JP3952703B2 - 電子部品実装用基板 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁波を発生する電子部品、他を実装した回路基板に対して電磁波の放射を抑制するようにした電子部品実装用基板に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば車両等に搭載される制御装置は、高機能化に伴い電子部品数が増大していることから複数の回路基板にこれら電子部品を実装させ、複数の回路基板を所定間隔を形成して複数段に積層させることで、制御装置を小型化している。そして、これら複数の回路基板には、電磁波を発生するA種電子部品、電磁波を受信すると悪影響を受けるB種電子部品、および電磁波の影響を受けない電子部品を混載させている。
【0003】
しかし、近年、処理する情報量の増大や処理速度の高速化が進んでいることから上述したA種電子部品が同一ケース内に配設されるB種電子部品に対して電磁波を放射する電磁波障害(EMI:Electoromagnetic Interference)、および電磁波を発生する電子部品が実装される電子機器が周囲に配置されるラジオ等の電波通信機器に対して無線周波数の妨害波を発生させることで希望信号の受信品質の劣化を引き起こす等の無線周波妨害(RFI:Radio Frequency Interference)等が問題となっている。
【0004】
そこで、A種電子部品からの電磁波の放射を防止するための対策として、A種電子部品の周囲の回路基板の表面を絶縁性部材で薄くコーティングし、さらにその表面をハンダ等の導電性材料(導電体)でコーティングし、この導電体層にアース接続させている。これにより、絶縁材料層を、アース接続された導電体層と回路基板上に形成される配線ラインパターン(電子部品間を結ぶ結線回路:一部が電源接続されている)とにより鋏む3層積層部を形成させることで、この3層積層部に放射される電磁波を吸収可能なコンデンサ効果を持たせている。このように、3層積層部を形成させA種電子部品からの電磁波の放射を遮蔽している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の電磁波を遮蔽できる3層積層部は、回路基板上に配線ラインパターンを下にし、その上部に絶縁材料、導電体層をコーティングさせているので、配線ラインパターンの変更を要する場合であっても容易に追加的な切断、接続を行うことができず問題である。
【0006】
本発明の目的は上記の点に鑑み、配線ラインパターンを覆い隠すことなく3層構造によるコンデンサ効果を生じさせる構成とすることにより、配線ラインパターン変更自由度を高め、かつ電子部品から発生する電磁波を効果的に遮蔽できる電子部品実装用基板を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明の請求項1記載の電子部品実装用基板によると、第1の回路基板と第2の回路基板とを所定間隔に保持して略平行に配置した電子部品実装用基板において、第1の回路基板の第1領域に電磁波を発生する電子部品が実装され、第1領域と異なる第2領域に電磁波により影響を受ける他の電子部品が実装されており、第1領域と積層方向に対応する第1、第2の回路基板の対向する両領域に、第1、第2導体層がそれぞれ対向するように配置され、第1、第2導体層のうちの一方がアース接続され、他方が電源接続され、第1、第2導体層及び、第1、第2導体層の間に形成される層によってコンデンサ効果のある3層構造の3層積層部が形成され、3層積層部は、コンデンサ容量を調整するために対向する第1、第2導体層を各々が実装される回路基板の実装面方向に相対位置をずらしたことを特徴とする。
【0008】
それにより、第1領域を確保して、この第1領域と積層方向に対応する第1、第2の回路基板の対向する両領域に、第1、第2導体層がそれぞれ対向するように配置させた。このように配置させた第1、第2導体層の間は所定間隔に保持されて空気層が形成されており、第1、第2導体層のうちの一方をアース接続し他方を電源接続することで、第1、第2導体層およびこの空気層がコンデンサ効果のある3層構造を形成する。
