JP3952604B2 - 車両の位置検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両の位置検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
走行路上における車両位置、例えば走行領域を示す路面表示された車線区分線に対する車両の位置(横位置)を検出するために、カメラによって車両の横方向を撮像して、撮像された画像上での車線区分線の位置から、車線区分線と車両との実際の横方向位置つまり横方向距離を決定することが行われている。特開昭64−6115号公報には、車両横方向を撮像するカメラから得られる画像に基づいて、車両のヨー角を決定することが提案されている。また、特開平4−299710号公報には、車線区分線が間欠的に表示されている場合でも、車線区分線は事実上連続性を有するという前提の処理を行って、車両位置の誤検出を防止することが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、走行領域を決定する走行ライン、特に路面表示された車線区分線の付近には、例えば制限速度表示等の路面表示が行われていることが多い。このような路面表示がある部分では、この路面表示を車線区分線と誤って認識してしまうおそれが多分にあり、このことは車線区分線に対する車両位置の誤計測となってしまう。
【0004】
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、走行ラインと路面表示とを明確に識別しつつ、走行ラインに対する車両位置を常に精度よく計測できるようにした車両の位置検出装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明はその第1の解決手法として次のようにしてある。すなわち、特許請求の範囲における請求項1に記載のように、
撮像手段により車両の走行領域を決定する走行ラインを撮像し、撮像された画像上における走行ラインの位置から、走行ラインに対する相対的な車両位置を計測するようにした車両の位置検出装置において、
第1のシャッター速度による長時間露光によってきわがぼけている走行ラインの画像を得るための第1撮像手段と、
前記第1のシャッター速度よりも早い第2のシャッター速度による短時間露光によってきわがぼけることのない走行ラインの画像を得るための第2撮像手段と、
長時間露光画像上において、走行ラインの位置を仮決定する第1位置決定手段と、
短時間露光画像上において、走行ラインの位置を、前記第1位置決定手段で決定された仮位置を基準として決定する第2位置決定手段と、
前記第2位置決定手段で決定された短時間露光画像上における走行ラインの位置に基づいて、車両位置を計測する車両位置計測手段と、
を備えたものとしてある。上記解決手法を前提とした好ましい態様は、特許請求の範囲における請求項2〜請求項に記載のとおりである。
【0006】
前記目的を達成するため、本発明はその第2の解決手法として次のようにしてある。すなわち、特許請求の範囲における請求項に記載のように、
撮像手段により車両の走行領域を決定する走行ラインを撮像し、撮像された画像上における走行ラインの位置から、走行ラインに対する相対的な車両位置を計測するようにした車両の位置検出装置において、
第1のシャッター速度による長時間露光によってきわがぼけている走行ラインの画像を得るための第1撮像手段と、
前記第1のシャッター速度よりも早い第2のシャッター速度による短時間露光によってきわがぼけることのない走行ラインの画像を得るための第2撮像手段
長時間露光画像上において、走行ラインの位置を仮決定する第1位置決定手段と、
長時間露光画像上において、前記仮決定位置での濃度値と濃度の最大値との比となる重み係数と、該仮決定位置での濃度の傾きとに基づいて、真の走行ライン位置からのずれを推定する推定手段と、
短時間露光画像上において、前記仮決定位置と前記推定されたずれとから、走行ライン位置を決定する第2位置決定手段と、
前記第2位置決定手段で決定された短時間露光画像上における走行ラインの位置に基づいて、車両位置を計測する車両位置計測手段と、
を備えたものとしてある。
【0007】
