JP3948283B2 - 画像データ照合方法、画像データ照合装置、及びプログラム - Google Patents

画像データ照合方法、画像データ照合装置、及びプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データを照合する技術に関し、特に、画像データの照合処理に要する処理量の削減に寄与する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像データを照合する技術の適用分野のひとつに指紋照合の分野がある。
指紋画像データの照合方法について様々な技術が従来から提案されている。ここではそのような技術のひとつを説明する。
【0003】
この照合方法では、指紋画像を表現している予め登録されているデータ(以下、「登録指紋画像データ」と称することとする)と、この登録指紋画像データに対して照合を行なう被験者の指紋の画像を表現しているデータ(以下、「照合指紋画像データ」と称することとする)とに対して以下の(1)から(5)までの手順に示す処理を施すことによって両者の照合が行なわれる。
(1)登録指紋画像データで表現されている登録指紋画像A内に複数の矩形領域Ai (但しi=1〜N、Nは2以上の整数)を定義して配置する。
(2)照合指紋画像データで表現されている照合指紋画像B内でAi と同一形状の矩形領域を走査させながら、その矩形領域内の画素データとAi 内の画素データとの相関係数を算出する。
(3)B内の矩形領域のうち、上述した(2)の処理によって算出された相関係数が最大であるもの、すなわちAi との相関が最も高いことを示したものを検出して矩形領域Bi とする。
(4)Aに定義された矩形領域Ai の分布とBから検出された矩形領域Bi の分布とを比較し、その比較結果に基づいてAとBとの同一性を評価する。
(5)(4)においてAとBとの同一性が否定されたならば、AまたはBを所定の角度の範囲内で少しずつ回転させて(1)から(4)の処理を繰り返し、AとBとの同一性を評価する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した指紋画像データの照合方法の(4)の処理におけるAとBとの同一性の評価手法は、矩形領域の分布における相対的な位置の両者間でのズレ量が所定の閾値よりも小さければ両者は同一であると評価し、一方大きければ両者は同一でないと評価するというものである。このため、この閾値を小さく設定すれば、両者を同一と判定する基準が高くなるので、他人を本人と間違えてしまう確率(この確率を「他人受入率」と称することとする)は低くなるものの、本人を他人と間違えてしまう確率(この確率を「本人拒否率」と称することとする)は高くなる。一方、この閾値を大きく設定すれば、本人拒否率は低くなるものの、他人受入率は高くなる。
【0005】
以上のように、本人拒否率と他人受入率とはトレードオフの関係にあり、これらの本人拒否率及び他人受入率を改善させるためには計算量の増大が避けられなかった。
以上の問題を鑑み、画像データの照合において、同一起源の画像を同一でないと誤認する確率及び異なる起源の画像を同一であると誤認する確率の維持・向上を図りつつ、照合のための処理量を削減することが本発明が解決しようとする課題である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、第一の画像を表現している画像データと第二の画像を表現している画像データとを照合して該第一の画像と該第二の画像との類似の程度を判定する画像データ照合方法及び画像データ照合装置、並びに画像データ照合処理をコンピュータに行なわせるためのプログラムを前提とする。
【0007】
そして、本発明の態様のひとつである画像データ照合方法では、複数の第一の領域及び複数の第二の領域についての前記第一の画像における配置の定義を取得し、前記第一の領域の各々について、該第一の領域と最大の相関関係を有する第一最大相関領域を、前記第二の画像における所定の領域から検出する第一の検出を行ない、前記第一の領域相互の位置関係と前記第一最大相関領域相互の位置関係との相違に基づいて前記類似の程度についての第一の判定を行ない、前記第一の判定による類似の程度が第一の所定の程度を満たしているときに、前記第二の領域の各々について、該第二の領域と最大の相関関係を有する第二最大相関領域を、前記第二の画像においての前記所定の領域よりも広い領域から検出する第二の検出を行ない、前記第二の領域相互の位置関係と前記第二最大相関領域相互の位置関係との相違に基づいて前記類似の程度についての第二の判定を行ない、前記第一の判定による類似の程度が前記第一の所定の程度を満たしていないとき、または前記第二の判定による類似の程度が第二の所定の程度を満たしていないときに、前記第一の画像における前記第一の領域及び前記第二の領域についての前記配置の定義の変更を行ない、前記変更により変更された前記配置の定義に従って前記第一の検出及び前記第一の判定を再度行なうようにすることによって前述した課題を解決する。
【0008】
ここで、前記第一の画像及び前記第二の画像は、例えば指紋を表す画像である。
上記の方法において、第一の画像と第二の画像とが同一のものを表しているのであれば、第一の画像から抽出された部分領域と最大の相関関係を有する最大相関領域の第二の画像上の位置は、その最大相関領域の検出の範囲を第二の画像上で多少狭めても変化しないため、同一起源の画像を同一でないと誤認する確率には影響が少ない。本発明ではこのことを利用する。
【0009】
すなわち、第一の画面に配置が定義された第一の領域相互の位置関係と、検出範囲を狭めて行なわれる第一の検出で検出された第一最大相関領域相互の位置関係との類似の程度を判定する第一の判定を行ない、その類似の程度が高いと判定されたときにのみ、第一の画面に配置が定義された第二の領域相互の位置関係と、検出範囲を第一の検出以上に広げて行なわれる第二の検出で検出された第二最大相関領域相互の位置関係との類似の程度を判定する第二の判定を行なうようにする。
【0010】
第一の検出の結果に基づいて行なわれる第一の判定によって類似の程度が低いと判定されたときには、前述したように検出範囲の狭い第一の検出を行なっても同一起源の画像を同一でないと誤認する確率には影響が少ないため、検出範囲を広げて判定を行なうまでもなく、第一の画像と第二の画像とは現在の領域配置の定義においては異なるものであると直ちに判別することが可能である。従って、上述した方法によれば、第一の検出において検出範囲を狭めた分だけ検出のための処理量を削減することができる。しかも、この第一の検出は第一の画像における領域配置の定義を変更しつつ繰り返し行なわれるので、この繰り返し回数に応じて処理量の削減効果が増大する。
【0011】
なお、上述した本発明に係る画像データ照合方法における前記第二の判定において、前記類似の程度が前記第二の所定の程度を満たすときには、前記第一の画像と前記第二の画像とは同一のものを表していると判別するようにすることができる。
【0012】
こうすることにより、検出範囲の狭い第一の検出に基づく第一の判定を行なうことによって生じ得る異なる起源の画像を同一であると誤認する確率の上昇が、検出範囲の広い第二の検出に基づく第二の判定を行なうことによって打ち消されるので、照合のための処理量を削減しつつ、異なる起源の画像を同一であると誤認する確率の維持・低減が図られた画像データの照合結果の提示が可能となる。
【0013】
また、前述した本発明に係る画像データ照合方法において、前記第一の領域及び前記第二の領域についての前記第一の画像における配置の定義を所定の範囲内で変更しても、前記第一の判定において前記類似の程度が所定の程度を満たしていないときには、該第一の画像と前記第二の画像とは異なるものを表していると判別するようにすることができる。
