JP3952242B2 - 原子炉内構造物監視装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原子力発電所の監視装置に係り、特に原子炉内部構造物の脱落や緩みにより発生する振動を検出し、評価して記録する原子炉内構造物監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
原子炉や原子炉に接続する蒸気発生器など、原子炉の蒸気や液体が流動する管系よりなる各種循環系で装置部品の脱落が生じると、この脱落部品(ルースパーツ)により各種機器が損傷を受けたり、内部流体の流れが阻害されるなどの問題が生じる。
【0003】
原子力技術は他の技術分野以上に安全性が強く要求されるものであって、ルースパーツが発生した場合、その事実を早く察知し、かつ発生部位及びこのルースパーツの移動状況を正確に検知する必要がある。このため、従来より各種の対策が考えられており、特願昭57−178567号、特願昭58−119834号、特願昭61−233443号、特願昭62−171853号、特願昭63−40379号、特願昭63−155468号、特願昭63−317313号、特願平2−4711号及び特願平3−40492号などの技術が公開されている。
【0004】
従来の原子力プラントのルースパーツ監視装置においては、原子炉や蒸気発生器のような1次系に取り付けた検出器(例えば加速度計)で検出されたルースパーツのインパクト信号(異常信号)を、中央操作室などに据え付けた監視装置にケーブルを経由して取り込み、その異常信号を評価することによりルースパーツが発生しているか否かの判断を行うとともに、そのデータを例えばデータレコーダに記録していた。さらにその記録したデータを詳細に解析することにより、ルースパーツの発生位置推定やエネルギの算出を行っていた。
【0005】
また本装置の特質から、毎年の定期点検が実施されており、点検には現地に赴き調整する必要があった。また、各種の設定値や装置の状態を確認するにも装置の所に行く必要があるため、多くの時間を要しており問題になっていた。また、異物が炉壁と接触するときのインパクト音を検知するための警報設定値(設定値)は、炉壁に取り付けてある検出器より送られてくる信号分別器ごとに設定する必要があり、誤警報を抑制するために時間を要していた。
【0006】
従来の装置においては、1台の演算装置(CPU)で監視データの採取(A/D変換処理)、データの評価及び記録(D/A処理)を実施しており、CPUにかかる負荷は大きく、また、監視データをCPUで評価するためには一時的にA/D変換処理を停止する必要があり、この間は監視データが欠落してしまうという問題があった。すなわち、ケーブルを経由して送られた信号はA/D変換して装置に取り込まれており、そのデータの信号レベルや検出順序によりルースパーツ発生の妥当性を評価している。この評価によりルースパーツの発生がなく妥当でないものは排除し、妥当であるものはデータの記録を行い、後にインパクト信号の発生位置推定やエネルギ推定に使われる。
【0007】
つまり従来の装置は、A/D,D/A機能を備えた演算装置とアナログデータレコーダ(記憶装置)とにより構成されている。この装置では、検出器で検出した検出信号を、A/D変換処理して演算装置メモリに取り込み、インパクト信号を検出した場合には、一旦A/D変換処理を停止してルースパーツが発生しているか否かの妥当性を評価する。この場合の異常信号が妥当である場合には演算装置メモリ内のデータをD/A処理し、そのD/A処理したデータをデータレコーダに記録しながらA/D変換処理を再スタートし、データを演算装置メモリに取り込むことにより妥当性評価後のデータは欠落なく採取し記録することができる。しかし、A/D変換処理を実行しながらそのデータの妥当性評価を行うことができないため、妥当性評価中は必ずA/D変換処理を停止する必要があり、この間のデータが欠落する。ルースパーツが発生した場合、そのインパクト信号は1回だけとは限らず、連続したインパクト信号となる可能性を否定できないため、A/D変換処理中にインパクト信号があった場合は、そのインパクト信号を取り込むことができず解析も不可能になる。
