JP3952427B2 - 透水性土舗装体の形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、透水性能を備えた土系舗装体を形成する方法、詳しくは、ウレタン系樹脂類を主要な結合剤として成り、透水性能を付与した土系舗装体を形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、人に優しく、かつ自然景観へマッチした道路の建設という社会的ニーズが高まりつつあり、遊歩道、ジョギングコース、一般歩道、公園散策路等々において、自然土の土粒子にウレタン系樹脂を混練し、所定場所へ所望厚で敷き均した後に転圧処理してこれを舗装体とする方法が採用されている。
【0003】
この方法を適用して得られた舗装体は、適度な歩行弾性と耐久性とを兼ね備え、かつ自然土そのものの風合いを現出することができるものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところがこの方法は、舗装体が透水性に乏しいことが不可避な欠点として指摘されている。すなわち、舗装体が比較的強度な降雨に見舞われると、舗装体の透水性の乏しさ故に、当該層を通しての水捌け効率が悪く、少々の凹面部であっても水が留まり易い傾向がある。
【0005】
この現象は、歩行者や軽車両等の通行に少なからず支障を来すのみならず、ウレタン系樹脂バインダーが適用された土舗装体に共通して見られるように含水による強度の激減による欠陥を誘発することとなり、結果として滞水時における人の歩行や車両通行によって、へこみや割れなどの実用上での欠陥が発生し易いのである。
【0006】
因に、ウレタン系樹脂バインダーを適用した土舗装体の飽水状態下における一軸圧縮強さは、その混合割合3〜4重量%近傍(ウレタン系樹脂バインダー/土粒子の比で3〜4/100重量比)では、自然乾燥状態下のそれに比して概ね1/10程度に低下することが経験上で判明している。
【0007】
従って、土舗装体がたとえ降雨に曝されたとしても、雨水が舗装体の表面に滞留したり、舗装体内で長時間に亘って留まることなく、より短時間内に下方へ排除され、以て舗装体がより速やかに乾燥して正常な耐久強度へ回復するよう促す必要がある。
【0008】
降雨時における既述の欠陥を回避しようとする観点から、特にウレタン系樹脂を主要バインダーとする自然土舗装体では、舗装体そのものへ透水性能を付与すべく必要性があり、併せてその具体化のために対策が検討され、試みられてはきているが、未だ方策が見出されていない。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の土舗装体の形成方法は、自然土と凝集剤とを混練して予め団粒化土を形成したのち、該団粒化土若しくは該団粒化土と自然土との混合土へウレタン系樹脂バインダーを混練してなる混合材とし、この混合材を、路盤上へ敷き均して転圧して透水性のある土舗装体を形成するものである。
【0010】
この方法は、土舗装体の形成に必須な土粒子を、先ず最初に凝集剤と混練処理してこれを団粒化せしめ、しかるのち、これへ所定量のウレタン系樹脂バインダーを混練し、以後、常法に従って順次、敷設し、最後に転圧することにより、粗粒により舗装体を形成し、通気性を保持して透水性とするのである。
また、当該団粒化土と別途に用意された自然土とを混合して得た混合土中へ所定水準量のウレタン系樹脂バインダーを混練してもよい。
【0011】
また、この土舗装体は、舗装用混合材中に適量の団粒化土を含有させることにより透水性能を有し且つ、降雨後の乾燥が早くなり、土舗装体の強度を正常に保持させる。さらに、土粒子だけをウレタン系樹脂の主要バインダーで結合した従来の土舗装体よりも、霜柱が発生しにくい等の寒冷期における凍害作用に対する高い抵抗性を有する。
【0012】