【0009】
このように、配線ラインパターンを覆い隠すことなく3層構造によるコンデンサ効果を生じさせる構成とすることができ、配線ラインパターン変更自由度を高め、かつ電子部品から発生する電磁波を効果的に遮蔽できる電子部品実装用基板が提供できる。また、このように、コンデンサ容量を調整することで遮蔽すべき波長の電磁波を遮蔽できる。なお、上述したアース接続および電源接続とは、各々安定したマイナス電位、および安定したプラス電位への接続を意味する。
【0010】
本発明の請求項2の記載によると、第1、第2導体層間の距離寸法は、遮蔽すべき電磁波の波長に対応させてその距離寸法が調整されることを特徴とする。
【0011】
このように、第1、第2導体層間の距離寸法を調整して第1、第2導体層間で挟まれる空気層の厚さを調整すれば、絶縁性部材として作用する空気層のもつコンデンサ容量が変化することとなり遮蔽すべき電磁波の波長に対応させることができる。
【0012】
本発明の請求項3の記載によると、第1、第2導体層間の距離寸法は、1mmから10mmの間に設定されることを特徴とする。
【0013】
このように、隙間部に存在する1mmから10mmの間の厚さの空気層を鋏む形の3層積層部とすれば、 効果的に電子部品からの電磁波を遮蔽できる。
【0014】
本発明の請求項4の記載によると、第1、第2の回路基板間に配置されて、両回路基板間を所定間隔に保持する保持部材を備えたことを特徴とする。
【0015】
それにより、保持部材は、第1、第2導体層間で挟まれて電磁波を遮蔽できる効果をもつ空気層である所定間隔の隙間部寸法を安定保持できる。よって、コンデンサ容量が安定するので、電子部品から発生する電磁波を安定して遮蔽できる。
【0016】
本発明の請求項5の記載によると、第1、第2導体層の間に絶縁性部材を介在させたことを特徴とする。
【0017】
それにより、第1、第2導体層の間に介在させた絶縁性部材が第1、第2導体層で鋏まれる形のコンデンサ効果のある3層積層部を構成でき、この3層積層部により電子部品から発生する電磁波を遮蔽できる。
【0018】
本発明の請求項6の記載によると、第2の回路基板を鋏んで第2導体層と対向する領域に第3導体層が配置され、第2、第3導体層のうちの一方がアース接続され、他方が電源接続され、第2、第3導体層及び、第2の回路基板によってコンデンサ効果のある3層構造の3層積層部が形成されることを特徴とする。
【0019】
それにより、第2の回路基板を鋏んで第2導体層と対向する領域に第3導体層が配置されることで、第2の回路基板を鋏んで第2、第3導体層が形成される。つまり、第2の回路基板が絶縁性部材としての3層積層部を配置できる。この3層積層部は、空気層を鋏んで第1、第2導体層からなる3層積層部と積層される。よって、両3層積層部は、効果的に電子部品から発生する電磁波を遮蔽できる。
【0024】
本発明の請求項の記載によると、電磁波により影響を受ける他の電子部品を第2の回路基板に実装させ、全ての電子部品を実装させた領域の周囲を囲む形の周縁領域に周縁導体パターンを、第1の回路基板および第2の回路基板の表裏面領域の少なくとも2つの領域に形成させ、積層方向に隣接する周縁導体パターンは、一方がアース接続され他方が電源接続されることを特徴とする。
【0025】
それにより、少なくとも2つの周縁導体パターンは、全ての電子部品を実装させた第1の回路基板および第2の回路基板の表裏面領域の周囲を囲むように3層積層部が形成され、第1領域の周辺に形成させた3層積層部にて遮蔽しきれない電磁波を漏らさず遮蔽でき、周囲に配置される電子機器等に対して電磁波の放射を抑制できる。
【0026】
【発明の実施の形態】
