JP3946534B2 - 外径形状に優れた電縫鋼管の製造方法 - Google Patents

外径形状に優れた電縫鋼管の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、帯鋼を円筒状に成形後、板幅方向両端部を突合せて高周波溶接する際、局部的に凸を発生させることなく、また板幅方向両端部の突合せ精度を向上させて外径形状に優れた、すなわち真円度の良い電縫溶接管を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
高周波電縫溶接管は、例えば図1に示されるようなレイアウトで配置された各装置により所定幅にスリットされた鋼帯を多段配置された成形スタンドで板幅方向に順次折り曲げてオープンパイプにロール成形し、板幅方向両端部を突合せ溶接することにより製造されている。すなわち、一般的には、所定幅にスリットされた鋼帯は、図1中ロール形状の詳細は省略するが、ブレークダウンロールの初期段階においては多段配置された水平ロールで、中期段階においては多段配置された垂直ロールで、さらに後期段階においては多段配置された水平ロールで成形された後、スクイズロールに送り込まれ、その途中の高周波溶接装置で加熱されて溶接されている。
【0003】
そして、円形成形を担う工程はロール成形後期の、水平ロール群で構成されたいわゆるフィンパスと言われている工程である。ところで、ロール成形では、鋼帯の各部位に加わる変形は一様でなく、様々な歪みが蓄積され、ロール設定によっては局部的な変形である凸部が発生したり、また左右のエッジが連続的に同形状に成形できず突合せが不安定になって、図2に示すようなラップも発生しやすくなる。このようなラップは適正なフィンパス成形によりある程度の形状修正は可能である。図3に示すように、フィンパスロール群は、凹クラウンを付けたロール周面の胴長方向中央部にフィンプレート93を付けた上ロール91と、オープンパイプをバックアップする下ロール92を複数対備えている。オープンパイプに成形された鋼帯の幅方向両端部の間に上ロール91のフィンプレート93を挿し込んで鋼帯を送ることにより、エッジ面が所定位置に維持され、オープンパイプがセンタリングされて円筒形に成形されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
フィンパスロールを、水平軸を中心に回る上下2つのロールで構成すると、ロールと鋼帯との接触面積が広く、しかも凹クラウンの中央部と周辺部とで生じる周速差が大きくなる。
上記凸部を解消させるためには、ロール圧下量を大きくすることが有効であるが、ロール圧下量を大きくしようとすると前記した周速差による影響が顕著に現れてオープンパイプに疵が発生しやすくなる。
したがってフィンパスロールによる後期段階での成形によっても、ラップや凸部などの形状不良の発生を完全に防ぐことは困難である。このような形状不良は溶接強度不良をもたらすばかりでなく、研磨工程において多量の研磨を必要とし、また研磨不良を起こす要因にもなっている。
本発明は、このような問題を解消すべく案出されたものであり、ロール成形によって、凸部やラップの発生が少なく外径形状に優れた、すなわち真円度の良い電縫鋼管を製造する方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の外径形状の優れた電縫鋼管の製造方法は、その目的を達成するため、成形ロールにより円筒状に連続成形された鋼帯端部を高周波溶接して電縫鋼管を製造する際、最後段のフィンパスロールとして、パイプの円周方向を3分割して各ロールが円周方向の1/3ずつの成形を担うロールであり、かつフィンプレートをなくしカリバーを真円とした同形状である3方ロールを使用することを特徴とする。
この3方ロールで最終成形する際のリダクションを0.5〜2.0%とすることが好ましい。
【0006】
【実施の形態】
