JP3951395B2 - ピリジン誘導体、その製法及びその合成中間体 - Google Patents

ピリジン誘導体、その製法及びその合成中間体 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、選択的ホスホジエステラーゼIV阻害作用を有し、また、強い気管支収縮抑制作用及び/又は抗気道炎症作用を有する喘息の予防・治療剤として有用な新規ピリジン誘導体、その製法及びその合成中間体に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開平5−229987号公報には、1−(3−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジエトキシナフタレン等の化合物に抗喘息作用があることが記載されている。また、特開平7−188176号公報及び特公平7−64820号公報には、3,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシ−1−(3,5−ジメトキシフェニル)−3−ヒドロキシメチル−イソキノリン等の化合物に抗喘息作用があることが記載されている。しかしながら、いずれにも、本願の目的化合物の如き、ピリジン環が含窒素複素縮合環及び非置換又は置換アミノ基で置換された化合物は記載されていない。
【0003】
一方、細胞内セカンドメッセンジャーであるcAMPやcGMPは、ホスホジエステラーゼ(PDE)により分解され不活性化する。PDEは生体内の組織に広く分布し、PDE阻害剤は該PDEを阻害することにより細胞内のcAMPやcGMPの濃度を上昇させ、種々の薬理作用を有することが知られている。
【0004】
例えば、血管平滑筋や気管支平滑筋においては弛緩作用、心臓においては陽性変力及び変時作用を引き起こす。又、中枢においてはcAMP増加に伴う中枢機能の調整、即ち抗うつ作用、記憶・学習機能を改善する。その他に血小板においては凝集抑制、炎症細胞においては活性化抑制作用を、又脂肪細胞においては脂肪分解作用を示す〔トレンズ・イン・ファーマコロジカル・サイエンシーズ[Trends in Pharmacological Sciences],12巻,19−27頁,1991年〕。
【0005】
従って、PDEを阻害する薬剤は種々の疾病、即ち、気管支喘息、血栓症、うつ病、脳血管閉塞後の中枢機能低下症、脳血管痴呆症、アルツハイマー型痴呆症、各種炎症、肥満症及び心不全などの治療薬として有効であると考えられている。
【0006】
一方、従来から多数の抗喘息薬が知られているが、既存の薬剤は、気管支収縮の抑制効果が充分でなく或いは心臓等に対する副作用との分離が充分でない等の難点があり、さらに新たな薬剤の開発が求められている。
【0007】
テオフィリンは代表的なPDE阻害剤として従来より喘息の治療に用いられてきた。しかし本薬剤のPDE阻害作用が非特異的なために、気管支平滑筋弛緩作用以外に強心作用や中枢作用を有し、その為副作用が常に問題とされている。そこでPDEのアイソザイムの中でも、特に気管支平滑筋及び炎症細胞に多く存在するIV型(ホスホジエステラーゼIV)に対して特異的に阻害作用を有する薬剤の開発が望まれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、選択的ホスホジエステラーゼIV阻害作用を有し、また、強い気管支収縮抑制作用及び/又は抗気道炎症作用を有する喘息の予防・治療剤として有用な新規ピリジン誘導体を提供するものである。また、本発明は、このような新規ピリジン誘導体の製法及びその合成中間体をも提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は一般式〔I〕:
【0010】
【化29】
Figure 0003951395
【0011】
(式中、Aは式:
【0012】
【化30】
Figure 0003951395
【0013】
から選ばれるいずれか1つの基
〔但し、R1及びR2は同一又は異なって、水素原子又は保護されていてもよいヒドロキシ基、R31は保護されていてもよいヒドロキシメチル基、R32は水素原子、低級アルキル基又は保護されていてもよいヒドロキシメチル基、R33は置換基を有していてもよい低級アルキル基、R41は保護されていてもよいヒドロキシメチル基、R42は保護されていてもよいヒドロキシメチル基、点線は二重結合の存在又は非存在を表す〕
を表し、R5及びR6は同一又は異なって、水素原子又は保護されていてもよいアミノ基を表すか、あるいは互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに置換されていてもよい環複素環式基を形成していることを表す)
で示されるピリジン誘導体及びその薬理的に許容しうる塩を提供するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の目的化合物〔I〕又はその薬理的に許容しうる塩は、選択的ホスホジエステラーゼIV阻害作用を有し、また、強い気管支収縮抑制作用及び/又は抗気道炎症作用を有する、喘息の予防・治療剤として有用な医薬化合物である。例えば、当該目的物〔I〕は、抗原誘発気管支収縮抑制効果がテオフィリンより強力である等、気管支収縮の抑制効果が強く、かつ心臓等に対する副作用を示さないという特長を有する。
【0015】
本発明の目的化合物〔I〕において、R1及び/又はR2が「保護されたヒドロキシ基」である場合、当該ヒドロキシ基の保護基としては、薬理的に許容し得るヒドロキシ基の保護基であればいかなるものであってもよい。例えば、置換基を有していてもよい低級アルカノイル基、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基等をあげることができる。好ましくは、アルキル基とりわけ低級アルキル基があげられる。
【0016】
また、本発明の目的化合物〔I〕において、R31、R32、R33、R41及び/又はR42が「保護されたヒドロキシメチル基」である場合、当該ヒドロキシメチル基のヒドロキシ基の保護基としては、薬理的に許容し得るヒドロキシ基の保護基であればいかなるものであってもよい。この様な保護基としては、生体内で加水分解によって分解し、かつ有害な副生成物を生じないもの、例えば、置換基を有していてもよい低級アルカノイル基、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよい低級アルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいシクロ低級アルキル基等をあげることができる。
【0017】
ここで、「置換基を有していてもよい低級アルカノイル基」としては、保護されていてもよいアミノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、ヒドロキシ基及び低級アルコキシ基から選ばれる1〜2個の基で置換されていてもよい低級アルカノイル基が挙げられ、「置換基を有していてもよいアルキル基」としては、低級アルコキシカルボニル基、低級アルコキシ基、アリール基及び低級アルキル基置換ピペラジニルカルボニル基から選ばれる基で置換されていてもよいアルキル基が挙げられる。ここで、アリール基としては、フェニル基、低級アルコキシフェニル基、ナフチル基等があげられる。
【0018】
さらに、低級アルカノイル基に置換しうる保護されたアミノ基における保護基としては、アミノ基の保護基となりうるものであればよく、例えば、アセチル基、プロピオニル基等の低級アルカノイル基、低級アルコキシカルボニル基又はベンジルオキシカルボニル等のフェニル低級アルコキシカルボニル基等のアシル基が挙げられる。
【0019】
33の「置換基を有している低級アルキル基」としては、ピリジル基、シクロ低級アルキル基及びヒドロキシ基から選ばれる基で置換されている低級アルキル基があげられる。
【0020】
本発明の目的化合物〔I〕におけるR5及びR6が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに形成される複素環式基としては、当該窒素原子以外にさらに窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる原子を含有していてもよい単環式、双環式又は三環式複素環式基があげられる。
【0021】
このような複素環式基としては、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、シクロペンタ[b]ピリジル基、ピロ[2,3−b]ピリジル基、イミダゾ[4,5−b]ピリジル基、ピリド[2,3−d]チアゾリル基、ピリド[2,3−d]オキサゾリル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、フタラジニル基、キナゾリニル基、インドリル基、ピリダジニル基、チエノ[2,3−d]ピリダジニル基、アゼピニル基、アゼチジル基、イソインドリル基、ピロリル基、ベンゾアゼピニル基、フェナントリジニル基、ベンゾチアジニル基、ベンゾイミダゾリニル基、ピラジニル基又はモルホリノ基(これらの複素環式基は部分的もしくは全て水素化されていてもよい)が挙げらる。これらのうち好ましいものとしては、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、ナフチリジニル基、フタラジニル基、キナゾリニル基又はチエノ[2,3−d]ピリダジニル基(これらの複素環式基は部分的もしくは全て水素化されていてもよい)が挙げられる。
【0022】
5及びR6のいずれか一方又は両方が「保護されたアミノ基」である場合、当該アミノ基の保護基としては、薬理的に許容しうるアミノ基の保護基であればいかなるものであってもよく、低級アルカノイル基、フェニル低級アルコキシカルボニル基等が挙げられる。
【0023】
一方、上記複素環式基は、置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、例えば、(1)低級アルケニル基;(2)低級アルキニル基;(3)低級アルキルチオ基;(4)シクロアルキル基;(5)トリフルオロメチル基;(6)シアノ基;(7)テトラゾリル基;(8)ホルミル基;(9)アミノ基;(10)モルホリノ基、モノシクロアルキル基置換アミノ基、ピリジル基、イミダゾリル基、ピペリジル基もしくはピロリジニル基で低級アルキル基部分が置換されていてもよいモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基;(11)ピリジル基;(12)モルホリノ基;(13)低級アルキル基置換トリアゾリル基;(14)ビス(ヒドロキシ低級アルキル)アミノカルボニル基;(15)ビス(トリ低級アルキルシリルオキシ低級アルキル)アミノカルボニル基;(16)モルホリノカルボニル基;(17)低級アルキル基置換ピペラジニルカルボニル基;(18)ヒドロキシ低級アルキル基置換ピペラジニルカルボニル基;(19)トリ低級アルキルシリルオキシ低級アルキル基置換ピペラジニルカルボニル基;(20)低級アルコキシカルボニル基;(21)カルボキシル基;(22)モルホリノ基もしくはピリジル基で置換されていてもよい低級アルキル基;(23)ピペリジル基、ピリジル基、ヒドロキシ基もしくは低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルコキシ基;(24)オキソ基;(25)ヒドロキシ基;(26)ピリミジニル基;(27)ジ低級アルキルアミノ基もしくはハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基;(28)ハロゲン原子;(29)ニトロ基;(30)イミダゾリル基;(31)低級アルキレンジオキシ基;(32)チアゾリル基;及び(33)チエニル基から選ばれる1個又は2個以上の同一もしくは異なる基が挙げられる。これらの置換基は同一又は異なって2個以上複素環式基上に置換していてもよい。
【0024】
