JP3945824B2 - アルファフルオロケトン類の製造 - Google Patents

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Description

本発明はα−フルオロケトン類の製造に関する。
α−フルオロケトン類は、生物学的に活性な分子の製造における中間体として、及び、生物学的に活性な分子として、本来価値ある化合物である。ケトンのα−水素をフッ素で置換する満足のいく直接的な方法はないが、原ケトンのエノールエステル又はトリアルキルシリルエーテルをまず生成させ、次にこれらのいずれかを求電子性フッ素化剤で処理することにより、α−フルオロケトンを収率よく得ることができる。
α−フルオロケトン類の製造のための公表済みの試みの例としては、次のものが挙げられる。
1. エノールエステルを次のような試薬で処理すること
a) CF3COF/CF3CF2OF(S. Rozen及びY. Menachem, J. Fluorine Chem. 16, 19 (1980))。
b) ヘプタフルオロ二ほう酸N−フルオロピリジニウムピリジン(A.J. Poss, M. Van Der Puy, D. Nalewajek, G.A. Shia, W.J. Wagner及びR.L. Frenett; J. Org. Chem, 56, 5962 (1991))。
c) 二弗化キセノン、フルオロキシ硫酸セシウム(S. Stavber, B. Sket, B. Zajc及びM. Zupan; Tetrahedron, 45, 6003 (1989))。
d) ビス(テトラフルオロほう酸)1−(クロロメチル)−4−フルオロ−1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン(G.S. Lal; J. Org. Chem, 58, 2791 (1993))。
2. シリルエーテルを次のような試薬で処理すること
a) 二弗化キセノン(G.L. Cantrell及びR. Filler; J. Fluorine Chem, 27, 35 (1985)及びT. Tsushima, K. Kawada及びT. Tsuji; Tetrahedron Letters, 23, 1165 (1982))。
b) CF3OF(W.J. Middleton及びE.M. Bingham, J. Am. Chem. Soc, 102, 4846 (1980))。
c) N−フルオロベンゼンスルフォンイミド(E. Differding及びH. Ofner; Synlett, 187 (1991))。
d) ビス(テトラフルオロほう酸)1−(クロロメチル)−4−フルオロ−1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン(G.S. Lal; J. Org. Chem, 58, 2791 (1993))。
e) N−フルオロピリジニウム塩(T. Umemoto, S. Fukami, G. Tomizawa, K. Harasawa, K. Kawada及びK. Tomita; J. Am. Chem. Soc, 112, 8563 (1990))。
これらの求電子フッ素化剤は、しばしば製造が困難であり、取り扱いが困難なこともある。また、これらは、高価で手に入れにくい。このようなフッ素化にフッ素元素を用いることで、いくつかの利点が得られると思われた。以前に酢酸エノールをフッ素で処理したところ、「どのように温和な条件を用いても、反応により非常に複雑な混合物が生成し、α−フルオロケトンは検知されなかった」(S. Rozen及びY. Menachem; J. Fluorine Chem, 16, 19 (1980))。
トリアルキルシリルエーテルのフッ素化にフッ素元素を用いる試みが、G.L. Cantrell及びR. Filler (J. Fluorine Chem, 27, 35 (1985))及びS. Purrington, N.V. Lazaridis及びC.L. Bumgardner (Tetrahedron Letters, 27, 2715 (1986))により行われた。Cantrellらは、シクロヘキサノンのトリメチルシリルエノールエーテルのジクロロメタン溶液をフッ素元素で処理した場合に、シクロヘキサノンのみが得られることを発見した。Purringtonらは、α−フルオロケトンを得ることに成功したが、彼らの反応は−78℃で行われたもので、溶剤としては、クロロトリフルオロメタンが用いられた。従って、反応は、維持するには高額の費用を要する温度で行なわれ、かつ、クロロフルオロカーボンの使用に関するモントリオール条約により禁止されている溶剤中で行われた。