長時間露光画像では、走行ラインと路面表示とを明確に識別できる。ただし、長時間露光画像では、走行ラインのきわがぼけてしまうので、長時間露光画像では走行ラインの仮の位置を決定するだけとされる。短時間露光画像では、走行ライン等の画像のきわがぼけることがない一方、走行ラインと路面表示との識別がむずかしいものとなる。そして、短時間露光画像において、上記仮の位置に基づいて走行ラインを路面表示と識別して(最終的な走行ライン位置の決定)、この識別された短時間露光画像上での走行ラインに基づいて車両位置が精度よく計測される。
【0008】
【発明の効果】
請求項1によれば、走行ラインを路面表示等と確実に識別して、路面表示を走行ラインであると誤って認識してしまう事態を防止して、車両位置の大きな計測誤差発生を防止することができる。
【0009】
上記効果に加えて、走行ライン位置を短時間露光画像上において精度よく決定して、走行ラインに対する車両位置を常に精度よく計測することができる。
【0010】
請求項2によれば、車両の横方向にある走行ラインに対する車両の横方向位置を計測する上で好ましいものとなる。
請求項3によれば、走行ラインとして一般的でありかつ付近に路面表示がなされることが多い車線区分線に対して、車両位置を精度よく決定することができる。
0011
請求項によれば、1つのカメラを有効に利用して、長時間露光画像と短時間露光画像とを得ることができる。
0012
項求によれば、1つの画像フレームにおいて、長時間露光画像と短時間露光画像とを得ることができる。
【0013】
請求項によれば、請求項1に対応した効果を得ることができると共に、短時間露光画像上における真の走行ライン位置を極めて精度よく決定して、最終的に走行ラインに対する車両位置を極めて精度よく計測することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
まず、本発明が適用される車両の横方向位置決定の全体について、図1〜図14を参照しつつ説明し、その後、長時間露光画像と短時間露光画像とに基づく車両位置の検出(計測)の点について、図15以下を参照しつつ説明することとする。
【0015】
図1〜図7の説明
図1において、車両としての自動車1の側面には、位置検出用センサとしてのカメラ(実施形態ではビデオカメラ)2が設置されている。このカメラ2は、横方向でかつ下方の路面状況を撮像するものとなっており、より具体的には自動車1の横方向にある車線区分線(図面では白線として記載)3を撮像するためのものとなっている、図1では、自動車1の左側面にのみカメラ2を設けた場合が示されるが、右側面にも同様にカメラ2が設けられているものである(右側方撮像用)。カメラ2で撮像された画像(車線区分線の画像)から、自動車1と撮像されている車線区分線3との間の横方向距離(相対距離)Yが、後述のようにして決定される。
【0016】
図2には、自動車1と車線区分線3との距離決定と、決定された距離に基づいて所定の安全制御を行うための制御系統がブロック図的に示される。この図2において、Uはマイクロコンピュ−タを利用して構成された制御ユニット(コントロ−ラ)であり、この制御ユニットUは、横位置決定部4と、車線逸脱判断部5とを有する。横位置決定部4は、基本的にカメラ2で撮像された車線区分線の画像から、自動車1と車線区分線3との横方向距離を決定する。また、横位置決定部4は、後述するように、検出手段としてのセンサZ1〜Z3から得られる車速とヨーレートと道路形状(道路の曲率半径)とに基づいて、自動車1の走行軌跡を決定して、この決定された走行軌跡に基づいて、カメラ2を利用して得られた横位置を補正する。なお、道路形状を検出するセンサZ3は、車両外部から発信される道路形状情報を受信するものとされており、道路形状情報の発信源としては、ナビゲーション(人工衛星)、道路に埋め込まれた磁気ネイル、道路脇に設置された発信アンテナ等がある。
【0017】
車線逸脱判断部5は、横位置決定部4で決定された横位置(横方向距離Yを補正した後のy)に基づいて、現在の走行状況からして自動車1が車線区分線3を逸脱する可能性を判断する。そして、車線逸脱判断部5によって、車線逸脱の可能性が高いと判断されたときは、ブザー等の警報器6が作動され、車線逸脱の可能性が極めて高いときはブレーキ7が自動作動されて自動車1が減速される。なお、上記5〜7の構成要素は、自動車1と車線区分線3との横方向距離をどのように利用するかの例示のために記載されているものであり、上記横方向距離の利用の仕方はこれに限定されるものではない。
【0018】
