JP3946960B2 - 染毛剤組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、刺激臭が少なく、かつ毛髪の脱色力、染色力に優れる酸化型染毛剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
酸化型染毛剤には、アルカリ剤を含有する第1剤と、酸化剤を含有する第2剤よりなる二剤型のものが広く利用されている。第1剤のアルカリ剤は、脱色及び染毛効果を高め、また酸化剤の働きを活性化して毛髪中のメラニン顆粒の酸化分解を進行させて、明るい色調を得るために配合されるものである。毛髪を地色より明るい色調に脱色又は染色するためには、十分な脱色力が必要とされるが、毛髪脱色力は一般にアルカリ量に依存するため、このような目的で使用する場合には、特に十分なアルカリ量が要求される。
【0003】
従来、一般にアルカリ剤としては、アンモニアが使用されている。しかしながら、アンモニアは強い刺激臭を有しており、施術時にかなりの不快感を伴うという欠点を有する。
【0004】
このため、アンモニアの代わりに、刺激臭の少ない有機アミン類を使用する試みがなされている(特開昭59-106413号公報、特開平1-213220号公報、特開平5-246827号公報等)。しかし、これらの場合では、毛髪を十分に明るい色合いに脱色することはできず、しかも、多量に用いた場合には、頭皮への残存性が比較的高いため、刺激を与えやすいという問題がある。また、これらの剤で毛髪を処理すると、毛髪が損傷を受け、しなやかさが失われ、ぱさついたり、くし通りが悪くなるという問題もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、優れた脱色力を有し、また毛髪の色調を明るく良好な色合いにむらなく染め上げることができ、しかも刺激臭が少なく、頭皮への刺激も低い染毛剤組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、酸化型染毛剤中に、特定の有機溶剤を特定量含有させ、かつ水分量を特定の範囲内におさめることにより、上記課題を解決できることを見出した。
【0007】
本発明は、アルカリ剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤を混合して用いる組成物において、次の成分(A)〜(E)、
(A) 25℃におけるオクタノール−水−分配係数(logP)が0.3〜6であり、かつ分子量が200以下である有機溶剤:1〜50重量%
(B) アルカリ剤(アンモニアを含有しない):0.1〜10重量%
(C) 酸化剤:過酸化水素換算で0.1〜12重量%
(D) 水:20〜55重量%
(E) 25℃におけるオクタノール−水−分配係数(logP)が0.3未満である低級アルコール、多価アルコール又は多価アルコールの低級アルキルエーテル:2重量%を超え8重量%以下
を含有し、混合後のpHが7.5〜12である染毛剤組成物を提供するものである。
【0008】
この条件を満たすことによって、酸化剤とアルカリ剤を効率的に毛髪内で働かせることができ、特に脱色力の向上が導かれる。従って、性能を落とすことなくアルカリ剤の量をより低減でき、刺激臭や毛髪の損傷、頭皮への刺激等を軽減できる。また、近年需要が高まっている、白髪混じりの髪を明るい色合いにしながら、白髪を髪全体の色と同化するように染めて隠蔽するような場合に有効である。また、毛髪のパーマ剤等による化学処理部分と未処理部分を、均一にむらなく染色することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
成分(A)の有機溶剤は、25℃におけるオクタノール−水−分配係数(logP)が0.3〜6のものであることを要する。ここで、logPとは、オクタノール相と水相の間での物質の分配のための尺度であって下式で定義されるものをいい、A.レオ,C.ハンシュ,D.エルキンス,ケミカルレビューズ,71巻,6号(1971)にその計算値の例が記載されている。なお本発明では25℃において、化審法化学物質改定第4版「化学物質の分配係数(1-オクタノール/水)測定法について<その1>」(化学工業日報社刊)記載の方法で測定した値をいう。
【0010】
logP=log([物質]Octanol/[物質]Water