驚いたことに、我々は、ケトンのエノールエステル及びトリメチルシリルエーテルを、簡便で入手可能な溶剤中で、大気温度においてフッ素元素で処理することにより、α−フルオロケトンを収率良く生成できることを発見した。本発明の第一は、α−フルオロケトンを生成するために、互変異性のケトン基を含有する化合物のエノールエステル又はエノールトリアルキルシリルエーテルを直接フッ素化する際に極性有機溶剤を用いることであり、この溶剤は、フッ素に対して比較的不活性であり、この溶剤中では選択されたエステル又はエーテルは加水分解に対して比較的安定である。トリアルキルシリルエーテルよりエノールエステルが好ましい。
本発明は、さらに詳しく述べると、式R−CH2C=O.R’で表わされるケトンを式R−CH=C(OCO.R”)R’で表わされるエノールエステルか又は式R−CH=C(OSiR”3).R’で表わされるトリアルキルシリルエーテルであるケトン誘導体に変換する工程と、フッ素に対して比較的不活性な極性有機溶剤であって、該溶剤中では該ケトン誘導体が加水分解に対して比較的安定である極性有機溶剤に溶解した該ケトン誘導体をフッ素元素と反応させる工程とからなることを特徴とする、式R−CHFC=O.R’で表わされるα−フルオロケトンの製造方法に関する。しかし、基質は、基本的に、互変異性のケトン機能をもつエノールエステル又はエノールトリアルキルシリルエーテルを含有する化合物であり、エノール基の二重結合を除いては比較的耐フッ素化性を有する。
前記式において、基R及びR’は、独立してアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール及び置換アリール基から選択される基であり、前記の基R及びR’は、任意に互いに結合して、ステロイド等の環状構造を形成するが、その例としては例えばコレスタノン、特に5α−コレスタン−3−オンから誘導される酢酸エノールがある。
適当な置換基は、R/R’基の別の基を含む。例えば、アルキル基は、シクロアルキル基、又はアリール基、又はアルキル基で置換されたアリール基で置換されていてもよい。また、フッ素に対して比較的不活性である他の基をはじめ、ハロゲン(例えば、塩素又はフッ素)、アルコキシ基、アリールオキシ基も適している。また、前記の置換基は、一以上の他の適当な置換基により置換されて、例えばハロアルコキシ基又はアルコキシアリール基等の基を形成してもよい。基R”は、アルキル又はシクロアルキルである。好ましくは、R及びR’は、10個までの炭素原子を含む。好ましくは、基R”は1〜4個の炭素原子を有する。
ケトンは、当業者に既知の方法でエノールエステル又はトリアルキルシリルエーテルに変換される。例えば、p−トルエンスルフォン酸等の触媒の存在下に、原ケトンを無水酢酸と酢酸で、又は酢酸イソプロペニルで処理することによって、酢酸エノール(R”はCH3を表わす)を生成してもよい。また、ケトンのトリアルキルシリルエーテルへの変換は、H.O. House, L.J. Czuba, M. Gall及びH.D. Olmstead; J. Org. Chem. 34, 2324 (1969)又は、D.T.W. Chu及びS.N. Huckin; Canad J. Chem, 58, 138(1980)及び本文中の引用文献で述べた方法により行なってもよい。
フッ素化工程は、フッ素に対して比較的不活性である極性有機溶剤に溶解した得たエノールエステル又はトリアルキルシリルエーテル溶液に、窒素又はアルゴン等の不活性ガスで通常稀釈したフッ素ガスを接触させて行う。
好ましくは、この溶剤は、高極性、例えばアセトニトリル又は蟻酸と同等の極性を有する。ある種の方法においては、極性溶剤は無水ではないが、それでもなおケトン誘導体(エーテル又はエステル)はその中での加水分解に対して比較的安定である。例えば、市販されている蟻酸は2〜3%の水分を含有し、この水分は、ケトンのトリアルキルシリルエーテルをかなり加水分解するが、ケトンのエノールエステルの加水分解は生じさせない。
この溶剤は、基質(即ちケトン誘導体)がその溶剤中で比較的加水分解に対して安定的であるだけでなく、フッ素に対しても比較的不活性である。即ち、反応混合物中のフッ素の大部分は、溶剤と反応するよりも基質と反応し、基質の大部分は、水分よりもフッ素と反応する。勿論、この溶剤が実質的に無水である場合は、加水分解の問題は起らない。
ある態様において、この溶剤は、アルカン二トリル、特にアセトニトリルまたは少し劣るもののプロピオニトリルである。別の態様においては、溶剤は、アルカン酸、特に蟻酸である。熟達した読者は、溶剤が試薬と有意に反応しない物質であることを知るであろうが、本発明は、他の溶剤化合物や混合物を除外しない。