次に、車速とヨーレート道路形状(曲率半径)とに基づいて、自動車1の走行軌跡を理論的に求める場合について説明する。いま、車線区分線3に対する直交方向での自動車1の横偏差をy(t)、ヨー角をθ(t)、サンプリング間隔を△tとすると、横偏差y(t)は式1に示すように、またヨー角θ(t)は式2に示すように、ヨーレートr(t)、車速v(t)、道路曲率半径R(t)を用いた漸化式で示される(tは時間)。なお、横偏差の初期値y0はy(t0)であり、ヨー角の初期値θ0はθ(t0)である。
【0019】
【数1】
Figure 0003952604
【0020】
上記式1、式2の関係を用いて、時間T1からT2までの所定時間DTの間での横偏差の履歴S1を計算すると、例えば図3のようになる。一方、カメラ2の画像から計測した横偏差の履歴S2は、例えば図4に示すようになる。なお、図3、図4でのSは、自動車1の真の横偏差履歴である。上記履歴S1は、上記漸化式の初期値誤差、センサ信号の累積誤差のために、真の履歴Sとは一致しないことが多い。また、履歴S2は、カメラ2の振動や車線区分線3の汚れ、かすれ等による計測誤差のために、真の履歴Sと一致しないことが多い。
【0021】
上記2つの履歴S1とS2とのマッチングをとることにより、真の横偏差履歴Sが推定される。このマッチングにより、初期値誤差、累積誤差、計測誤差(ばらつき)が除去されて、高精度かつ信頼性の高い横偏差計測を行うことが可能となる。上記マッチングの手法としては、例えば、履歴S1とS2との誤差を最小にする初期値y0、θ0を最小自乗法により求め、求められた初期値y0、θ0と式1、式2から計算した横偏差を、現在の横偏差yとして決定(推定)される。このようにして決定された横偏差yが、図2の車線逸脱部5での判断用として用いられる。
【0022】
マッチング処理の対象とする時間幅DTが長くなると、S1に含まれる累積誤差が大きくなる。累積誤差が大きくなり過ぎるのを防止するために、センサ仕様から計算される累積誤差予想値とDTとの関係を例えば図6に示すようにあらかじめ求め、累積誤差がしきい値Aと等しくなる時間幅をDTとして用いるようにすることができる。なお、しきい値Aは、例えばビデオカメラ2による計測の誤差最大値の数分の1にする等の方法で決定することができる。
【0023】
走行開始直後においては、履歴のデータがないためマッチングの処理は行わずに、カメラ2による計測結果をそのまま最終的な横偏差(横方向位置)として決定すればよい。また、S1とS2との誤差が大きくなりすぎたとき、例えばS1とS2との誤差の最小値が所定のしきい値を越えたときは、カメラ2やセンサZ1〜Z3の異常等が考えられるので、この場合は位置決定を中止して、システム異常を示すフェイル信号を出力することができる。
【0024】
前述した制御内容を図7のフロ−チャ−トを参照しつつ説明するが、このフロ−チャ−トは図2の横位置決定部4での制御内容に相当する。なお、以下の説明でQはステップを示す。まず、Q1において、履歴計測時間DTが設定された後、Q2において、カメラ2で撮像された車線区分線3の画像が入力される。次いで、Q3において、画像上において、車線区分線に対する横偏差Yが検出(計測)される。
【0025】
Q4では、走行開始後、DT以上の時間が経過したか否かが判別される。このQ4の判別でYESのときは、Q5において、センサZ1〜Z3からの信号、つまり車速vと、ヨーレートrと、道路曲率半径Rとが読み込まれる。Q6では、車速vとヨーレートrと道路曲率半径Rとから、式1、式2を用いて、横偏差y′の履歴(S1)が演算される。Q7では、2つの履歴y′とYとのマッチングにより、初期値y0、θ0が決定される。Q8においては、マッチングの誤差が所定のしきい値よりも大きいか否かが判別される。Q8の判別でNOのときは、Q9において、上記初期値y0、θ0を用いて、式1、式2により、現在の横偏差yが演算される。この後、Q10において、横偏差yが車線逸脱判断部5へ出力される。
【0026】
前記Q4の判別でNOのときは、Q11において、カメラ2を用いて決定された横偏差Yが、そのまま最終的な横偏差yとして設定された後、Q10へ移行する。前記Q8の判別でYESのときは、Q12において、横位置決定の処理が中断(中止)されると共に、ランプ、ブザー等の警報器が作動される。
【0027】