参考例1)以下、本発明の参考例1である電子部品実装用基板を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下説明する電子部品実装用基板は、例えば車両等に用いられる制御装置における回路基板に適用される。そして、制御装置の小型化を目的に同一ケース内に複数段に回路基板を積層させ、この回路基板に電磁波を発生するA種電子部品、電磁波を受信すると悪影響を受けるB種電子部品、および電磁波の影響を受けない電子部品を混載させるものである。このA種電子部品とB種電子部品を混載させことによる電子部品からB種電子部品に対する電磁波障害(EMI)、およびA種電子部品が実装される電子機器からこの電子機器の周囲に配置される電波通信機器に対する無線周波妨害(RFI)等を防ぐことを目的に、A種電子部品から放射される電磁波を封じ込めることができる技術に関する。
【0027】
図1から図5を用いて本発明の参考例1である電子部品実装用基板を説明する。図1は、参考例1である電子部品実装用基板が収容される電子制御装置1を示す概略断面図である。図2は、図1中の電子部品実装用基板(回路基板)周辺の断面を示す断面図である。図3は、図2中の第2の回路基板をA方向から見た平面図である。図4は、図2中の第1の回路基板をB方向から見た平面図である。図5は、図2中のC部(第1領域)を示す部分拡大図である。
【0028】
図1に示すように、電子制御装置1は、金属製、あるいは樹脂製からなる下ケース体2および上ケース体3を備え、この下ケース体2の内側に第1の回路基板4および第2の回路基板5を略平行に積層配置させたのち、上ケース体3を組付けて構成される。また、下ケース体2には、両回路基板4、5に実装される電子部品(後述する)等とコネクタ6間における電源供給および信号伝達を行い、かつこの伝達ラインを太くかつ短く形成させて電磁波影響を無くす工夫がされたバスバー7が埋設される。なお、図1中の8は、両回路基板4、5に装着されるソケットを示し、バスバー7に差し込まれて接続される。また、第1の回路基板4および第2の回路基板5間に配置されて、両回路基板4、5間の所定間隔の隙間部9を形成する保持部材10を備える。
【0029】
図2、図3および図4に示すように、第1の回路基板4にA種電子部品11を実装する第1領域(図2中のR1)と、電磁波を受信すると悪影響を受けるB種電子部品12を含む電子部品を実装する第2領域(図2中のR2およびR3)とを分けて配設させた。ここで、 A種電子部品11は、例えば発振子,CPU(制御回路部)等であり、これら発振子,CPUから外部に向けて電磁波を発生する。
【0030】
なお、請求項1に記載の第1領域は、A種電子部品11を実装する回路基板の片面側領域を示している。しかし、参考例1では説明の便宜上、上述した第1領域R1とは、電子部品11を実装する第1領域と積層方向に対応する第1の回路基板4および第2の回路基板5の表裏面領域の全ての領域を示す。第2領域R2、R3についても同様である。
【0031】
図5に示すように、第1領域R1におけるA種電子部品11が実装される第1の回路基板4の一方の面4aに、導体層である導体パターン13を配置させた。なお、A種電子部品11の端子部11aと接触させないように配慮して導体パターン13を配置させる。また、A種電子部品11が実装される第1の回路基板4の面4aの裏面4bに、A種電子部品11と結線される導体層である配線ラインパターン14を配置させる。そして、参考例1では、導体パターン13をアース接続させ、配線ラインパターン14の一部を電源接続させる。
【0032】
なお、上述したアース接続とは、低電位に安定した電位への接続を意味し、電源接続とは、高電位に安定した電位への接続を意味する。つまり、配線ラインパターン14には、バッテリ電源、あるいはVc電源(バッテリの電圧を定電圧化した定電圧源)として例えば5V(ボルト)に高電位安定した配線ラインを有しており、この配線ラインの一部の表面積を広げて導電体からなる層を形成させる。詳細には、例えばハンダ等を第1の回路基板4の裏面4bにVc電源と接続させて被着させ、このハンダ層を所定の表面領域だけに形成させる。また、導体パターン13は、配線ラインパターン14と同様にハンダ等を面4aに被着させ、このハンダ層をアース接続させて所定の表面領域だけに形成させる。
【0033】
