JP3953540B2 - 高域通過フィルター - Google Patents

高域通過フィルター Download PDF

Info

Publication number
JP3953540B2
JP3953540B2 JP20722395A JP20722395A JP3953540B2 JP 3953540 B2 JP3953540 B2 JP 3953540B2 JP 20722395 A JP20722395 A JP 20722395A JP 20722395 A JP20722395 A JP 20722395A JP 3953540 B2 JP3953540 B2 JP 3953540B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pass filter
current
transconductance stage
node
input terminal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP20722395A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0879006A (ja
Inventor
ブリアンティ フランチェスコ
アリーニ ロベルト
ピサーティ バレリオ
ガドゥッチ パオロ
Original Assignee
エッセジエッセ−トムソン ミクロエレクトロニクス ソチエタ レスポンサビリタ リミテ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エッセジエッセ−トムソン ミクロエレクトロニクス ソチエタ レスポンサビリタ リミテ filed Critical エッセジエッセ−トムソン ミクロエレクトロニクス ソチエタ レスポンサビリタ リミテ
Publication of JPH0879006A publication Critical patent/JPH0879006A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3953540B2 publication Critical patent/JP3953540B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H11/00Networks using active elements
    • H03H11/02Multiple-port networks
    • H03H11/04Frequency selective two-port networks
    • H03H11/0422Frequency selective two-port networks using transconductance amplifiers, e.g. gmC filters
    • H03H11/0433Two integrator loop filters