【0014】
こうすることにより、照合のための処理量を削減しつつ、同一起源の画像を同一でないと誤認する確率の維持が図られた画像データの照合結果の提示が可能となる。
また、前述した本発明に係る画像データ照合方法における前記定義の変更によって、前記第一の領域及び前記第二の領域の配置が前記第一の画像上において回転移動するようにすることができる。
【0015】
こうすることにより、第一の画像と第二の画像とが同一のものを表しているにも拘らず、両画像間で回転方向のずれを生じていたためにその両者が異なるものであると誤認してしまう問題が解消される。
なお、このときに、前記第二の判定において前記類似の程度が所定の程度を満たしていなかったときであっても、前記第一の領域についての前記第一の画像における配置の定義を変更したときに、前記第一の判定において前記類似の程度が所定の程度を満たしたときには、該第一の画像と前記第二の画像とは同一のものを表していると判別するようにすることができる。
【0016】
こうすることにより、第一の領域の配置を第一の画像上において回転移動して再度行なわれた第一の判定によって前記類似の程度が所定の程度を満たしているという判定結果が改めて得られた場合には、第一の画像と第二の画像に表されているものは同一であるという最終的な照合結果が下されるので、第二の検出は最終的な照合結果の如何に拘らず常に1回のみしか実行されず、他は、検出範囲が狭いために検出のための処理量が少ない第一の検出が繰り返し実行されるので、処理量の削減効果が更に高くなる。
【0017】
また、前述した本発明に係る画像データ照合方法において、前記第一の領域と前記第二の領域との配置の定義は同一であるようにすることができる。
このように配置の定義を共通化することにより、第一及び第二の検出のための処理の共通化が検出範囲の違いを除いて可能となり、これらの検出のための構成を別個独立に設ける必要がなくなる。
【0018】
また、前述した本発明に係る画像データ照合方法における前記配置の定義において、前記第一の領域のうちの少なくとも1つの配置は、前記第二の領域のうちのいずれかの配置と同一であるようにすることができる。
こうすることにより、この共通の領域を基準にして、第一の画像上に配置が定義された領域相互の位置関係と、第二の画像上から検出された最大相関領域相互の位置関係との相違に基づく第一及び第二の判定を行なうことができるので、第一及び第二の判定を部分的に共通化することが可能となり、これらの判定のための構成を別個独立に設ける必要がなくなる。
【0019】
また、本発明の別の態様のひとつである画像データ照合装置では、複数の第一の領域及び複数の第二の領域についての前記第一の画像における配置の定義が格納される格納手段と、前記第一の領域の各々について、該第一の領域と最大の相関関係を有する第一最大相関領域を、前記第二の画像における所定の領域から検出する第一の検出を行なう第一検出手段と、前記第一の領域相互の位置関係と前記第一最大相関領域相互の位置関係との相違に基づいて前記類似の程度についての第一の判定を行なう第一判定手段と、前記第一の判定による類似の程度が第一の所定の程度を満たしているときに、前記第二の領域の各々について、該第二の領域と最大の相関関係を有する第二最大相関領域を、前記第二の画像においての前記所定の領域よりも広い領域から検出する第二の検出を行なう第二検出手段と、前記第二の領域相互の位置関係と前記第二最大相関領域相互の位置関係との相違に基づいて前記類似の程度についての第二の判定を行なう第二判定手段と、前記第一の判定による類似の程度が前記第一の所定の程度を満たしていないとき、または前記第二の判定による類似の程度が第二の所定の程度を満たしていないときに、前記第一の画像における前記第一の領域及び前記第二の領域についての前記配置の定義の変更を行なう定義変更手段と、を有し、前記第一検出手段及び前記第一判定手段は、前記定義変更手段により変更された前記配置の定義に従って前記第一の検出及び前記第一の判定を各々再度行なうようにすることによって前述した課題を解決する。
【0020】
この構成によれば、前述した本発明に係る画像データ照合方法と同様の作用・効果が得られる。
また、前述した本発明に係る画像データ照合方法に相当する処理をコンピュータに行なわせるためのプログラムであっても、そのプログラムをコンピュータに読み込ませて実行させることによって、前述した本発明に係る画像データ照合方法と同様の作用・効果が得られ、前述した課題が解決される。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、ここでは、本発明を指紋画像データの照合のために使用する実施形態について説明する。
図1は本発明を実施する指紋画像データ照合装置(以下、「本装置」と称することとする)の構成を示す図である。
【0022】
指紋画像データ入力部10は指紋画像データの取得を行なうものであり、例えば画像スキャナ、あるいはCCD(Charge Coupled Device )等のイメージセンサを備えて構成される。
指紋画像データ入力部10で取得された指紋画像データで表現されている指紋画像の例を図2に示す。同図に示す指紋画像は2値化されているが、指紋画像データが多階調の指紋画像を表現するものであってもよい。
【0023】
登録指紋画像データ記憶部20には指紋画像データ入力部10で取得された指紋画像データが登録されて記憶される。この登録指紋画像データ記憶部20に記憶されている指紋画像データは前述した登録指紋画像データとして扱われる。
照合指紋画像データ記憶部30には、指紋画像データ入力部10で取得された、本装置で指紋照合を行なう被験者の指紋画像データ、すなわち前述した照合指紋画像データが一時的に記憶される。
【0024】
指紋照合処理部40は登録指紋画像データ記憶部20に記憶されている登録指紋画像データと、照合指紋画像データ記憶部30に記憶されている照合指紋画像データとを照合する処理が行なわれる。
指紋照合処理部40は回転変換部41、テンプレート配置管理部42、最大相関検出部43、及び照合判定処理部44を有して構成されている。
【0025】
回転変換部41は、所定の指示に従って指紋照合処理部40に入力された登録指紋画像データが表現している登録指紋画像を回転させる。
テンプレート配置管理部42は、回転変換部41による処理が施された後の登録指紋画像内の所定の位置に所定の大きさの複数の領域(これらを総称して「テンプレート」と称している)を配置する。これらの領域の大きさ及び配置を示すデータは領域配置テーブル42−1に示されている。
【0026】
最大相関領域検出部43は、指紋照合処理部40に入力された照合指紋画像データが表現している照合指紋画像内の所定の大きさの領域のうち、テンプレート配置管理部42によって登録指紋画像内に配置された各領域との相関が最も高いものの位置を各々検出する。この領域の検出を行なう照合指紋画像内の検出範囲を示すデータは検出領域座標テーブル43−1に示されている。
【0027】
照合判定処理部44は、テンプレート配置管理部42によって登録指紋画像内に配置された複数の領域の分布と、最大相関領域検出部43によって検出された複数の領域の分布とを比較し、この比較結果に基づいて登録指紋画像と照合指紋画像との同一性を判定する。
【0028】
照合結果表示部50では指紋照合処理部40の照合判定処理部44で行なわれた照合処理の結果の表示が行なわれる。
本装置は以上のように構成されている。