反応は、フッ素ガス(通常稀釈フッ素ガス)をエノールエステル又はトリアルキルシリルエーテルの撹拌溶液を通過させて行なってもよいし、又は、同流或は向流でこれらの基質の溶液流にフッ素ガスを接触させてもよい。
フッ素化工程は、−45℃から+80℃の温度範囲内で行い得る。好ましくは、−20℃から+30℃の温度範囲内で行なう。フッ素濃度は、好ましくは1〜50容量%であり、より好ましくは2〜25容量%であり、最も好ましくは5〜15容量%である。
エノールエステル(又はトリアルキルシリルエーテル)に対するフッ素の比率は、広範囲に変化させてよいが、基質に対するフッ素のモル比は、0.5:1から6:1とするのが好ましく、より好ましくは0.8:1から3:1である。基質に対してフッ素の比率がより高いと、基質の全てがα−フルオロケトンに変換される。
上記のフッ素化反応の後、最終生成物を加水分解して、置換されたエノール機能をケトンに変えてもよい。より詳細に述べると、フッ素化反応が終了したら、反応系を不活性ガスで置換して、得られた生成物を単離する。この後、反応混合物に水又は稀釈鉱酸を接触させてもよい。次に、得られた水性混合物からジクロロメタン等の適当な有機溶剤を用いてα−フルオロケトンを抽出する。次に蒸留により、前記抽出物から溶剤を除去して生成物を単離し、残存物を例えば蒸留、クロマトグラフィー、再結晶化、又はこれらの組み合わせ等の方法により適切に精製する。
このように、α−フルオロケトンは、通常、フッ素化工程の一部として反応混合物から回収される。さらに、一以上の工程に付して、次の最終生成物を製造してもよいし、または、代わりに製剤化してもよい。
本発明は、互変異性のケトン基を含有する化合物のエノールエステル又はエノールトリアルキルシリルエーテルを直接フッ素化してα−フルオロケトンを生成する工程を含むα−フルオロケトンの製造方法であり、前記エステル又はエーテルは、極性有機溶剤、即ち、フッ素に対して比較的不活性な溶剤であり、かつ、その溶剤中ではエノールエステル又はエノールトリアルキルシリルエーテルが加水分解に対して比較的安定である溶剤に溶解している。
本発明の実施態様を次に述べるが、これらは例に過ぎない。
実施例1
酢酸1−シクロヘキセニル(1-cyclohexenyl acetate)(3.5gm、25mmol)の無水アセトニトリル(50ml)撹拌溶液を通過させて、フッ素(窒素で10%v/vに稀釈した50mmol)を110分間泡立たせた。反応容器を外部から冷却して、反応温度を約0℃に維持した。反応が終了すると、フッ素の供給を断ち、容器を窒素置換した。次に、得られた反応混合物を水に注ぎ、ジクロロメタンで抽出する前に完全に振盪した。回転蒸発器を用い、減圧下で、乾燥した抽出物から溶剤の大部分を除去した。残留物は、短路蒸留装置を用いて減圧下で蒸留し、一主成分(クロマトグラムの総面積の77%)及び数種の副成分を含有する主画分(2.3gm)を得た。主成分の試料を分取スケールガスクロマトグラフィーで単離し、2−フルオロシクロヘキサノン(19F NMR δ−188.7ppm,d,JHF48.7Hz.1H NMR δ4.96ppm,dq,JHF49Hz,JHH5.9Hz,2.6,2.4,2.1及び1.7ppmに多重線,M+116)と確認した。2−フルオロシクロヘキサノンの収量=61%。
実施例2
フッ素(窒素で10%v/vに稀釈した60mmol)を、1−(トリメチルシロキシル)−シクロヘキセン(3.4gm、20mmol)の無水アセトニトリル(50ml)撹拌溶液中に通過させて、180分間泡立たせた。反応容器を外部から冷却して反応温度を約0℃に維持した。反応が終了してから、フッ素の供給を断ち、容器を窒素置換した。次に、得られた反応混合物を水に注ぎ、ジクロロメタンで抽出する前に完全に振盪した。減圧下で、乾燥した抽出物から、回転蒸発器を用いて溶剤の大部分を除去した。残留物は、短路蒸留装置を用いて減圧下で蒸留し、溶剤(46%)、シクロヘキサノン(2%)、2−フルオロシクロヘキサノン(42%)及び数種の少量成分からなる混合物を得た。シクロヘキサノン及び2−フルオロシクロヘキサノンをgc/msで確認し、フルオロ化合物の場合、その19FNMRスペクトラムで確認した。2−フルオロシクロヘキサノンの収量=45%。
実施例3