【0008】
さらに警報しきい値(設定値)や監視対象(原子炉圧力容器)に取付けた検出器より送られてくる検出信号の分別器の設定など、その多くの設定は、装置の設定スイッチにより行われており、装置の所まで行く必要がある。設定には、装置内部の設定スイッチを切り替えるため専門知識が必要となる。また装置の目的である脱落物検知警報発生のための警報しきい値の設定には誤警報を防止し、警報感度を保つため、プラント運転状態に合わせ、しきい値を通常運転では警報を発しないぎりぎりのレベルに調整する必要がある。このため長期のプラントの運転状態に合わせ、調整員が監視を行いながら感度を除々に落し、調整する必要がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来の原子炉内構造物監視装置にあっては、検出した異常信号のA/D変換処理を実行しながらそのデータの妥当性評価を行うことができないため、妥当性評価中は必ずA/D変換処理を停止する必要があり、この間のデータが欠落する。またルースパーツが発生した場合、そのインパクト信号は連続したインパクト信号となる可能性を否定できないため、A/D変換処理中にインパクト信号があった場合は、そのインパクト信号を取り込むことができず解析も不可能になる問題点がある。また警報設定値は誤警報を防止しかつ警報感度を保つため、調整員が監視を行いながら感度を除々に落し、調整する必要がある。
【0010】
本発明の課題は、ルースパーツが発生した際の異常信号の受信の欠落を防止して記録することのできる原子炉内構造物監視装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を達成するため、本発明に係る原子炉内構造物監視装置は、原子炉内構造物に検出器を固定し、該検出器の検出信号に基づいて前記原子炉内構造物の異常の有無を判断する原子炉内構造物監視装置において、前記検出信号を増幅する増幅手段と、その増幅信号を設定値と比較して設定値を越えた際に異常信号を発信する信号分別手段と、該信号分別手段から出力される前記異常信号に基づいてルースパーツ発生の妥当性を評価して妥当性がある場合に警報信号を出力する信号評価手段と、前記増幅信号をA/D変換してデータを記憶する一方、前記警報信号に基づいて記憶されている異常データを転送する二つのA/D変換手段と、該A/D変換手段から転送される前記異常データを解析して警報を発する解析手段とを備え、二つの前記A/D変換手段は処理実行と待機とに交互に切替えられ、処理実行中の前記A/D変換手段は前記増幅信号をA/D変換してデータを記憶するとともに、前記警報信号に基づいて記憶されているデータのうち前記警報信号受信以前の解析に必要な設定時間分の異常データを前記解析手段に転送した後に待機に切替えられ、待機中のA/D変換手段は前記警報信号に基づいて処理実行に切替えられることを特徴とする。
【0012】
上記の場合において、解析手段を複数設け、それぞれの解析手段はネットワークを介して前記A/D変換手段に接続して構成することができる
【0013】
また、増幅手段と信号分別手段と信号評価手段とA/D変換手段と解析手段を、それぞれ独立して形成し、遠隔で調整可能にそれぞれネットワークで互いに接続して構成することができる。また、信号分別手段と信号評価手段は、信号評価手段より設定値を自動設定可能なように通信で接続される構成でもよい
【0014】
本発明によれば、異常信号は、信号分別器で予め任意に設定された設定値を越えた際に異常信号と判断され、信号評価部へ送られる。検出信号は、信号分別部より直接A/D変換部A,Bへ常に入力されが、A/D変換処理は、A/D変換部A又はA/D変換部Bのいずれか一方で必ず実行され、A/D変換されたデータはメモリに蓄えられる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態を図1を参照しながら説明する。図1に示すように、原子炉内構造物の周壁に検出器1を固定し、検出器1の検出信号をA/D変換して分別するとともに評価し、原子炉内構造物の異常の有無を判断する原子炉内構造物監視装置であって、検出信号を増幅する増幅手段(プリアンプ)2と、その増幅信号を設定値(警報しきい値)と比較しかつ評価して異常の際に警報信号を発信する信号分別手段(信号分別器)3,(信号評価部)4と、増幅信号をA/D変換してデータを記憶しかつ警報信号に基づき異常データを転送する二つのA/D変換手段5,7と、異常データを解析して警報を発する解析部9などを含む警報手段とを備えた構成とする。