鋼帯を円筒形状、すなわちオープンパイプに成形する際、鋼帯板幅方向両端部の曲げ成形量が不足することに起因して端部が湾曲せず、突合せ部にエッジウエーブを発生させることがある。そこで、本発明者らは、初期成形段階で鋼帯の板幅方向両端部を十分に曲げ成形するため、初期段階の成形スタンドによる鋼帯の曲げ成形に先立って、鋼帯の板幅に応じた隆起部,凹部をもつ上ロール,下ロールを備えた予備成形スタンドに鋼帯を通板し、板幅方向の両端部を曲げ成形する手段等も提案してきた。これらにより、鋼帯の板幅方向両端部が十分に曲げ加工をうけるため、板幅方向両端部の剛性が大きくなり、エッジウエーブの発生なく、オープンパイプに成形した状態で板幅方向両端部を高精度に突合せることができるようになった。
【0007】
しかし、オープンパイプに成形した段階での真円度は比較的良くなったが、これにより前記したように成形ロールとの接触面積が大きく、特にフィンパス成形の段階でフィンパスロールとの接触面積が大きくなって、フィンパスロールの凹クラウンに基づく周速差による影響が顕著に現れてオープンパイプに疵が発生しやすくなった。そこで、本発明者等は、フィンパスロールの凹クラウンに基づく周速差が顕著に発現し難いように、フィンパス工程の最後のフィンパスロールとして、円周方向に3分割したロールを使用することとした(図4参照)。
【0008】
最後のフィンパスロールを円周方向に3分割したロールで構成したことにより、従来の2方ロールと比べて周速差が小さくなる。このため、ロールによる圧下量を多くすることができる。従来の2方ロールを使用した場合は、ロールの中央部と端部との周速差によって、疵が発生しやすく、最大でも0.5%までのリダクションしか与えられなかった。しかし3方ロールを使用すると前記周速差が小さいためリダクションを2.0%まで大きくすることができた。従来よりも高いリダクションを付与することができるために、前段階のロール成形で発生していた凸部を修正することができ、外径形状が非常に良くなった。
【0009】
3方ロールとしては、図4にその断面を示すように、フィンプレートがなく全く同形の真円カリバーをもつ3つのロールを使用する。
カリバーを真円形状にしているため、成形中にパイプが多少円周方向にねじれる、いわゆるローリング現象が発生しても、左右エッジとも必ず同じ形状に成形されているため、ラップの発生も抑制される。
さらに高いリダクションを付与することにより定形性が向上しており、3方ロール成形後の両エッジは非常に近い位置まで寄せられているために、突合せ精度が良く、この点からもラップが発生し難くなる。
【0010】
【実施例】
実施例1:
板幅190mmにスリットした板厚1.44mmのSUS436の鋼帯をオープンパイプにロール成形し、板幅方向両端部を高周波突合せ溶接し、外径60.5mmの電縫鋼管を製造した。ロール成形では、板幅方向両端部を曲げ成形する予備成形スタンドに鋼帯を通板した後で、初期段階および中期段階として、フレキシブル・フォーミング方式の成形スタンドで鋼帯を曲げ成形した。
さらに、板幅方向両端部が曲げ加工された鋼帯を、最終成形部のフィンパスロールに通した。なお、最終成形部のフィンパスロールは3段構成とし、前2段は従来の2方ロールとし、3段目を本発明の3方ロールとし、種々のリダクションを与えて成形した。その後、冷接が防止でき過剰なスパッタが過剰発生しない範囲の入熱を与え、さらに板厚と同程度の1.5mmのアプセット量で高周波溶接した。
溶接後、通常の外面ビードカット,内面ビードカットおよび矯正等を行い、定寸に切断した。
【0011】
得られた溶接管の外観を観察すると、次の表1に示す通りであった。
表中、全く問題なく、真円を示し綺麗な外観を呈したものを○,疵や凸部あるいはエッジが重なっていたものを×、僅かに凸部が残っていたものを△で評価した。
【0012】
Figure 0003946534
【0013】