実施例1に概説された方法と同様に、アセトニトリルに溶解した酢酸1−シクロオクテニル20mmolを50mmolのフッ素で110分間処理した。作業が終了した時点で、主生成物は、2−フルオロシクロオクタノン(HRMS;実測値、144.0950;C813FO計算値144.0950;δF191.6(m);δH1.36−2.7(m,12H),4.9(dm,J,H,F49.5,1H);δC20.5(d,3C,F3.6,C4),24.6(d,3C,F3.7,C8),24.7(s),27.2(s),32.7(d,2C,F21,C3),39.6(s),91.5(d,1C,F184,7,C2),213.9(d,2C,F20.9,C1);m/z 144(M+,3%)55(100))であることを確認した。2−フルオロシクロオクタノンの収率=66%。
実施例4
実施例3に概説された方法と同様に、4−ノネニル−5−アセテート20mmolを50mmolのフッ素で110分間処理した。作業が終了した時点で、主生成物は4−フルオロ−5−ノナノン(HRMS;実測値、160.1263;C917FO計算値160.1263;δF−193(m);δH 0.94(m,6H),1.2−1.9(m,8H),4.7(ddd,JH,F49.5,JH,F6,JH,F6,1H);δC13.6(s,CH3),13.8(s,CH3),17.9(s),22.3(s),24.7(s),34(d,2C,F20.5,CHF.CH2),37.7(s,CH2CO),95.9(d,1C,F182.5,CHF),210.5(d,2C,F24.1,CO),m/z 160(M+,6%),57(100)と確認された。4−フルオロ−5−ノナノンの収率=61%。
実施例5
実施例3に概説された方法と同様に、酢酸4−tert−ブチルー1−シクロヘキセニル20mmolを50mmolのフッ素で110分間処理した。作業が終了した時点で、主生成物は2−フルオロ−tert−ブチルシクロヘキサノンのシス体及びトランス体(δF−186(tm)(トランス体)、188.7(dm)(シス体))と確認された。GC/MSによると、保持時間がかなり異なる二つの化合物がm/z 172を示した。次の文献(N.L. Allinger及びH.M. Blatter; J.Org. Chem., 27, 1523 (1962); S. Rozen及びMenahem, J. Fluorine Chem., 16, 19 (1980); B. Zajc及びM. Zupan, J. Org. Chem., 47, 573 (1982))は、保持時間の短い化合物がトランス2−フルオロ−4−tert−ブチルシクロヘキサノンであり、もう一方がシス体であることを示唆している。2−フルオロ−4−tert−ブチルシクロヘキサノンのシス体及びトランス体の収率=45%。
実施例6
実施例2に概説された方法と同様に、1−(トリメチルシロキシ)−シクロオクテン20mmolを50mmolのフッ素で110分間処理した。作業が終了した時点で、主生成物は2−フルオロシクロオクタノンと確認された。収率=23%。
実施例7
実施例6に概説された方法と同様に、5−(トリメチルシロキシ)−4−ノネン20mmolを50mmolのフッ素で110分間処理した。作業が終了した時点で、主生成物は4−フルオロ−5−ノナノンと確認された。収率=35%。
実施例8
実施例1に概説された方法と同様に、50mlの蟻酸に溶解して得た20mmolの酢酸2−シクロヘキセニルを64mmolのフッ素で240分間処理した。作業が終了した時点で、主生成物は2−フルオロシクロヘキサノンと確認された。収率=71%。
実施例9
実施例8に概説された方法と同様に、50mlの蟻酸に溶解して得た20mmolの酢酸1−シクロオクテニルを、64mmolのフッ素で240分間処理した。作業が終了した時点で、主生成物は2−フルオロシクロオクタノンと確認された。収率=61%。
実施例10
実施例8に概説された方法と同様に、50mlの蟻酸に溶解して得た20mmolの酢酸4−tert−ブチル−1−シクロヘキセニルを、64mmolのフッ素で240分間処理した。作業が終了した時点で、主生成物は、2−フルオロ−4−tert−ブチルシクロヘキサノンのシス体及びトランス体の混合物と確認された。収率=46%。
実施例11
実施例8に概説された方法と同様に、50mlの蟻酸に溶解して得た20mmolの4−ノネニル−5−アセテートを、64mmolのフッ素で240分間処理した。作業が終了した時点で、主生成物は4−フルオロ−5−ノナノンと確認された。収率=71%。

Claims (25)

