JP3951020B2 - ガラス材料の加工方法及びその方法で加工されたガラス材料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザー照射を用いたシリカガラス材料の加工方法及びその方法で加工されたガラス材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ガラス材料の表面加工の方法としては、予め軟化させたガラス表面に金型を押し付けて成形する方法、マスクによるパターンニングの後に化学的なエッチング処理を行う方法、ガラス表面に直接レーザー光を照射してガラスを溶融もしくは蒸発させる方法などが知られている。それらの内、金型による方法は、融点が高く高粘性のガラスに対して適用することが困難であり、かつ微細な加工も困難であるため、エッチングやレーザーアブレーションによる微細加工方法がしばしば採用されている。
【0003】
しかし、エッチングやレーザーアブレーションによる加工方法は、窪んだ形状の形成には適しているが、隆起形状を形成するためには、隆起部分として残存させる部分以外の部分を除去する加工を行う必要があり、その制御は複雑で困難である。近年の半導体製造において使用されている微細加工技術を利用すれば、任意形状の作製が可能であり、隆起部分として残存させる部分以外の部分の除去も可能ではあるが、これに要する時間とコストは膨大である。
【0004】
この問題を克服しガラス表面に隆起形状を形成する方法として、レーザー光をガラス表面に照射して加熱を行い、照射部分を溶融させて隆起形状を生成する方法(下記特許文献1参照)や、カルコゲナイドガラスに関しては、バンドギャップエネルギーよりも大きいエネルギーのレーザー光を照射し、その表面に体積変化による隆起形状を形成する方法(下記特許文献2参照)が開示されている。
【0005】
また、本願発明者は、体積減少もしくは体積増加させたガラスに熱を与えて隆起形状を形成する方法(下記特許文献3参照)を発明し、さらにこの方法を改良して特願2002−005482、特願2002−195355として出願している。
【0006】
このような隆起形状を持ったガラスは、高いレンズ性能を示すことが知られており、種々の光学レンズに応用されている。また、別の用途として、表面をパターニングされたガラス基板は、記録媒体(コンピュータ用ハードディスク等)用の特殊基板等としても利用されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−11224号公報
【0008】
【特許文献2】
特開平8−86903号公報
【0009】
【特許文献3】
特開2002−255579号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、レーザー光をガラス表面に照射し、加熱、溶融させて隆起形状を形成する方法や、体積減少もしくは体積増加させたガラスに熱を与えて隆起形状を形成する方法では、隆起形状を形成する領域が、ガラス表面上のレーザー光の照射領域と同程度の大きさの領域、もしくはそれよりも大きい領域になってしまうという問題があった。
【0011】
従って、レーザー光の照射領域に制限されるこのような方法は、多様な応用が期待できる微小光学素子や微細パターンの製造において、大きな制限となるものであった。
【0012】
上記の課題を解決するために、本発明は、シリカガラスにおいてレーザー光の照射領域よりも小さい領域に隆起形状を形成することができるガラス材料の加工方法及びその方法で加工されたガラス材料を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本願発明者は、上記した従来技術の問題に鑑みて研究を進めた結果、不純物を含まない純粋なシリカガラスもしくは数パーセントの添加物を含有するシリカガラスの表面に、鋭くレーザー光を集光することにより、レーザー光の照射領域よりも小さい領域において隆起を形成できることを見出した。この加工方法は、製品として提供されている一般的なシリカガラスに対して有効であるだけではなく、予め体積減少させたシリカガラスに対しても有効であり、加熱による体積膨張とは明らかに異なる効果を得ることが可能であることが分かり、ここに本発明を完成するに至った。
【0014】