これらのうち好ましいものとしては、(1)アミノ基;(2)ピリジル基;(3)モルホリノ基もしくはピリジル基で置換されていてもよい低級アルキル基;(4)ピリジル基で置換されていてもよい低級アルコキシ基;(5)オキソ基;(6)ピリミジニル基;(7)ジ低級アルキルアミノ基もしくはハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基;(8)ハロゲン原子;(9)チアゾリル基;及び(10)チエニル基から選ばれる1個又は2個以上の同一もしくは異なる基が挙げられる。
【0025】
置換された複素環式基のうちでも、少なくともオキソ基、ヒドロキシ基又はアミノ基で置換された複素環式基、とりわけ少なくともオキソ基で置換された複素環式基が薬効上好ましい。少なくともオキソ基で置換された複素環式基は、部分構造式:
【0026】
【化31】
Figure 0003951395
【0027】
を有する複素環式基が好ましく、そのような複素環式基の例としては、
【0028】
【化32】
Figure 0003951395
【0029】
等があげられる。(これらのオキソ基で置換された複素環式基が、更に(1)低級アルケニル基;(2)低級アルキニル基;(3)低級アルキルチオ基;(4)シクロアルキル基;(5)トリフルオロメチル基;(6)シアノ基;(7)テトラゾリル基;(8)ホルミル基;(9)アミノ基;(10)モルホリノ基、モノシクロアルキル基置換アミノ基、ピリジル基、イミダゾリル基、ピペリジル基もしくはピロリジニル基で低級アルキル基部分が置換されていてもよいモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基;(11)ピリジル基;(12)モルホリノ基;(13)低級アルキル基置換トリアゾリル基;(14)ビス(ヒドロキシ低級アルキル)アミノカルボニル基;(15)ビス(トリ低級アルキルシリルオキシ低級アルキル)アミノカルボニル基;(16)モルホリノカルボニル基;(17)低級アルキル基置換ピペラジニルカルボニル基;(18)ヒドロキシ低級アルキル基置換ピペラジニルカルボニル基;(19)トリ低級アルキルシリルオキシ低級アルキル基置換ピペラジニルカルボニル基;(20)低級アルコキシカルボニル基;(21)カルボキシル基;(22)モルホリノ基もしくはピリジル基で置換されていてもよい低級アルキル基;(23)ピペリジル基、ピリジル基、ヒドロキシ基もしくは低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルコキシ基;(24)オキソ基;(25)ヒドロキシ基;(26)ピリミジニル基;(27)ジ低級アルキルアミノ基もしくはハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基;(28)ハロゲン原子;(29)ニトロ基;(30)イミダゾリル基;(31)低級アルキレンジオキシ基;(32)チアゾリル基;及び(33)チエニル基から選ばれる1個又は2個以上の同一もしくは異なる基で置換されている場合も含む。)
一般式〔I〕において、R5及びR6が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに置換されていてもよい複素環式基を形成している場合、このような置換されていてもよい複素環式基の具体例としては、(1)ピリジル基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロキノリル基、(2)モルホリノ基置換低級アルコキシ基及びピリジル基置換低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロイソキノリル基、(3)ピリジル基で置換されていてもよい低級アルキル基;ピリミジニル基;低級アルコキシ基;ハロゲン原子;ピリジル基;チアゾリル基;ジ低級アルキルアミノ基もしくはハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基;及びチエニル基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロフタラジニル基、(4)ピリジル基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロピリジル基、(5)オキソ基置換ジヒドロナフチリジニル基、(6)低級アルキル基で置換されていてもよいオキソ基ジ置換ジヒドロキナゾリニル基又は(7)トリ低級アルコキシ基置換フェニル基で置換されていてもよいオキソ基置換チエノピリダジニル基が挙げられる。
【0030】
本発明の目的化合物〔I〕のうち、好ましい化合物としては、Aが式:
【0031】
【化33】
Figure 0003951395
【0032】
であり、R1及びR2が同一又は異なって低級アルコキシ基、R31が低級アルカノイル基で置換されていてもよいヒドロキシメチル基である化合物又はAが式:
【0033】
【化34】
Figure 0003951395
【0034】
であり、R1及びR2が同一又は異なって低級アルコキシ基、R31が低級アルカノイル基で置換されていてもよいヒドロキシメチル基である化合物が挙げられる。
【0035】
本発明の目的化合物〔I〕のうち、他の好ましい化合物としては、Aが式:
【0036】
【化35】
Figure 0003951395
【0037】
から選ばれるいずれか1つの基であり、R1及びR2が同一又は異なって低級アルコキシ基、R31が低級アルカノイル基で置換されていてもよいヒドロキシメチル基、R32が水素原子又はヒドロキシメチル基、R33がシクロ低級アルキル基及びヒドロキシ基から選ばれる基で置換されているメチル基、R41がヒドロキシメチル基、R42がヒドロキシメチル基、点線が二重結合の存在又は非存在を表し、R5及びR6が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに形成される置換されていてもよい複素環式基が、(1)モルホリノ基置換低級アルコキシ基及びピリジル基置換低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されているオキソ基置換ジヒドロイソキノリル基、(2)ピリジル基で置換されていてもよい低級アルキル基;ピリミジニル基;低級アルコキシ基;ハロゲン原子;ピリジル基;チアゾリル基;ジ低級アルキルアミノ基もしくはハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基;及びチエニル基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロフタラジニル基、(3)オキソ基置換ジヒドロナフチリジニル基、(4)オキソ基ジ置換ジヒドロキナゾリニル基又は(5)トリ低級アルコキシ基置換フェニル基で置換されているオキソ基置換チエノピリダジニル基である化合物が挙げられる。
【0038】
本発明の目的化合物〔I〕のうち、薬効上好ましい化合物としては、Aが式:
【0039】
【化36】
Figure 0003951395
【0040】
から選ばれるいずれか1つの基であり、R1及びR2が同一又は異なって低級アルコキシ基、R31が低級アルカノイル基で置換されていてもよいヒドロキシメチル基、R32が水素原子又はヒドロキシメチル基、R42がヒドロキシメチル基、点線が二重結合の存在又は非存在を表し、R5及びR6が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに形成される置換されていてもよい複素環式基が、(1)モルホリノ基置換低級アルコキシ基及びピリジル基置換低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されているオキソ基置換ジヒドロイソキノリル基又は(2)低級アルキル基、ピリミジニル基、低級アルコキシ基、ピリジル基、チアゾリル基、フェニル基及びチエニル基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロフタラジニル基である化合物が挙げられる。
【0041】
本発明の目的化合物〔I〕のうち、より薬効上好ましい化合物としては、Aが式:
【0042】
【化37】
Figure 0003951395
【0043】
で示される基であり、R1及びR2が同一又は異なって低級アルコキシ基、R31が低級アルカノイル基で置換されていてもよいヒドロキシメチル基、点線が二重結合の存在又は非存在を表し、R5及びR6が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに形成される置換されていてもよい複素環式基が、(1)モルホリノ基置換低級アルコキシ基で置換されているオキソ基置換ジヒドロイソキノリル基又は(2)低級アルキル基、ピリジル基及びチアゾリル基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロフタラジニル基である化合物が挙げられる。
【0044】
本発明の目的化合物〔I〕のうち、他の薬効上好ましい化合物としては、Aが式:
【0045】
【化38】
Figure 0003951395
【0046】
で示される基であり、R1及びR2が同一又は異なって低級アルコキシ基、R31が低級アルカノイル基で置換されていてもよいヒドロキシメチル基、点線が二重結合の存在又は非存在を表し、R5及びR6が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに形成される置換されていてもよい複素環式基が、(1)モルホリノ基置換低級アルコキシ基及びピリジル基置換低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されているオキソ基置換ジヒドロイソキノリル基、(2)低級アルキル基;低級アルコキシ基;ハロゲン原子;ピリジル基;チアゾリル基;ジ低級アルキルアミノ基もしくはハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基;及びチエニル基から選ばれる基で置換されているオキソ基置換ジヒドロフタラジニル基又は(3)トリ低級アルコキシ基置換フェニル基で置換されているオキソ基置換チエノピリダジニル基である化合物が挙げられる。
【0047】
このうち、薬効上より好ましい化合物としては、Aが式:
【0048】
【化39】
Figure 0003951395
【0049】
で示される基であり、R1及びR2が同一又は異なって低級アルコキシ基、R31がヒドロキシメチル基、点線が二重結合の存在又は非存在を表し、R5及びR6が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに形成される置換されていてもよい複素環式基が、(1)モルホリノ基置換低級アルコキシ基及びピリジル基置換低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されているオキソ基置換ジヒドロイソキノリル基、(2)低級アルコキシ基;ハロゲン原子;ピリジル基;チアゾリル基;ジ低級アルキルアミノ基もしくはハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基;及びチエニル基から選ばれる基で置換されているオキソ基置換ジヒドロフタラジニル基又は(3)トリ低級アルコキシ基置換フェニル基で置換されているオキソ基置換チエノピリダジニル基である化合物が挙げられる。
【0050】
このうち、薬効上さらに好ましい化合物としては、Aが式:
【0051】
【化40】
Figure 0003951395
【0052】
で示される基であり、R1及びR2が同一又は異なって低級アルコキシ基、R31がヒドロキシメチル基、点線が二重結合の存在又は非存在を表し、R5及びR6が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに形成される置換されていてもよい複素環式基が、(1)モルホリノ基置換低級アルコキシ基で置換されているオキソ基置換ジヒドロイソキノリル基又は(2)ピリジル基及びチアゾリル基から選ばれる基で置換されているオキソ基置換ジヒドロフタラジニル基である化合物が挙げられる。