〔式中、[物質]Octanolはオクタノール相中の物質のモル濃度を、[物質]Waterは水相中の物質のモル濃度を示す。〕
【0011】
成分(A)のlogPと分子量は、脱色成分であるアルカリ剤と酸化剤を効率的に毛髪中で働かせるという観点より、logPは0.3〜6であることが必要であり、logPが0.5〜3のものが好ましく、logPが0.7〜1.3のものがより好ましい。また、分子量は200以下であることが必要であり、好ましくは185以下、更に好ましくは160以下である。このような成分(A)としては、分子内に水酸基を1つ有する有機溶剤が好ましく、例えばベンジルアルコール(25℃におけるlogP=1.1;以下同様)、2-ベンジルオキシエタノール(1.2)、エチレングリコールモノn-ブチルエーテル(0.8)、ジエチレングリコールモノn-ブチルエーテル(0.9)、n-ブタノール(0.8)、2-フェノキシエタノール(1.2)、2−フェニルエタノール(1.2)、1-フェノキシ-2-プロパノール(1.1)、シクロヘキサノール(1.2)等が挙げられ、なかでもベンジルアルコール及び2-ベンジルオキシエタノールが好ましい。これらの成分(A)は、1種以上を使用でき、その含有量は、十分な脱色・染毛効果の点から、第1剤と第2剤からなる全組成中の1〜50重量%とされるが、2〜50重量%が好ましく、更には3〜40重量%、特に5〜25重量%が好ましい。
【0012】
成分(B)のアルカリ剤としては、アンモニア以外のもの、すなわちモノエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチルプロパノール、2-アミノブタノール等のアルカノールアミン、炭酸グアニジン等のグアニジウム塩等が挙げられ、なかでもアルカノールアミン、特にモノエタノールアミンが好ましい。これらの成分(B)は、1種以上を使用でき、その含有量は、十分な脱色・染毛効果の点、及び頭皮への刺激低減の点から、第1剤と第2剤からなる全組成中の0.1〜10重量%とされるが、0.5〜5重量%、特に1〜3重量%が好ましい。本発明の染色剤組成物は、アルカリ剤としてアンモニアを用いなくても、十分な脱色・染毛効果が得られるため、この場合、アンモニアによる刺激臭が全く無く、使用中に不快感を生じないので好ましい。なお、アンモニアを用いれば、更に強力な脱色・染毛効果を得ることができる。アンモニアを使用する場合、第1剤と第2剤からなる全組成中の0.01〜3重量%、特に0.1〜1重量%の範囲で用いることで、必要に応じた脱色・染毛効果を得ることができる。
【0013】
成分(C)の酸化剤としては、過酸化水素又は過酸化水素発生剤を使用することができる。過酸化水素発生剤は、水、アルカリ性水溶液又は酸性水溶液に溶けて過酸化水素を発生することができ、過酸化水素と同様の作用を有するものであり、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム等の水溶性過炭酸塩;過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウム等の水溶性過ホウ酸塩、尿素・過酸化水素付加物、メラミン・過酸化水素付加物、メタケイ酸塩・過酸化水素付加物、過酸化カルシウム、過酸化ナトリウム等が挙げられる。成分(C)の酸化剤は、1種以上を使用でき、その含有量は、十分な脱色・染毛効果及び頭皮の刺激低減の点から、過酸化水素換算で第1剤と第2剤からなる全組成中の0.1〜12重量%とされるが、1〜9重量%、特に2〜6重量%が好ましい。
【0014】
成分(D)の水の含有量は、第1剤と第2剤からなる全組成中の20〜55重量%とされるが、30〜50重量%、特に35〜45重量%が好ましい。水が20重量%以上であると染色力が向上し、55重量%以下であると脱色成分であるアルカリ剤と酸化剤が毛髪中で有効に作用し、脱色力が向上する。
【0015】
本発明の染毛剤組成物のアルカリ剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤の混合比は、第1剤:第2剤(重量比)が1:0.5〜1:3の範囲が、実用性の点で好ましい。
【0016】
また第1剤は25℃でpHが7〜12、第2剤はpHが2〜5が好ましく、第1剤と第2剤を混合した染毛剤組成物のpHは7.5〜12であるが、脱色・染毛効果と皮膚刺激性の点でpH8〜11が好ましい。
【0017】