なお、本装置は、標準的な構成を有するコンピュータ、すなわち、制御プログラムを実行することで各構成要素を制御するCPUと、ROMやRAM及び磁気記憶装置などからなり、CPUに各構成要素を制御させる制御プログラムの記憶やCPUが制御プログラムを実行する際のワークエリアあるいは各種データの記憶領域として使用される記憶部と、ユーザによる操作に対応する各種のデータが取得される入力部と、ディスプレイなどに各種のデータを提示してユーザに通知する出力部と、ネットワークに接続するためのインタフェース機能を提供するI/F部とを備えるコンピュータに、指紋画像データ入力部10として画像スキャナやイメージセンサ等を接続して構成することもできる。
【0029】
次に、本装置で行なわれる指紋照合処理について説明する。この指紋照合処理は図1における指紋照合処理部40によって行なわれる処理であり、指紋画像データ入力部10で取得された照合指紋画像データと、登録指紋画像データ記憶部20に予め記憶されている登録指紋画像データとの照合判定を行なう処理である。
【0030】
以下、この指紋照合処理の処理内容を、図3に示すフローチャートに沿って説明する。
まず、S101において、登録指紋画像データ記憶部20より登録指紋画像データが、また照合指紋画像データ記憶部30より照合指紋画像データが、それぞれ読み込まれる。なお、本装置で行なう指紋照合はいわゆる1対1の認証を行なうことを前提としており、この指紋照合処理の実行が開始される前に照合指紋画像データに照合される登録指紋画像データが、例えば被験者によって入力される認識コードやパスワードによって、予め唯一つに特定されているものとする。
【0031】
S102では、画像ずれ補正角度が設定されるパラメータθmに−θmMAXが代入され、更に照合フラグが「0」にセットされる。
ここで、画像ずれ補正角度とは、照合指紋画像と登録指紋画像とが同一人の被験者によるものであってもそれらの間に生じ得る回転方向のずれによって両者が同一でないと誤判定されてしまうことを防止するために、照合判定の前に登録指紋画像に対して施される回転変換における回転角度のことをいう。この画像ずれ補正角度として、θm>0に設定されると時計回りの回転変換が行なわれ、またθm<0に設定されると反時計回りの回転変換が行なわれる。また、定数θmMAXはこの回転変換により補正を行なう最大の角度を示す値であり、θmには±θmMAXの範囲の値が設定される。
【0032】
なお、照合フラグについては後で説明する。
S103では、S101の処理によって読み込まれていた登録指紋画像データが回転変換部41によって角度θmだけ回転変換される。
以下、S104からS114にかけての処理の実行により、登録指紋画像データと照合指紋画像データとの間で第一の照合の処理が行なわれる。
【0033】
S104では、前ステップの処理が施された後の登録指紋画像データで表現される登録指紋画像上に基準矩形領域Kが領域配置定義テーブル42−1の定義に基づいてテンプレート配置管理部42によって配置される。
S105では、基準矩形領域Kに関係する領域をS101の処理によって読み込まれていた照合指紋画像データで表現される照合指紋画像上から検出するときの走査範囲が最大相関領域検出部43によって検出領域座標テーブル43−1から取得される。
【0034】
S106では、前ステップの処理によって取得された走査範囲内で照合指紋画像に対する走査が最大相関領域検出部43によって行なわれ、基準矩形領域Kと同一形状・同一面積である矩形領域であって、基準矩形領域Kとの間の相関係数が最大となる領域KRがその走査範囲内から検出される。
【0035】
S107では、領域配置定義テーブル42−1に定義されていた基準矩形領域Kの登録指紋画像上の位置を示す座標(X0、Y0)が照合判定処理部44へと送られて記憶され、更に、前ステップの処理によって検出された矩形領域KRの照合指紋画像上の位置を特定する座標(XR0,YR0)が最大相関領域検出部43によって取得されて照合判定処理部44へと送られて記憶される。
【0036】
以上のS104からS107にかけての処理が行なわれる様子について図面を参照しながら説明する。
図4は指紋照合処理部40が有しているテーブルの例を示している。同図において、左側が領域配置定義テーブル42−1の例、右側が検出領域座標テーブル43−1の例を示している。
【0037】
ここで、図4に示すテーブル例における「K」の行の定義内容について、図5を用いて説明する。
まず、領域配置定義テーブル42−1における「K」の行の内容から、図5(A)に示すように、基準矩形領域Kとして幅Wが「W0」、高さHが「H0」の矩形領域が定義され、また、図5(B)に示すように、その基準矩形領域Kが登録指紋画像Aにおける座標(X,Y)=(「X0」,「Y0」)の位置に配置することが定義されている。なお、このX0及びY0の値としては、例えば、長方形である登録指紋画像Aの中心の位置を示すX軸及びY軸の値が設定される。
【0038】
なお、図5(B)以降の各図においては、いずれも右方向がX軸の増加方向、下方向がY軸の増加方向とする。
S104の処理ではこれらの定義内容に従って基準矩形領域Kの登録指紋画像Aへの配置が行なわれる。
【0039】
次に、検出領域座標テーブル43−1における「K」の行の内容から、図5(C)に示すように、登録指紋画像Aにおける基準矩形領域Kの配置を示す座標(X0,Y0)を照合指紋画像Bにおける仮の基準とし、その仮の基準を中心として水平方向(X軸方向)に「±XMainSearch」、垂直方向(Y軸方向)に「±YMainSearch」の範囲で照合指紋画像Bに対する走査を行なうことが定義されている。
【0040】
S105及びS106の処理では、この定義の取得、及びその定義に基づいた照合指紋画像Bに対する走査、該走査おいて照合指紋画像Bから逐次抽出される領域である相関係数算出対象領域KCと登録指紋画像Aにおける基準矩形領域Kとの間の相関係数の算出、及び基準矩形領域Kとの相関が最も高かった矩形領域KRの相関係数算出対象領域KCからの検出が行なわれる。そして、S107の処理では、図5(D)のように検出された矩形領域KRの照合指紋画像Bにおける位置を特定するための座標(XR0,YR0)が取得され、基準矩形領域Kの登録指紋画像上の位置を示す座標(X0、Y0)と共に記憶される。
【0041】
ここで、S106の処理において行なわれる相関係数の算出について説明する。なお、ここでは、矩形領域Aと矩形領域Bとの間の相関係数の算出について説明する。
まず、矩形領域Aと矩形領域Bのそれぞれに含まれる画素をそれぞれ、A(i、j)、B(m、n)とする。但し、矩形領域Aと矩形領域Bのそれぞれに含まれる画素の総数は等しくする。また、これらの画素についての濃淡を示す多階調値である信号強度をそれぞれXij、Ymnとする。
【0042】
これらの信号強度を一般化してZpqと表したとき、以下の式を定義する。
【0043】
【数1】
Figure 0003948283
【0044】
上式において、Nはその矩形領域に含まれる画素の総数を示す。また、上式において、Σはその矩形領域に含まれる画素の全てについての総和であることを示す。つまり、上式はその矩形領域に含まれる画素についての信号強度の平均値を示すものである。
【0045】
次に、以下の式を更に定義する。
【0046】
【数2】
Figure 0003948283
【0047】
上式はその矩形領域に含まれる画素についての信号強度の2乗平均値を示すものである。
ここで、矩形領域Aと矩形領域Bとの間の相関係数CABは、前述の式の定義を用いて表される次式により算出できる。
【0048】
【数3】
Figure 0003948283
【0049】
上式を用いて両領域間の相関係数を算出する。
なお、上式による相関係数の算出においては、矩形領域内の全ての画素の信号強度を用いて算出する代わりに、例えば、その矩形領域内の任意の1列の線上に並ぶ画素のみを用いての算出、その矩形領域内の一部の領域に含まれる画素のみを用いての算出、あるいは、その矩形領域内から任意に間引いて選択した画素のみを用いての算出であっても、要求される指紋照合の照合精度が得られるのであれば問題はない。このような算出手法を用いると、相関係数算出の対象とする画素数が減少するので計算量が削減されるので、有益である。また、他の相関係数の算出法を採用してもよい。