Landscapes

  • Networks Using Active Elements (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は,高周波数アプリケーション用のプログラマブル・ゼロ・フィルター(零をプログラムすることが可能なフィルター)に関するものであり,より具体的には,この発明は,高周波数アプリケーション用の,少なくとも1つの入力端子と少なくとも1つの出力端子を含んでおり,それらの間に伝達関数が形成され,また,一連のトランスコンダクタンス・ステージを組み込んだ四次セルが挿入されている高域通過フィルターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のように,高周波数アプリケーション用のフィルターの大部分は,低域通過四次セルから構成され,その一例を図7に示す。
【0003】
図7に示したセル1は通常の構造を有しており,ここでは説明を簡略化するために片面構成で示してある。しかしながら,セル1に対しては,十分な差動タイプの構成とすることができ,この場合にはコモンモード信号の拒絶や電源線からの外乱などが改善される。
【0004】
セル1は,入力端子INと出力端子OUTを有しており,その間に配列された第1のトランスコンダクタンス・ステージ2,第2のトランスコンダクタンス・ステージ3,および,第3のトランスコンダクタンス・ステージ4が挿入されている。
【0005】
第4のトランスコンダクタンス・ステージ5は,第3のトランスコンダクタンス・ステージ4の出力端子11と第2のトランスコンダクタンス・ステージ3の入力端子8との間でフィードバック・ライン19により接続されている。
【0006】
第1のトランスコンダクタンス・ステージ2はセル1の入力端子INと直接接続され,電圧信号Vinを受信するように設計された入力端子6を有している。この第1のトランスコンダクタンス・ステージ2は,その出力端子7が第2のトランスコンダクタンス・ステージ3の入力端子8に接続され,第1の回路ノードAを形成している。
【0007】
この回路ノードAは基準電圧,例えば,信号アースGNDに,第1のコンデンサC1 を介して接続されている。
【0008】
第2のトランスコンダクタンス・ステージ3は,その出力端子9が第3のトランスコンダクタンス・ステージ4の入力端子10に接続され,第2の回路ノードBを形成している。
【0009】
この第2の回路ノードBも,第2のコンデンサC2 を介してGNDに接地されている。
【0010】
第3のトランスコンダクタンス・ステージ4は,その出力端子11がフィードバック・ライン19を介して第4のトランスコンダクタンス・ステージ5の入力端子12に接続されており,その出力端子11はほぼ第2の回路ノードBと一致する。この第2の回路ノードBはまた,出力電圧Voutが取り出されるセル1の出力端子OUTとも一致している。
【0011】
上記の如く,第4のトランスコンダクタンス・ステージ5は,その出力端子13が第1の回路ノードAとフィードバック・ライン19により接続されているものである。
【0012】
伝達関数,すなわち,出力端子でRに等しい並列抵抗を示すリアル・キャパシタンスの場合におけるセル1の入力信号のラプラス変換とその出力信号との間における関係は,以下の式により表される。すなわち,
FdT=V(s)out/V(s)in
である。
【0013】
ビデオ・レコーダーやテレビジョン・セットなどの高周波数アプリケーション,あるいは,デジタル・ディスク・リーダーにあっては,上記のようなタイプの四次セルに加えて,フィルタリング操作にかけられる信号を最も良い方法で取り扱うために高域通過または全域通過機能を提供する回路構造が必要になる。
【0014】
この高域通過または全域通過機能は,一般的には,図7に関連して説明した低域通過タイプの四次セル1から得ることができる。
【0015】
図8に示すような第1の周知の方式にあっては,実質的には,図7に示したセル1においてコンデンサC1 およびC2 を,それぞれ可変コンデンサCV1 およびCV2 と取り替えることによって構成されている。上記可変コンデンサCV1 ,CV2 は回路ノードAおよびBと第1のトランスコンダクタンス・ステージ2の入力端子6との間に接続されている。
【0016】
図8において,14で示す,このようにして得られる四次セルは高域通過タイプであるが,入力端子への高容量負荷による可変およびフローティング・キャパシタンスのために,一定の欠陥をまぬがれ得ない。
【0017】
さらに,このセル14の伝達関数FdTは,分子が可変あるいは修正が困難な一定の“ゼロ”を示す。
【0018】
周知の技術はまた,低域通過タイプの四次セル1(図7参照)に基づく第2の方式を提案している。
【0019】
この第2の方式にあっては,図9のセル15に示されており,可変ゲインがK1 およびK2 で,コンデンサC1 およびC2 と入力端子6との間に接続されたオペ−アンプ16および17の挿入を提案している。この方式は,伝達関数の分子に存在するゼロの可変性の獲得を可能にする高域通過タイプを提案している。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,上記第2の方式にあっては,いくつかの欠陥を伴っている。第1に,セル15は低供給電圧Vdd,および,特に入力信号VinがVdd/K1 およびVdd/K2 によって与えられる,いずれか小さな方の値より大きい場合には用いることができない。この問題点は取り扱える入力信号の最大強度や,所定の電源電圧Vddが固定された場合にゲインK1 およびK2 の可変性の効果に制限を加えてしまうものである。
【0021】