以上の説明から理解されるように、図2において、横位置決定部4が、特許請求の範囲における請求項1での位置決定手段と、走行軌跡決定手段と、補正手段とを構成する。また、図7においては、Q3が位置決定手段となり、Q6が走行軌跡決定手段となり、Q7、Q9が補正手段となる。
【0028】
図8〜図10の説明
図8〜図10は、車体のロール角変動を補償して、横方向位置を精度よく検出するための手法を示すものである(図7のQ3での横方向距離Yそのものを高精度に決定)。まず、図8において、車線区分線が、互いに所定の小間隔を有する2本によって構成され、その所定間隔Dは既知とされている(Dは真の値)。また、自動車1(の車体)が、車線区分線3の方へθだけロールされている。図8の状態において、カメラ2で撮像された2本の車線区分線3のエッジが、図9のように示される。この場合、近い方の車線区分線3に対する自動車1の実際の横方向位置はa1であり、遠い方の車線区分線3に対する実際の横方向位置はa2であるが、ロールによりa1をb1として、またa2をb2として誤計測してしまう。
【0029】
図9は、図8を幾何学的に示したもので、カメラ2の高さ位置hは、ロール変動にかかわらず一定とみなしてある。この図9の幾何学関係において、以下に示す式3〜式6が成立する。2本の車線区分線3の間隔Dが真の値として既知なので、式3、式4より、以下に示す式5が成立する。式1、式2、式5より、θ、φ1、φ2を数値計算などにより求めることにより、ロール角θが求められる。求められたロール角θとφ1を用いることで、真の横偏差a1は、以下の式8により求められる。
【0030】
【数2】
Figure 0003952604
【0031】
真の値としての間隔Dは、自動車1の横方向片側に位置する2本の車線区分線3の間隔に限らず、1本の車線区分線3の自動車1に近い側と遠い側とのエッジ部同士の間隔でもよく、また、自動車1を挟んで自動車1の左右に位置する2本の車線区分線3同士の間隔でもよい。なお、前記各式2〜式8による演算(図2の横位置決定部4での演算内容)が、特許請求の範囲における請求項8でのロール角決定手段、補正手段の内容を示すものとなる。
【0032】
図11〜図14の説明
図11〜図14は、車体のヨー角変動を補償して、横方向位置を精度よく検出するための手法を示すものである(図7のQ3での横方向距離Yそのものを高精度に決定)。まず、図11において、自動車1の車体前後方向中心線が車線区分線3に対してθだけ傾いていると(ヨー角がθ)、実際の横方向位置がYであるのに対して、カメラ2で得られる画像に基づいて得られる横方向位置は、Yとは異なるY′を計測してしまうことになる。カメラ2により得られる画像は、図12に示すようになるが、上記実際の横方向位置Yは、画面の基準点に対してもっとも近い距離である。図12に示すように、画像上の基準点(カメラ2の基準位置)から画像上の車線区分線3に対して垂線を下ろすことにより、この垂線上の距離が最小距離Yとなる(最小距離決定の一手法)。
【0033】
また、図13に示すように、上記基準点を中心として、画像上での車線区分線3に対しての距離を全て計測していくと(走査角度φの変更)、図14のようになり、図14上での最小距離が実際の距離Yとなる(最小距離決定の別の手法)。さらに、図12での画像上におけるXY軸平面上における車線区分線3を1次関数として決定して、この決定された1次関数から最小距離Yを決定するようにすることもできる((最小距離決定のさらに別の手法)。
【0034】
図15〜図18の説明
図15〜図18は、車線区分線3と、その付近において路面に表示されている制限速度表示等の路面表示とを識別して、車線区分線3までの横方向距離を精度よく計測するための手法を示すものである。このため、基本的に、同じ位置を撮像する2つのカメラ2が用いられる(図1のカメラ2が2台存在する)。一方のカメラで路面の明るさに応じて長時間露光させるが、図17に示すように、路面が明るいほどシャッター速度が小さくされる(通常のシャッター速度よりは小さくされる)。また、他方のカメラでは、車速に応じた短時間露光を行うが、図18に示すように、車速が大きいほどシャッター速度が小さくされる。
【0035】