【0050】
図3の説明へ戻る。
S108ではS103の処理が施された後の登録指紋画像データで表現される登録指紋画像上に矩形領域P1からP4が領域配置定義テーブル42−1の定義に基づいてテンプレート配置管理部42によって配置される。
【0051】
S109では、矩形領域P1からP4に関係する領域をS101の処理によって読み込まれていた照合指紋画像データで表現される照合指紋画像上から検出するときの走査範囲が最大相関領域検出部43によって検出領域座標テーブル43−1から取得される。
【0052】
S110では、前ステップの処理によって取得された走査範囲内で照合指紋画像に対する走査が最大相関領域検出部43によって行なわれ、矩形領域Piと同一形状・同一面積である矩形領域であって、その矩形領域Piとの間の相関係数が最大となる領域PRiがその走査範囲内から検出される。
【0053】
S111では、領域配置定義テーブル42−1に定義されていた矩形領域Piの登録指紋画像上の位置を示す座標(Xi、Yi)が照合判定処理部44へと送られて記憶され、更に、前ステップの処理によって検出された矩形領域PRiの照合指紋画像上の位置を特定する座標(XRi,YRi)が最大相関領域検出部43によって取得されて照合判定処理部44へと送られて記憶される。
【0054】
S112では、上述したS109からS111にかけての処理をi=1〜4の全てについて完了したか否かが照合判定処理部44によって判定され、この判別結果がYesならばS113に処理が進み、NoならばS109へと処理が戻って上述した処理が繰り返される。
【0055】
以上のS108からS112にかけての処理が行なわれる様子を図4及び図6を参照しながら説明する。
図4に示すテーブル例における「P1」、「P2」、「P3」、及び「P4」の行に注目する。i=1〜4とすると、これらの各行の内容から、図6(A)に示すように、矩形領域Piとして幅がWi、高さがHiの矩形領域が定義され、また、図6(B)に示すように、その矩形領域Piが登録指紋画像Aにおける座標(Xi,Yi)の位置に配置することが定義されている。S108の処理ではこれらの定義内容に従って矩形領域Piの登録指紋画像Aへの配置が行なわれる。
【0056】
また、検出領域座標テーブル43−1におけるPiの各行の内容から、登録指紋画像Aにおける矩形領域Piの配置を示す座標(Xi,Yi)を照合指紋画像Bにおける仮の基準とし、その仮の基準を中心として水平方向に±XSubSearchi 、垂直方向に±YSubSearchi の範囲で照合指紋画像Bに対する走査を行なうことが定義されている。但し、ここで、XSubSearchi <XMainSearch且つYSubSearchi <YMainSearchとし、矩形領域Piの検出のための走査範囲を矩形領域KRの検出のための走査範囲よりも狭くする。
【0057】
S109及びS110の処理では、これらの定義の取得、及びその定義に基づいた照合指紋画像Bに対する走査、該走査おいて照合指紋画像Bから逐次抽出される領域である相関係数算出対象領域PCiと登録指紋画像Aにおける矩形領域Piとの間の相関係数の算出、及び相関係数算出対象領域PCiから矩形領域Piとの相関が最も高かった矩形領域PRiの検出が行なわれる。ここで、S110の処理において行なわれる相関係数の算出は、例えば前述したS106の処理において行なわれるものと同様の手法によって行なうものでよい。
【0058】
なお、図6(C)においては、i=1、すなわち矩形領域P1についての照合指紋画像Bにおける相関係数算出対象領域PC1の検出範囲を示している。
続くS111の処理では、検出された矩形領域PRiの照合指紋画像Bにおける位置を特定するための座標(XRi,YRi)が取得され、矩形領域Piの登録指紋画像A上の位置を示す座標(Xi、Yi)と共に記憶される。
【0059】
なお、図6(D)においては、登録指紋画像Aに配置された矩形領域P1との相関が最も高い矩形領域PR1が照合指紋画像Bから検出された状態を示している。
以上までのS109からS111にかけての処理がS112の判別処理によって矩形領域P1からP4の各々について施されることにより、登録指紋画像データと照合指紋画像データとの間で行なわれる第一の照合のために用いられる矩形領域の配置が完了する。これらの矩形領域の配置完了例を図7に示す。
【0060】
図3の説明へ戻る。
S113では登録指紋画像データと照合指紋画像データとの間での照合判定の基礎となる、K−Pi間とKR−PRi間との各々についての相対距離の差が照合判定処理部44によって算出され、続くS114において、この算出結果に基づく両データの間での照合判定の結果がOKとなるか否か、すなわち両データが同一の指紋を表現していると第一の照合の処理において判定されるか否かが照合判定処理部44によって判別される。そして、この判定結果がYesならばS117に、NoならばS115に進む。
【0061】
上述したS113及びS114について更に説明する。
前述したS107及びS111の処理によって、照合判定処理部44には、図8にテーブルで示されているような、K、KR、Pi、及びPRiの各矩形領域の配置を示す座標のデータが記憶されている。なお、同図に括弧付きで示されている文字については、ここでは無視することとする。
【0062】
S113では、基準矩形領域Kと矩形領域Piとの間の相対距離と、矩形領域KRと矩形領域PRiとの相対距離との違いΔiを、全てのi(=1、2、3、4)について次式に基づいて算出する。
【0063】
【数4】
Figure 0003948283
【0064】
そして、S114において、算出された全てのΔiが所定値内に収まるか否かを判定する。ここで、その全てのΔiが所定値内に収まるならば照合判定はOK、すなわち両データで表現されている指紋は同一のものであると判定し、一方、そうでない場合には照合判定NG、すなわち両データで表現されている指紋は同一ではないと判定する。なお、ここで用いられる所定値は、例えば、複数人より取得した指紋画像データよりΔiを実際に計算し、その計算結果の分布に基づいて所望の照合精度が得られる値とする。
【0065】
なお、このS113及びS114の処理の代わりに、例えばK及びPiを頂点として形成される図形とKR及びPRiを頂点として形成される図形との、形状、あるいは面積の違いに基づく判定など、様々な画像照合判定法を採用することも可能である。
【0066】
図3に示す処理の説明を進める。
S115では、回転変換部41において前述したパラメータθmの現在の値に定数nの値が加算され、この加算結果が改めてθmに代入される。この定数nの値は任意であるが、より小さい値とする方が画像ずれの補正をより細かく行なうことができるもののそれだけこの指紋照合処理全体の処理量が増加する点に留意すべきである。
【0067】
S116ではパラメータθmの現在の値が前述した定数θmMAXの値以下であるか否かが回転変換部41において判別され、この判別結果がYesならばS103へ処理が戻って登録指紋画像データに対して角度θmの回転変換が行なわれ、更にS104以降の第一の照合の処理が繰り返される。従って、この後にS108の処理で登録指紋画像に配置される矩形領域P1〜P4、及び後述する第二の照合処理で登録指紋画像に配置される矩形領域Q1〜Q4は、前回のこれらの登録指紋画像における位置から相対的に回転移動した位置に配置されることになる。
【0068】
一方、S116の判別結果がNoならば、最終的な照合結果はNG、すなわち登録指紋画像データと照合指紋画像データとで表されている指紋は同一ではないという照合結果を確定させて照合結果を照合結果表示部50に表示させ、この指紋照合処理が終了する。
【0069】
ところで、前述したS114の判別処理の結果がYes、すなわち第一の照合の処理による照合結果がOKであったときには、S117において、照合フラグが「1」にセットされているか否かが判定され、この判定結果がYesならば最終的な照合結果はOK、すなわち登録指紋画像データと照合指紋画像データとは同一の指紋であるという照合結果を確定させて照合結果を照合結果表示部50に表示させ、この指紋照合処理が終了する。一方、S117の判定結果がNoならばS118において第二の照合処理が行なわれる。この第二の照合処理の詳細は後述する。
【0070】
S119では、S118で行なわれた第二の照合処理による照合判定の結果がOKとなるか否か、すなわち登録指紋画像データと照合指紋画像データとが同一の指紋を表現していると第二の照合の処理において判定されるか否かが照合判定処理部44によって判別される。そして、この判別結果がYesならば最終的な照合結果はOK、すなわち登録指紋画像データと照合指紋画像データとは同一の指紋であるという照合結果を確定させて照合結果を照合結果表示部50に表示させ、この指紋照合処理が終了する。
【0071】
一方、このS119の判別結果がNoならば、S120において照合フラグが「1」にセットされ、その後はS115へと処理が戻って上述した処理が繰り返される。つまり、照合フラグとは、第二の照合処理による照合が行なわれ、且つその照合結果がNGであったことを示すフラグである。
【0072】
以上までの処理が指紋照合処理であり、この処理が指紋照合処理部40で行なわれることによって、本装置による指紋画像データの照合が行なわれる。
次に、上述した指紋照合処理におけるS118の処理として指紋照合処理部40で行なわれる第二の照合処理について説明する。第二の照合処理の処理内容を示すフローチャートを図9に示す。
【0073】
この第二の照合処理の処理内容は、図3に示したフローチャート中に存在する前述した第一の照合処理におけるS108からS113にかけての処理と基本的には同様の処理である。
図9において、まず、S201では図3のS103の処理が施された後の登録指紋画像データで表現される登録指紋画像上に矩形領域Q1からQ4が領域配置定義テーブル42−1の定義に基づいてテンプレート配置管理部42によって配置される。
【0074】
S202では、矩形領域Q1からQ4に関係する領域を図3のS101の処理によって読み込まれていた照合指紋画像データで表現される照合指紋画像上から検出するときの走査範囲が最大相関領域検出部43によって検出領域座標テーブル43−1から取得される。
【0075】
S203では、前ステップの処理によって取得された走査範囲内で照合指紋画像に対する走査が最大相関領域検出部43によって行なわれ、矩形領域Qiと同一形状・同一面積である矩形領域であって、その矩形領域Qiとの間の相関係数が最大となる領域QRiがその走査範囲内から検出される。
【0076】
S204では、領域配置定義テーブル42−1に定義されていた矩形領域Qiの登録指紋画像上の位置を示す座標(OPXi、OPYi)が照合判定処理部44へと送られて記憶され、更に、前ステップの処理によって検出された矩形領域QRiの照合指紋画像上の位置を特定する座標(OPXRi,OPYRi)が最大相関領域検出部43によって取得されて照合判定処理部44へと送られて記憶される。
【0077】
S205では、上述したS202からS206にかけての処理をi=1〜4の全てについて完了したか否かが照合判定処理部44によって判定され、この判別結果がYesならばS206に処理が進み、NoならばS202へと処理が戻って上述した処理が繰り返される。
【0078】
S206では登録指紋画像データと照合指紋画像データとの間での照合判定の基礎となる、K−Qi間とKR−QRi間との各々についての相対距離の差が照合判定処理部44によって算出され、その後はこの第二の照合処理が終了し、処理が図3へ戻る。
【0079】
以上までの処理が第二の照合処理である。この処理が行なわれる様子を図4、図8、図10、及び図11を参照しながら説明する。
図4に示すテーブル例における「Q1」、「Q2」、「Q3」、及び「Q4」の行に注目する。i=1〜4とすると、これらの各行の内容から、図10(A)に示すように、矩形領域Qiとして幅がOPWi、高さがOPHiの矩形領域が定義され、また、図10(B)に示すように、その矩形領域Qiが登録指紋画像Aにおける座標(OPXi,OPYi)の位置に配置することが定義されている。S201の処理ではこれらの定義内容に従って矩形領域Qiの登録指紋画像Aへの配置が行なわれる。
【0080】
なお、本実施形態においては、OPWi=Wi且つOPHi=Hi、すなわち矩形領域Qiのサイズを、前述した第一の照合処理において登録指紋画像Aへ配置された矩形領域Piと同一とし、更に、OPXi=Xi且つOPYi=Yi、すなわち矩形領域Qiの登録指紋画像A上における位置を矩形領域Piと同一の位置とする。こうすることにより、第二の照合処理と第一の照合処理との処理の共通化が図られるので、指紋照合処理部40の構成の簡素化が可能となる。
【0081】
また、検出領域座標テーブル43−1におけるQiの各行の内容から、登録指紋画像Aにおける前述した基準矩形領域Kの配置を示す座標(X0,Y0)を照合指紋画像Bにおける仮の基準とし、その仮の基準を中心として水平方向に±OPXSearchi、垂直方向に±OPYSearchiの範囲で照合指紋画像Bに対する走査を行なうことが定義されている。但し、ここで、OPXSearchi =XMainSearch且つOPYSearchi =YMainSearchとし、矩形領域Qiの検出のための走査範囲を矩形領域KRの検出のための走査範囲と同一、すなわち矩形領域Piの検出のための走査範囲よりも広くする。
【0082】
S202及びS203の処理では、これらの定義の取得、及びその定義に基づいた照合指紋画像Bに対する走査、該走査おいて照合指紋画像Bから逐次抽出される領域である相関係数算出対象領域QCiと登録指紋画像Aにおける矩形領域Qiとの間の相関係数の算出、及び相関係数算出対象領域QCiのうち矩形領域Qiとの相関が最も高い矩形領域QRiの検出が行なわれる。ここで、S203の処理において行なわれる相関係数の算出は、例えば前述したS106の処理において行なわれるものと同様の手法によって行なうものでよい。
【0083】
なお、図11(A)においては、i=1、すなわち矩形領域Q1についての照合指紋画像Bにおける相関係数算出対象領域QC1の検出範囲を示している。
続くS204の処理では、検出された矩形領域QRiの照合指紋画像Bにおける位置を特定するための座標(OPXRi,OPYRi)が取得され、矩形領域Qiの登録指紋画像A上の位置を示す座標(OPXi、OPYi)と共に記憶される。この処理によって、照合判定処理部44には、図8のテーブルにおける括弧内の文字で示されているような、Qi及びQRiの各矩形領域の配置を示す座標のデータが、K及びKRの各矩形領域の配置を示す座標のデータと共に記憶される。
【0084】
なお、図11(B)及び図11(C)においては、登録指紋画像Aに配置された矩形領域Q1との相関が最も高い矩形領域QR1が照合指紋画像Bから検出された状態を示している。
ここで、矩形領域QR1の照合指紋画像B上の位置が示されている図11(B)及び(C)と、矩形領域PR1の照合指紋画像B上の位置が示されている図6(D)とを比較する。
【0085】
図11(B)に示されている矩形領域QR1の照合指紋画像B上の位置は、図6(D)に示されている矩形領域PR1の照合指紋画像B上の位置と一致している。すなわち、この場合は、登録指紋画像A上の同一の位置に配置された同一サイズの矩形領域P1及びQ1の各々との相関の最も高い矩形領域についての照合指紋画像B上における位置が、相関係数の算出対象とする領域の範囲を第一の照合処理と第二の照合処理とで異ならせたにも拘らず一致したことになる。このような結果が得られる場合は、かなりの確度で登録指紋画像Aと照合指紋画像Bとが同一の指紋であるといえる。
【0086】
一方、図11(C)に示されている矩形領域QR1の照合指紋画像B上の位置は、図6(D)に示されている矩形領域PR1の照合指紋画像B上の位置と大きく異なっている。すなわち、この場合は、登録指紋画像A上の同一の位置に配置された同一サイズの矩形領域P1及びQ1の各々との相関の最も高い矩形領域についての照合指紋画像B上における位置が、相関係数の算出対象とする領域の範囲を第一の照合処理と第二の照合処理とで異ならせると大きく変化してしまったことになる。このような結果が生じた場合は、登録指紋画像Aと照合指紋画像Bとが同一の指紋ではない場合が多い。
【0087】
以上までのS202からS204にかけての処理がS205の判別処理によって矩形領域Q1からQ4までの各々について施されることにより、登録指紋画像データと照合指紋画像データとの間で行なわれる第二の照合のために用いられる矩形領域の配置が完了する。これらの矩形領域の配置完了例を図12に示す。
【0088】
図12に示す第二の照合処理による矩形領域の配置完了例を図7に示す第一の照合処理によるものと比較すると、図7(A)と図12(A)とでは矩形領域Piの各配置と矩形領域Qiの各配置とが登録指紋画像A上で一致しているにも拘らず、これらの各領域との最大の相関関係を有している、図7(B)における矩形領域PRiの各配置と図12(B)矩形領域Qiの各配置のうち、PR1とQR1とが照合指紋画像B上で不一致となっていることが分かる。
【0089】
その後、S206の処理によって、登録指紋画像データと照合指紋画像データとの間での照合判定の基礎となる、K−Pi間とKR−PRi間との各々についての相対距離の差が照合判定処理部44によって算出されるが、この処理は前述したS113の処理において行なわれるものと同様の手法によって行なうものでよい。
【0090】
このS206の処理を終えると、処理は図3のS118へと戻り、この算出結果に基づく両データの間での照合判定の結果がOKとなるか否か、すなわち両データが同一の指紋を表現していると第一の照合の処理において判定されるか否かが照合判定処理部44によって判別される。S206の処理が前述したS113の処理と同様の手法により行なわれているのであれば、このS118の処理は前述したS114の処理と同様の手法でよい。なお、このときの照合判定の基準とする所定値は、S114の処理で用いたものと同様で良いが、異なる値とすることもできる。
【0091】
なお、上述した第二の照合処理における照合判定において、基準矩形領域K及び矩形領域KRの配置は第一の照合処理におけるものと同一としている。このように、第一の照合処理における判定と第二の照合処理による判定とを共通の領域を基準とした位置関係に基づいて行なうようにすることにより、照合判定処理部44を部分的に共用可能な構成とすることができ、構成が簡素化される。
【0092】
次に、前述した従来の技術による指紋照合と比較したときの本装置の利点について説明する。
本装置では、まず、第一の照合処理が行なわれる。この処理においては、登録指紋画像に配置された矩形領域Piとの相関が最大である矩形領域PRiを照合指紋画像から検出するときの検索範囲を従来技術におけるものよりも狭く設定する。
【0093】
このような設定を行なったとしても、両画像に表されている指紋が同一であれば矩形領域PRiの検出位置が変化することは少ないので、本人拒否率は従来技術におけるものと大差はない。しかしながら、両画像に表されている指紋が同一でないときには、このような設定によって狭められた検索範囲内から検出された矩形領域の位置が従来技術に基づく検索範囲内から検出されたものと異なってしまう場合の発生が考えられる。この場合が発生すると、他人受入率、すなわち本来は照合NGとすべきものを誤って照合OKとしてしまう確率の上昇を招くこととなる。つまり、第一の照合処理は、照合NGの信頼性は従来技術と同等の信頼性を確保できるが、照合OKの信頼性は従来技術よりも低下してしまう。
【0094】
そこで、本装置においては、第一の照合処理がOKの場合には、登録指紋画像に配置された矩形領域Qiとの相関が最大である矩形領域QRiを照合指紋画像から検出するときの検索範囲を第一の照合処理よりも広くして行なう第二の照合処理を行なう。この第二の照合処理の検索範囲を例えば従来技術におけるものと同等以上に設定すれば、第二の照合処理における他人受入率は従来技術によるものと同程度以上のものが当然期待できる。従って、第一及び第二の照合処理をこのように重ねて実行することにより、従来技術によるものと同程度の本人拒否率が維持され、さらに従来技術によるもの以上に良好な他人受入率が期待できることとなる。
【0095】
また、第一の照合処理は、上述した検索範囲を従来技術におけるものよりも狭くしているので、第一の照合処理による照合が完了するまでに要する処理量が従来技術によるものよりも削減されることは明らかである。しかも、この第一の照合処理は、この処理による照合結果がOKとなるまで、所定の補正角度の範囲内で登録指紋画像を少しずつ回転変換しながら繰り返し行なわれるので、処理量の削減効果はその繰り返し回数に比例して増大する。一方、第二の照合処理は第一の照合処理による照合結果がOKであったときに1回実行されるだけである。従って、この第二の照合処理の検索範囲を従来技術におけるものよりも多少広く設定したとしても、このための処理量の増加は繰り返して行なわれる第一の照合処理による処理量の削減に比べればはるかに少ないものであるから、第一及び第二の照合処理をこのように重ねて実行するときの処理量は全体としては削減されることとなる。
【0096】
以上のことから、本装置による指紋照合では、照合のための処理量を削減しつつ、2つの画像の各々に表されている同一の指紋を同一でないと誤認する確率の上昇を抑えながら、2つの画像の各々に表されている異なる指紋を同一であると誤認する確率を低減させることが可能となる。
【0097】
また、図3に示す指紋照合処理では、S117の判別処理の作用により、第二の照合処理による照合結果がNGであったとしても、異なった補正角度での回転変換が施された登録指紋画像と照合指紋画像との間で第一の照合処理による照合結果が2回OKとなれば、登録指紋画像と照合指紋画像に表されている指紋は同一であるという照合結果を確定させている。これは、登録指紋画像と照合指紋画像に表されている指紋が同一であるならば、矩形領域K及びPiの配置を登録指紋画像上で回転移動させたとしても矩形領域KR及びPRiの照合指紋画像上での配置が同様に回転移動するのみであるが、登録指紋画像と照合指紋画像に表されている指紋が異なるものであるならば、矩形領域KR及びPRiの照合指紋画像上での配置は大きく変化するはずであるという考えに基づいている。つまり、登録指紋画像と照合指紋画像に表されている指紋が異なるものであるならば、異なった補正角度で回転変換が施された登録指紋画像と照合指紋画像との間で第一の照合処理による照合結果が2回もOKとなる頻度はかなり少ないと考えることができる。このような考えに基づき、第一の照合処理による照合結果が2回OKとなった場合には、登録指紋画像と照合指紋画像に表されている指紋は同一であるという判断を下すこととしたものである。
【0098】
この結果、図3に示す指紋照合処理においては、第二の照合処理は登録指紋画像と照合指紋画像との照合結果の如何に拘らず常に1回のみしか実行されず、他は、処理量の少ない第一の照合処理が繰り返し実行される。このことからも、この指紋照合処理は処理量の削減効果が高いといえるのである。
【0099】
以下、上述した本発明の実施形態の変形例について説明する。
まず、第一の変形例として、第二の照合処理において、登録指紋画像に配置された矩形領域Qiと最大の相関関係を有する矩形領域QRiの照合指紋画像上の検索範囲は、OPXSearchi >XSubSearchi 且つOPYSearchi >YSubSearchi 、すなわち、第一の照合処理において登録指紋画像に配置された矩形領域Piと最大の相関関係を有する矩形領域PRiの照合指紋画像上の検索範囲よりも広く設定すれば、少なくとも第一の照合処理による照合NGの信頼性を改善する効果は得られる。
【0100】
また、第二の変形例として、OPWi<Wi且つOPHi<Hi、すなわち第二の照合処理において登録指紋画像に配置される矩形領域Qiの幅及び高さを、第二の照合処理において登録指紋画像に配置される矩形領域Piの幅及び高さよりもそれぞれ小さくしてもよい。こうすることによっても、第二の照合処理による他人受入率の改善効果が発揮される。
【0101】
また、第三の変形例として、第二の変形例とは逆に、OPWi>Wi且つOPHi>Hi、すなわち第二の照合処理において登録指紋画像に配置される矩形領域Qiの幅及び高さを、第二の照合処理において登録指紋画像に配置される矩形領域Piの幅及び高さよりもそれぞれ大きくしてもよい。こうすることによっても、第二の照合処理による他人受入率の改善効果が発揮される。
【0102】
また、第四の変形例として、(OPXi,OPYi)≠(Xi,Yi)、すなわち第一及び第二の照合処理の各々において登録指紋画像に配置される矩形領域Pi及びQiを異なる位置に配置するようにしてもよい。ここで、例えば、第二の照合処理における矩形領域Qiの登録指紋画像上の配置を、第一の照合処理における矩形領域Piの登録指紋画像上の配置よりも、基準矩形領域Kから離れた位置とすることにより、K−Qi間の相対距離とKR−QRi間の相対距離との違いが第一の照合処理におけるものよりも顕著に現れるようになるので、第二の照合処理による他人受入率の改善効果が更に向上する。
【0103】
また、第五の変形例として、上述した実施形態におけるXSubSearchi 及びYSubSearchi の値、すなわち第一の照合処理において登録指紋画像に配置された矩形領域Piと最大の相関関係を有する矩形領域PRiの照合指紋画像上の検索範囲を示す値をXASubSearchi 及びYASubSearchi としたときに、XSubSearchi <XASubSearchi 且つYSubSearchi <YASubSearchi とし、更にOPXSearchi ≧XASubSearchi 且つOPYSearchi ≧YASubSearchi とする、すなわち、第一の照合処理における矩形領域PRiの照合指紋画像上の検索範囲を上述した実施形態におけるものよりも狭くし、更に第二の照合処理における矩形領域QRiの照合指紋画像上の検索範囲を上述した実施形態における第一の照合処理における矩形領域PRiの照合指紋画像上の検索範囲以上とするようにしてもよい。こうすることにより、第一の照合処理における矩形領域PRiの検索範囲がさらに狭くなるので、本装置での指紋照合のための処理量の更なる削減効果が期待できる。
【0104】
また、第六の変形例として、第一の照合処理による照合結果がOKであったときに、第二の照合処理を1回ではなく複数回行なうようにし、これらの照合処理による照合結果が全てOKのときにのみ、本装置での指紋照合の結果を最終的にOKとするようにしてもよい。この場合、複数回行なわれる第二の照合処理では、例えば異なる角度で回転させた登録指紋画像と照合指紋画像とを照合の対象とするようにする。こうすることにより、第二の照合処理全体での他人受入率の改善効果が更に向上する。
【0105】
また、第七の変形例として、登録指紋画像に配置される領域K、Pi、及びQi、並びに照合指紋画像から検出される領域KR、PRi、及びQRiはいずれも矩形領域に限定されるものではなく、これらの形状は任意に構成することができる。
【0106】
また、以上の第一から第七の変形例のうちの2つ以上を組み合わせることも、第二の変形例と第三の変形例との組み合わせを除けば可能である。
なお、以上までに説明した本装置における指紋照合処理部40によって行なわれる指紋照合処理を、前述したような標準的な構成を有するコンピュータを用いて構成するには、前述した図3及び図9に示した指紋照合処理をコンピュータに行なわせるための制御プログラムを作成し、その制御プログラムをそのコンピュータに読み込ませて実行させることで実現できる。
【0107】
また、このような制御プログラムをコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録させ、そのプログラムを記録媒体からコンピュータに読み出させて実行させることによって本発明をコンピュータで実施することも可能である。
記録させた制御プログラムをコンピュータで読み取ることの可能な記録媒体の例を図13に示す。同図に示すように、記録媒体としては、例えば、コンピュータ61に内蔵若しくは外付けの付属装置として備えられるROMやハードディスク装置などの記憶装置62、あるいはフレキシブルディスク、MO(光磁気ディスク)、CD−ROM、DVD−ROMなどといった携帯可能記録媒体63等が利用できる。また、記録媒体はネットワーク64を介してコンピュータ61と接続される、プログラムサーバ65として機能するコンピュータが備えている記憶装置66であってもよい。この場合には、制御プログラムを表現するデータ信号で搬送波を変調して得られる伝送信号を、プログラムサーバ65から伝送媒体であるネットワーク64を通じて伝送するようにし、コンピュータ61では受信した伝送信号を復調して制御プログラムを再生することで当該制御プログラムを実行できるようになる。
【0108】
その他、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、種々の改良・変更が可能である。
【0109】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明は、第一の画像に定義されている複数の第一の領域と各々最大の相関関係を有する第一最大相関領域を第二の画像における所定の領域から検出し、第一の領域相互の位置関係と第一最大相関領域相互の位置関係との相違に基づいて両画像の類似を判定する。ここで、両画像が類似していると判定されたときには、第一の画像に定義されている複数の第二の領域と各々最大の相関関係を有する第二最大相関領域を第二の画像においての該所定の領域よりも広い領域から検出し、第二の領域相互の位置関係と第二最大相関領域相互の位置関係との相違に基づいて両画像の類似を判定する。この2度の判定のいずれかにおいて、両画像が類似していないと判定されたときには、第一の画像における第一の領域及び第二の領域についての配置の定義の変更を行ない、この変更された配置の定義に従って第一の検出及び第一の判定を再度行なうようにする。
【0110】
こうすることにより、同一起源の画像を同一でないと誤認する確率を維持し、異なる起源の画像を同一であると誤認する確率の上昇を抑えながら照合のための処理量が削減される効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する指紋画像データ照合装置の構成を示す図である。
【図2】指紋画像データで表現されている指紋画像の例を示す図である。
【図3】指紋照合処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図4】指紋照合処理部が有しているテーブルの例を示す図である。
【図5】矩形領域KRの検出の様子を示す図である。
【図6】矩形領域PRiの検出の様子を示す図である。