さらに,セル15は,図9において,PATH1,PATH2およびPATH3により示すパスの伝達遅延が等しくないので,重度の信号歪みを発生させてしまうという問題点がある。これらのパスのうち,第1のPATH1は非常に高速,かつ,高周波数なので,第2のPATH2および第3のパスPATH3も同様に高速に設定しなければならない。
【0022】
しかしながら,これら他のパスPATH2およびPATH3の速度を増大するためには,オペ・アンプ16および17の強力なバイアス電流が必要となり,これは高い電力分散の結果を招来する。
【0023】
最後に,図9に示されている構造であっても,フローティング・キャパシタンスがなくならないという問題点もある。
なお、ガイガー他の論文「演算トランスコンダクタンス増幅器を用いる能動フィルター設計:指導書」、1985年3月、IEEE回路と装置誌、第1巻第2号、米国ニューヨーク、第20〜30頁(Geiger et al.:”Active Filter Design Using Operational Transconductance Amplifiers: A Turorial”,published on March 1985 in the IEEE Circuits and Devices Magazine,Vol.1, no.2,New York,US, pages 20−32)に記載されているように、4次セルのトランスコンダクタンス・ステージのバイアス電流を制御することが公知である。この制御により、トランスコンダクタンスのゲインが調整されるが、それによりフィルターの伝達関数において極および零の位置が所望の値に調整される。
【0024】
この発明の基本となる課題は,従来の技術によってもたらされる,装置に対して影響を及ぼす上記のような問題点を克服することができる構造的および機能的特徴を構築することである。
【0025】
特に,技術的な課題は,低供給電圧により動作し,フローティング・キャパシタンスを必要とせず,入力端子に低キャパシタンス(静電容量)負荷を有する四次セルを得ることを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
この発明は,上記の目的を達成するために,請求項1に係る高域通過フィルターにあっては,特に高周波数用であり,少なくとも1つの入力端子(IN)と,少なくとも1つの出力端子(OUT)を有し,それらの間に伝達関数(FdT)が形成され,直列構成の第1〜第4のトランスコンダクタンス・ステージ(2,3,4,5)を組み込んでいる四次セル(18)が挿入されている高域通過フィルターにおいて,前記高域通過フィルターは,前記入力端子(IN)に,前記第1のトランスコンダクタンス・ステージ(2)の出力と前記第2のトランスコンダクタンス・ステージ(3)の入力との間に直接接続された第1のノード(A)に、および第2のノード(B)に、前記第2のトランスコンダクタンス・ステージ(3)の出力と前記第3のトランスコンダクタンス・ステージ(4)の入力との間に直接接続された第2のノード(B)に、並びに基準電圧(GND)に接続された電流発生回路(29)を備え、前記電流発生回路(29)は、前記入力端子(IN)において受信された信号に従って動的に変更されて前記フィルター(20)の前記伝達関数(FdT)において零をプログラム可能にする少なくとも第1の可変電流(i K1 )および第2の可変電流(i K2 )を発生し、前記第1の可変電流(i K1 )は前記第1のノード(A)に供給され、前記第2の可変電流(i K2 )は前記第2のノード(B)に供給されるものである。
【0027】
また,請求項2に係る高域通過フィルターにあっては,前記電流発生回路(29)は,前記第1のノード(A)に接続された少なくとも1つの第1のブランチ(23)と、前記第2のノード(B)に接続された少なくとも1つの第2のブランチ(24)とを有する電流ミラー構造を含むものである。
【0028】
また,請求項3に係る高域通過フィルターにあっては,前記第1のブランチ(23)は前記第2のトランスコンダクタンス・ステージ(2)の出力と前記基準電圧(GND)との間に直接接続され、前記第2のブランチ(24)は前記第2のトランスコンダクタンス・ステージ(3)の出力と前記基準電圧(GND)との間に接続されているものである。
【0029】
また,請求項4に係る高域通過フィルターにあっては,さらに,前記入力端子(IN)と前記第1のトランスコンダクタンス・ステージ(2)との間に挿入されたインピーダンス(27)を含んでいるものである。
【0030】
また,請求項5に係る高域通過フィルターにあっては,前記インピーダンス(27)は,並列に配置されたコンデンサ(CK )と予め決定されている出力コンダクタンス(gO )を有する電流発生器(I1 )により構成されているものである。
【0031】
また,請求項6に係る高域通過フィルターにあっては,前記電流ミラー構造は,一対のバイポーラ・トランジスタ(Q 2 ,Q 3 )により構成され、それぞれのベース端子(B 2 ,B 3 )は相互に接続されるとともに,第3のバイポーラ・トランジスタ(Q 1 )のベース端子(B 1 )に接続されており,前記トランジスタはそれぞれのエミッタが共通であり,前記基準電圧(GND)に接続されているものである。
【0032】
また,請求項7に係る高域通過フィルターにあっては,前記第3のバイポーラ・トランジスタ(Q1 )に接続されるとともに,前記第1のトランスコンダクタンス・ステージ(2)の入力端子(6)にも接続され,電流発生回路(29)に挿入されている第4のバイポーラ・トランジスタ(Q)を含んでいるものである。
【0033】
また,請求項8に係る高域通過フィルターにあっては,前記第4のバイポーラ・トランジスタ(Q)は,pnpタイプであり,そのコレクタ端子(C)が第3のバイポーラ・トランジスタ(Q1 )のコレクタ端子(C1 )に接続されており,そのエミッタ端子(E)が前記第1のトランスコンダクタンス・ステージ(2)の入力端子(6)に接続されているものである。