  1. 式R−CH2C=O.R’で表わされるケトンを、式R−CH=C(OCO.R”)R’で表わされるエノールエステルか又は式R−CH=C(OSiR”3).R’で表わされるトリアルキルシリルエーテルであるケトン誘導体に変換する工程と、フッ素に対して不活性である極性有機溶剤であって、該溶剤中では該ケトン誘導体が加水分解に対して安定である該溶剤に溶解した該ケトン誘導体を、フッ素元素と反応させる工程とからなり、前記式中、基R及びR’は、独立してアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール及び置換アリール基から選択され、前記基R及びR’は、任意に、互いに結合して環状構造を形成してもよく、前記基R”は、アルキル又はシクロアルキル基を表わす、式R−CHFC=O.R’で表わされるα−フルオロケトンの製造方法。
  2. 前記R及びR’が10個以下の炭素原子を含む請求項1記載の方法。
  3. 前記R”が1〜4個の炭素原子を有する請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記フッ素元素が不活性ガスで稀釈されたフッ素ガスである前記いずれかの請求項に記載の方法。
  5. 前記不活性ガスが窒素又はアルゴンである請求項4記載の方法。
  6. 前記フッ素ガスが前記不活性ガスとフッ素の混合物中に1〜50容量%存在する請求項4又は5記載の方法。
  7. 前記フッ素ガスが前記混合物中に2〜25容量%存在する請求項6記載の方法。
  8. 前記フッ素ガスが前記混合物中に5〜15容量%存在する請求項7記載の方法。
  9. 前記溶剤が高い極性を有する前記いずれかの請求項に記載の方法。
  10. 前記溶剤がアセトニトリルである前記いずれかの請求項に記載の方法。
  11. 前記溶剤が蟻酸である請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
  12. 前記溶剤が実質的に無水である前記いずれかの請求項に記載の方法。
  13. 前記溶剤が少量の水分を含有し、前記ケトン誘導体が前記エノールエステルである請求項1〜9、11のいずれかに記載の方法。
  14. 前記方法が−45℃から+80℃の温度範囲内で行われる前記いずれかの請求項に記載の方法。
  15. 前記方法が−20℃から+30℃の温度範囲内で行われる前記いずれかの請求項に記載の方法。
  16. エノールエステル又はトリアルキルシリルエーテルに対するフッ素のモル比が0.5:1から6:1の範囲内である、前記いずれかの請求項に記載の方法。
  17. エノールエステル又はトリアルキルシリルエーテルに対するフッ素のモル比が0.8:1から3:1の範囲内である、前記いずれかの請求項に記載の方法。
  18. フッ素化反応が終了したときに、反応系を不活性ガスで置換して、所望の生成物を単離する、前記いずれかの請求項に記載の方法。
  19. 前記反応混合物を次に水又は稀釈鉱酸に接触させる、請求項15に記載の方法。
  20. 式R−CH2C=O.R’で表わされるケトンを式R−CH=C(OCO.R”)R’で表わされるエノールエステルか又は式R−CH=C(OSiR”3).R’で表わされるトリアルキルシリルエーテルであるケトン誘導体に変換する工程(式中、基R及びR’は独立してアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール及び置換アリール基から選択され、該置換基は、他の前記R/R’基、ハロゲン、アルコキシ又はアリールオキシ基であるか、又は、基R及びR’は互いに結合して環状構造を形成し、前記基R”はアルキル又はシクロアルキル基を表わす。)と、アセトニトリル又は蟻酸に溶解した前記ケトン誘導体をフッ素元素と反応させる工程とからなることを特徴とする、式R−CHFC=O.R’で表わされるα−フルオロケトンの製造方法。
  21. R及びR’が10個以下の炭素原子を含み、R”が1〜4個の炭素原子を有し、前記フッ素元素が不活性ガスで稀釈したフッ素ガスである請求項20に記載の方法。
  22. 前記方法が−45℃から+80℃の温度範囲内で行われ、ケトン誘導体に対するフッ素のモル比が0.5:1から6:1の範囲内である、請求項20又は21に記載の方法。
  23. α−フルオロケトンを生成するための、互変異性のケトン基を含有する化合物のエノールエステル又はエノールトリアルキルシリルエーテルを直接フッ素化する際における溶剤としての極性有機溶剤の使用であって、前記溶剤が、フッ素に対して不活性であり、前記溶剤中において前記エノールエステル又はエノールトリアルキルシリルエーテルが、加水分解に対して安定である使用。
  24. 前記溶剤が極性を有し、代表的には蟻酸又はアセトニトリルである請求項23記載の使用。
  25. 前記溶剤がアルカントリル又はアルカン酸であり、任意に4個以下の炭素原子を含む請求項23記載の使用。
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