【図7】第一の照合処理における照合の対象となる矩形領域の配置の様子の例を示す図である。
【図8】照合処理判定部に入力されるデータ例を示す図である。
【図9】第二の照合処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図10】矩形領域Qiの配置の様子を示す図である。
【図11】矩形領域QRiの検出の様子を示す図である。
【図12】第二の照合処理における照合の対象となる矩形領域の配置の様子の例を示す図である。
【図13】記録されたプログラムをコンピュータで読み取り可能な記録媒体の例を示す図である。
【符号の説明】
10 指紋画像データ入力部
20 登録指紋画像データ記憶部
30 照合指紋画像データ記憶部
40 指紋照合処理部
41 回転変換部
42 テンプレート配置管理部
42−1 領域配置定義テーブル
43 最大相関領域検出部
43−1 検出領域座標テーブル
44 照合判定処理部
50 照合結果表示部
61 コンピュータ
62、66 記憶装置
63 携帯可能記録媒体
64 ネットワーク
65 プログラムサーバ

Claims (10)

  1. 第一の画像を表現している画像データと第二の画像を表現している画像データとを照合して該第一の画像と該第二の画像との類似の程度を判定する画像データ照合方法であって、
    複数の第一の領域及び複数の第二の領域についての前記第一の画像における配置の定義を取得し、
    前記第一の領域の各々について、該第一の領域と最大の相関関係を有する第一最大相関領域を、前記第二の画像における所定の領域から検出する第一の検出を行ない、
    前記第一の領域相互の位置関係と前記第一最大相関領域相互の位置関係との相違に基づいて前記類似の程度についての第一の判定を行ない、
    前記第一の判定による類似の程度が第一の所定の程度を満たしているときに、前記第二の領域の各々について、該第二の領域と最大の相関関係を有する第二最大相関領域を、前記第二の画像においての前記所定の領域よりも広い領域から検出する第二の検出を行ない、
    前記第二の領域相互の位置関係と前記第二最大相関領域相互の位置関係との相違に基づいて前記類似の程度についての第二の判定を行ない、
    前記第一の判定による類似の程度が前記第一の所定の程度を満たしていないとき、または前記第二の判定による類似の程度が第二の所定の程度を満たしていないときに、前記第一の画像における前記第一の領域及び前記第二の領域についての前記配置の定義の変更を行ない、
    前記変更により変更された前記配置の定義に従って前記第一の検出及び前記第一の判定を再度行なう、
    ことを特徴とする画像データ照合方法。
  2. 前記第一の画像及び前記第二の画像は指紋を表す画像であることを特徴とする請求項1に記載の画像データ照合方法。
  3. 前記第二の判定において、前記類似の程度が前記第二の所定の程度を満たすときには、前記第一の画像と前記第二の画像とは同一のものを表していると判別することを特徴とする請求項1に記載の画像データ照合方法。
  4. 前記第一の領域及び前記第二の領域についての前記第一の画像における配置の定義を所定の範囲内で変更しても、前記第一の判定において前記類似の程度が所定の程度を満たしていないときには、該第一の画像と前記第二の画像とは異なるものを表していると判別することを特徴とする請求項1に記載の画像データ照合方法。
  5. 前記定義の変更によって、前記第一の領域及び前記第二の領域の配置が前記第一の画像上において回転移動することを特徴とする請求項1に記載の画像データ照合方法。
  6. 前記第二の判定において前記類似の程度が所定の程度を満たしていなかったときであっても、前記第一の領域についての前記第一の画像における配置の定義を変更したときに、前記第一の判定において前記類似の程度が所定の程度を満たしたときには、該第一の画像と前記第二の画像とは同一のものを表していると判別することを特徴とする請求項5に記載の画像データ照合方法。
  7. 前記第一の領域と前記第二の領域との配置の定義は同一であることを特徴とする請求項1に記載の画像データ照合方法。
  8. 前記配置の定義において、前記第一の領域のうちの少なくとも1つの配置は、前記第二の領域のうちのいずれかの配置と同一であることを特徴とする請求項1に記載の画像データ照合方法。
  9. 第一の画像を表現している画像データと第二の画像を表現している画像データとを照合して該第一の画像と該第二の画像との類似の程度を判定する画像データ照合装置であって、
    複数の第一の領域及び複数の第二の領域についての前記第一の画像における配置の定義が格納される格納手段と、
    前記第一の領域の各々について、該第一の領域と最大の相関関係を有する第一最大相関領域を、前記第二の画像における所定の領域から検出する第一の検出を行なう第一検出手段と、
    前記第一の領域相互の位置関係と前記第一最大相関領域相互の位置関係との相違に基づいて前記類似の程度についての第一の判定を行なう第一判定手段と、
    前記第一の判定による類似の程度が第一の所定の程度を満たしているときに、前記第二の領域の各々について、該第二の領域と最大の相関関係を有する第二最大相関領域を、前記第二の画像においての前記所定の領域よりも広い領域から検出する第二の検出を行なう第二検出手段と、
    前記第二の領域相互の位置関係と前記第二最大相関領域相互の位置関係との相違に基づいて前記類似の程度についての第二の判定を行なう第二判定手段と、
    前記第一の判定による類似の程度が前記第一の所定の程度を満たしていないとき、または前記第二の判定による類似の程度が第二の所定の程度を満たしていないときに、前記第一の画像における前記第一の領域及び前記第二の領域についての前記配置の定義の変更を行なう定義変更手段と、
    を有し、
    前記第一検出手段及び前記第一判定手段は、前記定義変更手段により変更された前記配置の定義に従って前記第一の検出及び前記第一の判定を各々再度行なう、
    ことを特徴とする画像データ照合装置。
  10. 第一の画像を表現している画像データと第二の画像を表現している画像データとを照合して該第一の画像と該第二の画像との類似の程度を判定する画像データ照合処理をコンピュータに行なわせるためのプログラムであって、
    複数の第一の領域及び複数の第二の領域についての前記第一の画像における配置の定義を取得する処理と、
    前記第一の領域の各々について、該第一の領域と最大の相関関係を有する第一最大相関領域を、前記第二の画像における所定の領域から検出する第一の検出を行なう処理と、
    前記第一の領域相互の位置関係と前記第一最大相関領域相互の位置関係との相違に基づいて前記類似の程度についての第一の判定を行なう処理と、
    前記第一の判定による類似の程度が第一の所定の程度を満たしているときに、前記第二の領域の各々について、該第二の領域と最大の相関関係を有する第二最大相関領域を、前記第二の画像においての前記所定の領域よりも広い領域から検出する第二の検出を行なう処理と、
    前記第二の領域相互の位置関係と前記第二最大相関領域相互の位置関係との相違に基づいて前記類似の程度についての第二の判定を行なう処理と、
    前記第一の判定による類似の程度が前記第一の所定の程度を満たしていないとき、または前記第二の判定による類似の程度が第二の所定の程度を満たしていないときに、前記第一の画像における前記第一の領域及び前記第二の領域についての前記配置の定義の変更を行なう処理と、
    前記変更により変更された配置の定義に従って前記第一の検出の処理及び前記第一の判定の処理を再度行なう処理と、
    をコンピュータに行なわせるためのプログラム。
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