【0034】
また,請求項9に係る高域通過フィルターにあっては,前記第1の電流ミラー(21)と前記第2の電流ミラー(22)との間のミラー関係がプログラム可能である。
【0035】
また,請求項10に係る高域通過フィルターにあっては,前記四次セル(18)のゲインは,電流ゲインである。
【0036】
すなわち,この発明の基礎となっている技術的思想は,電圧ゲインの代わりに電流ゲインを示す伝達関数を有するフィルター構造を利用できるようにすることである。この技術的な課題は,上記したようなタイプの,そして,上記特許請求の範囲に特徴づけられているフィルター構造によって解決される。この発明に係るフィルターの特徴と利点を,例示のために示す実施例および図面を参照して,以下に説明する。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下,この発明に係る高域通過フィルターの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1において,20は高周波数アプリケーション用に本発明に基づいて提供された高域通過フィルターの全体構成を示している。この実施例に係るフィルター20を,いわゆる片面構成で示す。
【0038】
このフィルター20は,図7において示した低域通過セル1に類似した構造を有する高域通過四次セル18によって構成されている。特に,高域通過四次セル18は,それぞれ第2のトランスコンダクタンス・ステージ3の上流と下流にそれぞれ配置されている回路ノードAおよびBを示している。
【0039】
フィルター20において,回路ノードAおよびBは,電流iK1およびiK2を発生する電流発生回路29に接続されている。
【0040】
加えて,第4のトランスコンダクタンス・ステージ5の出力端子13はコンデンサC1を介して接地されている。同様に,回路ノードBと一致している出力端子OUTは他のコンデンサC2を介して接地されている。
【0041】
本実施例によれば,電流発生回路29では電流iK1とiK2は,それぞれ以下の値を有している。すなわち,
K1 =Vin*s*CK1*A1
K2=Vin*s*CK1*A2
(ここで,A1とA2はそれぞれ可変電流ゲイン示している)である。
【0042】
したがって,四次セル18の伝達関数は,以下の通りとなる。すなわち,
Vout/Vin=[gm1 *gm2 /(C1 *C2 )+s*(CK1*gm2 )/(C1 *C2 )*A1− 2 *CK2/C 2 *A2) 2 +s*(gm3 2 )+gm2 *gm4 /(C1 *C2
である。ここで,gm 1 ,gm 2 ,gm 3 およびgm 4 はそれぞれトランスコンダクタンス・ステージ2,3,4,5のトランスコンダクタンス値,A1とA2はそれぞれ電流発生回路29の可変電流ゲイン,C K1 とC K2 はそれぞれ電流発生回路29の内部定数値,C 1 とC 2 はそれぞれフィルター20のコンデンサC1とC2の静電容量値を示している。
【0043】
図2は,図1に示したフィルター20の四次セル18用電流発生回路29の構成の詳細を示している。
【0044】
図1に示した回路ノードAおよびBは,それぞれのベース端子B2 およびB3 が相互に接続されるとともに,他のバイポーラnpnトランジスタQ1 のベース端子B1 に接続されているバイポーラnpnトランジスタQ2 およびQ3 の対により構成されている電流ミラー構造によってGNDに接続されている。
【0045】
バイポーラ・トランジスタQ1 ,Q2 およびQ3 のエミッタ端子E1 ,E2 およびE3 はすべて相互に接続されるとともに,基準信号接地GNDに接続されている。該エミッタ端子E1 ,E2 およびE3 にはバイアス電流I1 ,I2 およびI3 が流れている。
【0046】
第1の電流ミラー21は,バイポーラ・トランジスタQ1 およびQ2 により構成されており,第2の電流ミラー22は,バイポーラ・トランジスタQ1 およびQ3 によって構成されている。バイポーラnpnトランジスタQ1 は,ベースB1 および短絡されたコレクタC1 を有している。
【0047】
第1の電流ミラー21の第1のブランチ23は回路ノードAに接続されており,第2の電流ミラー22の第2のブランチ24は回路ノードBに接続されている。第1のブランチ23および第2のブランチ24は(スレショルド・)バイポーラ・トランジスタQ2 およびQ3 のコレクタC2 ,C3 に接続されている。
【0048】
第4のバイポーラpnpトランジスタQは,第3のバイポーラnpnトランジスタQ1 および第1のトランスコンダクタンタンス・ステージ2の入力端子6に接続された電流発生回路29に挿入されている。
【0049】
このバイポーラpnpトランジスタQは,そのコレクタ端子CがバイポーラnpnトランジスタQ1 のコレクタC1 に接続されるとともに,そのエミッタ端子Eは第1のトランスコンダクタンタンス・ステージ2の入力端子6に接続されている。
【0050】
さらに,エミッタ端子Eは:並列に配置されたコンデンサCK と出力コンダクタンスgO 有する電流発生器I1 によって構成されたインピーダンス27によってアースGNDに接続されている。このインピーダンス27は基本的にコンダクタンス・パラレルによって構成されている。
【0051】
バイポーラpnpトランジスタQはそのベース端子Bにより入力端子INを介して入力電圧Vinを受け取る。
【0052】
電流発生回路29は,高域通過四次セル18の入力端子に積Vin*H(s)によって与えられる電圧Vを供給する。ここで,H(s)は入力構造の基本電極を決めるプログラマブル・ファクターである。
【0053】