【0053】
また、本発明の目的化合物〔I〕のうち、他の薬効上好ましい化合物としては、Aが式:
【0054】
【化41】
Figure 0003951395
【0055】
で示される基であり、R1及びR2が同一又は異なって低級アルコキシ基、R31が低級アルカノイル基で置換されていてもよいヒドロキシメチル基、点線が二重結合の存在又は非存在を表し、R5及びR6が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに形成される置換されていてもよい複素環式基が、ピリジル基で置換されていてもよい低級アルキル基;ピリミジニル基;低級アルコキシ基;ハロゲン原子;ピリジル基;チアゾリル基;ジ低級アルキルアミノ基もしくはハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基;及びチエニル基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロフタラジニル基である化合物が挙げられる。
【0056】
更に、本発明の目的化合物〔I〕のうち、他の薬効上好ましい化合物としては、R5及びR6が互いに末端で結合して隣接する窒素原子と共に形成される複素環式基が、式:
【0057】
【化42】
Figure 0003951395
【0058】
(式中、R91、R92及びR93は同一又は異なって、水素原子;チエニル基;ハロゲン原子;低級アルコキシ基;ピリジル基で置換されていてもよい低級アルキル基;ジ低級アルキルアミノ基、低級アルコキシ基又はハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基;ピリジル基;ピリミジニル基;又はチアゾリル基を表す)
で示される基である化合物が挙げられる。このうち、R91、R92及びR93が同一又は異なって、水素原子;チエニル基;ハロゲン原子;低級アルコキシ基;ジ低級アルキルアミノ基もしくはハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基;ピリジル基;又はチアゾリル基である化合物がとりわけ好ましい。
【0059】
本発明の目的化合物〔I〕において、ピリジン環上におけるA及び−NR56の結合位置としては、Aがピリジン環の4位に、−NR56がピリジン環の2位に、それぞれ結合しているものが好ましい。
【0060】
本発明の目的化合物〔I〕のこれら薬効上好ましい例のうち、R1及びR2が同一又は異なって低級アルコキシ基、R31がヒドロキシメチル基、R32がヒドロキシメチル基、R33がヒドロキシメチル基、R41がヒドロキシメチル基及びR42がヒドロキシメチル基である化合物が好ましい。
【0061】
本発明の目的化合物〔I〕には、不斉炭素に基づく光学異性体が存在しうるが、本発明はこれらの光学異性体及びその混合物のいずれをも含むものである。
【0062】
本発明の目的化合物〔I〕は、遊離の形でも、また、薬理的に許容し得る塩の形でも医薬用途に使用することができる。かかる薬理的に許容し得る塩としては、例えば塩酸塩、硫酸塩又は臭化水素酸塩の如き無機酸塩、酢酸塩、フマル酸塩、シュウ酸塩、メタンスルホン酸塩又はマレイン酸塩の如き有機酸塩などがあげられる。また、カルボキシル基等の置換基を有する場合には塩基性塩(例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩又はカルシウム塩の如きアルカリ土類金属塩)としても用いることができる。
【0063】
また、目的化合物〔I〕及びその塩は、その分子内塩、付加物やそれらの溶媒和物あるいは水和物等をいずれも含むものと解釈されるべきである。
【0064】
本発明の目的化合物〔I〕もしくはその塩は経口的にも非経口的にも投与することができ、また、常法により例えば、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、散剤、注射剤、吸入剤のような適宜の医薬製剤として用いることができる。
【0065】
本発明の目的化合物〔I〕又はその薬理的に許容し得る塩の投与量は、投与方法、患者の年令、体重、状態によっても異なるが、通常、1日当り約0.001〜10mg/kg、とりわけ約0.003〜3mg/kg程度とするのが好ましい。
【0066】
本発明によれば、目的化合物〔I〕は、下記〔A法〕、〔B法〕及び〔C法〕によって製造することができる。
【0067】
〔A法〕
本発明の目的化合物〔I〕のうち、化合物〔I−a〕:
【0068】
【化43】
Figure 0003951395
【0069】
(式中、A1は式:
【0070】
【化44】
Figure 0003951395
【0071】
から選ばれる1つの基
〔但し、R1及びR2は同一又は異なって、水素原子又は保護されていてもよいヒドロキシ基、R31は保護されていてもよいヒドロキシメチル基、R32は水素原子、低級アルキル基又は保護されていてもよいヒドロキシメチル基、R33は置換基を有していてもよい低級アルキル基、R41は保護されていてもよいヒドロキシメチル基、R42は保護されていてもよいヒドロキシメチル基を表す〕
を表し、R5及びR6は同一又は異なって、水素原子又は保護されていてもよいアミノ基を表すか、あるいは互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに置換されていてもよい複素環式基を形成していることを表す)
で示されるピリジン誘導体は、一般式〔II〕:
【0072】
【化45】
Figure 0003951395
【0073】
(式中、A2は式:
【0074】
【化46】
Figure 0003951395
【0075】
から選ばれるいずれか1つの基
〔但し、R11及びR21は同一又は異なって、水素原子又は保護されていてもよいヒドロキシ基、R34は保護されていてもよいヒドロキシメチル基、R35は水素原子、低級アルキル基又は保護されていてもよいヒドロキシメチル基、R36は置換基を有していてもよい低級アルキル基、R43は保護されていてもよいヒドロキシメチル基、R44は保護されていてもよいヒドロキシメチル基を表す〕
を表し、Xはハロゲン原子を表す)
で示される化合物と一般式〔III〕:
【0076】
【化47】
Figure 0003951395
【0077】
(式中、記号は前記と同一意味を有する)
で示される含窒素化合物とを反応させ、生成物にヒドロキシ基及び/又はヒドロキシメチル基がある場合には、所望によりヒドロキシ部分に保護基を導入し、生成物に保護されているヒドロキシ基及び/又は保護されているヒドロキシメチル基がある場合には、所望により保護基を除去して製造することができる。
【0078】
〔B法〕
本発明の目的化合物〔I〕のうち、化合物〔I−b〕:
【0079】
【化48】
Figure 0003951395
【0080】
(式中、R51及びR61は互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに少なくともオキソ基で置換された複素環式基を形成していることを表し、他の記号は上記と同一意味を有する)
は、一般式〔IV〕:
【0081】
【化49】
Figure 0003951395
【0082】
(式中、R37は保護されているヒドロキシメチル基を表し、他の記号は前記と同一意味を有する)
で示される化合物又はその塩を分子内環化し、生成物にヒドロキシ基がある場合には、所望によりヒドロキシ基に保護基を導入し、生成物に保護されているヒドロキシ基及び/又は保護されているヒドロキシメチル基がある場合には、所望により保護基を除去して製造することができる。
【0083】
〔C法〕
本発明の目的化合物のうち、一般式〔I−c〕:
【0084】
【化50】
Figure 0003951395
【0085】
(式中、R91、R92及びR93は同一又は異なって、水素原子;チエニル基;ハロゲン原子;低級アルコキシ基;ピリジル基で置換されていてもよい低級アルキル基;ジ低級アルキルアミノ基、低級アルコキシ基もしくはハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基;ピリジル基;ピリミジニル基;又はチアゾリル基を表し、他の記号は前記と同一意味を有する)
又は一般式〔I−d〕:
【0086】
【化51】
Figure 0003951395
【0087】
(式中、R94、R95及びR96は同一又は異なって、水素原子;チエニル基;ハロゲン原子;低級アルコキシ基;ピリジル基で置換されていてもよい低級アルキル基;ジ低級アルキルアミノ基、低級アルコキシ基もしくはハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基;ピリジル基;ピリミジニル基;又はチアゾリル基を表し、他の記号は前記と同一意味を有する)
は、一般式〔I−e〕:
【0088】
【化52】
Figure 0003951395
【0089】
(式中、記号は前記と同一意味を有する)
で示される化合物又はその塩と一般式〔V〕:
【0090】
【化53】
Figure 0003951395
【0091】
(式中、記号は前記と同一意味を有する)
又は一般式〔VI〕:
【0092】
【化54】
Figure 0003951395
【0093】
(式中、記号は前記と同一意味を有する)
で示されるカルボン酸誘導体又はその塩とをそれぞれ反応させ、生成物にヒドロキシ基及び/又はヒドロキシメチル基がある場合には、所望によりヒドロキシ部分に保護基を導入し、生成物に保護されているヒドロキシ基及び/又は保護されているヒドロキシメチル基がある場合には、所望により保護基を除去して製造することができる。
【0094】
これら〔A法〕、〔B法〕及び〔C法〕は以下のようにして実施することができる。
【0095】
〔A法〕
化合物〔II〕と含窒素化合物〔III〕との反応は、塩基及び銅触媒の存在下、適当な溶媒中で実施することができる。塩基としては、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸アルカリ金属等を、銅触媒としては、ヨウ化銅(I)、臭化銅(I)、銅粉(0)、酸化銅(I)、臭化銅(II)等を好適に用いることができる。また、溶媒としては、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、トルエン、キシレン等を適宜用いることができる。本反応は、80℃〜160℃、とりわけ120℃〜150℃で好適に進行する。
【0096】
〔B法〕
化合物〔IV〕の分子内環化反応は、酸触媒の存在又は非存在下、適当な溶媒中で実施することができる。酸触媒としては、オキシ塩化リン、五酸化リン、塩化アルミニウム、チオニルクロライド、クロロ酢酸無水物、塩化亜鉛、アルミナ、オキシ臭化リン、塩化ケイ素、ポリリン酸等を、溶媒としては、アセトニトリル、トルエン、キシレン、クロロホルム等を適宜用いることができる。本反応は、50℃〜180℃、とりわけ80℃〜120℃で好適に進行する。
【0097】
〔C法〕
この反応は適当な溶媒(例えば、メタノール、エタノール等の低級アルカノール、エチレングリコール、ジオキサン、トルエン等)中で、実施することができ、100〜140℃で好適に進行する。
【0098】
上記〔A法〕、〔B法〕及び〔C法〕においてR11及び/又はR21が保護されたヒドロキシ基、R34、R35、R36、R43及び/又はR44が保護されたヒドロキシメチル基である場合、生成物からの当該保護基の除去は、保護基の種類に応じて、常法に従って加水分解、酸処理、還元等の通常の方法で実施することができる。さらに、6位及び/又は7位ヒドロキシ部、2位及び/又は3位ヒドロキシメチル部の保護は、常法に従い、各生成物と基R1及びR2、基R31、R32、R33、R41及びR42の保護基に対応する低級アルカン酸(例えば、酢酸、プロピオン酸等)又はシクロアルカン酸(例えば、シクロプロパンカルボン酸、シクロブタンカルボン酸等)の酸無水物、酸ハライド又は低級アルコキシカルボニル基で置換されていてもよい低級アルキルハライド又は保護されていてもよいカルボキシル基置換低級アルキルスルホネート等とを縮合反応させて実施することができる。反応は、塩基(トリエチルアミン、ピリジン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、水素化ナトリウム、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等)の存在下、適当な溶媒(塩化メチレン、テトラヒドロフラン等)中又は無溶媒で好適に実施できる。