【0016】
そして二つのA/D変換手段5,7は、A/D変換処理実行中の例えば一方のA/D変換部A5と、待機中の例えば他方のA/D変換部B7とよりなり、一方のA/D変換部A5は、異常データを解析する解析部9へ異常データを転送するとともにつぎの警報信号を受信可能に待機し、他方のA/D変換部B7は、増幅信号のA/D変換処理を開始してデータをメモリB8に記憶するものである。
【0017】
すなわち、原子炉や蒸気発生器などの1次系に取り付けられる複数の検出器1と、検出器1で検出した検出信号を電圧に変換するプリアンプ(増幅器)2と、検出信号がインパクト信号(異常信号)であるか否かを判断する信号分別器3と、それぞれの検出器1のインパクト信号の検出時間差より位置的な妥当性を評価する信号評価部4と、それぞれの検出器1で検出した検出信号をA/D変換するA/D変換部A5と、そのデータを蓄えるメモリA6と、同じくそれぞれの検出器1で検出した検出信号をA/D変換するA/D変換部B7と、そのデータを蓄えるメモリB8と、A/D変換部A5又はA/D変換部B7より取り込んだ異常データの最終的な妥当性評価及び詳細解析を行う解析部9と、インパクト信号を記録する記録装置12と、解析結果を表示するための表示装置13と、解析結果を出力する印字装置14とにより構成される。
【0018】
検出器1で検出された検出信号は、プリアンプ2で電圧信号に変換されて信号分別器3へ送られる。信号分別器3には予め警報しきい値(設定値)を設定しておき、その警報しきい値を越えるレベルの信号がプリアンプ2より入力された際、信号分別器3はハイアラーム(又は異常信号)を信号評価部4に出力する。検出器1で検出された検出信号は、信号分別器3より常にA/D変換部A5及びA/D変換部B7に送られ、処理実行中の一方のA/D変換部A5又はA/D変換部B7によりA/D変換され、一方のメモリA又はメモリBに順次取り込まれる。
【0019】
信号評価部4では、検出器1の取付場所とインパクト検出時間差(ハイアラーム発生時間差)より、それらのハイアラームを発生させたインパクト信号がルースパーツによるものとして妥当性があるか否かを判断し、妥当性ありと判断した場合には、A/D変換部A5及びA/D変換部B7に対し警報信号を出力する。この時、A/D変換部A5が処理実行中、A/D変換部B7が待機中であるとした場合、警報信号を受信したA/D変換部A5は、ハイアラームを発生させたインパクト信号を記録するため、警報信号受信以前の信号より任意に設定された時間分の異常データをメモリA6内に蓄えた後に、その異常データを解析部9にネットワークを経由して送るとともに、メモリA6内のデータをすべてクリアにして次の警報信号に備えて待機する。警報信号を受信した他方のA/D変換部B7は、直ちに検出信号のA/D変換処理を開始する。解析部9では送られてきた異常データを詳細に解析し、インパクト信号の発生時間差や波高値(電圧レベル)などより最終的なルースパーツ発生の妥当性を評価し、妥当である場合は、インパクト発生位置やエネルギーレベルを推定し、表示装置12に表示するとともに印字装置13で印字し警報発生をプラント運転員に知らせる。また送られてきたデータ及び解析結果は、記憶装置11に記憶する。つまり必要な時間分のデータをA/D変換部A5で採取し、解析部9に転送して最終的な妥当性の評価を行うが、この間もA/D変換部B7がA/D変換処理を実行しデータをメモリB8に蓄えているため、この間にインパクトが発生しても取りこぼしなくデータを採取することができる。
【0020】