特に,このプログラマブル・ファクターH(s)は,以下の式によって与えられる。すなわち,
H(s)=
1/[1+(gCE+gO )/gm]*
[1/(1+s*CK /gm+gCE+gO )]
である。なお,ここで,gCEはバイポーラ・トランジスタQのコレクタ−エミッタ・コンダクタンスであり,gmはトランジスタQのトランンスコンダクタンスである。
【0054】
このプログラマブルファクターH(s)は,第1の電流ミラー21および第2の電流ミラー22間における関係の変動(variation)によってプログラムすることができる。この変動はトランジスタQ2 /Q1 とQ3 /Q1 との間におけるミラー関係を調整し,さらに以下の式にしたがって,バイアス電流I1,I2 およびI3 を変化させることによって行うことができる。すなわち,
V=Vin*H(s)
K1=Vin*(go +s*CK *H(s)*I2 /I1
K2=Vin*(gO +s*CK )*H(s)*I3 /I1
である。同様に,本実施例によれば,電流発生回路29のゲインが電圧ゲインではなく電流ゲインなので,幅広い入力信号で稼働することができる。
【0055】
第1の電流ミラー21および第2の電流ミラー22は,フィルター20の伝達関数に他の極(pole)をもたらすが,その全体的なフェーズに及ぼすす影響は無視し得る程度である。
【0056】
上記プログラマブルファクターH(s)の存在は,それがすべての信号に存在しているので,高域通過四次セル18の出力信号には歪みをもたらさない。また,本実施例に係る高域通過フィルター20は,フローティング・キャパシタンスを示さないので,従来の技術に伴う問題の1つを克服してくれる。
【0057】
次に,図3に示す,十分に差動的な構成を有する高域通過四次セルのフィルター構造について説明する。この実施例において,上記の実施例と同じ構造および動作を有する詳細部分および部品については,同じ番号および同じ符号を用いて示すことにする。
【0058】
上記の方式で,フィルター20はそれぞれ反転,非反転を行う二重入力端子IN- およびIN+ と,二重出力端子OUT- およびOUT+ を形成している。
【0059】
フィルター20内に組み込まれている四次セル28は,トランスコンダクタンスを有する差動ステージ32,33,34および35のカスケード配列を形成している。
【0060】
これもバイポーラ技術によって提供される電流発生回路29aを図4および5に示す。図2の例と同様,第2の差動ステージ33の入力端子と出力端子との間に接続された電流ミラー41および42が設けられている。
【0061】
第1の電流ミラー41は,トランジスタQ1 およびQ2 により構成されており,一方,第2の電流ミラー42は,トランジスタQ1 およびQ3 により構成されている。構造は差動タイプのものなので,トランジスタは,図2に示した例と比較して倍になっており,それぞれのブランチ23a,23bおよび24a,24bが差動ステージ32および33の対応する差動出力端子に接続されているほぼ倍の電流ミラー41および42が設けられている。
【0062】
トランジスタQ2 のエミッタ端子は可変バイアス電流発生器2I2 を介して接地されている。トランジスタQ3 のエミッタ端子も可変バイアス電流発生器2I3 を介して接地されている。
【0063】
バイアス電流I2 およびI3 を変化させることにより,ミラー関係も修正され,したがって,フィルターの伝達関数FdTの係数も変化する。基本的に,修正される係数は伝達関数FdTの分子に存在しているものだけなので,したがって“ゼロ”である。
【0064】
四次セル28の差動入力IN- およびIN+ の間に,補償ブロック25が挿入されている。図6(a)〜(c)は,直列あるいは並列関係のコンデンサCK の対を内蔵した補償ブロック25の実施例を示している。図9(c)の例において,コンデンサCK の対は差動入力端子IN+ ,IN- と信号アースGNDとの間に接続されている。
【0065】
最後に,図5は,バイポーラnpnトランジスタだけで構成されている電流発生回路29aの実施例を示している。補償ブロック25およびトランジスタQおよびQ1 の差動的な構成は当業者にとってはまったく自明のものである。
【0066】
CMOS技術に基づく電流発生回路29aの実施も,バイポーラnpnトランジスタをN−チャンネルMOSトランジスタト取り替えるとともに,バイポーラpnpトランジスタをP−チャンネルMOSトランジスタと取り替えることにより,簡単に構成することができる。
【0067】
上記特許請求の範囲の内容を逸脱せずに,実施例として上記に説明したフィルターの部品の集積や変更が可能であることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高域通過フィルターの構成を示す説明図である。
【図2】図1に示した電流発生回路の詳細を示す説明図である。
【図3】十分に差動的な構成の高域通過四次セルを内蔵したフィルターの構成を示す説明図である。
【図4】図3に示した電流発生回路の詳細を示す説明図である。
【図5】図4に示した電流発生回路の詳細を示す説明図である。
【図6】図9(a)〜(b)は,図4および図5に示した補償ブロックの詳細を示す説明図である。
【図7】従来における低域通過四次セルの構成を示す説明図である。
【図8】従来における第1のタイプの高域通過四次セルの構成を示す説明図である。
【図9】従来における第2のタイプの高域通過四次セルの構成を示す説明図である。
【符号の説明】
2〜5 トランスコンダクタンス・ステージ
18 (高域通過)四次セル 20 フィルター
21 第1の電流ミラー 22 第2の電流ミラー
25 補償ブロック 27 インピーダンス
28 四次セル 29 電流発生回路
32〜35 差動ステージ 41 第1の電流ミラー
42 第2の電流ミラー