【0099】
なお、本発明の原料化合物〔II〕は新規化合物であり、例えば、下式化学反応式のようにして製造することもできる。
【0100】
即ち、化合物〔II〕のうちイソキノリン化合物〔II−a〕は、例えば、以下のようにして製造することができる。
【0101】
【化55】
Figure 0003951395
【0102】
(式中、R71は低級アルキル基、R72は低級アルキル基、R73は低級アルキル基、X1はハロゲン原子を表し、他の記号は前記と同一意味を有する)
つまり、アセタール化合物〔VII〕と化合物〔VIII〕とを縮合して、得られる化合物〔IX〕の保護基を脱離し、化合物〔X〕を得、次いでイソニトリル誘導体と反応することにより、化合物〔XI〕を得る。さらに、化合物〔XI〕を還元し、化合物〔XII〕を得て、所望により、3位のヒドロキシメチル基を保護することにより化合物〔II−a〕を得る。
【0103】
化合物〔II〕のうちイソキノリン化合物〔II−b〕は、例えば、以下のようにして製造することができる。
【0104】
【化56】
Figure 0003951395
【0105】
【化57】
Figure 0003951395
【0106】
(式中、R74は低級アルキル基、R75は低級アルキル基、R76は低級アルキル基、X2はハロゲン原子、X3はハロゲン原子を表し、他の記号は前記と同一意味を有する)
つまり、アセタール化合物〔VII〕と化合物〔XIII〕とを縮合して、得られる化合物〔XIV〕の保護基を脱離して化合物〔XV〕を得、これを酸化することにより、化合物〔XVI〕を得る。次いで、化合物〔XVI〕とハロゲノマロン酸ジエステル誘導体とを反応して得た化合物〔XVII〕をアンモニアと反応して化合物〔XVIII〕得、次いでエステル化して化合物〔XIX〕を得る。さらに、化合物〔XIX〕をハロゲン化して化合物〔XX〕を得、これを脱ハロゲン化し、得られた化合物〔XXI〕を酸化して化合物〔XXII〕を得る。次いで、化合物〔XXII〕をハロゲン化して得た化合物〔XXIII〕を還元し、化合物〔XXIV〕を得、所望により、イソキノリン環3位のヒドロキシメチル基を保護することにより化合物〔II−b〕を得る。
【0107】
化合物〔II〕のうちキノリン化合物〔II−c〕は、例えば、以下のようにして製造することができる。
【0108】
【化58】
Figure 0003951395
【0109】
【化59】
Figure 0003951395
【0110】
(式中、R77は低級アルキル基、R78は低級アルキル基、R79は低級アルキル基、R80は低級アルキル基を表し、他の記号は前記と同一意味を有する)
つまり、アセタール化合物〔VII〕と化合物〔VIII〕とを縮合し、得られる化合物〔IX〕の保護基を脱離して化合物〔X〕を得、これを酸化し、得られる化合物〔XXV〕を酸アジド化合物に変換した後、転位反応に付して化合物〔XXVIII〕を得るか又は、アニリン化合物〔XXVI〕と化合物〔XXVII〕とを縮合して化合物〔XXVIII〕を得る。次いで、化合物〔XXVIII〕と低級アルコキシメチレンマロン酸ジエステルとを反応させ、得られた化合物〔XXIX〕を還元して化合物〔XXX〕を得る。また、化合物〔XXVIII〕と3−オキソ低級アルキルカルボン酸エステル誘導体とを反応させ、得られた化合物〔XXXI〕を還元して化合物〔XXXII〕を得る。さらに、化合物〔XXVIII〕とテトロン酸とを反応させ、得られた化合物〔XXXIII〕を還元して化合物〔XXXIV〕を得る。化合物〔XXX〕、化合物〔XXXII〕、化合物〔XXXIV〕を、所望により、ヒドロキシメチル基を保護することにより化合物〔II−c〕を得る。
【0111】
化合物〔II〕のうちフタラジン化合物〔II−d〕は、例えば、以下のようにして製造することができる。
【0112】
【化60】
Figure 0003951395
【0113】
(式中、記号は前記と同一意味を有する)
つまり、アセタール化合物〔VII〕と化合物〔VIII〕とを縮合し、得られる化合物〔IX〕を脱保護した後、ヒドラジンと反応させて化合物〔II−d〕を得る。
【0114】
化合物〔II〕のうちフタラジノン化合物〔II−e〕は、例えば、以下のようにして製造することもできる。
【0115】
【化61】
Figure 0003951395
【0116】
(式中、記号は前記と同一意味を有する)
つまり、アセタール化合物〔VII〕と化合物〔VIII〕とを縮合し、得られる化合物〔IX〕の保護基を脱離して化合物〔X〕を得、これを酸化し、得られる化合物〔XXV〕とヒドラジンとを反応させて化合物〔XXXV〕を得、ついでフタラジノン環の2位を保護することにより化合物〔II−e〕を得る。
【0117】
また、本発明の原料化合物〔IV〕も新規化合物であり、例えば、以下のようにして製造することもできる。
【0118】
【化62】
Figure 0003951395
【0119】
【化63】
Figure 0003951395
【0120】
(式中、R81は低級アルコキシカルボニル基、R82は低級アルキル基を表し、他の記号は前記と同一意味を有する)
つまり、化合物〔XXXVI〕とN−アセチルグリシンとを反応させて得た化合物〔XXXVII〕を加水分解し、化合物〔XXXVIII〕を得、次いで水素添加して得た化合物〔XXXIX〕をさらに加水分解することにより、化合物〔XL〕を得る。次いで、化合物〔XL〕をエステル化して化合物〔XLIII〕を得る。また、化合物〔XL〕のアミノ基を保護して得た化合物〔XLI〕をさらにエステル化し、得られる化合物〔XLII〕のアミノ基の保護基を除くことにより化合物〔XLIII〕を得ることもできる。次いで、化合物〔XLIII〕を還元して得た化合物〔XLIV〕とハロゲノピリジンカルボン酸とを縮合して化合物〔XLV〕を得、次いで加水分解して化合物〔XLVII〕を得るか又は、化合物〔XLIII〕とハロゲノピリジンカルボン酸とを縮合して化合物〔XLVI〕を得、次いで還元して化合物〔XLVII〕を得る。さらに、化合物〔XLVII〕と化合物〔III−a〕を反応させて化合物〔XLVIII〕を得、所望により、ヒドロキシメチル基を保護することにより化合物〔IV〕を得る。なお、化合物〔XLIII〕のうち下記化合物〔XLIII−a〕及び化合物〔XLIV〕のうち下記化合物〔XLIV−a〕は、例えば、以下によっても製造することもできる。
【0121】
【化64】
Figure 0003951395
【0122】
(式中、R83は低級アルコキシカルボニル基、R84は低級アルキル基を表し、他の記号は前記と同一意味を有する)
つまり、化合物〔XL−a〕のアミノ基を保護して得た化合物〔XLI−a〕をエステル化し、得られる化合物〔XLII−a〕のヒドロキシ基を保護して化合物〔XLIII−b〕を得る(化合物〔XLI−a〕のヒドロキシ基部位及びカルボン酸部位を一度に保護して化合物〔XLIII−b〕を得てもよい)。次いで、化合物〔XLIII−b〕のアミノ基の保護基を除き、得られる化合物〔XLIII−a〕を還元して化合物〔XLIV−a〕を得る。
【0123】
上記化合物〔II〕及び〔IV〕を製造するに当たり、各中間体化合物は化学反応式に示しているものだけでなく、反応に関与しなければ、その塩またはその反応性誘導体も、適宜、用いることができる。
【0124】
さらに、本発明の目的化合物及び原料化合物の製造に際し、原料化合物ないし各中間体化合物が官能基を有する場合、上記で示した以外にも合成化学の常法により各官能基に適切な保護基を導入し、また、必要が無くなれば、それら保護基を適宜除去してもよい。
【0125】
なお、本発明において、アルキルとしては、炭素数1〜16、とりわけ炭素数1〜8の直鎖状又は分岐鎖状のものがあげられ、低級アルキル及び低級アルコキシとは、炭素数1〜6の直鎖状又は分岐鎖状のものがあげられ、とりわけ炭素数1〜4ものがあげられる。また、低級アルカノイルとは、炭素数2〜7、とりわけ炭素数2〜5の直鎖状又は分岐鎖状のものがあげられ、シクロアルキルとは、炭素数3〜20、とりわけ炭素数3〜12のものがあげられる。シクロ低級アルキルとは、炭素数3〜8、とりわけ炭素数3〜6のものがあげられる。さらに、ハロゲン原子としては、塩素、臭素、フッ素又はヨウ素が挙げられる。
【0126】
【実施例】
実施例 1
(1)4−(3−ピリジル)フタラジン−1(2H)−オン167mgのジメチルホルムアミド5ml溶液に窒素雰囲気下、順次、炭酸カリウム103mg、よう化銅70mg及び2−ブロモ−4−〔6,7−ジメトキシ−2−(4−ピリジル)メチルフタラジン−1(2H)−オン−4−イル〕ピリジン335mgを加えた後、2時間還流する。反応液を冷却後、アンモニア水を加えクロロホルムで抽出する。抽出層を洗浄、乾燥、濃縮した後、シリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=19:1)により精製して4−〔6,7−ジメトキシ−2−(4−ピリジル)メチルフタラジン−1(2H)−オン−4−イル〕−2−〔4−(3−ピリジル)フタラジン−1(2H)−オン−2−イル〕ピリジン216mgを得る。
【0127】
(2)上記(1)で得られた化合物216mgをクロロホルム/メタノール混合溶液(クロロホルム:メタノール=4:1)に溶解し、2M塩酸0.18mlを加えた後、濃縮する。エタノールで共沸後、残さにクロロホルムを加え、ろ取することにより、4−〔6,7−ジメトキシ−2−(4−ピリジル)メチルフタラジン−1(2H)−オン−4−イル〕−2−〔4−(3−ピリジル)フタラジン−1(2H)−オン−2−イル〕ピリジン・2塩酸塩106mgを得る。
【0128】
m.p.:225−230℃(分解)
実施例 2〜5
4−(3−ピリジル)フタラジン−1(2H)−オンと対応化合物[II−e]とを実施例1−(1)及び(2)と同様に処理して第1表記載の化合物を得る。
【0129】
【表1】
Figure 0003951395
【0130】
実施例 6
2−ブロモ−4−(6,7−ジメトキシフタラジン−1−イル)ピリジンと4−(3−ピリジル)フタラジン−1(2H)−オンとを実施例1−(1)及び(2)と同様に処理して4−(6,7−ジメトキシフタラジン−1−イル)−2−〔4−(3−ピリジル)フタラジン−1(2H)−オン−2−イル〕ピリジン・塩酸塩を得る。
【0131】
m.p.:232−236℃(分解)
実施例 7
(1)イソシアノ酢酸メチル18mlのジメチルホルムアミド85ml溶液に窒素雰囲気下、氷冷下で水素化ナトリウム7.85g(62.4% in oil)を加え、室温で30分間撹拌する。3,4−ジメトキシ−6−(2−クロロイソニコチノイル)ベンズアルデヒド52.0gのジメチルホルムアミド170ml溶液に上記溶液を40〜50℃で滴下し、50℃で1時間撹拌する。10%酢酸溶液で中和後、濃縮し、クロロホルムで抽出する。抽出層を洗浄、不溶物をろ取した後、ろ液を乾燥、濃縮する。ろ取した不溶物と合した後、エーテル−メタノールから再結晶して2−クロロ−4−(3−メトキシカルボニル−6,7−ジメトキシイソキノリン−1−イル)ピリジン16.1gを得る。
【0132】
m.p.:246−247℃