即ち、上記の課題を解決するために、本発明に係るガラス材料の加工方法(1)は、レーザー光を照射してガラス材料を加工する方法であって、前記ガラス材料がシリカガラスであり、集光手段によって、前記レーザー光の光軸と集光後の前記レーザー光の境界面とが成す集光角度が、1.5°以上1.67°以下になるように、前記レーザー光を集光し、集光後の前記レーザー光を、前記ガラス材料の表面に所定時間照射し、前記ガラス材料の表面上の前記レーザー光の照射領域よりも小さい領域を隆起させることを特徴としている。
【0015】
また、本発明に係るガラス材料の加工方法(2)は、上記のガラス材料の加工方法(1)において、前記レーザー光が、炭酸ガスレーザー光であることを特徴としている。
【0016】
また、本発明に係るガラス材料の加工方法(3)は、上記のガラス材料の加工方法(1)又は(2)において、前記ガラス材料が、2000wt・ppm以下のOH基、2000wt・ppm以下の金属、1wt・%以下の塩素、又は8wt・%以下のフッ素を含有するシリカガラスであることを特徴としている。
【0017】
また、本発明に係るガラス材料の加工方法(4)は、上記のガラス材料の加工方法(1)〜(3)の何れかにおいて、前記ガラス材料が、加熱により非可逆的な体積変化を生じるガラスであることを特徴としている。
【0018】
また、本発明に係るガラス材料の加工方法(5)は、上記のガラス材料の加工方法(1)〜(4)において、前記レーザー光が、パルスレーザー光であることを特徴としている。
【0019】
また、本発明に係るガラス材料の加工方法(6)は、上記のガラス材料の加工方法(1)〜(5)において、前記ガラス材料の表面上の前記照射領域の位置を変化させることを特徴としている。
【0020】
また、本発明に係るガラス材料の加工方法(7)は、上記のガラス材料の加工方法(6)において、前記照射領域の位置の変化に応じて、前記レーザー光の強度を変化させることを特徴としている。
【0021】
また、本発明に係るガラス材料(1)は、上記のガラス材料の加工方法(1)〜(7)によって形成された隆起を表面に有することを特徴とする。
【0023】
また、本発明に係るガラス基板は、上記のガラス材料(1)から成ることを特徴としている。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態に関して説明する。
【0025】
図1は、本発明に係るガラス材料の加工方法を実施する状態を概略的に示した構成図である。本発明に係るガラス材料の加工方法では、図1に示したように、レーザー光発生装置(図示せず)からのレーザー光1を集光レンズ2に導き、集光前のレーザー光1の光束の直径d1を直径d2まで集光させて、隆起形状を形成する対象であるガラス3の表面に照射する。
【0026】
ここで、ガラス3はシリカガラスであり、レーザー光1は、赤外領域(波長約0.8μm以上)の波長のレーザー光である。さらに、レーザー光1は、ガラス3によって吸収され易い5μm以上の波長であることがより望ましい。例えば、炭酸ガスレーザー光を使用すれば、シリカガラスに効率的に吸収される。炭酸ガスレーザー光の代表的な基本波長は10.6μmであるが、炭酸ガスレーザー発生装置には9.6μm、9.3μmなど種々の基本波長を発生するものがあり、これらを使用してもよい。
【0027】
さらに、レーザー光1は、図1に示したように、レーザー光1の光軸と、集光レンズ2を透過した後のレーザー光1の境界面とが成す角度(以下、集光角度と記す)θが1.5°以上の角度、より望ましくは1.5°〜45°の範囲の角度になるように、集光レンズ2によって鋭く集光される。集光角度θは、集光レンズ2の位置におけるレーザー光1の光束の半径R(=d1/2)と集光レンズ2からレーザー光1が焦点を結ぶ位置までの距離Lとを使用して、θ=tan-1(R/L)によって計算した値である。
【0028】
ガラス3と集光レンズ2との距離は、集光前のレーザー光1の光束の直径d1、及び集光レンズ2の焦点距離を考慮し、ガラス3の表面上に直径d2の所望の照射領域が得られるように設定する。
【0029】
レーザー光1の照射方法は、連続照射を1回行う方法でも、所定のパルス幅のレーザーパルスを繰返し照射する方法の何れでもよく、照射するレーザー光1の強度、照射時間、パルス幅、パルス周期は、過度の温度上昇によるガラスの蒸発が生じない範囲であればよい。
【0030】
このように集光されたレーザー光1が焦点を結ぶ近傍にガラスを設置することで、照射されるレーザー光1の照射領域(直径d2)よりも小さい領域に隆起形状を形成することができる。
【0031】
また、加工対象のガラス3は、不純物を含まない、即ち不純物が0wt・%の純粋なシリカガラスであることが望ましいが、若干の不純物や強制的にドープした元素を含むシリカガラスであってもよい。若干の不純物を含有するシリカガラスに対しても、上記の方法によってレーザー光1の照射領域よりも狭い範囲を隆起させることができる。例えば、2000wt・ppm以下のOH基もしくは金属不純物を含有するシリカガラス、1wt・%以下の塩素、又は8wt・%以下のフッ素を含有するシリカガラスは、熱的性質が純粋なシリカガラスとほぼ同じであるので、これらを加工対象とすることができる。
【0032】
また、これらのシリカガラスに対して、高圧力による圧縮、加速粒子ビーム(電子線、中性子線など)の照射などを行うことによって得られる、加熱により非可逆的な体積変化を生じ、冷却しても元に戻らないシリカガラス材料も加工対象となり得る。
【0033】
また、レーザー光1を連続照射しながら、集光レンズ2の位置及びレーザー光1の光路を適切に変化させて、集光レンズ2を介して集光されるレーザー光1のガラス3の表面上の集光位置を変化させることによって、所定の直線状又は曲線状に隆起を形成することができる。さらに、一定強度のレーザー光1がガラス3の表面上に集光される集光位置の移動速度を変化させること、又は、集光位置の変化に応じて、レーザー光1の強度やパルス幅を変化させることによって、場所に応じて高さが変化する、所定の直線状又は曲線状の隆起を形成することができる。
【0034】
【実施例】
以下に実施例を示し、本発明の特徴とするところをより一層明確にする。
【0035】
(実施例1)
隆起形状を形成する対象物として、合成シリカガラス(OH基の含有量1200wt・ppm)を10mm角×1mm厚さに加工し、表面を光学研磨したガラス基板を使用した。水平にガラス基板を設置し、ガラス基板表面から110mm離れた位置に焦点距離101.6mm(4インチ)のZnSeの片凸レンズを設置した。この配置で、炭酸ガスレーザー発生装置からの0.51Wのレーザー光(光束の直径d1=約6mm)を、片凸レンズの光軸に平行に入射して集光し、ガラス基板表面に2分間連続的に照射した。
【0036】
片凸レンズに入射するレーザー光の光束の直径d1を約6mmとしたことで、ガラス基板表面の照射領域の直径d2は約100μmとなり、入射するレーザー光の集光角度θは1.54°であった。
【0037】
照射後のガラス基板表面を表面粗さ計により計測した結果、図2に示した断面形状を表わすグラフを得ることができた。図2において、縦軸はガラス基板表面の平坦部分を基準とするガラス基板表面の高さ(μm)、横軸はピーク位置からの距離(μm)であり、便宜上、図2の左方向を負とした。図2から分かるように、レーザー光の照射によって、直径約30μmの範囲に、中心の高さが1.7μmの隆起形状を形成することができた。この隆起形状の大きさ(直径約30μm)は、ガラス基板表面に照射したレーザー光の照射領域(d2=約100μm)の約3分の1であった。
【0038】
(実施例2)
隆起形状を形成する対象物として、熱によって非可逆的な体積変化を生じるガラスを使用した。合成シリカガラス(OH基の含有量1200wt・ppm)を、1GPaの圧力、1200℃の環境で2時間加熱した。処理後のガラスの体積は3.7%減少した。このガラスは、加熱によって非可逆的な体積変化を生じるガラスである。このガラスを10mm角×1mm厚さに加工し、表面を光学研磨したガラス基板を、隆起形状を形成する対象物として使用した。
【0039】
水平にガラス基板を設置し、ガラス基板表面から110mm離れた位置に焦点距離101.6mm(4インチ)のZnSeの片凸レンズを設置し、この配置で、炭酸ガスレーザー光発生装置からの0.45Wのレーザー光(光束の直径d1=約6mm)を、片凸レンズの光軸に平行に入射して集光し、ガラス基板表面に連続的に照射した。
【0040】
片凸レンズに入射するレーザー光の光束の直径d1を約6mmとしたことで、実施例1と同様に、ガラス基板表面の照射領域の直径d2は約100μmであり、入射するレーザー光の集光角度θは1.54°であった。
【0041】
上記の条件でレーザー光を1分間連続的に照射した後に、ガラス基板の表面を、実施例1と同様に、表面粗さ計により計測した。その結果、直径約100μmの範囲に、中心の高さが約0.7μmの隆起を形成することができた。これは、従来から知られている、加熱によって非可逆的な体積変化を生じるガラス材料において見られる効果である。
【0042】
一方、上記の条件でレーザー光を20分間連続的に照射した後に、ガラス基板の表面を表面粗さ計により計測した。その結果、図3に示した断面形状を表わすグラフを得ることができた。図3において、縦軸、横軸は図2と同様である。図3から分かるように、レーザー光の照射によって、直径約30μmの範囲に、中心の高さが4.6μmの隆起を形成することができた。この隆起部分の大きさ(直径約30μm)は、ガラス表面に照射したレーザー光の照射領域(d2=約100μm)の約3分の1であった。
【0043】
図3において、中心の高さが4.6μmの隆起形状の周囲に形成されている直径約100μmの緩やかな隆起は、上記したレーザー光を1分間連続照射して得られる隆起である。即ち、体積を減少させた、加熱によって非可逆的な体積変化を生じるガラスに、レーザー光を長時間連続的に照射すると、まず従来から知られている体積変化が起こり、この変化が完了した後に、本発明の効果である、照射したレーザー光の照射領域よりも小さい領域に隆起(従来から知られている体積変化後の表面から約3.9μmの高さ)が形成されたことが分かる。
【0044】
(実施例3)
実施例2と同様に、隆起形状を形成する対象物として、熱によって非可逆的な体積変化を生じるガラスを使用した。合成シリカガラス(塩素の含有量2000wt・ppm)を、1GPaの圧力、1200℃の環境で2時間加熱した。処理後のガラスの体積は3.6%減少した。このガラスは、加熱によって非可逆的な体積変化を生じるガラスである。このガラスを10mm角×1mm厚さに加工し、表面を光学研磨したガラス基板を、隆起形状を形成する対象物として使用した。
【0045】
水平にガラス基板を設置し、ガラス基板表面から110mm離れた位置に焦点距離101.6mm(4インチ)のZnSeの片凸レンズを設置した。この配置で、炭酸ガスレーザー光発生装置から出力される、パルス幅14ms、繰返し周期約17ms(周波数60Hz)、0.45Wのパルスレーザー光(光束の直径d1=約6.5mm)を、片凸レンズの光軸に平行に入射して集光し、ガラス基板表面に照射した。
【0046】
片凸レンズに入射するレーザー光の光束の直径d1を約6.5mmとしたことで、ガラス基板表面の照射領域の直径d2は約80μmであり、入射するレーザー光の集光角度θは1.67°であった。
【0047】
上記の条件でレーザーパルスを600パルス照射した後に、ガラス基板の表面を、実施例1、2と同様に、表面粗さ計により計測した。その結果、直径約80μmの範囲に、中心の高さが約0.4μmの隆起を形成することができた。これは、実施例2と同様に、従来から知られている、加熱によって非可逆的な体積変化を生じるガラス材料において見られる効果である。
【0048】
一方、上記の条件でレーザーパルスを8600パルス照射した後に、ガラス基板の表面を表面粗さ計により計測した。その結果、図4に示した断面形状を表わすグラフを得ることができた。図4において、縦軸、横軸は図2、3と同様である。図4から分かるように、レーザー光の照射によって、直径約25μmの範囲に、中心の高さが2.1μmの隆起を形成することができた。この隆起部分の大きさ(直径約25μm)は、ガラス表面に照射したレーザー光の照射領域(d2=約80μm)の約3分の1であった。
【0049】
実施例2と同様に、図4において、中心の高さが2.1μmの隆起部分の周囲に形成されている直径約80μmの緩やかな隆起は、上記したレーザー光を600パルス照射して得られる隆起である。即ち、体積を減少させた、加熱によって非可逆的な体積変化を生じるガラスに、パルスレーザー光を長時間照射すると、従来から知られている体積変化が完了した後に、本発明の効果である、照射したレーザー光の照射領域よりも小さい領域に隆起(従来から知られている体積変化後の表面から約1.7μmの高さ)が形成されたことが分かる。
【0050】
(比較例)
本発明の効果をより具体的且つ明確に示すために、従来の方法による隆起形成の結果を比較例として説明する。
【0051】
従来の照射方法(特願2002−195355等参照)に従って、焦点距離190.5mm(7.5インチ)のZnSeレンズをシリカガラス基板表面から219mm離れた位置に設置し、炭酸ガスレーザー発生装置からの5Wのレーザー光(光束の直径d1=約6mm)を、シリカガラス基板表面に連続的に照射した。レンズに入射するレーザー光の光束の直径d2を約6mmとしたことで、ガラス基板表面上の照射領域の直径d2は約200μmであり、レーザー光の集光角度θは、上記の実施例1〜3における集光角度よりも小さい0.76°であった。
【0052】
30秒間、又はガラス基板の蒸発による陥没が発生しない時間範囲で、長時間連続的に照射しても(パルスレーザー光の場合には2000パルス以上照射しても)、上記の実施例1〜3で示したような照射領域よりも小さい領域に鋭い隆起形状は形成されなかった。
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、シリカガラス表面上のレーザー光の照射領域よりも小さい領域に、鋭い隆起形状を形成することができる。
【0054】
従って、シリカガラスの特徴である紫外領域から近赤外領域の優れた透光性を維持しながら、ガラス表面に微細な隆起を形成できることから、本発明を応用して、信号伝送用の光源素子(レーザーダイオード)や受光素子(フォトダイオード)とファイバとを接続するための極微光学レンズやレンズアレイなどの光学素子を製造することが可能となる。
【0055】
また、ガラス表面に幾何学的な凹凸を形成できるので、基板の光反射を抑制する表面処理や、磁気ディスク用の基板のような表面に微細な突起を形成することが要求されるガラス基板などの製造にも、本発明を応用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るガラス材料の加工方法を実施する状態を概略的に示す構成図である。
【図2】 実施例1でガラス基板表面に形成された隆起の断面形状を表すグラフである。
【図3】 実施例2でガラス基板表面に形成された隆起の断面形状を表すグラフである。
【図4】 実施例3でガラス基板表面に形成された隆起の断面形状を表すグラフである。
【符号の説明】
1 レーザー光
2 集光レンズ
3 ガラス
d1 集光前のレーザー光の光束の直径
d2 照射領域の直径
θ 集光角度
Claims (9)
- レーザー光を照射してガラス材料を加工する方法であって、
前記ガラス材料がシリカガラスであり、
集光手段によって、前記レーザー光の光軸と集光後の前記レーザー光の境界面とが成す集光角度が、1.5°以上1.67°以下になるように、前記レーザー光を集光し、
集光後の前記レーザー光を、前記ガラス材料の表面に所定時間照射し、
前記ガラス材料の表面上の前記レーザー光の照射領域よりも小さい領域を隆起させることを特徴とするガラス材料の加工方法。 - 前記レーザー光が、炭酸ガスレーザー光であることを特徴とする請求項1に記載のガラス材料の加工方法。
- 前記ガラス材料が、2000wt・ppm以下のOH基、2000wt・ppm以下の金属、1wt・%以下の塩素、又は8wt・%以下のフッ素を含有するシリカガラスであることを特徴とする請求項1又は2に記載のガラス材料の加工方法。
- 前記ガラス材料が、加熱により非可逆的な体積変化を生じるガラスであることを特徴とする請求項1〜3の何れかの項に記載のガラス材料の加工方法。
- 前記レーザー光が、パルスレーザー光であることを特徴とする請求項1〜4の何れかの項に記載のガラス材料の加工方法。
- 前記ガラス材料の表面上の前記照射領域の位置を変化させることを特徴とする請求項1〜5の何れかの項に記載のガラス材料の加工方法。
- 前記照射領域の位置の変化に応じて、前記レーザー光の強度を変化させることを特徴とする請求項6に記載のガラス材料の加工方法。
- 請求項1〜7の何れかの項に記載のガラス材料の加工方法によって形成された隆起を表面に有することを特徴とするガラス材料。
- 請求項8に記載のガラス材料から成ることを特徴とするガラス基板。
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