Claims (10)

  1. 少なくとも1つの入力端子(IN)と,少なくとも1つの出力端子(OUT)を有し,それらの間に伝達関数(FdT)が形成され,直列構成の第1〜第4のトランスコンダクタンス・ステージ(2,3,4,5)を組み込んでいる四次セル(18)が挿入されている高域通過フィルターにおいて,
    前記高域通過フィルターは,前記入力端子(IN)に,前記第1のトランスコンダクタンス・ステージ(2)の出力と前記第2のトランスコンダクタンス・ステージ(3)の入力との間に直接接続された第1のノード(A)に、および第2のノード(B)に、前記第2のトランスコンダクタンス・ステージ(3)の出力と前記第3のトランスコンダクタンス・ステージ(4)の入力との間に直接接続された第2のノード(B)に、並びに基準電圧(GND)に接続された電流発生回路(29)を備え、前記電流発生回路(29)は、前記入力端子(IN)において受信された信号に従って動的に変更されて前記フィルター(20)の前記伝達関数(FdT)において零をプログラム可能にする少なくとも第1の可変電流(i K1 )および第2の可変電流(i K2 )を発生し、前記第1の可変電流(i K1 )は前記第1のノード(A)に供給され、前記第2の可変電流(i K2 )は前記第2のノード(B)に供給されることを特徴とする高域通過フィルター。
  2. 前記電流発生回路(29)は,前記第1のノード(A)に接続された少なくとも1つの第1のブランチ(23)と、前記第2のノード(B)に接続された少なくとも1つの第2のブランチ(24)とを有する電流ミラー構造を含むことを特徴とする請求項1に記載の高域通過フィルター。
  3. 前記第1のブランチ(23)は前記第2のトランスコンダクタンス・ステージ(2)の出力と前記基準電圧(GND)との間に直接接続され、前記第2のブランチ(24)は前記第2のトランスコンダクタンス・ステージ(3)の出力と前記基準電圧(GND)との間に接続されていることを特徴とする請求項2に記載の高域通過フィルター。
  4. さらに,前記入力端子(IN)と前記第1のトランスコンダクタンス・ステージ(2)との間に挿入されたインピーダンス(27)を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の高域通過フィルター。
  5. 前記インピーダンス(27)は,並列に配置されたコンデンサ(C K と予め決定されている出力コンダクタンス(g O を有する電流発生器(I 1 により構成されていることを特徴とする請求項4に記載の高域通過フィルター。
  6. 前記電流ミラー構造は,一対のバイポーラ・トランジスタ(Q 2 ,Q 3 )により構成され、それぞれのベース端子(B 2 ,B 3 )は相互に接続されるとともに,第3のバイポーラ・トランジスタ(Q 1 )のベース端子(B 1 )に接続されており,前記トランジスタはそれぞれのエミッタが共通であり,前記基準電圧(GND)に接続されていることを特徴とする請求項2に記載の高域通過フィルター。
  7. 前記第3のバイポーラ・トランジスタ(Q 1 に接続されるとともに,前記第1のトランスコンダクタンス・ステージ(2)の入力端子(6)にも接続され,電流発生回路(29)に挿入されている第4のバイポーラ・トランジスタ(Q)を含んでいることを特徴とする請求項6に記載の高域通過フィルター。
  8. 前記第4のバイポーラ・トランジスタ(Q)は,pnpタイプであり,そのコレクタ端子(C)が第3のバイポーラ・トランジスタ(Q 1 のコレクタ端子(C)に接続されており,そのエミッタ端子(E)が前記第1のトランスコンダクタンス・ステージ(2)の入力端子(6)に接続されていることを特徴とする請求項7に記載の高域通過フィルター。
  9. 前記第1の電流ミラー(21)と前記第2の電流ミラー(22)との間のミラー関係がプログラム可能であることを特徴とする請求項3に記載の高域通過フィルター。
  10. 前記四次セル(18)のゲインは,電流ゲインであることを特徴とする請求項1に記載の高域通過フィルター。
JP20722395A 1994-08-12 1995-08-14 高域通過フィルター Expired - Fee Related JP3953540B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
IT948304019 1994-08-12
EP94830401A EP0696846B1 (en) 1994-08-12 1994-08-12 High-pass filter structure with programmable zeros