(2)上記(1)で得られた化合物12.9gをテトラヒドロフラン300mlに懸濁し、−10℃以下で水素化ビス(メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム21.2ml(70%トルエン溶液)のテトラヒドロフラン溶液50mlを滴下する。徐々に室温まで昇温した後、メタノールを加える。次いで、2M水酸化ナトリウム水溶液90mlを加え、40℃で30分間撹拌する。テトラヒドロフラン層を分取した後、水層を酢酸エチルで抽出する。全有機層を洗浄、乾燥、濃縮した後、残さをシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:アセトン=2:1)で精製し、2−クロロ−4−(3−ヒドロキシメチル−6,7−ジメトキシイソキノリン−1−イル)ピリジン7.44gを得る。
【0133】
m.p.:162−163℃
(3)上記(2)で得られた化合物992mg及びヒドラジン・1水和物32.6mlの溶液を1時間還流する。反応液を冷却後、析出物をろ取し、2−ヒドラジノ−4−(3−ヒドロキシメチル−6,7−ジメトキシイソキノリン−1−イル)ピリジン552mgを得る。
【0134】
m.p.:157−159℃
(4)上記(3)で得られた化合物1.63g、2−ニコチノイル安息香酸1.25g及びエチレングリコール50mlの混合物を120℃で、3時間撹拌する。反応液を冷却後、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、析出物をろ取する。ろ取物をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1)により精製し、4−(3−ヒドロキシメチル−6,7−ジメトキシイソキノリン−1−イル)−2−〔4−(3−ピリジル)フタラジン−1(2H)−オン−2−イル〕ピリジン1.68gを得る。
【0135】
m.p.:>250℃
(5)上記(4)で得られた化合物1.68gをクロロホルム/メタノール混合溶液(クロロホルム:メタノール=10:1)に溶解し、2M塩酸1.62mlを加えた後、濃縮する。エタノールで共沸後、残さにエーテルを加え、ろ取することにより、4−(3−ヒドロキシメチル−6,7−ジメトキシイソキノリン−1−イル)−2−〔4−(3−ピリジル)フタラジン−1(2H)−オン−2−イル〕ピリジン・塩酸塩1.83gを得る。
【0136】
m.p.:257−260℃(分解)
実施例 8−13
2−ヒドラジノ−4−(3−ヒドロキシメチル−6,7−ジメトキシイソキノリン−1−イル)ピリジンと対応カルボン酸化合物[V]とを実施例7−(4)と同様に処理して第2表記載の化合物を得る。
【0137】
【表2】
Figure 0003951395
【0138】
実施例 14
3,4−ジエトキシ−6−(2−クロロイソニコチノイル)ベンズアルデヒドを用いて実施例7−(1)〜(5)と同様に処理して4−(3−ヒドロキシメチル−6,7−ジエトキシイソキノリン−1−イル)−2−〔4−(3−ピリジル)フタラジン−1(2H)−オン−2−イル〕ピリジン・塩酸塩を得る。
【0139】
m.p.:>250℃
実施例 15〜17
2−ヒドラジノ−4−(3−ヒドロキシメチル−6,7−ジエトキシイソキノリン−1−イル)ピリジンと対応カルボン酸化合物[V]とを実施例7−(4)〜(5)と同様に処理して第3表記載の化合物を得る。
【0140】
【表3】
Figure 0003951395
【0141】
実施例 18
2−ヒドラジノ−4−(3−ヒドロキシメチル−6,7−ジエトキシイソキノリン−1−イル)ピリジンと2−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)−3−チオフェンカルボン酸とを実施例7−(4)と同様に処理して4−(3−ヒドロキシメチル−6,7−ジエトキシイソキノリン−1−イル)−2−〔7−(3,4,5−トリメトキシフェニル)チエノ[2,3−d]ピリダジン−4(5H)−オン−5−イル〕ピリジンを得る。
【0142】
m.p.:250−251℃
実施例 19
(1)酢酸80mlに4−(1−クロロ−6,7−ジメトキシ−3−メトキシカルボニルイソキノリン−4−イル)ピリジン6.11g、酢酸ナトリウム1.4g及び10%パラジウム−炭素2.5gを加え、50℃で19時間、加圧下(2.7atm)水素添加を行う。パラジウム−炭素をろ別し、ろ液を濃縮して4−(6,7−ジメトキシ−3−メトキシカルボニルイソキノリン−4−イル)ピリジン4.84gを得る。
【0143】
m.p.:168−170℃(分解)
(2)上記(1)で得られた化合物4.4gの塩化メチレン40ml溶液に0℃でメタクロロ過安息香酸5.1gを加え、0℃で2時間、室温で40時間撹拌する。反応液にチオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出、洗浄、乾燥、濃縮する。残さをシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=20:1)により精製し、4−(6,7−ジメトキシ−3−メトキシカルボニルイソキノリン−4−イル)ピリジン・N−オキシド2.12gを得る。
【0144】
m.p.:220−224℃(分解)
(3)上記(2)で得られた化合物2.07gにオキシ塩化リン20mlを加え、1時間加熱還流する。反応液を濃縮し、残さにクロロホルムを加え、炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、クロロホルムで抽出する。抽出層を洗浄、乾燥、濃縮した後、残さをシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:酢酸エチル=10:1)により精製し、2−クロロ−4−(6,7−ジメトキシ−3−メトキシカルボニルイソキノリン−4−イル)ピリジン1.05gを得る。
【0145】
m.p.:164−168℃(分解)
(4)上記(3)で得られた化合物を実施例7−(2)〜(5)と同様に処理することにより、4−(6,7−ジメトキシ−3−ヒドロキシメチルイソキノリン−4−イル)−2−〔4−(3−ピリジル)フタラジン−1(2H)−オン−2−イル〕ピリジン・塩酸塩145mgを得る。
【0146】
m.p.:231−233℃(分解)
実施例 20
(1)(2S)−1−アセトキシ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−{2−〔4−(3−ピリジル)フタラジン−1(2H)−オン−2−イル〕イソニコチノイルアミノ}プロパン150mgのアセトニトリル5ml溶液にオキシ塩化リン0.29mlを加え、終夜加熱還流する。反応液を室温まで冷却後、炭酸水素ナトリウム水溶液で中和し、クロロホルムで抽出する。抽出層を洗浄、乾燥、濃縮して、残さを酢酸エチルより結晶化して黄色結晶の4−〔(3S)−3−アセトキシメチル−3,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシイソキノリン−1−イル〕−2−〔4−(3−ピリジル)フタラジン−1(2H)−オン−2−イル〕ピリジン136mgを得る。
【0147】
m.p.:177−179℃
(2)上記(1)の化合物200mgを4M塩化水素−ジオキサン溶液0.09mlに加え、4−〔(3S)−3−アセトキシメチル−3,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシイソキノリン−1−イル〕−2−〔4−(3−ピリジル)フタラジン−1(2H)−オン−2−イル〕ピリジン・塩酸塩200mgを得る。
【0148】
m.p.:178−181℃(分解)
実施例 21〜32
対応化合物[IV]を実施例20−(1)及び(2)、又は実施例20−(1)と同様に処理して第4〜6表記載の化合物を得る。
【0149】
【表4】
Figure 0003951395
【0150】
【表5】
Figure 0003951395
【0151】
【表6】
Figure 0003951395
【0152】
実施例 33
(1)4−〔(3S)−3−アセトキシメチル−3,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシイソキノリン−1−イル〕−2−〔4−(3−ピリジル)フタラジン−1(2H)−オン−2−イル〕ピリジン400mgをメタノール20ml、テトラヒドロフラン10mlの混合溶媒に懸濁し、氷冷下、1M水酸化リチウム水溶液1.43mlを滴下する。氷冷下、15分間撹拌した後、室温で3時間反応する。反応液を濃縮し、残さに水を加え、塩化メチレンで抽出する。抽出層を洗浄、乾燥、濃縮し、残さをシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1)により精製し、(3S)−4−(3,4−ジヒドロ−3−ヒドロキシメチル−6,7−ジメトキシイソキノリン−1−イル)−2−〔4−(3−ピリジル)フタラジン−1(2H)−オン−2−イル〕ピリジン230mgを得る。
【0153】
m.p.:235−238℃
(2)上記(1)の化合物200mgを4M塩化水素−ジオキサン溶液0.1mlと反応し、4−〔(3S)−3,4−ジヒドロ−3−ヒドロキシメチル−6,7−ジメトキシイソキノリン−1−イル〕−2−〔4−(3−ピリジル)フタラジン−1(2H)−オン−2−イル〕ピリジン・塩酸塩200mgを得る。
【0154】
m.p.:225−228℃(分解)
実施例 34〜45
4−(3−アセトキシメチル−3,4−ジヒドロ−6,7−ジ低級アルコキシイソキノリン−1−イル)−2−置換ピリジン化合物を実施例33−(1)及び(2)と同様に処理して第7〜9表記載の化合物を得る。
【0155】
【表7】
Figure 0003951395
【0156】
【表8】
Figure 0003951395
【0157】
【表9】
Figure 0003951395
【0158】
実施例 46
1−アセトキシ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−{2−〔4−(3−ピリジル)フタラジン−1(2H)−オン−2−イル〕イソニコチノイルアミノ}プロパンを実施例20−(1)及び(2)と同様に処理して4−(3−アセトキシメチル−3,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシイソキノリン−1−イル)−2−〔4−(3−ピリジル)フタラジン−1(2H)−オン−2−イル〕ピリジン・塩酸塩を得る。
【0159】
m.p.:183−186℃(分解)
実施例 47
4−(3−アセトキシメチル−3,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシイソキノリン−1−イル)−2−〔4−(3−ピリジル)フタラジン−1(2H)−オン−2−イル〕ピリジンを実施例33−(1)及び(2)と同様に処理して4−(3,4−ジヒドロ−3−ヒドロキシメチル−6,7−ジメトキシイソキノリン−1−イル)−2−〔4−(3−ピリジル)フタラジン−1(2H)−オン−2−イル〕ピリジン・塩酸塩を得る。
【0160】
m.p.:236−238℃(分解)
実施例 48
2−ヒドロキシメチル−4−(4−ピリジル)−6,7−ジメトキシ−3−キノリンカルボン酸ラクトン14gをテトラヒドロフラン50mlに懸濁し、−10℃で水素化ビス(メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム20.3ml(70%トルエン溶液)のテトラヒドロフラン10mlの混合溶液を30分間で滴下し、−10℃で1.5時間撹拌する。反応液を0℃で6時間撹拌後、メタノールを加え、次いで0℃で2M水酸化ナトリウム水溶液100mlを加えた後、テトラヒドロフランを留去する。残さを塩化メチレンで抽出、洗浄、乾燥、濃縮する。残さをシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=20:1)により精製し、4−〔2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシキノリン−4−イル〕ピリジン5.12gを得る。
【0161】
m.p.:197−200℃
実施例 49
2−クロロ−4−〔2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシキノリン−4−イル〕ピリジンを実施例7−(3)と同様に処理して2−ヒドラジノ−4−〔2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシキノリン−4−イル〕ピリジンを得る。
【0162】
m.p.:225−227℃
実施例 50
2−ヒドラジノ−4−〔2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシキノリン−4−イル〕ピリジンを実施例7−(4)及び(5)と同様に処理して4−〔2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシキノリン−4−イル〕−2−〔4−(3−ピリジル)フタラジン−1(2H)−オン−2−イル〕ピリジン・塩酸塩を得る。
【0163】
m.p.:216−219℃(分解)
実施例 51
(1)3,4−ジメトキシ−6−(2−クロロイソニコチノイル)アニリン2.93g、アセト酢酸メチル2.16ml、濃塩酸0.1ml及び酢酸30mlを2時間加熱還流する。反応液を室温にした後、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出する。抽出層を洗浄、乾燥、濃縮した後、残さをシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:酢酸エチル=9:1)により精製し、2−クロロ−4−(6,7−ジメトキシ−3−メトキシカルボニル−2−メチルキノリン−4−イル)ピリジン3.0gを得る。
【0164】
m.p.:145−147℃
(2)2−クロロ−4−(6,7−ジメトキシ−3−メトキシカルボニル−2−メチルキノリン−4−イル)ピリジンを実施例7−(2)〜(5)と同様に処理して4−(3−ヒドロキシメチル−6,7−ジメトキシ−2−メチルキノリン−4−イル)−2−〔4−(3−ピリジル)フタラジン−1(2H)−オン−2−イル〕ピリジン・塩酸塩を得る。
【0165】
m.p.:>250℃
実施例 52
(1)2−クロロ−4−(3−ヒドロキシメチル−6,7−ジメトキシキノリン−4−イル)ピリジンを実施例7−(3)と同様に処理して2−ヒドラジノ−4−(3−ヒドロキシメチル−6,7−ジメトキシキノリン−4−イル)ピリジンを得る。
【0166】
m.p.:217−220℃
(2)上記(1)で得た化合物を実施例7−(4)及び(5)と同様に処理して4−(3−ヒドロキシメチル−6,7−ジメトキシキノリン−4−イル)−2−〔4−(3−ピリジル)フタラジン−1(2H)−オン−2−イル〕ピリジン・塩酸塩を得る。
【0167】
m.p.:>250℃
参考例 1
2−ブロモ−4,5−ジメトキシベンズアルデヒドジメチルアセタール21.8gのテトラヒドロフラン80ml溶液に窒素雰囲気下、−50℃以下でn−ブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶液)46.8mlを滴下した後、20分間撹拌する。得られた溶液を窒素雰囲気下、−60℃以下で、2−ブロモ−N,N−ジメチルイソニコチンアミド18.1gのテトラヒドロフラン80ml溶液に滴下し、30分間撹拌する。反応液に酢酸4.5mlを加えた後、水に注ぎ込み、酢酸エチルで抽出する。抽出層を洗浄、乾燥、濃縮した後、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)により精製し、油状の3,4−ジメトキシ−6−(2−ブロモイソニコチノイル)ベンズアルデヒドジメチルアセタール13.9gを得る。
【0168】
参考例 2
3,4−ジメトキシ−6−(2−ブロモイソニコチノイル)ベンズアルデヒドジメチルアセタール13.9g、2M塩酸1mlをアセトン30ml及び水5mlの混合溶媒に加え、室温で2時間撹拌する。アセトンを留去して、残った水層をクロロホルムで抽出する。抽出層を洗浄、乾燥、濃縮した後、シリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:酢酸エチル=4:1)により精製し、3,4−ジメトキシ−6−(2−ブロモイソニコチノイル)ベンズアルデヒド8.65gを得る。
【0169】
m.p.:133−134℃
参考例 3
3,4−ジメトキシ−6−(2−ブロモイソニコチノイル)ベンズアルデヒド8.61gのジオキサン120ml溶液に室温下、レゾルシノール3.25gの酢酸緩衝溶液(pH3.8)60ml溶液を滴下する。次いで、反応液に、次亜塩素酸ナトリウム3.1gの水溶液30mlの溶液を徐々に滴下し、室温で2時間撹拌する。反応液を濃塩酸で約pH1にした後、クロロホルムで抽出する。抽出層を洗浄、乾燥、濃縮し、3,4−ジメトキシ−6−(2−ブロモイソニコチノイル)安息香酸8.07gを得る。
【0170】
m.p.:199−200℃
参考例 4
3,4−ジメトキシ−6−(2−ブロモイソニコチノイル)安息香酸15.2g、ヒドラジン・1水和物15mlをエタノール30mlに加え、1時間加熱還流する。反応液を氷冷後、析出物をろ取することにより、2−ブロモ−4−(6,7−ジメトキシフタラジン−1(2H)−オン−4−イル)ピリジン14.1gを得る。
【0171】
m.p.:>230℃
参考例 5
2−ブロモ−4−(6,7−ジメトキシフタラジン−1(2H)−オン−4−イル)ピリジン362mg、4−ピコリルクロライド・塩酸塩180mg、炭酸カリウム359mgをジメチルホルムアミド10mlに加え、窒素雰囲気下、80℃で3時間撹拌する。反応液に水を加えた後、塩化メチレンで抽出する。抽出層を洗浄、乾燥、濃縮することにより、2−ブロモ−4−〔6,7−ジメトキシ−2−(4−ピリジル)メチルフタラジン−1(2H)−オン−4−イル〕ピリジン355mgを得る。
【0172】
m.p.:182−184℃
参考例 6〜8
2−ブロモ−4−(6,7−ジメトキシフタラジン−1(2H)−オン−4−イル)ピリジンと対応ハロゲノ化合物とを参考例5と同様に処理して第10表記載の化合物を得る。
【0173】
【表10】
Figure 0003951395
【0174】
参考例 9
2−ブロモ−4−(6,7−ジメトキシフタラジン−1(2H)−オン−4−イル)ピリジン362mgのジメチルホルムアミド2ml溶液に窒素雰囲気下、氷冷下で水素化ナトリウム48mg(62.4% in oil)を加え、室温で30分間撹拌する。反応液に、氷冷下でブロモ酢酸メチル0.11mlを加え、15分間撹拌する。水を加え、酢酸エチルで抽出、洗浄、乾燥、濃縮し、2−ブロモ−4−(6,7−ジメトキシ−2−メトキシカルボニルメチルフタラジン−1(2H)−オン−4−イル)ピリジン390mgを得る。
【0175】
m.p.:200−201℃
参考例 10
2−ブロモ−4−(6,7−ジメトキシ−2−メトキシカルボニルメチルフタラジン−1(2H)−オン−4−イル)ピリジン4.34gのテトラヒドロフラン20ml溶液に水素化ホウ素ナトリウム0.76gを加え、加熱還流下、メタノール3.2mlとテトラヒドロフラン5mlの混合溶液を1時間で滴下する。反応液を放冷した後、氷冷下、水を加える。クロロホルムで抽出、洗浄、乾燥、濃縮する。残さをイソプロピルエーテルより再結晶して2−ブロモ−4−(6,7−ジメトキシ−2−ヒドロキシエチルフタラジン−1(2H)−オン−4−イル)ピリジン3.08gを得る。
【0176】
m.p.:208−210℃
参考例 11
3,4−ジメトキシ−6−(2−ブロモイソニコチノイル)ベンズアルデヒド4.5gのメタノール70ml溶液に、ヒドラジン・1水和物0.8mlを滴下する。反応液を氷冷後、析出物をろ取し、メタノールで再結晶して黄色結晶の2−ブロモ−4−(6,7−ジメトキシフタラジン−1−イル)ピリジン4.01gを得る。
【0177】
m.p.:157−159℃
参考例 12
2−ブロモ−4,5−ジメトキシベンズアルデヒドジメチルアセタールと2−クロロ−N,N−ジメチルイソニコチンアミドを用いて参考例1と同様に処理して3,4−ジメトキシ−6−(2−クロロイソニコチノイル)ベンズアルデヒドジメチルアセタールを油状物質として得る。
【0178】
参考例 13
2−ブロモ−4,5−ジエトキシベンズアルデヒドジメチルアセタールと2−クロロ−N,N−ジメチルイソニコチンアミドを用いて参考例1及び参考例2と同様に処理して3,4−ジエトキシ−6−(2−クロロイソニコチノイル)ベンズアルデヒドを得る。
【0179】
m.p.:153−154℃
参考例 14
2−ブロモ−4,5−ジメトキシベンズアルデヒドジメチルアセタールとN,N−ジメチルイソニコチンアミドとを用いて参考例1及び参考例2と同様に処理して3,4−ジメトキシ−6−(2−イソニコチノイル)ベンズアルデヒドを得る。
【0180】
m.p.:128−130℃
参考例 15
3,4−ジメトキシ−6−(2−イソニコチノイル)ベンズアルデヒドを用いて参考例3と同様に処理して3,4−ジメトキシ−6−(2−イソニコチノイル)安息香酸を得る。
【0181】
m.p.:258−260℃(分解)
参考例 16
(1)3,4−ジメトキシ−6−(2−イソニコチノイル)安息香酸50.8g、ブロモマロン酸ジエチルエステル30mlのジメチルホルムアミド500ml溶液に炭酸カリウム24gを加え、室温で4時間撹拌する。溶媒を留去後、水を注ぎ込み酢酸エチルで抽出する。抽出層を洗浄、乾燥、濃縮し、残さをエーテルで結晶化する。得られた結晶を、酢酸300ml及び濃塩酸300mlの混合溶媒に加え、5時間加熱還流した後、反応液を濃縮する。残さをテトラヒドロフランで結晶化し、3−カルボキシ−4−(4−ピリジル)−6,7−ジメトキシイソクマリン23.4gを得る。
【0182】
m.p.:>250℃
(2)3−カルボキシ−4−(4−ピリジル)−6,7−ジメトキシイソクマリン1.86gを2.6Mアンモニア−メタノール100mlに加え、耐圧ビン中、室温で5日間放置する。反応液を濃縮し、水を加えた後、1M塩酸で約pH5にし、濃縮する。残さに4M塩化水素−酢酸エチルを加えた後、室温で20時間撹拌する。反応液を濃縮し、残さをメタノール−クロロホルム(3:2)溶液に溶かし、飽和食塩水で洗浄、乾燥、濃縮する。残さをメタノール/酢酸エチルで再結晶し、3−カルボキシ−4−(4−ピリジル)−6,7−ジメトキシイソキノリン−1(2H)−オン・塩酸塩1.3gを得る。
【0183】
m.p.:>250℃
(3)3−カルボキシ−4−(4−ピリジル)−6,7−ジメトキシイソキノリン−1(2H)−オン・塩酸塩12.6gをオキシ塩化リン200mlに加え、50℃で1.5時間撹拌する。反応液を濃縮後、トルエン200mlを加え、次いでメタノール100ml加える。さらに、0℃でトリエチルアミン15ml加え、室温で30分間撹拌する。反応液を濃縮後、残さに水を加え、クロロホルムで抽出する。抽出層を洗浄、乾燥、濃縮後、残さをシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:酢酸エチル=5:1)により精製し、3−メトキシカルボニル−4−(4−ピリジル)−6,7−ジメトキシイソキノリン−1(2H)−オン6.55gを得る。
【0184】
m.p.:243−245℃(分解)
(4)3−メトキシカルボニル−4−(4−ピリジル)−6,7−ジメトキシイソキノリン−1(2H)−オン6gをオキシ塩化リン100mlに加え、2.5時間加熱還流する。反応液を濃縮後、クロロホルムを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を徐々に注ぎ、20分間撹拌する。有機層を分取して、乾燥、濃縮した後、残さをシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:酢酸エチル=5:1)により精製し、1−クロロ−3−メトキシカルボニル−4−(4−ピリジル)−6,7−ジメトキシイソキノリン5.17gを得る。
【0185】
m.p.:220−222℃(分解)
参考例 17
(1)水素化リチウムアルミニウム7.75gのテトラヒドロフラン200ml懸濁液に3−(3,4−ジメトキシフェニル)−L−アラニンメチルエステル12.2gのテトラヒドロフラン100ml溶液を0℃で徐々に滴下する。反応液を0℃で30分間撹拌後、水7.7ml、10%水酸化ナトリウム水溶液7.7ml及び水23.1mlを徐々に滴下する。反応液を室温で終夜撹拌した後、セライトろ過する。得られたろ液を濃縮し、褐色油状の(2S)−2−アミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−プロパノール10.8gを得る。
【0186】
(2)(2S)−2−アミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−プロパノール2g、2−ブロモイソニコチン酸4.2g、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール・1水和物3.16g及び1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド4.26gを塩化メチレン20mlに加え、室温で終夜撹拌する。反応液を濃縮後、エーテルを加え、不溶物をろ去する。ろ液を濃縮し、(2S)−1−(2−ブロモイソニコチノイルオキシ)−2−(2−ブロモイソニコチノイルアミノ)−3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロパン5gを得た。
【0187】
(3)(2S)−1−(2−ブロモイソニコチノイルオキシ)−2−(2−ブロモイソニコチノイルアミノ)−3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロパン4.68gのメタノール100ml懸濁液に室温で1M水酸化リチウム8.1mlを加え、15分間撹拌する。反応液からメタノールを留去し、塩化メチレンで抽出、洗浄、乾燥、濃縮する。残さをシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:アセトン=5:1)により精製し、(2S)−2−(2−ブロモイソニコチノイルアミノ)−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−プロパノール1.2gを得る。
【0188】
m.p.:151−153℃
(4)(2S)−2−(2−ブロモイソニコチノイルアミノ)−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−プロパノール1.2gのジメチルホルムアミド40ml溶液に、窒素雰囲気下、室温で炭酸カリウム0.88g、ヨウ化銅(I)0.61gを加え、120℃で30分間撹拌する。反応液に4−(3−ピリジル)フタラジン−1(2H)−オン1.42gを加え、130℃で2時間撹拌する。反応液を室温にし、アンモニア水を加えた後、クロロホルムで抽出、洗浄、乾燥、濃縮する。残さをシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:アセトン=1:1)により精製し、(2S)−2−{2−〔4−(3−ピリジル)フタラジン−1(2H)−オン−2−イル〕イソニコチノイルアミノ}−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−プロパノール330mgを得る。
【0189】
m.p.:135−137℃
(5)(2S)−2−{2−〔4−(3−ピリジル)フタラジン−1(2H)−オン−2−イル〕イソニコチノイルアミノ}−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−プロパノール200mgの塩化メチレン5ml溶液に、氷冷下、無水酢酸50μl、トリエチルアミン80μl、触媒量のジメチルアミノピリジンを加え、室温で2時間撹拌する。反応液に氷冷下、メタノール、飽和食塩水を加え、クロロホルムで抽出する。抽出層を洗浄、乾燥、濃縮し、残さをエーテルで結晶化し(2S)−2−{2−〔4−(3−ピリジル)フタラジン−1(2H)−オン−2−イル〕イソニコチノイルアミノ}−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−アセトキシプロパン200mgを得る。
【0190】
m.p.:118−120℃
参考例 18
(1)3−(3,4−ジメトキシフェニル)アラニンエチルエステル12.4g、2−ブロモイソニコチン酸10.9g、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール・1水和物8.23g及び1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド11.1gを塩化メチレン120mlに加え、室温で終夜撹拌する。反応液から不溶物をろ別し、ろ液を濃縮して残さをシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:アセトン=10:1)により精製し、油状のN−(2−ブロモイソニコチノイル)−3−(3,4−ジメトキシフェニル)アラニンエチルエステル13.9gを得る。
【0191】
(2)N−(2−ブロモイソニコチノイル)−3−(3,4−ジメトキシフェニル)アラニンエチルエステル12.8gのテトラヒドロフラン100ml溶液に水素化ホウ素ナトリウム3.3gを加え、加熱還流下、メタノール15mlを3時間で滴下する。反応溶液を氷冷し、水を加え、クロロホルムで抽出、洗浄、乾燥した後、濃縮し油状の2−(2−ブロモイソニコチノイルアミノ)−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−プロパノール10.2gを得る。
【0192】
(3)2−(2−ブロモイソニコチノイルアミノ)−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−プロパノールを参考例17−(4)と同様に処理して2−{2−〔4−(3−ピリジル)フタラジン−1(2H)−オン−2−イル〕イソニコチノイルアミノ}−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−プロパノールを得る。
【0193】
m.p.:147−148℃
(4)2−{2−〔4−(3−ピリジル)フタラジン−1(2H)−オン−2−イル〕イソニコチノイルアミノ}−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−プロパノールを参考例17−(5)と同様に処理して粉末状の2−{2−〔4−(3−ピリジル)フタラジン−1(2H)−オン−2−イル〕イソニコチノイルアミノ}−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−アセトキシプロパンを得る。
【0194】
m.p.:85−87℃
参考例 19
(1)3−(3,4−ジメトキシフェニル)−L−アラニンエチルエステル・塩酸塩66g、トリエチルアミン33.3ml、2−ブロモイソニコチン酸50.6g、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール・1水和物38.4g及び1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド51.7gを塩化メチレン660mlに加え、室温で4時間撹拌する。反応液を洗浄、乾燥、濃縮し、残さをシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:アセトン=10:1)により精製し、N−(2−ブロモイソニコチノイル)−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−L−アラニンエチルエステル93.5gを得る。
【0195】
m.p.:108−109℃
(2)N−(2−ブロモイソニコチノイル)−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−L−アラニンエチルエステルを参考例18−(2)と同様に処理することにより(2S)−2−(2−ブロモニコチノイルアミノ)−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−プロパノールを得る。
【0196】
m.p.:136−138℃
参考例 20−27
(2S)−2−(2−ブロモニコチノイルアミノ)−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−プロパノールと対応する複素環化合物[III−a]とを参考例17−(4)と同様に処理することにより第11表及び第12表記載の化合物を得る。
【0197】
【表11】
Figure 0003951395
【0198】
【表12】
Figure 0003951395
【0199】
参考例 28−35
ピリジン誘導体[XLVIII]を参考例17−(5)と同様に処理することにより第13表及び第14表記載の化合物を得る。
【0200】
【表13】
Figure 0003951395
【0201】
【表14】
Figure 0003951395
【0202】
参考例 36
(1)3,4−ジエトキシベンズアルデヒド234.4g、N−アセチルグリシン95.4g、酢酸ナトリウム49.5gを無水酢酸193mlに加え、1時間加熱還流した後、反応液を放冷した。一晩、冷蔵庫で放置した後、水を加えクロロホルムで抽出する。抽出層を洗浄、乾燥、濃縮し、残さをエタノールで結晶化して4−(3,4−ジエトキシベンジリデン)−2−メチルオキサゾール−5(4H)−オン100.9gを得る。
【0203】
m.p.:117−119℃
(2)4−(3,4−ジエトキシベンジリデン)−2−メチルオキサゾール−5(4H)−オン100gをアセトン200ml及び水400mlに加え、3.5時間加熱還流した後、アセトンを留去する。反応液を室温にした後、析出物をろ取し、水洗してN−アセチル−3−(3,4−ジエトキシフェニル)デヒドロアラニン99gを得る。
【0204】
m.p.:190−193℃
(3)N−アセチル−3−(3,4−ジエトキシフェニル)デヒドロアラニン100.2gの酢酸1000ml懸濁液に10%パラジウム−炭素4gを加えた後、40℃、3気圧で7時間水素添加する。反応液から触媒をろ別後、ろ液を濃縮し、残さをエーテルで結晶化してN−アセチル−3−(3,4−ジエトキシフェニル)アラニン70.1gを得る。
【0205】
m.p.:149−151℃
(4)N−アセチル−3−(3,4−ジエトキシフェニル)アラニン70gを1M塩酸600mlに加え、終夜加熱還流する。反応液を濃縮乾固し、残さをエタノール900mlに懸濁し、−10℃でアセチルクロリド200mlを滴下する。滴下終了後、徐々に室温まで昇温し、室温で終夜撹拌する。反応液を濃縮し、残さに炭酸カリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出する。抽出層を洗浄、乾燥後、4M塩化水素−酢酸エチル溶液を60ml加え濃縮し、エーテルで結晶化して3−(3,4−ジエトキシフェニル)アラニンエチルエステル・塩酸塩63.4gを得る。
【0206】
m.p.:151−152℃
(5)3−(3,4−ジエトキシフェニル)アラニンエチルエステル・塩酸塩を参考例19−(1)及び(2)と同様に処理することにより2−(2−ブロモイソニコチノイルアミノ)−3−(3,4−ジエトキシフェニル)−1−プロパノールを得る。
【0207】
m.p.:97−99℃
参考例 37−40
2−(2−ブロモイソニコチノイルアミノ)−3−(3,4−ジエトキシフェニル)−1−プロパノールと対応する複素環化合物[III−a]とを参考例17−(4)と同様に処理することにより第15表記載の化合物を得る。
【0208】
【表15】
Figure 0003951395
【0209】
参考例 41−44
ピリジン誘導体[XLVIII]を参考例17−(5)と同様に処理することにより第16表記載の化合物を得る。
【0210】
【表16】
Figure 0003951395
【0211】
参考例 45