また本発明は凝集剤として、好ましくは、分子末端に活性イソシアネート基を有し、親水性であるウレタンプレポリマーを使用する。ウレタンプレポリマーは、自然土中に含有されている水分や大気中に含まれる水分と、選択的に速やかに反応してゲル化するという性質を備えているので、大量の自然土粒子を手早く団粒化処理するのに極めて好適である。
【0013】
さらに本発明では凝集剤として、常温で液状又はペースト状を呈する水系ウレタンプレポリマー樹脂の水溶液を使用する。水系ウレタンプレポリマー樹脂水溶液を使用することで、ハンドリングが容易となり、防災性、作業環境の汚染の回避等の利点がある。
【0014】
【発明の実施の形態】
ウレタン系樹脂バインダーを用いる従来の土舗装体の低透水性能について考察した結果、その主たる理由が自然土中に高分率で必然的に介在している微細土粒にあると推定される。
【0015】
即ち、従来の方法による舗装用混合材の調整では、自然土中へ所定量の液状ウレタン系樹脂バインダーを直接に投入して、撹拌・混練するため、このようにして得られた舗装用の混合材では、自然土中の微細土粒子の悉くが混合材混合系へ分散することになり、敷き均し後の転圧処理によって舗装体中の空隙率が小さく、相対的に緻密な構造組織が形成され、結果として透水性に乏しい舗装体になる。
【0016】
然るに、本発明は樹脂バインダーと混練すべき自然土を予め凝集剤で処理して該土粒子周辺に付着、介在している微細土粒をも包み込んだ形で団粒化し、即ち粗粒化し、この粗粒化土から形成された舗装体はより高い空隙率を有する構造組織になるので、はじめて透水性能が付与されるのである。
【0017】
ここに、土粒子を団粒化させるための凝集剤としては、例えば、水硬性セメント類(普通ポルトランドセメント、早強型ポルトランドセメント、混合セメント類など)、石灰、マグネシウム、アルミニウムなどを含有する金属化合物(酸化カルシウム、水酸化カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、ポリ塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム等)の如き一群の無機系薬剤やポリアクリル酸ソーダ、ポリウレタンプレポリマーの如き一群の有機系薬剤を挙げることができる。
【0018】
本発明の土舗装体の形成には、その主要バインダーとしてポリウレタン系樹脂を適用することを前提としており、また、形成される土舗装体の固有な弾性、耐久性能を損なうことなくこれに透水性能をも兼備しようとする観点からは、バインダー樹脂と同類であり、かつ同等の性能を発現するウレタンプレポリマーがとりわけ好適である。
【0019】
更に好都合なことに、当該ウレタンプレポリマー類は、これらを構成する分子の末端に水分との反応性に極めて富む活性イソシアネート基を有しているため、自然土粒子中に必然的に含有している水分や大気中の水分とは選択的に速やかにゲル化反応を呈するという性質を備えているので、実際に現場で大量の自然土粒子を手早く団粒化処理するのに極めて好適に使用することができる。
【0020】
この場合、実用に供するウレタンプレポリマーは、ハンドリングの容易さ、防災性、作業環境の汚染回避など実用上での観点から水系ウレタンプレポリマー樹脂液とするのが最適である。
【0021】
当該水系ウレタンプレポリマー樹脂液は、基本的には末端に2個以上のヒドロキシル基を有し、且つポリオキシエチレン鎖を有する分子量範囲1000〜20000のポリエチレンオキサイド化合物と、末端に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネートとを反応させて合成された分子末端にイソシアネート基を残存させた親水性のプレポリマーであって、常温で液状乃至ペースト状を呈する一連の公知化合物群を含む。
【0022】
ポリエチレンオキサイド化合物とは、例えば、ポリオール類又はアミン類等とエチレンオキサイドとを付和反応させて合成される常温で液状乃至ペースト状の公知の化合物群である。ポリオール類には、例えば、エチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、蔗糖などの公知の化合物が含まれる。また、利用可能なアミン類には、エチレンジアミン、ピペラジン等が例示できる。