なお、参考例1では、第1の回路基板4の裏面4bに配線ラインパターン14のみを形成させたが、配線ラインパターン14の空いている領域に電源接続された導体パターンを形成させてもよい。また、導体パターン13は、A種電子部品11が実装される面4aの下部のみに形成させた例を示したがこの例に限定されることなく、A種電子部品11をの周囲を囲むように周辺領域に広く配設してもよい。
【0034】
これにより、第1の回路基板4が絶縁体層となって、この絶縁体層を導電体である導体パターン13および配線ラインパターン14とにより鋏む3層積層部を形成できる。この3層積層部はコンデンサ効果を持ち、A種電子部品11からの電磁波の放射を遮蔽させたり、電子制御装置1の周囲に配置される電子機器等からの電磁波の受波を遮蔽することができる。
【0035】
第2の回路基板5の第1領域R1における一方の面5aには、導体層である導体パターン15、面5aの裏面5bに導体パターン16を各々配置させた。そして、参考例1では、導体パターン15をアース接続させ、配線ラインパターン16を電源接続させる。なお、導体パターン15および導体パターン16の形成要領は、導体パターン13と同様である。
【0036】
また、図2に示す保持部材10により両回路基板4、5間の所定間隔の距離(隙間寸法)Hが調整されて、第1の回路基板4および第2の回路基板5の積層方向に隣接(つまり対向)する領域に配置された第1、第2導体層である配線ラインパターン14および導体パターン15間の距離(隙間寸法)h1(図5参照)が設定される。このh1寸法は、1mmから10mmの範囲として、第1の回路基板4および第2の回路基板5間における隙間部9に薄い空気層を形成させる。なお、h1寸法を小さく(1mm以下)に設定すると、導電体(14、15)に水分が付着した場合にイオン融出するマイグレーション現象が発生する問題がある。よって、参考例1におけるh1寸法は、4mmから5mmに設定される。
【0037】
これにより、この空気層が絶縁性部材として作用し、この寸法調整された空気層を導電体である配線ラインパターン14および導体パターン15とにより鋏む3層積層部を形成できる。また、第2の回路基板5が絶縁体層となって、この絶縁体層を導電体である導体パターン15および導体パターン16とにより鋏む3層積層部を形成できる。これら3層積層部は、第1の回路基板4に形成させた3層積層部と同様にA種電子部品11を包むような位置に配設されるので、電磁波を効果的に遮蔽できる。なお、上記した絶縁性部材(第1の回路基板4、第2の回路基板5、および空気層)を鋏む隣合う各パターン13、14、15、16は、アース接続と電源接続されたパターンが向き合うように接続配置される。
【0038】
また、遮蔽すべき電磁波の波長に対応させて上記した3層積層部における絶縁性部材となる空気層、第1の回路基板4厚さ、および第2の回路基板5厚さを調整する。つまり、導体パターン13、配線ラインパターン14、導体パターン15、および導体パターン16の互いに隣接するパターン間の距離寸法を調整する。詳細には、処理速度が高速化した電子部品が電磁波影響を受けることにより悪影響が発生して問題としている高周波電磁波(100MHz以上)領域の波長を遮蔽できるように、積層方向に隣接するパターン13、14、15、16間の距離寸法を調整する。
【0039】
以上、上記したように3層積層部を形成する各導電体である各パターン13、14、15、16は、電子部品と結線される例えば配線ラインパターン14を覆い隠すことがなく、配線ラインパターン14の改造を要する場合における追加的な切断、接続を行うことを容易とする。また、3層積層部を配設するための領域として第1領域R1を確保し、電磁波を放射するA種電子部品11を包むように配設したので、電磁波を効果的に遮蔽できる電子部品実装用基板を提供できる。
【0040】
参考例2参考例2である電子部品実装用基板を図6に示す。図1から図5に示す参考例1と実質的に同一構成部品に同一符号を付し、説明を省略する。なお、以下説明する参考例2は、参考例1に対して第1領域R1における3層積層部の構成が異なる例を示す。
【0041】
図6は、参考例2の第1領域R1の部分拡大図を示し、第1実施形態に示す第2の回路基板5に実装させた導体パターン15の表面積を、遮蔽すべき電磁波の波長に対応さるように調整した点が異なる。
【0042】
つまり、第1の回路基板4の裏面4bに実装させた導体パターン14の表面積をそのままに、第2の回路基板5の面5aの配線ラインパターン15の表面積を例えば小さく調整して配線ラインパターン15aを形成させれば、隙間部9である空気層を鋏んで積層方向に隣接する導体パターン14、15aの重なり合うパターン部分の面積が小さく調整される。そして、この面積調整は、形成される3層積層部のコンデンサ容量を変化させる。このように、コンデンサ容量を調整することで遮蔽すべき波長の電磁波を遮蔽できる。
【0043】
ここで、上述の参考例1に示した構成を基本としつつ、さらに特徴的な構成を付加した本発明の第1実施形態の電子部品実装用基板に関して説明する。図7は、本実施形態の特徴的構成に相当する本実施形態による第1領域R1の部分拡大図を示し、参考例1に示す第2の回路基板5の面5aに実装させた導体パターン15が、実装面方向に寸法Lだけ相対位置をずらしことを特徴とする。それにより、隙間部9である空気層を鋏んで積層方向に隣接する導体パターン14、15の重なり合うパターン部分の面積が調整される。そして、この面積調整は、形成される3層積層部のコンデンサ容量を変化させる。このように、コンデンサ容量を調整することで遮蔽すべき波長の電磁波を遮蔽できる。
【0044】
図8は、本発明の実施形態の変形例の第1領域の部分拡大図を示し、参考例1に示した隙間部9に絶縁性部材としての樹脂材17を配設した。つまり、第1の回路基板4および第2の回路基板5間に、樹脂材17を介在させた。この樹脂材17は、第1の回路基板4および第2の回路基板5間の調整保持すべき隙間寸法を安定させるとともに、3層積層部を構成するコンデンサ容量を調整できる。なお、この介在させる樹脂材17は、第1の回路基板4および第2の回路基板5間に全域あるいは部分的に介在させてコンデンサ容量を調整される。
【0045】
(第2実施形態)本発明の第2実施形態である電子部品実装用基板を図9に示す。図1から図5に示す参考例1と実質的に同一構成部品に同一符号を付し、説明を省略する。なお、以下説明する第2実施形態は、参考例1に示した第1領域R1における3層積層部の形成に加えて、周縁導体パターン18を追加構成させた点が異なる。
【0046】
図9に示すように、周縁導体パターン18は、第1実施形態にて記述した第1領域R1に形成される3層積層部を含む全ての電子部品を実装させた領域の周囲を囲む形の周縁領域に構成させる。具体的には、図9において図示を省略したが第1の回路基板4の表裏面の上述した領域に略同形状の導電体(ハンダ層等)を実装させる。
【0047】
そして、この2つの領域に形成させた周縁導体パターン18は、一方がアース接続され他方が電源接続される。それにより、周縁導体パターン18が絶縁性部材となる第1の回路基板4を鋏み、電磁波を吸収可能なコンデンサ効果のある3層積層部を構成できる。
【0048】
このように形成させた3層積層部は、全ての電子部品を実装させた領域の周囲を囲む形の周縁領域に形成されるので、第1領域の周辺に形成させた3層積層部にて遮蔽しきれない電磁波を漏らさず遮蔽でき、周囲に配置される電子機器等に対して電磁波の放射を抑制できる。
【0049】
なお、上記した周縁導体パターンは、第1の回路基板4のみならず、第1の回路基板4と同要領にて第2の回路基板5に構成させてもよい。それにより、絶縁性部材(第1の回路基板4、第2の回路基板5、および空気層)を鋏む隣合う各周縁導体パターンによる3層積層部が構成されて、より効果的に電磁波の放射を抑制できる。
【0050】
なお、本発明の実施にあたり、第1の回路基板4、第2の回路基板5および両回路基板4、5間に構成させた3層積層部は、上述した電磁波障害(EMI)、および無線周波妨害(RFI)等に対する電磁障害の抑制効果にとどまらず、電子制御装置1内で発生する静電気(ESD:Electrostatic Discharge)に起因する各種電磁障害にも対応して、これら電磁障害を抑制する効果を発揮する。
【0051】
