JP3948057B2 - 希ガス放電灯の点灯装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は希ガス放電灯の点灯装置に関し、特にガラスバルブの内面にアパ−チャ部を有する発光層を形成すると共に、外周面に一対の帯状の外部電極を有する希ガス放電灯を高周波高電圧発生回路に接続した点灯装置において、希ガス放電灯に照射される外来光が乏しい環境下で安定した始動特性の得られる回路構成の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
本出願人は、先に、図11〜図13に示す希ガス放電灯Lを提案した。同図において、1は例えばガラスバルブにて密閉状に構成された直管状の外囲器であって、その内面には希土類蛍光体,ハロリン酸塩蛍光体などの蛍光体よりなる発光層2が形成されている。特に、この発光層2には所定の開口角を有するアパ−チャ部2aがほぼ全長に亘って形成されている。そして、外囲器1の封着構造はガラスバルブの端部にディスク状の封着ガラス板を封着して構成されているが、例えば単にガラスバルブを加熱しながら縮径加工し溶断して構成することもできる。尚、この外囲器1の密閉空間には水銀などの金属蒸気を含まないキセノン(Xe),クリプトン(Kr),ネオン(Ne),ヘリウム(He)などの希ガスが単一又は混合して所定量封入されている。
【0003】
この外囲器1の外周面にはシ−ト構体3が密着するように巻回されている。このシ−ト構体3は、例えば外囲器1の全長とほぼ同程度の長さを有し、かつ厚さが20〜100μmの範囲に設定された絶縁性の透光性シ−ト4と、この透光性シ−ト4の一方の面に互いに所定の間隔だけ離隔配置して接着された不透光性の金属部材よりなる帯状の一対の外部電極5,6と、この外部電極5,6の端部から、それと電気的な接続関係を有し、かつ導出端が透光性シ−ト4の端縁部分より突出するように導出された端子51,61と、透光性シ−ト4の一方の面に付与された粘着ないし接着機能を有する接着層9とから構成されている。尚、シ−ト構体3の外囲器1への装着状態において、外部電極5,6の一端5a,6aの間には第1の開口部7が、外部電極5,6の他端5b,6bの間には第2の開口部8がそれぞれ形成されており、発光層2からの光は主としてアパ−チャ部2aを介して第1の開口部7から外部に放出される。又、シ−ト構体3において、透光性シ−ト4としては、例えばポリエチレンテレフタレ−ト(PET)樹脂が好適するが、ポリエステル樹脂など他の樹脂も利用できる。
【0004】
又、上述のシ−ト構体3は外囲器1の外周面に、外部電極5,6が外囲器1と透光性シ−ト4との間に位置するように装着(巻回)されている。このシ−ト構体3の外囲器1への装着は、例えば図14に示すように行われる。まず、シ−ト構体3をステ−ジ10に展開状態で配置する。次に、このシ−ト構体3における透光性シ−ト4の一端4aに外囲器1を配置すると共に、外囲器1が一対の従動ロ−ラ11,11にて透光性シ−ト4に押しつけられるようにセットした上で、ステ−ジ10を若干M方向に移動させた後、N方向に移動させる。すると、シ−ト構体3は透光性シ−ト4の上において相対的に転動し、その外周面にはシ−ト構体3画巻回されることにより装着が行われる。尚、シ−ト構体3において、外部電極5,6はその表面に形成された接着層を利用して外囲器1の外周面に接着されており、透光性シ−ト4はそれの一方に形成された接着層9を利用して巻回時に外囲器1の外周面に接着されると共に、それぞれの端部4a,4bは第2の開口部8で重ね合わされて接着されている。
【0005】
この希ガス放電灯Lは、例えば図15に示す点灯装置によって点灯される。この点灯装置は、例えば周波数が30KHzで電圧が2500V0-P 程度の高周波高電圧を発生し、かつ出力波形がほぼ正弦波である高周波高電圧発生回路(インバ−タ回路)Hと、インバ−タ回路Hへの直流電力の供給をコントロ−ルするスイッチング素子例えばスイッチングトランジスタQと、平滑用のコンデンサCとから構成されており、インバ−タ回路Hは、例えば一次コイルTRa,TRb、二次コイルTRc及び励磁コイルTRdを有する発振トランスTRと、一次コイルTRa,TRbの中点とスイッチングトランジスタQとの間に接続されたチョ−クコイルCHと、一次コイルTRa,TRbに接続された第1,第2のスイッチング素子例えば第1,第2のトランジスタQa,Qbと、第1,第2のトランジスタQa,Qbのベ−スと励磁コイルTRdとの間に接続された抵抗Ra,Rbとから構成されている。そして、インバ−タ回路Hの出力側には希ガス放電灯Lの外部電極5,6が接続される。
【0006】
この点灯装置において、端子T1,T2間に例えば商用電源を全波整流した直流電源を接続した上で、端子T3に駆動信号を適時の間隔で付与すると、スイッチングトランジスタQがONとなり、第1,第2のトランジスタQa,Qbが適時にON,OFFすることにより、発振トランスTRの二次コイルTRcには上述の高周波高電圧が発生して希ガス放電灯Lの外部電極5,6に印加される。これにより、この希ガス放電灯Lは熱陰極や冷陰極を用いた放電灯のように外囲器の長手方向に沿った1つの放電路によって点灯するものとは異なり、外部電極5,6の間(外囲器1の長手方向に対してほぼ直角方向)に無数の放電路が形成されることによって縞状の状態で点灯する。この状態において、希ガスの励起線によって発光層2が励起されて発光し、光はアパ−チャ部2aを介して第1の開口部7から外部に放出される。尚、正常な点灯状態では縞状の放電状態は目視することはできない。
【0007】
特に、この希ガス放電灯Lには水銀が用いられていないために、点灯後における光量の立ち上がりが急峻であり、点灯と同時に光量がほぼ100%近くにまで達するという特徴を有している。このために、ファクシミリ,イメ−ジスキャナ,複写機などのOA機器の原稿読取用の光源として好適するものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のように、この希ガス放電灯Lが原稿照射装置に適用された場合には、アパ−チャ部構造により発光層2の放射光の高密度化が可能となることから、原稿面照度を高めることができ、原稿の読み取り精度を改善できるものであるが、近時、OA機器の処理能力を一層に向上させるために、原稿面照度をさらに高めることのできる希ガス放電灯が求められている。
【0009】
そこで、本出願人は、このような要求に応えるために、図16に示す希ガス放電灯の点灯装置を提案した。同図において、基本的な構成は図15に示す希ガス放電灯の点灯装置と同じである。異なる点は、パルス状の高周波高電圧を発生する高周波高電圧発生回路(例えばインバ−タ回路)HAの出力側に希ガス放電灯Lを接続したこと、及びインバ−タ回路HAを、少なくとも一次コイルTRa,二次コイルTRcを有する発振トランスTRAと、コンデンサCAと、スイッチング素子QAとによって構成したことである。
【0010】
この点灯装置は次のように動作する。まず、端子Ta,Tbに商用電源から全波整流された直流電源を接続すると、コンデンサCAは充電される。この状態で、端子Tcを介してスイッチング素子(例えばトランジスタ)QAのベ−ス電極に駆動信号を印加すると、トランジスタQAはONとなると共に、コンデンサCAに充電されている電荷が発振トランスTRAの一次コイルTRaに放出される。次に、トランジスタQAがOFF状態に反転すると、二次コイルTRcにはパルス状の高周波高電圧が発生し、希ガス放電灯Lの外部電極5,6に印加される。これによって、外部電極間には放電が生起され、希ガス放電灯Lは点灯状態になる。
【0011】
この提案によれば、希ガス放電灯Lにはパルス状の高周波高電圧が印加されるために、発光効率が向上し、原稿面照度を図15に示す点灯装置に比べて高めることができ、例えば原稿の送り速度を速くしても、十分の読み取り精度が期待できるものである。
【0012】
しかしながら、近時、原稿照射装置はOA機器の小形化に関連して密閉構造に構成されることがあり、このような場合、希ガス放電灯Lには外来光が照射されることは殆んどなく、ほぼ暗黒状態におかれる。従って、外来光の存在下では、周波数が30KHz,電圧が2500VO-P 程度のパルス状の高周波高電圧を外部電極5,6に印加した場合には電圧印加後ほぼ20〜300mS(ミリ秒)以下で点灯するものの、かかる暗黒状態では点灯時間のバラツキが大きくなるのみならず、中には点灯(始動)に1秒以上を要するものも見受けられる。このために、時には、OA機器の使用に支障が生ずることがある。
【0013】
この原因は、次のように考えられる。即ち、一般に蛍光ランプは、始動に際し、初期電子が存在しないと電離が円滑に行われないために、始動ができないか若しくは困難になる。通常、放電のきっかけとなる初期電子としては、熱電子,光電子,高電界により放出される電子及び自然界の宇宙線などがある。しかし、例えば上述のOA機器のように外界から遮断された部所に希ガス放電灯が配置される場合には、希ガス放電灯に自然界の宇宙線が届きにくくなり、初期電子は期待できにくくなる。その上、高周波高電圧発生回路HAの出力波形がパルス状となるために、始動時に、単位時間内の電力積分値が少なく、高周波高電圧発生回路HAから希ガス放電灯Lへの電力供給量(電力注入量)が不十分となり、正規点灯への移行に比較的に長い時間を要することがある。従って、この希ガス放電灯の点灯装置では希ガス放電灯の始動特性が不安定になり、点灯時間のバラツキも大きくなるという問題がある。
【0014】
それ故に、本発明の目的は、希ガス放電灯が外来光から遮断された環境下に配置されても、比較的に安定した始動特性が得られ、始動後に安定した放電状態に確実に移行可能な希ガス放電灯の点灯装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
従って、本発明は、上述の目的を達成するために、本発明の第の発明は、内面に発光層を有する外囲器の外周面に金属部材よりなる帯状の一対の外部電極を、外囲器のほぼ全長に亘って第1,第2の開口部が形成されるように互いに離隔して配置してなる希ガス放電灯と、パルス状の高周波高電圧を発生し、かつ出力側に希ガス放電灯を、一対の外部電極に高周波高電圧が印加されるように接続した高周波高電圧発生回路と、希ガス放電灯の始動の有無を検出することにより高周波高電圧発生回路の出力周波数を調整する調整手段と、高周波高電圧発生回路の出力周波数に応じて高周波高電圧発生回路への入力電圧を可変する電圧可変手段とを具備し、前記希ガス放電灯の始動前には調整手段からの制御信号に基づいて高周波高電圧発生回路の出力周波数を第1の周波数より高い第2の周波数に設定すると共に、高周波高電圧発生回路への入力電圧を電圧可変手段によって第1の電圧より高い第2の電圧に設定し、それの始動後には調整手段からの制御信号に基づいて高周波高電圧発生回路の出力周波数を第1の周波数に設定すると共に、高周波高電圧発生回路への入力電圧を第1の電圧に設定することを特徴とする。
【0018】
さらに、本発明の第の発明は、前記希ガス放電灯における第1,第2の開口部を形成する外部電極の適宜の側縁部に異形部を形成すると共に、異形部の形成された外部電極の1つを接地したことを特徴とし、第の発明は、前記希ガス放電灯を、発光層からの放射光が主として第1の開口部から外部に放出されるように構成すると共に、第1の開口部を形成する一対の外部電極のそれぞれの側縁部をストレ−ト状に形成し、かつ第2の開口部を形成する一対の外部電極のうち、一方の外部電極の側縁部にのみ異形部を形成し、他方の外部電極の側縁部をストレ−ト状に形成して構成してなり、この希ガス放電灯の異形部を形成した外部電極を接地したことを特徴とし、その上、第の発明は、前記希ガス放電灯における外部電極の異形部を三角状,台形を含む矩形状,波形を含むほぼ半円状のいずれかにて構成し、かつ周期性を有するようにほぼ全長に亘って形成したことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、本発明にかかる希ガス放電灯の第1の実施例について図1〜図3を参照して説明する。尚、図11〜図16に示す先行技術と同一部分には同一参照符号を付し、その詳細な説明は省略する。この発明の基本的な原理は、希ガス放電灯を高周波高電圧発生回路の出力側に、一対の外部電極に高周波高電圧が印加されるように接続し、かつ希ガス放電灯の始動前には高周波高電圧発生回路から希ガス放電灯への電力供給量を増加させ、それの始動後には電力供給量を減少させることにより、暗黒状態での始動特性の安定化を図るものである点、先行技術とは異なる。
【0020】
同図において、この実施例の特徴部分は、希ガス放電灯DLにおける第2の開口部8を形成する外部電極5,6の側縁部5b,6bに周期性を有する三角状の異形部5A,6Aを形成すると共に、それ以外の外部電極5,6の側縁部5a,6aをストレ−ト状に形成したこと、この希ガス放電灯DLをスイッチ手段Sを介して、正弦波状又は矩形波状の高周波高電圧を発生する第1の高周波高電圧発生回路Hとパルス状の高周波高電圧を発生する第2の高周波高電圧発生回路HAとの出力側に切り替え可能なるように接続したこと、希ガス放電灯DLにおける異形部5A,6Aの形成された外部電極5,6のうち、一方(1つ)の外部電極6を接地したことである。
【0021】
この異形部5A,6Aは周期性を有するように形成されており、例えば外囲器1の外径が8mmの場合には異形部5A,6Aを含めた幅が8mm,異形部5A,6Aのピッチが4mm,異形部5A,6A(三角部分の頂点)の高さが1.5mm程度の寸法に設定することが望ましいが、希ガス放電灯,点灯装置の仕様によっては適宜に変更できる。尚、外部電極5,6の側縁部5b,6bに形成された異形部5A,6Aのそれぞれの頂点部間の間隔は全長に亘ってほぼ同一となるように設定されている。又、第1の開口部7の開口幅(間隔)も全長に亘ってほぼ同一となるように設定されている。
【0022】
この外囲器1の構成部材としては、誘電率が大きく、かつ気密性が確実に保持でき、透光性を有する材料であれば一応適用が可能であるが、例えばガラスの中でも比較的に誘電率の大きい鉛ガラスなどが好適するものである。これの肉厚は0.2〜0.7mmの範囲(好ましくは0.4〜0.7mmの範囲)に設定されており、この範囲では所望の生産性,光特性が得られる。しかしながら、肉厚が0.4mm未満、特に0.2mm未満になると、外囲器1の機械的な強度が極端に低下するために、量産設備による生産工程でのガラス破損に伴う不良率が増加するようになるし、逆に、肉厚が0.7mmを超えると、縞状の放電状態が目視され、アパ−チャ部2aから放出される光にチラツキが生ずるようになる。従って、外囲器1の肉厚は上記範囲内に設定することが望ましい。
【0023】
又、この外囲器1の内部空間にはキセノン(Xe),クリプトン(Kr),ネオン(Ne),ヘリウム(He)などの希ガスが1種又は2種以上を混合して封入されており、その封入圧力は例えば83〜200トルの範囲に設定されている。この範囲では始動特性,光出力(原稿面照度),チラツキに関する改善効果が得られる。しかしながら、封入圧力が83トル未満になると、光出力に対する改善効果が不十分になるし、逆に、封入圧力が200トルを超えると、始動特性が損なわれるのみならず、縞状の放電状態が目視され、アパ−チャ部2aから放出される光にチラツキが生ずるようになる。従って、希ガスの封入圧力は上記範囲内に設定することが望ましい。
【0024】
又、発光層2は、希ガス放電灯の用途によって、使用する蛍光体が1種のみにて構成したり、2種以上を混合して構成されたりする。例えば三波長域発光形の場合には、例えば青色領域に発光スペクトルを有するユ−ロピウム付活アルミン酸バリウム・マグネシウム蛍光体,緑色領域に発光スペクトルを有するセリウム・テルビウム付活リン酸ランタン蛍光体,赤色領域に発光スペクトルを有するユ−ロピウム付活硼酸イットリウム・ガドリウム蛍光体を混合してなる混合蛍光体にて形成され、その付着量は1cm2 当たり5〜30mgの範囲に設定されている。この範囲では十分の光量(光出力)が得られるものの、その付着量が5mg未満になると、光量不足によって原稿面照度が不十分になるし、逆に、付着量が30mgを超えると、均質な発光層の形成が困難になる。従って、発光層2の付着量は上記範囲内に設定することが望ましい。
【0025】
さらに、外部電極5,6のそれぞれの離隔部分には第1,第2の開口部7,8が形成されており、それぞれの開口角θ1 ,θ2 はθ1 >θ2 の関係に設定されている。第1の開口部7の開口角θ1 は60〜90°の範囲が、第2の開口部8の開口角θ2 は55°程度がそれぞれ望ましい。しかしながら、第1の開口部7の開口角θ1 は用途によっては上記範囲外に設定することも可能であり、第2の開口部8は絶縁破壊しない程度に狭いことが望ましく、例えば最低2mm程度の離隔距離を確保することが推奨される。尚、上述のアパ−チャ部2aの開口角は第1の開口部7の開口角θ1 とほぼ同程度に設定されている。
【0026】
次に、図1に示す点灯装置の動作について図4を参照して説明する。同図において、希ガス放電灯DLは暗黒状態に配置されているものとする。まず、希ガス放電灯DLの始動に先立って、スイッチ手段Sを図示実線のように第1の高周波高電圧発生回路Hの出力側に接続する。この状態で端子T1,T2に所定の電圧(第1の電圧)を有する直流電源を接続すると共に、端子T3に駆動信号を適時の間隔で付与すると、スイッチングトランジスタQがONとなり、第1,第2のトランジスタQa,Qbが適時にON,OFFすることにより、発振トランスTRの二次コイルTRcには正弦波状の高周波高電圧が発生して希ガス放電灯DLの外部電極5,6に印加される。これにより、この希ガス放電灯DLは始動を開始するが、出力波形がほぼ正弦波であるために、単位時間内の電力積分値が大きくなり、正規点灯への移行が確実に行われる。
【0027】
一方、希ガス放電灯DLが始動し、正規点灯に移行すると、スイッチ手段Sは図示点線のように第2の高周波高電圧発生回路HAの出力側に接続される。この状態で端子Ta,Tbに所定の電圧(第1の電圧)を有する直流電源を接続すると、コンデンサCAは充電される。そして、端子Tcを介してスイッチング素子(例えばトランジスタ)QAのベ−ス電極に駆動信号を印加すると、トランジスタQAは図4(a)に示すようにONとなると共に、コンデンサCAに充電されている電荷が発振トランスTRAの一次コイルTRaに放出される。次に、トランジスタQAがOFF状態になると、二次コイルTRcには同図(b)に示すようにパルス状の高周波高電圧が発生し、希ガス放電灯DLの外部電極5,6に印加される。この結果、希ガス放電灯DLはパルス状の高周波高電圧によって正規点灯状態が維持される。尚、第1,第2の高周波高電圧発生回路H,HAへの入力電圧は常時印加しておくこともできるが、第1の高周波高電圧発生回路Hへの入力電圧の印加は第2の高周波高電圧発生回路HAへの切り替えに伴って遮断することが望ましい。
【0028】
この実施例によれば、希ガス放電灯DLの始動前には第1の高周波高電圧発生回路Hから希ガス放電灯DLに、出力波形が正弦波状の高周波高電圧(電力)が供給され、それの始動後にはスイッチ手段Sの切り替えによって第2の高周波高電圧発生回路HAから希ガス放電灯DLに、出力波形がパルス状の高周波高電圧(電力)が供給されるために、始動時にのみ単位時間内の電力積分値を大きく設定でき、希ガス放電灯DLへの十分の電力供給量(電力注入量)を確保することができる。従って、始動後における正規点灯への移行の確実性を高めることができる上、移行時間の短縮を図ることも可能となる。
【0029】
しかも、希ガス放電灯DLは、正規点灯への移行後は第2の高周波高電圧発生回路HAからのパルス状の高周波高電圧によって点灯されるために、発光効率を高めることができ、第1の開口部7からの放出光量を増加できる。従って、原稿照射装置に適用した場合には原稿面照度を一層に高めることができ、OA機器の処理能力の改善に寄与可能となる。
【0030】
又、希ガス放電灯DLにおける第2の開口部8を形成する外部電極5,6の側縁部5b,6bには三角状の異形部5A,6Aが周期性を有するように形成されており、しかも、点灯装置への組み込み状態において外部電極6が接地されているために、第1の高周波高電圧発生回路Hから外部電極5,6に高周波高電圧を印加した場合、異形部5A,6Aにおける三角部分の頂点部分に電界が集中し、希ガス空間を介して外部電極間で容易に放電するのみならず、始動後にパルス状の高周波高電圧に切り替えても安定した点灯が持続できる。
【0031】
一方、希ガス放電灯DLにおける外囲器1の肉厚は0.2〜0.7mmの範囲に設定されており、外部電極5,6に高周波高電圧を印加した場合、肉厚の厚い範囲では抵抗成分の増加に伴う外囲器自身への電圧分配の増加に関連してチラツキが発生し易くなるものの、上述のように外部電極5,6に異形部5A,6Aが形成され、かつ外部電極6が接地されていることと相俟って肉厚の厚い領域においてもチラツキの発生を効果的に抑制できるし、アパ−チャ部2aを介して第1の開口部7から放出される光出力も効果的に改善できる。
【0032】
又、希ガスの封入圧力を高くすると、光出力は増加する反面、始動特性は損なわれるようになるが、外部電極5,6の側縁部5b,6bに三角状の異形部5A,6Aを形成することによって、希ガスの封入圧力の上限を200トルにまで拡大しても、実用に供し得る始動特性が確保でき、移動縞(チラツキ)の発生も効果的に抑制でき、その上、光出力を有効に改善できる。従って、原稿照射装置に適用した場合には、安定した放電状態が得られる上に、原稿面照度を高めることができることから、読み取り品位の向上が期待できる。
【0033】
特に、発光層2の付着量が1cm2 当たり5〜30mgの範囲に設定すれば、外囲器1の肉厚を0.2〜0.7mmの範囲に設定すること及び希ガスの封入圧力を83〜200トルに設定することと相俟ってアパ−チャ部2aを介して第1の開口部7から放出される光出力を効果的に増加できる。
【0034】
上述の発光層2の付着量は通常の照明用蛍光ランプに比較すると2〜10倍程度のレベルであり、通常の照明用蛍光ランプでは特性的に好ましいものではないと考えられている量であるにも拘らず、希ガス放電灯では光出力が有効に増加している。この原因については明らかではないが、外部電極5,6の間(外囲器1の長手方向に対してほぼ直角方向)における希ガス空間部に無数の放電路が形成されることによって縞状の状態で点灯する希ガス放電灯に特有の現象と考えられる。
【0035】
さらには、外囲器1の肉厚及び外部電極の構造を、好ましくは発光層2の付着量,希ガスの封入圧力をも上述の範囲に設定した上で、第1の開口部7の開口角θ1 を60〜90°の範囲に設定すれば、第1の開口部7から放出される光出力を一層に増加させることができる。この際に、第2の開口部8の離隔長さ(異形部5A,6Aの先端間の間隔)を2mm程度に設定すれば、第2の開口部8からの光の漏洩が抑制され、第1の開口部7から放出される光出力の一層の改善効果が期待できる。
【0036】
図5は本発明の第2の実施例を示すものであって、基本的には図1に示す第2の高周波高電圧発生回路HAによって主体的に構成されている。この実施例の特徴部分は、パルス状の高周波高電圧を発生する高周波高電圧発生回路HAの入力側にDC−DCコンバ−タなどの電圧可変手段COVを設けたことと、希ガス放電灯DLの点灯の有無を検出することにより、高周波高電圧発生回路HAの出力周波数を調整する調整手段FVを高周波高電圧発生回路HAの入力側に設けたことである。
【0037】
この電圧可変手段COVはDC−DCコンバ−タにて構成することが望ましく、高周波高電圧発生回路HAの入力側に接続されており、希ガス放電灯DLの点灯の有無に基づく調整手段FVの動作と連携して動作する。即ち、希ガス放電灯DLが始動前(点灯前)の状態での電圧可変手段COVの出力電圧VCAは、調整手段FVによる高周波高電圧発生回路HAの出力周波数の増加に関連して第1の電圧(定常時の電圧)より高い第2の電圧に設定されている。例えば高周波高電圧発生回路HAの出力周波数が点灯時の2倍に設定される場合には、電圧可変手段COVの出力電圧VCAはほぼ2倍になるように制御される。そして、希ガス放電灯DLが点灯状態になると、電圧可変手段COVの出力電圧VCAは、調整手段FVによる高周波高電圧発生回路HAの出力周波数の減少に関連して第2の電圧から第1の電圧に降圧される。
【0038】
又、出力周波数の調整手段FVは、例えば高周波高電圧発生回路HAのスイッチング素子(トランジスタ)QAのベ−ス電極に接続されたパルス発生器PGと、このパルス発生器PGに接続された抵抗R1,抵抗R2,コンデンサC1よりなる時定数回路と、抵抗R2とア−ス間に接続されたトランジスタQBと、高周波高電圧発生回路HAの入力側に接続された抵抗R3,抵抗R4による分圧手段と、分圧手段とトランジスタQBのベ−ス電極との間にダイオ−ドDを介して接続されたツェナ−ダイオ−ドZDと、ダイオ−ドDとツェナ−ダイオ−ドZDとの間に接続されたコンデンサC2とから構成されている。
【0039】
次に、この点灯装置の動作について図5〜図6を参照して説明する。まず、高周波高電圧発生回路HAの入力電圧(電圧可変手段COVの出力電圧)VCAを第1の電圧VCA1 に設定すると、コンデンサCAは図6(b)において実線で示すように第1の電圧VCA1 に充電される。この状態で、トランジスタQAのベ−ス電極にパルス発生器PGから駆動信号を供給すると、トランジスタQAは図6(a)に示すようにt0時点でONとなると共に、コンデンサCAに充電されている電荷が発振トランスTRAの一次コイルTRaに放出される。次に、トランジスタQAがt2時点でOFF状態になると、二次コイルTRcには同図(c)に示すようにt2時点でパルス状の高周波高電圧が発生し、希ガス放電灯DLの外部電極5,6に印加される。
【0040】
ところで、一般的に放電灯への印加電圧の周波数を高めることによって始動特性が改善されることから、かかる希ガス放電灯DLに印加される高周波高電圧の周波数を高くすることが考えられる。このために、トランジスタQAの制御周波数を高めると、コンデンサCAに対する充電期間が短くなるために、高周波高電圧発生回路HAの入力電圧VCAが第1の電圧VCA1 に設定されている場合、トランジスタQAがONするまでにコンデンサCAに充電される充電電圧は第1の電圧VCA1 より低い電圧になる。従って、二次コイルTRcに発生するパルス状の高周波高電圧は同図(c)において点線で示すように単位時間内の電力積分値が小さいものとなる。このようなパルスの印加では希ガス放電灯の正規点灯への円滑な移行が難しいものである。
【0041】
従って、希ガス放電灯DLの始動前には電圧可変手段COVによって高周波高電圧発生回路HAの入力電圧VCAを第1の電圧VCA1 より高い第2の電圧VCA2 に昇圧すると、コンデンサCAは図6(b)において点線で示すように充電され、例えば満充電の半分位の時間でも第1の電圧VCA1 よりも高い電圧に充電される。この状態で、トランジスタQAのベ−ス電極にパルス発生器PGから駆動信号を供給すると、トランジスタQAは図6(a)に示すようにt0時点でONとなると共に、コンデンサCAに充電されている電荷が発振トランスTRAの一次コイルTRaに放出される。次に、トランジスタQAがt1時点でOFF状態になると、二次コイルTRcには同図(d)に示すようにt1時点で単位時間内の電力積分値の大きいパルス状の高周波高電圧が発生し、希ガス放電灯DLの外部電極5,6に印加される。
【0042】
パルス状の高周波高電圧が印加されるも、希ガス放電灯DLが点灯するまでは、発振トランスTRAの二次側は実質的に無負荷状態であり、負荷時よりかなり高い電圧が発生している。この電圧は発振トランスTRAの二次側から一次側にフィ−ドバックされるために、高周波高電圧発生回路HAの入力側には入力電圧VCA(第2の電圧VCA2 )より高い交流成分のフィ−ドバック電圧が現われる。この電圧は抵抗R3と抵抗R4とによって分圧され、ダイオ−ドDを介してコンデンサC2に充電される。コンデンサC2の端子電圧がツェナ−ダイオ−ドZDの動作電圧より高いと、ツェナ−ダイオ−ドZDがON状態となり、トランジスタQBのベ−ス電極に駆動信号が付与される。トランジスタQBがONになると、時定数回路は抵抗R1と抵抗R2とコンデンサC1との並列回路として構成され、時定数としては小さくなり、トランジスタQAの制御信号の周波数が高くなる。このために、高周波高電圧発生回路HAの出力周波数は点灯状態の第1の周波数より高い第2の周波数が維持される。
【0043】
そして、希ガス放電灯DLが正規の点灯状態に移行すると、発振トランスTRAの二次側は負荷状態となり、一次コイルTRaへのフィ−ドバック電圧は小さく抑えられることになる。このために、分圧手段によってコンデンサC2に充電される充電電圧も低くなり、常にツェナ−ダイオ−ドZDの動作電圧より低い電圧に維持される。従って、トランジスタQBはOFF状態になり、時定数回路は抵抗R1とコンデンサC1との並列回路として構成され、時定数としては大きくなり、トランジスタQAの制御信号の周波数が低くなる。このために、高周波高電圧発生回路HAの出力周波数は第2の周波数から点灯状態の第1の周波数に変更される。しかも、フィ−ドバック電圧の減少及び出力周波数の変更に関連して電圧可変手段COVからの出力電圧は第2の電圧VCA2 から第1の電圧VCA1 に降圧され、希ガス放電灯DLが点灯中は高周波高電圧発生回路HAの入力電圧VCAは第1の電圧VCA1 に維持される。
【0044】
この実施例によれば、上記実施例と同様に暗黒状態での始動特性を改善できるのみならず、点灯装置の回路構成が上記実施例に比較して簡略化できるために、コストを有効に低減できる。
【0045】
又、希ガス放電灯DLの始動前には電圧可変手段COVによって高周波高電圧発生回路HAの入力電圧VCAは第2の電圧VCA2 に設定され、かつ高周波高電圧発生回路HAの出力周波数が第2の周波数に設定されるために、希ガス放電灯DLに単位時間内の電力積分値の大きいパルス状の高周波高電圧が印加できる。従って、希ガス放電灯DLの配置環境が暗黒下であっても、短時間に始動させることができる。
【0046】
図7〜図8は本発明の第3の実施例を示すものであって、基本的な構成は図2に示す希ガス放電灯と同じである。異なる点は、高周波高電圧発生回路HAの出力側に接続された希ガス放電灯DLにおける外部電極6の側縁部6bにのみ三角状の異形部6Aを形成し、それ以外の外部電極5の側縁部5a,6b,外部電極6の側縁部6aはストレ−ト状に形成したことである。尚、異形部6Aを有する外部電極6は接地されている。
【0047】
特に、この構造の希ガス放電灯DLが図5に示す点灯装置に組み込まれた場合には異形部6Aの形成された側の外部電極6を接地することによって、仮に電源電圧が10%程度低下したとしてもチラツキの抑制された安定した放電状態が得られる。尚、この希ガス放電灯DLは図1に示す点灯装置に適用することもできる。
【0048】
又、この実施例によれば、外部電極5,6にパルス状の高周波高電圧が印加された場合、側縁部6bの異形部6Bとストレ−ト状の側縁部5bとの間で放電が生ずるのであるが、一方の側縁部(5b)がストレ−ト状に構成されているために、両者のピッチ合わせ(位置合わせ)の必要がなく、組立性を改善できる。
【0049】
図9は本発明の第4の実施例を示すものであって、基本的な構成は図5に示す希ガス放電灯の点灯装置と同じであり、図8に示す希ガス放電灯と同じである。異なる点は、高周波高電圧発生回路HAの出力側に接続された希ガス放電灯DLにおける外部電極6の側縁部6bにのみ周期性を有する楕円状,波形などを含む半円状の異形部6Bを形成し、それ以外の外部電極5の側縁部5a,6b,外部電極6の側縁部6aはストレ−ト状に形成したことである。尚、異形部6Bを有する外部電極6は接地されている。
【0050】
図10は本発明の第5の実施例を示すものであって、基本的な構成は図5に示す希ガス放電灯の点灯装置と同じであり、図8に示す希ガス放電灯と同じである。異なる点は、インバ−タ回路HAの出力側に接続された希ガス放電灯DLにおける外部電極6の側縁部6bにのみ周期性を有する台形を含む矩形状の異形部6Cを形成し、それ以外の外部電極5の側縁部5a,6b,外部電極6の側縁部6aはストレ−ト状に形成したことである。尚、異形部6Cを有する外部電極6は接地されている。
【0051】
特に、図9〜図10に示すそれぞれ異なった異形部を有する希ガス放電灯DLは図1に示す点灯装置に組み合わせることもできる。
【0052】
尚、本発明は、何ら上記実施例にのみ制約されることなく、例えば希ガス放電灯の発光層は1種又は2種以上の蛍光体を混合して使用することもできるし、アパ−チャ部を省略して外囲器の内面全体に形成することもできる。又、外部電極における異形部のピッチ,高さなどは希ガス放電灯のサイズに応じて適宜に変更できる。又、高周波高電圧発生回路はインバ−タ回路の他、各種の発振回路なども利用できるし、スイッチング素子はトランジスタの他、サイリスタ,電界効果形トランジスタなども利用できる。さらに、第1の高周波高電圧発生回路の出力波形は正弦波の他、矩形波状とすることもできる。
【0053】
【実施例】
次に、実験例について説明する。まず、イエロ−グリ−ンの発光色を有するセリウム・テルビウム付活リン酸ランタン蛍光体(LaPO4 :Ce,Tb)を含む水溶性の蛍光体塗布液を外径が8mm,肉厚が0.5mm,長さが300mmの鉛ガラスよりなる外囲器の内面に塗布し発光層を形成する。次に、スクレ−パを用いて発光層の一部を強制的に剥がすことによって開口角75°のアパ−チャ部を形成する。尚、発光層の付着量は15mg/cm2 である。次に、外囲器を封止し、内部空間にキセノンガスを120トルの圧力で封入する。然る後、この外囲器の外周面にシ−ト構体を巻回し図7〜図8に示す構造の希ガス放電灯を製造した。尚、一対の外部電極には幅が8mmのアルミニウム箔を用い、第2の開口部を形成する外部電極の一方の側縁部にのみピッチが4mmで頂点の高さが1.5mmの三角状の異形部を形成し、対向する他方の側縁部はストレ−ト状に形成した。
【0054】
この希ガス放電灯を図5に示す点灯装置に組み込み、異形部を有する外部電極を接地すると共に、希ガス放電灯を外来光から遮断された状態に配置する。尚、この点灯装置において、電圧可変手段としてのDC−DCコンバ−タの出力電圧は24Vの第1の電圧から48Vの第2の電圧に昇圧されており、高周波高電圧発生手段としてのインバ−タ回路における出力周波数は無負荷時がほぼ70KHz(第2の周波数)、負荷時がほぼ35KHz(第1の周波数)に設定されている。この状態において、希ガス放電灯の点灯時間を測定したところ、ほぼ0.7秒であった。
【0055】
しかしながら、始動前,始動後も一定の出力周波数とした場合には、1.5〜2.0秒であった。又、図1に示す点灯装置では平均的に300mS以下であった。
【0056】
又、点灯状態において、出力電圧を90%に降下させたところ、定格状態と同様に安定した放電状態が観察され、チラツキは観測されなかった。
【0057】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、希ガス放電灯の始動前には高周波高電圧発生回路から希ガス放電灯への電力供給量を増加させ、それの始動後には電力供給量が減少するように構成されているために、始動時にのみ単位時間内の電力積分値を大きく設定でき、希ガス放電灯への十分の電力供給量(電力注入量)を確保することができる。従って、暗黒状態での始動特性を改善できる上、始動後における正規点灯への移行の確実性を高めることができ、移行時間の短縮をも図ることができる。
【0058】
特に、希ガス放電灯の始動前には高周波高電圧発生回路の入力電圧を高く設定し、かつ高周波高電圧発生回路の出力周波数を高く設定し、始動後には入力電圧及び出力周波数を低下するように構成すれば、始動時に、希ガス放電灯に単位時間内の電力積分値の大きいパルス状の高周波高電圧が印加できる。従って、希ガス放電灯の配置環境が暗黒下であっても、短時間に始動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す点灯装置の電気回路図。
【図2】図1に示す希ガス放電灯を示す縦断面図。
【図3】図2に示す希ガス放電灯の外囲器及び外部電極の展開図。
【図4】図1の動作を説明するための図であって、同図(a)はトランジスタQAの動作タイミング図、同図(b)は高周波高電圧発生回路の二次電圧波形図。
【図5】本発明の第2の実施例を示す点灯装置の電気回路図。
【図6】図5の動作を説明するための図であって、同図(a)はトランジスタQAの動作タイミング図、同図(b)はコンデンサCAの充電状態図、同図(c)は出力周波数が第1の周波数時の二次電圧波形図、同図(d)は出力周波数が第2の周波数時の二次電圧波形図。
【図7】本発明の第3の実施例を示す縦断面図。
【図8】図7に示す希ガス放電灯の外囲器及び外部電極の展開図。
【図9】本発明の第4の実施例を示す外囲器及び外部電極の展開図。
【図10】本発明の第5の実施例を示す外囲器及び外部電極の展開図。
【図11】先行技術にかかる希ガス放電灯の縦断面図。
【図12】先行技術にかかるシ−ト構体の展開図。
【図13】図12のX−X断面図。
【図14】先行技術にかかる希ガス放電灯の製造方法を説明するための縦断面図。
【図15】先行技術にかかる希ガス放電灯の点灯装置の電気回路図。
【図16】先行技術にかかる希ガス放電灯の点灯装置の他の電気回路図。
【符号の説明】
1 外囲器
2 発光層
2a アパ−チャ部
3 シ−ト構体
4 透光性シ−ト(絶縁部材)
5,6 外部電極
5a,5b,6a,6b 側縁部(端部)
5A,6A,6B,6C 異形部
7 第1の開口部
8 第2の開口部
DL 希ガス放電灯
COV 電圧可変手段
FV 調整手段
PG パルス発生器
H 第1の高周波高電圧発生回路(インバ−タ回路)
HA 第2の高周波高電圧発生回路(インバ−タ回路)
TR,TRA 発振トランス
Qa,Qb,QA,QB スイッチング素子(トランジスタ)
C,CA,C1,C2 コンデンサ
R1,R2,R3,R4 抵抗
ZD ツェナ−ダイオ−ド

Claims (4)

  1. 内面に発光層を有する外囲器の外周面に金属部材よりなる帯状の一対の外部電極を、外囲器のほぼ全長に亘って第1,第2の開口部が形成されるように互いに離隔して配置してなる希ガス放電灯と、パルス状の高周波高電圧を発生し、かつ出力側に希ガス放電灯を、一対の外部電極に高周波高電圧が印加されるように接続した高周波高電圧発生回路と、希ガス放電灯の始動の有無を検出することにより高周波高電圧発生回路の出力周波数を調整する調整手段と、高周波高電圧発生回路の出力周波数に応じて高周波高電圧発生回路への入力電圧を可変する電圧可変手段とを具備し、前記希ガス放電灯の始動前には調整手段からの制御信号に基づいて高周波高電圧発生回路の出力周波数を第1の周波数より高い第2の周波数に設定すると共に、高周波高電圧発生回路への入力電圧を電圧可変手段によって第1の電圧より高い第2の電圧に設定し、それの始動後には調整手段からの制御信号に基づいて高周波高電圧発生回路の出力周波数を第1の周波数に設定すると共に、高周波高電圧発生回路への入力電圧を第1の電圧に設定することを特徴とする希ガス放電灯の点灯装置。
  2. 前記希ガス放電灯における第1,第2の開口部を形成する外部電極の適宜の側縁部に異形部を形成すると共に、異形部の形成された外部電極の1つを接地したことを特徴とする請求項1に記載の希ガス放電灯の点灯装置。
  3. 前記希ガス放電灯を、発光層からの放射光が主として第1の開口部から外部に放出されるように構成すると共に、第1の開口部を形成する一対の外部電極のそれぞれの側縁部をストレ−ト状に形成し、かつ第2の開口部を形成する一対の外部電極のうち、一方の外部電極の側縁部にのみ異形部を形成し、他方の外部電極の側縁部をストレ−ト状に形成して構成してなり、この希ガス放電灯の異形部を形成した外部電極を接地したことを特徴とする請求項に記載の希ガス放電灯の点灯装置。
  4. 前記希ガス放電灯における外部電極の異形部を三角状,台形を含む矩形状,波形を含むほぼ半円状のいずれかにて構成し、かつ周期性を有するようにほぼ全長に亘って形成したことを特徴とする請求項に記載の希ガス放電灯の点灯装置。
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