【0023】
末端に2個以上のイソシアネート基を有する当該ポリイソシアネートには、トリレンジイソシアネート(特に、異性体比で2,4−トリレンジイソシアネートと2,6−トリレンジイソシアネートとの重量比がおおよそ80:20であるものが良い)、ジフェニルメタン、4,4′−ジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の1種又は2種以上が使用される。
【0024】
ウレタンプレポリマーは、水中へ容易に分散し得るようにするために特別な工夫が必要であり、そのためにはポリイソシアネートの反応相手である上記のポリオール類に親水性を付与する必要がある。このために平均分子量1000〜20000の範囲に特に制限したポリエチレンオキサイド化合物が好ましく使用される。
【0025】
ポリプロピレンオキサイド化合物やポリブチレンオキサイド化合物等の繰返し単位中の炭素数の多いものでは水との相溶性が損なわれるので、これらを用いて合成されたプレポリマーでは水中分散性が容易でない。
【0026】
樹脂液には、ウレタンプレポリマーに更なる親水性を付与する目的でケトン類又はエステル類の如き親水性の有機溶媒の適量を必要に応じて添加することができる。これらのウレタンプレポリマー群は、水中へ分散して乳化すると数分〜数10分内でそのままゲル化して高含水率の抱水状弾性ゲル体を確実に形成する。
【0027】
本発明は、水系ウレタン樹脂液が備えているこのような独特で固有な性質を利用しようとするものである。水で希釈した当該水系ウレタンプレポリマー樹脂液を団粒化処理の対象となる自然土粒子中へ添加して混練すると、水系ウレタンプレポリマー樹脂液が、自然土粒子がその周辺に微細土粒子を付着したままの状態で包み込むのと併せて、他の土粒子群をも抱きかかえてそのままゲル化するので、この時点での自然土はもはや団粒化、即ち、粗粒化した部分で圧倒的に占められるように改質されている。
【0028】
こうして得られた団粒化土を用いて転圧形成された土舗装体の透水性状は、適用される舗装用混合材中に占める当該団粒化土の混在割合によって左右される。即ち、舗装用の混合材へ所定水準量のウレタン系樹脂バインダーを混練し、敷き均してこれを転圧する場合、当該舗装用混合材中に占める該団粒化土の混在割合が高い場合では、得られる舗装体の透水性能は高くなるが、却って圧縮強さが低くなる。逆に該団粒化土の混在割合が低くなると透水性能が低くなり、圧縮強さが増加する傾向を示す。
【0029】
そのため、実用上では、形成される舗装体に要求される程度の透水性能と圧縮強さとに見合うように、舗装用混合材中に占める団粒化土の配合割合を適量にコントロールする必要がある。
【0030】
【実施例】
以下に本発明による実施例の幾つかについて開示するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
【0031】
(実施例1)凝集剤による微細土粒子凝集効果の確認実験
水系ウレタンプレポリマー樹脂液に、ポリオキシエチレングリコール−ジイソシアネート系薬剤(東邦化学工業株式会社製、品名「ハイセルOH 822N」、ウレタンプレポリマー濃度約60重量%、粘度4000cps(20℃)、比重1.13、以下、凝集剤−Aと略記)を選び、その20重量部を水道水80重量部に溶解して凝集剤とした。
【0032】
次に、予め乾燥した真砂土(京都府亀岡地区産出)と川砂(大阪府淀川産出)の2つを自然土として準備してガラスビーカ内へ個別に投入し、各100重量部に対して、先に調製した凝集剤10重量部ずつを加えて速やかに撹拌し、そのまま実験室内で静置した。
【0033】
静置2時間後にビーカー内へ過剰の水道水を投入して激しく振盪したところ、微細土粒子の水中懸濁現象が見られず、また幾つかの土粒子同士が合体・膠着した状態で概ね2〜10mm径程度に団粒化(粗粒化)しているのが観察された。