本発明の染毛剤組成物は、更に成分(E)として25℃におけるオクタノール−水−分配係数(logP)が0.3未満の低級アルコール、多価アルコール又は多価アルコールの低級アルキルエーテルを使用できるが、これらの含有量を第1剤と第2剤からなる全組成中の8重量%以下に制限すると、アルカリ剤と酸化剤が毛髪内でより効率的に作用し好ましい。このような成分(E)としては、エタノール(25℃におけるlogP=-0.3;以下同様)、イソプロパノール(0.1)等の炭素数3以下の低級アルコール;グリセリン(-2.2)、エチレングリコール(-1.4)、ジエチレングリコール(-1.3)、プロピレングリコール(-1.1)、1,3-ブタンジオール(-1.4)、ヘキシレングリコール(-0.7)等の多価アルコール;エチルセロソルブ(-0.2)、エチルカルビトール(-0.2)等の多価アルコールの低級アルキルエーテルが挙げられる。
【0018】
成分(E)は1種以上を使用でき、これを含有する場合の含有量は、第1剤と第2剤からなる全組成中の0.1〜8重量%が好ましく、更には0.1〜5重量%、特に0.1〜2重量%が好ましい。
【0019】
また、本発明の染毛剤組成物は、成分(F)として高級脂肪アルコールを含有するのが好ましい。このような成分(F)としては、炭素数12〜22の飽和又は不飽和の直鎖又は分岐鎖の一価アルコール、例えばミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール等が挙げられ、セチルアルコール、オレイルアルコール等が好ましい。成分(F)は1種以上を使用でき、その含有量は、第1剤と第2剤からなる全組成中の0.1〜20重量%、特に0.2〜10重量%が好ましい。
【0020】
本発明の染毛剤組成物は、HLBの異なる2種以上の非イオン界面活性剤、すなわち、成分(G):HLB10〜20の親水性非イオン界面活性剤、及び成分(H):HLB1〜10の親油性非イオン界面活性剤を含有するのが好ましい。
【0021】
成分(G)の親水性非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオシキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル;アルキルグリコシド等でHLB10〜20のものが挙げられる。
【0022】
成分(H)の親油性非イオン界面活性剤としては、前記ポリオキシエチレンアルキルエーテルでHLB1〜10のものや、ポリオキシエチレンポリプロピレンアルキルエーテル、アルキルグリセリルエーテル、アルキルグリセリルペンタエリスリトイルエーテル、アルキルジグリセリルエーテル、アルキルトリグリセリルエーテル等でHLB1〜10のものが挙げられる。特に、イソステアリルグリセリルエーテル、イソステアリルジグリセリルエーテル及びイソステアリルグリセリルペンタエリスリトイルエーテルが好ましい。
【0023】
成分(G)と成分(H)は、平均のHLBが8〜12、好ましくは9〜11になるように、重量比で1/10〜10/1の割合で、第1剤と第2剤からなる全組成中に合計で1〜60重量%、特に2〜30重量%となるように含有させると、第1剤、第2剤のいずれか一方又は両方が液状になり、かつ混合すると増粘して毛髪への塗布時に液だれし難いものとなる。ここで、HLB値は、Griffinの方法により求めたものをいい、また、液状とは、25℃、B型回転粘度計で測定した粘度が3000mPa・s以下、好ましくは1000mPa・s以下の状態をいう。第1剤と第2剤の混合後の粘度は、3000mPa・s以上、特に5000mPa・s以上となるのが好ましい。
【0024】
本発明の染毛剤組成物は、単に毛髪の脱色を目的とする場合は、酸化染料中間体又は直接染料を含有しないで毛髪脱色剤(ヘアブリーチ)として使用されるが、毛髪の染色を目的とする場合は、酸化染料中間体又は直接染料を、更に含有する。
【0025】
