の前に連続するとともに前を細く縮径した漏斗状なす壁部13を一体に形成したキャップ53と、前記鼻部14を含む短管状のノズルチップ54とからなり、キャップ53の前端とノズルチップ54の後端とが、嵌合螺着するものが例示される。このように、高い耐圧強度が要求される部分をノズルチップ54として分割して構成することにより、軽量化、低コスト化が図れる点で好ましい。しかし塗料ノズル8全体を一部品で構成することもできる。
前記ノズルチップ54は、リング状の主部55を挟んで前側の鼻部14及び後側の接続環部56が一体に形成されて短管状をなし、その内側に直円筒状の塗料吐出流路7が形成される。なお、前記直円筒状とは、塗料吐出流路7内周面が前後方向に、例えば0〜8°程度の前に拡がる小さな傾きを有する場合を含み、好ましくは0〜3°に形成することが望ましい。このように、塗料吐出流路7を直円筒状とすることにより、塗料が前端の塗料吐出口6から前方に向け略真直ぐに噴出し、その結果横への飛散が抑制される点で好ましい。
また前記塗料吐出流路7の後端部は、面取りされることにより傾斜する弁座16が設けられる。この弁座16が形成されると、塗料吐出口6に向けて流動する塗料の流路に向けてのノズルチップ54後端エッジの突出を減じ、塗料の流動抵抗を抑制できる点で好ましい。また弁座16に対して前記筒状弁体11の先端が当接することにより、塗料吐出流路7に向かう塗料の流動が閉止される。なお弁座16は前記塗料吐出流路7には含まれないものとする。
なお、加圧され、塗料吐出流路7内を前方へ流動する塗料を真直ぐ噴出させるために、塗料吐出流路7の前端はそのままストレートに終端することが重要である。反対に、図5(A)に示すように、塗料吐出流路7の前端に面取り、アール66を設けると塗料の飛び散りが発生し易くなる。
前記塗料ノズル8は、図4に示すように、塗料吐出口6から前記弁座16と筒状弁体11との当接点の間の前後方向の長さL1を、例えば10〜20mm程度、好ましくは、13〜15mm、本形態では14mmとしている。10mm以下では、塗料吐出流路7内において塗料の噴出方向をガイドする長さが不足するため、塗料の飛び散りを生じ、また狙いの塗装パターンが得られない場合がある。20mm以上では、塗料の噴出方向をガイドするためには必要以上の長さとなり、逆に塗料の流動抵抗が増大する。
また前記塗料ノズル8の鼻部14は、前端に向って小径となるテーパ状の外周面15を有する。塗料ノズル8から噴出する塗料によって生じる高速負圧吸引力により、鼻部14周囲の空気が吸引される。このとき前記テーパ状の外周面15に沿って流れる空気は乱れを生じることなくスムースな気流を生じ、その結果塗料吐出口6から噴出する塗料を覆うエアーカーテン効果を生じ、塗料の飛び散りが抑制される。
前記鼻部14の外周面15の傾斜角度αは、例えば、10〜20°程度、好ましくは13〜17°、本形態では15°としている。10°未満では、前記従来と同様に、外周面15に沿い流れる空気が、該鼻部14の前端部を過ぎると流れの方向が大きく変化して乱流を発生するため、塗料の一部が飛び散る恐れがある。逆に20°を超えると、外周面15に沿い流れる空気の流動方向の傾きが過度となるため、塗料吐出口6から噴出する塗料に対し、その流れに斜めに交差する圧力が作用して塗料の飛散が生じ易くなる。
また前記鼻部14の前後方向の長さL2は、例えば2〜6mm程度、好ましくは、3〜5mm、本形態では4mmとしている。2mm未満では、鼻部14の外周面15に沿って流れる長さ不足により前記エアーカーテン効果が乏しくなるため、塗料飛散の可能性がある。逆に6mmを超える場合、エアーカーテン効果を得るためには過度な長さとなり、むしろ装置の大型化を招いて取扱性を低下させる。
前記筒状弁体11は、前記塗料ノズル8の後側で前記ガンケース5内に配され、内部に加圧空気路9を形成して前後にのびる筒ニードル状をなしている。なお前記加圧空気路9は、前記塗料ノズル8の塗料吐出流路7と同芯に形成されている。本形態の筒状弁体11は、後部に空気孔65を有する円筒状のニードルパイプ57と、このニードルパイプ57の前端部に嵌合螺着され、加圧空気路9が形成された略弾丸状のニードルチップ58とを含み構成されたものを例示している。
また前記筒状弁体11は、図3に示すように、ガンケース5の隔壁48に前後にスライド可能に挿通されている。そして筒状弁体11の前端は、前方にスライドした時に塗料ノズル8の弁座16に当接する。本形態では、弁座16の前端部で当接するものが例示されている。他方ニードルパイプ57の後部は、隔壁48に前後に貫通した支持孔60に移動可能に挿通すると共に、Oリングシール61により密封されている。さらに空気室21内に突出したニードルパイプ57の後端部は、前記ピストン22の中央に嵌合固着している。そのため筒状弁体11はピストン22の前後摺動に連動して前後移動する。
前記ニードルチップ58は、前記加圧空気路9の出口である空気吐出口10を前端中央に有し、弁座16に当接する前記凸球状面17を具える。このように筒状弁体11の先端部外周表面は、凸球状面17により滑らか連続して空気吐出口10につながるため、筒状弁体11の外周表面に沿って形成される塗料流路には、急な絞り部が形成されることがない。その結果比較的低い空気圧による吹付け塗装が可能となって、省エネ効果が得られるとともに装置を小型化しうる。
前記凸球状面17は、図4に示すように、筒状弁体11の中心軸Xを含んだ断面上において、曲率半径Rを例えば、2〜6mm程度、好ましくは3〜5mm、本形態では4mmとしている。2mm未満では、筒状弁体11の先端外周りを移動する塗料の流動抵抗が増加して、比較的高い空気圧の加圧空気が必要となる。逆に6mmを超えると、筒状弁体11自体の軸径が大きくなり、装置が過度に大型化する。
また本形態のニードルチップ58は、該凸球状面17の後に連続し、後方に向って増径するテーパ面18を有する。そのため、筒状弁体11の先端部外周表面が一層滑らかに形成され、塗料がよりスムースに流れる点で好ましい。
更に本形態のニードルチップ58は、前記テーパ面18の後に連続して、大径の直円柱面19を具え、この直円柱面19の後に小径で筒状の取付部59が形成される。そして該取付部59は、前記ニードルパイプ57の前端に螺合している。
前記直円柱面19は、その外径d1が前記塗料吐出流路7の後端の外径d2の1.02〜1.20倍に形成される。1.02倍未満では、特に塗料ノズル8が膨張により拡径したとき等、塗料吐出流路7の後端にニードルチップ58が嵌合して、筒状弁体11の前後方向の動きが拘束される恐れがある。逆に1.20倍を超えると、筒状弁体11を前進させて塗料ノズル8との間隙を小さくした場合などに、直円柱面19により塗料のスムースな流れが阻止される可能性がある。
また、図3に示すように、前記空気室21の前記蓋部材45には、その中央にネジ棒62が螺合している。このネジ棒62の先端に前記ピストン22の後端が当接することにより、筒状弁体11の後端位置が規定される。また前記ネジ棒62は、その後端部に摘み63が形成されるとともに、緩み止ナット64を螺装している。そして摘み63の回動によりネジ棒62が前後に移動し、これにより筒状弁体11の後退量を調整でき、その結果塗料吐出流路7への塗料流入量が制御され、塗膜厚を適正に管理しうる。さらに緩み止ナット64の締付けにより、その後退量が固定される。尚、本形態では、前記ネジ棒62、摘み63及び緩み止ナット64により調整手段23が形成されている。
このように構成された吹付塗装用スプレーガンは、前記開閉手段20の押片42を押圧しない時、コンプレッサー等から供給される加圧空気は、開閉弁40により遮断されるため空気室21に供給されない。その結果前記空気室21は、ピストン22前後の空気圧が均衡し、押しバネ47に押圧されたピストン22は、前方に移動する。同時にピストン22に後端部が固着された筒状弁体11は、これに連動して前方にスライドする。そしてニードルチップ58の凸球状面17が、前記ノズルチップ54の弁座16に当接することにより、ピストン22及び筒状弁体11が当該位置で静止する。そしてこの時、ニードルチップ58の凸球状面17が前記バネ力により弁座16に押圧されるため、重力により前記塗料容器2から塗料室4へ流入した塗料が、塗料吐出流路7へ流動する経路が閉止される。
一方開閉手段20の押片42を押圧操作して開閉弁40を開けると、前記加圧空気は、前記エアホース50及び空気路46を通って、ピストン22よりも前方の空気室21内に流入する。そして加圧空気に押圧されるピストン22は、前記バネ力に抗して後退し、前記調整手段23のネジ棒62の前端に当接する位置まで摺動する。同時に、空気室21に流入した加圧空気は、ニードルパイプ57の前記空気孔65から加圧空気路9内へと流れニードルチップ58の空気吐出口10から前方に噴出する。また筒状弁体11は、ピストン22と共に後退するため、ニードルチップ58の凸球状面17は、ノズルチップ54の弁座16から離間し、その間隙から塗料室4内の塗料が前記空気吐出口10から噴出する加圧空気に吸引されて塗料吐出流路7に流入する。そして、塗料吐出流路7に流入した塗料は、空気吐出口10から噴出する加圧空気とミキシングされ、塗料吐出口6から加圧空気とともに前方に向けて噴出し、スプレーされる。このように、開閉手段20により空気室21への加圧空気の供給を入り切り操作することで、ノズルチップ54からの空気噴出と、塗料吐出流路7への塗料流入とを同時にオンオフ制御できるため、吹付けの開始時の噴出立ち上がり及び停止時の切れが良好となり、その結果塗料の飛び散り、垂れが抑制される。
尚、叙上の説明は本発明の実施の形態を例示したものであり、本発明の技術的範囲はこれに限定されるものではない。
表1に示す各仕様の筒状弁体及び塗装ノズルを具え、塗料容量が0.0027m3 の吹付塗装用スプレーガンを試作して、塗装テストを行った。テスト方法は、定格出力3.3kWのガソリンエンジンコンプレッサーから加圧空気を供給し、1m3 の大きさの直立試験用塗装下地に対し、弾性アクリルエマルション系塗料を用いた玉吹き塗装を行うものである。なお比較例では、図5(B)に示すように、塗料吐出流路7がテーパ角度βで前に拡がる塗料ノズル8が用いられている。
テストのチェック項目として、塗装時に、塗装ノズルから噴出した塗料の飛び散り状態を目視判断するとともに前記コンプレッサの出力計が示す加圧空気の圧力を記録した。さらに塗装後に、塗装パターンの仕上がり状態を複数の審査員が官能判定し、その結果を表1に示す。これによると、筒状弁体の前端が凸球状面で、塗装ノズルの鼻部をテーパ状とすることにより、塗料の飛び散りをかなり抑制できるとともに、塗装パターンの良好な仕上がりが得られ、しかも空気量が、従来に比べ、5〜10%減じることが判明した。
Figure 0003955863
本発明の一実施の形態を例示する斜視図である。 その断面図である。 ガンケース内部を詳説する断面図である。 その要部拡大図である。 (A)は他の実施形態を例示する要部拡大断面図であり、(B)は塗料吐出流路をテーパ状に形成した比較例を示す要部拡大断面図である。 従来例の断面図である。 その要部拡大図であり、(A)、(B)は各々ニードル弁の位置が異なる状態を示す。
符号の説明
1 吹付塗装用スプレーガン
2 塗料容器
3 ガン本体
4 塗料室
5 ガンケース
6 塗料吐出口
7 塗料吐出流路
8 塗料ノズル
9 加圧空気路
10 空気吐出口
11 筒状弁体
12 環状部
13 壁部
14 鼻部
15 外周面
16 弁座
17 凸球状面
18 テーパ面
19 直円柱面
20 開閉手段
21 空気室
22 ピストン
23 調整手段
X 中心軸

Claims (6)

  1. 塗料容器と、前記塗料容器から供給される塗料を空気圧によって噴出するガン本体とを具えた吹付塗装用スプレーガンであって、
    前記ガン本体は、
    前記塗料容器に連通し塗料吐出側の前端が開放された塗料室を有するガンケースと、
    このガンケースの前端に取り付けられかつ前端を塗料吐出口とした塗料吐出流路を有 する塗料ノズルと、
    ガンケースの後端からのび前記塗料吐出流路と同芯な加圧空気路の前端を空気吐出口 とした筒ニードル状をなして塗料室を前後に通る筒状弁体とを具え、
    前記塗料ノズルは、
    前記ガンケースに取り付けられる環状部と、
    前端に向かって傾斜しかつ縮径する壁部と、
    前に突出する鼻部とが連設され、前記鼻部は前端に向かって小径となるテーパ状の外 周面を有するとともに、
    塗料ノズルの前記塗料吐出流路を直円筒状に形成するとともに該塗料吐出流路の後端に弁座を形成し、
    かつ前記筒状弁体はその前端面が前記弁座に当接するとともに前記前端面を凸球状面とし、
    この凸球状面は、後端に向かって増径するテーパ面を有することを特徴とする吹付塗装用スプレーガン。
  2. 前記凸球状面は、前記筒状弁体の中心軸を含む断面における曲率半径を3〜5mmとし、かつ凸球状面は、後端に向かって増径する前記テーパ面を介して直円柱面に連なることを特徴とする請求項1記載の吹付塗装用スプレーガン。
  3. 前記直円柱面の外径d1は、前記塗料吐出流路の後端の外径d2の1.02〜1.20倍であることを特徴とする請求項2記載の吹付塗装用スプレーガン。
  4. 前記塗料ノズルは、前記塗料吐出口と、前記弁座と前記筒状弁体との当接位置との間の前後方向の長さが13〜16mmに形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の吹付塗装用スプレーガン。
  5. 前記筒状弁体は、前記加圧空気路への加圧空気は開閉手段により入り切りされるとともに、該筒状弁体は、その後端部に、前記ガンケースに設ける空気室を摺動しかつ前に付勢されるピストンを具え、前記開閉手段による空気入りに際して前記ピストンの前方の空気室に流入する加圧空気による該ピストンの後退により、前記筒状弁体は弁座から後退し離間することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の吹付塗装用スプレーガン。
  6. 前記ガンケースは、前記筒状弁体の後退量を調整する調整手段を具えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の吹付塗装用スプレーガン。
JP2004295163A 2004-10-07 2004-10-07 吹付塗装用スプレーガン Active JP3955863B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004295163A JP3955863B2 (ja) 2004-10-07 2004-10-07 吹付塗装用スプレーガン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004295163A JP3955863B2 (ja) 2004-10-07 2004-10-07 吹付塗装用スプレーガン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006102694A JP2006102694A (ja) 2006-04-20
JP3955863B2 true JP3955863B2 (ja) 2007-08-08

Family

ID=36372991

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004295163A Active JP3955863B2 (ja) 2004-10-07 2004-10-07 吹付塗装用スプレーガン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3955863B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015120871A (ja) * 2013-11-22 2015-07-02 能美防災株式会社 遮光剤、目標物表面の遮光装置、および目標物表面の遮光方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2416187B1 (en) * 2010-08-04 2013-05-08 HORIBA, Ltd. Air-driven shutter device and optical analyzer
CN106269359B (zh) * 2016-08-05 2018-10-26 广东银洋环保新材料有限公司 一种墙面喷涂打印系统及其喷涂方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015120871A (ja) * 2013-11-22 2015-07-02 能美防災株式会社 遮光剤、目標物表面の遮光装置、および目標物表面の遮光方法
JP2017093288A (ja) * 2013-11-22 2017-05-25 能美防災株式会社 遮光装置および遮光剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006102694A (ja) 2006-04-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9302281B2 (en) High swirl air cap
US6494387B1 (en) Low-pressure atomizing spray gun
US4483483A (en) Gun for supplying compressed fluid
US4433812A (en) Paint spray attachment
US3633828A (en) Spray gun
CA2618816C (en) Device for spraying on pigmented liquids
JPH08229457A (ja) 流体用バルブを備えたスプレーガン
EP1142645A2 (en) Fluid needle loading assembly for an airless spray paint gun
US4653691A (en) Washing attachment
EP0328802A1 (en) Fan adjustment for paint spray gun
US20200338578A1 (en) Pneumatic material spray gun
JP5450860B1 (ja) 湿式ブラスト用噴射ガン
JP3955863B2 (ja) 吹付塗装用スプレーガン
US5542873A (en) Novel media valve
JP2007090253A (ja) 粉体と液体の多様な混合微粒化が可能な渦流式微粒化ノズル
JP4589667B2 (ja) 流体ブローガン
JP3143449B2 (ja) 塗布具
JP2017087131A (ja) 塗装用スプレーガン
KR100841406B1 (ko) 유체 혼합용 2상 유체 분사 노즐
RU2753345C2 (ru) Пневматическое распылительное устройство, дроссель для такого устройства и установка для нанесения покрывающего материала, содержащая такое устройство или такой дроссель
JP3921105B2 (ja) 塗装方法及びそれに用いる塗装装置
JP2006035081A (ja) 薬液散布用ノズル及び散布器
JP4664051B2 (ja) スプレーガン
JP2019171300A (ja) ニードル弁ノズル、及び内部混合式スプレーガン
JP2009090170A (ja) エアーブラシ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060526

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061017

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070123

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070417

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070507

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3955863

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110511

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130511

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130511

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140511

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R154 Certificate of patent or utility model (reissue)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R154

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250