(1)2−ブロモ−4,5−ジメトキシベンズアルデヒドジメチルアセタールと2−クロロ−N,N−ジエチルイソニコチンアミドを用いて参考例1、参考例2及び参考例3と同様に処理して3,4−ジメトキシ−6−(2−クロロイソニコチノイル)安息香酸を得る。
【0212】
m.p.:201−203℃
(2)3,4−ジメトキシ−6−(2−クロロイソニコチノイル)安息香酸70gのテトラヒドロフラン1800ml溶液に、窒素雰囲気下、室温でトリエチルアミン45.5mlを加え、次いで、−20℃以下でクロロギ酸エチル25mlを滴下し、−20℃で10分間撹拌する。反応液に1.38Mアジ化ナトリウム水溶液500mlを加え、室温で1.5時間撹拌後、酢酸エチルで抽出する。抽出層を洗浄、乾燥、濃縮した後、残さをトルエン1300mlに溶解し、1時間加熱還流する。反応液に氷冷下、濃塩酸を450ml加え、80℃で1時間撹拌する。反応液に氷水を加え、クロロホルムで抽出し、抽出層を洗浄、乾燥、濃縮する。残さを、エーテルで結晶化し、3,4−ジメトキシ−6−(2−クロロイソニコチノイル)アニリン50.3gを得る。
【0213】
m.p.:132−134℃
参考例 46
1,2−ジクロロエタン150mlに氷冷下、塩化ホウ素25gを加え、15分間撹拌する。反応液に、3,4−ジメトキシアニリン36.3gの1,2−ジクロロエタン150mlの溶液を滴下し、次いで4−シアノピリジン27.1gを加える。反応液を終夜加熱還流した後、反応液に2M塩酸を160ml加え、80℃で2時間撹拌する。反応液に氷冷下、2M水酸化ナトリウム水溶液を450ml加え、1,2−ジクロロエタン層を分取する。水層を塩化メチレンで抽出し、有機層を合し、洗浄、乾燥、濃縮する。残さをエーテルで結晶化し、3,4−ジメトキシ−6−イソニコチノイルアニリン13.1gを得る。
【0214】
m.p.:155−158℃
参考例 47
3,4−ジメトキシアニリンと4−シアノピリジン・N−オキシドを用いて参考例46と同様に処理することにより3,4−ジメトキシ−6−イソニコチノイルアニリン・N−オキシドを得る。
【0215】
m.p.:192−194℃
参考例 48
3,4−ジメトキシ−6−イソニコチノイルアニリン13.1gのトルエン100ml懸濁液にテトロン酸5.6g、p−トルエンスルホン酸・1水和物9.66gを加える。反応液をディーン・スターク装置を用いて、10時間加熱還流した後、不溶物をろ取する。ろ取した不溶物に水を加え、氷冷下、炭酸カリウム水溶液でpH9にし、析出した粗結晶をろ取する。得られた粗結晶をジオキサンから再結晶し、2−ヒドロキシメチル−4−(4−ピリジル)−6,7−ジメトキシ−3−キノリンカルボン酸ラクトン14.1gを得る。
【0216】
m.p.:>220℃
参考例 49
3,4−ジメトキシ−6−イソニコチノイルアニリン・N−オキシドを参考例48と同様に処理して2−ヒドロキシメチル−4−(4−ピリジル)−6,7−ジメトキシ−3−キノリンカルボン酸ラクトン・N−オキシドを得る。
【0217】
m.p.:>220℃
参考例 50
2−ヒドロキシメチル−4−(4−ピリジル)−6,7−ジメトキシ−3−キノリンカルボン酸ラクトン・N−オキシド677mg、2−クロロキノリン1.3gをキシレン3mlに加え、16時間加熱還流する。反応液を室温にして、水を加え、塩化メチレンで抽出、洗浄、乾燥、濃縮する。残さををシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:アセトン=2:1)により精製し、2−ヒドロキシメチル−4−{4−〔2−(キノリン−2(1H)−オン−1−イル)〕ピリジル}−6,7−ジメトキシ−3−キノリンカルボン酸ラクトン340mgを得る。
【0218】
m.p.:>220℃
参考例 51
3,4−ジメトキシ−6−(2−クロロイソニコチノイル)アニリン10g、テトロン酸3.76gをトルエン20ml及びトリフルオロ酢酸15mlに加え、ディーン・スターク装置を用いて、2時間加熱還流する。反応液を室温にした後、炭酸カリウム水溶液でpH9にし、塩化メチレンで抽出する。抽出層を洗浄、乾燥、濃縮した後、残さをメタノールから再結晶し、2−ヒドロキシメチル−4−〔4−(2−クロロピリジル)〕−6,7−ジメトキシ−3−キノリンカルボン酸ラクトン8.26gを得る。
【0219】
m.p.:245−246℃
参考例 52
2−ヒドロキシメチル−4−〔4−(2−クロロピリジル)〕−6,7−ジメトキシ−3−キノリンカルボン酸ラクトンを実施例48と同様に処理して2−クロロ−4−〔2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシキノリン−4−イル)〕ピリジンを得る。
【0220】
m.p.:196−199℃
参考例 53
3,4−ジメトキシ−6−(2−クロロイソニコチノイル)アニリン10g及びエトキシメチレンマロン酸ジエチルエステル8.2mlを120℃〜130℃で2時間撹拌する。反応液にエーテルを加え、析出した結晶をろ取する。得られた結晶15.1g、塩化リチウム6.9gをジメチルホルムアミド150mlに加え、窒素雰囲気下、45分間加熱還流する。反応液を室温にした後、水を加え、酢酸エチルで抽出し、洗浄、乾燥、濃縮する。残さをメタノール−塩化メチレンから再結晶し、2−クロロ−4−(3−エトキシカルボニルキノリン−6,7−ジメトキシ−4−イル)ピリジン4.83gを得る。
【0221】
m.p.:191−193℃
参考例 54
2−クロロ−4−(3−エトキシカルボニルキノリン−6,7−ジメトキシ−4−イル)ピリジンを実施例7−(2)と同様に処理して2−クロロ−4−(3−ヒドロキシメチル−6,7−ジメトキシキノリン−4−イル)ピリジンを得る。
【0222】
m.p.:183−185℃
【0223】
【発明の効果】
本発明の目的化合物〔I〕又はその薬理的に許容し得る塩は、優れた気管支収縮抑制作用及び/又は抗気道炎症作用を有し、喘息の予防・治療剤として有用である。即ち、本発明の目的化合物〔I〕は、ヒスタミンや抗原により誘発される気管支収縮を、効果的に抑制する。
【0224】
また、本発明の目的化合物〔I〕又はその薬理的に許容し得る塩は、心臓等に対する副作用をほとんど示さず、選択的に気管支収縮抑制作用を示すとともに、低毒性であり、医薬として高い安全性を示すという優れた特性を有する。テオフィリンの場合、血圧低下、心悸亢進等心臓への副作用が知られているが、本発明の目的化合物〔I〕又はその薬理的に許容し得る塩はかかる副作用を実質的に示さず、優れた抗喘息作用を有する。

Claims (7)

  1. 一般式〔I〕:
    Figure 0003951395
    (式中、Aは式:
    Figure 0003951395
    で示される基、
    〔但し、R及びRは同一又は異なって、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル基で保護されたヒドロキシ基、 31 はヒドロキシメチル基、点線は二重結合の存在又は不存在を表す。〕、
    及びR は互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに
    (1)オキソ基置換ジヒドロイソキノリル基、
    (2)オキソ基置換ジヒドロフタラジニル基及び
    (3)オキソ基置換チエノピリダジニル基から選ばれる双環式複素環式基を形成し、該双環式複素環式基は
    (a)ハロゲン原子、
    (b)炭素数1〜6の直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシ基、
    (c)モルホリノ基で置換された炭素数1〜6の直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシ基、
    (d)ピリジル基で置換された炭素数1〜6の直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシ基、
    (e)炭素数1〜6の直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル基、
    (f)ピリジル基、
    (g)チアゾリル基、
    (h)フェニル基(該フェニル基は、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル基で置換されたアミノ基又はハロゲン原子で置換されていてもよい)および
    (i)チエニル基
    から選ばれる基で置換されていてもよいことを表す。)
    で示される化合物又はその薬理的に許容し得る塩。
  2. Aが式:
    Figure 0003951395
    で示される基、R 及びR が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに
    (1)オキソ基置換ジヒドロフタラジニル基及び
    (2)オキソ基置換ジヒドロイソキノリル基から選ばれる双環式複素環式基(該双環式複素環式基は
    (a)モルホリノ基で置換された炭素数1〜6の直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシ基、
    (b)ピリジル基で置換された炭素数1〜6の直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシ基、
    (c)ピリジル基および
    (d)炭素数1〜6の直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル基で置換されたアミノ基で置換されていてもよいフェニル基
    から選ばれる基で置換されていてもよい)を形成する請求項1記載の化合物。
  3. Aが式:
    Figure 0003951395
    で示される基、R 及びR が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに
    (1)オキソ基置換ジヒドロフタラジニル基及び
    (2)オキソ基置換チエノピリダジニル基から選ばれる双環式複素環式基(該双環式複素環式基は
    (a)ハロゲン原子、
    (b)炭素数1〜6の直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシ基、
    (c)炭素数1〜6の直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル基、
    (d)ピリジル基、
    (e)ハロゲン原子、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシ基及び炭素数1〜6の直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル基で置換されたアミノ基から選ばれる基で置換されていてもよいフェニル基、
    (f)チアゾリル基及び
    (g)チエニル基
    から選ばれる基で置換されていてもよい)を形成する請求項1記載の化合物。
  4. 4−〔(3S)−3,4−ジヒドロ−3−ヒドロキシメチル−6,7−ジメトキシイソキノリン−1−イル〕−2−〔4−(3−ピリジル)フタラジン−1−(2H)−オン−2−イル〕ピリジン又はその薬理的に許容し得る塩。
  5. 4−(3−ヒドロキシメチル−6,7−ジメトキシイソキノリン−1−イル)−2−〔4−メチルフタラジン−1−(2H)−オン−2−イル〕ピリジン又はその薬理的に許容し得る塩。
  6. 4−(3−ヒドロキシメチル−6,7−ジメトキシイソキノリン−1−イル)−2−〔4−(2−チアゾリル)フタラジン−1−(2H)−オン−2−イル〕ピリジン又はその薬理的に許容し得る塩。
  7. 4−〔(3S)−3,4−ジヒドロ−3−ヒドロキシメチル−6,7−ジメトキシイソキノリン−1−イル〕−2−〔5−(2−モルホリノエトキシ)イソキノリン−1−(2H)−オン−2−イル〕ピリジン又はその薬理的に許容し得る塩。
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