かかる酸化染料中間体としては、通常染毛剤に使用されている公知の顕色物質及びカップリング物質を用いることができる。顕色物質としては、例えばパラフェニレンジアミン、トルエン-2,5-ジアミン、2-クロロ-パラフェニレンジアミン、N-メトキシエチル-パラフェニレンジアミン、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-パラフェニレンジアミン、2-(2-ヒドロキシエチル)-パラフェニレンジアミン、2,6-ジメチル-パラフェニレンジアミン、4,4′-ジアミノジフェニルアミン、1,3-ビス(N-(2-ヒドロキシエチル)-N-(4-アミノフェニル)アミノ)-2-プロパノール、PEG-3,3,2′-パラフェニレンジアミン、パラアミノフェノール、パラメチルアミノフェノール、3-メチル-4-アミノフェノール、2-アミノメチル-4-アミノフェノール、2-(2-ヒドロキシエチルアミノメチル)-4-アミノフェノール、オルトアミノフェノール、2-アミノ-5-メチルフェノール、2-アミノ-6-メチルフェノール、2-アミノ-5-アセタミドフェノール、3,4-ジアミノ安息香酸、5-アミノサリチル酸、2,4,5,6-テトラアミノピリミジン、2,5,6-トリアミノ-4-ヒドロキシピリミジン、4,5-ジアミノ-1-(4′-クロロベンジル)ピラゾール、4,5-ジアミノ-1-ヒドロキシエチルピラゾールとこれらの塩等が挙げられる。
【0026】
また、カップリング物質としては、例えばメタフェニレンジアミン、2,4-ジアミノフェノキシエタノール、2-アミノ-4-(2-ヒドロキシエチルアミノ)アニソール、2,4-ジアミノ-5-メチルフェネトール、2,4-ジアミノ-5-(2-ヒドロキシエトキシ)トルエン、2,4-ジメトキシ-1,3-ジアミノベンゼン、2,6-ビス(2-ヒドロキシエチルアミノ)トルエン、2,4-ジアミノ-5-フルオロトルエン、1,3-ビス(2,4-ジアミノフェノキシ)プロパン、メタアミノフェノール、2-メチル-5-アミノフェノール、2-メチル-5-(2-ヒドロキシエチルアミノ)フェノール、2,4-ジクロロ-3-アミノフェノール、2-クロロ-3-アミノ-6-メチルフェノール、2-メチル-4-クロロ-5-アミノフェノール、N-シクロペンチル-メタアミノフェノール、2-メチル-4-メトキシ-5-(2-ヒドロキシエチルアミノ)フェノール、2-メチル-4-フルオロ-5-アミノフェノール、レゾルシン、2-メチルレゾルシン、4-クロロレゾルシン、1-ナフトール、1,5-ジヒドロキシナフタレン、1,7-ジヒドロキシナフタレン、2,7-ジヒドロキシナフタレン、2-イソプロピル-5-メチルフェノール、4-ヒドロキシインドール、5-ヒドロキシインドール、6-ヒドロキシインドール、7-ヒドロキシインドール、6-ヒドロキシベンゾモルホリン、3,4-メチレンジオキシフェノール、2-ブロモ-4,5-メチレンジオキシフェノール、3,4-メチレンジオキシアニリン、1-(2-ヒドロキシエチル)アミノ-3,4-メチレンジオキシベンゼン、2,6-ジヒドロキシ-3,4-ジメチルピリジン、2,6-ジメトキシ-3,5-ジアミノピリジン、2,3-ジアミノ-6-メトキシピリジン、2-メチルアミノ-3-アミノ-6-メトキシピリジン、2-アミノ-3-ヒドロキシピリジン、2,6-ジアミノピリジンとこれらの塩等が挙げられる。
【0027】
顕色物質とカップリング物質は、それぞれ1種以上を使用でき、その含有量はそれぞれ、第1剤と第2剤からなる全組成中の0.01〜5重量%、特に0.1〜4重量%が好ましい。
【0028】
また、直接染料としては、染毛剤に利用可能である公知の酸性染料、塩基性染料、分散染料、反応性染料等を用いることができる。酸性染料としては、例えば赤色2号(C.I.16185)、赤色3号(C.I.45430)、赤色102号(C.I.16255)、赤色104号の(1)(C.I.45410)、赤色105号の(1)(C.I.45440)、赤色106号(C.I.45100)、黄色4号(C.I.19140)、黄色5号(C.I.15985)、緑色3号(C.I.42053)、青色1号(C.I.42090)、青色2号(C.I.73015)、赤色201号(C.I.15850)、赤色227号(C.I.17200)、赤色230号の(1)(C.I.45380)、赤色231号(C.I.45410)、赤色232号(C.I.45440)、だいだい色205号(C.I.15510)、だいだい色207号(C.I.45425)、黄色202号の(1)(C.I.45350)、黄色203号(C.I.47005)、緑色201号(C.I.61570)、緑色204号(C.I.59040)、緑色205号(C.I.42095)、青色202号(C.I.42052)、青色205号(C.I.42090)、かっ色201号(C.I.20170)、赤色401号(C.I.45190)、赤色502号(C.I.16155)、赤色503号(C.I.16150)、赤色504号(C.I.14700)、赤色506号(C.I.15620)、だいだい色402号(C.I.14600)、黄色402号(C.I.18950)、黄色403号の(1)(C.I.10316)、黄色406号(C.I.13065)、黄色407号(C.I.18820)、緑色401号(C.I.10020)、緑色402号(C.I.42085)、紫色401号(C.I.60730)、黒色401号(C.I.20470)、アシッドブラック52(C.I.15711)、アシッドブルー1(C.I.42045)、アシッドブルー3(C.I.42051)、アシッドブルー62(C.I.62045)、アシッドブラウン13(C.I.10410)、アシッドグリーン50(C.I.44090)、アシッドオレンジ3(C.I.10385)、アシッドオレンジ6(C.I.14270)、アシッドレッド14(C.I.14720)、アシッドレッド35(C.I.18065)、アシッドレッド73(C.I.27290)、アシッドレッド184(C.I.15685)、ブリリアントブラック1(C.I.28440)等が挙げられる。
【0029】
塩基性染料としては、例えばベーシックブルー7(C.I.42595)、ベーシックブルー16(C.I.12210)、ベーシックブルー22(C.I.61512)、ベーシックブルー26(C.I.44045)、ベーシックブルー99(C.I.56059)、ベーシックブルー117、ベーシックバイオレット10(C.I.45170)、ベーシックバイオレット14(C.I.42515)、ベーシックブラウン16(C.I.12250)、ベーシックブラウン17(C.I.12251)、ベーシックレッド2(C.I.50240)、ベーシックレッド12(C.I.48070)、ベーシックレッド22(C.I.11055)、ベーシックレッド51、ベーシックレッド76(C.I.12245)、ベーシックレッド118(C.I.12251:1)、ベーシックオレンジ31、ベーシックイエロー28(C.I.48054)、ベーシックイエロー57(C.I.12719)、ベーシックイエロー87、ベーシックブラック2(C.I.11825);特公昭58-2204号公報、特開平9-118832号公報等に記載されている、芳香環の側鎖に4級化窒素原子を含有する塩基性染料;特表平10-502946号公報、特開平10-182379号公報、特開平11-349457号公報等に記載されている塩基性染料などが挙げられる。
【0030】
また酸性染料及び塩基性染料以外の直接染料としては、例えば2-アミノ-3-ニトロフェノール、2-アミノ-4-ニトロフェノール、2-アミノ-5-ニトロフェノール、4-アミノ-3-ニトロフェノール、2-アミノ-6-クロロ-4-ニトロフェノール、4-ヒドロキシプロピルアミノ-3-ニトロフェノール、3-ニトロパラヒドロキシエチルアミノフェノール、2-ニトロパラフェニレンジアミン、4-ニトロオルトフェニレンジアミン、4-ニトロメタフェニレンジアミン、6-ニトロオルトトルイジン、6-ニトロパラトルイジン、ヒドロキシエチル-2-ニトロパラトルイジン、N,N′-ビス(2-ヒドロキシエチル)-2-ニトロパラフェニレンジアミン、2-クロロ-5-ニトロ-N-ヒドロキシエチルパラフェニレンジアミン、2-ニトロ-5-グリセリルメチルアニリン、3-メチルアミノ-4-ニトロフェノキシエタノール、N-エチル-3-ニトロPABA、ピクラミン酸、2-ヒドロキシエチルピクラミン酸、4-ニトロフェニルアミノエチルウレア、紫色201号(C.I.60725)、ソルベントイエロー44(C.I.56200)、ディスパーズレッド17(C.I.11210)、ディスパーズバイオレット1(C.I.61100)、ディスパーズバイオレット4(C.I.61105)、ディスパーズブルー3(C.I.61505)、ディスパーズブルー7(C.I.62500)、HCブルーNo.2、HCブルーNo.8、HCオレンジNo.1、HCオレンジNo.2、HCレッドNo.1、HCレッドNo.3、HCレッドNo.7、HCレッドNo.8、HCレッドNo.10、HCレッドNo.11、HCレッドNo.13、HCレッドNo.16、HCバイオレットNo.2、HCイエローNo.2、HCイエローNo.5、HCイエローNo.6、HCイエローNo.7、HCイエローNo.9、HCイエローNo.12等が挙げられる。
【0031】
直接染料は、1種以上を使用でき、その含有量は、第1剤と第2剤からなる全組成中の0.001〜5重量%、特に0.01〜4重量%が好ましい。また、酸化染料と直接染料を併用することもできる。
【0032】
本発明の染毛剤組成物には、香料を配合することもできる。本発明の染毛剤組成物はアルカリ剤としてアンモニアを用いなくても、十分な脱色・染毛効果が得られることから、調香の自由度が大きくなり、フルーティーな香り、フローラルな香り等の様々な香りが付けやすくなるという利点を有する。
【0033】
本発明の染毛剤組成物は、現在広く利用されている酸化型毛髪脱色剤又は染色剤と同様に、アルカリ剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤よりなる二剤型として提供される。これらの第1剤及び第2剤の剤形は、例えば、液状、乳液状、クリーム状、ゲル状、ペースト状、ムース状などとすることができ、エアゾール形態とすることもできる。
【0034】
本発明の染毛剤組成物を用いて毛髪を脱色又は染色処理するには、例えば本発明の染毛剤組成物の第1剤と第2剤を混合した後、15〜45℃の温度で毛髪に適用し、1〜50分間、好ましくは3〜30分間の作用時間をおいて毛髪を洗浄した後、乾燥すればよい。
【0035】
【実施例】
Figure 0003946960
【0036】
Figure 0003946960
【0037】
第1剤:第2剤=1:1.5(重量比)で混合して用いる。この混合物中には、成分(A)の2-ベンジルオキシエタノールは4重量%、成分(D)の水は42.64重量%含有されている。
【0038】
Figure 0003946960
【0039】
Figure 0003946960
【0040】
第1剤:第2剤=1:1(重量比)で混合して用いる。この混合物中には、成分(A)のベンジルアルコールは8重量%、成分(D)の水は38.03重量%含有されている。
【0041】
Figure 0003946960
【0042】
Figure 0003946960
【0043】
第1剤:第2剤=1:1(重量比)で混合して用いる。この混合物中には、成分(A)の2-ベンジルオキシエタノールは12重量%、成分(D)の水は52.14重量%含有されている。
【0044】
Figure 0003946960
【0045】
Figure 0003946960
【0046】
第1剤:第2剤=1:1(重量比)で混合して用いる。この混合物中には、成分(A)のエチレングリコールモノn-ブチルエーテルは10重量%、成分(D)の水は53.92重量%含有されている。
【0047】
Figure 0003946960
【0048】
Figure 0003946960
【0049】
第1剤:第2剤=1:1.5(重量比)で混合して用いる。この混合物中には、成分(A)の2-ベンジルオキシエタノールは4重量%、成分(D)の水は49.08重量%含有されている。
【0050】
【発明の効果】
本発明の染毛剤は、優れた脱色力を有し、また毛髪の色調を明るく良好な色合いに染め上げることができ、しかも刺激臭が少なく、頭皮への刺激も低い。

Claims (3)

  1. アルカリ剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤を混合して用いる組成物において、次の成分(A)〜(E)、
    (A) 25℃におけるオクタノール−水−分配係数(logP)が0.3〜6であり、かつ分子量が200以下である有機溶剤:1〜50重量%
    (B) アルカリ剤(アンモニアを含有しない):0.1〜10重量%
    (C) 酸化剤:過酸化水素換算で0.1〜12重量%
    (D) 水:20〜55重量%
    (E) 25℃におけるオクタノール−水−分配係数(logP)が0.3未満である低級アルコール、多価アルコール又は多価アルコールの低級アルキルエーテル:2重量%を超え8重量%以下
    を含有し、混合後のpHが7.5〜12である染毛剤組成物。
  2. 更に、成分(F)として高級脂肪アルコールを0.1〜20重量%含有するものである請求項1記載の染毛剤組成物
  3. 更に、成分(G)としてHLB10〜20の親水性非イオン界面活性剤、及び成分(H)としてHLB1〜10の親油性非イオン界面活性剤を、平均のHLBが8〜12になるように、1/10〜10/1の重量比で、合計1〜60重量%含有するものである請求項1又は2記載の染毛剤組成物
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