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0879006A JPH0879006A (ja) 1996-03-22
JP3953540B2 true JP3953540B2 (ja) 2007-08-08

Family

ID=8218505

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20722395A Expired - Fee Related JP3953540B2 (ja) 1994-08-12 1995-08-14 高域通過フィルター

Country Status (4)

Country Link
US (1) US5644267A (ja)
EP (1) EP0696846B1 (ja)
JP (1) JP3953540B2 (ja)
DE (1) DE69431656D1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5764100A (en) * 1997-02-13 1998-06-09 Motorola, Inc. Filter
EP0926814B1 (en) * 1997-12-23 2002-02-20 STMicroelectronics S.r.l. Feedforward structure with programmable zeros for synthesizing continuous-time filters, delay lines and the like
US6750799B1 (en) * 1999-11-03 2004-06-15 Ion E. Opris A/D conversion technique using digital averages
US7532045B1 (en) * 2005-02-08 2009-05-12 Sitel Semiconductor B.V. Low-complexity active transconductance circuit
US7382197B2 (en) * 2006-09-08 2008-06-03 Intel Corporation Adaptive tuning circuit to maximize output signal amplitude for an amplifier

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5357208A (en) * 1993-03-26 1994-10-18 At&T Bell Laboratories Boost function for filters

Also Published As

Publication number Publication date
EP0696846A1 (en) 1996-02-14
DE69431656D1 (de) 2002-12-12
US5644267A (en) 1997-07-01
JPH0879006A (ja) 1996-03-22
EP0696846B1 (en) 2002-11-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5182477A (en) Bipolar tunable transconductance element
US6335655B1 (en) Filter circuit
WO1991007814A1 (en) Fully differential cmos power amplifier
EP0352790B1 (en) Integrator and active filter including integrator with simple phase compensation
US5321370A (en) Operational amplifier with common-mode feedback amplifier circuit
JPH06177704A (ja) 改良された線型性を持つ相互コンダクタンスセル
US4881043A (en) Variable gain transconductance amplifier and variable bandwidth filter
US4686487A (en) Current mirror amplifier
US6034568A (en) Broadband dc amplifier technique with very low offset voltage
EP0655831B1 (en) High performance transconductance operational amplifier, of the CMOS integrated type
KR100891221B1 (ko) 가변이득 증폭기 및 필터회로
JP3953540B2 (ja) 高域通過フィルター
US7375583B2 (en) Low noise lowpass filter
US7265609B2 (en) Transconductor circuits
JPH0730342A (ja) 演算増幅回路
Chhabra et al. Realisation of CBTA based current mode frequency agile filter
JPH0846457A (ja) トランスコンダクタ回路およびアクティブ・フィルター
KR100213240B1 (ko) 이중 입력 연산 상호 콘덕턴스 증폭기를 이용한 필터
Silva-Martinez et al. Very low frequency IC filters
Lopez‐Martin et al. A proposal for high‐performance CCII‐based analogue CMOS design
Schaumann et al. Continuous-time filters
KR20020007192A (ko) 전기 신호 증폭용 장치 및 방법
US6819167B2 (en) Filter circuit
Sharan et al. Low-voltage CCII+ Cells-based Tunable, Variable Gain Instrumentation Amplifier for Sub-Audio Frequency Signal Processing
JPH08288794A (ja) 基本セル構造、時系列遅延線および直交時系列フィルタ

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051206

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20060303

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20060308

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060602

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061017

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070117

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070327

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070425

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110511

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees