JP3947503B2 - 端子の挿入方法及び端子挿入装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電線付きの端子金具を電線の長手方向に交差する方向に沿ってコネクタハウジングに近づけて、端子収容溝内に挿入する端子の挿入方法及び端子挿入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車などに装備されるワイヤハーネスは、複数のコネクタを備えている。このワイヤハーネスのコネクタとして、平板状に形成されかつ複数の端子収容溝を備えたコネクタハウジングと、電線などが取り付けられた端子金具とを備えたものが用いられることがある。端子収容溝は、平板状のコネクタハウジングの表面から凹に形成されている。複数の端子収容溝は、互いに平行に配されている。
【0003】
端子金具は、電線が取り付けられた状態で、前記端子収容溝内に挿入されてコネクタハウジングに取り付けられる。このとき、端子金具は、前記コネクタハウジングの表面に直交する方向でかつ取り付けられた電線の長手方向に直交する方向に沿って、コネクタハウジングに近づけられて、端子収容溝内に挿入される。、則ち、電線付きの端子金具は、コネクタハウジングの上方に位置決めされた後、電線に交差する方向に沿ってコネクタハウジングに近づけられて、該端子金具を端子収容溝内に挿入される。
【0004】
この種のコネクタのコネクタハウジングの端子収容溝に端子金具を挿入する装置として、本発明の出願人は、図24から図30に示す端子挿入装置101を提案している。
【0005】
図24ないし図30に例示された端子挿入装置101には、電線103付きの端子金具102が電線103をクランプするクランパ104により搬送されてくる。図24ないし図30に例示された端子挿入装置101は、ハウジング保持部105と、位置決め挿入部106と、チャック部107と、搬送部108とを備えている。
【0006】
ハウジング保持部105は、端子収容溝109の開口部が上方に向いた状態で、コネクタハウジング110を保持する。位置決め挿入部106は、ハウジング保持部105の上方に設けられており、該ハウジング保持部105に接離自在則ち昇降自在に設けられている。
【0007】
位置決め挿入部106は、電線103の長手方向に沿って端子金具102が挿入されて、該端子金具102を端子収容溝109の上方に位置決めする。位置決め挿入部106は、ハウジング保持部105に近づいて、位置決めした端子金具102を端子収容溝109内に挿入する。位置決め挿入部106は、端子金具102の電線103から離れた側の端102aに当接して、端子金具102が端子収容溝109の上方から位置ずれすることを防止する位置ずれ防止部111を備えている。
【0008】
チャック部107は、位置決め挿入部106に位置決めされた端子金具102に取り付けられた電線103をチャックする。チャック部107は、電線103を保持する。チャック部107は、位置決め挿入部106とともに昇降自在に設けられている。
【0009】
搬送部108は、クランパ104により電線103がクランプされた端子金具102を位置決め挿入部106に挿入する。搬送部108は、端子チャック112と、電線チャック113とを備えている。端子チャック112は、電線103が取り付けられた端子金具102をチャックする。電線チャック113は、端子金具102に取り付けられた電線103をチャックする。
【0010】
前述した構成の端子挿入装置101には、まず、図24に示すように、クランパ104により電線103が取り付けられた端子金具102が搬送されてくる。ハウジング保持部105にコネクタハウジング110を保持しておく。端子チャック112が端子金具102をチャックし、電線チャック113が電線103をチャックして、搬送部108が、図25に示すように、クランパ104から電線103付きの端子金具102を引き抜く。そして、図26に示すように、搬送部108が、電線103の長手方向に沿って電線103付きの端子金具102を移動して、位置決め挿入部106内に電線103付きの端子金具102を挿入する。
【0011】
そして、電線103付きの端子金具102を位置決め挿入部106内に挿入していくと、まず、図27に示すように、端子チャック112が端子金具102の保持を解除して、上方に移動する。さらに、電線チャック113などが電線103付きの端子金具102を位置決め挿入部106内に挿入していくと、図28に示すように、位置決め挿入部106内に挿入された電線付きの端子金具102の端102aが、位置ずれ防止部111に当接する。電線103付きの端子金具102は、コネクタハウジング110の上方に位置決めされる。
【0012】
そして、図29に示すように、チャック部107が、端子金具102に取り付けられた電線103をチャックするとともに、電線チャック113が端子金具102に取り付けられた電線103の保持を解除して、上方に移動する。その後、図30に示すように、位置決め挿入部106が降下則ちハウジング保持部105に保持したコネクタハウジング110近づく。位置決め挿入部106は、図31に示すように、電線103付きの端子金具102をハウジング保持部105に保持されたコネクタハウジング110の端子収容溝109内に挿入する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来の端子挿入装置101では、チャック部107で電線103を保持した際に、このチャック部107が単に端子金具102に取り付けられた電線103を保持するだけである。このため、図32に示すように、チャック部107が電線103を保持すると、電線103の可撓性と端子金具102の質量(重量)により、特に前述した端102aが位置ずれ防止部111から脱落して、端子金具102が位置決め挿入部106から位置ずれする虞があった。
【0014】
この場合、位置決め挿入部106が、端子金具102をコネクタハウジング110の端子収容溝109内に挿入すると、端子金具102が傾いているため、該端子金具102を端子収容溝109の正規の位置に挿入できない虞があった。最悪の場合には、図33及び図34に示すように、端子金具102を端子収容溝109内に挿入できない虞があった。
【0015】
したがって、本発明の目的は、電線付きの端子金具を電線の長手方向に交差する方向に沿ってコネクタハウジングに近づけて端子収容溝内に挿入する際に、端子金具を端子収容溝内に確実に挿入することができる端子の挿入方法及び端子挿入装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の端子の挿入方法は、電線付きの端子金具を前記電線の長手方向に交差する方向に沿ってコネクタハウジングに近づけて、該コネクタハウジングの端子収容溝内に挿入する端子の挿入方法において、前記端子金具の前記電線から離れた側の端を、端子金具が位置ずれすることを防止する位置ずれ防止部に当接させて、前記電線付きの端子金具を前記端子収容溝の上方に位置決めして、前記電線の長手方向に沿って、前記端子金具を前記位置ずれ防止部に向かって付勢した状態で、前記電線付きの端子金具を前記電線の長手方向に交差する方向に沿って前記コネクタハウジングに近づけて、前記端子収容溝内に挿入することを特徴としている。
【0017】
請求項2に記載の本発明の端子挿入装置は、電線付きの端子金具を前記電線の長手方向に交差する方向に沿ってコネクタハウジングに近づけて、該コネクタハウジングの端子収容溝内に挿入する端子挿入装置において、前記コネクタハウジングの端子収容溝の上方に前記コネクタハウジングに接離する方向に沿って移動自在に設けられ、かつ前記電線付きの端子金具を前記端子収容溝の上方に位置決めするとともに、前記電線付きの端子金具を前記端子収容溝内に挿入する位置決め挿入部と、前記位置決め挿入部とともに前記コネクタハウジングに接離する方向に沿って移動自在に設けられ、前記位置決め挿入部に位置決めされた端子金具に取り付けられた電線を保持可能な保持手段と、前記位置決め挿入部に設けられかつ前記位置決め挿入部に位置決めされた端子金具の前記電線から離れた側の端が当接可能な位置ずれ防止部と、前記保持手段が前記位置決め挿入部に位置決めされた端子金具に取り付けられた電線を保持すると、該保持手段を位置ずれ防止部に向かって付勢する付勢手段と、を備え、前記端を前記位置ずれ防止部に当接させて、前記位置決め挿入部が前記端子収容溝の上方に電線付きの端子金具を位置決めした後、前記保持手段が、前記端子金具に取り付けられた電線を保持するとともに、前記付勢手段が、前記保持手段を前記位置ずれ防止部に向かって付勢して、前記位置決め挿入部が、電線付きの端子金具を前記電線の長手方向に交差する方向に沿って前記コネクタハウジングに近づけて、前記端子収容溝内に挿入することを特徴としている。
【0018】
請求項3に記載の本発明の端子挿入装置は、請求項2記載の端子挿入装置において、前記保持手段は、前記位置決め挿入部に位置決めされる端子金具に取り付けられた電線の長手方向に沿って前記位置決め挿入部に対し相対的に移動自在に設けられており、前記保持手段が前記電線を保持するまでは、前記付勢手段の付勢力に抗して、前記保持手段を前記位置ずれ防止部から遠ざけるとともに、前記保持手段が前記電線を保持すると、前記付勢手段が前記保持手段を前記位置ずれ防止部に向かって付勢することを許容する付勢力切り換え手段を備えたことを特徴としている。
【0019】
請求項4に記載の本発明の端子挿入装置は、請求項3記載の端子挿入装置において、前記位置決め挿入部は、位置決めした電線付きの端子金具を、前記端子収容溝内に案内するガイド手段を備えたことを特徴としている。
【0020】
請求項5に記載の本発明の端子挿入装置は、請求項4記載の端子挿入装置において、前記位置決め挿入部は、前記コネクタハウジングの端子収容溝の上方に前記電線の長手方向に交差する方向に沿って移動自在に設けられかつ位置決めした電線付きの端子金具を前記端子収容溝内に挿入する挿入部を備え、前記ガイド手段は、前記挿入部とともに前記電線の長手方向に交差する方向に沿って移動自在でかつ前記挿入部より前記コネクタハウジング寄りに設けられ、かつ前記挿入部の移動方向に沿って前記挿入部に移動自在に設けられているとともに、前記ガイド手段を、前記挿入部から前記コネクタハウジングに近づく方向に付勢する第2の付勢手段を備えたことを特徴としている。
【0021】
請求項1に記載された本発明によれば、電線から離れた側の端を位置ずれ防止部に当接させて、端子金具を位置決めした後に、端子金具を位置ずれ防止部に向かって付勢する。このため、電線から離れた側の端を位置ずれ防止部に当接させたままに保つことができる。
【0022】
請求項2に記載された本発明によれば、電線から離れた側の端を位置ずれ防止部に当接させて、位置決め挿入部が端子金具を位置決めした後に、付勢手段が保持手段を位置ずれ防止部に向かって付勢する。このため、電線付きの端子金具を電線から離れた側の端を位置ずれ防止部に当接させたままに保つことができる。
【0023】
請求項3に記載された本発明によれば、付勢力切り換え手段が、保持手段が電線を保持するまでは、該保持手段を位置決め挿入部から遠ざけておく。付勢力切り換え手段は、保持手段が電線を保持すると、保持手段を位置決め挿入部に向かって付勢する。このため、付勢手段は、電線から離れた側の端を位置ずれ防止部に当接した端子金具を位置ずれ防止部に向かって付勢できる。
【0024】
請求項4に記載された本発明によれば、ガイド手段により電線付きの端子金具を端子収容溝内に確実に案内できる。
【0025】
請求項5に記載された本発明によれば、ガイド手段が挿入部とともにコネクタハウジングに接離自在に設けられており、第2の付勢手段によりガイド手段が挿入部かコネクタハウジングに近づく方向に付勢されている。このため、位置決め挿入部がコネクタハウジングに近づいて、ガイド手段がコネクタハウジングに当接しても、ガイド手段が第2の付勢手段の付勢力に抗して挿入部に相対的に移動することで、挿入部がコネクタハウジングに近づくことを許容する(妨げない)。
【0026】
なお、本明細書に記した端子収容溝の上方とは、この端子収容溝の開口部と相対する位置を示している。即ち、端子収容溝の上方に位置付けられた電線付きの端子金具や位置決め挿入部が、コネクタハウジングの側方や下方に位置しても良い。本発明では、電線付きの端子金具や位置決め挿入部が、端子収容溝の開口部と相対していれば、コネクタハウジングの側方や下方に位置しても端子収容溝の上方に位置していると示す。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態にかかる端子挿入装置1を、図1ないし図23を参照して説明する。端子挿入装置1は、図20などに示すコネクタハウジングとしての絶縁プレート2に電線16付きの端子金具としての電線16が取り付けられた圧着端子3を装着する(取り付ける)装置である。
【0028】
前記電線16は、導電性の芯線と、合成樹脂からなりかつ該芯線を被覆する絶縁性の被覆部とを備えた所謂被覆電線である。前記絶縁プレート2は、電線16付きの圧着端子3が取り付けられて、アウタハウジング4(図20に示す)内に収容されてコネクタ5(図20に示す)を構成する。則ち、コネクタ5は、図20に示すように、アウタハウジング4と、絶縁プレート2と、圧着端子3とを備えている。
【0029】
アウタハウジング4は、絶縁性の合成樹脂からなる箱状に形成されている。アウタハウジング4は、絶縁プレート2を収容する収容室6を複数備えている。図示例では、アウタハウジング4は、収容室6を3つ備え、これら3つの収容室6は互いに重ねられている。
【0030】
また、アウタハウジング4は、相手側のコネクタのコネクタハウジングに嵌合するためのロックアーム7を備えている。ロックアーム7は、弾性変形自在である。アウタハウジング4は、ロックアーム7が一旦弾性変形した後、このロックアーム7などが相手側のコネクタなどに嵌合する。アウタハウジング4は、ロックアーム7の弾性復元力により、該ロックアーム7が相手側のコネクタのコネクタハウジングに嵌合した状態に保たれることで、相手側のコネクタに嵌合する。
【0031】
絶縁プレート2は、絶縁性の合成樹脂からなり、図20ないし図23に示すように、プレート状則ち平板状に形成されている。絶縁プレート2は、平板状の絶縁体本体8と、この絶縁体本体8の表面8aから立設した複数の隔壁9と、一つの端壁10とを一体に備えている。
【0032】
複数の隔壁9は、互いに平行でかつ間隔をあけている。複数の隔壁9は、等間隔に配されている。互いに隣り合う隔壁9間は、端子収容溝11をなしている。図示例では、端子収容溝11は、7つ設けられている。端子収容溝11は、圧着端子3を収容する。端子収容溝11は、それぞれ、直線状に形成されており、複数の端子収容溝11は、互いに平行に配されている。
【0033】
端壁10は、絶縁体本体8から立設している。端壁10の長手方向(図20中に矢印Pで示す)は、隔壁9の長手方向に対し直交している。矢印Pは、複数の隔壁9が、並ぶ方向をなしている。則ち、矢印Pは、端子収容溝11が並ぶ方向であり圧着端子3が並ぶ方向である。端壁10は、複数の隔壁9の一端に連なっている。則ち、端壁10は、隔壁9同士を連結している。
【0034】
また、端壁10には、複数の凹み12が設けられている。凹み12は、端子収容溝11それぞれに対応して設けられている。則ち、凹み12は、絶縁プレート2の絶縁体本体8に設けられている。凹み12は、端子収容溝11と同数設けられている。凹み12は、図示例では、7つ設けられている。凹み12は、端壁10の絶縁体本体8の表面8aから離れた側の端面から凹に形成されている。凹み12は、隣り合う隔壁9間則ち端子収容溝11に開口している。このため、凹み12は、端子収容溝11の一部を構成している。
【0035】
さらに、端子収容溝11を形成する隣接する一対の隔壁9のうち一方には、係止爪13が一体に形成されている。係止爪13は、端子収容溝11内に収容された圧着端子3に係止して、圧着端子3が端子収容溝11内から抜け出ることを防止する。
【0036】
絶縁プレート2は、図21ないし図23に二点鎖線で示す隔壁9が7つ以上立設した絶縁体本体8が所望の長さに切断されて得られる。また、絶縁プレート2は、絶縁体本体8の表面8aから凸の突起17(図19に示す)を複数備えている。突起17は、端子収容溝11それぞれに一つずつ設けられている。突起17は、圧着端子3の底壁18に設けられた後述の切欠き20内に侵入する。突起17は、切欠き20内則ち圧着端子3に係止する。突起17は、切欠き20内則ち圧着端子3に係止することで、圧着端子3が端子収容溝11内から抜け出ることを防止する。
【0037】
圧着端子3は、導電性の板金などからなる。圧着端子3は、図20に示すように、電線接続部14と、電気接触部15とを一体に備えている。電線接続部14は、かしめ片121を備えている。かしめ片121は、電線16をかしめる。電線接続部14は、かしめ片121が電線16をかしめることで、芯線則ち電線16と電気的に接続する。
【0038】
電気接触部15は、電線接続部14に連なっている。電気接触部15は、筒状の筒部19と、この筒部19内に収容された図示しないばね片とを備えている。
【0039】
筒部19内には、相手側のコネクタの端子金具の板状のタブが侵入する。ばね片は、筒部19内に侵入した前述したタブを筒部19の内面に押し付けて、前記タブが筒部19内から抜け出ることを防止する。筒部19内に相手側のコネクタの端子金具のタブが挿入され、該タブをばね片が筒部19の内面に向かって押し付け出ることで、電気接触部15は、相手側のコネクタの端子金具と電気的に接続する。
【0040】
また、電気接触部15の筒部19の底壁18には、図19に示す切欠き20が設けられている。底壁18は、絶縁体本体8の表面8aに重ねられる。切欠き20は、底壁18を貫通している。切欠き20内には、絶縁体本体8の表面8aから凸の突起17が係止する。
【0041】
前述した構成のコネクタ5は、以下のようにして組立られる。まず、各圧着端子3の電線接続部14のかしめ片121で電線16をかしめる。則ち、各圧着端子3に電線16を取り付ける。また、絶縁体本体8を所望の長さに切断して、絶縁プレート2を得る。
【0042】
そして、電線16付きの圧着端子3を絶縁プレート2の各端子収容溝11内に挿入する。このとき、圧着端子3を絶縁体本体8の表面8aに対し直交する方向に沿って、絶縁体本体8に近づける。さらに、圧着端子3を電線16の長手方向に直交(交差)する方向に沿って、絶縁体本体8に近づけて、底壁18を絶縁体本体8の表面8aに重ねる。このように、電線16付きの圧着端子3を前記電線16の長手方向に直交(交差)する方向に沿って絶縁プレート2に近づけて、該絶縁プレート2の端子収容溝11内に挿入する。
【0043】
係止爪13が圧着端子3に係止し、突起17が切欠き20内に係止する。こうして、各端子収容溝11内に電線16付きの圧着端子3が挿入される。絶縁プレート2をアウタハウジング4の収容室6内に挿入する。こうして、前述した構成のコネクタ5が組み立てられる。
【0044】
前述したように組み立てられたコネクタ5は、ロックアーム7が相手側のコネクタなどに嵌合して、相手側のコネクタと嵌合する。すると、相手側のコネクタの端子金具のタブが圧着端子3の筒部19内に侵入して、圧着端子3と相手側のコネクタの端子金具とが電気的に接続する。こうして、コネクタ5は、相手側のコネクタなどと嵌合して、自動車などに配索されるワイヤハーネスを構成するとともに、前記自動車の各電子機器などの所望の電力や信号などを伝送する。
【0045】
図1などに示す端子挿入装置1は、電線16付きの圧着端子3を端子収容溝11内に挿入して、電線16付きの圧着端子3を絶縁プレート2に取り付ける装置である。端子挿入装置1は、図1及び図2に示すように、装置本体20と、ハウジング保持部21と、昇降駆動部22と、位置決め挿入部23と、保持手段としての保持機構24と、付勢手段としてのコイルばね25と、挿入検知手段としての図示しない検知センサと、制御手段としての制御装置26とを備えている。
【0046】
装置本体20は、例えば、工場などのフロア上などに設置される。装置本体20は、表面が水平方向に平坦なベース板27と、このベース板27から立設した立設板28とを備えている。
【0047】
ハウジング保持部21は、図3及び図4に示すように、ハウジング保持治具29と、水平方向駆動部30とを備えている。ハウジング保持治具29は、金属からなりかつ方体状に形成されており、その上面から凹の保持部31を備えている。保持部31は、絶縁プレート2の外形に沿って形成されており、内側に絶縁プレート2を収容する。ハウジング保持治具29は、絶縁体本体8の表面8aが水平方向に沿いかつ端子収容溝11の開口部が上方に向く状態で、保持部31内に絶縁プレート2を収容する。ハウジング保持治具29は、保持部31内に絶縁プレート2を収容して、該絶縁プレート2を位置決めする。
【0048】
水平方向駆動部30は、リニアガイド32と、駆動源としての図示しないモータなどを備えている。リニアガイド32は、レール33と、スライダ34とを備えている。レール33は、直線状に形成されており、ベース板27の表面に取り付けられている。スライダ34は、レール33に該レール33の長手方向に沿って移動自在に支持されている。スライダ34には、ハウジング保持治具29が取り付けられている。モータは、スライダ34則ちハウジング保持治具29を、レール33の長手方向に沿って移動させる。ハウジング保持部21は、レール33の長手方向に沿ってハウジング保持治具29に保持した絶縁プレート2を移動させる。
【0049】
なお、レール33の長手方向と、ハウジング保持治具29に保持する絶縁プレート2の端子収容溝11の長手方向とは互いに直交している。このため、ハウジング保持部21は、端子収容溝11が並ぶ方向の前述した矢印Pに沿って、絶縁プレート2を移動する。
【0050】
昇降駆動部22は、図2に示すように、リニアガイド35と、駆動源としての昇降シリンダ36とを備えている。リニアガイド35は、レール37と、スライダ38とを備えている。レール37は、直線状に形成されており、立設板28に取り付けられている。レール37の長手方向は、鉛直方向に沿っている。
【0051】
スライダ38は、レール37に該レール37の長手方向に沿って移動自在に支持されている。則ち、スライダ38は、鉛直方向に沿って移動自在則ち昇降自在に設けられている。スライダ38には、位置決め挿入部23の後述の本体部41の板部46が取り付けられている。
【0052】
昇降シリンダ36は、シリンダ本体39と、このシリンダ本体39から伸縮自在に設けられたロッド40とを備えている。シリンダ本体39は、立設板28に取り付けられている。シリンダ本体39は、鉛直方向に沿って下方に向かってロッド40が伸長するように、立設板28に取り付けられている。ロッド40には、位置決め挿入部23の後述の本体部41の板部46が取り付けられている。
【0053】
昇降駆動部22は、昇降シリンダ36のシリンダ本体39からロッド40が伸縮することで、位置決め挿入部23を鉛直方向に沿って昇降させる。なお、図示例では、昇降駆動部22は、昇降シリンダ36のロッド40がシリンダ本体39から伸長すると、位置決め挿入部23を鉛直方向に沿って降下させる。昇降駆動部22は、昇降シリンダ36のロッド40がシリンダ本体39に縮小すると、位置決め挿入部23を鉛直方向に沿って上昇させる。
【0054】
位置決め挿入部23は、ハウジング保持部21のハウジング保持治具29の上方に配されている。位置決め挿入部23は、本体部41と、ガイド手段としてのガイド部材42と、挿入部としての挿入部材43と、第2の付勢手段としてのコイルばね44と、付勢力切り換え手段としての切り換えシリンダ45とを備えている。本体部41は、図3及び図4に示すように、板部46と、角柱部47とを備えている。板部46は、平板状に形成されており、その表面が鉛直方向に沿う状態に配されている。板部46は、リニアガイド35のスライダ38に取り付けられている。
【0055】
角柱部47は、四角柱状に形成されており、板部46に取り付けられている。角柱部47の長手方向は、鉛直方向に沿っている。角柱部47は、下端部47aが鉛直方向に沿ってハウジング保持治具29に保持された絶縁プレート2の端子収容溝11と相対する位置に配されている。
【0056】
角柱部47の下端部47aには、図5に示すように、取り付け用切欠き48が設けられている。取り付け用切欠き48は、角柱部47を構成する母材を切り欠いている。取り付け用切欠き48は、角柱部47の下端面47bと、図5中手前側則ちガイド部材42の後述のガイド溝52内に圧着端子3を挿入する作業員と相対する面47cとに亘って、角柱部47の母材を切り欠いている。前述した面47cは、角柱部47の位置決め挿入部23への圧着端子3の挿入方向Q(図4中などに示す)の上流側に位置する表面をなしている。
【0057】
取り付け用切欠き48は、図5に示すように、下端面47bに開口したガイド部材取付部49と、角柱部47の中央部寄りに設けられた挿入部材取付部50とを備えている。ガイド部材取付部49と挿入部材取付部50とは、互いに連通している。
【0058】
ガイド部材取付部49は、ガイド部材42の後述の基部51を収容して、該ガイド部材42を取り付ける。ガイド部材取付部49は、角柱部47に対し鉛直方向に沿って移動自在にガイド部材42を取り付ける。
【0059】
挿入部材取付部50は、ガイド部材取付部49の上方則ちハウジング保持治具29に保持された絶縁プレート2から離れた側に設けられている。挿入部材取付部50は、挿入部材43の後述の取付板部54を取り付ける。
【0060】
ガイド部材42は、図5に示すように、方体状の基部51と、ガイド溝52と、一対の位置決め突起53とを備えている。基部51は、ガイド部材取付部49内に取り付けられる。基部51は、鉛直方向即ちハウジング保持治具29に保持された絶縁プレート2に接離する方向に沿って、角柱部47に相対的に移動自在に支持される。なお、接離とは、近づいたり離れたりすることである。また、ガイド部材42は、角柱部47が昇降することにより、該角柱部47即ち挿入部材43とともにハウジング保持治具29に保持された絶縁プレート2に接離する。
【0061】
ガイド溝52は、直線状に形成されており、基部51を貫通している。ガイド溝52の長手方向は、基部51がガイド部材取付部49内に取り付けられると、鉛直方向に沿う。ガイド溝52は、基部51の矢印Qの上流側に位置する表面51aに開口している。ガイド溝52は、内側に電線16付きの圧着端子3を通すことで、該圧着端子3をハウジング保持治具29に保持された絶縁プレート2の端子収容溝11内に案内する。
【0062】
位置決め突起53は、基部51の表面から突出している。位置決め突起53は、基部51がガイド部材取付部49内に取り付けられると、基部51から下方則ちハウジング保持治具29に保持された絶縁プレート2に向かって突出した格好となる。一対の位置決め突起53は、基部51がガイド部材取付部49内に取り付けられると、ハウジング保持治具29に保持された絶縁プレート2の前述した矢印Pに沿って互いに間隔をあけて配される。
【0063】
一対の位置決め突起53は、ガイド部材42則ち位置決め挿入部23が降下すると則ちハウジング保持治具29に保持された絶縁プレート2に近づくと、絶縁プレート2の前述した凹み12内に侵入する。位置決め突起53は、ガイド部材42と絶縁プレート2とを相対的に位置決めして、ガイド溝52内の圧着端子3を端子収容溝11内に侵入できる位置にガイド部材42を位置決めする。即ち、位置決め突起53は、ガイド部材42のガイド溝52内の圧着端子3と絶縁プレート2とを相対的に位置決めする。
【0064】
また、位置決め突起53は、挿入部材43の後述の案内部56よりハウジング保持治具29に保持される絶縁プレート2寄りに配されている。この位置決め突起53が案内部56よりハウジング保持治具29に保持される絶縁プレート2寄りに配されていることを、本明細書では、ガイド部材42が挿入部材43よりハウジング保持治具29に保持される絶縁プレート2寄りに配されているという。
【0065】
挿入部材43は、図5ないし図7に示すように、厚手の平板状の取付板部54と、薄手の平板状の挿入板部55と、案内部56と、位置ずれ防止部57とを備えている。取付板部54は、挿入板部55より厚い。取付板部54と挿入板部55とは、互いに表面が平行でかつ厚みを2等分する中心線が同一線上に位置するように、互いに連なっている。取付板部54は、取り付け用切り欠き48の挿入部材取付部50に取り付けられる。
【0066】
挿入部材43は、取付板部54が取り付け用切り欠き48の挿入部材取付部50に取り付けられると即ち角柱部47に取り付けられると、取付板部54が上方に位置しかつ挿入板部55が下方に位置する。また、挿入部材43は、取付板部54が取り付け用切り欠き48の挿入部材取付部50に取り付けられると即ち角柱部47に取り付けられると、挿入板部55がガイド部材42のガイド溝52内に位置する。さらに、挿入部材43は、角柱部47に取り付けられると、取付板部54と挿入板部55の前述した中心線が鉛直方向即ち位置決め挿入部23がハウジング保持治具29に保持された絶縁プレート2に接離する方向に沿う。
【0067】
挿入板部55は、ハウジング保持治具29との間に位置付けられた電線16付きの圧着端子3を、角柱部47即ち位置決め挿入部23が降下即ちハウジング保持治具29に近づくことで、ハウジング保持治具29に保持された絶縁プレート2の端子収容溝11内に挿入する。
【0068】
案内部56は、挿入板部55の下端部でかつ図1及び図3中手前側の端に取り付けられている。即ち、案内部56は、挿入板部55の前述した矢印Qの上流側(手前側)の端に取り付けられている。案内部56は、互いに平行な一対の案内棒58と、案内棒58同士を連結した連結棒59とを備えている。案内棒58は、直線状に形成されている。案内棒58の長手方向は、鉛直方向即ち位置決め挿入部23がハウジング保持治具29に保持された絶縁プレート2に接離する方向に沿っている。
【0069】
連結棒59は、案内棒58の上端同士を連結しているとともに、挿入板部55の前述した端に取り付けられている。このため、案内部56は、コ字状に形成されている。案内部56は、案内棒58間に電線16付きの圧着端子3を位置付ける。案内部56は、案内棒58間に電線16付きの圧着端子3を位置付けることで、該圧着端子3を位置決め挿入部23がハウジング保持治具29に保持された絶縁プレート2の端子収容溝11内に挿入できる位置に、前述した電線16付きの圧着端子3を案内する。
【0070】
位置ずれ防止部57は、挿入板部55の図1及び図3の奥側の端に取り付けられている。即ち、位置ずれ防止部57は、挿入板部55の前述した矢印Qの下流側(奥側)の端に取り付けられている。位置ずれ防止部57は、棒状に形成されている。位置ずれ防止部57の中心線は、前述した取付板部54と挿入板部55の双方の中心線と同一線上に配されている。また、位置ずれ防止部57の端は、挿入板部55のハウジング保持治具29と相対する縁部よりハウジング保持治具29に向かって突出している。
【0071】
このため、位置ずれ防止部57には、ハウジング保持治具29と挿入板部55との間に位置付けられた電線16付きの圧着端子3の電気接触部15の先端15aが当接する。なお、電気接触部15の先端15aは、本明細書に記した電線16付きの圧着端子3の電線16から離れた側の端をなしている。
【0072】
位置ずれ防止部57は、圧着端子3の電気接触部15の先端15aが当接することで、該圧着端子3をハウジング保持治具29に保持された絶縁プレート2の端子収容溝11内に挿入できる位置に、電線16付きの圧着端子3を位置決めする。すなわち、位置ずれ防止部57は、先端15aが当接することで圧着端子3が位置ずれする事を防止する。
【0073】
コイルばね44は、図3に示すように、ガイド部材42の基部51と、角柱部47の取り付け用切欠き48の内面との間に設けられている。コイルばね44は、ガイド部材42が角柱部47の下端面47bから下方に向かって突出するように、ガイド部材42を付勢する。
【0074】
コイルばね44は、ガイド部材42を、角柱部47からハウジング保持治具29に保持された絶縁プレート2に近づく方向に付勢している。即ち、コイルばね44は、角柱部47を介して、該角柱部47に取り付けられた挿入部材43からハウジング保持治具29に保持された絶縁プレート2に近づく方向にガイド部材42を付勢している。
【0075】
切り換えシリンダ45は、図2に示すように、シリンダ本体60と、該シリンダ本体60から伸縮自在に設けられたロッド61とを備えている。シリンダ本体60は、角柱部47の上端部に取り付けられている。シリンダ本体60は、ロッド61の伸縮方向が水平方向に沿う状態で、角柱部47の上端部に取り付けられている。ロッド61の長手方向は、ハウジング保持治具29に保持される絶縁プレート2の端子収容溝11即ち圧着端子3に取り付けられた電線16の長手方向に沿っている。ロッド61は、シリンダ本体60から伸長すると、角柱部47の外方向に突出する。ロッド61は、シリンダ本体60内に縮小すると、角柱部47内に没する。
【0076】
切り換えシリンダ45は、ロッド61を伸長することで、後述の保持機構本体62即ち保持機構24を位置決め挿入部23の角柱部47と位置ずれ防止部57から遠ざけておく。また、切り換えシリンダ45は、ロッド61を縮小することで、コイルばね25が保持機構本体62即ち保持機構24を位置決め挿入部23の位置ずれ防止部57に向かって付勢することを許容する。
【0077】
前述した構成の位置決め挿入部23は、ハウジング保持治具29に保持される絶縁プレート2の上方に設けられている。位置決め挿入部23は、昇降駆動部22により昇降自在即ちハウジング保持治具29に保持された絶縁プレート2に接離する方向に移動自在に設けられている。位置決め挿入部23は、挿入部材43の案内部56の案内棒58間に電線16付きの圧着端子3を位置付けかつ位置ずれ防止部57に当接させることで、前記電線16付きの圧着端子3をハウジング保持治具29に保持された絶縁プレート2の端子収容溝11の上方に位置決めする。
【0078】
さらに、位置決め挿入部23は、昇降駆動部22により降下即ちハウジング保持治具29に保持された絶縁プレート2に近づけられると、位置決めした電線16付きの圧着端子3を絶縁プレート2の端子収容溝11内に挿入する。このとき、位置決め挿入部23は、電線16付きの圧着端子3を前記電線16の長手方向に直交(交差)する方向に沿って絶縁プレート2に近づけて、該絶縁プレート2の端子収容溝11内に挿入する。また、位置ずれ防止部57は、電線16付きの圧着端子3の先端15aが当接することで、電線16付きの圧着端子3が位置ずれすることを防止する。
【0079】
ガイド部材42は、角柱部47に取り付けられていることで、角柱部47即ち挿入部材43とともにハウジング保持治具29に保持された絶縁プレート2に接離自在に設けられている。また、ガイド部材42は、角柱部47即ち挿入部材43に対し、ハウジング保持治具29に接離する方向に移動自在に支持されている。ガイド部材42は、コイルばね44によりハウジング保持治具29に向かって付勢されている。ガイド部材42は、挿入部材43よりハウジング保持治具29に保持される絶縁プレート2寄りに配されている。
【0080】
このため、昇降駆動部22により位置決め挿入部23がハウジング保持治具29に保持された絶縁プレート2に近づけられると、ガイド部材42の一対の位置決め突起53の近傍が、ハウジング保持治具29に保持された絶縁プレート2に接触する。このとき、一対の位置決め突起53が絶縁プレート2の凹み12内に位置付けられる。
【0081】
さらに、位置決め挿入部23がハウジング保持治具29に保持された絶縁プレート2に近づけられると、ガイド部材42が絶縁プレート2に対し相対的に移動しないとともにコイルばね44の付勢力に抗して角柱部47に対し相対的にハウジング保持治具29から離れる方向に移動する。そして、ガイド部材42は、挿入部材43が圧着端子3を端子収容溝11内に挿入することを許容する(妨げない)。
【0082】
保持機構24は、保持機構本体62と、チャックシリンダ63と、一対の保持アーム64とを備えている。保持機構本体62は、ハウジング保持治具29に保持される絶縁プレート2の端子収容溝11の長手方向に沿って、移動自在に位置決め挿入部23の角柱部47に支持されている。
【0083】
保持機構本体62は、切り換えシリンダ45のロッド61が取り付けられている。保持機構本体62は、ロッド61が伸縮することで、位置決め挿入部23の角柱部47に接離する。また、保持機構本体62とロッド61との間には、ロッド61が縮小した状態で空間65(図2に示す)が設けられる。この空間65によりロッド61を縮小した状態で、保持機構本体62は、切り換えシリンダ45に拘束されることなく、角柱部47即ち位置決め挿入部23に対し移動自在となる。
【0084】
また、保持機構本体62は、位置決め挿入部23と共に(一体に)、ハウジング保持治具29に保持された絶縁プレート2に接離する方向に沿って移動自在となる。即ち、保持機構本体62即ち保持機構24は、昇降駆動部22により位置決め挿入部23と共に(一体に)、ハウジング保持治具29に保持された絶縁プレート2に接離する。
【0085】
チャックシリンダ63は、シリンダ本体66と、図示しないリンク機構と、一対の接離部材67とを備えている。シリンダ本体66は、保持機構本体62に取り付けられている。リンク機構は、ロッドとカム機構などを備えている。ロッドは、シリンダ本体66から伸縮自在に設けられている。ロッドの長手方向とロッドがシリンダ本体66から伸縮する方向とは、ハウジング保持治具29に保持される絶縁プレート2の複数の端子収容溝11が並ぶ方向(前述した矢印P)と平行である。
【0086】
一対の接離部材67は、それぞれ、棒状に形成されている。接離部材67の長手方向は、鉛直方向に沿っている。一対の接離部材67は、矢印Pに沿って互いに間隔をあけている。一対の接離部材67は、矢印Pに沿って、互いの間に位置決め挿入部23により端子収容溝11の上方に位置決めされる圧着端子3を位置付ける。一対の接離部材67は、リンク機構のロッドがシリンダ本体66から伸縮することで、矢印Pに沿って、互いに接離する。
【0087】
一対の保持アーム64は、それぞれ、棒状(アーム状)に形成されている。保持アーム64の長手方向は、鉛直方向に沿っている。保持アーム64は、接離部材67それぞれに取り付けられている。このため、一対の保持アーム64は、矢印Pに沿って互いに間隔をあけて並べられているとともに、互いの間に位置決め挿入部23により端子収容溝11の上方に位置決めされる圧着端子3を位置付ける。
【0088】
また、保持アーム64は、リンク機構のロッドがシリンダ本体66から伸縮することで、矢印Pに沿って、互いに接離する。保持アーム64は、矢印Pに沿って互いに近づいて、互いの間に圧着端子3に取り付けられた電線16を挟む。保持機構24は、保持アーム64間に圧着端子3に取り付けられた電線16を挟むことで、該電線16を保持する。
【0089】
コイルばね25は、保持機構24の保持機構本体62と位置決め挿入部23の角柱部47の上端部との間に設けられている。コイルばね25は、保持機構本体62即ち保持機構24を、位置決め挿入部23の角柱部47に向かって付勢する。即ち、コイルばね25は、保持機構24を位置ずれ防止部57に向かって付勢している。
【0090】
前述した構成によれば、切り換えシリンダ45のロッド61が伸長すると、コイルばね25の付勢力に抗して、保持機構本体62即ち保持機構24が角柱部47即ち位置決め挿入部23から遠ざかる。また、切り換えシリンダ45のロッド61が縮小すると、前述した空間65により切り換えシリンダ45に拘束されることなく、保持機構本体62即ち保持機構24がハウジング保持治具29に保持される絶縁プレート2の端子収容溝11の長手方向即ち圧着端子3に取り付けられた電線16の長手方向に沿って移動自在となる。そして、コイルばね25は、保持機構本体62即ち保持機構24を位置決め挿入部23の角柱部47即ち位置ずれ防止部57に向かって付勢する。
【0091】
このため、切り換えシリンダ45は、保持機構24が電線16を保持するまでは、コイルばね25の付勢力に抗して、保持機構24を位置ずれ防止部57から遠ざけておく。切り換えシリンダ45は、保持機構24が電線16を保持すると、コイルばね25が、保持機構24を位置ずれ防止部57に向かって付勢することを許容する。
【0092】
挿入検知手段は、ガイド部材42のガイド溝52内即ち挿入部材43の案内部56の案内棒58間に挿入された圧着端子3が位置ずれ防止部57に接触したか否かを検出する。挿入検知手段は、圧着端子3が位置ずれ防止部57に接触したか否かを示す情報を制御装置26に向かって出力する。
【0093】
制御装置26は、周知のRAM、ROM、CPUなどを備えたコンピュータである。制御装置26は、昇降シリンダ36と、切り換えシリンダ45と、チャックシリンダ63と、ハウジング保持部21の図示しないモータと、挿入検知手段などと接続している。制御装置26は、これらの動作を制御して、端子挿入装置1全体の制御をつかさどる。
【0094】
制御装置26は、ハウジング保持治具29に保持される絶縁プレート2の複数の端子収容溝11のうち圧着端子3を挿入する端子収容溝11を記憶している。制御装置26は、まず、圧着端子3を挿入する端子収容溝11のうち一つの端子収容溝11の上方に位置決め挿入部23と保持機構24などを位置付ける。
【0095】
このとき、昇降シリンダ36のロッド40を縮小して、位置決め挿入部23と保持機構24とを上方に位置付けておく即ちハウジング保持治具29に保持された絶縁プレート2から離しておく。切り換えシリンダ45のロッド61を伸長して、保持機構24を位置ずれ防止部57から遠ざけておく。チャックシリンダ63を制御することにより、一対の保持アーム64を互いに離しておく。
【0096】
制御装置26は、案内部56の案内棒58間でかつガイド溝52内に電線16付きの圧着端子3が挿入されて、該圧着端子3の先端15aが位置ずれ防止部57に当接したことを示す情報が挿入検知部から入力すると、チャックシリンダ63を制御して一対のの保持アーム64を互いに近づける。即ち、制御装置26は、保持機構24に電線16を保持させる。また、制御装置26は、切り換えシリンダ45のロッド61を縮小して、コイルばね25が、保持機構24を位置ずれ防止部57に向かって付勢することを許容する。
【0097】
そして、制御装置26は、保持機構24が電線16を保持し、保持機構24が位置ずれ防止部57に向かって付勢された後、昇降シリンダ36のロッド40を伸長して、位置決め挿入部23を保持機構24とともに、降下させる。即ち、制御装置26は、位置決め挿入部23を保持機構24とともに、ハウジング保持治具29に保持された絶縁プレート2に近づける。そして、制御装置26は、位置決め挿入部23に電線16付きの圧着端子3をハウジング保持治具29に保持された絶縁プレート2の端子収容溝11内に挿入する。
【0098】
制御装置26は、一つの端子収容溝11に電線16付きの圧着端子3を挿入した後、昇降シリンダ36のロッド40を縮小して、位置決め挿入部23を保持機構24とともに上昇させる。即ち、制御装置26は、位置決め挿入部23を保持機構24とともに、ハウジング保持治具29に保持された絶縁プレート2から離す。そして、制御装置26は、ハウジング保持部21のモータを駆動して、ハウジング保持治具29を矢印Pに沿って移動して、圧着端子3を収容する他の端子収容溝11を位置決め挿入部23と保持機構24の下方に位置付ける。
【0099】
そして、制御装置26は、前述した工程と同様に、圧着端子3を端子収容溝11に挿入する。すべての端子収容溝11に圧着端子3を挿入すると、制御装置26は、ハウジング保持部21のモータを駆動して、ハウジング保持治具29から絶縁プレート2を取り外す位置に、ハウジング保持治具29を移動する。制御装置26は、ハウジング保持治具29に圧着端子3が取り付けられていない絶縁プレート2が取り付けられると、前述した工程と同様に、ハウジング保持治具29に保持された絶縁プレート2の端子収容溝11に順に圧着端子3を挿入する。
【0100】
前述した構成の端子挿入装置1には、図12ないし図18に示すクランパ68により電線16付きの圧着端子3が搬送されてくる。端子挿入装置1には、図12ないし図18に示す挿入機構69により、電線16付きの圧着端子3が案内部56の案内棒58間でかつガイド溝52内に挿入される。
【0101】
クランパ68は、図12ないし図18に示すように、棒状のクランパ本体70と、複数の挟持部71とを備えている。クランパ本体70は棒状に形成されている。クランパ本体70の長手方向は、前述した矢印Pと平行に配される。挟持部71は、クランパ本体70に取り付けられているとともに、クランパ本体70の長手方向に沿って互いに間隔をあけて配されている。
【0102】
挟持部71は、互いに接離自在に設けられかつ互いに近づく方向に付勢された一対の挟持部材72を備えている。挟持部71は、挟持部材72間に圧着端子3に取り付けられた電線16を挟む。クランパ68は、挟持部71が電線16を挟むことで、電線16付きの圧着端子3を保持して、該圧着端子3を端子挿入装置1に搬送する。
【0103】
挿入機構69は、クランパ68により電線16がクランプされた圧着端子3を、ガイド溝52内でかつ案内部56の案内棒58間に挿入する。挿入機構69は、端子チャック73と、電線チャック74とを備えている。端子チャック73は、電線16が取り付けられた圧着端子3をチャックする。電線チャック74は、圧着端子3に取り付けられた電線16をチャックする。
【0104】
前述した構成の端子挿入装置1を用いて、以下のように絶縁プレート2に電線16付きの圧着端子3を取り付ける。まず、ハウジング保持治具29に絶縁プレート2を取り付ける。制御装置26が、昇降シリンダ36のロッド40を縮小しておき、切り換えシリンダ45のロッド61を伸長しておくとともに、図8に示すように、チャックシリンダ63に一対の保持アーム64を互いに離させておく。
【0105】
また、図12に示すように、クランパ68により電線16が取り付けられた圧着端子3が搬送されてくる。端子チャック73が圧着端子3をチャックし、電線チャック74が電線16をチャックして、挿入機構69が、図13に示すように、クランパ68から電線16付きの圧着端子3を引き抜く。そして、図14に示すように、挿入機構69が、電線16の長手方向に沿って電線16付きの圧着端子3を移動して、位置決め挿入部23のガイド溝52で一対の案内棒58間に電線16付きの圧着端子3を挿入する。
【0106】
そして、電線16付きの圧着端子3をガイド溝52内に挿入していくと、まず、図15に示すように、端子チャック73が圧着端子3の保持を解除して、上方に移動(退避)する。さらに、電線チャック74などが電線付きの圧着端子3をガイド溝52内に挿入していくと、図16に示すように、ガイド溝52内に挿入された電線16付きの圧着端子3の先端15aが、位置ずれ防止部57に当接する。電線16付きの圧着端子3は、図9に示すように、位置決め挿入部23により絶縁プレート2の端子収容溝11の上方に位置決めされる。
【0107】
そして、挿入検知手段からの情報により制御装置26が、チャックシリンダ63を動作して保持アーム64を互いに近づけて、図10及び図16に示すように、保持機構24に電線16を保持させる。電線チャック74が圧着端子3に取り付けられた電線16の保持を解除して、上方に移動(退避)する。このように、前述した先端15aを位置ずれ防止部57に当接させて、位置決め挿入部23が端子収容溝11の上方に電線16付きの圧着端子3を位置決めした後、保持機構24が圧着端子3に取り付けられた電線16を保持する。
【0108】
また、制御装置26は、図17に示すように、切り換えシリンダ45のロッド61を縮小する。コイルばね25は、電線16を保持した保持機構24を位置ずれ防止部57に向かって付勢する。コイルばね25は、電線16の長手方向に沿って圧着端子3を位置ずれ防止部57に向かって付勢する。このため、電線16付きの圧着端子3は、保持機構24と位置ずれ防止部57とに挟まれる。これらの間で電線16の長手方向に沿う圧縮力が圧着端子3に作用する。
【0109】
制御装置26は、保持機構24に電線16を保持させかつ切り換えシリンダ45のロッド61を縮小した後、昇降シリンダ36のロッド40を徐々に伸長する。すると、図11に示すように、ガイド部材42の位置決め突起53がハウジング保持治具29の保持された絶縁プレート2の凹み12内に侵入する。
【0110】
さらに、昇降シリンダ36のロッド40が伸長すると、ガイド部材42がハウジング保持治具29に保持された絶縁プレート2に対し相対的に移動しない。さらに、挿入部材43に対し相対的にハウジング保持治具29から離れる方向に移動する。
【0111】
挿入部材43の挿入板部55が、図18に示すように、電線16付きの圧着端子3を端子収容溝11内に挿入する。絶縁プレート2の係止爪13が圧着端子3に係止するとともに、絶縁プレート2の突起17が切欠き20内に係止して、圧着端子3が図19に示すように、絶縁プレート2に取り付けられる。
【0112】
このように、位置決め挿入部23が、電線16付きの圧着端子3を前記電線16の長手方向に直交(交差)する方向に沿って絶縁プレート2に近づけて、絶縁プレート2の端子収容溝11内に挿入する。前述した工程をくり返して、すべての端子収容溝11に圧着端子3を挿入する。又、ハウジング保持治具29に新たな絶縁プレート2を取り付けた後、前述した工程と同様に圧着端子3を取り付ける。
【0113】
本実施形態の端子挿入装置1によれば、電線16から離れた側の先端15aを位置ずれ防止部57に当接させて、位置決め挿入部23が圧着端子3を位置決めした後に、コイルばね25が圧着端子3を位置ずれ防止部57に向かって付勢する。
【0114】
このため、圧着端子3を位置ずれ防止部57と保持機構24とで挟むこととなり、電線16から離れた側の先端15aを位置ずれ防止部57に当接させたままに保つことができる。このため、圧着端子3が位置ずれ防止部57則ち位置決め挿入部23から脱落することを防止でき、位置決め挿入部23が圧着端子3を端子収容溝11の上方に位置決めした状態に保つことができる。圧着端子3を位置決めした状態に保つことができるので、位置決め挿入部23は、圧着端子3を端子収容溝11内に確実に挿入できる。
【0115】
切り換えシリンダ45は、保持機構24が電線16を保持するまでは、該保持機構24を位置決め挿入部23から遠ざけておく。切り換えシリンダ45は、保持機構24が電線16を保持すると、ロッド61を縮小してコイルばね25が保持機構24を位置決め挿入部23に向かって付勢することを許容する。このため、コイルばね25は、先端15aが位置ずれ防止部57に当接した圧着端子3を位置ずれ防止部57に向かって付勢できる。
【0116】
したがって、先端15aを位置ずれ防止部57に当接させたままに圧着端子3を保つことができる。このため、圧着端子3が位置ずれ防止部57則ち位置決め挿入部23から脱落することを防止でき、位置決め挿入部23が圧着端子3を端子収容溝11の上方に位置決めした状態に保つことができる。位置決め挿入部23は、圧着端子3を端子収容溝11内に確実に挿入できる。
【0117】
また、ガイド部材42のガイド溝52と位置決め突起53により電線16付きの圧着端子3を端子収容溝11内に確実に案内できる。電線16付きの圧着端子3を電線16の長手方向に直交(交差)する方向に沿って移動して、絶縁プレート2の端子収容溝11内に確実に挿入できる。
【0118】
ガイド部材42が挿入部材43とともに絶縁プレート2に接離自在に設けられており、コイルばね44によりガイド部材42が、絶縁プレート2に近づく方向に付勢されている。このため、位置決め挿入部23が絶縁プレート2に近づいて、ガイド部材42が絶縁プレート2に当接しても、ガイド部材42がコイルばね44の付勢力に抗して挿入部材43に対し相対的に移動する。
【0119】
ガイド部材42は、挿入部材43が絶縁プレート2に近づくことを許容する(妨げない)。即ち、ガイド部材42は、挿入部材43が圧着端子3を端子収容溝11内に挿入することを許容する(妨げない)。したがって、電線16付きの圧着端子3を電線16の長手方向に直交(交差)する方向に沿って移動して、絶縁プレート2の端子収容溝11内に確実に挿入できる。
【0120】
なお、本明細書に記した端子収容溝11の上方とは、この端子収容溝11の開口部と相対する位置を示している。即ち、端子収容溝11の上方に位置付けられた電線16付きの圧着端子3や位置決め挿入部23が、絶縁プレート2の側方や下方に位置しても良い。本発明では、電線16付きの圧着端子3や位置決め挿入部23が、端子収容溝11の開口部と相対していれば、絶縁プレート2の側方や下方に位置しても端子収容溝11の上方に位置していると示す。
【0121】
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0122】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載の本発明は、電線から離れた側の端を位置ずれ防止部に当接させたままに端子金具を保つことができる。このため、端子金具が位置ずれ防止部から脱落することを防止でき、端子金具を端子収容溝の上方に位置決めした状態に保つことができる。端子金具を位置決めした状態に保つことができるので、該端子金具を端子収容溝内に確実に挿入できる。
【0123】
請求項2に記載の本発明は、電線から離れた側の端を位置ずれ防止部に当接させたままに端子金具を保つことができる。このため、端子金具が位置ずれ防止部則ち位置決め挿入部から脱落することを防止でき、位置決め挿入部が端子金具を端子収容溝の上方に位置決めした状態に保つことができる。端子金具を位置決めした状態に保つことができるので、位置決め挿入部は、端子金具を端子収容溝内に確実に挿入できる。
【0124】
請求項3に記載の本発明は、付勢力切り換え手段が、電線を保持するまでは保持手段を位置決め挿入部から遠ざけておき、電線を保持すると保持手段を位置決め挿入部に向かって付勢する。このため、付勢手段は、電線から離れた側の端を位置ずれ防止部に当接した端子金具を位置ずれ防止部に向かって付勢できる。
【0125】
したがって、電線から離れた側の端を位置ずれ防止部に当接させたままに端子金具を保つことができる。このため、端子金具が位置ずれ防止部則ち位置決め挿入部から脱落することを防止でき、位置決め挿入部が端子金具を端子収容溝の上方に位置決めした状態に保つことができる。端子金具を位置決めした状態に保つことができるので、位置決め挿入部は、端子金具を端子収容溝内に確実に挿入できる。
【0126】
請求項4に記載の本発明は、ガイド手段により電線付きの端子金具を端子収容溝内に確実に案内できる。このため、電線付きの端子金具を電線の長手方向に交差する方向に沿って移動して、コネクタハウジングの端子収容溝内に確実に挿入できる。
【0127】
請求項5に記載の本発明は、位置決め挿入部がコネクタハウジングに近づいて、ガイド手段がコネクタハウジングに当接しても、ガイド手段が第2の付勢手段の付勢力に抗して挿入部に相対的に移動する。このため、挿入部がコネクタハウジングに近づくことを許容する(妨げない)。したがって、電線付きの端子金具を電線の長手方向に交差する方向に沿ってコネクタハウジングに近づけて、コネクタハウジングの端子収容溝内に確実に挿入できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる端子挿入装置を示す正面図である。
【図2】図1に示された端子挿入装置の側面図である。
【図3】図1に示された端子挿入装置の要部を拡大して示す正面図である。
【図4】図3中のIV−IVに沿って一部を断面で示す側面図である。
【図5】図1に端子挿入装置の角柱部と挿入部材とガイド部材とを分解して示す正面図である。
【図6】図5中のVI方向からみた挿入部材の側面図である。
【図7】図5中のVII−VII線に沿う挿入部材の断面図である。
【図8】図3に示された端子挿入装置の位置決め挿入部に圧着端子が挿入される前の状態を示す正面図である。
【図9】図8に示された位置決め挿入部に圧着端子が挿入された状態を示す正面図である。
【図10】図9に示された圧着端子に取り付けられた電線を保持機構が保持した状態を示す正面図である。
【図11】図10に示された保持機構とともに位置決め挿入部が絶縁プレートに近づいた状態を示す正面図である。
【図12】図4に示された端子挿入装置にクランパにより電線付きの圧着端子が搬送されてきた状態を一部断面で示す側面図である。
【図13】図12に示されたクランパから挿入機構が電線を引き抜いた状態を一部断面で示す側面図である。
【図14】図13に示された挿入機構が位置決め挿入部に圧着端子を挿入し始めた状態を一部断面で示す側面図である。
【図15】図14に示された挿入機構の端子チャックが退避した状態を一部断面で示す側面図である。
【図16】図15に示された保持機構が電線を保持した状態を一部断面で示す側面図である。
【図17】図16に示された切り換えシリンダのロッドが縮小して、電線チャックが退避した状態を一部断面で示す側面図である。
【図18】図17に示された圧着端子が絶縁プレートの端子収容溝内に挿入された状態を一部断面で示す側面図である。
【図19】図18中のXIX部を拡大して示す断面図である。
【図20】図1に示された端子挿入装置で圧着端子が取り付けられる絶縁プレートなどを備えたコネクタを分解して示す斜視図である。
【図21】図20に示された絶縁プレートの斜視図である。
【図22】図21に示された絶縁プレートの平面図である。
【図23】図22中のXXIII−XXIII線に沿う断面図である。
【図24】従来の端子挿入装置にクランパにより電線付きの圧着端子が搬送されてきた状態を一部断面で示す側面図である。
【図25】図24に示されたクランパから搬送部が電線を引き抜いた状態を一部断面で示す側面図である。
【図26】図25に示された搬送部が位置決め挿入部に端子金具を挿入し始めた状態を一部断面で示す側面図である。
【図27】図26に示された搬送部の端子チャックが退避した状態を一部断面で示す側面図である。
【図28】図27に示されたチャック部が電線を保持した状態を一部断面で示す側面図である。
【図29】図28に示された電線チャックが退避した状態を一部断面で示す側面図である。
【図30】図29に示された端子金具がコネクタハウジングの端子収容溝内に挿入された状態を一部断面で示す側面図である。
【図31】図30中のXXXI部を拡大して示す断面図である。
【図32】図28に示された位置決め挿入部から端子金具が脱落した状態を一部断面で示す側面図である。
【図33】図32に示された端子金具がコネクタハウジングの端子収容溝内に挿入された状態を一部断面で示す側面図である。
【図34】図33中のXXXIV部を拡大して示す断面図である。
【符号の説明】
1 端子挿入装置
2 絶縁プレート(コネクタハウジング)
3 圧着端子(端子金具)
11 端子収容溝
15a 先端(電線から離れた側の端)
16 電線
23 位置決め挿入部
24 保持機構(保持手段)
25 コイルばね
42 ガイド部材(ガイド手段)
43 挿入部材(挿入部)
44 コイルばね(第2の付勢手段)
45 切り換えシリンダ(付勢力切り換え手段)
57 位置ずれ防止部
Claims (5)
- 電線付きの端子金具を前記電線の長手方向に交差する方向に沿ってコネクタハウジングに近づけて、該コネクタハウジングの端子収容溝内に挿入する端子の挿入方法において、
前記端子金具の前記電線から離れた側の端を、端子金具が位置ずれすることを防止する位置ずれ防止部に当接させて、前記電線付きの端子金具を前記端子収容溝の上方に位置決めして、
前記電線の長手方向に沿って、前記端子金具を前記位置ずれ防止部に向かって付勢した状態で、前記電線付きの端子金具を前記電線の長手方向に交差する方向に沿って前記コネクタハウジングに近づけて、前記端子収容溝内に挿入することを特徴とする端子の挿入方法。 - 電線付きの端子金具を前記電線の長手方向に交差する方向に沿ってコネクタハウジングに近づけて、該コネクタハウジングの端子収容溝内に挿入する端子挿入装置において、
前記コネクタハウジングの端子収容溝の上方に前記コネクタハウジングに接離する方向に沿って移動自在に設けられ、かつ前記電線付きの端子金具を前記端子収容溝の上方に位置決めするとともに、前記電線付きの端子金具を前記端子収容溝内に挿入する位置決め挿入部と、
前記位置決め挿入部とともに前記コネクタハウジングに接離する方向に沿って移動自在に設けられ、前記位置決め挿入部に位置決めされた端子金具に取り付けられた電線を保持可能な保持手段と、
前記位置決め挿入部に設けられかつ前記位置決め挿入部に位置決めされた端子金具の前記電線から離れた側の端が当接可能な位置ずれ防止部と、
前記保持手段が前記位置決め挿入部に位置決めされた端子金具に取り付けられた電線を保持すると、該保持手段を位置ずれ防止部に向かって付勢する付勢手段と、を備え、
前記端を前記位置ずれ防止部に当接させて、前記位置決め挿入部が前記端子収容溝の上方に電線付きの端子金具を位置決めした後、
前記保持手段が、前記端子金具に取り付けられた電線を保持するとともに、前記付勢手段が、前記保持手段を前記位置ずれ防止部に向かって付勢して、
前記位置決め挿入部が、電線付きの端子金具を前記電線の長手方向に交差する方向に沿って前記コネクタハウジングに近づけて、前記端子収容溝内に挿入することを特徴とする端子挿入装置。 - 前記保持手段は、前記位置決め挿入部に位置決めされる端子金具に取り付けられた電線の長手方向に沿って前記位置決め挿入部に対し相対的に移動自在に設けられており、
前記保持手段が前記電線を保持するまでは、前記付勢手段の付勢力に抗して、前記保持手段を前記位置ずれ防止部から遠ざけるとともに、前記保持手段が前記電線を保持すると、前記付勢手段が前記保持手段を前記位置ずれ防止部に向かって付勢することを許容する付勢力切り換え手段を備えたことを特徴とする請求項2記載の端子挿入装置。 - 前記位置決め挿入部は、位置決めした電線付きの端子金具を、前記端子収容溝内に案内するガイド手段を備えたことを特徴とする請求項2または請求項3記載の端子挿入装置。
- 前記位置決め挿入部は、前記コネクタハウジングの端子収容溝の上方に前記電線の長手方向に交差する方向に沿って移動自在に設けられかつ位置決めした電線付きの端子金具を前記端子収容溝内に挿入する挿入部を備え、前記ガイド手段は、前記挿入部とともに前記電線の長手方向に交差する方向に沿って移動自在でかつ前記挿入部より前記コネクタハウジング寄りに設けられ、かつ前記挿入部の移動方向に沿って前記挿入部に移動自在に設けられているとともに、
前記ガイド手段を、前記挿入部から前記コネクタハウジングに近づく方向に付勢する第2の付勢手段を備えたことを特徴とする請求項4記載の端子挿入装置。
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