つぎに本実施の形態の作用を説明する。原子炉や蒸気発生器のような1次系に取り付けた複数の検出器で検出されたインパクト信号は、増幅器で増幅された後にまず信号分別器でそれが本当にインパクト信号であるか否かを判断される。これは信号分別器に予め任意の警報しきい値を定めておき、警報しきい値を越えたものをインパクト信号と判断するものである。信号分別器でインパクト信号であると判断された場合、ハイアラーム(異常信号)を信号評価部へ送る。検出器で検出したアナログ信号は、信号分別部より直接A/D変換部A,Bへ常に入力されている。ただしA/D変換処理を実行しているのは、A/D変換部A又はA/D変換部Bのいずれかであり、A/D変換されたデータはメモリに蓄えられている。このメモリは、リングメモリとなっており、メモリが一杯になると古いデータは新しいデータと順次、書き換えられるものである。
【0021】
信号評価部では、複数の信号分別部からのハイアラームについてその検出器の組み合わせと検出時間差とより位置関係について評価し、妥当であると判断した場合にA/D変換部A,Bに警報信号を送る。それまでA/D変換処理を行っていたA/D変換部Aは、インパクト信号(アナログ信号)記録のため、信号処理部からの警報信号前(例えば2秒前)より解析に必要な時間分のA/D変換処理データをメモリ内に一旦蓄えた後、解析部へネットワークを経てデータ転送し、メモリをクリアして、次の警報信号を受信するまで待機する。またそれまで待機中であったA/D変換部Bは、信号評価部からの警報信号により検出信号のA/D変換を開始する。つまり2組のA/D変換部を交互に動作させることにより解析に必要なインパクトデータを欠落することなく記録することが可能となる。
【0022】
本発明の他の実施の形態を図2に示す。この他の実施の形態では、複数の演算手段を備え、それぞれの演算手段は、ネットワークで接続される構成であり、ネットワークサーバー14にモデム15を接続し、電話回線やその他の通信回線を利用することにより遠隔地とのデータの送受信が可能となる。また解析部9にスピーカ16を接続し、採取したデータを聴音することも可能である。
【0023】
本発明の他の実施の形態を図3に示す。この他の実施の形態では、検出器1の検出信号を増幅するプリアンプ2と、検出器1からの検出信号が異常信号であるか否かを内蔵している設定値と比較し分別する信号分別器3と、信号分別器3より発信された異常信号の妥当性を評価する信号評価部4と、検出器1からのアナログ波形信号をA/D変換し転送するA/D変換部5と、その波形信号を記憶するメモリ6と、その記憶した波形である転送されたデータにより解析し装置の設定を行う解析部9と、それらを結ぶネットワークとにより構成され、データを記憶装置14に一元管理し、ネットワークを経由して遠隔で記憶装置14にある設定値ファイルに変更することにより、リモートメンテナンスを可能とするシステムを提供するもので、ネットワークで構成されているため、解析部を他の装置と別の場所に設置でき、波形データを用いての解析、装置の設定及びメンテナンスが可能となる。またプラント状況に合わせ、信号評価部で信号分別器より送られてくる異常信号の回数により、自動的に各信号分別器ごとに警報しきい値を設定する機能を提供する。
【0024】
この構成では、解析部9で異常データの解析や装置のメンテナンス(保守)を行い、この解析部9を検出器1や信号分別器3と離し、中央操作室などの身近な場所で設定可能としたため、メンテナンスやシステム状況の確認が容易にできる。 この他の実施の形態の作用を説明する。ネットワークを経由し、データを一元管理することによりデータの共有性が計れ、このデータを用いて解析や装置の保守が行えるため、装置構成の柔軟性及びリモートの操作が得られる。また従来の設定スイッチでの設定より、設定画面でデータ設定することにより、容易に設定が可能となる。さらに信号分別器の警報設定値の設定を自動化することにより、長時間を要していた調整作業の効率化が計られる。
【0025】
さらに他の実施の形態を図4に示す。記憶装置14にリモートアクセスするための接続器として複数のモデム17,18を接続し、電話回線やその他の通信回線を利用することにより、遠隔地での解析部19による解析やメンテナンスが可能となる。
【0026】