【0034】
一方、凝集剤を添加しない該自然土2つについても同様な実験を試みたところ、いずれの場合とも微細土粒子が水中へ著しく懸濁するとともに個々の土粒は完全に分離した状態にあることが確認された。
【0035】
以上の実験から、自然土中へ水系ウレタンプレポリマー樹脂液の水溶液を添加し混練すると、該自然土中に介在している微細土粒子が、該ウレタンプレポリマーによる形成ゲルで覆い込まれるとともに土粒子同士が集合して団粒化することが判明した。
【0036】
(実施例2)透水性土舗装体の形成実験
(1)団粒化土の作製
含水比8%の真砂土(京都府亀岡地区産出)を電動式モルタルミキサー内へ投入し、その100重量部に対して、実施例1で示した凝集剤−Aの20重量%水溶液20重量部を加えて撹拌、混練した。混練開始後、約40分後の時点では、最大団粒径が約10mm程度に成長した団粒化土が混在した状態の真砂土となっていた。
【0037】
(2)舗装混合材の作製
▲1▼ (1)で得た団粒化土の100重量部、及び
▲2▼ 該団粒化土50重量部と上記の真砂土50重量部とを予め混合して得た混合土の100重量部の2つへそれぞれ公知ウレタン系樹脂バインダー(中外商工株式会社製、品名「アートロードU」、主剤NC1000(20℃で粘度900〜1000cps)と硬化剤NC2000(25℃で粘度50〜60cps)とを重量比1:1で混合した液剤)4重量部を加え、(1)で述べたモルタルミキサーで再度混練して舗装用の混合材を調製した。
▲3▼ 真砂土100重量部に対して該ウレタン樹脂バインダー4重量部のみを添加し、混練した従来タイプの混合材も比較の目的で調製した。
【0038】
(3)土舗装体の形成
予め、工場敷地内の地盤面上へ、最大粒径40mmクラスの砕石をプレートタンパーを用いて層厚100mm程度に転圧、締固めて造成しておいた路盤面へ、(2)で得られた▲1▼〜▲3▼の各混合材を、概ね縦1m×横1m×厚さ60mmの規模となるようトンボで敷き均したのち、舗装仕上がり厚が40mm程度になるようプレートタンパーで転圧して土舗装体とし、雨仕舞したうえでそのまま養生し、硬化させた。
【0039】
(4)透水係数、一軸圧縮強さ測定実験
(2)のモルタルミキサー混練で得られた▲1▼〜▲3▼の各混合材を試料土とし、それぞれを内径108mm×高さ100mmの硬質塩化ビニル製の透水円筒内へ均等に突き固め、そのまま20℃に保たれた恒温室内で7日間養生し、硬化させた。
【0040】
養生後、硬化土の乾燥収縮によって生じた透水円筒との隙間をエポキシ樹脂でシールしたのち、JIS A1218「土の透水試験方法」で規定する定水位透水試験方法に準じて試験して透水係数を求めた。その結果は、表1に示す通りであった。
【0041】
別に、(2)のモルタルミキサー混練で得られた▲1▼〜▲3▼の各混合材を内径50mm×高さ100mmのモルタル成形用鋼製型枠中へ3層に分けて突き固め充填したのち直ちに脱型して20℃に保たれた恒温室内の砂床上へ静置、養生し、硬化させた。
【0042】
次に、▲1▼養生期間7日目時点の供試体(「7Ddry」と略記)と、
▲2▼養生期間6日後に1日間水中浸漬に付した供試体(「6Ddry+1Dwet」と略記)、並びに
▲3▼「6Ddry+1Dwet」の供試体を再度、25℃恒温室内で7日間乾燥した供試体(「6Ddry+1Dwet+7Ddry」と略記)、なる3条件下の供試体群について、JIS A1216「土の一軸圧縮試験方法」に準じて圧縮試験を試みた。試験の結果は表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
(5)散水による透水実験
(3)で地盤面上へ造成した3種類の土舗装体の表面へ乾燥期間7日時点で如雨露を用いて散水して、一旦これらを飽水状態となしたのち、引き続き強度な散水を継続して目視観察したところ、▲1▼の舗装体では極めて水引きが良く、速やかに下層の砕石層と地盤面の境界から水が流出した。