また、本発明の実施にあたり、電子制御装置1内に積層収容される回路基板は、2段(第1の回路基板4、第2の回路基板5)に限定されることなく、3段、4段と複数段に構成されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の参考例1である電子部品実装用基板が収容される電子制御装置を示す概略断面図である。
【図2】図1中の電子部品実装用基板(回路基板)周辺の断面を示す断面図である。
【図3】図2中の第2の回路基板をA方向から見た平面図である。
【図4】図2中の第1の回路基板をB方向から見た平面図である。
【図5】図2中のC部(第1領域)の部分拡大図を示し、(a)は、断面図、(b)は、図5(a)における空気層を鋏む導体層の重なり状態を示す上面図である。
【図6】参考例2である第1領域の部分拡大図を示し、(a)は、断面図、(b)は、図6(a)における空気層を鋏む導体層の重なり状態を示す上面図である。
【図7】第1実施形態である電子部品実装用基板の第1領域の部分拡大図を示し、(a)は、断面図、(b)は、図7(a)における空気層を鋏む導体層の重なり状態を示す上面図である。
【図8】第1実施形態の変形例である第1領域を示す部分拡大断面図である。
【図9】本発明の第2実施形態である第1の回路基板を示す概略断面図である。

Claims (7)

  1. 第1の回路基板と第2の回路基板とを所定間隔に保持して略平行に配置した電子部品実装用基板において、
    前記第1の回路基板の第1領域に電磁波を発生する電子部品が実装され、前記第1領域と異なる第2領域に電磁波により影響を受ける他の電子部品が実装されており、
    前記第1領域と積層方向に対応する前記第1、第2の回路基板の対向する両領域に、第1、第2導体層がそれぞれ対向するように配置され、
    前記第1、第2導体層のうちの一方がアース接続され、他方が電源接続され、
    前記第1、第2導体層及び、当該第1、第2導体層の間に形成される層によってコンデンサ効果のある3層構造の3層積層部が形成され、
    前記3層積層部は、コンデンサ容量を調整するために対向する前記第1、第2導体層を各々が実装される回路基板の実装面方向に相対位置をずらしたことを特徴とする電子部品実装用基板。
  2. 前記第1、第2導体層間の距離寸法は、遮蔽すべき電磁波の波長に対応させてその距離寸法が調整されることを特徴とする請求項1に記載の電子部品実装用基板。
  3. 前記第1、第2導体層間の距離寸法は、1mmから10mmの間に設定されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子部品実装用基板。
  4. 前記第1、第2の回路基板間に配置されて、両回路基板間を所定間隔に保持する保持部材を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の電子部品実装用基板。
  5. 前記第1、第2導体層の間に絶縁性部材を介在させたことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の電子部品実装用基板。
  6. 前記第2の回路基板を鋏んで前記第2導体層と対向する領域に第3導体層が配置され、前記第2、第3導体層のうちの一方がアース接続され、他方が電源接続され
    前記第2、第3導体層及び、前記第2の回路基板によってコンデンサ効果のある3層構造の3層積層部が形成されることを特徴とする請求項1に記載の電子部品実装用基板。
  7. 電磁波により影響を受ける他の電子部品を前記第2の回路基板に実装させ、全ての電子部品を実装させた領域の周囲を囲む形の周縁領域に周縁導体パターンを、前記第1の回路基板および前記第2の回路基板の表裏面領域の少なくとも2つの領域に形成させ、積層方向に隣接する前記周縁導体パターンは、一方がアース接続され他方が電源接続されることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の電子部品実装用基板。
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