そして本発明の他の実施の形態を説明する。図4に示すように、各信号分別器3は、信号評価部4により制御されており、信号評価部4のモードを各信号分別器3の警報設定値の自動調整モードに切り替えることにより、調整モード運転中に発生したインパクト信号(異常信号)の発生回数により、信号分別器3の警報設定値を段階的にあげる操作を自動で設定する機能を有する。すなわち、各チャンネルごとのインパクト回数により、チャンネルごとの警報しきい値(設定値)を設定することができる。
【0027】
図5により調整モードの切り替えステップを説明する。調整モードは、全信号分別器の警報しきい値を最高感度に設定するステップ31と、警報監視スタートするステップ32と、検出された異常信号のレベルが警報しきい値を超えたか否かをチャンネルごとに比較するステップ33と、インパクトの発生した回数=+1をチャンネルごとに計数するステップ34と、インパクト回数≧nをチャンネルごとに集計するステップ35と、インパクト回数がnを超えた際に警報しきい値の感度を一段階さげるステップ36とにより自動切り替えらけるもので、ステップ33及びステップ35がNoであれば、警報しきい値は調整されない。
【0028】
本発明によれば、処理ごとに独立した専用のCPUにより並列処理を可能とし、さらにA/D変換部を2組備え、それらを交互に動作させることにより解析に必要なデータを欠落することなく採取し、かつ記憶することが可能となる。またネットワークによりシステムを分散することによりリモートメンテナンスが容易に行え、さらに警報しきい値の自動設定を可能としたことでメンテナンスを効率的に行うことができる。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、二つのA/D変換手段を備えて交互に動作させることにより、解析に必要な異常データを全て採取し、かつ記憶することが可能となる。またネットワークにより各手段を分散することにより遠隔保守が容易に行え、さらに設定値の自動設定が可能となり、保守を効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す構成図である。
【図2】本発明の他の実施の形態を示す構成図である。
【図3】本発明の他の実施の形態を示す構成図である。
【図4】本発明の他の実施の形態を示す図である。
【図5】本発明の他の実施の形態を示す図である。
【符号の説明】
1 検出器
2 プリアンプ
3 信号分別器
4 信号評価部
5 A/D変換部A
6 メモリA
7 A/D変換部B
8 メモリB
9,19 解析部
10 ハブ
11,14 記憶装置
12 表示装置
13 印字装置

Claims (1)

  1. 原子炉内構造物に検出器を固定し、該検出器の検出信号に基づいて前記原子炉内構造物の異常の有無を判断する原子炉内構造物監視装置において、前記検出信号を増幅する増幅手段と、その増幅信号を設定値と比較して設定値を越えた際に異常信号を発信する信号分別手段と、該信号分別手段から出力される前記異常信号に基づいてルースパーツ発生の妥当性を評価して妥当性がある場合に警報信号を出力する信号評価手段と、前記増幅信号をA/D変換してデータを記憶する一方、前記警報信号に基づいて記憶されている異常データを転送する二つのA/D変換手段と、該A/D変換手段から転送される前記異常データを解析して警報を発する解析手段とを備え、二つの前記A/D変換手段は処理実行と待機とに交互に切替えられ、処理実行中の前記A/D変換手段は前記増幅信号をA/D変換してデータを記憶するとともに、前記警報信号に基づいて記憶されているデータのうち前記警報信号受信以前の解析に必要な設定時間分の異常データを前記解析手段に転送した後に待機に切替えられ、待機中のA/D変換手段は前記警報信号に基づいて処理実行に切替えられ、
    前記増幅手段と前記信号分別手段と前記信号評価手段と前記A/D変換手段と前記解析手段は、それぞれ独立して形成され、遠隔で調整可能にそれぞれネットワークで互いに接続され、
    前記信号分別手段と前記信号評価手段は、前記信号評価手段より前記設定値を自動設定可能なように通信で接続されることを特徴とする原子炉内構造物監視装置。
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