【0045】
▲2▼の舗装体でも良好な水引き現象が目撃され、経時とともに砕石下層を経由して地盤面へ水が到達するのが見られた。然し、▲3▼の舗装体では、散水による給水量と水引き量とがアンバランスで、舗装表面に水が滞留し、周辺への流出が多かった。
散水後の経時に伴う表面乾燥速度は、▲1▼>▲2▼>>▲3▼の順で速いことが観察された。
【0046】
即ち、(4)の実験結果は、水系ウレタンプレポリマー樹脂水溶液処理して予め団粒化した自然土を、引き続きウレタン系樹脂バインダーと混練して舗装用混合材とし舗装する場合、形成する舗装体は混合材中に占める団粒化土の割合が増加するにつれて透水性能が向上する反面、一軸圧縮強さが減少することを示している。
【0047】
(実施例3)
水系ウレタンプレポリマー樹脂液としてポリオキシエチレングリコール〜ジイソシアネート系薬剤(東邦化学工業株式会社製、品名「ハイセルOH−1A」、粘度370cps(20℃)、Free NCO7%、比重1.08、以下「凝集剤−B」と略記)を選び、その20重量部を水道水80重量部へ溶解して凝集剤とした。
【0048】
一方、電動式モルタルミキサー内へ投入した真砂土(京都府亀岡地区産出)100重量部に対して該凝集剤15重量部を素早く投入して混練した。混練開始後、約10分後の時点では、最大団粒径が約10mm程度に成長した団粒化土が混在した状態の真砂土となっていた。
【0049】
次に、▲1▼得られた団粒化土の100重量部、及び
▲2▼該団粒化土30重量部と先記真砂土80重量部とを予め混合して得た混合土の100重量部の2つへそれぞれ公知のウレタン系樹脂バインダー(実施例2で記載の中外商工株式会社製、品名「アートロードU」)3.5重量部を加え、再度、モルタルミキサーで混練して舗装用の混合材を作製した。なお、
▲3▼真砂土100重量部に対して該ウレタン樹脂バインダー3.5重量部のみを混練した従来タイプの混合材も比較用の目的で製造した。
【0050】
以上のようにして作製した3種類の舗装用混合材について、実施例2と同様に、地盤面上での舗装体形成と透水係数測定を試みた。
先ず、地盤面舗装体で実施例2と同様に乾燥期間7日の時点で如雨露による散水試験を試みたところ、これらの透水性能は、▲1▼>▲2▼>>▲3▼の順になることを確認した。
【0051】
一方、乾燥期間7日の時点で測定した透水係数は、表2に示す。
いずれの実験の場合とも自然土中へ団粒化土を混在せしめることによって舗装体とした場合の透水性能が向上することが判明した。
【0052】
【表2】
【0053】
【発明の効果】
本発明の方法によって、自然土中へ土粒子凝集剤を添加して混練し、自然土中に介在する細粒土を抱き込んだ形で一旦団粒化土を形成することで、より高い空隙率を有する構造組織となり、そこへウレタン樹脂バインダーを混練して土舗装用の混合材とすると、従来では得られなかった透水性能を備えた土舗装体が得られる。
【0054】
また本土舗装体は、透水性能を備えることによって乾燥が早くなり、耐久強度を正常に回復することが可能であり、さらに凍害作用に対しても高い抵抗性を有する。
Claims (3)
- 自然土と凝集剤とを混練して予め団粒化土を形成し、該団粒化土単独若しくは該団粒化土と自然土との混合土へウレタン系樹脂バインダーを混練してなる混合材を、路盤上へ敷き均して転圧することを特徴とする透水性土舗装体の形成方法。
- 上記の凝集剤が、分子末端に活性イソシアネート基を有し、親水性であるウレタンプレポリマーであることを特徴とする請求項1に記載の透水性土舗装体の形成方法。
- 上記の凝集剤が、常温で液状又はペースト状を呈する水系ウレタンプレポリマー樹脂水溶液であることを特徴とする請求項1又は2に記載の透水性土舗装体の形成方法。
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1998
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