上記結果からわかるように、最終成形部のフィンパスロールを3方ロール構成とすることにより、溶接管表面にロール疵がなく、エッジ部の重なりのない溶接鋼管を得ることができる。この際、凸部を修正するには、リダクション率を比較的大きくして円筒形状を積極的にロールのカリバー形状に合わせるように変形させることが望ましいこともわかる。ただし、リダクション率を大きくしすぎると、3方ロール成形の途中で両エッジが重なりあってしまうために良好な成形品を得ることができない。
上記のように本発明では、リダクション率を大きくすることができ、これによって凸部があってもこれを容易に修正できる。したがって、例えば、フィンパス成形の前段階の粗成形工程での成形スタンド数を少なくして、凸部が形成されていても、最終のフィンパスロールを通すことにより容易に修正できるので、成形スタンド数を少なくすることも可能になる。
【0014】
実施例2:
実施例1のうち、リダクション率0.8%で成形・溶接した電縫鋼管と、従来法でしかも同じリダクション率で成形・溶接した電縫鋼管についてその突合せ溶接部の断面を観察し、板幅方向端部のエッジ振れの状況を溶接管の長さ方向に測定した。
エッジの振れは、レーザー式変位センサーを用いて、図5に示すように、基準高さから両側の各エッジ(A側,B側)のそれぞれの高さの差(A,B)を求めた。
その結果を、破線をA側、実線をB側として図6に示す。
【0015】
図6からわかるように、本発明の3方ロールを使用した方法で製造した電縫鋼管は、板幅方向端部の振れが0.03mm以内に抑えられているのに対して、従来法で製造した電縫鋼管では、振れは0.06mmまでにもなっていた。
この結果は、表面研磨後の板厚について、本発明法による電縫鋼管では溶接部において十分な厚さを確保できているのに対して、従来法では表面研磨後板厚の薄いところがあることを示している。したがって、本発明法を採用することにより、電縫鋼管に所定の機械的強度を持たせることもできる。
【0016】
【発明の効果】
以上に説明したように、円筒状に連続成形された鋼帯端部を高周波溶接して電縫鋼管を製造する際、最後段のフィンパスロールとして、パイプの円周方向を3分割して各ロールが円周方向の1/3ずつの成形を担う3方ロールを使用することにより、リダクション率を大きくしても表面に疵を付けることがなく、外径形状の優れた、すなわち真円度の良い電縫鋼管が得られる。
したがって、この方法の採用により、場合によっては成形スタンドの削減が可能であり、表面を研磨する際には研磨工程を大幅に削減することができるようになる。さらには、エッジのずれ幅が小さいので所定の板厚確保、すなわち鋼管の強度確保が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一般的な電縫鋼管製造ラインのレイアウトを説明する図
【図2】 端部突合せ部に生じたずれ(ラップ)を説明する図
【図3】 通常のフィンパスロール形状を説明する図
【図4】 3方ロールの配置を説明する断面図
【図5】 エッジの振れを説明する図
【図6】 エッジ振れの測定結果で(a)は本発明法によるもの、(b)は従来法によるもの
【符号の説明】
1:アンコイラー 2:レベラー 3:端部切断機 4:突合せ溶接機
5:ルーパー 6:入口ガイド 7:ブレークダウンロール
8:クラスターロール 9:フィンパスロール 10:高周波誘導溶接機
11:スクイズロール 12:サイジングロール
13:タークスヘッドロール 14:切断機 15:ラップ
91:上ロール 92:下ロール 93:フィンプレート
101:3方ロール

Claims (2)

  1. 成形ロールにより円筒状に連続成形された鋼帯端部を高周波溶接して電縫鋼管を製造する際、最後段のフィンパスロールとして、パイプの円周方向を3分割して各ロールが円周方向の1/3ずつの成形を担うロールであり、かつフィンプレートをなくしカリバーを真円とした同形状である3方ロールを使用することを特徴とする外径形状に優れた電縫鋼管の製造方法。
  2. 3方ロールで最終成形する際のリダクションを0.5〜2.0%とする請求項1に記載の外径形状に優れた電縫鋼管の製造方法。
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