長時間露光により得られる画像は、図15に示すように、路面表示に影響されない車線区分線を識別するための2値化のしきい値Tの設定が容易となる。そして、しきい値Tでもって2値化された後の車線区分線のエッジ位置が、仮の位置x0として決定される。ただし、仮位置x0は、長時間露光であるためにエッジ部がぼけた状態での車線区分線に基づいており、仮位置x0が正確に横方向距離を示すものとはなり難い。一方、短時間露光で得られた画像は、車線区分線等のエッジ部を明確に示すものの、図16に示すように、車線区分線と路面表示とが明確に識別しにくいものとなる。そこで、短時間露光で得られた画像上において、その2値化後に、長時間露光で得られた仮位置x0にもっとも近い位置xを選択して、この選択された位置xが最終的な横方向距離を示す位置とされる。
【0036】
図19、図20の説明
図19、図20は、短時間露光と長時間露光との2つの画像を利用して、車線区分線3のかすれや汚れによる部分的な欠落を補償して、横方向距離を精度よく計測するようにした例を示す。まず、図19には、長時間露光により得られた画像から、車線区分線3のエッジ部(ぼけている)の位置が仮位置x0として決定される。図20には、短時間露光により得られた車線区分線の画像が示されるが、かすれ等により部分的に欠落がある。そこで、短時間露光により得られた画像上において、図20に示すように検出ラインを複数設定して、この複数の検出ライン上において上記位置x0にもっとも近い位置xが、最終的な横方向距離のための位置として決定される。
【0037】
図21〜図23の説明
図21〜図23は、図19、図20の例の変形例を示す。図22は、図20に対応するものであり、短時間露光により得られた画像である。なお、長時間露光により得られる画像は図19と同じなので、省略してある。図21は、長時間露光画像での仮位置x0における濃度値がv1として示され、濃度の最大値がv2として示される、そして、v1/v2が重み係数Wとして設定される。さらに、仮位置x0における濃度の傾きが、Rとて設定される。
【0038】
重み係数Wと傾きRとを用いれば、真の車線区分線(のエッジ部)位置が位置x0とどの程度離れているのかかが正確に推定される。すなわち、図20の例では、x0にもっとも近い位置xが最終的に選択されるが、図22のxtで示すように、真の車線区分線に近い位置を最終決定することができる。本例によれば、WとRとを基準にして探索範囲を絞ることも可能となり、処理の高速化の上でも好ましいものとなる。
【0039】
図23は、上記重み係数Wと傾きRとを用いて最終的に位置xtを選択するまでの具体的な手法を示すフロ−チャ−トである。この図23のQ31において、長時間露光画像の2値化用のしきい値Tが設定される。Q32において、しきい値Tを用いて2値化した後の状態から、位置x0が決定される。Q33では、位置x0での濃度v1が求められる。Q34では、濃度の最大値v2とその位置x0′とが求められる。
【0040】
Q35では、v1とv2との比となる重み係数Wが算出される。Q36では、位置x0での濃度の傾きRが演算される。Q37では、WとRとが乗算される。画像上での各検出ラインのそれぞれについてWとRとの乗算値を得た後、Q38において、この乗算値を最大とする検出ライン上での位置xtが最終選択される。
【0041】
図24の説明
図24は、1つのカメラでもって、長時間露光画像と短時間画像とを得るための例を示すものである。まず、カメラ2としてCCDカメラが用いられる。11は、カメラ駆動回路であり、シャッター速度切替部12と、2つのタイミングICと、シャッター制御部15と、画像読み出し部16とを有する。タイミングIC13は、画像の偶数フィールド用(または奇数フィールド用)であり、長時間露光用のシャッター速度を設定する(例えば1/100秒)。タイミングIC14は、画像の奇数フィールド用(または偶数フィールド用)であり、短時間露光用のシャッター速度を設定する(例えば1/300秒)。制御部15は、所定時間(例えば1/60秒)毎に、タイミングIC13と14との設定速度でもって交互にシャッターを切らせるように制御する。画像読出し部16での画像読み出し(例えば1/60秒毎)と同期してシャッター速度の切替えが行われ、これにより、偶数フィールドには長時間露光画像が得られ、奇数フィールドには短時間露光画像が得られる。なお、フレーム(実施形態では1/30秒)毎の切換も可能であるため、時間分解能は1/2に低下するが、解像度は低下させずに1/15秒でシャッター時間の異なる2枚の画像を得ることが可能である。
【0042】
図25〜図27の説明
図25〜図27は、自動車1の前後方向に隔置された2台のカメラ2A、2Bから得られる画像の相関処理によって、ヨー角θを検出すると共に、その処理速度を向上させるようにしたものである。まず、図25において、2台のカメラ2A、2Bの間隔が符号Wで示される。前方カメラ2Aで得られる画像が図26に、後方カメラ2Bで得られる画像が図27に示されるが、図27の破線が、前画像での車線区分線位置に相当する。
【0043】
画像の横方向(y方向)シフト量を相関処理により演算する。すなわち、画像全体に対して、次の式9に示す演算を行う(i=−y・・・・y)。そして得られたF(i)の最小値をとるiが、シフト量となる(車線区分線3に対する前方カメラ位置と後方カメラ位置との偏差に相当)。したがって、ヨー角θは、次の式10によって得られることになる。
【0044】
【数3】
Figure 0003952604
【0045】
図28、図29の説明
図28、図29は、2つのカメラを用いて、検出レンジを拡大しつつ、車線区分線の認識の信頼性をも十分確保するようにしたものである。すなわち、図28に示すように、一方のカメラの視野を近い位置とし(視野1)、他方のカメラの視野を遠い位置とする(視野2で、視野1と連続するように設定)。視野1となる一方のカメラのみでもって視野2の範囲まで検出しようとすると、図29波線で示すように距離分解能が悪くなってしまう。一方のカメラのみでは距離分解能が悪くなる視野2を他方のカメラでもって分担することにより、全体として、視野1と視野2との広い検出レンジについて距離分解能を悪くすることなく撮像することが可能となる。
【0046】
図30、図31の説明
図30、図31は、2つのカメラを用いて、路面の反射状況にかかわらず車線区分線を明確に識別できるようにした例を示す。本例では、2台のカメラ共に、それぞれ偏向フィルタを通して撮像する。ただし、2つのカメラの間での偏向フィルタの偏向方向が互いに異なるように設定される(一方が縦偏向用、他方が横偏向用)。このように設定した場合、例えば一方のカメラで得られた画像の濃度分布おいて、図31に示すように路面反射によるノイズが大きいときでも、他方のカメラにより得られる画像の濃度分布は図30に示すようにノイズの少ないものとなる。ノイズの少ない方の濃度分布の画像を用いて、車線区分線を明確に識別(認識)することが可能となる。
【0047】
以上実施形態について説明したが、路面表示を車線区分線であると誤認識しないようにするため、次のようにすることもできる。すなわち、図3〜図7で説明したように、理論的な走行軌跡とカメラにより検出された前回の横方向位置(車線区分線位置)とから、今回の横方向位置を所定範囲に絞り込むことにより(予測)、この絞り込まれた範囲外にある路面表示を確実に除外して、車線区分線をより精度よく認識することが可能となる。
【0048】
フロ−チャ−トに示す各ステップあるいはセンサ等の各種部材は、その機能の上位表現に手段の名称を付して表現することができる。また、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。さらに、本発明は、位置検出方法として表現することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車に搭載されたカメラと車線区分線とを示す平面図。
【図2】横位置決定のための制御系統図。
【図3】理論的に得られた走行軌跡の一例を示す図。
【図4】カメラ画像から得られた横方向位置の一例を示す図。
【図5】図3の走行軌跡と図4の横方向位置の履歴とのマッチングを示す図。
【図6】走行軌跡を演算する時間の設定例を説明するための図。
【図7】走行軌跡とカメラ画像から得られた横方向位置とに基づいて、最終的な横方向位置を決定するためのフロ−チャ−ト。
【図8】ロール角変動を加味した横方向位置を決定するための説明図。
【図9】画像上での2つの車線区分線を示す図。
【図10】図8を幾何学的に示す図。
【図11】ヨー角変動を加味した横方向位置を決定するための説明図。
【図12】ヨー角があるときに得られる画像から、横方向位置を決定する一例を示す図。
【図13】ヨー角があるときに得られる画像から、横方向位置を決定する別の例を示す説明図。
【図14】図13の例において、横方向位置を最終決定するときの説明図。
【図15】長時間露光のときの画像と濃度とを示す図。
【図16】短時間露光のときの画像と濃度とを示す図。
【図17】長時間露光のときのシャッター速度設定例を示す図。
【図18】短時間露光のときのシャッター速度設定例を示す図。
【図19】長時間露光画像の一例を示す図。
【図20】図19の部分拡大図。
【図21】長時間露光画像での濃度分布を示す図。
【図22】短時間露光画像の部分拡大図。
【図23】図21の濃度分布を利用して横方向位置を精度よく決定するために用いるフロ−チャ−ト。
【図24】1つのカメラで、長時間露光画像と短時間露光画像とを得るための構成例を示す図。
【図25】2つのカメラを用いてヨー角を決定するための説明図。
【図26】図25の前方カメラから得られる画像を示す図。
【図27】図25の後方カメラから得られる画像を示す図。
【図28】2つのカメラ同士の間での視野を異ならる場合の例を示す図。
【図29】図28の設定例での各カメラの距離分解能を示す図。
【図30】偏向フィルタを用いて撮像する例を示す図。
【図31】図30の場合とは異なる偏向方向とされた偏向フィルタを用いて撮像する例を示す図。
【符号の説明】
1:自動車
2:カメラ
2A:カメラ
2B:カメラ
3:車線区分線
4:横位置決定部
Z1:車速センサ
Z2:ヨーレートセンサ
Z3:道路形状検出センサ

Claims (6)

  1. 撮像手段により車両の走行領域を決定する走行ラインを撮像し、撮像された画像上における走行ラインの位置から、走行ラインに対する相対的な車両位置を計測するようにした車両の位置検出装置において、
    第1のシャッター速度による長時間露光によってきわがぼけている走行ラインの画像を得るための第1撮像手段と、
    前記第1のシャッター速度よりも早い第2のシャッター速度による短時間露光によってきわがぼけることのない走行ラインの画像を得るための第2撮像手段と、
    長時間露光画像上において、走行ラインの位置を仮決定する第1位置決定手段と、
    短時間露光画像上において、走行ラインの位置を、前記第1位置決定手段で決定された仮位置を基準として決定する第2位置決定手段と、
    前記第2位置決定手段で決定された短時間露光画像上における走行ラインの位置に基づいて、車両位置を計測する車両位置計測手段と、
    を備えていることを特徴とする車両の位置検出装置。
  2. 請求項1において、
    前記各撮像手段がそれぞて、車両の横方向を撮像するように設定されている、ことを特徴とする車両の位置検出装置。
  3. 請求項2において、
    前記走行ラインが、路面に表示された走行区分線とされている、ことを特徴とする車両の位置検出装置。
  4. 請求項1において、
    1つのカメラを備え、
    前記第1撮像手段と第2撮像手段とが、前記1つのカメラのシャッター速度を早い状態と遅い状態とで交互に切換えて撮像するものとして構成されている、
    ことを特徴とする車両の位置検出装置。
  5. 請求項において、
    前記シャッター速度の異なる2種類の画像が、1つの画像フレームでの奇数フィールドと偶数フィールドとに分けて撮像される、ことを特徴とする車両の位置検出装置。
  6. 撮像手段により車両の走行領域を決定する走行ラインを撮像し、撮像された画像上における走行ラインの位置から、走行ラインに対する相対的な車両位置を計測するようにした車両の位置検出装置において、
    第1のシャッター速度による長時間露光によってきわがぼけている走行ラインの画像を得るための第1撮像手段と、
    前記第1のシャッター速度よりも早い第2のシャッター速度による短時間露光によってきわがぼけることのない走行ラインの画像を得るための第2撮像手段
    長時間露光画像上において、走行ラインの位置を仮決定する第1位置決定手段と、
    長時間露光画像上において、前記仮決定位置での濃度値と濃度の最大値との比となる重み係数と、該仮決定位置での濃度の傾きとに基づいて、真の走行ライン位置からのずれを推定する推定手段と、
    短時間露光画像上において、前記仮決定位置と前記推定されたずれとから、走行ライン位置を決定する第2位置決定手段と、
    前記第2位置決定手段で決定された短時間露光画像上における走行ラインの位置に基づいて、車両位置を計測する車両位置計測手段と、
    を備えていることを特徴とする車両の位置検出装置。
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